JP2005155753A - 自動変速制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 スキップシフトに伴う燃費の悪化を防止できる自動変速制御装置を提供する。
【解決手段】 変速機3の各ギア段毎に、変速後3の仮想エンジン回転速度と、エンジン最大トルクと、現在の運転状態を維持するために最低限必要となる必要トルクとを決定し、必要トルクが最大トルク以下となるギア段の中から目標ギア段を選定する変速制御手段9を備え、変速制御手段9は、車速が一定又は増加している状態であるときには、現在のギア段よりも2段以上高いギア段の中から目標ギア段の選定を行うスキップシフト制御を実行し、スキップシフト制御を実行しているときであって、現在のギア段よりも2段以上高いギア段の中に目標ギア段として選定可能なギア段が存在しない場合、現在のギア段よりも1段高いギア段が目標ギア段として選定し得るかを判定するものである。
【選択図】 図2
Description
本発明は、変速機を、車両が失速しない範囲で最も低燃費で走行可能なギア段へと自動変速する自動変速制御装置に関するものである。
変速機を自動的に変速する自動変速制御装置において、変速機のギア段を、車両が失速しない範囲で最も低燃費で走行可能なギア段へと変速する低燃費モードと称される変速制御を実行するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この変速制御の概略を図3を用いて説明する。
図中横軸がエンジン回転速度であり、縦軸が正味平均有効圧力Pme(エンジントルクに相当)である。図中実線Aで示す線図はエンジンの等燃費線図であり、同一ライン上であれば燃料消費率SFCが同じであることを意味している。また、この等燃費線図Aにおいて、内側のラインに近づくほど燃費が向上し、逆に外側のラインに近づくほど燃費が悪化する。点線Bで示すラインは、エンジンの最大トルク線図である。
低燃費モードでは、車両の運転状態に基づいて、現在の運転状態を維持するために最低限必要な馬力(つまり現在の状態で定常走行するために必要な出力)を決定し、その等馬力線図Cを作成する。定常走行に必要な馬力は、走行条件(路面の勾配など)やアクセル開度、つまりエンジン負荷に応じて変化する。
今、変速機のギア段がN段で、エンジン回転速度がR(N)で走行しているとする。すると、まず、現ギア段Nで現在の運転状態を維持するために最低限必要なトルクT(N)が算出され、そのトルクT(N)とエンジン回転速度R(N)とに基づいて等馬力線図Cが作成される。なお、図3において、括弧内の記号は対応するギア段を示している。
次に、現在のエンジン回転速度R(N)と変速機の各ギア段のギア比とに基づいて、変速機の各ギア段毎に変速後の仮想エンジン回転速度を決定し、その仮想エンジン回転速度と等馬力線図Cとに基づいて、各ギア段毎に、変速後、現在の運転状態を維持するために最低限必要となる必要トルクを決定する。つまり、図3において、変速機を現ギア段Nから1段シフトアップした後の仮想エンジン回転速度がR(N+1)であり、N+1段で現在の運転状態を維持するために必要なトルクはT(N+1)である。また、変速機を現ギア段Nから2段シフトアップした後の仮想エンジン回転速度がR(N+2)であり、N+2段で現在の運転状態を維持するために必要なトルクはT(N+2)である。
また、変速後の仮想エンジン回転速度Rと最大トルク線図Bとに基づいて、各ギア段毎に、変速後のエンジン最大トルクを決定する。図3においては、N+1段での最大トルクがTmax(N+1)であり、N+2段での最大トルクがTmax(N+2)である。
更に、変速後の仮想エンジン回転速度R及び必要トルクTと、等燃費線図Aとに基づいて、各ギア段毎に、変速後現在の運転状態を維持したと仮定したときの燃料消費率が決定される。
このように、変速機の全てのギア段(図3では、現ギア段N〜N+2段までしか示されていない)に対して、変速後の仮想エンジン回転速度Rと、その仮想エンジン回転速度Rにおけるエンジン最大トルクTmaxと、変速後現在の運転状態を維持するために最低限必要となる必要トルクTと、変速後現在の運転状態を維持したと仮定したときの燃料消費率とが決定される。
次に、変速後の必要トルクTが、エンジンの最大トルクTmax以下であるギア段のみを選択可能なギア段として決定する。これは、変速後の必要トルクTが最大トルクTmaxよりも大きければ、変速後に車両が失速してしまうからである。そして、選択可能なギア段のなかで、最も燃料消費率の低いギア段を目標ギア段として選定し、変速機をその目標ギア段へ変速する。
図3の例では、選択可能なギア段として、現ギア段Nと、現ギアよりも一つ高いギア段N+1が決定され、両者の燃料消費率が比較される。ここでは、現ギア段NよりもN+1段の方が燃料消費率が低いので、変速機がN+1段にシフトアップされることになる。
ところで、トラクタやトラック等の大型車両では、エンジンの低回転化、高トルク化に伴い、比較的ギア段の多い(例えば10段以上)多段変速機が用いられる。
係る多段変速機を備えた大型車両において、車両総重量が軽い状態(例えば、トレーラの非連結時や、空荷時など)では、車両総重量に対する車両の余裕駆動力が大きいため、車速の増加に伴う変速機のシフトアップが頻繁に(短い間隔で)行われることになり、ドライバのフィーリングが悪化するという問題があった。特に、低速側のギア段では、車両の余裕駆動力が大きいことから、この問題が顕著になる。
この問題を解決するために、変速機のギア段が比較的低速段であるときには、変速機を1段又は複数段飛ばしてシフトアップする、所謂、スキップシフトと称される変速制御を行うことが知られている。
ここで、上述した低燃費モードを行う自動変速制御装置においてスキップシフト制御を実行した場合を、図3を用いて説明する。
今、変速機のギア段がN段で走行しており、車速が一定又は増加している状態であるとする。すると、スキップシフト制御では、現在のギア段Nよりも1段高いギア段(N+1段)が目標ギア段の選定対象から除外される。つまり、現ギア段Nよりも2段以上高いギア段の中から目標ギア段の選定を行う。従って、図3では、N+1段の必要トルクT(N+1)が最大トルクTmax(N+1)以下であり、かつ、N+1段の燃料消費率が最も低いにもかかわらず、N+1段は目標ギア段として選定されない。一方、N+2段以上のギア段の必要トルクTは、各ギア段の最大トルクTmaxよりも大きいので、これらギア段は目標ギア段として選定されない(図ではN+2段の必要トルクT(N+2)及び最大トルクTmax(N+2)のみを示す)。従って、変速機はN段に維持される。
その後、車両の運転状態が変化して、等馬力線図Cが図中下側に下がり、N+2段の必要トルクT(N+2)が最大トルクTmax(N+2)以下となり、かつ、N+2段での燃料消費率が、必要トルクTが最大トルクTmax以下であるギア段の中で最小となると、現ギア段NからN+2段へとシフトアップされる。
このように、現ギア段よりも1段高いギア段を目標ギア段の選定対象から外すことでスキップシフトを可能にし、頻繁な変速を防止できる。
ところが、このように低燃費モードとスキップシフトとを併用した場合、変速機のシフトアップが長期間行われず、燃費の悪化を招いてしまう場合があった。
例えば、図3に示す運転状態が比較的長期間維持された場合、N+1段よりも燃料消費率の高い(燃費の悪い)N段で長期間走行することになり、燃費が悪化してしまう。
つまり、一般的に、高速側のギア段の方が低速側のギア段よりも燃料消費率が低いのだが、スキップシフトを実行すると、車両の運転状態によっては、変速機が低速側のギア段に長期間維持されてしまい、燃費が悪化してしまう場合があるのである。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、スキップシフトに伴う燃費の悪化を防止できる自動変速制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、変速機の各ギア段毎に、変速後の仮想エンジン回転速度と、その仮想エンジン回転速度におけるエンジン最大トルクと、変速後現在の運転状態を維持するために最低限必要となる必要トルクとを決定し、必要トルクが上記最大トルク以下となるギア段の中から目標ギア段を選定し、変速機をその目標ギア段へと自動変速する変速制御手段を備え、上記変速制御手段は、車速が一定又は増加している状態であるときには、現在のギア段よりも2段以上高いギア段の中から上記目標ギア段の選定を行うスキップシフト制御を実行し、該スキップシフト制御を実行しているときであって、現在のギア段よりも2段以上高いギア段の中に上記目標ギア段として選定可能なギア段が存在しない場合、上記スキップシフト制御を解除して、現在のギア段よりも1段高いギア段が上記目標ギア段として選定可能かを判定し、目標ギア段として選定可能である場合、現在のギア段よりも1段高いギア段を上記目標ギア段として選定するものである。
ここで、上記変速制御手段が、現在のギア段よりも2段以上高いギア段の中に上記目標ギア段として選定可能なギア段が存在せず、かつ、現在のギア段における上記必要トルクと上記最大トルクとの比率が所定値以上である場合に、上記スキップシフト制御の解除を行うようにしても良い。
また、上記変速制御手段が、車速が一定又は増加している状態であり、かつ、上記変速機の現在のギア段が所定のギア段以下であるときに上記スキップシフト制御を実行するようにしても良い。
また、上記変速制御手段が、上記必要トルクが上記最大トルク以下となるギア段の中で、最も燃料消費率の低いギア段を上記目標ギア段として選定するようにしても良い。
本発明によれば、スキップシフトに伴う燃費の悪化を防止できるという優れた効果を発揮するものである。
以下、本発明の好適な一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は、本実施例に係る車両の自動変速制御装置の概略図である。
本実施例の自動変速制御装置はディーゼルエンジン1にクラッチ2を介して連結された多段変速機3(ここでは前進12段変速機)を自動変速制御するものである。
エンジン1はエンジンコントロールユニット(ECU)6によって制御される。ECU6は基本的には、エンジン1の回転速度を検出するエンジン回転センサ7と、アクセルペダル5の開度を検出するアクセル開度センサ8との出力から実際のエンジン回転速度及びアクセル開度(エンジン負荷)を読取り、主にこれらに基づいて燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御する。
クラッチ2及び変速機3は、TMCU9(変速制御手段)によって自動制御される。ECU6とTMCU9とは互いにバスケーブル等を介して接続され、相互に連絡可能になっている。
クラッチ2にはクラッチアクチュエータ10が設けられ、TMCU9はこのクラッチアクチュエータ10に信号を出力し、クラッチアクチュエータ10を介してクラッチ2を断接制御する。なお、本実施例では、クラッチ2はクラッチペダル11によるマニュアル断接も可能となっている。クラッチ2には、クラッチプレート(図示せず)の位置(以下クラッチ位置という)を検出するためのクラッチストロークセンサ14が設けられ、クラッチストロークセンサ14の検出値はECU6及びTMCU9に送信される。
また、変速機3にはギアシフトユニット(GSU)12が設けられ、TMCU9はこのGSU12に信号を出力し、GSU12を介して変速機3を変速制御する。変速機3には、そのギアポジションを検出するためのギアポジションセンサ23が設けられ、ギアポジションセンサ23の検出値はTMCU9に送信される。また、変速機3には、そのアウトプットシャフト(図示せず)の回転速度を検出するためのアウトプットシャフトセンサ28が設けられ、アウトプットシャフトセンサ28の検出値はTMCU9に送信される。
TMCU9は、「背景技術」の欄で説明したような低燃費モードと称される変速制御を実行する。詳しくは上述したので省略するが、基本的には、変速機3の各ギア段毎に、変速後の仮想エンジン回転速度と、その仮想エンジン回転速度におけるエンジン最大トルクと、変速後現在の運転状態を維持するために最低限必要となる必要トルクと、変速後現在の運転状態を維持したと仮定したときの燃料消費率とを決定し、必要トルクが最大トルク以下となるギア段の中で最も燃料消費率の低いギア段を目標ギア段として選定し、変速機3をその目標ギア段へ自動変速するものである。
変速機3を変速する際には、TMCU9はまずクラッチアクチュエータ10に信号を出力してクラッチ2を断し、次いでGSU12に信号を出力して変速機3の変速操作(ギア抜き、ギアイン)を実行し、変速操作が完了したならば、クラッチ2を接続する。なお、本実施例では、変速機3はシフトチェンジ手段29によるマニュアル変速もできるようになっている。
TMCU9は、現在の使用ギア段が所定値(所定段)以下の低速段であるときには、「背景技術」の欄で説明したスキップシフト制御によるシフトアップを実行する。より具体的には、車速が一定又は増加している状態であり、かつ、変速機3の現在のギア段が予め定められた所定のギア段以下であるときには、現在のギア段よりも1段高いギア段を目標ギア段の選定対象から除外し、現在のギア段よりも2段以上高いギア段の中から目標ギア段の選定を行う。
さて、本実施例の自動変速制御装置は、スキップシフト制御によるシフトアップを実行することにより、変速機3が低速側のギア段に長期間維持されて燃費が悪化することを防止するために工夫がなされている。具体的に説明すると、スキップシフト制御を実行する条件が成立しているときには、まず、現在のギア段よりも2段以上高いギア段の中から目標ギア段の選定を行う。そして、現在のギア段よりも2段以上高いギア段の中に目標ギア段として選定可能なギア段が存在する場合は、そのギア段を目標ギア段として選定する。一方、現在のギア段よりも2段以上高いギア段の中に目標ギア段として選定可能なギア段が存在しない場合、スキップシフト制御を解除して、現在のギア段よりも1段高いギア段が目標ギア段として選定可能かを判定し、目標ギア段として選定可能である場合、そのギア段(現在のギア段よりも1段高いギア段)を目標ギア段として選定する。
このような制御を実行する本実施例の自動変速制御装置によれば、例えば、図3に示すように、現在のギア段Nよりも2段高いギア段(N+2段)には変速不可能であり、現在のギア段Nよりも1段高いギア段(N+1段)には変速可能であるような場合、目標ギア段としてN+1段が選定され、変速機3がN+1段にシフトアップされる。つまり、スキップシフトが不可能であっても、1段シフトアップが可能であればシフトアップを実行するため、変速機3を変速可能な範囲で最も高速側のギア段(燃料消費率が低いギア段)に維持することになり、燃費の悪化を防止できる。
図2のフローチャートを用いて具体的な制御方法を説明する。このフローチャートは、TMCU9により実行されるものである。
まず、ステップS1では、アウトプットシャフトセンサ28の検出値に基づいて、車両が停止しているか否か、つまり、車速がゼロであるか否かを判定する。
ステップS1で車両が停止していると判定された場合、ステップS9に進み、目標ギア段として所定の発進ギア段を選定する。
一方、ステップS1で車両が停止していないと判定された場合、ステップS2に進み、アウトプットシャフトセンサ28の検出値に基づいて、車両が減速しているか否か、つまり、車速が低減しているか否かを判定する。
ステップS2で車両が減速していると判定された場合、ステップS8に進み、発進段+1段〜最高ギア段までを選定対象として、適切な目標ギア段の検索を行う。つまり、車両が減速している場合は、通常の低燃費モードによる目標ギア段の選定を行う。ここで、発進段が目標ギア段の選定対象から外されているのは、車両が停止していなければ、変速機3を発進段に変速する必要はまずないと考えられるからである。
ステップS2で車両が減速していないと判定された場合、つまり、車速が一定又は増加している状態であると判定された場合、ステップS3に進み、ギアポジションセンサ23により検出される変速機3の現在のギア段が第1設定値(ここでは6速)よりも高速段であるか否かを判定する。
ステップS3で、現在のギア段が第1設定値よりも高速段であると判定された場合、ステップS7に進み、現在のギア段+1段〜最高ギア段までを選定対象として適切な目標ギア段の検索を行う。つまり、この場合は、通常の低燃費モードによる目標ギア段の選定を行う。
一方、ステップS3で、現在のギア段が第1設定値以下であると判定された場合、ステップS4に進み、現在のギア段+2段〜最高ギア段までを選定対象として適切な目標ギア段の検索を行う。これが、スキップシフト制御であり、現在のギア段よりも1段高いギア段は目標ギア段の選定対象から外される。
次に、ステップS5に進み、ステップS4で適切な目標ギア段の検索を行った結果、現在のギア段+2段〜最高ギア段の中に、目標ギア段として選定可能(変速可能)なギア段が存在するか否かを判定する。つまり、現在のギア段+2段〜最高ギア段の中に、必要トルクが最大トルク以下であり、かつ、燃料消費率が最小となるギア段が存在するか否かを判定する。
ステップS5で、現在のギア段+2段〜最高ギア段の中に、目標ギア段として選定可能なギア段が存在すると判定された場合、その選定可能なギア段を目標ギア段として選定する。従って、変速機3がそのギア段に変速される。この目標ギア段は、現在のギア段よりも2段以上高いギア段であるので、変速機3はスキップシフトされることになる。
一方、ステップS5で、現在のギア段+2段〜最高ギア段の中に、目標ギア段として選定可能なギア段が存在しないと判定された場合、ステップS6に進み、現在のギア段における必要トルクと最大トルクとの比率(必要トルク/最大トルク)が、予め定められた第2設定値(ここでは0.7)以上であるか否かを判定する。
図3を例に説明すると、現在のギア段がNであるとした場合、N段における必要トルクT(N)とN段における最大トルクTmax(N)との比率(T(N)/Tmax(N))を算出し、その値を第2設定値と比較する。
第2設定値は、現在の運転状態が高負荷状態であるか否かを判定するための値であり、エンジン1の特性などに基づいて適宜設定される。
必要トルクT(N)と最大トルクTmax(N)との比率が第2設定値以上であるということは、現在の運転状態が高負荷状態であり、現在の運転状態を維持するために最低限必要な馬力が比較的大きいことを意味している。つまり、図3において、等馬力線図Cが比較的上側に位置している状態であり、変速機3がシフトアップされづらい状態と言える。このような状態でスキップシフト制御を継続すると、変速機3が低速側のギア段に維持されて燃費が悪化するおそれがある。
そこで、図2のステップS6において、必要トルクと最大トルクとの比率が第2設定値以上であると判定された場合、ステップS7に進み、現在のギア段+1段〜最高ギア段までを選定対象として適切な目標ギア段の検索を行う。つまり、スキップシフト制御を解除する。この結果、現在のギア段+1段が目標ギア段として選定可能であると判定された場合、現在のギア段+1段を目標ギア段として選定する。従って、変速機3が現在のギア段+1段にシフトアップされる。例えば、図3に示した運転状態では、現在のギア段+1段(N+1段)が目標ギア段として選定可能であるので、変速機3がN+1段にシフトアップされる。
一方、ステップS6で、必要トルクと最大トルクとの比率が第2設定値よりも小さいと判定された場合、ステップS1に戻り、上記判定を繰り返し行う。つまり、この場合は、スキップシフト制御の解除は行わない。必要トルクと最大トルクとの比率が第2設定値よりも小さいということは、現在の運転状態を維持するために最低限必要な馬力が比較的小さい(図3における等馬力線図Cが比較的下側に位置する)と判定でき、その場合、近い時期に現在のギア段+2段〜最高ギア段の中で目標ギア段として選定可能なギア段が現れると考えられるからである。つまり、この場合はスキップシフト制御を継続しても燃費の過度の悪化を引き起こす可能性は小さいからである。
このように、本実施例の自動変速制御装置によれば、スキップシフト制御を行っているときであって、現在のギア段よりも2段以上高いギア段の中に目標ギア段として選定可能なギア段が存在しない場合、スキップシフト制御を解除して、現在のギア段よりも1段高いギア段が目標ギア段として選定可能かを判定し、目標ギア段として選定可能である場合、現在のギア段よりも1段高いギア段を目標ギア段として選定するため、変速機3が燃料消費率の高い低速側のギア段に長期間維持されることはなく、燃費の悪化を防止できる。
本発明は上記実施例に限定はされない。
例えば、上記実施例では、現在のギア段における必要トルクと最大トルクとの比率が第2設定値以上であるときに、スキップシフト制御を解除するとしたが、本発明はこの点において限定されず、現在のギア段+2段〜最高ギア段の中に目標ギア段として選定可能なギア段が存在しない場合は全て、スキップシフト制御を解除するようにしても良い。
また、第1設定値及び第2設定値の値は一例として示したものであり、本発明を限定するものではない。
また、上記実施例では、変速機3のギア段が所定段以下であるときにスキップシフト制御を行うとしたが、全てのギア段でスキップシフト制御を行うようにしても良い。
また、TMCU9は常に低燃費モードに従って変速を行うものに限定はされない。例えば、通常時は、エンジン回転速度とアクセル開度とに基づいて各ギア段の範囲を定めたマップに従って変速機3を変速し、所定の条件が成立したとき(例えば、ドライバが低燃費モードの開始スイッチをONしたときなど)にのみ低燃費モードに従った変速制御を行うものでも良い。
1 エンジン
2 クラッチ
3 多段変速機
6 ECU
7 エンジン回転センサ
9 TMCU(変速制御手段)
2 クラッチ
3 多段変速機
6 ECU
7 エンジン回転センサ
9 TMCU(変速制御手段)
Claims (4)
- 変速機の各ギア段毎に、変速後の仮想エンジン回転速度と、その仮想エンジン回転速度におけるエンジン最大トルクと、変速後現在の運転状態を維持するために最低限必要となる必要トルクとを決定し、必要トルクが上記最大トルク以下となるギア段の中から目標ギア段を選定し、変速機をその目標ギア段へと自動変速する変速制御手段を備え、
上記変速制御手段は、車速が一定又は増加している状態であるときには、現在のギア段よりも2段以上高いギア段の中から上記目標ギア段の選定を行うスキップシフト制御を実行し、該スキップシフト制御を実行しているときであって、現在のギア段よりも2段以上高いギア段の中に上記目標ギア段として選定可能なギア段が存在しない場合、上記スキップシフト制御を解除して、現在のギア段よりも1段高いギア段が上記目標ギア段として選定可能かを判定し、目標ギア段として選定可能である場合、現在のギア段よりも1段高いギア段を上記目標ギア段として選定することを特徴とする自動変速制御装置。 - 上記変速制御手段は、現在のギア段よりも2段以上高いギア段の中に上記目標ギア段として選定可能なギア段が存在せず、かつ、現在のギア段における上記必要トルクと上記最大トルクとの比率が所定値以上である場合に、上記スキップシフト制御の解除を行う請求項1記載の自動変速制御装置。
- 上記変速制御手段は、車速が一定又は増加している状態であり、かつ、上記変速機の現在のギア段が所定のギア段以下であるときに上記スキップシフト制御を実行する請求項1又は2記載の自動変速制御装置。
- 上記変速制御手段は、上記必要トルクが上記最大トルク以下となるギア段の中で、最も燃料消費率の低いギア段を上記目標ギア段として選定する請求項1〜3いずれかに記載の自動変速制御装置。
Priority Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007085481A (ja) * | 2005-09-22 | 2007-04-05 | Mazda Motor Corp | 自動変速機の変速制御装置 |
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2003
- 2003-11-25 JP JP2003393916A patent/JP2005155753A/ja active Pending
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