JP2006335175A - 車両用制動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ドライバの意識が運転に戻り、ブレーキ操作を行った際の制動応答性を高めることができる車両用制動制御装置を提供する。
【解決手段】 自車の走行路からの逸脱傾向を判定する逸脱傾向判定手段と、車輪1FL,1FR,1RL,1RRに設けられ、制動力を発生させるブレーキユニット2,3,4,5と、自車が逸脱傾向にあるとき、ブレーキユニット2,3,4,5に対し、制動時の応答を高める予備制動圧Ppを発生させる制動力制御コントローラ7と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用制動制御装置の技術分野に属する。
従来の車両用制動制御装置では、ドライバのブレーキ操作に先立ち、ブレーキ予圧(予備制動)を発生させ、ブレーキ操作に対する応答性と空走距離の短縮を図るプレビューブレーキ制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−309257号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、先行車との車間距離が所定の判断距離以下のとき、または目標減速度が設定値を超えたとき、ブレーキ予圧を発生させるため、ドライバのブレーキ操作による制動応答性は高くなるが、例えば、自車が走行路から逸脱しそうなときは、ドライバのブレーキ操作による制動応答性について特に考慮されていないため、ドライバの要望する制動応答性が得られているとは必ずしも言えなかった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、自車が走行路から逸脱傾向にある場合、ドライバの意識が運転に戻り、ブレーキ操作を行った際の制動応答性を高めることができる車両用制動制御装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、
自車の走行路からの逸脱傾向を判定する逸脱傾向判定手段と、
車輪毎にそれぞれ設けられ、制動力を発生させる制動力発生手段と、
自車が逸脱傾向にあると前記逸脱傾向判定手段が判定したとき、前記制動力発生手段に対し、制動時の応答性を高める予備制動圧を発生させる予備制動制御手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、自車が逸脱傾向にあるとき、予備制動を行うため、ドライバの意識が運転に戻り、ブレーキ操作を行った際の制動応答性を高めることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1,2に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の車両用制動制御装置を示す全体システム図である。
各車輪1FL,1FR,1RL,1RRは、それぞれ、ブレーキディスク2a,3a,4a,5aと液圧の供給によりブレーキディスク2a,3a,4a,5aを摩擦挟持して車輪毎にブレーキ力(制動力)を与えるホイルシリンダ2b,3b,4b,5bとからなるブレーキユニット2、3,4,5を備え、これらブレーキユニット(制動力発生手段)2,3,4,5の各ホイルシリンダ2b,3b,4b,5bに圧力制御ユニット6から液圧が供給されたとき、各車輪1FL,1FR,1RL,1RRは個々に制動される。
圧力制御ユニット6は、前後左右の各液圧供給系(各チャンネル)個々に図外のアクチュエータを備えて構成される。実施例1では、アクチュエータとして、各ホイルシリンダ液圧を任意の制動液圧に制御可能なように比例ソレノイド弁を使用している。また、制動力制御コントローラ(予備制動制御手段)7からの入力信号によりマスタシリンダMCからの油圧を調節し、各車輪1FL,1FR,1RL,1RRのホイルシリンダ2b,3b,4b,5bへ供給する制動液圧を制御する。
制動力制御コントローラ7には、ナビゲーションユニット8からの信号(カメラでの認識可能範囲より前方の道路曲率、混雑情報)と、各車輪1FL,1FR,1RL,1RRに設置され各車輪の車輪速Vwiを検出する車輪速センサ9a,9b,9c,9dからの信号等が入力される。
実施例1の車両用制動制御装置は、車両の車線逸脱防止判断用に走行車線内の自車両の位置を検出するための外界認識センサとして、画像処理機能付き単眼カメラ10を搭載しており、カメラ画像から判断した自車レーン内の自車両の位置に関する信号として、自車両のヨー角φ、車線中心からの横変位Xおよび走行車線の曲率βが制動力制御コントローラ7へ入力される。
さらに、ハンドル11に操舵角センサ12が設置され、この操舵角センサ12で検出される操舵角θの信号も制動力制御コントローラ7に入力される。また、ドライバが走行車線を変更しようとしているかの判断に使用する方向指示スイッチ13からの信号も制動力制御コントローラ7に入力される。
制動力制御コントローラ7は、各センサの検出信号に基づいて自車の車線逸脱判断を行い、自車が逸脱傾向にあるとき、各ブレーキユニット2,3,4,5に対し、制動時の応答を高めるための予備制動圧を発生させる。ここで、予備制動圧は、ブレーキユニット2,3,4,5のピストンストロークを詰める(ガタ詰め)ホイルシリンダ圧を下限値とする。また、実施例1では、予備制動圧の上限値を、減速を伴わない程度のホイルシリンダ圧とする。この予備制動圧は、白線への接近度合い等に応じて可変する。
次に、作用を説明する。
[予備制動制御処理]
図2は、実施例1の制動力制御コントローラ7で実行される予備制動制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS1では、各センサから出力される各種データを読み込み、ステップS2へ移行する。具体的には、ナビゲーションユニット8からは、カメラ10での認識可能範囲よりも前方の道路曲率β'、道路の混雑状況が読み込まれる。車輪速センサ9a,9b,9c,9dからは、各車輪速Vw1,Vw2,Vw3,Vw4が読み込まれる。圧力制御ユニット6からは、マスタシリンダ圧Pmが読み込まれる。操舵角センサ12からは、操舵角θが読み込まれる。方向指示スイッチ13からは、方向指示信号が読み込まれる。カメラ10からは、自車の走行車線に対する車両のヨー角φ、走行車線中心からの横変位X、および走行車線の曲率βが読み込まれる。制動力制御コントローラ7は、カメラ10からの信号に基づく前方映像を画像処理し、白線あるいはセンターライン等の前方車線の境界線が抽出識別され、ヨー角φや横変位Xや曲率β、自車両横変位x0が求められる。
ステップS2では、車線逸脱傾向から車線逸脱を判断し、ステップS3へ移行する(逸脱傾向判定手段に相当)。実施例1では、車線逸脱傾向の度合いを、逸脱判断ライン(図3)への接近度合いから求める。
ステップS3では、車線逸脱があるか否かを判定する。YESの場合にはステップS4へ移行し、NOの場合にはステップS8へ移行する。車線逸脱判断ロジックについては後述する。
ステップS4では、ステップS2で算出した車線逸脱傾向の度合いに応じた予備制動圧を演算し、ステップS5へ移行する。予備制動圧の演算ロジックについては後述する。
ステップS5では、ドライバのブレーキ操作が行われたか否かを判定する。YESの場合にはステップS7へ移行し、NOの場合にはステップS6へ移行する。
ステップS6では、ステップS4で演算された予備制動圧に応じて、各ブレーキユニット2,3,4,5のアクチュエータを制御し、リターンへ移行する。
ステップS7では、予備制動を解除し、ステップS2へ移行する。
ステップS8では、1サンプリング前にアクチュエータ制御が実施されたか否かを判定する。YESの場合にはステップS4へ移行し、NOの場合にはステップS9へ移行する。
ステップS9では、予備制動を解除し、リターンへ移行する。
[予備制動制御作動]
自車が車線逸脱傾向ある場合には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5へと進み、ブレーキ操作がない場合には、ステップS5→ステップS6へと進んで予備制動が行われる。これにより、居眠りや脇見などでドライバの意識が一旦運転から離れて再び運転に戻ったとき、ドライバがブレーキ操作を行った場合に、応答性のよいブレーキ制御を行うことができる。
自車が車線逸脱傾向にあるとき、ドライバがブレーキ操作を行った場合には、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS7へと進み、ステップS7では、予備制動が解除される。この後、ステップS3で再び車線逸脱判定がなされる構成であるため、ドライバがブレーキを離した時点で再度、必要に応じて応答性のよいブレーキ制御を行うことができる。
車線逸脱判断が「あり」→「なし」に変化した場合には、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS8→ステップS4→ステップS5→ステップS6へと進み、ある規定時間(例えば、4秒間)は、予備制動が継続され、規定時間経過後、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS8→ステップS9へと進み、予備制動が解除される。このように、逸脱判断がなくなってからもある規定時間は予備制動を継続することで、通常状態に戻るまでの間、応答のよい制動を必要に応じて実現できる。ここでは、車線逸脱判断がなくなると同時に予備制動を解除するようにしてもよい。
[車線逸脱判断ロジック]
実施例1では、所定時間Tt(所定値、例えば1sec)後の走行レーンに対する車両の横位置である推定横変位xSを算出し、この推定横変位xSと逸脱判断ラインである走行レーンの端からxLの位置とを比較し、車線逸脱を判断する(図3参照)。ここで、xLは、例えば、0.1mとする。また、Wrは自車の中心と逸脱判断ラインまでの距離である。
現在の車両の横変位x0、走行車線曲線β、車速V、走行レーンと自車との成すヨー角φを用いて、所定時間Tt後の車両の位置xSは、下記の式(1)のように算出できる。
xS=V×Tt×(φ−β×V×Tt)+x0 …(1)
なお、走行レーンの幅Lは、CCDカメラ2の画像を処理することで算出する。
次に、境界線の位置と推定横変位xSとを比較し、|xS|≧|L+H/2−xL|、すなわち、自車の端が逸脱判断ラインと重なった場合に逸脱の可能性を判断し、逸脱判断フラグFout=ONとすると同時に、タイマーを作動させ、連続でFout=ONである時間TDを計測する。
逆に、|xS|<|L+H/2−xL|である場合には、Fout=OFFにし、TD=0にする。同時に、推定横変位xSより逸脱方向Doutも判断する(Dout=right or left)。
[予備制動圧演算ロジック]
実施例1では、予備制動圧は、逸脱判断ラインまでの距離Wr(逸脱傾向の度合い)、自車速V、車線逸脱傾向継続時間TDおよび渋滞度合いに応じて変化させる。
図4は、逸脱判断ラインまでの距離Wrに応じた予備制動圧Ppの設定マップであり、予備制動圧Ppは、PpMを上限値、Ppmを下限値とし、距離Wrが短いほど大きな値となるように設定されている。
図5は、速度Vに応じた予備制動圧Ppの設定マップであり、予備制動圧Ppは、PpMを上限値、Ppmを下限値とし、速度Vが高いほど大きな値となるように設定されている。
図6は、車線逸脱傾向継続時間TDに応じた予備制動圧Ppの設定マップであり、予備制動圧Ppは、PpMを上限値、Ppmを下限値とし、車線逸脱傾向継続時間が長いほど大きな値となるように設定されている。
図7は、渋滞度合いに応じた予備制動圧Ppの設定マップであり、予備制動圧Ppは、PpMを上限値、Ppmを下限値とし、周囲車両の数が多いほど、または渋滞度合いが大きいほど、大きな値となるように設定されている。周囲車両の数はカメラ10から検出し、渋滞度合いはナビゲーションユニット8より得られる渋滞情報から判断する。
また、実施例1では、予備制動圧Ppを、車両の駆動力に応じて設定する。具体的には、車両の駆動力が大きいほど、予備制動圧Ppを大きな値とする。ここで、車両の駆動力は、スロットル開度、エンジンからファイナルドライブに至る駆動系の減速比等から推定する(駆動力検出手段に相当)。
上記のように、予備制動圧Ppを逸脱判断ラインまでの距離Wr(逸脱傾向の度合い)、自車速V、車線逸脱傾向継続時間TD、渋滞度合いおよび車両の駆動力に応じて可変することにより、必要に応じた最適な予備制動圧Ppの設定が可能となる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用制動制御装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
(1) 自車の走行路からの逸脱傾向を判定する逸脱傾向判定手段(ステップS2)と、車輪1FL,1FR,1RL,1RRに設けられ、制動力を発生させるブレーキユニット2,3,4,5と、自車が逸脱傾向にあるとき、ブレーキユニット2,3,4,5に対し、制動時の応答を高める予備制動圧Ppを発生させる制動力制御コントローラ7と、を備える。よって、ドライバの意識が運転に戻り、ブレーキ操作を行った際の制動応答性を高めることができる。
(2) 制動力制御コントローラ7は、逸脱傾向の度合いが大きいほど(逸脱判断ラインまでの距離Wrが短いほど)、予備制動圧Ppを大きくするため、逸脱傾向から予測される制動力の要求応答性に対し最適な予備制動圧Ppを設定できる。
(3) 制動力制御コントローラ7は、車線逸脱傾向継続時間TDが長いほど、予備制動圧Ppを大きくため、車線逸脱傾向継続時間TDから予測される制動力の要求応答性に対し最適な予備制動圧Ppを設定できる。
(4) 自車の駆動力を検出する駆動力検出手段を備え、制動力制御コントローラ7は、駆動力が大きいほど、予備制動圧Ppを大きくするため、駆動力から予測される制動力の要求応答性に対し最適な予備制動圧Ppを設定できる。
(5) 制動力制御コントローラ7は、自車の逸脱傾向がなくなってから規定時間が経過したとき、予備制動を解除するため、車線逸脱傾向がなくなったにもかかわらず、過度な制動応答性が継続するのを防止できる。
(6) 制動力制御コントローラ7は、自車が逸脱傾向にあるとき、ドライバがブレーキ操作を行った場合には、予備制動を解除するため、ドライバの意識が運転に戻った場合には、通常の制動応答性に戻すことで、ドライバに与える違和感を防止できる。
まず、構成を説明する。
図8は、実施例2の車両用制動制御装置を示す全体システム図であり、実施例2の車両用制動制御装置は、車線逸脱の警告・防止を行う車線逸脱警報/車線逸脱防止コントローラ(車線逸脱防止制御手段)20を備えている。
車線逸脱警報/車線逸脱防止(以下、LDW/LDP)コントローラ20は、カメラ10の画像から自車の車線逸脱傾向を2段階で判定する。まず、LDW/LDPコントローラ20は、自車の推定横変位xSが逸脱判断ラインである走行レーンの端からxL'(>xL)以下となった場合には、車室内に設置されたスピーカ21により車線逸脱警報を発する(LDW制御)。さらに、推定横変位xSがxL以下となった場合には、マスタシリンダ圧Pm、車速V、ヨー角φおよび車線中心からの横変位X等に応じて、車線逸脱を回避するための目標ヨーモーメントを設定し、各車輪1FL,1FR,1RL,1RRのうち、車線逸脱側と反対側の車輪(前輪および/または後輪)に制動力を付与する(LDP制御)。これにより、車両にヨーモーメントが付与され、車線逸脱が回避される。
制動力制御コントローラ7は、LDW制御が実施されているとき、全ブレーキユニット2,3,4,5に対し、制動時の応答を高めるための予備制動圧を発生させる。また、LDP制御が実施されている場合には、LDP制御によりブレーキ圧を供給されていないブレーキユニットに対し、制動時の応答を高めるための予備制動圧を発生させる。予備制動圧の大きさは、実施例1と同様、白線への接近度合い等に応じて可変する。
なお、他の構成は図1に示した実施例1と同様であるため、説明を省略する。
次に、作用を説明する。
[予備制動制御処理]
図9は、実施例2の制動力制御コントローラ7で実行される予備制動制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、図2に示した実施例1と同一の処理を行うステップには、同一のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS21では、LDW制御による車線逸脱警報が発せられているか否か、すなわち、自車の推定横変位xSが自車レーン端からxL'以下の位置であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS22へ移行し、NOの場合にはステップS27へ移行する。
ステップS22では、LDP制御による車線逸脱回避制御が実施されているか否か、すなわち、自車の推定横変位xSが自車レーン端からxL以下の位置であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS23へ移行し、NOの場合にはステップS24へ移行する。
ステップS23では、逸脱判断ラインへの接近度合いに応じて、制動されていない車輪の予備制動圧を演算し、ステップS25へ移行する。
ステップS24では、逸脱判断ラインへの接近度合いに応じて、全車輪の予備制動圧を演算し、ステップS25へ移行する。
ステップS25では、ドライバのブレーキ操作が行われたか否かを判定する。YESの場合にはステップS27へ移行し、NOの場合にはステップS26へ移行する。
ステップS26では、ステップS23またはステップS24で演算された予備制動圧に応じて、各ブレーキユニット2,3,4,5のアクチュエータを制御し、リターンへ移行する。
ステップS27では、予備制動を解除し、リターンへ移行する。
[予備制動制御作動]
ドライバへ車線逸脱警報が発せられている場合には、図9のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS21→ステップS22へと進み、LDP制御が作動していない場合には、ステップS22→ステップS24→ステップS25→ステップS26へと進み、全車輪に予備制動が行われる。これにより、ドライバが車線逸脱警報に気付き、ブレーキ操作を行った場合に、応答性のよいブレーキ制御を行うことができるため、LDP制御への移行を抑制できる。
一方、LDP制御が作動している場合には、ステップS22→ステップS23→ステップS25→ステップS26へと進み、制動されていない車輪のブレーキユニットに予備制動が行われる。これにより、LDP制御作動中や作動終了直後にドライバがブレーキ操作を行った場合に、応答性のよいブレーキ制御を行うことができる。
[LDW制御中における予備制動作用]
従来から、車線逸脱傾向、すなわち白線への接近度合いに応じて、LDW制御とLDP制御を併用するシステムは知られているが、ドライバが車線逸脱警報に気付いてブレーキ操作を行った場合でも、ドライバがブレーキペダルを踏んでから実際に制動力が発生するまでの間には相当の応答遅れがあるため、LDP制御が作動することが多い。一般的に、車両挙動は全てドライバの意志で制御されるのが好ましいため、LDP制御等の自動制御は、出来るだけ作動させないようにするのが好ましい。
これに対し、実施例2の車両用制動制御装置では、LDW制御中は全輪に対し予備制動を行うため、ブレーキペダル踏み込みから制動力発生までの応答遅れを小さくでき、LDW制御からLDP制御への移行を低減しつつ、車線逸脱を防止できる。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用制動制御装置にあっては、実施例1の効果(1)〜(4),(6)に加え、以下に列挙する効果が得られる。
(7) 所定時間後の横位置xSと車線との間の距離が第1しきい値XL'以下のとき、ドライバへ車線逸脱警告を行うと共に、第2しきい値XL(<XL')以下のとき、車両に車線逸脱を回避させるヨーモーメントを付与するLDW/LDPコントローラ20を備え、制動力制御コントローラ7は、所定時間後の自車の横位置xSと車線との間の距離が第2しきい値XLよりも大きく、かつ第1しきい値XL'以下のとき、全車輪のブレーキユニット2,3,4,5に対し、予備制動圧を発生させる。よって、LDW制御からLDP制御への移行を低減しつつ、車線逸脱を防止できる。
(8) LDW/LDPコントローラ20は、車線逸脱側と反対側の車輪に制動力を発生させてヨーモーメントを付与し、制動力制御コントローラ7は、所定時間後の自車の横位置xSと車線との間の距離が第2しきい値XL以下のとき、制動されていない車輪のブレーキユニットに対し、予備制動圧を発生させるため、LDP制御作動中や作動終了直後にドライバがブレーキ操作を行った場合に、応答性のよいブレーキ制御を行うことができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1,2に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1,2に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、予備制動圧の上限値を、多少の減速を伴うようなホイルシリンダ圧としてもよい。減速を伴うホイルシリンダ圧とすることで、意識が運転から離れたドライバに対し、車線逸脱を警告するという効果が得られる。
また、本発明の制動装置は、マスターシリンダの油圧を用いるものに限らず、例えばワイヤーやリンク、空気圧、電動モータ等を用いた構成で制動力を発生させるものであっても良い。
また、走行路上の車線(白線)を検出する手段は、画像処理以外、例えば、車両前方に取り付けられた複数の赤外線センサにより検出するものであっても良い。
また、本発明は、走行路からの逸脱傾向を車線(白線)に基づいて決定するものに限られない。すなわち、走行路上に車線がない場合であっても、画像処理や各種センサによって得られる道路形状や周囲環境等の情報に基づいて、走行路からの逸脱傾向を判断しても良い。例えば、車線のないアスファルト路面であって、路面の両側がアスファルト以外(例えば、地面等)である場合は、アスファルト部分を走行路として決定しても良い。また、ガードレールや縁石等がある場合は、その情報を考慮して走行路を決定すれば良い。
また、実施例2では、車線逸脱防止手段として、制動力を用いて車両にヨーモーメントを与える例を示したが、前輪または前後輪を転舵させてヨーモーメントを与える構成としてもよい。
また、操舵と制動とを組み合わせることによって自車両にヨーモーメントを与える構成であっても良い。さらに、左右輪の制動力差ではなく、左右輪への駆動力配分を変更して駆動力差を与えることによって自車両にヨーモーメントを与える構成であっても良い。
実施例1の車両用制動制御装置を示す全体システム図である。 実施例1の制動力制御コントローラ7で実行される予備制動制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の車線逸脱判定方法を示す説明図である。 実施例1の逸脱判断ラインまでの距離Wrに応じた予備制動圧Ppの設定マップである。 実施例1の速度Vに応じた予備制動圧Ppの設定マップである。 実施例1の車線逸脱傾向継続時間TDに応じた予備制動圧Ppの設定マップである。 実施例1の渋滞度合いに応じた予備制動圧Ppの設定マップである。 実施例2の車両用制動制御装置を示す全体システム図である。 実施例2の制動力制御コントローラ7で実行される予備制動制御処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1FL,1FR,1RL,1RR 車輪
MC マスタシリンダ
2,3,4,5 ブレーキユニット
2a,3a,4a,5a ブレーキディスク
2b,3b,4b,5b ホイルシリンダ
6 圧力制御ユニット
7 制動力制御コントローラ
8 ナビゲーションユニット
9a,9b,9c,9d 車輪速センサ
10 カメラ
11 ハンドル
12 操舵角センサ
13 方向指示スイッチ

Claims (9)

  1. 自車の走行路からの逸脱傾向を判定する逸脱傾向判定手段と、
    車輪毎にそれぞれ設けられ、制動力を発生させる制動力発生手段と、
    自車が逸脱傾向にあると前記逸脱傾向判定手段が判定したとき、前記制動力発生手段に対し、制動時の応答性を高める予備制動圧を発生させる予備制動制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両用制動制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用制動制御装置において、
    前記予備制動制御手段は、逸脱傾向の度合いが大きいほど、前記予備制動圧を大きくすることを特徴とする車両用制動制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用制動制御装置において、
    前記予備制動制御手段は、逸脱傾向の継続時間が長いほど、前記予備制動圧を大きくすることを特徴とする車両用制動制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用制動制御装置において、
    自車の駆動力を検出する駆動力検出手段を備え、
    前記予備制動制御手段は、駆動力が大きいほど、前記予備制動圧を大きくすることを特徴とする車両用制動制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用制動制御装置において、
    前記予備制動制御手段は、自車の逸脱傾向がなくなったとき、予備制動を解除することを特徴とする車両用制動制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用制動制御装置において、
    前記予備制動制御手段は、自車が逸脱傾向にあるとき、ドライバがブレーキ操作を行った場合には、予備制動を解除することを特徴とする車両用制動制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両用制動制御装置において、
    所定時間後の自車の横位置と車線との間の距離が第1しきい値以下のとき、ドライバへ車線逸脱警告を行うと共に、前記第1しきい値よりも小さな第2しきい値以下のとき、車両に車線逸脱を回避させるヨーモーメントを付与する車線逸脱防止制御手段を備え、
    前記予備制動制御手段は、前記所定時間後の自車の横位置と車線との間の距離が前記第2しきい値よりも大きく、かつ第1しきい値以下のとき、全車輪の制動力発生手段に対し、予備制動圧を発生させることを特徴とする車両用制動制御装置。
  8. 請求項7に記載の車両用制動制御装置において、
    前記車線逸脱防止制御手段は、車線逸脱側と反対側の車輪に制動力を発生させて前記ヨーモーメントを付与し、
    前記予備制動制御手段は、前記所定時間後の自車の横位置と車線との間の距離が前記第2しきい値以下のとき、制動されていない車輪の制動力発生手段に対し、予備制動圧を発生させることを特徴とする車両用制動制御装置。
  9. 自車の走行路からの逸脱傾向を判定し、自車が逸脱傾向にあるとき、各車輪に設けられた制動力発生手段に対し、制動時の応答性を高める予備制動圧を発生させることを特徴とする車両用制動制御装置。
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