JP2006334242A - 医療処置装置 - Google Patents

医療処置装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006334242A
JP2006334242A JP2005164804A JP2005164804A JP2006334242A JP 2006334242 A JP2006334242 A JP 2006334242A JP 2005164804 A JP2005164804 A JP 2005164804A JP 2005164804 A JP2005164804 A JP 2005164804A JP 2006334242 A JP2006334242 A JP 2006334242A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle tube
tube
diameter
medical treatment
distal end
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005164804A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Sei
俊広 静
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Medical Systems Corp
Original Assignee
Olympus Medical Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Medical Systems Corp filed Critical Olympus Medical Systems Corp
Priority to JP2005164804A priority Critical patent/JP2006334242A/ja
Publication of JP2006334242A publication Critical patent/JP2006334242A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

【課題】 体腔内深部の臓器の病変部に穿刺可能で、病変部のみのラジオ波焼灼処置を可能とする医療処置装置を提供する。
【解決手段】 内視鏡の処置具挿通管路を介して体腔内臓器を処置する医療処置装置において、体腔内の臓器に穿刺される針管17と、針管よりも太い外径で、体腔内の臓器に穿刺されてラジオ波焼灼する処置具プローブ31と、内視鏡の処置具挿通管路を介して体腔内に挿入され、針管17と処置具プローブ31を案内する挿通路と、挿通路の先端に針管17は挿通させ、処置具プローブは挿通させない先端開口を有する先端縮径部21とからなる案内チューブ15と、案内チューブ15の挿通路に処置プローブを挿通されて先端縮径部の先端開口から突出させた際に、先端縮径部を拡径させる拡径部とを備えた医療処置装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、体腔内に挿入された内視鏡の処置具挿通管路に挿通されて、体腔内の臓器の患部をラジオ波にて焼灼処置する医療処置装置に関する。
近年、超音波内視鏡によって、消化管壁の治療のみならず、消化管壁の奥の実質臓器である膵臓や肝臓などの病変部に対して、治療処置が可能となっている。この消化管壁の奥の臓器の治療処置は、多様な医療処置具を臓器に刺し込み処置を行う医療技術が用いられている。
この医療技術として、例えば、ラジオ波焼灼療法(高周波焼灼療法を含む)や、クライオセラピーなどのアブレーション技術の他に、体内に放射性同位元素を埋め込む放射線療法、あるいは、体外から放射線を当てて治療する放射線療法において病変部をX線像で位置決めするための目印としての金属片を留置させる治療などがある。
これら医療技術において、ラジオ波焼灼処置具、及び放射性治療用のマーキング部材等の医療用デバイスを目的とする臓器に誘導するための最もシンプルな方法は、中空の穿刺針を臓器の目的部位に穿刺してから穿刺針の中空内に医療用デバイスを挿入させて穿刺針の先端まで誘導する方法である。しかし、穿刺針の細径な中空内に挿入可能なように、医療用デバイスを小径にすることは大変困難である。また、医療用デバイスを挿入しやすいように穿刺針を太径にすると、太径の穿刺針にて内視鏡の処置具挿通管路を損傷したり、内視鏡の処置具挿通管路への挿入操作性が低下したり、あるいは、臓器への穿刺性が低下して患者への侵襲が増大となる。
内視鏡の処置具挿通管路を損傷させず、挿入操作性に優れ、かつ、患者への侵襲の少ないラジオ波焼灼処置具として、例えば、特許文献1に提案されている。特許文献1に提案されているラジオ波焼灼処置具は、体腔内に挿入されるシース部と、このシース部内に挿入されシース部の先端から先方に突き出して生体組織部位に穿刺可能な針状本体部と、シース部の先端部付近に配置された第1の電極と、第1の電極と離間して針状本体部の先端に設けられた第2の電極とからなっている。ラジオ波焼灼処置具は、シース部先端付近の第1の電極と、針状本体部の先端の第2の電極によりバイポーラ型電極を構成している。ラジオ波焼灼処置具による処置は、シース部の第1の電極を病変部の表面に接触させ、針状本体部の第2の電極を病変部に穿刺して、ラジオ波電流を流すことで病変部を焼灼治療するものである。
また、体腔内の目的部位にマーキング部材を留置させる内視鏡用マーキング装置として、例えば、特許文献2に提案されている。特許文献2に提案されている内視鏡用マーキング装置は、中空長尺なカテーテルと、カテーテルの先端部に形成されたテーパー針状もしくは先細り形状の穿刺部と、カテーテルの穿刺部から押し出し可能に収納され、生体組織に留置されるマーキング部材と、カテーテル内に摺動自在に挿通され、穿刺部からマーキング部材をカテーテルの外部側に押し出し操作する中空体のプッシャーと、プッシャーの中空体内に摺動自在に設けられたガイド針とからなり、カテーテルの穿刺部はマーキング部材の押し出し時にカテーテルを弾性変形しやすいようにスリットが設けられている。カテーテルの穿刺部を生体組織に穿刺して、カテーテルに収納されているマーキング部材をガイド針に案内されてプッシャーにより押し出すことで、マーキング部材をカテーテルの穿刺部から生体組織の目的部位に留置させるものである。
特開2000−139944号公報 特開2001−120558号公報
特許文献1に提案されているラジオ波焼灼処置具は、シース部先端の第1の電極を病変部の表面に接触させ、針状本体部の第2の電極を病変部に穿刺して、第1と第2の電極間のラジオ波電流により病変部をラジオ波焼灼させるものである。このラジオ波焼灼処置具によるラジオ波焼灼処置は、具体的には、例えば、シース部の第1の電極を胃壁面に接触させ、針状本体部の第2の電極を胃壁から胃壁近傍の病変部に穿刺して、ラジオ波焼灼するものである。このために、胃壁近傍の病変部のラジオ波焼灼処置には有効であるが、胃壁の外側の深部に位置する臓器の処置には適していない。つまり、針状本体の第2の電極を胃壁の外側の深部に位置する臓器の病変部まで穿刺してラジオ波焼灼させると、胃壁面の第1の電極と深部の臓器の病変部の第2の電極との間にラジオ波電流が印加されるために、第1と第2の電極間に位置する病変部以外の生体組織についてもラジオ波焼灼してしまうことになる。
すなわち、特許文献1のラジオ波焼灼処置具は、消化管壁近傍の病変部のラジオ波焼灼処置には適しているが、消化管壁の外側の深部に位置する臓器の病変部のみのラジオ波焼灼処置には適していない。
また、特許文献2の内視鏡用マーキング装置は、生体組織の目的部位にマーキング部材を留置させるものであり、ラジオ波焼灼処置具を消化管壁の外側の深部に位置する臓器の病変部まで挿入させることは何ら示唆していない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、体腔内深部の臓器の病変部に穿刺可能で、病変部のみのラジオ波焼灼処置を可能とする医療処置装置を提供することを目的としている。
本発明の医療処置装置は、体腔内に挿入された内視鏡の処置具挿通管路に挿通されて、体腔内臓器を処置する医療処置装置において、体腔内の臓器に穿刺される針管と、前記針管よりも太い外径で、前記体腔内の臓器に穿刺されて組織をラジオ波焼灼するラジオ波焼灼処置具と、前記内視鏡の処置具挿通管路を介して体腔内に挿入され、前記針管と前記ラジオ波焼灼処置具とを体腔内臓器に案内する挿通路を有する案内部材と、前記挿通路に連通する前記案内部材の先端開口から前記針管は挿通させ、前記ラジオ波焼灼処置具は挿通させないように縮径された先端縮径部と、前記案内部材の挿通路に前記ラジオ波焼灼処置具を挿通して前記先端開口から突出させる際に、前記先端縮径部を拡径させる拡径部と、を具備したことを特徴とする。
本発明の医療処置装置の前記先端縮径部は、前記案内部材の先端側の少なくとも外側が前記先端開口に対して、前記先端開口を挿通する針管の外径と同じ径となるようにテーパー状に形成されていることを特徴とする。
本発明の医療処置装置の前記拡径部は、前記先端縮径部の先端開口から前記案内部材の軸方向に形成されたスリットからなることを特徴とする。
本発明の医療処置装置の前記案内部材の先端開口は、前記案内部材の軸方向に対して傾斜状に形成され、この傾斜状の開口の前記案内部材の基端側から前記拡径部のスリットが形成されていることを特徴とする
本発明の医療処置装置の前記拡径部は、複数のスリットにて形成されていることを特徴とする。
本発明の医療処置装置の前記針管と前記ラジオ波焼灼処置具は、前記案内部材の挿通路に挿通させて前記案内部材の基端に固定した際に、前記針管と前記ラジオ波焼灼処置具の先端までの長さが同じであることを特徴とする。
本発明の医療処置装置は、体腔内の深部に位置する臓器の病変部へ正確にラジオ波焼灼処置具を挿入穿刺できると共に、病変部のみを効果的にラジオ波焼灼処置することができ、ラジオ波焼灼処置具の操作性の正確性と病変部処置の効率が向上する効果を有している。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。最初に、体腔内に挿入して病変部を観察する超音波内視鏡と、超音波内視鏡の処置具挿通管路に挿入される処置具との関係について図14を用いて説明する。超音波内視鏡50は、操作部51、挿入部52、及びユニバーサルコード57から構成されている。
挿入部52は、体腔内に挿入される部分で、図示していないが、操作部51側から体腔内に挿入される可撓性を有する長尺な可撓部と、可撓部の先端に設けられた上下左右方向に湾曲される湾曲部と、湾曲部の先端側に設けられた先端部からなる。先端部は、観察用窓、照明用窓、処置具用開口、処置具用開口に設けられた処置具起上台、送気送水用開口、及び超音波を送受信する超音波振動子等が配置されている。可撓部の内部には、湾曲部に接続された湾曲ワイヤー、先端部の観察用窓に連結されているイメージガイド、照明用窓に連結されているライトガイド、処置具用開口に連通している処置具挿通管路、処置具起上台に接続された起上ワイヤー、送気送水用開口に連通している送気送水管路、及び超音波振動子に接続された信号ケーブル等が設けられている。
操作部51は、挿入部52の基端に設けられ、術者が把持操作する部分で、挿入部52の湾曲部からの湾曲ワイヤーを牽引して湾曲操作するための湾曲操作ノブ56と、挿入部52の送気送水管路への送気送水を操作するための送気送水ボタン58、及び挿入部の先端部の処置具起上台からの起上ワイヤーを牽引して起上操作するための処置具起上ノブ57、及び処置具挿通管路に処置具を挿通させるための処置具挿入口60等が設けられている。
ユニバーサルコード57は、操作部51に基端が接続され、挿入部52の先端部の超音波振動子に接続された信号ケーブル、イメージガイド、ライトガイド、及び送気送水ボタンからの信号ケーブル等をからなる。ユニバーサルコード57の先端は、図示してないが、コネクタを介して、超音波振動子を駆動させたり、受信したエコー信号から超音波画像を生成する超音波画像装置、イメージガイドが取り込んだ被写体像を電気信号に変換して電子画像を生成する撮像装置、ライトガイドに照明光を供給する光源装置、及び送気送水ポンプ等に接続される。
操作部51に設けられた処置具挿入口60には、処置具71が装着される。処置具71は、術者が把持して操作する略円筒形状のハンドル部72と、ハンドル部72の先端を操作部51の処置具挿入口60に固定するハンドル固定口金73と、ハンドル部72の基端から針管を挿通させて固定する針管口金74と、および針管口金74の基端からスタイレットを挿入して固定するスタイレット口金75とからなる。ハンドル部72は、先端にハンドル固定口金73を有する固定部72aと、この固定部72aの外周側に沿って摺動するスライド部72bと、固定部72aに対してスライド部72bを固定するための固定ネジ部72cを有している。ハンドル部72のスライド部72bの基端の内周には、図示してないチューブの基端が取付固定されている。そのチューブは、ハンドル部72の固定部72aの内周を挿通してハンドル固定口金73から先方に延出されて、超音波内視鏡50の操作部51に設けられている処置具挿入口60から挿入部52の処置具挿通管路へと挿入される。処置具挿入口60から挿入部52の処置具挿通管路に挿入されたチューブの先端は、挿入部52の先端部の処置具用開口から先方向に突出され、ハンドル部72のスライド部72bを摺動させることにより挿入部52の先端部の処置具用開口からの突出位置を調整可能となっている。針管口金74は、針管の基端に設けられている。針管は、ハンドル部72のスライド部72bの基端からチューブの中空部へと挿入して、チューブの中空部に案内されて挿入部52の先端部の処置具用開口から突出しているチューブ先端からチューブの先方向に突出される。スタイレット口金75は、スタイレットの基端に設けられている。スタイレットは、針管口金74から針管の中空部へと挿入して、針管の中空部に案内されて挿入部52の先端部の処置具用開口から突出している針管先端から針管の先方向に突出される。
すなわち、処置具71は、ハンドル部72に基端が固定されたチューブを超音波内視鏡50の挿入部52の処置具挿通管路に挿通させ、チューブの中空部を案内路としてスタイレットが挿通された針管を挿入して、針管を病変部に穿刺したり、あるいは針管に代えて、ラジオ波焼灼処置具を病変部に挿着させて病変部を処置する。
本発明の実施形態の医療処置装置は、超音波内視鏡50により体腔内の病変部を観察しながら超音波内視鏡50の挿入部52の処置具挿通管路に挿入して病変部を処置する処置具71において、体腔内深部の臓器の病変部のみをラジオ波焼灼処置することを可能とするものである。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態の医療処置装置を説明する。図1は本発明の一実施形態の医療処置装置の外観構成を示す平面図、図2は本発明の一実施形態の医療処置装置に用いる案内チューブの先端部分と案内チューブの内周に挿通する針管とスタイレットの関係を示す断面図、図3は本発明の一実施形態の医療処置具装置に用いる案内チューブの先端部分の構成を説明する説明図、図4は本発明の一実施形態の医療処置装置に用いる針管と、スタイレットと、及びラジオ波焼灼処置具との関係を説明する説明図、図5は本発明の一実施形態の医療処置装置に用いるラジオ波焼灼処置具の先端の電極部に形成する超音波反射面を説明する説明図、図6は本発明の一実施形態の医療処置装置に用いるラジオ波焼灼処置具の先端の電極部に形成する超音波反射面の形状を説明する断面図である。
本発明の一実施形態の医療処置装置の全体構成について図1を用いて説明する。本発明の一実施形態の医療処置装置11は、ラジオ波焼灼処置具を用いて病変部を焼灼処置するものである。本発明の一実施形態の医療処置装置11は、略円筒形状のハンドル12、ハンドル12の先端に設けられたハンドル口金13、ハンドル12の基端の内周に固定されハンドル口金13から延出された中空の案内チューブ15、ハンドル12の基端から案内チューブ15の中空部に挿通される針管17を有する針管口金16、針管口金16から針管17の中空部に挿通されるスタイレット19を有するスタイレット口金18からなる。
ハンドル12は、先端にハンドル口金13を有する筒状の固定部12aと、固定部12aの外周面に沿って摺動自在に挿着された筒状のスライダー部12bと、スライダー部12bに設けられ、固定部12aに対してスライダー部12bを所定の位置で固定するための固定ネジ14からなる。ハンドル12のスライダー部12bの内周面の基端には、図示してないが、案内チューブ15の基端が固定されている。スライダー部12bの内周面の基端に固定された案内チューブ15は、固定部12aの内周面を挿通しハンドル口金13からハンドル12の軸方向に延出されている。
つまり、ハンドル12のスライダー部12bを固定部12aに対して軸方向に摺動させると、スライダー部12bの摺動に応じて、ハンドル口金13から延出している案内チューブ15の進退が行われる。スライダー部12bの摺動位置を固定ネジ14にて固定させることで、ハンドル口金13から延出している案内チューブ15の進退量が固定できる。
ハンドル口金13は、ハンドル口金13から延出されている案内チューブ15が超音波内視鏡50の操作部51に設けられた処置具挿入口60から挿入された後、ハンドル12の固定部12aを処置具挿入口60に固定するためのものである。
針管17は、ハンドル12のスライダー部12bの基端から案内チューブ15の中空部に挿入されて、案内チューブ15の先端から先方向に突出される。針管口金16は、案内チューブ15の先端から先方向に突出された針管17の状態を維持するためにハンドル12のスライダ12bの基端に固定するものである。
スタイレット19は、針管口金16から針管17の中空部に挿入され、針管17の先端から先方向に突出される。スタイレット口金18は、針管17の先端から先方向に突出されたスタイレット19の状態を維持するために針管口金16に固定するものである。
なお、案内チューブ15は可撓性を有しており、超音波内視鏡50の挿入部52の処置具挿通管路内に挿通可能である。針管17は、先端の針部以外の部分が比較的軟性に形成されている。スタイレット19は、やや硬性な部材にて形成され、軟性の針管17の中空部に挿入することで針管17を適度な硬性とし、針管17の案内チューブ15への挿入操作を容易にすると共に、針管17の先端針部による案内チューブ15の損傷を防止するものである。
次に、案内チューブ15、針管17、及びスタイレット19の関係について、図2を用いて説明する。案内チューブ15は、可撓性を有する弾性部材にて形成され、針管17及び後述する処置プローブが挿通される内径φAの挿通路15aを有する長尺な案内部材である。案内チューブ15の挿通路15aの内径φAは、針管17の外径φCより大きく(φA>φC)形成され、かつ、針管17の外径φCよりも大きい外径を有する後述する処置プローブよりも大きい。
案内チューブ15の先端は、挿通路15aに連通して針管17が突出する先端開口22が設けられている。先端開口22の径φBは、針管17の外径φCと略同等(φB=φC)なるように形成されている。つまり、案内チューブ15の先端側には、先端開口22から距離l1(約数cm)の位置から先端開口22の径φBとなるように外径と内径が共に縮小される先端縮径部21が形成されている。この先端縮径部21は、案内チューブ15の外側が距離l1の位置から先端開口22の径φBとする傾斜角αAにて形成された外側テーパー部21aと、案内チューブ15の内側が距離l1の位置から先端開口22の径φBとする傾斜角αBにて形成された内側テーパー部21bとからなる。
なお、案内チューブ15の先端縮径部21には、先端開口22から案内チューブ15の軸方向にスリット23が形成されている。
このような構成の案内チューブ15には、スタイレット19が中空部に挿通されて適度の硬性を有する針管17が挿通路15aに挿入される。案内チューブ15の挿通路15aに挿通された針管17は、先端縮径部21を経て先端開口22から先方向に突出される。先端縮径部21を経て先端開口22から突出された針管17は、先端開口22の径φBと針管17の外径φCが同等であるために、針管17の外側と案内チューブ15の先端開口22の縮径部21の外側テーパー部21aとの間の段差が小さい密着状態となり比較的円滑な連続面とすることができる。つまり、案内チューブ15の先端縮径部21を経て先端開口22から突出したスタイレット19が中空部に挿通された針管17の先端を生体組織に穿刺すると、針管17により形成された穿刺孔に案内チューブ15の先端縮径部21を穿刺することができる。
また、案内チューブ15は、針管17よりも大きい外径の後述する処置プローブが挿通されると、先端縮径部21のスリット23により先端開口22が拡径されて処置プローブが先端開口22から先方向に突出可能となる。
なお、先端縮径部21は、案内チューブ15の外径と内径が共に先端開口22に対して縮径されるように傾斜角αaの外側テーパー部21aと、傾斜角αBの内側テーパー部21bにて形成したが、外側テーパー部21aと内側テーパー部21bを同じ傾斜角αとして、内側テーパー部21bの先端側の途中から針管17の外側と平行に密着するように形成しても良い。すなわち、先端縮径部21は、針管17が挿通突出させた際に、少なくとも外周テーパー部21aが先端開口22において針管17の外周側との間に段差が生じることなく、滑らかに連設されるように形成されてればよい。
次に、案内チューブ15の先端部分に設けられる先端縮径部21とスリット23の関係について図3を用いて説明する。
図3(a)は、案内チューブ15の先端開口22が、案内チューブ15の軸方向に対して直交する方向に開口形成した例を示している。案内チューブ15の軸方向に直交する方向に形成された先端開口22の場合、スリット23は、先端開口22から先端縮径部21の外周に案内チューブ15の軸方向に1つの切り込みにより形成している。先端縮径部21は、先端開口22の径φBよりも大きい外径の処置具プローブ等が挿通されると、外径の大きい処置具プローブによりスリット23が押し広げられて先端縮径部21が弾性変形して、先端開口22の径φBが拡大する拡径状態となる。これにより先端縮径部21は、先端開口22から針管17よりも大きい径の処置プローブが挿通可能となる。
図3(b)は、案内チューブ15’の先端開口22’が、案内チューブ15’の軸方向に対して斜め方向に開口形成した例を示している。なお、図3(c)は、図3(b)の図中の切断線X−Xから切断した断面図である。
先端開口22’は、案内チューブ15の軸方向に対して斜め方向に形成したことにより図3(b)に示すように略楕円状の開口となる。略楕円形状の先端開口22’の長径と短径は、挿通される針管17の外側に密着されるように設定する。スリット23’は、略楕円状の先端開口22’の長径の案内チューブ15’の基端側22’a(以下、先端開口22’のアゴ側22’aとも称する)から先端縮径部21’の外周に案内チューブ15’の軸方向に1つの切り込みにより形成している。先端縮径部21’は、スリット23’を押し広げることで、弾性変形して、先端開口22’が拡大する拡径状態となる。
すなわち、案内チューブ15,15’は、詳細は後述するが、先端部分に形成した先端縮径部21,21’を有することで、生体組織に穿刺する針管17と共に生体組織に穿刺することができる。
なお、先端縮径部21,21’に設けるスリット23,23’は、図3(d)に示すように、約120度間隔で3つのスリット23a,23b,23cを形成することにより、先端縮径部21,21’の拡径が一層容易となる。但し、図3(b,c)に示すように案内チューブ15の軸方向に対して斜めに開口させた先端開口22’の場合は、アゴ側22’aのスリット23’を基準にして、120度間隔で3つのスリットを形成する。つまり、図3(d)のスリット23aの位置をアゴ側22’aとして、120度間隔に他の2つのスリットを設ける。斜めに開口した先端開口22’の長径の先端側(アゴ側の対抗側)からスリット23’を設けると、針管17に案内されて案内チューブ15の先端縮径部21’を生体組織に穿刺するときに先端縮径部21’の先端開口22’が生体組織によりめくり上げられて穿刺が困難となるためである。
次に、案内チューブ15の挿通路15aに挿通されるラジオ波焼灼処置具である処置具プローブ31について、図4(b)を用いて説明する。処置具プローブ31は、術者が把持する把持部32、把持部32に基端が固定された絶縁性可撓部材にて形成され長尺な円筒状の可撓管部33、可撓管部33の先端表面に設けられた電極部34、及び把持部32から延出された信号ケーブル37が接続されたラジオ波電源装置38から構成されている。
把持部32には、可撓管部23を医療処置装置11のハンドル12のスライダー部12bの基端から挿入した際に、把持部32をスライダー部12bの基端に固定するための口金32aが設けられている。
可撓管部33の先端表面に設けられた電極部34は、第1の電極35a、第2の電極35b、及び第1の電極35aと第2の電極35bとの間に設けられた絶縁部36からなるバイポーラ電極を構成している。第1の電極35aと第2の電極35bは、可撓管部33の外周表面に円環状に形成されている。更に、第1の電極35aと第2の電極35bには、それぞれ信号ケーブルが電気的に接続されている。第1の電極35aと第2の電極35bにそれぞれ接続された信号ケーブルは、可撓管部33と把持部32の内部に挿通されて、把持部32の基端から信号ケーブル37として延出されている。信号ケーブル37の端部は、ラジオ波電源装置38に図示してないコネクタを介して電気的に接続される。ラジオ波電源装置38は、信号ケーブル37を介して電極部34の第1の電極35aと第2の電極35bに異なる極性のラジオ波であるラジオ波電流を供給する。
電極部34は、生体組織に挿入されている状態において、ラジオ波電源装置38からラジオ波電流が供給されると、第1の電極35aと第2の電極35bとの間の生体組織を介して通電され、通電ラジオ波電流により生体組織を焼灼処理する。電極部34の絶縁部36は、第1の電極35aと第2の電極35bの間の絶縁隔離と、第1の電極35aと第2の電極35bの間の間隔を保持するものである。絶縁部36による第1の電極35aと第2の電極35bの間隔に応じて、第1の電極35aと第2の電極35bの間で生体組織を介して通電されるラジオ波電流の範囲が異なる。更に、第1の電極35aと第2の電極35bの間隔に応じて、ラジオ波電源装置38から供給されるラジオ波電流値も異なる。このため、絶縁部36による第1の電極35aと第2の電極35bの間隔と、供給するラジオ波電流を変化させることで、生体組織の焼灼範囲を変化させることができる。
処置具プローブ31の先端に電極部34を有する可撓管部33の外径φDは、前述した針管17の外径φCよりも大きく(φD>φC)形成している。但し、処置具プローブ31の可撓管部33の外径φDは、案内チューブ15の挿通路15aの内径φAよりも小さく(φD<φA)形成されている。
なお、処置具プローブ31の可撓管部33は、電極部34の先端から把持部32の口金32aまでの長さLは、図4(a)に示すように、針管17の先端針部17aの最先端から針管口金16までの長さLと同じに形成されている。
次に、処置具プローブ31の電極部34に設けられた第1の電極35aと第2の電極35bの電極表面について、図5と図6を用いて説明する。処置具プローブ31の電極部34は、生体組織の処置部位である病変部に正確に挿入させる必要がある。そのために術者は、超音波内視鏡50による超音波画像から病変部と病変部に挿入された処置具プローブ31の電極部34の位置を確認している。しかし、処置具プローブ31の可撓管部33の先端に設けた電極部34の第1と第2の電極35a,35bは、円環状であるために、超音波内視鏡50の超音波振動子から送信された超音波信号が超音波振動子の方向とは異なる方向に反射されて、超音波振動子に戻るエコー信号である反射超音波信号が微弱となる。このために、超音波画像に表示される処置具プローブ31の電極部34の位置が不鮮明となる。
そこで、本発明の一実施形態の医療処置装置11に用いる処置具プローブ31は、超音波信号を効率よく反射させるために、電極部34の第1と第2の電極35a,35bの表面に超音波反射面を形成する。処置具プローブ31の電極部34の表面に設ける超音波反射面について、図5と図6を用いて説明する。なお、図5は、処置具プローブ31の電極部34の第1と第2の電極35a,35bの表面に設けた超音波反射面を示し、図6は、処置具プローブ31の電極部34の第1と第2の電極35a,35bの表面に設けた超音波反射面の断面形状を示している。
電極部34は、図5(a)に示すように、表面に吸盤状の超音波反射面を有する第1と第2の電極35a1、35b1を形成する。第1と第2の電極35a1,35b2の表面に形成される吸盤状の超音波反射面は、図6(a)に示すように、若干深めの円形状凹部35x1と、円形状凹部35x1の中央部分に電極表面よりも低い円形状凸部35x2とからなる吸盤部35xを複数形成する。つまり、超音波振動子からの超音波信号は、第1と第2の電極35a,35bの表面の吸盤状の超音波反射面により反射させることで、超音波振動子に多くの反射超音波信号を入力させるものである。
また、電極部34は、図5(b)に示すように、表面に複数の溝状の超音波反射面を有する第1と第2の電極部35a2,35b2を形成する。第1と第2の電極35a2、35b2の表面に形成される溝状の超音波反射面は、図6(b)に示すように、断面V状の溝35y、または図6(c)に示すように、断面矩形状の溝35zを複数形成する。なお、断面V状溝35yと断面矩形状の溝35zは、それぞれが第1と第2の電極35a,35bの表面に複数等間隔で形成されるか、あるいは螺旋状に連続して形成される。つまり、超音波振動子からの超音波信号は、第1と第2の電極35a,35bの溝状の超音波反射面により反射させることで、超音波振動子に多くの反射超音波信号を入力させるものである。
更に、電極部34は、図5(c)に示すように、表面を粗面状に加工した超音波反射面を有する第1と第2の電極部35a3,35b3を形成する。第1と第2の電極35a3、35b32の表面は、サンド研磨剤等を用いて超音波が反射しやすいように粗面状に加工する。これにより、超音波振動子からの超音波信号は、第1と第2の電極35a,35bの祖面状の超音波反射面により反射させることで、超音波振動子に多くの反射超音波信号を入力させるものである。
一方、針管17も超音波画像にて生体組織への穿刺位置が監視される。このため、針管17の先端針部17aから所定の長さの超音波反射面が形成されていることが望ましい。そこで、図4(a)に示すように、処置プローブ31と同じ全長Lの針管17は、処置具プローブ31の電極部34の長さL2と位置と、同じ長さL2と位置に超音波反射面17bを形成させる。この針管17の先端に形成させる超音波反射面17bは、図5と図6を用いて説明した処置具プローブ31と同じ形状の超音波反射面でも良く、あるいは、針管17を生体組織に穿刺しやすいように、針管17の軸方向に複数の筋状の溝を形成させても良い。処置具プローブ31の可撓管部33と同じ長さLの針管17は、処置具プローブ31の可撓管部33の先端に設けられた超音波反射面を有する電極部34と同じ位置と長さL2の先端針部17aに超音波反射面17bを形成する。これにより、針管17を病変部に穿刺した際に、超音波反射面17bにて超音波信号が反射して、超音波振動子に多くの反射超音波信号が入力され、超音波画像において、針管17の病変部への穿刺状態の確認が容易となる。また、針管17を引き抜いた後、処置具プローブ31を挿入した際に、針管17が穿刺されていた位置と処置具プローブ31の挿入位置が同じとなる。
次に、超音波内視鏡50による体腔内の病変部の観察下において、上述した医療処置装置11と処置具プローブ31による病変部の処置操作ついて、図7乃至図12を用いて説明する。図7は、本発明の一実施形態の医療処置装置を超音波内視鏡の処置具挿通管路に挿入させる挿入操作を説明する説明図、図8は、本発明の一実施形態の医療処置装置を超音波内視鏡の処置具挿通管路から体腔内臓器に向けて突出させる操作を説明する説明図、図9は、本発明の一実施形態の医療処置装置の針管からスタイレットの引き抜き操作を説明する説明図、図10は、本発明の一実施形態の医療処置装置の針管と案内チューブを体腔内臓器の病変部へ穿刺させる操作を説明する説明図、図11は、本発明の一実施形態の医療処置装置の案内チューブから針管の引き抜き操作を説明する説明図、図12は、本発明の一実施形態の医療処置装置の案内チューブを用いて処置具プローブを体腔内臓器の病変部に穿刺してラジオ波焼灼処置する操作を説明する説明図である。
本発明の一実施形態の医療処置装置11は、超音波内視鏡50の操作部51の処置具挿入口60から処置具挿通管路に挿入するに当たり、術者よって、図7(a)に示すように、ハンドル12の基端から案内チューブ15へスタイレット19が挿通された針管17を挿入させる。ハンドル12の基端から案内チューブ15に挿入する針管17とスタイレット19の関係は、図7(b)に示すように、針管17の先端針部17aからスタイレット19の先端部分を突出させた状態とする。針管17は、比較的軟性であり、針管17のみを案内チューブ15へ挿入すると針管口金16に加えた挿入力が十分に針管17の先端に伝達できず挿入操作性が低下する。また、針管17の先端針部17aは、尖鋭であり案内チューブ15を損傷することがある。このため、針管17よりも硬性な部材にて形成されたスタイレット19を針管17に挿入して、針管17全体を若干硬性化して、案内チューブ15への挿入性を向上させている。更に、スタイレット19の先端部分を針管17の先端針部17aから先方向に突出させることで、先端針部17aによる案内チューブ15の損傷を防止している。
術者は、針管17にスタイレット19を挿通し、かつ、スタイレット19の先端部分を針管17の先端針部17aから突出させた状態にて、ハンドル12の基端から案内チューブ15の挿通路15aへと挿入させて、針管17とスタイレット19の先端が図7(b)に示すように案内チューブ15の先端縮径部21の近傍まで挿入させる。
次に、術者は、案内チューブ15にスタイレット19を内装する針管17が挿通された状態の医療処置装置11(図7(a,b)の示す状態)を、体腔内に挿入されて体腔内臓器を観察している超音波内視鏡50の処置具挿入口60から挿入部52の処置具挿通管路へと案内チューブ15の先端縮径部21側から挿入する。挿入部52の処置具挿通管路へと挿入された医療処置装置11の案内チューブ15は、図7(c)に示すように、超音波内視鏡50の挿入部52の先端部53へと挿入される。なお、図7(c)は、超音波内視鏡50の挿入部52の先端部53の概略構成を示しており、符号54は超音波信号を送受する超音波振動子が配置されている超音波振動子部、符号55は、処置具挿通管路である。
つまり、術者は、スタイレット19が内装された針管17を案内チューブ15に挿通させた医療処置装置11を超音波内視鏡50の処置具挿通管路55へ挿入する超音波内視鏡50への挿入操作を行う。
なお、医療処置装置11は、超音波内視鏡50を体腔内に挿入する前に、図7を用いて説明した操作にて超音波内視鏡50の処置具挿通管路55に挿入させ、医療処置装置11が挿入された状態の超音波内視鏡50を体腔内に挿入させても良い。
次に、術者は、体腔内に挿入されている超音波内視鏡50の挿入部52の先端部53から医療処置装置11の案内チューブ15を突出させる。このとき、術者は、図8(a)に示すように、針管口金16とスタイレット口金18をハンドル12の方向へと押し出し操作して、案内チューブ15の先端縮径部21の先端開口22からスタイレット19が挿通された針管17を先方向に導出させる。更に、術者は、スタイレット19が挿通された針管17が導出された案内チューブ15をハンドル12のスライダー部12bを摺動させて、図8(b)に示すように、スタイレット18、針管17、及び案内チューブ15の先端を観察部位の消化管壁61へと導出させる。
つまり、術者は、医療処置装置11の案内チューブ15の先端縮径部21からスタイレット19が挿通された針管17を超音波内視鏡50の挿入部52の先端部53から観察部位方向へと導出させる医療処置装置11の観察部位への導出操作を行う。
次に、術者は、超音波内視鏡50の挿入部52の先端部53から観察部位方向に医療処置装置11のスタイレット19と針管17及び案内チューブ15を導出させると、図9(a)に示すように、スタイレット口金18を針管口金16から引き抜く方向に牽引して、スタイレット19の先端を針管17の少なくとも先端針部17a以外の中空部まで引き抜く。スタイレット19の先端が針管17の先端針部17aから引き抜かれた針管17と案内チューブ15は、図9(b)に示すように、超音波内視鏡50にて観察している消化管壁61へと導出された状態となる。
つまり、術者は、医療処置装置11の案内チューブ15の先端と、案内チューブ15の先端から導出されたスタイレット19が挿通された針管17を観察部位方向に導出させると、針管17の先端から突出させているスタイレット19を引き抜きスタイレット引き抜き操作を行う。
次に、術者は、針管17の先端針部17aからスタイレット19が引き抜かれた医療処置装置11のスライダー部12bを図10(a)に示すように、摺動させる。超音波内視鏡50により観察されている消化管壁61にスライダー部12bの摺動により針管17と案内チューブ15は、図10(b)に示すように、案内チューブ15から突出している針管17を消化管壁61から消化管壁61の外側に位置する臓器の病変部62へと穿刺される。針管17を消化管壁61から病変部62への穿刺すると案内チューブ15も共に消化管壁61からの病変部62へと穿刺される。
つまり、案内チューブ15の先端は、先端縮径部21を有し、かつ、先端開口22の径φBと針管17の外径φCが略同一(φB=φC)であることから、針管17の先端針部17aにて消化管壁61から病変部62へと生成した穿刺孔に従い案内チューブ15が容易に穿刺することができる。
すなわち、術者は、超音波内視鏡50による観察部位である病変部へ医療処置装置11の針管17が先端から突出させた案内チューブ15を病変部62に穿刺させる案内チューブ15の病変部への穿刺操作を行う。
次に、術者は、針管17と案内チューブ15が病変部62に穿刺された状態の医療処置装置11から図11に示すように、ハンドル12から針管口金16を牽引して、案内チューブ15から針管17を引き抜く。針管17が引き抜かれた案内チューブ15は、病変部62に穿刺された状態となる。
つまり、術者は、医療処置装置11の病変部62に穿刺されている針管17と案内チューブ15のうち、針管17のみを引き抜く針管引き抜き操作を行う。
次に、術者は、病変部62に案内チューブ15が穿刺された状態の医療処置装置11に、図12(a)に示すように、ハンドル12の基端から案内チューブ15にラジオ波焼灼処置具である処置具プローブ31の可撓管部33の先端に設けられた電極部34から挿入する。案内チューブ15に挿入された処置具プローブ31は、可撓管部33の先端に設けられている電極部34が案内チューブ15の先端縮径部21の先端開口22から病変部62へと導出される。
案内チューブ15の先端縮径部21の先端開口22の径φBは、処置具プローブ31の可撓管部33の外径φDよりも小さい(φB<φD)が、可撓管部33の先端に設けられた電極部34により先端縮径部21のスリット23が押し広げられるために、先端開口22が拡径されて処置具プローブ31の電極部34が病変部62へと導出される。また、病変部62には、針管17が一度穿刺された穿刺孔があるために、電極部34が針管17の穿刺された位置までは容易に導出させることができる。
つまり、術者は、医療処置装置11の病変部62に穿刺状態の案内チューブ15に処置具プローブ31を挿入させて電極部34を針管17が穿刺されていた病変部62まで穿刺させる処置具プローブ31の挿入操作が行われる。
医療処置装置11は、病変部62に穿刺されている案内チューブ15を介して処置具プローブ31の電極部34が病変部62に穿刺された後、ラジオ波電源装置38からラジオ波電流を供給する。これにより、病変部62は、穿刺された処置具プローブ31の電極部34からのラジオ波電流により焼灼処置され、病変部62以外の生体組織への焼灼範囲の拡大は防止することができる。
また、図4を用いて前述したように、針管17の長さLと、処置具プローブ31の可撓管部33の長さLを同じにしたことで、針管17の先端針部17aが穿刺された病変部62の位置まで、処置具プローブ31の可撓管33の先端の電極部34を挿入することができる。更に、処置具プローブ31の第1と第2の電極35a,35bとからなる電極部34の長さl2aと位置とが同じように、針管17の先端針部17aに同じ長さl2と位置とに超音波反射加工面17bを設けたことにより、超音波画像にて、針管17の先端位置と処置具プローブ31の電極部34の位置確認が容易となる。
なお、超音波画像を用いて、病変部62における針管17の先端針部17aの位置と、処置具プローブ31の電極部34の位置との位置関係を明確にするために、針管17の先端針部17aに設ける超音波反射面17bは、図13に示すように、処置具プローブ31の電極部34の第1の電極35aの長さl3、絶縁部36の長さl4、及び第2の電極部35bの長さl5と同じ長さの第1の反射部17b1、低反射部17b2、及び第2の反射部17b3を設ける。
これにより、図13(c)に示すように、超音波画像71にて、病変部を観察している際に、超音波画像71に映し出される針管17の第1と第2の反射部17b1,17b3と処置具プローブ31の第1と第2の電極35a,35bがほぼ同位置に映し出されることになる。これにより、針管17を病変部62の焼灼する位置に正確に穿刺でき、かつ、穿刺した針管17の第1の反射部17b1と第2の反射部17b3の位置から処置具プローブ31を穿刺した際の電極部34の第1の電極部35aと第2の電極部35bの位置を確認することができ、更に、低反射部17b2を挟む第1と第2の反射部17b1,17b3の位置から病変部62における処置具プローブ31の第1と第2の電極35a,35bによるラジオ波焼灼範囲を想定することが可能となる。なお、図13(b)の図中の符号72は、超音波振動子の位置を示している。
本発明の実施形態の説明において、処置具プローブ31の電極部34の第1と第2の電極35a,35bに設ける超音波反射部35a1〜3,35b2〜3は、それぞれ第1と第2の電極の表面に形成すると説明したが、第1と第2の電極35a,35bの内周面に形成しても良く、あるいは、超音波反射部35a1〜3,35ba〜3を形成した部材を第1と第2の電極35a,35bの内周に装着させても良い。
以上説明したように、本発明の実施形態の医療処置装置は、体腔内の消化管壁の外側の深部にある臓器の病変部に、バイポーラ型のラジオ波焼灼処置具等の処置具プローブの電極部を穿刺操作することができ、体腔内深部の病変部のみの焼灼処置が可能となった。
[付記]
以上詳述した本発明の実施形態によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
(付記1) 体腔内に挿入された内視鏡の処置具挿通管路に挿通されて、体腔内臓器を処置する医療処置装置において、
体腔内の臓器に穿刺される針管と、
前記針管よりも太い外径で、前記体腔内の臓器に穿刺されて組織をラジオ波焼灼するラジオ波焼灼処置具と、
前記内視鏡の処置具挿通管路を介して体腔内に挿入され、前記針管と前記ラジオ波焼灼処置具とを体腔内臓器に案内する挿通路を有する案内部材と、
前記挿通路に連通する前記案内部材の先端開口から前記針管は挿通させ、前記ラジオ波焼灼処置具は挿通させないように縮径された先端縮径部と、
前記案内部材の挿通路に前記ラジオ波焼灼処置具を挿通して前記先端開口から突出させる際に、前記先端縮径部を拡径させる拡径部と、
を具備したことを特徴とする医療処置装置。
(付記2) 前記先端縮径部は、前記案内部材の先端側の少なくとも外側が前記先端開口に対して、前記先端開口を挿通する針管の外径と同じ径となるようにテーパー状に形成されていることを特徴とする付記1記載の医療処置装置。
(付記3) 前記拡径部は、前記先端縮径部の先端開口から前記案内部材の軸方向に形成されたスリットからなることを特徴とする付記1記載の医療処置装置。
(付記4) 前記案内部材の先端開口は、前記案内部材の軸方向に対して傾斜状に形成され、この傾斜状の開口の前記案内部材の基端側から前記拡径部のスリットが形成されていることを特徴とする付記2記載の医療処置装置。
(付記5) 前記拡径部は、複数のスリットにて形成されていることを特徴とする付記3または4のいずれかに記載の医療処置装置。
(付記6) 前記針管と前記ラジオ波焼灼処置具は、前記案内部材の挿通路に挿通させて前記案内部材の基端に固定した際に、前記針管と前記ラジオ波焼灼処置具の先端までの長さが同じであることを特徴とする付記1記載の医療処置装置。
(付記7) 体腔内に挿入された内視鏡の処置具挿通管路に挿通されて体腔内臓器の病変部へと医療処置装置を穿刺させて医療処置する医療処置方法において、
スタイレットが挿通されて先端から突出させた針管を、先端縮径部を有する案内部材に挿通させた医療処置装置を超音波内視鏡の処置具挿通管路に挿入させる内視鏡への挿入操作と、
前記内視鏡への挿入操作により超音波内視鏡の処置具挿通管路に挿入された前記医療処置装置のスタイレットが突出されている針管を前記案内部材の先端縮径部から突出させ、スタイレットを含む針管と案内部材とを共に前記超音波内視鏡の処置具挿通管路から体腔内臓器方向へと導出させる医療処置装置の導出操作と、
前記医療処置装置の導出操作により前記超音波内視鏡の処置具挿通管路から体腔内臓器方向へと導出された医療処置装置のスタイレットを含む針管と案内部材からスタイレットを引き抜くスタイレット引き抜き操作と、
前記スタイレット引き抜き操作によりスタイレットが引き抜かれて、先端縮径部から針管が突出している案内部材を共に体腔内臓器の病変部へと穿刺させる針管と案内部材の穿刺操作と、
前記針管と案内部材の穿刺装置により体腔内臓器の病変部に穿刺された針管と案内部材から、案内部材を穿刺状態として針管を引き抜く針管引き抜き操作と、
前記針管引き抜き操作により針管が引き抜かれた案内部材に、先端に処置部を有する処置具プローブを挿通させて、案内部材の先端縮径部から体腔内臓器の病変部に前記処置具プローブの処置部を挿入する処置具挿入操作と、
前記処置具挿入により体腔内臓器の病変部に挿入された前記処置具プローブの処置部にて病変部を処置する病変部処置操作と、
からなることを特徴とする医療処置方法。
(付記8) 前記処置具プローブは、先端の処置部に第1の電極と第2の電極からなるバイポーラ電極を備えてラジオ波焼灼処置具であることを特徴とする付記7に記載の医療処置方法。
本発明の一実施形態の医療処置装置の外観構成を示す平面図。 本発明の一実施形態の医療処置装置に用いる案内チューブの先端部分と案内チューブの内周に挿通する針管とスタイレットの関係を示す断面図。 本発明の一実施形態の医療処置具装置に用いる案内チューブの先端部分の構成を説明する説明図。 本発明の一実施形態の医療処置装置に用いる針管と、スタイレットと、及びラジオ波焼灼処置具との関係を説明する説明図。 本発明の一実施形態の医療処置装置に用いるラジオ波焼灼処置具の先端の電極部に形成する超音波反射面を説明する説明図。 本発明の一実施形態の医療処置装置に用いるラジオ波焼灼処置具の先端の電極部に形成する超音波反射面の形状を説明する断面図。 本発明の一実施形態の医療処置装置を超音波内視鏡の処置具挿通管路に挿入させる挿入操作を説明する説明図。 本発明の一実施形態の医療処置装置を超音波内視鏡の処置具挿通管路から体腔内臓器に向けて突出させる操作を説明する説明図。 本発明の一実施形態の医療処置装置の針管からスタイレットの引き抜き操作を説明する説明図。 本発明の一実施形態の医療処置装置の針管と案内チューブを体腔内臓器の病変部へ穿刺させる操作を説明する説明図。 本発明の一実施形態の医療処置装置の案内チューブから針管の引き抜き操作を説明する説明図。 本発明の一実施形態の医療処置装置の案内チューブを用いて処置具プローブを体腔内臓器の病変部に穿刺してラジオ波焼灼処置する操作を説明する説明図。 本発明の一実施形態の医療処置装置に用いる針管と及びラジオ波焼灼処置具との超音波反射面の関係を説明する説明図で、図13(a)は針管の先端の超音波反射面を示し、図13(b)は処置具プローブの先端電極部を示し、図13(c)は超音波画像に表示される処置具プローブと針管の表示例。 本発明の一実施形態の医療処置装置を用いる超音波内視鏡の概要を説明する説明図。
符号の説明
11 医療処置装置
12 ハンドル
13 ハンドル口金
14 固定ネジ
15 案内チューブ
16 針管口金
17 針管
18 スタイレット
19 スタイレット口金
21 先端縮径部
22 先端開口
23 スリット

Claims (6)

  1. 体腔内に挿入された内視鏡の処置具挿通管路に挿通されて、体腔内臓器を処置する医療処置装置において、
    体腔内の臓器に穿刺される針管と、
    前記針管よりも太い外径で、前記体腔内の臓器に穿刺されて組織をラジオ波焼灼するラジオ波焼灼処置具と、
    前記内視鏡の処置具挿通管路を介して体腔内に挿入され、前記針管と前記ラジオ波焼灼処置具とを体腔内臓器に案内する挿通路を有する案内部材と、
    前記挿通路に連通する前記案内部材の先端開口から前記針管は挿通させ、前記ラジオ波焼灼処置具は挿通させないように縮径された先端縮径部と、
    前記案内部材の挿通路に前記ラジオ波焼灼処置具を挿通して前記先端開口から突出させる際に、前記先端縮径部を拡径させる拡径部と、
    を具備したことを特徴とする医療処置装置。
  2. 前記先端縮径部は、前記案内部材の先端側の少なくとも外側が前記先端開口に対して、前記先端開口を挿通する針管の外径と同じ径となるようにテーパー状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の医療処置装置。
  3. 前記拡径部は、前記先端縮径部の先端開口から前記案内部材の軸方向に形成されたスリットからなることを特徴とする請求項1記載の医療処置装置。
  4. 前記案内部材の先端開口は、前記案内部材の軸方向に対して傾斜状に形成され、この傾斜状の開口の前記案内部材の基端側から前記拡径部のスリットが形成されていることを特徴とする請求項2記載の医療処置装置。
  5. 前記拡径部は、複数のスリットにて形成されていることを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の医療処置装置。
  6. 前記針管と前記ラジオ波焼灼処置具は、前記案内部材の挿通路に挿通させて前記案内部材の基端に固定した際に、前記針管と前記ラジオ波焼灼処置具の先端までの長さが同じであることを特徴とする請求項1記載の医療処置装置。
JP2005164804A 2005-06-03 2005-06-03 医療処置装置 Pending JP2006334242A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005164804A JP2006334242A (ja) 2005-06-03 2005-06-03 医療処置装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005164804A JP2006334242A (ja) 2005-06-03 2005-06-03 医療処置装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006334242A true JP2006334242A (ja) 2006-12-14

Family

ID=37555289

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005164804A Pending JP2006334242A (ja) 2005-06-03 2005-06-03 医療処置装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006334242A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016027523A1 (ja) * 2014-08-19 2016-02-25 オリンパス株式会社 医療用処置具
JP2018534000A (ja) * 2015-10-20 2018-11-22 スパイレーション インコーポレイテッド ディー ビー エイ オリンパス レスピラトリー アメリカ 切除装置
JP2019503777A (ja) * 2016-01-07 2019-02-14 ベイリス メディカル カンパニー インコーポレイテッドBaylis Medical Company Inc. ハイブリッド経中隔拡張器及びこれを使用する方法
US11478296B2 (en) 2014-03-28 2022-10-25 Gyrus Acmi, Inc. System and method for predictable deployment of a medical device

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11478296B2 (en) 2014-03-28 2022-10-25 Gyrus Acmi, Inc. System and method for predictable deployment of a medical device
WO2016027523A1 (ja) * 2014-08-19 2016-02-25 オリンパス株式会社 医療用処置具
JP5927365B1 (ja) * 2014-08-19 2016-06-01 オリンパス株式会社 医療用処置具
CN105979881A (zh) * 2014-08-19 2016-09-28 奥林巴斯株式会社 医疗用处理器具
JP2018534000A (ja) * 2015-10-20 2018-11-22 スパイレーション インコーポレイテッド ディー ビー エイ オリンパス レスピラトリー アメリカ 切除装置
US11039879B2 (en) 2015-10-20 2021-06-22 Gyrus Acmi, Inc. Ablation device
JP2019503777A (ja) * 2016-01-07 2019-02-14 ベイリス メディカル カンパニー インコーポレイテッドBaylis Medical Company Inc. ハイブリッド経中隔拡張器及びこれを使用する方法
US11426565B2 (en) 2016-01-07 2022-08-30 Boston Scientific Medical Device Limited Hybrid transseptal dilator and methods of using the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006288755A (ja) 医療処置装置
US20180125566A1 (en) Anchored rf ablation device for the destruction of tissue masses
US8486010B2 (en) Bendable catheter
JP3730757B2 (ja) 内視鏡用処置具
US9693803B2 (en) Puncture needle for endoscope and biopsy system
US20070038089A1 (en) Transurethral diagnostic method and treatment method using ultrasonic endoscope
JP2012513286A (ja) 超音波視覚化内視鏡用アクセス装置
JP2009165822A (ja) 内視鏡用処置具
JPH08150145A (ja) 内視鏡用穿刺針
JP2011502721A (ja) 組織の塊を破壊するための固定型高周波切断装置
WO2011161474A1 (en) Enhanced ablation apparatus
JP2011502722A (ja) ジャムを防止する電気的結合部材を有する高周波切断装置
WO2016047202A1 (ja) 内視鏡用穿刺針
WO2006073128A1 (ja) 内視鏡用処置具
JP2006334242A (ja) 医療処置装置
US9289231B2 (en) Method for access needle with pre-loaded wire guide and device
WO2018220850A1 (ja) 内視鏡用穿刺針
JP5801022B1 (ja) 切開具
JPH05212045A (ja) 内視鏡用処置具
US11039879B2 (en) Ablation device
CN114302756A (zh) 用于执行介入内窥镜超声波手术的设备
JPH11318926A (ja) 高周波治療用処置具
JP3641427B2 (ja) 内視鏡下外科手術用超音波探触子
CN117224158A (zh) 一种超声探头、光源器械及穿刺引导系统
CN117598732A (zh) 超声探头和超声手术装置以及超声手术设备