(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する複数の変動表示部(第1飾り変動表示部8k、第2飾り変動表示部9k)を備え、前記複数の変動表示部のうちいずれかの変動表示部(第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとのいずれか)で前記識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄の組合せ)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御され、さらに、前記識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果のうちで予め定められた特別表示結果とする旨に決定されたときに、前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態(通常遊技状態)よりも向上した確率変動状態(確変制御モード、確変状態)に制御される遊技機(第1実施形態のパチンコ遊技機1)であって、
遊技の進行を制御し、前記複数の変動表示部を制御するための制御信号を出力する遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53)と、
該遊技制御手段からの前記制御信号に基づいて前記複数の変動表示部の表示制御を行なう表示制御手段(表示制御用マイクロコンピュータ800)とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記複数の変動表示部のそれぞれについて、前記識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否か、および、前記確率変動状態に制御するか否かを決定する事前決定手段(第1特別図柄プロセス処理における図12のS364、図13のS42、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ、)と、
前記識別情報の変動表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの変動表示時間を、予め設定された複数種類の変動表示時間(図5の複数種類の変動パターンに対応する複数種類の変動表示時間)の中から選択する変動表示時間選択手段(第1特別図柄プロセス処理における図15の第1変動パターン設定処理でのS69、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記事前決定手段によって変動表示の表示結果を前記特定表示結果とする旨の決定がされたとき、前記特別表示結果以外の特定表示結果を仮停止させた後、前記特別表示結果および前記特別表示結果以外の特定表示結果のうちからいずれかの種類の特定表示結果を導出表示させる第1演出表示(図30の(B)〜(D)に示す1次再抽選表示)を実行するか否かを決定する第1演出表示実行決定手段(第1特別図柄プロセス処理における図15の第1変動パターン設定処理でのS63,S64,S69(変動パターンとともに1次再抽選の有無を決定)、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記事前決定手段によって表示結果を前記特定表示結果とする旨の決定がされたとき、前記特定遊技状態が開始された後に、前記複数の変動表示部の少なくとも1つの変動表示部において前記確率変動状態となるか否かを示す第2演出表示(図31の(J)〜(M)に示す2次再抽選表示)を実行するか否かを決定する第2演出表示実行決定手段(第1特別図柄プロセス処理の第1特別図柄停止図柄設定処理での図14の飾り図柄情報決定処理におけるS52、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記識別情報の変動表示を開始するときに、前記制御信号として、前記第1演出表示実行決定手段による決定結果と、前記変動表示時間選択手段により選択された変動表示時間と、前記識別情報の変動表示の実行開始とを示す変動表示開始コマンド(図6の変動パターンコマンド)を送信する変動表示開始コマンド送信手段(第1特別図柄プロセス処理における図15のS72、図9のS18、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記識別情報の変動表示を開始するときに、前記制御信号として、前記事前決定手段による決定結果と、前記第2演出表示実行決定手段による決定結果とを示す結果コマンド(図6の図柄情報コマンド)を送信する結果コマンド送信手段(第1特別図柄プロセス処理における図13の第1特別図柄停止図柄設定処理でのS49、図9のS18、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記特定遊技状態が開始された後に、前記制御信号として、前記第2演出表示の実行開始と、該第2演出表示の実行によって前記確率変動状態となる旨の表示を行なうか否かとを示す第2演出表示開始コマンド(図6のエンディング表示コマンド)を送信する第2演出表示開始コマンド送信手段(第1特別図柄プロセス処理における図19の第1大入賞口開放中処理でのS103、図9のS18、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記特別表示結果とする旨に決定された後、第1終了条件が成立する(図16のS702Nで非確変大当りが発生する、図16のS712Yで確変時変動回数が確変終了回数になる)まで、前記確率変動状態に制御するとともに、識別情報の変動表示時間が前記通常遊技状態よりも短縮される変動時間短縮状態(時短状態)に制御する第1状態(確変フラグをセットしたデータとし、時短フラグをセットしたデータとした確変制御モード)に制御する第1状態制御手段(第1特別図柄プロセス処理における図16のS701〜S707、S710〜S714、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記第1状態が終了した後、第2終了条件が成立する(図16のS702Nで非確変大当りが発生する、図16のS712Yで時短時変動回数が時短終了回数になる)まで、確率変動状態に制御しないとともに、前記変動時間短縮状態に制御する第2状態(確変フラグをリセットしたデータとし、時短フラグをセットしたデータとした時短制御モード)に制御する第2状態制御手段(第1特別図柄プロセス処理における図16のS701,S702,S705,S708〜S709a、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
遊技状態が前記確率変動状態であるか否かを示す確変状態データ(確変フラグのデータ)を、前記第1状態に移行するときに確率変動状態中である旨を示す確率変動状態データ(確変フラグをセットしたデータ)に設定し、前記第1終了条件が成立したときに確率変動状態でない旨を示す非確率変動状態データ(確変フラグをリセットしたデータ)に設定する確変状態データ設定手段(第1特別図柄プロセス処理における図16のS703,S706,S713、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)とを含み、
遊技状態が前記変動時間短縮状態であるか否かを示す時短状態データ(時短フラグのデータ)を、前記第1状態に移行するときに変動時間短縮状態中である旨を示す変動時間短縮状態データ(時短フラグをセットしたデータ)に設定し、前記第2終了条件が成立したときに変動時間短縮状態中でない旨を示す非変動時間短縮状態データ(時短フラグをリセットしたデータ)に設定する時短状態データ設定手段(第1特別図柄プロセス処理における図16のS704,S709,S718、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)とを含み、
前記事前決定手段は、前記確変状態データが確率変動状態データに設定されているときに、非確率変動状態データに設定されているときに比べて高い割合で特定表示結果とする旨の決定を行ない(図12のS361〜S364)、
変動表示時間選択手段は、前記時短状態データが変動時間短縮状態データに設定されているときに、非変動時間短縮状態データに設定されているときに比べて短い(図5の変動表示時間参照)変動表示時間を選択し(第1特別図柄プロセス処理における図15のS63,S64,S68,S69、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)、
前記確変状態データ設定手段は、前記第1状態に制御されているときに、前記事前決定手段により前記確率変動状態に制御しない旨が決定された識別情報の変動表示が開始されるときに(図7(d)のタイミング4)、前記確率変動状態データを非確率変動状態データに設定し(図7(a)のタイミング4、第1特別図柄プロセス処理における図16のS706、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)、
前記表示制御手段は、
前記複数の変動表示部のそれぞれについて、前記変動表示開始コマンド送信手段によって送信された変動表示開始コマンドに応じて識別情報の変動表示を開始させた後、当該変動表示開始コマンドが示す変動表示時間が経過したときに、表示結果を導出表示させる変動表示制御手段(図24の第1演出制御プロセス処理でのS401〜S403、さらに、第2演出制御プロセス処理における同様のステップ)と、
前記変動表示開始コマンド送信手段によって送信された変動表示開始コマンドが前記第1演出表示を実行する旨の決定結果を示す変動表示開始コマンドであったとき、前記第1演出表示を実行させる第1演出表示実行制御手段(第1演出制御プロセス処理における図24のS401の第1図柄変動開始処理でのS262、図24のS402の第1図柄変動中処理、図24のS403の第1図柄停止待ち処理、さらに、第2演出制御プロセス処理における同様のステップ)と、
前記結果コマンド送信手段によって送信された結果コマンドに基づいて、前記第2演出表示の実行が指示されたか否かを判定する第2演出表示実行判定手段(図23の図柄決定処理におけるS235,S236)と、
前記第2演出表示実行判定手段によって前記第2演出表示の実行が指示された旨の判定がされ、前記特定遊技状態が開始された後、前記第2演出表示開始コマンド送信手段によって送信された第2演出表示開始コマンドを受信したときに、前記第2演出表示を実行させる第2演出表示実行制御手段(第1演出制御プロセス処理における図24のS405の第1大当り遊技中処理(図28)でのS299,S301,S307,S309、S406の第1大当り終了処理(図29)、さらに、第2演出制御プロセス処理における同様のステップ)とを含み、
前記表示制御手段は、
前記変動表示開始コマンドによって示される前記第1演出表示実行決定手段による決定結果が前記第1演出表示の実行を指示するものであり(図23のS233Y)、かつ、前記第2演出表示実行判定手段によって前記第2演出表示の実行が指示された旨の判定がされたとき(図23のS236Y)に、前記結果コマンドが前記確率変動状態となる旨を示しているとき(図23のS235Y)には、前記第1演出表示実行制御手段により、前記第1演出表示で前記特別表示結果以外の特定表示結果(非確変大当り図柄の組合せ)を導出表示させ(図23のS237)、前記第2演出表示実行制御手段により、前記第2演出表示で前記確率変動状態になる旨(確変大当り図柄の組合せ)を表示させる(図23のS238)。
このような構成によれば、変動表示部の表示結果を特別表示結果とする旨に決定された後、第1終了条件が成立するまで、確率変動状態に制御するとともに、変動時間短縮状態に制御する第1状態に制御される。さらに、遊技状態が確率変動状態であるか否かを示す確変状態データが、第1状態に移行するときに確率変動状態中である旨を示す確率変動状態データに設定され、第1終了条件が成立したときに確率変動状態でない旨を示す非確率変動状態データに設定される。そして、第1状態に制御されているときに、確率変動状態に制御しない旨が決定された識別情報の変動表示が開始されるときに、確率変動状態データが非確率変動状態データに設定される。このため、確率変動状態に制御しない旨が決定された変動表示中に他方の変動表示部で実行される変動表示の回数の違いにより確率変動状態中に実行される変動表示の回数に遊技者による違いが生じない。その結果として、遊技者間に不公平が生じなくなるので、遊技者の興趣を高めることができる。
また、変動表示部において行なわれる演出として、特別表示結果以外の特定表示結果を仮停止させた後、いずれかの種類の特定表示結果を導出表示させる第1演出表示と、確率変動状態となるか否かを示す第2演出表示とを実行することができる。このように確率変動状態となるか否かを示す演出表示が複数種類設けられることにより、演出表示のバリエーションが豊富になるので、演出表示の面から遊技者の興趣を高めることができる。また、第2演出表示については、特定遊技状態が開始された後に送信される第2演出表示開始コマンドに応じて実行させられるので、特定遊技状態中の遊技者の興趣を高めることができる。
また、変動表示開始コマンドに基づいて第1演出表示の実行が指示され、かつ、結果コマンドに基づいて第2演出表示の実行が指示されたときにおいて、結果コマンドが確率変動状態となる旨を示しているときに、第1演出表示で特別表示結果以外の特定表示結果が導出表示され、第2演出表示で確率変動状態になる旨が表示される。これにより、表示結果が特別表示結果となるときの変動表示において、第2演出表示が行なわれる前の第1演出表示で確率変動状態となることが示されてしまうというような演出表示の不整合が生じることを防ぐことができる。また、第2演出表示開始コマンドにより、第2演出表示の実行によって確率変動状態となる旨の表示を行なうか否かが指示されるので、第2演出表示において、確率変動状態となる旨の表示を行なうか否かについて誤って示してしまうことを防ぐことができる。
(2) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する複数の変動表示部(第1飾り変動表示部8k、第2飾り変動表示部9k)を備え、前記複数の変動表示部のうちいずれかの変動表示部(第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとのいずれか)で前記識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄の組合せ)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御され、さらに、前記識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果のうちで予め定められた特別表示結果とする旨に決定されたときに、前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態(通常遊技状態)よりも向上した確率変動状態(確変制御モード、確変状態)に制御される遊技機(第2実施形態のパチンコ遊技機1)であって、
遊技の進行を制御し、前記複数の変動表示部を制御するための制御信号を出力する遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53)と、
該遊技制御手段からの前記制御信号に基づいて前記複数の変動表示部の表示制御を行なう表示制御手段(表示制御用マイクロコンピュータ800)とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記複数の変動表示部のそれぞれについて、前記識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否か、および、前記確率変動状態に制御するか否かを決定する事前決定手段(第1特別図柄プロセス処理における図12のS364、図35のS42、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ、)と、
前記識別情報の変動表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの変動表示時間を、予め設定された複数種類の変動表示時間(図32、図33の複数種類の変動パターンに対応する複数種類の変動表示時間)の中から選択する変動表示時間選択手段(第1特別図柄プロセス処理における図36の第1変動パターン設定処理でのS69、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記事前決定手段によって変動表示の表示結果を前記特定表示結果とする旨の決定がされたとき、前記特別表示結果以外の特定表示結果を仮停止させた後、前記特別表示結果および前記特別表示結果以外の特定表示結果のうちからいずれかの種類の特定表示結果を導出表示させる第1演出表示(図30の(B)〜(D)に示す1次再抽選表示)を実行するか否かを決定する第1演出表示実行決定手段(第1特別図柄プロセス処理における図36の第1変動パターン設定処理でのS63a,S64a,S69(変動パターンとともに1次再抽選の有無を決定)、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記事前決定手段によって表示結果を前記特定表示結果とする旨の決定がされたとき、前記特定遊技状態が開始された後に、前記複数の変動表示部の少なくとも1つの変動表示部において前記確率変動状態となるか否かを示す第2演出表示(図31の(J)〜(M)に示す2次再抽選表示)を実行するか否かを決定する第2演出表示実行決定手段(第1特別図柄プロセス処理における図36の第1変動パターン設定処理でのS63a,S64a,S69(変動パターンとともに1次再抽選の有無を決定)、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記識別情報の変動表示を開始するときに、前記制御信号として、前記第1演出表示実行決定手段による決定結果と、前記第2演出表示実行決定手段による決定結果と、前記変動表示時間選択手段により選択された変動表示時間と、前記識別情報の変動表示の実行開始とを示す変動表示開始コマンド(図34の変動パターンコマンド)を送信する変動表示開始コマンド送信手段(第1特別図柄プロセス処理における図36のS72、図9のS18、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記識別情報の変動表示を開始するときに、前記制御信号として、前記事前決定手段による決定結果を示す結果コマンド(図34の図柄情報コマンド)を送信する結果コマンド送信手段(第1特別図柄プロセス処理における図35の第1特別図柄停止図柄設定処理でのS49、図9のS18、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記特定遊技状態が開始された後に、前記制御信号として、前記第2演出表示の実行開始と、該第2演出表示の実行によって前記確率変動状態となる旨の表示を行なうか否かとを示す第2演出表示開始コマンド(図34のエンディング表示コマンド)を送信する第2演出表示開始コマンド送信手段(第1特別図柄プロセス処理における図19の第1大入賞口開放中処理でのS103、図9のS18、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記特別表示結果とする旨に決定された後、第1終了条件が成立する(図16のS702Nで非確変大当りが発生する、図16のS712Yで確変時変動回数が確変終了回数になる)まで、前記確率変動状態に制御するとともに、識別情報の変動表示時間が前記通常遊技状態よりも短縮される変動時間短縮状態(時短状態)に制御する第1状態(確変フラグをセットしたデータとし、時短フラグをセットしたデータとした確変制御モード)に制御する第1状態制御手段(第1特別図柄プロセス処理における図16のS701〜S707、S710〜S714、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記第1状態が終了した後、第2終了条件が成立する(図16のS702Nで非確変大当りが発生する、図16のS712Yで時短時変動回数が時短終了回数になる)まで、確率変動状態に制御しないとともに、前記変動時間短縮状態に制御する第2状態(確変フラグをリセットしたデータとし、時短フラグをセットしたデータとした時短制御モード)に制御する第2状態制御手段(第1特別図柄プロセス処理における図16のS701,S702,S705,S708〜S709a、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
遊技状態が前記確率変動状態であるか否かを示す確変状態データ(確変フラグのデータ)を、前記第1状態に移行するときに確率変動状態中である旨を示す確率変動状態データ(確変フラグをセットしたデータ)に設定し、前記第1終了条件が成立したときに確率変動状態でない旨を示す非確率変動状態データ(確変フラグをリセットしたデータ)に設定する確変状態データ設定手段(第1特別図柄プロセス処理における図16のS703,S706,S713、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)とを含み、
遊技状態が前記変動時間短縮状態であるか否かを示す時短状態データ(時短フラグのデータ)を、前記第1状態に移行するときに変動時間短縮状態中である旨を示す変動時間短縮状態データ(時短フラグをセットしたデータ)に設定し、前記第2終了条件が成立したときに変動時間短縮状態中でない旨を示す非変動時間短縮状態データ(時短フラグをリセットしたデータ)に設定する時短状態データ設定手段(第1特別図柄プロセス処理における図16のS704,S709,S718、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)とを含み、
前記事前決定手段は、前記確変状態データが確率変動状態データに設定されているときに、非確率変動状態データに設定されているときに比べて高い割合で特定表示結果とする旨の決定を行ない(図12のS361〜S364)、
変動表示時間選択手段は、前記時短状態データが変動時間短縮状態データに設定されているときに、非変動時間短縮状態データに設定されているときに比べて短い(図32、図33の変動表示時間参照)変動表示時間を選択し(第1特別図柄プロセス処理における図36のS63a,S64a,S68,S69、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)、
前記確変状態データ設定手段は、前記第1状態に制御されているときに、前記事前決定手段により前記確率変動状態に制御しない旨が決定された識別情報の変動表示が開始されるときに(図7(d)のタイミング4)、前記確率変動状態データを非確率変動状態データに設定し(図7(a)のタイミング4、第1特別図柄プロセス処理における図16のS706、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)、
前記表示制御手段は、
前記複数の変動表示部のそれぞれについて、前記変動表示開始コマンド送信手段によって送信された変動表示開始コマンドに応じて識別情報の変動表示を開始させた後、当該変動表示開始コマンドが示す変動表示時間が経過したときに、表示結果を導出表示させる変動表示制御手段(図24の第1演出制御プロセス処理でのS401〜S403、さらに、第2演出制御プロセス処理における同様のステップ)と、
前記変動表示開始コマンド送信手段によって送信された変動表示開始コマンドが前記第1演出表示を実行する旨の決定結果を示す変動表示開始コマンドであったとき、前記第1演出表示を実行させる第1演出表示実行制御手段(第1演出制御プロセス処理における図24のS401の第1図柄変動開始処理でのS262、図24のS402の第1図柄変動中処理、図24のS403の第1図柄停止待ち処理、さらに、第2演出制御プロセス処理における同様のステップ)と、
前記変動表示開始コマンド送信手段によって送信された変動表示開始コマンドに基づいて、前記第2演出表示の実行が指示されたか否かを判定する第2演出表示実行判定手段(図37の図柄決定処理におけるS235a)と、
前記第2演出表示実行判定手段によって前記第2演出表示の実行が指示された旨の判定がされ、前記特定遊技状態が開始された後、前記第2演出表示開始コマンド送信手段によって送信された第2演出表示開始コマンドを受信したときに、前記第2演出表示を実行させる第2演出表示実行制御手段(第1演出制御プロセス処理における図24のS405の第1大当り遊技中処理(図28)でのS299,S301,S307,S309、S406の第1大当り終了処理(図29)、さらに、第2演出制御プロセス処理における同様のステップ)とを含み、
前記表示制御手段は、
前記変動表示開始コマンドによって示される前記第1演出表示実行決定手段による決定結果が前記第1演出表示の実行を指示するものであり(図37のS233Y)、かつ、前記第2演出表示実行判定手段によって前記第2演出表示の実行が指示された旨の判定がされたとき(図37のS235aY)に、前記結果コマンドが前記確率変動状態となる旨を示しているとき(図37のS236aY)には、前記第1演出表示実行制御手段により、前記第1演出表示で前記特別表示結果以外の特定表示結果(非確変大当り図柄の組合せ)を導出表示させ(図37のS237)、前記第2演出表示実行制御手段により、前記第2演出表示で前記確率変動状態になる旨(確変大当り図柄の組合せ)を表示させる(図37のS238)。
このような構成によれば、変動表示部の表示結果を特別表示結果とする旨に決定された後、第1終了条件が成立するまで、確率変動状態に制御するとともに、変動時間短縮状態に制御する第1状態に制御される。さらに、遊技状態が確率変動状態であるか否かを示す確変状態データが、第1状態に移行するときに確率変動状態中である旨を示す確率変動状態データに設定され、第1終了条件が成立したときに確率変動状態でない旨を示す非確率変動状態データに設定される。そして、第1状態に制御されているときに、確率変動状態に制御しない旨が決定された識別情報の変動表示が開始されるときに、確率変動状態データが非確率変動状態データに設定される。このため、確率変動状態に制御しない旨が決定された変動表示中に他方の変動表示部で実行される変動表示の回数の違いにより確率変動状態中に実行される変動表示の回数に遊技者による違いが生じない。その結果として、遊技者間に不公平が生じなくなるので、遊技者の興趣を高めることができる。
また、変動表示部において行なわれる演出として、特別表示結果以外の特定表示結果を仮停止させた後、いずれかの種類の特定表示結果を導出表示させる第1演出表示と、確率変動状態となるか否かを示す第2演出表示とを実行することができる。このように確率変動状態となるか否かを示す演出表示が複数種類設けられることにより、演出表示のバリエーションが豊富になるので、演出表示の面から遊技者の興趣を高めることができる。また、第2演出表示については、特定遊技状態が開始された後に送信される第2演出表示開始コマンドに応じて実行させられるので、特定遊技状態中の遊技者の興趣を高めることができる。
また、変動表示開始コマンドに基づいて第1演出表示の実行が指示され、かつ、変動表示開始コマンドに基づいて第2演出表示の実行が指示されたときにおいて、結果コマンドが確率変動状態となる旨を示しているときに、第1演出表示で特別表示結果以外の特定表示結果が導出表示され、第2演出表示で確率変動状態になる旨が表示される。これにより、表示結果が特別表示結果となるときの変動表示において、第2演出表示が行なわれる前の第1演出表示で確率変動状態となることが示されてしまうというような演出表示の不整合が生じることを防ぐことができる。また、第2演出表示開始コマンドにより、第2演出表示の実行によって確率変動状態となる旨の表示を行なうか否かが指示されるので、第2演出表示において、確率変動状態となる旨の表示を行なうか否かについて誤って示してしまうことを防ぐことができる。
(3) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する複数の変動表示部(第1飾り変動表示部8k、第2飾り変動表示部9k)を備え、前記複数の変動表示部のうちいずれかの変動表示部(第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとのいずれか)で前記識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄の組合せ)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御され、さらに、前記識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果のうちで予め定められた特別表示結果とする旨に決定されたときに、前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態(通常遊技状態)よりも向上した確率変動状態(確変制御モード、確変状態)に制御される遊技機(第3実施形態のパチンコ遊技機1)であって、
遊技の進行を制御し、前記複数の変動表示部を制御するための制御信号を出力する遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53)と、
該遊技制御手段からの前記制御信号に基づいて前記複数の変動表示部の表示制御を行なう表示制御手段(表示制御用マイクロコンピュータ800)とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記複数の変動表示部のそれぞれについて、前記識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否か、および、前記確率変動状態に制御するか否かを決定する事前決定手段(第1特別図柄プロセス処理における図12のS364、図13のS42、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ、)と、
前記識別情報の変動表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの変動表示時間を、予め設定された複数種類の変動表示時間(図38、図39の複数種類の変動パターンに対応する複数種類の変動表示時間)の中から選択する変動表示時間選択手段(第1特別図柄プロセス処理における図36の第1変動パターン設定処理でのS69、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記事前決定手段によって変動表示の表示結果を前記特定表示結果とする旨の決定がされたとき、前記特別表示結果以外の特定表示結果を仮停止させた後、前記特別表示結果および前記特別表示結果以外の特定表示結果のうちからいずれかの種類の特定表示結果を導出表示させる第1演出表示(図30の(B)〜(D)に示す1次再抽選表示)を実行するか否かを決定する第1演出表示実行決定手段(第1特別図柄プロセス処理における図36の第1変動パターン設定処理でのS63a,S64a,S69(変動パターンとともに1次再抽選の有無を決定)、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記事前決定手段によって表示結果を前記特定表示結果とする旨の決定がされたとき、前記特定遊技状態が開始された後に、前記複数の変動表示部の少なくとも1つの変動表示部において前記確率変動状態となるか否かを示す第2演出表示(図31の(J)〜(M)に示す2次再抽選表示)を実行するか否かを決定する第2演出表示実行決定手段(第1特別図柄プロセス処理の第1特別図柄停止図柄設定処理での図14の飾り図柄情報決定処理におけるS52、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記識別情報の変動表示を開始するときに、前記制御信号として、前記第1演出表示実行決定手段による決定結果と、前記事前決定手段による決定結果と、前記変動表示時間選択手段により選択された変動表示時間と、前記識別情報の変動表示の実行開始とを示す変動表示開始コマンド(図40の変動パターンコマンド)を送信する変動表示開始コマンド送信手段(第1特別図柄プロセス処理における図36のS72、図9のS18、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記識別情報の変動表示を開始するときに、前記制御信号として、前記識別情報の変動表示を開始してから前記変動表示時間が経過したときに導出表示される表示結果の種類を示す結果コマンド(図40の図柄情報コマンド)を送信する結果コマンド送信手段(第1特別図柄プロセス処理における図13の第1特別図柄停止図柄設定処理でのS49、図9のS18、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記特定遊技状態が開始された後に、前記制御信号として、前記第2演出表示の実行開始と、該第2演出表示の実行によって前記確率変動状態となる旨の表示を行なうか否かとを示す第2演出表示開始コマンド(図40のエンディング表示コマンド)を送信する第2演出表示開始コマンド送信手段(第1特別図柄プロセス処理における図19の第1大入賞口開放中処理でのS103、図9のS18、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記特別表示結果とする旨に決定された後、第1終了条件が成立する(図16のS702Nで非確変大当りが発生する、図16のS712Yで確変時変動回数が確変終了回数になる)まで、前記確率変動状態に制御するとともに、識別情報の変動表示時間が前記通常遊技状態よりも短縮される変動時間短縮状態(時短状態)に制御する第1状態(確変フラグをセットしたデータとし、時短フラグをセットしたデータとした確変制御モード)に制御する第1状態制御手段(第1特別図柄プロセス処理における図16のS701〜S707、S710〜S714、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記第1状態が終了した後、第2終了条件が成立する(図16のS702Nで非確変大当りが発生する、図16のS712Yで時短時変動回数が時短終了回数になる)まで、確率変動状態に制御しないとともに、前記変動時間短縮状態に制御する第2状態(確変フラグをリセットしたデータとし、時短フラグをセットしたデータとした時短制御モード)に制御する第2状態制御手段(第1特別図柄プロセス処理における図16のS701,S702,S705,S708〜S709a、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
遊技状態が前記確率変動状態であるか否かを示す確変状態データ(確変フラグのデータ)を、前記第1状態に移行するときに確率変動状態中である旨を示す確率変動状態データ(確変フラグをセットしたデータ)に設定し、前記第1終了条件が成立したときに確率変動状態でない旨を示す非確率変動状態データ(確変フラグをリセットしたデータ)に設定する確変状態データ設定手段(第1特別図柄プロセス処理における図16のS703,S706,S713、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)とを含み、
遊技状態が前記変動時間短縮状態であるか否かを示す時短状態データ(時短フラグのデータ)を、前記第1状態に移行するときに変動時間短縮状態中である旨を示す変動時間短縮状態データ(時短フラグをセットしたデータ)に設定し、前記第2終了条件が成立したときに変動時間短縮状態中でない旨を示す非変動時間短縮状態データ(時短フラグをリセットしたデータ)に設定する時短状態データ設定手段(第1特別図柄プロセス処理における図16のS704,S709,S718、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)とを含み、
前記事前決定手段は、前記確変状態データが確率変動状態データに設定されているときに、非確率変動状態データに設定されているときに比べて高い割合で特定表示結果とする旨の決定を行ない(図12のS361〜S364)、
変動表示時間選択手段は、前記時短状態データが変動時間短縮状態データに設定されているときに、非変動時間短縮状態データに設定されているときに比べて短い(図38、図39の変動表示時間参照)変動表示時間を選択し(第1特別図柄プロセス処理における図36のS63a,S64a,S68,S69、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)、
前記確変状態データ設定手段は、前記第1状態に制御されているときに、前記事前決定手段により前記確率変動状態に制御しない旨が決定された識別情報の変動表示が開始されるときに(図7(d)のタイミング4)、前記確率変動状態データを非確率変動状態データに設定し(図7(a)のタイミング4、第1特別図柄プロセス処理における図16のS706、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)、
前記表示制御手段は、
前記複数の変動表示部のそれぞれについて、前記変動表示開始コマンド送信手段によって送信された変動表示開始コマンドに応じて識別情報の変動表示を開始させた後、当該変動表示開始コマンドが示す変動表示時間が経過したときに、表示結果を導出表示させる変動表示制御手段(図24の第1演出制御プロセス処理でのS401〜S403、さらに、第2演出制御プロセス処理における同様のステップ)と、
前記変動表示開始コマンド送信手段によって送信された変動表示開始コマンドが前記第1演出表示を実行する旨の決定結果を示す変動表示開始コマンドであったとき、前記第1演出表示を実行させる第1演出表示実行制御手段(第1演出制御プロセス処理における図24のS401の第1図柄変動開始処理でのS262、図24のS402の第1図柄変動中処理、図24のS403の第1図柄停止待ち処理、さらに、第2演出制御プロセス処理における同様のステップ)と、
前記変動表示開始コマンド送信手段によって送信された変動表示開始コマンドに基づいて、前記事前決定手段によって決定された決定結果を特定する最終表示結果特定手段(図41のS231b,S235b)と、
前記結果コマンド送信手段によって送信された結果コマンドに基づいて、前記識別情報の変動表示を開始してから前記変動表示時間が経過した後に導出表示される表示結果の種類を特定する導出表示結果特定手段(図41のS236b)と、
前記最終表示結果特定手段によって特定された決定結果が前記確率変動状態となる旨であり、前記導出表示結果特定手段によって特定された表示結果が前記特別表示結果以外の特定表示結果であるときに、前記特定遊技状態が開始された後、前記第2演出表示開始コマンド送信手段によって送信された第2演出表示開始コマンドを受信したときに、前記第2演出表示を実行させる第2演出表示実行制御手段(第1演出制御プロセス処理における図24のS405の第1大当り遊技中処理(図28)でのS299,S301,S307,S309、S406の第1大当り終了処理(図29)、さらに、第2演出制御プロセス処理における同様のステップ)とを含み、
前記表示制御手段は、
前記変動表示開始コマンドによって示される前記第1演出表示実行決定手段による決定結果が前記第1演出表示の実行を指示するものであり(図41のS233Y)、かつ、前記最終表示結果特定手段によって特定された決定結果が前記確率変動状態となる旨(図41のS235bY)であり、前記導出表示結果特定手段によって特定された表示結果が前記特別表示結果以外の特定表示結果であるとき(図41のS236bN)に、前記第1演出表示実行制御手段により、前記第1演出表示で前記特別表示結果以外の特定表示結果(非確変大当り図柄の組合せ)を導出表示させ(図41のS237)、前記第2演出表示実行制御手段により、前記第2演出表示で前記確率変動状態になる旨(確変大当り図柄の組合せ)を表示させる(図41のS238)。
このような構成によれば、変動表示部の表示結果を特別表示結果とする旨に決定された後、第1終了条件が成立するまで、確率変動状態に制御するとともに、変動時間短縮状態に制御する第1状態に制御される。さらに、遊技状態が確率変動状態であるか否かを示す確変状態データが、第1状態に移行するときに確率変動状態中である旨を示す確率変動状態データに設定され、第1終了条件が成立したときに確率変動状態でない旨を示す非確率変動状態データに設定される。そして、第1状態に制御されているときに、確率変動状態に制御しない旨が決定された識別情報の変動表示が開始されるときに、確率変動状態データが非確率変動状態データに設定される。このため、確率変動状態に制御しない旨が決定された変動表示中に他方の変動表示部で実行される変動表示の回数の違いにより確率変動状態中に実行される変動表示の回数に遊技者による違いが生じない。その結果として、遊技者間に不公平が生じなくなるので、遊技者の興趣を高めることができる。
また、変動表示部において行なわれる演出として、特別表示結果以外の特定表示結果を仮停止させた後、いずれかの種類の特定表示結果を導出表示させる第1演出表示と、確率変動状態となるか否かを示す第2演出表示とを実行することができる。このように確率変動状態となるか否かを示す演出表示が複数種類設けられることにより、演出表示のバリエーションが豊富になるので、演出表示の面から遊技者の興趣を高めることができる。また、第2演出表示については、特定遊技状態が開始された後に送信される第2演出表示開始コマンドに応じて実行させられるので、特定遊技状態中の遊技者の興趣を高めることができる。
また、変動表示開始コマンドに基づいて第1演出表示の実行が指示され、かつ、変動表示開始コマンドに基づいて事前決定手段によって決定された決定結果が特別表示結果であることが特定され、結果コマンドに基づいて識別情報の変動表示を開始してから変動表示時間が経過した後に導出表示される表示結果が特別表示結果以外の特定表示結果であることが特定されたときにおいて、第1演出表示で特別表示結果以外の特定表示結果が導出表示され、第2演出表示で確率変動状態になる旨が表示される。これにより、表示結果が特別表示結果となるときの変動表示において、第2演出表示が行なわれる前の第1演出表示で確率変動状態となることが示されてしまうというような演出表示の不整合が生じることを防ぐことができる。また、第2演出表示開始コマンドにより、第2演出表示の実行によって確率変動状態となる旨の表示を行なうか否かが指示されるので、第2演出表示において、確率変動状態となる旨の表示を行なうか否かについて誤って示してしまうことを防ぐことができる。
このような構成によれば、第2演出表示開始コマンドが特定遊技状態が終了したときに送信されるので、第2演出表示が特定遊技状態の終了時に行なわれることとなる。これにより、特定遊技状態に制御されたときには、特定遊技状態の終了時まで継続して長期間に亘り遊技者の興趣を高めることができる。
このような構成によれば、第2演出表示を実行しない旨の決定がされたときに送信される特定遊技状態終了コマンドに基づいて、特定遊技状態が終了したことを報知する特定遊技状態終了演出表示が実行される。このような特定遊技状態終了演出表示が実行されることにより、遊技者が、第2演出表示が実行されないことを容易に把握することができるようになる。
(6) 前記第2演出表示実行制御手段による前記第2演出表示の実行時間は、前記特定遊技状態終了演出表示実行制御手段による前記特定遊技状態終了演出表示の実行時間よりも長くなるように設定されている(2次再抽選表示は、大当り通常終了表示よりも表示時間が長く設定されている)。
このような構成によれば、第2演出表示の実行時間が特定遊技状態終了演出表示の実行時間よりも長くなるように設定されているので、第2演出表示が実行されないときに、変動表示部で無駄に表示時間が長くなることを防止することができる。
このような構成によれば、第1の変動表示部で特定表示結果が導出表示されたときに第2の変動表示部における変動表示時間の計測を中断することにより、複数の変動表示部で同時に特定遊技状態が発生することを防ぐことができる。また、第1の変動表示部に特定表示結果が導出表示されるまで第2の変動表示部にて識別情報の変動表示が行なわれるため、第1の変動表示部に特定表示結果が導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる。
(8) 前記第2演出表示実行制御手段は、前記第2の変動表示部を用いて、前記第2演出表示を行なう(図31の(J)〜(M)、第1演出制御プロセス処理における図28の第1大当り遊技中処理で、S293で第2側のエンディング表示コマンドであると判断され、S302でエンディング表示コマンドにより2次再抽選表示であることが指定されると、S307,S309により第1演出制御プロセス処理において、変動表示時間の計測が中断されている方の変動表示部を用いて、2次再抽選表示が行なわれる、さらに、第2演出制御プロセス処理においても同様)。
このような構成によれば、第1の変動表示部で特定表示結果が導出表示されたときに変動表示時間の計測を中断している第2の変動表示部において、第2演出表示が行なわれるので、第2演出表示に複数の変動表示部が関与することとなり、第2演出表示に1つの変動表示部のみが関与する場合と比べて、演出のバリエーションを豊富にすることができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、たとえば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよく、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する複数の変動表示部を備え、前記複数の変動表示部のうちいずれかの変動表示部で前記識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御され、さらに、前記識別情報の変動表示の表示結果を前記特定表示結果のうちで予め定められた特別表示結果とする旨に決定されたときに、前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態よりも向上した確率変動状態に制御される遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
〔第1実施形態〕
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)と、を含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、打球を発射するために操作する打球操作ハンドル5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
パチンコ遊技機1の側方には、遊技者所有の記録媒体としてのプリペイドカード(遊技カード)を受付け、遊技者に遊技媒体としての遊技球を貸出す(貸与または球貸しともいう)ための記録媒体処理装置であるカードユニット50が付設される。
このパチンコ遊技機1では、カードユニット50に受付けられた遊技者所有の記録媒体としてのプリペイドカードの記録情報により特定される遊技者所有の残額(残高ともいう)の使用に基づいて貸出遊技媒体である貸し球が払出されることにより遊技球が遊技者に貸出(貸与)される。そして、パチンコ遊技機1においては、上皿としての打球供給皿3に貯留された遊技媒体である遊技球を、打球操作ハンドル5を操作することに応じて弾発発射して、遊技盤6に形成された遊技領域7に打込んで遊技が行なわれる。そして、遊技により入賞が生じれば、払出条件が成立し、その払出条件が成立したことに基づいて、景品として、景品遊技媒体である賞球が払出される。
遊技領域7中には、所定の始動条件の成立(たとえば、打球が第1始動入賞口14へ入賞)に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字図柄)の変動表示(可変表示ともいう)を行なって表示結果を導出表示する第1特別図柄表示器8と、所定の始動条件の成立(たとえば、打球が第2始動入賞口16へ入賞)に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2特別図柄表示器9とが所定間隔を隔てて配置されている。また、第1特別図柄表示器8を左右から挟むように、第1特別図柄保留記憶表示器10が設けられている。同様に、第2特別図柄表示器9を左右から挟むように、第2特別図柄保留記憶表示器11が設けられている。
なお、この実施の形態では、特別図柄が数字図柄である場合を例として示したが、これに限らず、特別図柄は、数字以外の文字、図形、模様等のその他の識別情報が示された図柄であってもよい。また、変動表示は、所定方向に図柄をスクロールさせることにより更新表示するものでもよく、図柄を切換えることにより更新表示するものでもよく、仮想軸を中心に図柄を回転させながら更新表示するものでもよい。また、本実施の形態においては、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9は、7セグメント表示器を用いた例について説明するが、これに限らず、液晶表示装置、CRT、プラズマ表示やエレクトロルミネセンスあるいはドットマトリックス表示を利用したもの等、画像表示式のものであってもよい。また、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9は、回転ドラム式の表示装置等、機械式のものであってもよい。また、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9における変動表示は、図柄を点滅させながら前述した更新表示をすることをいい、また、表示結果を導出表示するとは、図柄を点灯させて停止表示することをいう。しかし、これに限らず、表示結果を導出表示することは、遊技者に対して、「変動表示」を行なっていることと、変動表示が終了し「表示結果が導出表示」されていることとを区別して認識させることのできる態様であればよい。
第1特別図柄表示器8の下には、第1特別図柄表示器8に対応して、各々が識別可能な複数種類識別情報(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第1飾り変動表示部8kが設けられている。第2特別図柄表示器9の下には、第2特別図柄表示器9に対応して、各々が識別可能な複数種類識別情報(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2飾り変動表示部9kが設けられている。
本実施の形態では、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9は、それぞれ7セグメントLED表示器により構成されている。第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kは、それぞれ液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3つの表示領域で識別情報が変動表示される。これら左・中・右の3つの表示領域で変動表示される飾り図柄は、左図柄、中図柄、右図柄と呼ばれる。
第1特別図柄表示器8の表示結果が後述するような特定遊技状態(大当り遊技状態)としての大当りの発生する大当り図柄である第1特図特定表示結果(たとえば、奇数図柄)の場合には、第1飾り変動表示部8kの表示結果も大当りが発生する大当り図柄の組合せである第1飾り特定表示結果(たとえば、左図柄、中図柄、右図柄が同一となる大当り図柄の組合せ、すなわちゾロ目)となるように制御されることにより、両表示結果の整合性が保たれるように制御される。第2特別図柄表示器9の表示結果が大当りの発生する大当り図柄である第2特図特定表示結果(たとえば、奇数図柄)となる場合には、第2飾り変動表示部9kの表示結果も大当りの発生する大当り図柄の組合せである第2飾り特定表示結果(たとえば、左図柄、中図柄、右図柄が同一となる大当り図柄の組合せ、すなわちゾロ目)となるように制御されることにより、両表示結果の整合性が保たれるように制御される。
第1特別図柄表示器8で変動表示される識別情報は第1特別図柄と呼ばれ、第2特別図柄表示器9で変動表示される識別情報は第2特別図柄と呼ばれる。また、第1飾り変動表示部8kで変動表示される識別情報は、第1飾り図柄と呼ばれる。第1飾り図柄は、第1特別図柄表示器8における第1特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために第1特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄をいう。また、第2飾り変動表示部9kで変動表示される識別情報は、第2飾り図柄と呼ばれる。第2飾り図柄は、第2特別図柄表示器9における第2特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために第2特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄をいう。このような図柄についての所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始される関係や、特別図柄の変動表示が終了し表示結果が表示されたときに飾り図柄の変動表示が終了し表示結果が表示される関係等が含まれる。
第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kは変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて第1変動表示部と呼ぶ場合がある。また、第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9kは変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて第2変動表示部と呼ぶ場合がある。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8に第1特図特定表示結果が導出表示されるとともに、第1飾り変動表示部8kに第1飾り特定表示結果が導出表示されたことにより発生する遊技者にとって有利な大当り遊技状態(以下、第1大当り、または、第1大当り遊技状態という)と、第2特別図柄表示器9に第2特図特定表示結果が導出表示されるとともに、第2飾り変動表示部9kに第2飾り特定表示結果が導出表示されたことにより発生する遊技者にとって有利な大当り遊技状態(以下、第2大当り、または、第2大当り遊技状態という)とを同一(たとえば、大当りラウンド数、入賞払出数、等が同一)の価値が付与される大当り遊技状態としている。しかし、これに限らず、一方の大当り遊技状態を他方の大当り遊技状態と比べてさらに有利となるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kと、第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9kとの2系統の表示部により識別情報の変動表示を行なう構成となっている。しかし、これに限らず、3以上の複数系統の表示部を備え、3以上の複数(任意の自然数)の表示部で識別情報の変動表示を行なう構成としてもよい。
次に、第1特別図柄表示器8における変動表示に用いられる第1特別図柄、第1飾り変動表示部8kにおける変動表示に用いられる第1飾り図柄、第2特別図柄表示器9における変動表示に用いられる第2特別図柄、および、第2飾り変動表示部9kにおける変動表示に用いられる第2飾り図柄の種類について説明する。
第1特別図柄表示器8は、0〜9の10種類の数字からなる第1特別図柄を表示する。第1飾り変動表示部8kは、0〜9の10種類の数字からなる第1飾り図柄を3つの表示領域のそれぞれにおいて表示する。第1特別図柄表示器8により、大当り図柄として予め定められた奇数(1,3,5,7,9)の第1特別図柄が表示結果として導出表示されたときには、第1特図特定表示結果となり、第1大当り遊技状態が発生する。第1特別図柄表示器8により奇数の図柄が表示結果として導出表示されるときには、第1飾り変動表示部8kにゾロ目となる第1飾り特定表示結果が表示結果として導出表示される。
本実施形態における第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9kのそれぞれで表示される図柄は、第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kのそれぞれで表示される図柄と同様である。また、第2特別図柄表示器9により大当り図柄として予め定められた奇数(1,3,5,7,9)の第2特別図柄が表示結果として導出表示されたときには、第2特図特定表示結果となり、第2大当り遊技状態が発生する。第2特別図柄表示器9により奇数が表示結果として導出表示されるときには、第2飾り変動表示部9kにゾロ目となる第2飾り特定表示結果が表示結果として導出表示される。
第1特別図柄表示器8によりいずれかの大当り図柄が導出表示されるときにおいて、第1飾り変動表示部8kにいずれかのゾロ目が表示結果として導出表示されるとき、または、第2特別図柄表示器9によりいずれかの大当り図柄が導出表示されるときにおいて、第2飾り変動表示部9kにいずれかの奇数図柄のゾロ目が表示結果として導出表示されるときには、第1変動表示部および第2変動表示部の両方を対象として、確率変動制御モード(以下に示す実施の形態においては、確率変動を確変という略称で呼ぶ場合がある。たとえば、確変制御モード)に制御された後に、変動時間短縮制御モード(以下に示す実施の形態においては、変動時間短縮を時短という略称で呼ぶ場合がある。たとえば、時短制御モード)に制御可能である。このような確変制御モードおよび時短制御モードは、これらの制御モードの状態となっておらず、大当り遊技状態にもなっていない状態である通常遊技状態と比べて、特別図柄および飾り図柄の変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすい遊技状態である特別遊技状態に含まれる。
確変制御モードに制御されたときは、後述する確率変動状態である確変状態に制御されるとともに、変動時間短縮状態である時短状態に制御される。このような確変制御モードに制御された状態を第1状態という。また、時短制御モードに制御されたときは、非確変状態に制御されるとともに、時短状態に制御される。このような時短制御モードに制御された状態を第2状態という。
確変状態とは、大当りの発生確率が通常遊技状態時に比べて向上した制御状態をいう。確変状態中では、大当りの発生確率が向上するので、確率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれで導出表示される大当り図柄の組合せのうち、導出表示されるときに確変状態が発生する大当り図柄の組合せ(奇数の図柄のゾロ目の組合せ)を確変大当り図柄の組合せといい、そのような確変大当り図柄の組合せを構成する図柄(奇数の図柄)を確変大当り図柄という。
また、時短状態とは、通常遊技状態に比べて、第1特別図柄表示器8、第2特別図柄表示器9、第1飾り変動表示部8k、第2特別図柄表示器9、後述する第1普通図柄表示器12、および、後述する第2普通図柄表示器13のそれぞれの変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御状態をいう。時短状態中では、図柄の変動表示時間が短縮されるので、後述する保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に当りの表示結果を導出表示しやすくなるので、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
確変大当り図柄が導出表示されるときには、確変制御モードに制御される。確変制御モードは、第1変動表示部および第2変動表示部における合計の変動表示回数(両方の変動表示部の合計変動表示回数)が所定の変動表示回数(たとえば、100回)に到達する範囲内で継続される。確変制御モード中において、第1変動表示部と第2変動表示部とのいずれか一方で、最終表示結果が確変大当り図柄と異なる非確変大当り図柄となるときには、第1変動表示部および第2変動表示部における合計の変動表示回数が確変状態の継続期間として規定されている前述の所定の変動表示回数分に到達していない場合であっても、当該確変制御モードが終了する。ここで、最終表示結果とは、後述するような1次再抽選表示および2次再抽選表示が行なわれないときには、大当り図柄の組合せ、または、はずれ図柄の組合せが導出表示されるときの変動表示の表示結果をいう。また、最終表示結果とは、1次再抽選表示が行なわれ、かつ、2次再抽選表示が行なわれないときには、1次再抽選表示の結果として導出表示される表示結果をいう。また、最終表示結果とは、2次再抽選表示が行なわれるときには、2次再抽選表示の結果として導出表示される表示結果をいう。つまり、最終表示結果とは、確定される表示結果であって、導出表示後に表示結果が変化する可能性がない表示結果をいう。
前述のように変動表示回数が所定の変動表示回数に到達したか、または、非確変大当り図柄の変動表示結果が導出表示されたことにより確変制御モードが終了した後には、非確変状態に制御するとともに時短状態に制御する時短制御モードに制御される。時短制御モードは、第1変動表示部および第2変動表示部における合計の変動表示回数(両方の変動表示部の合計変動表示回数)が所定の変動表示回数(たとえば、100回)に到達する範囲内で継続される。時短制御モード中において、第1変動表示部と第2変動表示部とのいずれか一方で、最終表示結果が非確変大当り図柄となるときには、第1変動表示部および第2変動表示部における合計の変動表示回数が時短制御モードの継続期間として規定されている前述の所定の変動表示回数分に到達していない場合であっても、当該時短制御モードが終了する。
また、確変制御モード以外の状態において、第1飾り変動表示部8kに非確変大当り図柄の組合せである「0」または偶数のゾロ目が表示結果として導出表示されたときには、大当り遊技状態のみが発生し、前述のような確変状態や時短状態は発生しない。同様に、確変制御モード以外の状態において、第2飾り変動表示部9kに非確変大当り図柄の組合せである「0」または偶数のゾロ目が表示結果として導出表示されたときには、大当り遊技状態のみが発生し、前述のような確変状態や時短状態は発生しない。
また、第1特別図柄表示器8で、はずれ図柄である「0」または偶数図柄のいずれかが表示結果として導出表示されるときには、第1飾り変動表示部8kにおいて、はずれ図柄の組合せであるばらけ目(ゾロ目以外の組合せ)が表示結果として導出表示される。第2特別図柄表示器9で、はずれ図柄である「0」または偶数図柄のいずれかが表示結果として導出表示されるときには、第2飾り変動表示部9kにおいて、はずれ図柄の組合せであるばらけ目(ゾロ目以外の組合せ)が表示結果として導出表示される。
なお、本実施の形態においては、特別図柄の大当り図柄について、確変大当り図柄と非確変大当り図柄とが区別されていない例、すなわち、確変大当り図柄と非確変大当り図柄とが共用されている例を示した。しかし、これに限らず、特別図柄の大当り図柄について、確変大当り図柄と、非確変大当り図柄とを区別して用いるようにしてもよい。たとえば、特別図柄について、大当り図柄を、確変大当り図柄と非確変大当り図柄とに分けておき、第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kで確変大当り図柄の組合せを導出表示するときに、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9で確変大当り図柄を導出表示するようにし、第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kで非確変大当り図柄の組合せを導出表示するときに、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9で非確変大当り図柄を導出表示するようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、第1特別図柄表示器8と第2特別図柄表示器9とのそれぞれで使用する図柄の種類が同一であり、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとのそれぞれで使用する図柄の種類が同一である例について説明する。しかし、これに限らず、第1特別図柄表示器8と第2特別図柄表示器9とのそれぞれで使用する図柄の種類が異なり、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとのそれぞれで使用する図柄の種類が異なるようにしてもよい。
以上に説明したように、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとのいずれか一方において確変大当り図柄が導出表示されることにより、第1変動表示部と第2変動表示部との両方について確変状態に制御されるとともに時短状態に制御される確変制御モードに制御される。そして、確変制御モードの終了後において、第1変動表示部と第2変動表示部との両方について非確変状態に制御されるとともに時短状態に制御される時短制御モードに制御される。
確変制御モードにおいては、確変大当り図柄の表示結果となったときの大当り遊技状態の終了後において、確変状態および時短状態が開始されるが、その後の変動表示回数が前述のような所定の変動表示回数に到達することにより、または、非確変大当り図柄による大当り遊技状態が発生することにより確変状態が終了する。この場合における時短状態は、確変制御モードの終了時に確変制御モードの時短状態が終了することとなるが、その後に開始される時短制御モードにおいてさらに時短状態に制御されるので、実質的に、確変制御モードにおいて開始された時短状態は、確変状態が終了してから変動表示回数が前述のような所定の変動表示回数に到達するか、または、非確変大当り図柄による大当り遊技状態が発生するまで、継続される。
打球が第1始動入賞口14へ入賞したときに、後述する第1特別図柄プロセス処理において数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等)を抽出する。このように抽出された数値データは、保留記憶手段としての第1保留記憶バッファ(たとえば、主基板31に搭載されるRAM55(図2参照))に抽出順番を特定可能に記憶される。前述した第1特別図柄保留記憶表示器10のLEDの点灯数により、この保留記憶手段としての第1保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数が遊技者に報知される。このように記憶される数値データは、第1保留記憶データとも呼ばれる。この第1特別図柄保留記憶表示器10は、4個のLEDから構成されており、有効始動入賞(この実施の形態では、第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が4未満のときに打球が第1始動入賞口14に入賞)がある毎にLEDの点灯数を増加させ、第1特別図柄表示器8の変動表示が開始される毎にLEDの点灯数を1減らす。
打球が第2始動入賞口16へ入賞したときに、後述する第2特別図柄プロセス処理において数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等)を抽出する。このように抽出された数値データは、保留記憶手段としての第2保留記憶バッファ(たとえば、主基板31に搭載されるRAM55(図2参照))に抽出順番を特定可能に記憶される。前述した第2特別図柄保留記憶表示器11のLEDの点灯数により、この保留記憶手段としての第2保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数が遊技者に報知される。このように記憶される数値データは、第2保留記憶データとも呼ばれる。この第2特別図柄保留記憶表示器11は、4個のLEDから構成されており、有効始動入賞(この実施の形態では、第2保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が4未満のときに打球が第2始動入賞口16に入賞)がある毎にLEDの点灯数を増加させ、第2特別図柄表示器9の変動表示が開始される毎にLEDの点灯数を1減らす。
なお、第1保留記憶バッファに記憶される数値データ(乱数)は、第1特別図柄表示器8の変動表示の開始条件が成立したときに第1特別図柄表示器8の変動表示を開始するための始動条件が成立したことを示すデータである。第2保留記憶バッファに記憶される数値データは、第2特別図柄表示器9の変動表示の開始条件が成立したときに第2特別図柄表示器9の変動表示を開始するための始動条件が成立したことを示すデータである。このような保留記憶バッファに記憶される数値データは、保留記憶データとも呼ばれる。
また、この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのそれぞれには、第1抽出手段および第2抽出手段によって抽出された数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、等)のうち未だ開始条件(たとえば、大当り遊技状態および前回の変動表示の終了)が成立していない数値データが予め定められた上限数として4個まで記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファに記憶可能となる数値データの上限数は上記のものに限らず、たとえば、上限数を20(任意の整数)としてもよい。また、所定条件が成立した(たとえば、表示結果が特別表示結果となったことに基づいて特定遊技状態に移行する)ことに基づいて、上限値を変更する(たとえば、4個から20個に変更する)構成としてもよい。
また、第1特別図柄表示器8の下方には、遊技球が入賞可能な第1始動入賞口14を有する第1可変入賞装置15が設けられている。第1始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ62によって検出される。また、第1始動入賞口14を有する開閉動作を行なう第1可変入賞装置15には、左右一対の可動片が設けられている。第1可変入賞装置15の可動片は、ソレノイド71によって開状態とされる。ソレノイド71により第1可変入賞装置15の可動片が開状態となることにより、遊技球が第1始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態となる。
また、第2特別図柄表示器9の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口16を有する第2可変入賞装置17が設けられている。第2始動入賞口16に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ67によって検出される。また、第2始動入賞口16を有する開閉動作を行なう第2可変入賞装置17には、左右一対の可動片が設けられている。第2可変入賞装置17の可動片は、ソレノイド74によって開状態とされる。ソレノイド74により第2可変入賞装置17の可動片が開状態となることにより、遊技球が第2始動入賞口16に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態となる。
第1始動入賞口14の下方には、第1特別図柄表示器8に第1特図特定表示結果が導出表示されたことに基づく大当りにおいて、ソレノイド72によって開状態とされる第1特別可変入賞装置20が設けられている。第1特別可変入賞装置20は、内部に第1大入賞口21を備えている。ソレノイド72は、第1特別可変入賞装置20の前面に設けられている開閉扉を開閉する手段である。
第1特別可変入賞装置20の第1大入賞口21には、V入賞領域とV入賞領域とは異なる10カウント入賞領域とが備えられている。第1大入賞口21から入賞して、遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち、一方(V入賞領域)に入った入賞球は第1V入賞スイッチ64で検出され、もう一方(10カウント入賞領域)に入った入賞球は第1カウントスイッチ63で検出される。遊技盤6の背面には、第1大入賞口21内の経路を切換えるための経路切換部材(シーソー)を駆動するソレノイド(ここでは図示を省略し、図2にソレノイド73として示す)も設けられている。
可変入賞装置17の下方には、第2特別図柄表示器9に第2特図特定表示結果が導出表示されたことに基づく大当りにおいて、ソレノイド75によって開状態とされる第2特別可変入賞装置22が設けられている。第2特別可変入賞装置22は、内部に第2大入賞口23を備えている。ソレノイド75は、第2特別可変入賞装置22の前面に設けられている開閉扉を開閉する手段である。
第2特別可変入賞装置22の第2大入賞口23には、V入賞領域とV入賞領域とは異なる10カウント入賞領域とが備えられている。第2大入賞口23から入賞して、遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち、一方(V入賞領域)に入った入賞球は第2V入賞スイッチ69で検出され、もう一方(10カウント入賞領域)に入った入賞球は第2カウントスイッチ68で検出される。遊技盤6の背面には、第2大入賞口23内の経路を切換えるための経路切換部材(シーソー)を駆動するソレノイド(ここでは図示を省略し、図2にソレノイド76として示す)も設けられている。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8に第1特図特定表示結果が導出表示されたことに基づいて開閉する第1特別可変入賞装置20と第2特別図柄表示器9に第2特定表示結果が導出表示されたことに基づいて開閉する第2特別可変入賞装置22とを備えているが、特別可変入賞装置を1つだけ備えるように構成してもよい。すなわち、第1特別図柄表示器8に第1特図特定表示結果が導出表示されたことに基づいて開閉制御される特別可変入賞装置と、第2特別図柄表示器9に第2特図特定表示結果が導出表示されたことに基づいて開閉制御される特別可変入賞装置と、を同一の特別可変入賞装置を用いて構成してもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8の始動条件成立に関わる第1可変入賞装置15と、第2特別図柄表示器9の始動条件成立に関わる第2可変入賞装置17とをそれぞれ備えている例について説明したが、これに限らず、始動条件成立に関わる可変入賞装置を1つとし、この可変入賞装置が2つの変動表示部(第1特別図柄表示器8,第2特別図柄表示器9)の始動条件の成立に関わるようにしてもよい。その場合には、可変入賞装置の始動入賞口に遊技球が入賞したときにいずれの変動表示部(たとえば、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9のいずれか)にて変動表示を実行するかを選択する構成としてもよく、また、2つの変動表示部(たとえば、第1特別図柄表示器8,第2特別図柄表示器9)について予め定められた所定の順序(たとえば、第1特別図柄表示器8と第2特別図柄表示器9とを交互に変動表示)で変動表示を実行するように構成してもよい。
第1飾り変動表示部8kの左下方には、「○」および「×」と付された一対のLEDからなる第1普通図柄表示器12が設けられている。この第1普通図柄表示器12は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示可能なものである。
第1ゲート28を遊技球が通過し第1ゲートスイッチ61で検出されると普通図柄当り判定用乱数が抽出されて主基板31に搭載されるRAM55の第1普通図柄バッファに格納される。この実施の形態では、RAM55の第1普通図柄バッファに記憶可能な普通図柄当り判定用乱数の記憶数の上限は、4個となっている。そして、第1普通図柄バッファに記憶される普通図柄当り判定用乱数の記憶数が上限に達していなければ、つまり、第1普通図柄バッファに記憶される普通図柄当り判定用乱数の記憶数が4個に達していなければ、普通図柄当り判定用乱数が抽出される。そして、第1普通図柄表示器12において普通図柄の表示状態が変化(「○」および「×」が交互に点灯)する変動表示を開始できる状態であれば、第1普通図柄表示器12において普通図柄の変動表示が開始される。第1普通図柄表示器12において表示状態が変化する変動表示を開始できる状態でなければ、普通図柄当り判定用乱数を第1普通図柄バッファに格納することで普通図柄当り判定用乱数の記憶数が1増加する。また、第1普通図柄表示器12のさらに下方には、普通図柄当り判定用乱数の記憶数を表示する所定数(この実施の形態では4つ)のLEDを有する第1普通図柄保留記憶表示器18が設けられている。この第1普通図柄保留記憶表示器18は、第1ゲート28を遊技球が通過し、第1ゲートスイッチ61で遊技球が検出される毎に点灯するLEDを1つ増やす。そして、第1普通図柄表示器12にて普通図柄(たとえば、「○」および「×」)の変動表示が開始される毎に点灯しているLEDを1減らす。
この実施の形態では、第1普通図柄表示器12にて、「○」と「×」の付された左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の変動表示が行なわれ、変動表示は非時短状態では標準変動時間(たとえば、29.2秒)継続する。そして、変動表示の終了時に「○」の付された上側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、第1ゲート28を遊技球が通過し、第1ゲートスイッチ61で遊技球が検出されたときに抽出された数値データ(普通図柄当り判定用乱数)の値が所定の普通図柄当り判定値と合致したか否かによって決定される。第1普通図柄表示器12における変動表示の表示結果が当りである場合には、第1可変入賞装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が第1始動入賞口14に入賞しやすい状態になる。すなわち、第1可変入賞装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
以上、第1普通図柄表示器12および第1普通図柄保留記憶表示器18について説明したが、第2飾り変動表示部9kの右下方に第2普通図柄表示器13および第2普通図柄保留記憶表示器19が設けられている。この第2普通図柄表示器13も、第1普通図柄表示器12と同様に、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示可能なものである。第2ゲート29を遊技球が通過して第2ゲートスイッチ66で検出されると、普通図柄当り判定用乱数が抽出されて主基板31に搭載されるRAM55の第2普通図柄バッファに格納される。この実施の形態では、RAM55の第2普通図柄バッファに記憶可能な普通図柄当り判定用乱数の記憶数の上限は、4個となっている。この記憶数に基づき、第2普通図柄表示器13において変動表示が行なわれる。また、この記憶数に基づき、第2普通図柄保留記憶表示器19において、LEDが点灯される。第2普通図柄表示器13における変動表示の表示結果が当りである場合には、第2可変入賞装置17が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が第2始動入賞口16に入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞装置17の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
なお、時短状態では、前述した変動時間の短縮制御に加えて、第1可変入賞装置15および第2可変入賞装置17において、開放時間を非時短状態よりも長くする制御、および、開放回数を非時短状態よりも増やす制御のうち、いずれか一方または双方の制御が行なわれる。第1可変入賞装置15および第2可変入賞装置17の開放時間または開放回数が通常遊技状態より高められると、第1始動入賞口14および第2始動入賞口16への始動入賞が起こりやすくなる。これにより、時短状態では、所定期間内での第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9における変動表示回数が増加して当り図柄となる確率が通常遊技状態より高まるため、遊技者にとってさらに有利な状態となる。
また、遊技領域7においては、前述した入賞口の他に、通常入賞口と呼ばれる入賞領域が複数設けられている(図示省略)。通常入賞口のそれぞれには、入賞した遊技球を検出する通常入賞スイッチが内蔵されている。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられている。遊技盤6の遊技領域7の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26が設けられている。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。前面枠における遊技領域7の外周左部および外周右部には、遊技効果ランプ40が複数設けられている。また、左右の遊技効果ランプ40の近傍には、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ(図1では省略し、図2等に示す)と、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ(図1では省略し、図2等に示す)とが、設けられている。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
たとえば、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kにおいて、図柄が停止することで当りとなる有効ライン(本実施の形態の場合は横1本の有効ライン)が予め定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、第1飾り変動表示部8k,第2飾り変動表示部9kにおける左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には同一の図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および有効ライン上の表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、第1飾り変動表示部8k,第2飾り変動表示部9kにおける左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ表示態様またはリーチという。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、第1飾り変動表示部8kおよび/または第2飾り変動表示部9kの背景の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。
また、第1の変動表示部と第2の変動表示部とのそれぞれについては、大当りとなることが決定されたときに、大当りとなることを報知する予告演出である大当り予告が行なわれる場合がある。
次に、パチンコ遊技機1における具体的な遊技について説明する。パチンコ遊技機1には打球操作ハンドル5を操作することにより駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示省略)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技盤6に遊技領域7を囲むように円形状に載設された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。
打球が第1始動入賞口14に入り第1始動口スイッチ62で検出されると、第1特別図柄表示器8の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、大当り遊技終了または前回の変動表示の終了)、第1特別図柄表示器8の変動表示を開始する。第1特別図柄表示器8の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶バッファに記憶される数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等)の記憶数を1増やし、第1特別図柄保留記憶表示器10のLEDの点灯数を増加させる。
また、打球が第2始動入賞口16に入り第2始動口スイッチ67で検出されると、第2特別図柄表示器9の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、大当り遊技終了または前回の変動表示の終了)、第2特別図柄表示器9の変動表示を開始する。第2特別図柄表示器9の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶バッファに記憶される数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等)の記憶数を1増やし、第2特別図柄保留記憶表示器11のLEDの点灯数を増加させる。
第1特別図柄表示器8の変動表示は、一定時間が経過したときに停止する。第1特別図柄表示器8で停止した特別図柄が大当り図柄となると、第1の特定遊技状態としての第1大当り遊技状態に移行する。第1大当り遊技状態では、一定時間経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の打球が第1大入賞口21に入賞するまで第1特別可変入賞装置20によって第1大入賞口21が開放される。なお、第1特別可変入賞装置20によって第1大入賞口21が開放されてから一定期間(たとえば、30秒間)経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の打球が第1大入賞口21に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。そして、第1特別可変入賞装置20による第1大入賞口21の開放中に打球が第1大入賞口21内のV入賞領域に入賞し、第1V入賞スイッチ64で検出されると、継続権が発生し第1特別可変入賞装置20により第1大入賞口21の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、所定回数(たとえば、15ラウンド)許容される。
前述したように、第1特別図柄表示器8の変動停止時の停止図柄が確変大当り図柄である場合には、第1大当り遊技状態に制御され、第1大当り遊技状態終了後に、確変状態となる確変制御モードに制御される。
第2特別図柄表示器9の変動表示は、一定時間が経過したときに停止する。第2特別図柄表示器9で停止した特別図柄が大当り図柄となると、第2の特定遊技状態としての第2大当り遊技状態に移行する。第2大当り遊技状態では、一定時間経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の打球が第2大入賞口23に入賞するまで第2特別可変入賞装置22によって第2大入賞口23が開放される。なお、第2特別可変入賞装置22によって第2大入賞口23が開閉されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の打球が第2大入賞口23に入賞するまで、が大当り遊技状態における1ラウンドである。そして、第2特別可変入賞装置22による第2大入賞口23の開放中に打球が第2大入賞口23内のV入賞領域に入賞し、第2V入賞スイッチ69で検出されると、継続権が発生し第2特別可変入賞装置22により第2大入賞口23の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、所定回数(たとえば、15ラウンド)許容される。
前述したように、第2特別図柄表示器9の変動停止時の停止図柄が確変大当り図柄である場合には、第2大当り遊技状態に制御され、第2大当り遊技状態終了後に、確変状態となる確変制御モードに制御される。
なお、本発明に係る特定遊技状態は、上記に限らず以下に示す1〜5の制御のうちいずれか1つの制御または組合せた制御を実行する状態であればよい。
1.打球の入賞を容易にする第1の状態と、打球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な可変入賞装置に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
2.特定の入賞または通過領域での打球の検出を介在させ、打球の入賞を容易にする第1の状態と、打球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な可変入賞装置に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
3.打球の入賞に関わらず所定数の景品球を直接排出する制御
4.有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御
5.得点があることに基づいて遊技可能な弾球遊技機に対して得点を付与する制御
また、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、第1,第2の変動表示部のそれぞれで大当りとなる変動表示が行なわれるときに、一旦停止させた図柄を再度変動させた後、再度表示結果を導出表示する演出としての再抽選をする表示(以下、再抽選表示ともいう)が行なわれるときがある。具体的に、再抽選表示は、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとのいずれにおいても行なわれる。
再抽選表示は、1次再抽選表示と2次再抽選表示との複数の再抽選表示を含む。1次抽選表示は、大当り遊技状態を発生させる契機となる変動表示において、仮停止図柄として、一旦、非確変大当り図柄の組合せを停止表示させた後、再度変動表示を開始させ、その後、非確変大当り図柄の組合せまたは確変大当り図柄の組合せを導出表示(停止表示)する演出を行なう表示である。また、2次再抽選表示は、非確変大当り図柄の組合せが導出表示されたことに基づいて発生した大当り遊技状態が終了するときにおいて、大当り遊技状態に制御されるときに導出表示されていた非確変大当り図柄の組合せについて再度変動表示を開始させ、その後、非確変大当り図柄の組合せまたは確変大当り図柄の組合せを導出表示(停止表示)する演出を行なう表示である。
この実施の形態の場合、1次再抽選表示は、変動表示結果として大当り図柄の組合せが表示されている方の飾り変動表示部で行なわれ、2次再抽選表示は、変動表示結果として大当り図柄の組合せが表示されていない方の飾り変動表示部で行なわれる。なお、2次再抽選表示は、変動表示結果として大当り図柄の組合せが表示されている方の飾り変動表示部で行なうようにしてもよい。
また、この実施の形態においては、変動表示が行なわれたときの最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなるときには、2次再抽選表示を必ず行なう制御が実行される。変動表示が行なわれたときの最終表示結果が確変大当り図柄の組合せとならないときに2次再抽選表示を必ず行なうのは、次のような理由による。その理由は、大当り遊技状態を発生させる契機となる変動表示の表示結果、すなわち、大当り遊技状態前に表示結果として導出表示される図柄の組合せが非確変大当り図柄の組合せとなったときには、2次再抽選表示を行なわなければ確変状態に制御されないことが遊技者に認識されてしまうので、遊技者の興趣を低下させないためである。一方、最終表示結果が確変大当り図柄の組合せとなるときには、2次再抽選表示を行なうか否かがランダムに決定され、2次再抽選表示を行なう制御が実行される。
また、この実施の形態においては、飾り図柄の変動表示の表示結果について、大当り遊技状態を発生させる契機となる変動表示の表示結果(大当り遊技状態前に導出表示される表示結果であって、1次再抽選表示が行なわれたときの表示結果を含む)が確変大当り図柄の組合せとなるか、または、大当り遊技状態の終了時において行なわれるときがある2次再抽選表示の表示結果が確変大当り図柄の組合せとなるか、のいずれかの状態となるときには、確変制御モードに制御される。
図2は、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の回路構成の概要を表したブロック図である。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ53が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、遊技制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って遊技の信号を制御するCPU56、および表示制御基板80等に制御信号を送信するI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、1チップマイクロコンピュータである。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ53では、CPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ53またはCPU56が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ53またはCPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータまたはCPUについても同様である。
また、主基板31には、スイッチ回路32、ソレノイド回路33、LED駆動回路77、および、情報出力回路34が搭載されている。スイッチ回路32は、第1ゲートスイッチ61、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第1V入賞スイッチ64、クリアスイッチ65、第2ゲートスイッチ66、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68、第2V入賞スイッチ69、および、通常入賞スイッチ(図示省略)等の各種検出手段からの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に与える。
ソレノイド回路33は、第1可変入賞装置15を開閉するソレノイド71、第1特別可変入賞装置20を開閉するソレノイド72、第1大入賞口21内の経路切換部材を駆動するソレノイド73、第2可変入賞装置17を開閉するソレノイド74、第2特別可変入賞装置22を開閉するソレノイド75、および、第2大入賞口23内の経路切換部材を駆動するソレノイド76等を遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令に従って駆動する。LED駆動回路77は、遊技制御用マイクロコンピュータ53からの制御信号に応じて、第1特別図柄表示器8、第2特別図柄表示器9、第1特別図柄保留記憶表示器10、第2特別図柄保留記憶表示器11、第1普通図柄表示器12、第2普通図柄表示器13、第1普通図柄保留記憶表示器18、および、第2普通図柄保留記憶表示器19のそれぞれに駆動信号を出力する。情報出力回路34は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるデータに従って、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する。
主基板31には、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のそれぞれにおいて、変動表示を開始した後に表示結果を導出表示する表示制御を行なうための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムに従い、駆動信号を第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のそれぞれに出力し表示制御を行なう。これにより、主基板31と第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9との間にドライバ回路やマイクロコンピュータを搭載した特別図柄表示器用の制御基板等を設け、主基板31からの指令信号に基づき制御基板等により第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9の表示制御を行なう場合と比較して、大当り判定の結果を確実に間違いなく表示させることができる。
また、主基板31は、第1特別図柄保留記憶表示器10および第2特別図柄保留記憶表示器11のそれぞれにおいて、対応する保留記憶バッファに記憶されている数値データの記憶数を報知するための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムに従い、保留記憶バッファの保留記憶数に応じた駆動信号を第1特別図柄保留記憶表示器10および第2特別図柄保留記憶表示器11のそれぞれに出力し制御を行なう。
また、主基板31は、第1普通図柄表示器12および第2普通図柄表示器13のそれぞれにおいて、変動表示を開始した後に表示結果を導出表示する表示制御を行なうための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムに従い、駆動信号を第1普通図柄表示器12および第2普通図柄表示器13のそれぞれに出力し表示制御を行なう。これにより、主基板31と第1普通図柄表示器12および第2普通図柄表示器13との間にドライバ回路やマイクロコンピュータを搭載した普通図柄表示器用の制御基板等を設け、主基板31からの指令信号に基づき制御基板等により第1普通図柄表示器12および第2普通図柄表示器13の表示制御を行なう場合と比較して、普通図柄の当り判定の結果を確実に間違いなく表示させることができる。
また、主基板31には、第1普通図柄保留記憶表示器18および第2普通図柄保留記憶表示器19のそれぞれにおいて、対応する保留記憶バッファに記憶されている数値データの記憶数を報知するための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムに従い、保留記憶バッファの保留記憶数に応じた駆動信号を第1普通図柄保留記憶表示器18および第2普通図柄保留記憶表示器19のそれぞれに出力し制御を行なう。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板(図示省略)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御用マイクロコンピュータ53の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)等がバックアップRAMに保存される。
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プリペイドカード等が挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50からの球貸要求信号に応じて貸球の払出しを行なうとともに、遊技盤6に設けられた各入賞口にて遊技球の入賞を検出したことにより賞球払出しを行なう装置である球払出装置44を制御する払出制御基板36に払出制御信号を送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、打球操作ハンドル5を操作することにより打球発射装置45を駆動制御して遊技球を遊技領域7に向けて発射制御する発射制御基板37に発射制御信号を送信する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、表示制御基板80に表示制御コマンドとしての機能を含む演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。表示制御基板80には、各種の演出制御を行なう演出制御手段としての表示制御用マイクロコンピュータ800が搭載されている。表示制御用マイクロコンピュータ800は、表示制御用CPU、RAM、ROM、I/Oポート部(図示省略)を含む。この表示制御用マイクロコンピュータ800は、主基板31から送信される演出制御コマンドに応じて、第1飾り変動表示部8k,第2飾り変動表示部9kの表示制御、各種発光手段の制御、および、スピーカ27を用いた遊技音発生制御等の各種演出の制御を行なう。表示制御用マイクロコンピュータ800が制御する発光手段には、装飾ランプ25、遊技効果ランプ40、賞球ランプ51、および、球切れランプ52が含まれる。
演出制御コマンドには、第1飾り変動表示部8kの表示を指定する第1演出制御コマンドと、第2飾り変動表示部9kの表示を指定する第2演出制御コマンドとが含まれ、表示制御用マイクロコンピュータ800は、受信したコマンドに応じた変動表示部(第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9k)を表示制御する。
表示制御用CPUは、ROMに格納されたプログラムに従って動作し、主基板31から演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドに従って受信したコマンドに応じた変動表示部(第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9k)の表示制御を行なう。具体的には次のような制御を行なう。表示制御基板80には、表示制御用マイクロコンピュータ800の他に、VDP、キャラクタROM、および、VRAM(図示省略)が搭載されている。VDPは、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、変動表示部の表示制御を行なう。表示制御用CPUは、受信した演出制御コマンドに従って、キャラクタROMから必要なデータを読出す。キャラクタROMは、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kに表示される画像データを予め格納しておくためのものである。
そして、表示制御用CPUは、キャラクタROMから読出したデータをVDPに出力する。VDPは表示制御用CPUからデータが入力されたことに基づいて動作する。この実施の形態では、第1飾り変動表示部8kの表示制御を行なう第1VDPと、第2飾り変動表示部9kの表示制御を行なう第2VDPとの2つのVDPが表示制御基板80に搭載されている。なお、変動表示部を3つとした場合にはVDPが3つ搭載される。すなわち、変動表示部の数に対応した数のVDPが表示制御基板80に搭載される。また、第1VDPおよび第2VDPは、それぞれ、表示制御用CPUとは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこに第1VRAMおよび第2VRAMをマッピングしている。なお、1つのVDPで複数の変動表示部の表示制御を行なう構成としてもよい。たとえば、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとの両方の表示制御を行なうVDPを1つ備える構成としてもよい。
第1VDPまたは第2VDPは、キャラクタ画像データに従って、受信したコマンドに応じた変動表示部(第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9k)に表示するための画像データを生成し、第1VDPは第1VRAMに、第2VDPは第2VRAMに画像データを展開する。第1VRAMは第1VDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリであり、第2VRAMは第2VDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。そして、受信したコマンドに応じた変動表示部(第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9k)に出力する。
また、表示制御用マイクロコンピュータ800は、音声出力基板70にスピーカ27の駆動信号を出力し、スピーカ27の音声出力制御を行なうともに、ランプドライバ基板35に前述した各種発光手段の駆動信号を出力し、パチンコ遊技機1に設けられたランプ・LEDの発光制御を行なう。表示制御基板80に搭載される表示制御用マイクロコンピュータ800は、主基板31から送信される演出制御コマンドに基づいて、第1飾り変動表示部8k,第2飾り変動表示部9kでの演出表示に対応して、音の出力および発光を、スピーカ27および前述の発光手段により行なうための制御も行なう。
次に、この実施の形態のパチンコ遊技機1での制御に用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタについて説明する。図3は、遊技制御用マイクロコンピュータ53が遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。図3には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR1〜R10の10種類のランダムカウンタが示されている。
R1は、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のそれぞれの変動表示について大当り遊技状態を発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるための大当り判定用のランダムカウンタであり、「0」等の初期化からカウントアップしてその上限である「400」までカウントアップし、再度「0」等の初期化からカウントアップし直すように構成されている。このR1は、2msec毎に1ずつ加算更新されることとなる。第1始動口スイッチ62または第2始動口スイッチ67により有効な始動入賞が検出されると、それに応じてこのR1の乱数が抽出されて第1始動入賞記憶のデータまたは第2始動入賞記憶のデータとしてRAM55に記憶される。そして、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のそれぞれについて、特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM55に記憶された抽出値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かが判断される。この判断において、一致した場合には、変動表示の表示結果を大当り図柄の組合せとして大当りを発生させることが決定されて前述した大当り遊技状態の制御が行なわれ、一致しない場合には、変動表示の表示結果をはずれとすることが決定されて遊技状態が変化しない。確変状態以外の通常の確率状態においては、大当り判定値がたとえば1つの数値に設定される。確変状態においては、大当り判定値が複数個の数値(この場合、大当り判定値は、大当り判定に偏りが生じなくするために、数値順番が隣接した数値とならないように設定される)に設定されることにより、非確変状態の場合よりも大当りの発生確率が向上する。
R2は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させることが事前決定されているときに、確変状態に制御するか否かを判定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R2は、「0」からカウントアップしてその上限である「19」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎に1ずつ加算更新される。R2は、R1と同じタイミングで抽出されて第1始動入賞記憶のデータまたは第2始動入賞記憶のデータとしてRAM55に記憶される。そして、R2の抽出値は、特別図柄の変動表示を開始する前の所定のタイミングで読出され、予め定められた確変判定値と一致するか否かが判断される。この判断において、一致した場合には、確変状態に制御することが決定され、一致しない場合には、確変状態に制御しないことが決定される。
R3は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させることが事前決定されているときに、どの種類の大当り図柄を第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9に表示させるかをランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R3は、「0」からカウントアップしてその上限である「4」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間にそれぞれ1ずつ加算更新される。R3の値は、特別図柄の大当り図柄のそれぞれに割振られて対応付けられている。R3は、特別図柄の変動表示を開始する前の予め定められたタイミングで抽出され、抽選されたR3の値に対応する特別図柄が大当り図柄として決定される。
ここで、R3等の所定のランダムカウンタにおいて行なわれる割込み処理余り時間におけるカウントアップ動作について説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ53のCPU56は、定期的な割込み処理の実行により、各種制御を行なうが、ある割込み処理について、割込み処理が実行された後に、その割込み処理の次回の実行開始までの期間は割込み処理待ち状態となる。そのような割込み処理待ち状態である割込み処理の余り時間において、無限ループを利用してランダムカウンタの加算更新処理を繰返し実行することを割込み処理余り時間におけるカウントアップという。
R4は、R1を用いた大当り判定によりはずれとする(大当りを発生させないこととする)ことが事前決定されているときに、どの種類のはずれ図柄を第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9に表示させるかをランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R4は、「0」からカウントアップしてその上限である「4」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。R4の値は、特別図柄のはずれ図柄のそれぞれに割振られて対応付けられている。R4は、特別図柄の変動表示を開始する前の予め定められたタイミングで抽出され、抽選されたR4の値に対応する特別図柄がはずれ図柄として決定される。
R5は、第1特別図柄表示器8(第1飾り変動表示部8kも含む)および第2特別図柄表示器9(第2飾り変動表示部9kも含む)の変動表示のパターンである変動パターンをランダムに決定するために用いられる乱数を発生するための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R5は、「0」からカウントアップしてその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込処理余り時間に1ずつ加算更新される。特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングでR5から抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウント値と変動パターンとの関係に基づいて、予め定められた複数種類の変動パターンの中から、変動表示に用いる変動パターンが選択決定される。各変動パターンには、変動表示時間(変動表示を開始してから表示結果が導出表示されるまでの時間であり、変動時間ともいう)が予め定められており、変動パターンを選択決定することにより、変動表示時間が選択決定されることとなる。
R6は、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれについて、前述の大当り判定においてはずれとする判定がされたときに、変動表示中に前述したリーチ表示態様を形成する(以下、リーチはずれという)か、リーチ表示態様を形成しない(以下、非リーチはずれという)か、のいずれにするかをランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるためのリーチ判定用のランダムカウンタである。R6は、「0」からカウントアップしてその上限である「39」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。変動パターンを決定する前の段階で、R6の値が抽出され、抽出されたR6の値が予め定められたリーチ判定値と一致するか否かが判断される。そして、これらの値が一致した場合には、リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態とする制御が行なわれる。一方、これらの値が一致しない場合には、非リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態としない制御が行なわれる。
R7は、第1普通図柄表示器12および第2普通図柄表示器13のそれぞれの変動表示について当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R7は、「0」等の初期値からカウントアップしてその上限である「11」までカウントアップし、再度「0」等の初期値からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎に1ずつ加算更新される。第1ゲートスイッチ61または第2ゲートスイッチ66により有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このR7の乱数が抽出されて通過記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれない。
R8は、前述したR1の初期値をランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R8は、「0」からカウントアップしてその上限である「400」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。R1のカウント値が上限値まで達すると、R8の値が抽出され、予め定められたR8の値とR1の初期値との関係に基づいて、その抽出されたR8の値に対応する初期値がR1の初期値として設定されてR1のカウントが行なわれる。
R9は、前述したR7の初期値をランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R9は、「0」からカウントアップしてその上限である「11」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。R7のカウント値が上限値まで達すると、R9の値が抽出され、予め定められたR9の値とR7の初期値との関係に基づいて、その抽出されたR9の値に対応する初期値がR7の初期値として設定されてR7のカウントが行なわれる。
R10は、前述した2次再抽選表示を実行するか否かを判定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R10は、「0」からカウントアップしてその上限である「49」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。R10は、特別図柄の変動表示を開始する前の予め定められたタイミングで抽出され、予め定められた2次再抽選判定値と一致するか否かが判断される。この判断において、一致した場合には、2次再抽選表示をすることが決定されて飾り図柄の変動表示において2次再抽選表示が実行され、一致しない場合には、2次再抽選表示をしないことが決定されて飾り図柄の変動表示において2次再抽選表示が実行されない。
図4は、表示制御用マイクロコンピュータ800が表示制御に用いる各種ランダムカウンタの一例を説明するための図である。図4には、ランダムカウンタの一例として、飾り図柄の停止図柄決定用のランダムカウンタRU−1〜RU−3が示されている。
RU−1〜RU−3は、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれについて、飾り図柄の停止図柄を事前にランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための飾り図柄停止図柄決定用のランダムカウンタである。RU−1は、左図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−2は、中図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−3は、右図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−1〜RU−3のそれぞれについては、RU−1が33msecごと、RU−2がRU−1の桁上げごと、RU−3がRU−2の桁上げごとにそれぞれ加算更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
飾り図柄は、予め定められた図柄の配列順序に従って変動(更新)表示されていく。複数種類の飾り図柄のそれぞれには飾り図柄停止図柄決定用の数値データが対応付けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ53による大当り判定(R1による判定)ではずれとする判定がされた場合であってリーチ判定によりリーチ状態としないことが判定された場合には、所定のタイミングでRU−1〜RU−3のそれぞれから抽出された乱数に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の飾り図柄の最終表示結果となる停止図柄として決定される。なお、大当り判定ではずれとする判定がされた場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当りの図柄と一致する場合には、はずれの図柄となるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、大当り判定ではずれとする判定がされた場合であってリーチ判定によりリーチ状態とすることが判定された場合には、前述したタイミングで抽出された乱数のうち、RU−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各飾り図柄の停止図柄として決定され、RU−2から抽出されたカウンタの値と一致する数値データに対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれの図柄となるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53による大当り判定で大当りとする判定がされた場合であって、確変判定(R2による判定)で確変状態とすることが決定された場合には、所定のタイミングでRU−3から抽出された乱数に対応する確変大当り図柄(奇数の飾り図柄)が左,中,右の各飾り図柄の最終表示結果となる停止図柄として決定される。また、大当り判定で大当りとする判定がされた場合であって、確変判定により確変状態としないことが決定された場合には、所定のタイミングでRU−3から抽出された乱数に対応する非確変大当り図柄(0または偶数の図柄)が左,中,右の各飾り図柄の最終表示結果となる停止図柄として決定される。また、RU−1〜RU−3は、後述するように、最終表示結果となる停止図柄以外に、1次再抽選表示での仮停止図柄、および、2次再抽選表示が行なわれるときの1次再抽選表示での変動表示結果としての停止図柄を決定するためにも用いられる。
図5は、第1変動表示部(第1特別図柄表示器8、第1飾り変動表示部8k)および第2変動表示部(第2特別図柄表示器9、第2飾り変動表示部9k)における変動パターンおよび1次再抽選表示の有無を選択決定するために用いる判定値を記憶した変動パターン選択用のデータテーブルを説明するための図である。変動パターン選択用のデータテーブルは、確変制御モードおよび時短制御モードにおいて用いられる短縮変動パターンを選択決定するために用いられる短縮変動パターンデータテーブルと、確変制御モードおよび時短制御モードのいずれにも制御されていない通常遊技状態において用いられる非短縮変動パターンを選択決定するために用いられる非短縮変動パターンデータテーブルとを含み、前述したROM54に予め記憶されている。
図5(a)は、前述した確変制御モードおよび時短制御モードのいずれにも制御されていない通常遊技状態であるときにルックアップされる非短縮変動パターンデータテーブルである。非短縮変動パターンデータテーブルでは、R1を用いての大当り判定の結果およびR6を用いてのリーチ判定の結果に基づき、非リーチはずれ決定時データテーブル、リーチはずれ決定時データテーブル、および、大当り決定時データテーブルが使い分けられる。
R1を用いた大当り判定結果がはずれであり、かつ、R6を用いたリーチ判定結果がリーチを発生させない非リーチはずれ決定時であるときには、R5の抽出値と、変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められた非リーチはずれ決定時データテーブルが用いられる。この場合における変動パターンという情報には、変動パターンの種類と、変動表示を実行する時間(変動表示時間)とを特定可能な情報が含まれており、さらに、1次再抽選の有無についての情報も含まれている。
R5の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「通常A変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。ここで、1次再抽選なしとは、1次再抽選表示が行なわれないことを示し、1次再抽選を行なうことなく変動表示結果が導出表示される変動パターンを示すものである。R5の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「通常B変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。
また、R1を用いての大当り判定結果がはずれであり、かつ、R6を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させるリーチはずれ決定時であるときには、R5の抽出値と、変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められたリーチはずれ決定時データテーブルが用いられる。R5の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「リーチA変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。R5の抽出値が「50〜79」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「リーチB変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。R5の抽出値が「80〜99」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「リーチC変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。
また、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなる大当り決定時であるときには、R5の抽出値と、変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められた大当り決定時データテーブルが用いられる。R5の抽出値が「0〜9」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「大当りA変動パターン1次再抽選あり」が選択決定される。ここで、1次再抽選ありとは、1次再抽選表示が行なわれることを示し、1次再抽選を行なった後に変動表示結果が導出表示される変動パターンを示すものである。R5の抽出値が「10〜19」の範囲内の場合には変動表示時間が15秒の「大当りA変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。
1次再抽選ありの変動パターンについては、1次再抽選表示が行なわれる時間が変動表示時間に含まれている。たとえば、「大当りA変動パターン1次再抽選あり」と「大当りA変動パターン1次再抽選なし」とは、飾り図柄の変動表示が、共通の大当りA変動パターンで行なわれるのであるが、「大当りA変動パターン1次再抽選あり」は、大当りA変動パターンで仮停止図柄が停止表示された後に、5秒間にわたり1次再抽選表示を行なうため、「大当りA変動パターン1次再抽選なし」と比べて、変動表示時間が5秒間多く設定されている。このような関係は、他の変動パターンについて同様である。また、この実施の形態に示す変動パターンでは、1次再抽選表示と2次再抽選表示とは変動の態様および変動時間が別個に管理されるため、指定する変動時間には2次再抽選表示の変動時間が含まれていない。
R5の抽出値が「20〜34」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「大当りB変動パターン1次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「35〜49」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「大当りB変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。R5の抽出値が「50〜74」の範囲内の場合には変動表示時間が30秒の「大当りC変動パターン1次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「75〜99」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「大当りC変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。
図5(b)は、前述した確変制御モードに制御されているときおよび時短制御モードに制御されているときにルックアップされる短縮変動パターンデータテーブルである。短縮変動パターンデータテーブルでは、非短縮変動パターンデータテーブルの場合と同様に、R1を用いての大当り判定の結果およびR6を用いてのリーチ判定の結果に基づき、非リーチはずれ決定時データテーブル、リーチはずれ決定時データテーブル、および、大当り決定時データテーブルが使い分けられる。
R1を用いての大当り判定結果がはずれであり、かつ、R6を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させない非リーチはずれ決定時であるときには、R5の抽出値と変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められた非リーチはずれ決定時データテーブルが用いられる。R5の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が5秒の「通常C変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。R5の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が5秒の「通常D変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。
また、R1を用いての大当り判定結果がはずれであり、かつ、R6を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させるリーチはずれ決定時であるときには、R5の抽出値と変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められたリーチはずれ決定時データテーブルが用いられる。R5の抽出値が「0〜69」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「リーチD変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。R5の抽出値が「70〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「リーチE変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。
また、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなる大当り決定時であるときには、R5の抽出値と変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められた大当り決定時データテーブルが用いられる。R5の抽出値が「0〜14」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「大当りD変動パターン1次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「15〜29」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「大当りD変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。R5の抽出値が「30〜62」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「大当りE変動パターン1次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「63〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「大当りE変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。
図5では、データテーブルにおいて選択される変動パターンのそれぞれの右側の欄(コマンドNO.の欄)に、選択された変動パターンに対応して送信される変動パターンコマンドのコマンド番号が示されている。このようなコマンド番号は、後述する図6に示すコマンド番号と対応関係にある。
なお、本実施の形態における変動表示に用いられる変動パターンは、後述するように第1変動表示部(第1特別図柄表示器8、第1飾り変動表示部8k)または第2変動表示部(第2特別図柄表示器9、第2飾り変動表示部9k)において変動表示が開始されるときに、図10を用いて後述する第1特別図柄プロセス処理におけるS142および第2特別図柄プロセス処理における同様のステップにおいて、図5で説明したデータテーブルをルックアップして、決定される。
次に、主基板31から表示制御基板80に送信される演出制御コマンドについて説明する。図6は、演出制御コマンドの一例を表形式で示す図である。図6においては、演出制御コマンドのそれぞれにコマンド番号を付し、コマンド名称とコマンドの内容とが関連付けて示されている。
第1側1次再抽選なし変動パターン♯1〜♯14のコマンドは、第1側(第1変動表示部側を意味し、以下にも同様の意味で用い、これに対し、第2変動表示部側は第2側という。)で1次再抽選なしの変動パターンを指定する変動パターンコマンドであり、たとえば、図5で説明した1次再抽選なしの各種変動パターンを示すものである。また、演出制御コマンドについては、制御対象を特定するために「第1側」、「第2側」という語を付けて説明するが、説明対象が「第1側」、「第2側」の両方を指すときには、「第1側」、「第2側」という語を付けずに説明する。たとえば、「1次再抽選なし変動パターン」と示すときは、「第1側」、「第2側」の両方を指す場合である。
第1側1次再抽選あり変動パターン♯1〜♯5のコマンドは、第1側で1次再抽選ありの変動パターンを指定する変動パターンコマンドであり、たとえば、図5で説明した1次再抽選ありの各種変動パターンを示すものである。
第1側はずれ指定のコマンドは、第1側で最終表示結果をはずれ図柄の組合せとすることを指定する図柄情報コマンドである。また、図柄情報コマンドとは、導出表示する図柄の情報を指定するコマンドをいう。
第1側通常大当り指定のコマンドは、第1側で最終表示結果を非確変大当り図柄の組合せとしての通常大当り図柄の組合せとすることを指定する図柄情報コマンドである。第1側確変大当り指定のコマンドは、第1側で最終表示結果を確変大当り図柄の組合せとすることを指定する図柄情報コマンドである。第1側確変大当り指定2次再抽選あり指定のコマンドは、第1側で最終表示結果を確変大当り図柄の組合せとすること、および、2次再抽選表示をすることを指定する図柄情報コマンドである。
第1側2次再抽選後成上がりなし表示指定のコマンドは、第1側で2次再抽選表示において導出表示される表示結果が非確変大当り図柄の組合せから確変大当り図柄の組合せに成上がらないことを指定するエンディング表示コマンドである。ここで、成上がりとは、表示結果として表示されている図柄の組合せが、再抽選表示において、非確変大当り図柄の組合せから確変大当り図柄の組合せに変更される(成上がる)ことをいう。また、エンディング表示コマンドとは、大当り遊技状態の終了時において行なわれる演出表示の総称であるエンディング表示の内容を指定するコマンドをいう。また、第1側2次再抽選後成上がりあり表示指定のコマンドは、第1側で2次再抽選表示において導出表示される表示結果が非確変大当り図柄の組合せから確変大当り図柄の組合せに成上がることを指定するエンディング表示コマンドである。
第1側大当り通常終了表示指定のコマンドは、大当り遊技状態の終了時に2次再抽選表示が行なわれないときの通常終了表示をエンディング表示として指定するエンディング表示コマンドである。
次に、確変状態および時短状態における第1変動表示部(第1特別図柄表示器8、第1飾り変動表示部8k)および第2変動表示部(第2特別図柄表示器9、第2飾り変動表示部9k)の動作を説明する。
まず、確変制御モード終了後の時短制御モードが、所定の変動表示回数(たとえば、100回)に到達することにより終了する場合における第1変動表示部および第2変動表示部の動作を説明する。図7は、確変状態および時短状態における第1変動表示部および第2変動表示部の動作を説明するタイミングチャートである。図7において、(a)では確変状態と非確変状態とのどちらに制御されているかが示され、(b)では時短状態と非時短状態とのどちらに制御されているかが示され、(c)では大当り遊技状態と非大当り遊技状態とのどちらに制御されているかが示され、(d)では第1変動表示部が変動状態と停止状態とのどちらに制御されているかが示され、(e)では第2変動表示部が変動状態と停止状態とのどちらに制御されているかが示されている。なお、図7中の下欄に示す丸付き数字は、(a)〜(e)のそれぞれにおけるタイミングを示しており、以下、単に数字で、タイミング1〜タイミング7と表示する。
タイミング1は、第1変動表示部で最終表示結果が確変大当り図柄の組合せとなるときの変動表示が開始されたときのタイミングを示している。タイミング2は、タイミング1で開始された変動表示が終了し、大当り図柄の組合せが変動表示結果として導出表示され大当り遊技状態が発生したときのタイミングを示している。タイミング3は、タイミング2で開始された大当り遊技状態が終了したときのタイミングを示している。タイミング4は、確変状態を終了させる確変終了条件の一つである、最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなるときの大当り遊技状態(非確変大当りともいう)を発生させる変動表示が開始されたときのタイミングを示している。タイミング5は、タイミング4で開始された変動表示が終了し、最終表示結果が非確変大当り図柄となるときの大当り遊技状態が発生したときのタイミングを示している。タイミング6は、タイミング5で開始された大当り遊技状態が終了したときのタイミングを示している。タイミング7は、タイミング5以降に所定回数(たとえば100回)の変動表示が実行されたときのタイミングを示している。
タイミング1以前においては、後述する確変フラグおよび時短フラグがセットされておらず確変制御モードではないため、通常の大当り発生確率に基づき後述する大当り判定が行なわれ、図5(a)で説明した非短縮変動パターンデータテーブルを用いて変動パターンが決定される。なお、タイミング1において、第2変動表示部で実行中の変動表示についても、同様に、通常の大当り発生確率に基づき後述する大当り判定が行なわれ、図5(a)で説明した非短縮変動パターンデータテーブルを用いて変動パターンが決定される。
タイミング1からタイミング4に至るまでに開始される変動表示については、確変制御モードに制御されることにより、確変状態で大当り判定が行なわれる。タイミング1からタイミング4に至るまでに開始される変動表示については、確変制御モードであるため、図5(b)で説明した短縮変動パターンデータテーブルを用いて変動パターンが決定される。また、タイミング4からタイミング7に至るまでに開始される変動表示については、時短制御モードに制御されることにより、図5(b)で説明した短縮変動パターンデータテーブルを用いて変動パターンが決定される。
本実施の形態においては、第1変動表示部で最終表示結果が確変大当り図柄の組合せとなるときの変動表示が開始されるタイミング1において、確変フラグがセットされるとともに、時短フラグがセットされる(図7(a),図7(b)参照)。これにより、パチンコ遊技機1は、確変状態に制御されるとともに時短状態に制御される確変制御モードの制御状態となる。確変フラグおよび時短フラグ等の遊技制御用マイクロコンピュータ53において用いられる各種フラグのデータは、RAM55に記憶され、更新される。
確変状態は、大当り図柄の組合せの表示結果が導出表示されることなくタイミング1の後に所定回数(たとえば100回)の変動表示が実行されるという第1の確変終了条件が成立するまで、または、タイミング1の後に所定回数(たとえば100回)の変動表示が実行されるまでに最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなるときの大当り遊技状態を発生させる変動表示が開始されるという第2の確変終了条件が成立するまで継続する。図7においては、タイミング4に示すように、最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなるときの大当り遊技状態を発生させる変動表示が開始されることにより第2の確変終了条件が成立し、当該変動表示が開始されるときに確変フラグがリセットされた場合を示している。一方、第1の確変終了条件が成立した場合には、確変状態において大当り図柄の組合せの表示結果が導出表示されることがなかったときの所定回数(たとえば100回)目の変動表示が開始されるときに、確変フラグがリセットされる。このように、確変フラグは、確変状態において第1の確変終了条件または第2の確変終了条件が成立した場合に、当該第1の確変終了条件または第2の確変終了条件を成立させることとなる変動表示の開始時にリセットされる。この場合、時短フラグとしては、セットされた状態がそのまま記憶されている。このように確変フラグがリセットされた後は、確変フラグがリセットされているとともに時短フラグがセットされた時短制御モードの制御状態となる。
時短制御モードにおける時短状態は、確変フラグをリセットさせるタイミング4の後に所定回数(たとえば100回)の変動表示が実行されるという第1の時短終了条件が成立するまで、または、その所定回数の変動表示が実行されるまでに最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなるときの大当り遊技状態を発生させる変動表示が開始されるという第2の時短終了条件が成立するまで、継続する。図7においては、タイミング7において開始される変動表示が、タイミング4の後の所定回数(たとえば100回)目の変動表示である場合を示している。タイミング7において変動表示が開始されることにより第1の時短終了条件が成立し、当該変動表示が開始されるときに、時短フラグがリセットされる。これにより、時短制御モードの制御状態が終了する。このように、時短フラグは、時短状態において第1の時短終了条件が成立した場合に、当該第1の時短終了条件を成立させることとなる変動表示の開始時にリセットされる。
次に、確変制御モード終了後の時短制御モードが、所定の変動表示回数(たとえば、100回)に到達するまでに非確変大当りが発生することにより終了する場合における第1変動表示部および第2変動表示部の動作を説明する。図8は、確変状態および時短状態における第1変動表示部および第2変動表示部の動作を説明するタイミングチャートである。図8においては、(a)〜(e)に図7の(a)〜(e)と同様の項目についての制御状態が示されている。
図8の場合は、タイミング1〜タイミング6が図7の場合と同様の制御状態となっている。タイミング7は、タイミング4の後の変動表示回数が所定回数(たとえば100回)に到達する前の段階で、時短制御モードの状態を終了させる時短終了条件の一つである最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなるときの変動表示が開始されたときのタイミングを示している。タイミング8は、タイミング7で開始された変動表示が終了し、大当り図柄の組合せが変動表示結果として導出表示され大当り遊技状態が発生したときのタイミングを示している。タイミング9は、タイミング8で開始された大当り遊技状態が終了したときのタイミングを示している。タイミング7において最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなるときの変動表示が開始されることにより第2の時短終了条件が成立し、当該変動表示が開始されるときに、時短フラグがリセットされる。これにより、時短制御モードの制御状態が終了する。このように、時短フラグは、時短状態において第2の時短終了条件が成立した場合に、当該第2の時短終了条件を成立させることとなる変動表示の開始時にリセットされる。
確変状態と時短状態との関係は、本実施の形態において次のとおりである。確変大当りとなると、確変状態と時短状態とを含む確変制御モードに制御される。確変フラグと時短フラグとは、遊技状態を示す状態データであり、確変大当りとなる変動表示が開始されるときにセットされる(タイミング1参照)。確変フラグは、第1の確変終了条件(所定回数の変動表示)が成立するまでに第2の確変終了条件(非確変大当り)が成立すると、当該第2の確変終了条件が成立する変動表示の開始時にリセットされる(タイミング4)。また、確変フラグは、第1の確変終了条件(所定回数の変動表示)が成立すると、当該第1の確変終了条件が成立する変動表示の開始時にリセットされる。このように確変フラグがリセットされると、確変状態を含まず時短状態を含む時短制御モードに制御される。時短フラグは、第1の確変終了条件(所定回数の変動表示)または第2の確変終了条件(非確変大当り)が成立してから第1の時短終了条件(所定回数の変動表示)が成立するまでに第2の時短終了条件(非確変大当り)が成立すると、当該第2の時短終了条件が成立する変動表示の開始時にリセットされる(図8のタイミング7)。また、確変フラグは、第1の時短終了条件(所定回数の変動表示)が成立すると、当該第1の時短終了条件が成立する変動表示の開始時にリセットされる(図7のタイミング7)。本実施の形態における確変制御モードとは、確変フラグと時短フラグとがセットされており、確変状態と時短状態とに制御されている状態をいう。また、時短制御モードとは、確変フラグがリセットされ時短フラグがセットされており、時短状態にのみ制御されている状態をいう。
タイミング7以降に開始される変動表示においては、確変フラグおよび時短フラグがセットされていないため、通常の大当り発生確率に基づき後述する大当り判定が行なわれ、図5(a)で説明した非短縮変動パターンデータテーブルを用いて変動パターンが決定される。
図9は、遊技制御用マイクロコンピュータ53により実行される遊技制御メイン処理およびタイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。図9においては、(a)に遊技制御メイン処理が示され、(b)にタイマ割込処理が示されている。このタイマ割込処理は、たとえば2msec毎に1回実行される。
(a)に示す遊技制御メイン処理においては、まずステップS(以下、単にSという)1において内蔵デバイスレジスタ等の初期化をする初期化処理が行なわれ、S2においてランダムカウンタを更新するための乱数更新処理が行なわれる。S2における乱数更新処理では、前述のR3〜R6,R8〜R10の値が更新される。なお、本実施形態において、2msec毎の割込処理が実行された後次回の割込処理が実行されるまでの割込待ち処理余り時間に、S2の処理が繰返し行なわれることとなる。
(b)に示すタイマ割込処理においては、まず、電源基板から電源断信号が出力されているか否かを確認して必要に応じて所定のバックアップ動作を行なう電源断処理(S11)を実行した後、S12〜S25の割込処理である遊技制御処理を実行する。
遊技制御処理において、まず、スイッチ回路32を介して、第1ゲートスイッチ61、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第1V入賞スイッチ64、第2ゲートスイッチ66、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68、第2V入賞スイッチ69等の各種スイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なうスイッチ処理を行なう(S12)。
そして、第1特別図柄プロセス処理を行なう(S13)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第1特別図柄表示器8、第1特別可変入賞装置20等を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次に、S14において、ランダムカウンタの値を更新するための乱数更新処理を行なう。S14における乱数更新処理は、前述のR1〜R10のそれぞれを更新するための処理である。
次いで、第2特別図柄プロセス処理を行なう(S15)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第2特別図柄表示器9、第2特別可変入賞装置22等を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、第2特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
また、第1普通図柄プロセス処理を行なう(S16)。第1普通図柄プロセス処理では、第1普通図柄表示器12の表示状態を所定の順序で制御するための第1普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、第1普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。次いで、第2普通図柄プロセス処理を行なう(S17)。第2普通図柄プロセス処理では、第2普通図柄表示器13の表示状態を所定の順序で制御するための第2普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、第2普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。第1普通図柄プロセス処理を実行することにより第1普通図柄表示器12の表示制御および第1可変入賞装置15の開閉制御が実行され、第2普通図柄プロセス処理を実行することにより第2普通図柄表示器13の表示制御および第2可変入賞装置17の開閉制御が実行される。
次いで、第1飾り変動表示部8kにおいて変動表示される第1飾り図柄および第2飾り変動表示部9kにおいて変動表示される第2飾り図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する飾り図柄コマンド制御処理を行なう(S18)。さらに、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行なう(S19)。
そして、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第1V入賞スイッチ64、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68、第2V入賞スイッチ69等の賞球の払出しに関わる各種スイッチの検出信号に基づく賞球個数の設定などを行なう賞球処理を実行する(S20)。具体的には、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第1V入賞スイッチ64、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68、第2V入賞スイッチ69等のいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板36に賞球個数を示す賞球制御信号を出力する。払出制御基板36に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す賞球制御信号に応じて球払出装置44を駆動する。
そして、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(S21)。また、パチンコ遊技機1の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(S22)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路33に各種ソレノイドについての駆動指令を行なうソレノイド出力処理(S23)を実行する。第1可変入賞装置15、第1特別可変入賞装置20、第2可変入賞装置17、第2特別可変入賞装置22を開状態または閉状態としたり、第1大入賞口21、第2大入賞口23内の遊技球通路を切替えたりするために、ソレノイド回路33は、駆動指令に応じてソレノイド71〜76を駆動する。
次に、特別図柄表示制御処理が行なわれる(S24)。特別図柄表示制御処理では、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。また、普通図柄表示制御処理が行なわれる(S25)。普通図柄表示制御処理では、第1普通図柄表示器12および第2普通図柄表示器13の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。その後、割込許可状態に設定する(S26)。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2msec毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8と第2特別図柄表示器9との2つの表示器によって特別図柄の変動表示が実行され、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとの2つの変動表示部によって第1飾り図柄および第2飾り図柄の変動表示が実行される。そして、第1特別図柄表示器8と第2特別図柄表示器9とのうちいずれかの表示器で、大当り図柄が導出表示されたときに大当り遊技状態に移行する制御が実行される。このように、変動表示部を複数備えて、それぞれの変動表示部にて特別図柄の変動表示を行なう遊技機では同時に大当り遊技状態が発生するおそれがある。このため、この実施の形態では、2つの変動表示部にて同時に大当り遊技状態が発生しないような制御が行なわれる。以下、これらの制御を含めて、第1変動表示部および第2変動表示部での表示制御を主に説明する。なお、以下の説明においては、主に第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kを制御する処理について説明するが、第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9kを制御する処理についても同様の制御が実行される。
次に、第1特別図柄プロセス処理(S13)および第2特別図柄プロセス処理(S15)の処理内容を説明する。第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理の処理内容は、第1特別図柄プロセス処理が第1変動表示部(第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8k)を対象として処理を行ない、第2特別図柄プロセス処理が第2変動表示部(第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9k)を対象として処理を行なう点で異なるが、処理の対象となる変動表示部を制御するための処理内容は同様である。このため、ここでは、第1特別図柄プロセス処理をこれらの特別図柄プロセス処理の代表例として説明し、第2特別図柄プロセス処理の処理内容についての重複した説明は繰り返さない。なお、以下に説明する第1特別図柄プロセス処理の処理内容は、第1特別図柄プロセス処理での第1変動表示部という処理対象を第2変動表示部という処理対象に置換え、かつ、第1特別図柄プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータを第2特別図柄プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータに置換えることで、第2特別図柄プロセス処理の処理内容となる。
図10は、遊技制御用マイクロコンピュータ53が実行する第1特別図柄プロセス処理(S13)のプログラムの一例を示すフローチャートである。第1特別図柄プロセス処理では、第1変動表示部を制御する処理が実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第1特別図柄プロセス処理において、以下のような処理を行なう。まず、第1始動口スイッチ62がオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(S131)、第1始動口スイッチ通過処理(S132)を行なった後に、内部状態に応じて、S140〜S147のうちのいずれかの処理を行なう。
なお、第1始動口スイッチ通過処理では、RAM55の第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値に達しているかどうか確認し、第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が最大値に達していなければ、保留記憶数を示す第1保留記憶カウンタのカウント値を1増やす。そして、数値データ更新手段としての大当り判定用ランダムカウンタ(たとえば、CPU56の機能であって数値データ(大当り判定用ランダムカウンタの数値等)を更新(カウントアップ)する部分)から大当り判定用ランダムカウンタの数値等の各数値データ(乱数)の値を抽出し、それらを第1保留記憶バッファの抽出順番に対応する(第1保留記憶カウンタの値に対応する)保存領域に格納する処理が実行される。このように第1始動口スイッチ62がオンし、かつ、第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値に達していないときに、数値データを抽出する条件が成立する。なお、数値データ(乱数)を抽出するとは、数値データ(乱数)を生成させるためのカウンタから乱数を読出して、読出した乱数を数値データの値(乱数)とすることである。
第1特別図柄通常処理(S140):第1特別図柄表示器8の変動表示を開始できる状態になるのを待つ。第1特別図柄表示器8の変動表示が開始できる状態になると、第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(第1保留記憶数)を確認する。第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は第1保留記憶カウンタのカウント値により確認できる。そして、第1保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄表示器8の変動表示の結果、大当りとするか否か(第1特図特定表示結果とするか否か)を決定する。大当りとする場合には第1大当りフラグをセットする。そして、第1特別図柄プロセスフラグをS141に移行するように更新する。
第1特別図柄停止図柄設定処理(S141):前述の大当り図柄決定用のランダムカウンタR3の抽出値または前述のはずれ図柄決定用のランダムカウンタR4の抽出値を用いて、変動表示後の第1特別図柄表示器8の停止図柄(大当り図柄またははずれ図柄)を決定する。さらに、大当りとなるときには、第1飾り変動表示部8kでの飾り図柄の変動表示に関する所定の情報を決定する処理が行なわれる(飾り図柄情報決定処理)が行なわれ、導出表示する第1飾り図柄の情報を指定する第1図柄情報コマンドがセットされる。ここでセットされた第1図柄情報コマンドは、図9のS18において表示制御基板80に対して出力される。そして、第1特別図柄プロセスフラグをS142に移行するように更新する。
第1変動パターン設定処理(S142):変動パターン決定用のランダムカウンタR5の値を抽出し、図5で説明したデータテーブルを用いて、R5の値に応じて予め定められた複数種類の変動パターンの中から選択決定することにより、第1特別図柄表示器8での変動表示の変動表示の変動パターンを選択決定する。
また、選択決定された変動パターンに基づいて、第1特別図柄表示器8での変動表示について、変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を第1特別図柄プロセスタイマにセットした後、第1特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、第1特別図柄の変動表示を開始させるための駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図9のS24において出力される。また、第1飾り図柄の変動表示の変動時間の長さの情報を含む変動パターンを指令するコマンドである第1変動パターンコマンドがセットされる。ここでセットされた第1変動パターンコマンドは、図9のS18において表示制御基板80に対して出力される。そして、第1特別図柄プロセスフラグをS143に移行するように更新する。
第1特別図柄変動処理(S143):第1変動パターン設定処理で選択決定された変動パターンでの変動時間が経過(S142でセットされた第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、第1特別図柄プロセスフラグをS144に移行するように更新する。
第1特別図柄停止処理(S144):第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kのそれぞれにおいて変動表示される図柄が停止されるように制御する。具体的には、第1特別図柄を停止する駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図9のS24において出力される。そして、第1飾り図柄を停止させるための第1図柄停止コマンドがセットされる。ここでセットされた第1図柄停止コマンドは、図9のS18において表示制御基板80に対して出力される。そして、第1大当りフラグがセットされている場合には、第1特別図柄プロセスフラグをS145に移行するように更新する。そうでない場合には、第1特別図柄プロセスフラグをS140に移行するように更新する。
第1大入賞口開放前処理(S145):第1大入賞口21を開放する制御を開始する。ソレノイド72を駆動して第1特別可変入賞装置20を開状態とすることで第1大入賞口21を開放する。また、第1特別図柄プロセスタイマに第1大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、第1特別図柄プロセスフラグをS146に移行するように更新する。
第1大入賞口開放中処理(S146):第1大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを表示制御基板80に送出する制御や第1大入賞口21の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。第1大入賞口21の閉成条件が成立したら、第1大入賞口21内に設けられた第1V入賞スイッチ64の通過の有無を監視して、大当り遊技状態の継続条件の成立を確認する処理を行なう。大当り遊技状態の継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、第1特別図柄プロセスフラグをS145に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態の継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合、すなわち、第1大当り遊技状態が終了するときには、前述したエンディング表示コマンドがセットされる。ここでセットされた第1変動パターンコマンドは、図9のS18において表示制御基板80に対して出力される。そして、第1特別図柄プロセスフラグをS147に移行するように更新する。
第1大当り終了処理(S147):第1大当り遊技状態が終了するときの表示制御として、前述のようなエンディング表示を表示制御用マイクロコンピュータ800にさせるための制御を行なう。そして、第1特別図柄プロセスフラグをS140に移行するように更新する。
図11は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(S140)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第1特別図柄通常処理において、以下のような処理を行なう。
まず、第2大当り実行中フラグがセットされているか否かを確認する(S31)。第2大当り実行中フラグは、第2特別図柄表示器9に大当り図柄(第2特図特定表示結果)が導出表示されて第2大当り遊技状態(特定遊技状態)が開始するときに第2特別図柄プロセス処理(S15)における第2特別図柄変動処理(図示しない)にてセットされ、第2大当り遊技状態(特定遊技状態)が終了するときに第2大当り終了処理(図示しない)にてリセットされる。第2大当り実行中フラグがセットされているときには、リターンする。
次いで、一方、第2大当り実行中フラグがセットされていないときには、第1保留記憶カウンタの値を確認し、第1保留記憶数が「0」であるか否かを判別する(S32)。なお、第1特別図柄通常処理は、第1特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、大当り遊技中でもない場合に実行される。第1保留記憶数が0であれば、リターンする。
一方、第1保留記憶数が0でなければ、RAM55の第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する第1保留記憶バッファに格納されている各乱数(数値データ)を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(S33)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S34)。すなわち、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、変動表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数が抽出された順番を特定することができる。
次に、乱数バッファ領域から大当り判定用乱数(R1の抽出データ)を読出し(S35)、図12を用いて後述する大当り判定処理を実行する(S36)。大当り判定処理の結果、第1大当り遊技状態とすることに決定した場合には(S37においてY)、第1大当りフラグをセットする(S38)。一方、第1大当り遊技状態としないことに決定した場合には(S37においてN)、第1大当りフラグをセットしない。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止図柄設定処理(S141)に対応した値に更新し(S39)、リターンする。
以上の処理により、第2特別図柄表示器9に大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態が発生したときには第1特別図柄表示器8にて特別図柄の変動表示を開始させない制御がなされる。すなわち、第2特別図柄表示器9に大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態が発生したときに第2大当り実行中フラグがセットされて、大当り遊技状態が終了するまで第2大当り実行中フラグがリセットされないため、第2特別図柄表示器9に大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了するまでは第1特別図柄通常処理(S140)におけるS31でNが選択され、S32〜S39の処理が実行されない。
図12は、第1特別図柄通常処理および第2特別図柄通常処理における大当り判定処理(S36)を示すフローチャートである。大当り判定処理においては、まず、確変フラグがセットされているか否かを判別する(S361)。ここで、確変フラグは、確変状態であることを示すフラグであり、確変制御モードにおいてセットされているフラグである。確変フラグがセットされているときには、大当り判定に用いる大当り判定値Aに確変時大当り判定値として予め定められている複数の値「7,17,41,57,107」を設定する(S362)。確変フラグがセットされていないときには、大当り判定に用いる大当り判定値Aに非確変時大当り判定値として予め定められている1つの値「7」を設定する(S363)。そして、第1特別図柄通常処理のS33または第2特別図柄通常処理における対応する処理で読出した大当り判定用乱数と大当り判定値Aとを比較して大当りとするか否かを決定し(S364)、大当り判定処理を終了する。具体的に、S364では、大当り判定用乱数と大当り判定値Aとが一致するときに大当りとする決定を行ない、これらが一致しないときに大当りとしない(はずれとする)決定を行なう。
図13は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止図柄設定処理(S141)を示すフローチャートである。第1特別図柄停止図柄設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、以下のような処理を行なう。
まず、第1大当りフラグがセットされているか否かを判別する(S41)。第1大当りフラグがセットされていないときにはR4から乱数を抽出し、その抽出値に基づいて第1特別図柄のはずれ図柄を決定する(S47)。すなわち、R4から抽出した乱数に基づいて、「0」または偶数図柄から表示結果として導出表示する第1特別図柄を決定する。そして、S48に進む。
一方、第1大当りフラグがセットされているときには、始動入賞時にR2から抽出し、S33により読出したR2の抽出値に基づいて確変判定をする(S42)。そして、S42の判定において確変大当りとする決定がされたか否かを判断する(S43)。確変大当りとする決定がされたときには、第1確変大当りフラグをセットし(S44)、S45に進む。ここで、第1確変大当りフラグとは、第1変動表示部側で行なわれる変動表示について確変大当りとする決定がされた旨を示すフラグをいう。一方、確変大当りとしない決定がされたときには、そのままS45に進む。
S45では、R3から乱数を抽出し、その抽出値に基づいて第1特別図柄の大当り図柄を決定する。すなわち、R3の抽選値に基づいて、第1特別図柄の表示結果として導出表示する図柄をいずれかの奇数図柄に決定する。
次に、第1飾り図柄の変動表示に関する所定の情報を決定する処理である飾り図柄情報決定処理が実行され(S46)、S48に進む。この飾り図柄情報決定処理では、たとえば、2次再抽選表示を行なうか否かの判定が行なわれるとともに、2次再抽選表示を行なうときには、第1側2次再抽選フラグがセットされる。飾り図柄情報決定処理の詳細については、図14を用いて後述する。
S48では、送信する図柄情報コマンドを選択する処理が行なわれる。具体的に、S47によりはずれ図柄が決定されたとき、すなわち、第1大当りフラグがセットされていないときには、第1図柄情報コマンドとして、前述の第1側はずれ指定コマンドを選択する。一方、第1大当りフラグがセットされているときには、次のように第1図柄情報コマンドを選択する。前述の第1確変大当りフラグがセットされていないときには、第1側通常大当り指定コマンドを選択する。また、第1確変大当りフラグがセットされており、かつ、第1側2次再抽選フラグがセットされていないときには、第1側確変大当り指定コマンドを選択する。また、第1確変大当りフラグがセットされており、かつ、第1側2次再抽選フラグがセットされているときには、第1側確変大当り指定2次再抽選あり指定コマンドを選択する。
次に、S48により選択された図柄情報コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S49)。このように図柄情報コマンドが設定されると、図9のS18において第1図柄情報コマンドが出力される。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理(S142)に対応した値に更新し(S50)、リターンする。
図14は、第1特別図柄停止図柄設定処理における飾り図柄情報決定処理(S46)を示すフローチャートである。飾り図柄情報決定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、以下のような処理を行なう。
まず、第1確変大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、第1変動表示部側の変動表示について確変大当りとする決定がされているか否かを判断する(S51)。確変大当りとする決定がされていないと判断されたときは、後述するS54に進む。一方、確変大当りとする決定がされていると判断されたときは、R10から数値データを抽出し、その抽出値に基づいて2次再抽選表示をするか否かの判定を行なう(S52)。そして、2次再抽選表示をしない旨の決定がされたときには、リターンする。一方、2次再抽選表示をする旨の決定がされたときには、後述するS54に進む。
S54では、第1変動表示部側の変動表示に基づく2次再抽選表示をする旨を示すフラグである第1側2次再抽選フラグをセットし、その後、リターンする。S51からS54に進んだ場合は、非確変大当りとなることが決定されているときであるため、前述のように必ず2次再抽選表示を行なう必要があるので、第1側2次再抽選フラグがセットされるのである。また、S53からS54に進んだ場合は、S53での判定結果に基づいて2次再抽選表示を行なう必要があるので、第1側2次再抽選フラグがセットされるのである。
図15は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(S142)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第1変動パターン設定処理において、以下のような処理を行なう。
まず、第1大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、第1変動表示部側の変動表示について大当りとする決定がされているか否かを判断する(S61)。大当りとする決定がされていないと判断されたときは、後述するS65に進む。一方、大当りとする決定がされていると判断されたときは、時短フラグがセットされているか否かを判断する(S62)。ここで、時短フラグは、変動パターンとして短縮変動パターンを選択する状態を示すフラグであり、確変制御モードおよび時短制御モードのどちらの制御状態においてもセットされているフラグである。
時短フラグがセットされていないと判断されたときは、確変制御モードおよび時短制御モードのいずれにも制御されていない通常遊技状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、非短縮変動パターンデータテーブルのうち大当り決定時データテーブルを選択し(S63)、S69に進む。一方、時短フラグがセットされていると判断されたときは、確変制御モードおよび時短制御モードのどちらかの遊技状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、短縮変動パターンデータテーブルのうち大当り決定時データテーブルを選択し(S64)、S69に進む。
また、S65に進んだときは、変動表示結果をはずれとすることが決定されているので、R6から乱数を抽出し、その抽出値に基づいてリーチ判定をする(S65)。この場合のリーチ判定結果は、リーチフラグ等のデータにより保存される。そして、時短フラグがセットされているか否かを判断する(S66)。
時短フラグがセットされていないと判断されたときは、確変制御モードおよび時短制御モードのいずれにも制御されていない通常遊技状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、非短縮変動パターンデータテーブルのうち、非リーチはずれ決定時データテーブルと、リーチはずれ決定時データテーブルとのいずれかを選択し(S67)、S69に進む。一方、時短フラグがセットされていると判断されたときは、確変制御モードおよび時短制御モードのどちらかの遊技状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、短縮変動パターンデータテーブルのうち、非リーチはずれ決定時データテーブルと、リーチはずれ決定時データテーブルとのいずれかを選択し(S68)、S69に進む。S67およびS68のそれぞれにおいては、S65でリーチとしないことが決定されているときには、非リーチはずれ決定時データテーブルが選択され、リーチとすることが決定されているときには、リーチはずれ決定時データテーブルが選択される。
S69では、R5から乱数を抽出し、その抽出値に基づいて、S63,S64,S67,S68により選択された変動パターンテーブルを用いて変動パターンを選択する。S69において、変動パターンを選択するときには、前述のように、同時に1次再抽選表示の有無も選択決定される。そして、確変制御モードおよび時短制御モードを含む特別遊技状態を管理する処理としての特別遊技処理が行なわれる(S70)。特別遊技処理の処理内容についは、図16を用いて後述する。
次に、第1特別図柄表示器8において、第1特別図柄の変動表示を開始させるための処理を行なう(S71)。具体的には、第1特別図柄表示器8で第1特別図柄の変動表示を開始させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図9のS24で出力される。そして、S69により選択された変動パターンに対応する第1変動パターンコマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S72)。このように変動パターンコマンドが設定されると、図9のS18において第1変動パターンコマンドが出力される。そして、選択決定された変動パターンに基づいて、第1特別図柄表示器8において変動表示時間を第1特別図柄プロセスタイマにセットした後、第1特別図柄プロセスタイマをスタートさせる(S73)。第1特別図柄プロセスタイマは、変動表示時間を管理するために用いられるタイマである。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理(S143)に対応した値に更新し(S74)、リターンする。
図16は、特別遊技処理(S70)を示すフローチャートである。特別遊技処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、以下のような処理を行なう。
まず、第1大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、第1変動表示部側の変動表示について大当りとする決定がされているか否かを判断する(S701)。大当りとする決定がされていないと判断されたときは、後述するS710に進む。一方、大当りとする決定がされていると判断されたときは、第1確変大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、第1変動表示部側の変動表示について確変大当りとする決定がされているか否かを判断する(S702)。確変大当りとする決定がされていると判断されたときは、確変フラグをセットするとともに(S703)、時短フラグをセットする(S704)。これにより、確変制御モードに制御されるときには、確変フラグおよび時短フラグがともにセットされる。その後、リターンする。
一方、確変大当りとする決定がされていないと判断されたときは、確変フラグがセットされているか否かを判断する(S705)。確変フラグがセットされているとき、確変制御モードのときには、確変フラグをリセットする(S706)これにより、確変制御モードにおいて非確変大当りが生じると、確変制御モードが終了し、確変フラグがリセットされて時短フラグのみがセットされている状態、すなわち、時短制御モードに制御される。そして、確変制御モードにおいて計数される変動表示回数としての確変時変動回数のデータを初期化し(S707)、リターンする。ここで、確変時変動回数とは、確変状態、すなわち、確変制御モードであるときに第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が開始される毎に1ずつ加算されるものであって、RAM55の記憶領域に記憶される。この確変時変動回数は、第1変動パターン設定処理および第2変動パターン設定処理のそれぞれの特別遊技処理で共通に用いられる。
一方、確変フラグがセットされていないときには、時短フラグがセットされているか否かを判別する(S708)。そして、時短フラグがセットされているとき、すなわち、時短制御モードのときには、時短フラグをリセットする(S709)。これにより、確変制御モードにおいて非確変大当りが生じると、時短制御モードが終了し、確変フラグおよび時短フラグがリセットされている状態、すなわち、通常遊技状態に制御される。そして、確変制御モードにおいて計数される変動表示回数としての時短時変動回数のデータを初期化し(S709a)、リターンする。ここで、時短時変動回数とは、時短制御モードであるときに第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が開始される毎に1ずつ加算されるものであって、RAM55の記憶領域に記憶される。この確変時変動回数は、第1変動パターン設定処理および第2変動パターン設定処理のそれぞれの特別遊技処理で共通に用いられる。一方、時短フラグがセットされていないとき、すなわち、確変制御モードおよび時短制御モードのいずれでもないときには、リターンする。
また、S701で大当りとする決定がされていないと判断されてS710に進んだときは、確変フラグがセットされているか否かを判別する。つまり、確変制御モードであるか否かが判断される。確変フラグがセットされていないときには、後述するS715に進む。
一方、確変フラグがセットされているときには、確変時変動回数を1加算する(S711)。そして、確変時変動回数が予め設定されている確変終了回数(100回)に到達したか否かを判別する(S712)。S712においては、ROM54から確変終了回数のデータを読込んで確変終了回数を設定し、判別に用いる。到達していないときには、リターンする。一方、到達しているときには、確変フラグをリセットし(S713)、確変時変動回数を初期化し(S714)、リターンする。このように、本実施の形態での確変制御モードにおいては、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とのそれぞれが開始される毎にS711において確変時変動回数が1ずつ加算される。そして、確変制御モードは、S712において確変時変動回数が確変終了回数に到達したと判断されると、S713において確変フラグがリセットされることにより終了する。
一方、S710で確変フラグがセットされていないと判別されてS715に進んだときは、時短フラグがセットされているか否かを判別する。ここでは、確変フラグがセットされておらず、かつ、時短フラグがセットされている状態、すなわち、時短制御モードの状態にあるか否かが判別される。時短フラグがセットされていないときには、リターンする。
一方、時短フラグがセットされているときには、時短制御モードであるので、時短時変動回数を1加算する(S716)。そして、時短時変動回数が予め設定されている時短終了回数(100回)に到達したか否かを判別する(S717)。S717においては、ROM54から時短終了回数のデータを読込んで時短時終了回数を設定し、判別に用いる。到達していないときにはリターンする。一方、到達しているときには、時短フラグをリセットして(S718)、時短時変動回数を初期化し(S719)、リターンする。このように、本実施の形態において、時短制御モードは、確変フラグがリセットされてから、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が開始される毎にS716で時短時変動回数が1ずつ加算され、時短時変動回数がS717において時短終了回数に到達したと判断されると、S719において時短フラグがリセットされることにより終了する。
以上のように、本実施の形態においては、確変大当りが発生するときに、確変フラグと時短フラグとがセットされ、確変制御モードに制御される。また、確変制御モードでの確変状態中において非確変大当りが発生するときに、確変フラグがリセットされて、確変状態が終了することにより、確変制御モードが終了する。また、時短制御モードでの時短状態中において非確変大当りが発生するときに、時短フラグがリセットされて、時短状態が終了することにより、時短制御モードが終了する。
図17は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(S143)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、以下のような処理を行なう。
まず、第2大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S80)。第2大当りフラグがセットされていない場合には、第1特別図柄プロセスタイマを1減算し(S81)、第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしたら(S82)、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S83)。第1大当りフラグがセットされていれば(S83)、第1大当り実行中フラグをセットし(S84)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(S144)に対応した値に更新する(S85)。S82で第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ第1特別図柄プロセスフラグの値を更新しない。すなわち、再び第1特別図柄プロセス処理が実行されると第1特別図柄変動処理が再び行なわれる。また、S84で第1大当り実行中フラグがセットされることにより第2特別図柄プロセス処理(S15)で第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動表示を中断させる処理が実行される。
S80で第2大当りフラグがセットされていれば、第1中断フラグがセットされているか否か確認する(S86)。第1中断フラグがセットされていなければ(S86)、第2大当り実行中フラグがセットされているか否かを確認し(S87)、第2大当り実行中フラグがセットされていなければ、前述のS81に進む。一方、第2大当り実行中フラグがセットされていれば、第1中断フラグをセットする(S88)。そして、第1特別図柄の変動表示を中断するための処理を行なう(S88a)。具体的には、第1特別図柄表示器8で変動表示を行なっている第1特別図柄の変動表示を中断させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図9の特別図柄表示制御処理(S24)で出力される。さらに、第1中断コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして(S89)、リターンする。第1中断コマンドは、第1飾り変動表示部8kで変動表示を行なっている第1飾り図柄の変動表示を中断させる旨を指示するコマンドである。また、S89でセットされた第1中断コマンドは、図9の飾り図柄コマンド制御処理(S18)で表示制御基板80に送信される。すなわち、S87で第2大当り実行中フラグがセットされていると判定すると、S81の処理を実行しないため、第1特別図柄プロセスタイマを減算しないとともに、第1中断フラグをセットし、第1中断コマンドを表示制御基板80に送信する。表示制御基板80に搭載される表示制御用マイクロコンピュータ800は、第1中断コマンドを受信すると、第1飾り変動表示部8kにおける第1飾り図柄の変動表示を中断させる制御を実行する。
このように、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8にて第1特別図柄の変動表示を実行しているときに(第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしていないとき)に第2大当り実行中フラグがセットされると、変動時間を計測する第1特別図柄プロセスタイマの減算を中断するとともに、表示制御基板80に第1飾り図柄の変動表示の中断を指示するコマンドを送信することにより、第2特別図柄表示器9に大当り図柄(第2特図特定表示結果)が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態(特定遊技状態)が発生してから、大当り遊技状態が終了するまでは第1特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示および第1飾り変動表示部8kにおける第1飾り図柄の変動表示を中断させる処理を行なっている。
図18は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止処理(S144)を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、次のような処理を行なう。
まず、第1特別図柄の変動表示を停止させるための処理を行なう(S90)。具体的には、第1特別図柄表示器8で変動表示を行なっている第1特別図柄の変動表示を停止させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図9の特別図柄表示制御処理(S24)で出力される。これにより、第1特別図柄が前述のように決定された停止図柄で停止表示される。さらに、第1図柄停止コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(S91)。第1図柄停止コマンドは、第1飾り変動表示部8kにおける第1飾り図柄の変動表示を停止させる旨を指示するコマンドである。S91でセットされた第1図柄停止コマンドは、図9の飾り図柄コマンド制御処理(S18)で表示制御基板80に送信される。表示制御用マイクロコンピュータ800は、第1図柄停止コマンドを受信すると、第1飾り変動表示部8kにおける第1飾り図柄の変動表示を停止して表示結果を導出表示させる制御を実行する。
次に、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S92)。S92で第1大当りフラグがセットされていれば、すなわち、第1特別図柄通常処理(S140)におけるS37で大当りと判定されて第1大当りフラグがセットされたときには、第1大当りが開始されることを示す第1大当り開始コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(S93)。S93でセットされた第1大当り開始コマンドは、図9の飾り図柄コマンド制御処理(S18)により表示制御基板80に送信される。表示制御用マイクロコンピュータ800は、第1大当り開始コマンドを受信すると、第1飾り変動表示部8kに大当り遊技状態を開始する旨の表示制御を行なう。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(S145)に対応した値に更新し(S94)、リターンする。
また、前述のS92で第1大当りフラグがセットされていないと判断されたときには、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(S140)に対応した値に更新し(S95)、リターンする。
図19は、第1特別図柄プロセス処理における第1大入賞口開放中処理(S146)を示すフローチャートである。第1大入賞口開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、次のような処理を行なう。
まず、大当り遊技状態での最終ラウンドよりも前のラウンド中に大当り遊技状態の継続条件が成立しなかったこと、または、大当り遊技状態での最終ラウンドが終了したことに基づいて、大当り遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S101)。大当り遊技状態の終了時ではないと判断されたときは、たとえば大入賞口の開放制御等の大当り遊技状態中に行なうべき処理である大当り遊技中処理を実行させ(S102)、リターンする。一方、大当り遊技状態の終了時であると判断されたときは、第1大当り遊技状態終了時に行なわれるエンディング表示の内容を指定するエンディング表示コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S103)。具体的に、第1側2次再抽選フラグがセットされ、かつ、第1確変大当りフラグがセットされているときには、第1側2次再抽選後成上がりあり表示指定コマンドを送信するための設定をする。また、第1側2次再抽選フラグがセットされ、かつ、第1確変大当りフラグがセットされていないときには、第1側2次再抽選後成上がりなし表示指定コマンドを送信するための設定をする。また、第1側2次再抽選フラグがセットされていないときには、大当り通常終了コマンドを送信するための設定をする。
次に、第1側2次再抽選フラグがセットされているか否かを判断することに基づいて、2次再抽選表示を行なうか否かを判断する(S104)。2次再抽選表示を行なうときには、エンディング表示としての大当り終了表示を管理するためのタイマである大当り終了タイマに2次再抽選表示が行なわれるときの予め定められた時間をセットすることにより大当り終了タイマをスタートさせ(S105)、2次再抽選表示に対応して行なう大当り終了表示を開始させる(S106)。一方、2次再抽選表示を行なわないときには、大当り終了タイマに大当り通常終了表示が行なわれるときの予め定められた時間をセットすることにより大当り終了タイマをスタートさせ(S107)、大当り終了通常表示に対応して行なう大当り終了表示を開始させる(S108)。ここで、2次再抽選表示を行なうときに大当り終了タイマにセットされる時間は、大当り通常終了表示を行なうときに大当り終了タイマにセットされる時間よりも長い時間に設定されている。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大当り終了処理(S147)に対応した値に更新し(S109)、リターンする。
図20は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(S147)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、以下のような処理を行なう。
まず、大当り終了タイマを更新し(S111)、大当り終了タイマがタイムアップしているか否かを判断する(S112)。タイムアップしていないときには、リターンする。一方、タイムアップしているときには、第1大当り実行中フラグをリセットする(S113)。S113で第1大当り実行中フラグをリセットすることにより第2特別図柄プロセス処理(S15)における第2特別図柄通常処理が実行されて第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動を開始させる処理と、第2特別図柄変動処理が実行されて特別図柄の変動時間を計測する特別図柄プロセスタイマの減算処理とが実行可能な状態になる。
そして、第2特別図柄プロセス処理(S15)における第2特別図柄変動処理でセットされた第2中断フラグをリセットし(S114)し、第1大当りフラグをリセットする(S115)。そして、図17の第1特別図柄変動処理と同様の処理を行なう第2特別図柄変動処理において、第1大当りの発生により前述のように中断されていた第2特別図柄の変動表示を再開するための処理を行なう(S116)。具体的には、第2特別図柄表示器9で変動表示を行なっている第2特別図柄の変動表示を再開させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図9の特別図柄表示制御処理(S24)で出力される。
さらに、第2再開コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(S117)。ここで、第2再開コマンドとは、第2飾り変動表示部9kにて中断している第2飾り図柄の変動表示の再開を指示するコマンドである。第2再開コマンドを送信するのは、第1変動表示部側で発生した大当り遊技状態によって中断された第1変動表示部側での変動表示を再開させるためである。また、S117でセットされた第2再開コマンドは、図9の飾り図柄コマンド制御処理(S18)で表示制御基板80に送信される。表示制御用マイクロコンピュータ800は、再開コマンドを受信すると、第2飾り変動表示部9kにおける第2飾り図柄の変動表示を再開する制御を行なう。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(S140)に対応した値に更新する(S118)。
次に、表示制御用マイクロコンピュータ800の動作を説明する。図21は、表示制御用マイクロコンピュータ800が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S201)。
初期化処理が終了すると、表示制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの監視を行なう(S202)。なお、タイマ割込が発生すると、表示制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグの値として「1」がセットされる。S202において、タイマ割込フラグの値として「1」がセットされていたら、表示制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの値をクリアし(S203)、以下の演出制御処理を実行する。
タイマ割込は、たとえば33ms毎に発生する。すなわち、演出制御処理は、たとえば33ms毎に起動される。また、この実施の形態におけるタイマ割込処理では、タイマ割込フラグの値として「1」をセットする処理のみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
演出制御処理においては、まず、タイマ割込フラグをクリアし、電源断信号が出力された否かを監視する電源断処理を実行する(S204)。次に、受信した演出制御コマンドを解析するコマンド解析処理を実行する(S205)。次いで、第1演出制御プロセス処理を行なう(S206)。第1演出制御プロセス処理の内容については、図24を用いて後述する。第1演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第1演出制御プロセスフラグ)に対応したプロセスを選択して第1飾り変動表示部8kの表示制御を含む演出制御を実行する。次に、第2演出制御プロセス処理を行なう(S207)。第2演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第2演出制御プロセスフラグ)に対応したプロセスを選択して第2飾り変動表示部9kの表示制御を含む演出制御を実行する。
次に、所定のランダムカウンタを更新する乱数更新処理を実行する(S208)。乱数更新処理においては、たとえば、変動表示結果として導出表示する飾り図柄の組合せを決定するために用いるランダムカウンタRU−1〜RU3等の各種ランダムカウンタが更新される。その後、S202のタイマ割込フラグの確認を行なう処理に戻る。主基板31からの表示制御用のINT信号は、表示制御用マイクロコンピュータ800の割込端子に入力されている。たとえば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、表示制御用マイクロコンピュータ800においてINT割込が発生する。そして、表示制御用マイクロコンピュータ800は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、表示制御用マイクロコンピュータ800は、受信した演出制御コマンドデータを、RAMに設けられたコマンド受信バッファに格納する。
次に、図21のS205によるコマンド解析処理を説明する。図22は、コマンド解析処理を示すフローチャートである。コマンド解析処理においては、コマンド受信バッファに受信コマンドがあるか否かを判断し(S211)、受信コマンドがないときには、リターンする。一方、受信コマンドがあるときには、受信コマンドを読出す(S212)。ここで読出されたコマンドのデータは、コマンド受信バッファにおいて消去される。そして、読出した受信コマンドが前述の図柄情報コマンドであるか否かを判断する(S213)。図柄情報コマンドであるときには、図柄情報コマンドが示す図柄情報のデータをRAMに設けられた図柄情報格納エリアに格納する(S214)。そして、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグである図柄情報受信フラグをセットして(S215)、S211に戻る。
また、読出した受信コマンドが前述の変動パターンコマンドであるか否かを判断する(S216)。変動パターンコマンドであるときには、変動パターンコマンドが示す変動パターンのデータを、RAMに設けられた変動パターンデータ格納エリアに格納する(S217)。そして、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグである変動パターン受信フラグをセットする(S218)。そして、第1飾り図柄および第2飾り図柄のそれぞれについて、はずれ図柄の組合せ、1次再抽選表示前の仮停止図柄の組合せ、大当り遊技前の変動表示結果としての大当り図柄の組合せ、および、2次再抽選表示の表示結果としての大当り図柄の組合せを決定する図柄決定処理を行なう(S219)。図柄決定処理の処理内容については、図23を用いて後述する。そして、図柄決定処理において決定した図柄のデータをRAMに設けられた決定図柄データ格納エリアに格納し(S220)、S211に戻る。
また、読出した受信コマンドが前述のエンディング表示コマンドであるか否かを判断する(S221)。エンディング表示コマンドであるときには、エンディング表示コマンドが示すエンディング表示の種類を示すデータを、RAMに設けられたエンディング表示データ格納エリアに格納する(S222)。そして、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグであるエンディング表示受信フラグをセットし(S223)、S211に戻る。
また、前述のS221において受信コマンドがエンディング表示コマンドではないと判断されたとき(前述したコマンド以外のその他のコマンドであるとき)には、その他の受信コマンドがいかなるコマンドか判断し、受信コマンドに対応したコマンド受信フラグをセットし(S224)、S211に戻る。すなわち、S224は、前述した図柄情報コマンド、変動パターンコマンド、および、エンディング表示コマンド以外の各種コマンドの受信に対応した処理をまとめて示したものである。
図23は、コマンド解析処理における図柄決定処理(S219)を示すフローチャートである。図柄決定処理においては、まず、受信した演出制御コマンドに応じて行なう変動表示の表示結果を大当り図柄の組合せとするか否かを判断する(S231)。具体的には、図柄情報コマンドとして、第1側はずれ指定コマンド等のはずれ指定コマンドを受信したときに、大当り図柄の組合せとしないと判断し、第1側通常大当り指定コマンド等の大当り指定コマンドを受信したときに、大当り図柄の組合せとすると判断する。大当り図柄の組合せとしないときには、変動表示の最終表示結果として、はずれ図柄の組合せをランダムに決定し(S232)、リターンする。S232では、次のようにはずれ図柄の組合せを決定する。
まず、RU−1〜3の値を抽出する。変動パターンコマンドとしてリーチA変動パターン1次再抽選なし等のリーチはずれとなる変動パターンを指定する1次再抽選なし変動パターンコマンドを受信したときには、RU−1の値とリーチ図柄との関係が予め定められたリーチ図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1の抽出値から対応するリーチ図柄を選択し、そのリーチ図柄の組合せを左,右図柄の停止図柄の組合せ(リーチ図柄)として決定する。そして、予め定められたRU−2と中図柄との関係が予め定められた中図柄決定用データテーブルを用いて、RU−2の抽出値から対応する中図柄を選択する。ただし、RU−2の抽出値に対応する中図柄がリーチ図柄と一致するときには、リーチ図柄と一致しないように中図柄を変更する補正を行なう。また、変動パターンコマンドとして通常A変動パターン1次再抽選なし等の非リーチはずれとなる変動パターンを指定する1次再抽選なし変動パターンコマンドを受信したときには、RU−1の値と左図柄との関係が予め定められた左図柄決定用データテーブル、前述の中図柄決定用データテーブル、および、RU−3の値と右図柄との関係が予め定められた右図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1〜3のそれぞれの抽出値から、対応する飾り図柄を選択し、その飾り図柄の組合せを飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。ただし、RU−1〜3のそれぞれの抽出値に対応する飾り図柄の組合せが一致するときには、一致しないように中図柄を変更する補正を行なう。
また、S231の判断により大当り図柄の組合せとするときには、1次再抽選表示の指定があったか否かを判断する(S233)。具体的に、S233では、受信した変動パターンコマンドが示す1次再抽選表示の有無の情報に応じて、1次再抽選表示の指定があったか否かを判断する。1次再抽選表示の指定がなかったと判断したときには、後述するS235に進む。一方、1次再抽選表示の指定があったと判断したときには、1次再抽選前に表示する仮停止図柄として、非確変大当り図柄の組合せをランダムに決定し(S234)、後述するS235に進む。
S234では、次のように非確変大当り図柄の組合せを決定する。まず、RU−1の値を抽出する。そして、RU−1の値と非確変大当り図柄(0,偶数の飾り図柄)との関係が予め定められた第1非確変大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1の抽出値から、対応する非確変大当り図柄を選択し、その非確変大当り図柄の組合せを飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。
次に、変動表示の最終表示結果を確変大当り図柄の組合せとするか否かを判断する(S235)。具体的に、S235では、確変大当り指定コマンド、および、確変大当り指定2次再抽選あり指定コマンドのように確変大当りを指定する図柄情報コマンドを受信したときに、確変大当り図柄の組合せとすると判断する。確変大当り図柄の組合せとすると判断したときには、後述するS236に進む。一方、確変大当り図柄の組合せとしないと判断したときには、大当り遊技状態となる前の変動表示結果(1次再抽選表示をする場合には1次再抽選表示の表示結果、1次再抽選表示をしない場合には変動表示の表示結果)として、非確変大当り図柄の組合せをランダムに決定する(S240)。
具体的に、S240では、次のように非確変大当り図柄の組合せを決定する。まず、RU−2の値を抽出する。そして、RU−2の値と非確変大当り図柄(0,偶数の飾り図柄)との関係が予め定められた第2非確変大当り図柄決定用データテーブルとを用いて、RU−2の抽出値から、対応する非確変大当り図柄を選択し、その非確変大当り図柄の組合せを飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。
そして、変動表示結果を非確変大当り図柄の組合せとするときには、前述したように2次再抽選を必ず行なう必要があるため、2次再抽選表示の表示結果として、非確変大当り図柄の組合せをランダムに決定し(S241)、リターンする。具体的に、S241では、次のように非確変大当り図柄の組合せを決定する。まず、RU−3の値を抽出する。そして、RU−3の値と非確変大当り図柄(0,偶数の飾り図柄)との関係が予め定められた第3非確変大当り図柄決定用データテーブルとを用いて、RU−3の抽出値から、対応する非確変大当り図柄を選択し、その非確変大当り図柄の組合せを飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。
また、確変大当り図柄の組合せとすると判断してS236に進んだときには、2次再抽選表示の指定があったか否かを判断する。具体的に、S236では、受信した図柄情報コマンドが示す2次再抽選表示の有無の情報に応じて、2次再抽選表示をするか否かを判断する。たとえば、確変大当り指定2次再抽選あり指定コマンドを受信したときは2次再抽選表示の指定があったと判断し、確変大当り指定コマンドを受信したときには2次再抽選表示の指定がなかったと判断する。
2次再抽選表示の指定があったと判断したときには、S240と同様に、大当り遊技状態となる前の変動表示結果として、非確変大当り図柄の組合せをランダムに決定する(S237)。そして、2次再抽選表示の表示結果として、確変大当り図柄の組合せをランダムに決定し(S238)、リターンする。S238では、次のように確変大当り図柄の組合せを決定する。まず、RU−3の値を抽出する。そして、RU−3の値と確変大当り図柄(奇数の飾り図柄)との関係が予め定められた確変大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RU−3の抽出値から対応する確変大当り図柄を選択し、その確変大当り図柄の組合せを飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。
一方、2次再抽選表示の指定がなかったと判断したときには、大当り遊技状態となる前の変動表示結果(この場合は2次再抽選表示が行なわれないので、最終表示結果となる)として、確変大当り図柄の組合せをランダムに決定し(S239)、リターンする。具体的に、S239では、S238と同様の処理をすることにより、確変大当り図柄の組合せを決定する。
次に、図21のS206による第1演出制御プロセス処理および図21のS207による第2演出制御プロセス処理について説明する。第1演出制御プロセス処理および第2演出制御プロセス処理の処理内容は、第1演出制御プロセス処理が第1飾り変動表示部8kを対象として処理を行ない、第2演出制御プロセス処理が第2飾り変動表示部9kを対象として処理を行なう点で異なるが、処理の対象となる変動表示部を制御するための処理内容は同様である。このため、ここでは、第1演出制御プロセス処理をこれらの演出制御プロセス処理の代表例として説明し、第2演出制御プロセス処理についての処理内容の重複した説明は繰り返さない。なお、以下に説明する第1演出制御プロセス処理の処理内容は、第1演出制御プロセス処理での第1飾り変動表示部8kおよびそれに関連する装置という処理対象を第2飾り変動表示部9kおよびそれに関連する装置という処理対象に置換え、かつ、第1演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータを第2演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータに置換えることで、第2演出制御プロセス処理の処理内容となる。
図24は、図21のS206による第1演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。第1演出制御プロセス処理では、第1演出制御プロセスフラグの値に応じてS400〜S406のうちのいずれかの処理を実行する。各処理において、以下のような処理が実行される。
第1変動パターンコマンド受信待ち処理(S400):第1変動パターンコマンドを受信したか否かを確認し、第1変動パターンコマンドが受信されたことを確認したときには、第1演出制御プロセスフラグの値をS401に応じた値に更新する。第1変動パターンコマンド受信待ち処理の内容については、図25を用いて後述する。
第1図柄変動開始処理(S401):第1変動パターンコマンドに応じて、図5に示すように複数予め定められている飾り図柄の変動パターンから、実際に第1飾り変動表示部8kでの変動表示に使用する変動パターンを決定する。また、決定した変動パターンに応じて変動時間を設定し、第1飾り変動表示部8kにおける第1飾り図柄(左中右の図柄)の変動を開始させる。その後、第1演出制御プロセスフラグの値をS402に応じた値に更新する。第1図柄変動開始処理の内容については、図26を用いて後述する。
第1図柄変動中処理(S402):第1飾り変動表示部8kでの飾り図柄の変動パターンを構成する各変動状態(変動速度等)の切替えタイミングを制御するとともに、設定された変動時間の終了を監視する。そして、設定された変動時間が終了したときに、第1飾り図柄の左,右,中図柄を仮停止させ、表示結果が確定せずに図柄が揺れている揺れ変動状態とする制御を行なう。その後、第1演出制御プロセスフラグの値をS403に応じた値に更新する。第1図柄変動中処理の内容については、図27を用いて後述する。
第1図柄停止待ち処理(S403):第1変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過して第1飾り図柄の全図柄停止を指示するコマンド(第1図柄停止コマンド)を受信していたら、第1飾り変動表示部8kでの第1飾り図柄の変動を停止(前述の揺れ変動状態を停止)し、停止図柄を表示する制御を行なう。その後、第1飾り変動表示部8kでの第1飾り図柄の停止図柄が大当り図柄の組合せとなるときは、第1演出制御プロセスフラグの値をS404に応じた値に更新し、第1飾り変動表示部8kでの第1飾り図柄の停止図柄がはずれ図柄の組合せとなるときは、第1演出制御プロセスフラグの値をS401に応じた値に更新する。
第1大当り表示処理(S404):第1飾り変動表示部8kでの飾り図柄の変動時間の終了後、大当りとなった旨を報知する表示を行なう。その後、第1演出制御プロセスフラグの値をS405に応じた値に更新する。
第1大当り遊技中処理(S405):大当り遊技中における演出を行なう表示である大当り遊技中演出の表示をする制御を行なう。大当り遊技中演出には、大当り遊技主演出と、大当り遊技補助演出とが含まれる。第1大当り遊技中処理での大当り遊技主演出は、対応する方の飾り変動表示部である第1飾り変動表示部8kでの大当り図柄の組合せの導出表示後の大当り遊技状態である第1大当り遊技状態中における演出を行なう表示である。また、第1大当り遊技中処理での大当り遊技補助演出は、対応しない方の飾り変動表示部である第2飾り変動表示部9kでの大当り図柄の組合せの導出表示後の大当り遊技状態である第2大当り遊技状態中における演出を行なう(対応しない方の飾り変動表示部での前述の主体的演出を補助する演出をする)表示である。たとえば大当り遊技主演出では、ソレノイド72により第1特別可変入賞装置20を駆動して第1大入賞口21を開放させることを示す第1大入賞口開放前表示、および、第1大入賞口21が開放中であることを示す第1大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したときのラウンド数の表示等の演出をする表示を行なう。その後、第1演出制御プロセスフラグの値をS406に応じた値に更新する。第1大当り遊技中処理の内容については、図28を用いて後述する。
第1大当り遊技終了処理(S406):大当り遊技状態を終了させるときの演出としてのエンディング表示を行なう。エンディング表示には、2次再抽選表示を行なうことなく大当り遊技状態を終了させる表示である大当り通常終了表示と、2次再抽選表示を行なった後に大当り遊技状態を終了させる表示である2次再抽選実行大当り終了表示とが含まれる。その後、第1演出制御プロセスフラグの値をS401に応じた値に更新する。第1大当り遊技終了処理の内容については、図29を用いて後述する。
図25は、図24のS400による第1変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。第1変動パターンコマンド受信待ち処理において、表示制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
第1変動パターンコマンド受信待ち処理では、まず、第2大当り遊技状態の開始を指定する第2大当り開始コマンドを受信したか否かを判断する(S251)。第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kでは、いずれか一方の変動表示部の変動表示に基づいて大当り遊技状態が発生したときに、その大当り遊技状態において、両方の変動表示部で大当り遊技中演出を行なう。このため、S251においては、第2大当り遊技状態が開始されるタイミングであるか否かを監視するのである。
第2大当り開始コマンドを受信したと判断したときは、後述するS255に進む。一方、第2大当り開始コマンドを受信していないと判断したときは、第1変動パターンコマンドを受信したときにセットされる受信フラグがセットされているか否かが判断される(S251)。受信フラグがセットされていると判断されたときは、その受信フラグをリセットし(S253)。第1演出制御プロセスフラグの値を第1図柄変動開始処理(S401)に対応した値に更新し(S254)、リターンする。
また、前述のS251で第2大当り開始コマンドを受信したと判断してS255に進んだときは、第1受信待ち待機フラグをセットする。ここで、第1受信待ち待機フラグは、第2大当り開始コマンドを受信したことに応じて第1変動パターンコマンド受信待ち処理が、中断されて大当り遊技状態の終了まで実行を待つ待機状態となっていることを示すフラグである。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1大当り表示処理(S404)に対応した値に更新し(S256)、リターンする。したがって、第1変動パターンコマンド受信待ち処理が、中断されて待機状態となり、第1大当り表示処理の実行が開始される。これにより、第1大当り表示処理、第1大当り遊技中処理、および、第1大当り終了処理が順次実行され、第2飾り変動表示部9kでの大当り遊技状態の演出を補助する図30に示すような大当り遊技補助演出(図30参照)が行なわれる。このように、大当り遊技状態が発生していない方の飾り変動表示部においては、大当り遊技状態が発生している方の飾り変動表示部での大当り遊技状態の演出を補助する大当り遊技補助演出が行なわれるのである。
このように、第2大当り遊技状態が行なわれるときには、第2飾り変動表示部9kで大当り遊技主演出の表示が行なわれるとともに、第1飾り変動表示部8kで大当り遊技補助演出をする表示が行なわれる。
次に、図24のS401による第1図柄変動開始処理について説明する。図26は、図24の第1図柄変動開始処理(S401)を示すフローチャートである。第1図柄変動開始処理において、表示制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。まず、前述したS251の場合と同様に、第2大当り開始コマンドを受信したか否かを判断する(S261)。このような判断をするのは、S251の場合と同様に、第2大当り遊技状態において、大当り遊技補助演出を行なうためである。
第2大当り開始コマンドを受信したと判断したときは、後述するS266に進む。一方、第2大当り開始コマンドを受信していないと判断したときは、受信した変動パターンコマンドに対応した変動パターンでの変動表示を行なうためのデータを設定する(S262)。具体的に、S262では、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターンでの変動表示に用いられるデータが選択されて設定されることにより、変動パターンが設定される。そして、第1飾り変動表示部8kでの変動表示時間を計時するための第1変動時間タイマがセットされ、計時がスタートさせられる(S263)。
次に、S262で設定された変動パターンで、第1飾り変動表示部8kにおいて表示結果を導出表示するための第1飾り図柄の変動表示を開始する(S264)。そして第1演出制御プロセスフラグを第1図柄変動中処理(S402)に対応した値に更新し(S265)、リターンする。
また、前述のS261で第2大当り開始コマンドを受信したと判断してS266に進んだときは、第1変動開始待機フラグをセットする。ここで、第1変動開始待機フラグは、第2大当り開始コマンドを受信したことに応じて第1変動開始処理が、中断されて大当り遊技状態の終了まで実行を待つ待機状態となっていることを示すフラグである。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1大当り表示処理(S404)に対応した値に更新し(S267)、リターンする。したがって、第1変動パターンコマンド受信待ち処理が、中断されて待機状態となり、第1大当り表示処理の実行が開始される。これにより、第2大当り遊技状態中に、前述したように、大当り遊技補助演出の表示が第1飾り変動表示部8kで行なわれる。
図27は、図24の第1図柄変動中処理(S402)を示すフローチャートである。第1図柄変動中処理において、表示制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、第1変動中断フラグがセットされているか否かを確認し(S271)、第1変動中断フラグがセットされていなければ第1中断コマンドを受信したか否かを確認する(S276)。ここで、変動中断フラグとは、前述した特別図柄の変動表示の中断に合わせて飾り図柄の変動表示を中断する状態であることを示すフラグである。また、中断コマンドには、第1飾り変動表示部8kでの変動表示の中断を指示する第1中断コマンドと、第2飾り変動表示部9kでの変動表示の中断を指示する第2中断コマンドとがある。
そして、S276で第1中断コマンドを受信していれば第1変動中断フラグをセットし(S277)、第1飾り変動表示部8kにおいて、第1飾り図柄の変動表示の進行を中断(停止)させた表示を行なうとともに、第1飾り図柄の変動時間の計測が中断(停止)して変動表示の進行が中断しているが変動表示中である旨を示す変動中メッセージ100を表示する変動中断表示を行ない(S278)、リターンする。この変動中断表示においては、第1飾り図柄が変動表示状態をそのまま固定的に維持して変動表示の進行が中断した状態で縮小されて表示画面の隅部に移動させられることにより、第1飾り図柄の変動表示が中断する。このような変動中断表示は、変動中断表示が行なわれている方の変動表示部での変動時間を計測するタイマの更新が中断されている旨を意味する表示でもある。
また、S271で第1変動中断フラグがセットされていれば、前述したS251の場合と同様に、第2大当り開始コマンドを受信したか否かを判断する(S272)。このような判断をするのは、S251の場合と同様に、第2大当り遊技状態において、大当り遊技補助演出を行なうためである。
第2大当り開始コマンドを受信したと判断したときは、後述するS284に進む。一方、第2大当り開始コマンドを受信していないと判断したときは、第1再開コマンドを受信したか否かを確認する(S273)。S273で第1再開コマンドを受信していれば、第1変動中断フラグをリセットするとともに(S274)、第1飾り変動表示部8kに第1飾り図柄の変動表示を再開する旨を示す変動再開表示を行ない(S275)、S276aに進む。S273で第1再開コマンドを受信していなければ、リターンする。
S276で第1中断コマンドを受信していないときは、S276aに進む。S276aでは、前述の第1変動時間タイマと、第1変動中処理における表示制御を管理するために用いられるプロセスタイマを更新する。そして、プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し(S279)、タイムアウトしていれば演出制御実行データの切替えを行なう(S280)。この実施の形態では、飾り図柄の変動態様を示すプロセスデータが変動パターン毎に設けられている(記憶されている)。プロセスデータは、プロセスタイマと演出制御実行データの組合せが複数集まったデータで構成される。表示制御用マイクロコンピュータ800は、変動パターンコマンドに応じたプロセスデータを選択するとともに該プロセスデータを参照してプロセスタイマに設定されている時間だけ演出制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行なう。これにより、1次再抽選表示をすることが指定された変動パターンにおいては、指定された変動パターン中において、飾り図柄について、仮停止図柄の組合せを一旦停止させた後、再度変動表示を開始させ、その後、確変大当り図柄の組合せまたは非確変大当り図柄の組合せを導出表示させる1次再抽選表示を含む変動表示を行なうことができる。
そして、第1変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(S281)。第1変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、リターンする。一方、第1変動時間タイマがタイムアウトしていれば、監視タイマをスタートさせ(S282)、第1演出制御プロセスフラグを第1図柄停止待ち処理(S403)に対応した値に更新し(S283)、リターンする。
また、前述のS272で第2大当り開始コマンドを受信したと判断してS284に進んだときは、実行中の第1図柄変動中処理を、大当り遊技補助演出をした後に再開するために、実行中の第1図柄変動中処理で用いられているデータのうち、その処理を再開するために必要となるデータをRAMのデータ保存領域に保存する。そして、第1変動中待機フラグをセットする(S285)。ここで、第1変動中待機フラグは、第2大当り開始コマンドを受信したことに応じて第1図柄変動中処理が、中断されて大当り遊技状態の終了まで実行を待つ待機状態となっていることを示すフラグである。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1大当り表示処理(S404)に対応した値に更新し(S286)、リターンする。したがって、第1変動パターンコマンド受信待ち処理が、中断されて待機状態となり、第1大当り表示処理の実行が開始される。これにより、第2大当り遊技状態が行なわれるときに、前述したように、大当り遊技補助演出の表示が第1飾り変動表示部8kで行なわれる。
以上の処理によって、第2飾り変動表示部9kに大当り図柄の組合せが導出表示されて大当り遊技状態となったときには、第1中断コマンドを受信したことに基づいて第1変動中断フラグをセットするとともに、第1飾り変動表示部8kにおいて、変動中断表示を行なう。そして、第1再開コマンドを受信するまでS276a〜S283の処理を実行しないように制御する。すなわち、第1飾り図柄8a〜8cの変動表示を行なわない制御がなされる。
このように上述した実施の形態では、一方の変動表示部に大当り図柄が導出表示されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ53から中断コマンドが表示制御基板80に送信され、中断コマンドを受信したことに基づいて他方の変動表示部での変動表示を中断させる制御が行なわれる。また、このような変動表示を中断させる制御が行なわれている状態で、前述した大当り遊技状態が終了するときには、遊技制御用マイクロコンピュータ53から再開コマンドが表示制御基板80に送信され、再開コマンドを受信したことに基づいて、表示制御用マイクロコンピュータ800により、中断されていた変動表示を再開させる制御が行なわれる。
図28は、図24の第1大当り遊技中処理(S405)を示すフローチャートである。第1大当り遊技中処理において、表示制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、大当り遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S291)。具体的に、S291では、第1側と第2側との両方のエンディング表示コマンドのうち、いずれかのエンディング表示コマンドを受信したか否かを確認し、受信したときに大当り遊技状態の終了時であると判断する。つまり、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kでは、いずれか一方の変動表示部の変動表示に基づいて大当り遊技状態が発生したときに、その大当り遊技状態において、両方の変動表示部で大当り遊技中演出を行なうので、両方のエンディング表示コマンドを対象として、大当り遊技状態の終了時であるか否かを判断することが必要である。
大当り遊技状態の終了時ではないと判断されたときは、前述のような大当り遊技中演出を実行し(S292)、リターンする。具体的に、S292では、大当り遊技中演出として、大当り遊技主演出または大当り遊技補助演出が次のように選択されて行なわれる。第1大当り遊技状態中のときには、前述の大当り遊技主演出がS292において実行される。一方、第2大当り遊技状態中のときには、前述の第1変動パターン受信待ち処理、第1図柄変動開始処理、または、第1図柄変動中処理を中断してから第1大当り遊技中処理に進み、前述のような大当り遊技補助演出がS292において実行される。S291において、大当り遊技状態の終了時であると判断されたときは、受信したエンディング表示コマンドが第1側のエンディング表示コマンドであるか否かを判断する(S293)。第1側のエンディング表示コマンドではないと判断したときは、後述するS302に進む。一方、第1側のエンディング表示コマンドであると判断したときは、2次再抽選をするか否かを判断する(S294)。具体的に、S294では、受信したエンディング表示コマンドが第1側2次再抽選後成上がりなし表示指定コマンドまたは第1側2次再抽選後成上がりあり表示指定コマンドであるときは、2次再抽選をすると判断し、受信したエンディング表示コマンドが第1側大当り通常終了表示指定コマンドであるときは、2次再抽選をしないと判断する。
2次再抽選をすると判断したときは、後述するS297に進む。一方、2次再抽選をしないと判断したときは、エンディング表示の時間を管理するために用いる終了表示タイマに、大当り通常終了表示の表示時間として予め設定された時間である大当り通常終了表示時間をセットすることにより終了表示タイマをスタートさせる。そして、大当り通常終了表示を開始させ(S296)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大当り遊技終了処理(S406)に対応した値に更新し(S310)、リターンする。これにより、大当り通常終了表示が実行される。
一方、2次再抽選表示をすると判断したときは、2次再抽選表示で成上がりの表示をするか否かを判断する(S297)。具体的に、S297では、受信したエンディング表示コマンドが第1側2次再抽選後成上がりあり表示指定コマンドであるときは、2次再抽選表示で成上がりの表示をすると判断し、受信したエンディング表示コマンドが第1側2次再抽選後成上がりなし表示指定コマンドであるときは、2次再抽選表示で成上がりの表示をしないと判断する。
2次再抽選表示で成上がりの表示をすると判断したときには、後述するS300に進む。一方、2次再抽選表示で成上がりの表示をしないと判断したときには、終了表示タイマに、2次再抽選表示の表示時間として予め設定された時間である2次再抽選表示時間をセットすることにより終了表示タイマをスタートさせる(S298)。たとえば、2次再抽選表示時間は、大当り通常終了表示時間よりも長い時間に設定されている。そして、成上がりなし2次再抽選補助表示を開始させ(S299)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大当り遊技終了処理(S406)に対応した値に更新し(S310)、リターンする。これにより、2次再抽選補助表示が実行される。
ここで、2次再抽選補助表示とは、2次再抽選表示が行なわれるときに、2次再抽選表示が行なわれていない方の飾り変動表示部において行なう表示であって、2次再抽選表示を演出により補助する表示をいう。また、2次再抽選補助表示には、2次再抽選表示で成上がりの表示が行なわれるときの成上がりあり2次再抽選補助表示と、2次再抽選表示で成上がりの表示が行なわれないときの成上がりなし2次再抽選補助表示とが含まれる。成上がりあり2次再抽選補助表示と、成上がりなし2次再抽選補助表示とでは、演出をする表示内容が異なる。この実施の形態では、成上がりあり2次再抽選補助表示と、成上がりなし2次再抽選補助表示とでは、表示時間が同じ時間に設定されるが、表示時間を異なる時間に設定してもよい。
たとえば、第1飾り変動表示部8kの側で変動表示において大当り図柄の組合せが表示されたことに基づいて、その大当り遊技状態の終了時に第2飾り変動表示部9kの側で2次再抽選表示が行なわれるときには、その2次再抽選表示が行なわれるときに、第1飾り変動表示部8kの側で2次再抽選補助表示が行なわれる。
2次再抽選表示で成上がりの表示をすると判断してS300に進んだときは、終了表示タイマに、2次再抽選表示時間をセットすることにより終了表示タイマをスタートさせる。そして、成上がりあり2次再抽選補助表示を開始させ(S301)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大当り遊技終了処理(S406)に対応した値に更新し(S310)、リターンする。これにより、2次再抽選補助表示が実行される。
また、前述のS293により第1側のエンディング表示コマンドではないと判断してS302に進んだときは、2次再抽選表示をするか否かを判断する。具体的に、S302では、受信したエンディング表示コマンドが第2側2次再抽選後成上がりなし表示指定コマンド、または、第2側2次再抽選後成上がりあり表示指定コマンドであるときは、2次再抽選表示をすると判断し、受信したエンディング表示コマンドが第2側大当り通常終了表示指定コマンドであるときは、2次再抽選表示をしないと判断する。2次再抽選表示をしないと判断したときは、終了表示タイマに、大当り通常終了表示時間をセットすることにより終了表示タイマをスタートさせる(S303)。そして、大当り通常終了表示を開始させ(S304)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大当り遊技終了処理(S406)に対応した値に更新し(S310)、リターンする。これにより、大当り通常終了表示が実行される。
一方、2次再抽選表示をすると判断したときは、2次再抽選表示で成上がりの表示をするか否かを判断する(S305)。具体的に、S305では、受信したエンディング表示コマンドが第2側2次再抽選後成上がりあり表示指定コマンドであるときは、2次再抽選表示で成上がりの表示をすると判断し、受信したエンディング表示コマンドが第2側2次再抽選後成上がりなし表示指定コマンドであるときは、2次再抽選表示で成上がりの表示をしないと判断する。
2次再抽選表示で成上がりの表示をすると判断したときには、後述するS308に進む。一方、2次再抽選表示で成上がりの表示をしないと判断したときには、終了表示タイマに、2次再抽選表示時間をセットすることにより終了表示タイマをスタートさせる(S306)。そして、成上がりなし2次再抽選表示を開始させ(S307)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大当り遊技終了処理(S406)に対応した値に更新し(S310)、リターンする。これにより、成上がりの表示をしない2次再抽選表示が実行される。
一方、2次再抽選表示で成上がりの表示をすると判断してS308に進んだときは、終了表示タイマに、2次再抽選表示時間をセットすることにより終了表示タイマをスタートさせる。そして、成上がりあり2次再抽選表示を開始させ(S309)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大当り遊技終了処理(S406)に対応した値に更新し(S310)、リターンする。これにより、成上がりの表示をする2次再抽選補助表示が実行される。
図29は、図24の第1大当り遊技終了処理(S406)を示すフローチャートである。第1大当り遊技終了処理において、表示制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、大当り遊技中処理においてセットされた終了表示タイマを更新する(S311)。第1大当り遊技終了処理においては、終了表示タイマがタイムアウトするまでに、大当り遊技中処理によって開始させられた大当り通常終了表示、2次再抽選表示、または、2次再抽選補助表示が実行される。そして、終了表示タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(S312)。終了表示タイマがタイムアウトしていないと判断したときには、リターンする。一方、終了表示タイマがタイムアウトしたと判断したときには、前述の第1変動開始待機フラグがセットされているか否かを判断する(S313)。第1変動開始待機フラグがセットされていると判断したときには、後述するS318に進む。一方、第1変動開始待機フラグがセットされていないと判断したときには、前述の第1変動中待機フラグがセットされているか否かを判断する(S314)。
第1変動中待機フラグがセットされていると判断したときには、後述するS320に進む。一方、第1変動中待機フラグがセットされていないと判断したときには、第1受信待ち待機フラグがセットされているか否かを判断する(S315)。第1受信待ち待機フラグがセットされていないと判断したときには、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターンコマンド受信待ち処理(S400)に対応した値に更新し(S317)、リターンする。一方、第1受信待ち待機フラグがセットされていると判断したときには、第1受信待ち待機フラグをリセットする(S316)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターンコマンド受信待ち処理(S400)に対応した値に更新し(S317)、リターンする。これにより、中断していた第1変動パターンコマンド受信待ち処理が再開されることとなる。
また、S313で第1変動開始待機フラグがセットされていると判断してS318に進んだときは、第1変動開始待機フラグをリセットする。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1図柄変動開始処理(S401)に対応した値に更新し(S319)、リターンする。これにより、中断していた第1図柄変動開始処理が再開されることとなる。
また、S314で第1変動中待機フラグがセットされていると判断してS320に進んだときは、前述のS284によりRAMのデータ保存領域に保存していた第1図柄変動中処理の再開用のデータを読出す(S320)。そして、第1変動中待機フラグをリセットする(S321)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1図柄変動中処理(S402)に対応した値に更新し(S322)、リターンする。これにより、中断していた第1図柄変動中処理が、保存していた再開用のデータに基づいて再開されることとなる。
次に、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kでの演出表示の一例を説明する。図30および図31は、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kの演出表示の一例を示す説明図である。図30および図31においては、(A)〜(N)に一連で演出表示が示される。
この実施の形態では、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとの2つの変動表示部が設けられ、それぞれの変動表示部で特別図柄の変動表示を並行して行なう。すなわち、図30の(A)において第1飾り変動表示部8kで第1飾り図柄8a〜8cの変動表示が実行されているときにも、第2飾り変動表示部9kにおいて第2飾り図柄9a〜9cの変動表示が並行して実行される。
1次再抽選表示は、(B)〜(D)の第2飾り変動表示部9kに示すように行なわれる。まず、(B)のように第2飾り図柄9a〜9cの非確変大当り図柄の組合せが仮停止図柄として一旦停止された後、(C)のように再度第2飾り図柄9a〜9cの変動表示が開始される。その後、(D)のように、1次再抽選表示の表示結果を示す大当り図柄の組合せが導出表示される。
また、(B)〜(D)の第1飾り変動表示部8kに示すように、第1飾り変動表示部8kにおいて第1飾り図柄8a〜8cの変動表示が実行されている間に、すなわち、図17に示す第1特別図柄変動処理におけるS82で第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしていないときに、第2特別図柄プロセス処理(S15)で大当り図柄の組合せが導出表示されると、それに基づいて第2大当り実行中フラグがセットされるとともに第2大当り開始コマンドを表示制御基板80に送信するための処理が行なわれる。
第1特別図柄変動処理(S143)が実行されたときにS87で第2大当り実行中フラグがセットされていると判定され、S88で中断フラグがセットされるとともに、S89で第1中断コマンドを表示制御基板80に送信するための処理が行なわれる。表示制御用マイクロコンピュータ800は、S276で第1中断コマンドを受信したと判断したときにS277で第1変動中断フラグをセットするとともに、S278で変動中断表示を行なう。
また、第1中断コマンドが受信されると、(E)に示すように、表示制御用マイクロコンピュータ800は、第1飾り変動表示部8kで、変動中メッセージ100を表示するとともに、第1飾り図柄8a〜8cが変動表示状態をそのまま固定的に維持して変動表示の進行が中断した状態で縮小されて表示画面の隅部に移動させられる中断表示を行なう。このように、飾り図柄の変動表示の進行が中断した状態を表示することにより、遊技者に不信感を与えることなく飾り図柄の変動表示を中断させることができる。
そして、大当り図柄の組合せが導出表示されている第2飾り変動表示部9kでは、第2特別図柄プロセス処理(S15)の第2大当り表示処理により、大当り図柄の組合せとなっている第2飾り図柄9a〜9cが、縮小されて表示画面の隅部に移動させられ、大当り遊技状態となった旨を報知する大当り表示が行なわれる。これに対し、第1飾り変動表示部8kでは、第1特別図柄プロセス処理の第1大当り表示処理により、第2変動表示部側で大当り遊技状態となった旨を報知する大当り表示が大当り遊技補助演出として行なわれる。
そして、大当り遊技状態中における大当り遊技中演出としては、(F)〜(G)のように、大当り遊技状態が発生した方の第2飾り変動表示部9kで所定のキャラクタCを表示する大当り遊技主演出が行なわれ、大当り遊技状態が発生していない方の第1飾り変動表示部8kで大当り遊技状態において進行中のラウンド数を表示する大当り遊技補助演出が行なわれる。そして、大当り遊技状態が終了するときには、大当り遊技中演出としては、(H)のように、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kの両方で、大当り遊技状態が終了した旨を報知する表示が行なわれる。
また、2次再抽選表示は、図31の(I)〜(M)に示すように行なわれる。まず、(I)のように、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kの両方において、2次再抽選表示が行なわれることを報知する表示(「確変成上がりチャンス!」)が行なわれる。そして、(J)のように、変動表示が中断されている第1飾り変動表示部8kの方で、第2飾り図柄9a〜9cの代わりとなる2次再抽選表示用第1飾り図柄7a〜7cが、大当り遊技状態の発生時における非確変大当り図柄の組合せで表示された後、(K)のように再度変動表示を開始し、2次再抽選表示が行なわれる。そして、所定時間経過後において(L)のように、2次再抽選表示の表示結果を示す大当り図柄の組合せが導出表示される。この2次再抽選表示が行なわれているときに、第2飾り変動表示部9kの方では、(J)〜(L)のように、キャラクタCを用いて、2次再抽選表示が第1飾り変動表示部8kの方で行なわれていることを報知する表示が行なわれる。2次再抽選表示が行なわれた後には、(M)のような2次再抽選表示の表示結果を報知する表示が行なわれる。そして、大当り遊技状態が終了すると、(N)のように第1飾り変動表示部8kでは中断していた変動表示の進行が再開され、第2飾り変動表示部9kでは新たな変動表示の開始条件の成立により変動表示が開始される。
また、(E)〜(M)に示すように、変動中メッセージ100の表示と、飾り図柄の中断表示とは、大当り遊技状態が終了するまで継続される。これにより、大当り遊技状態が終了するまで遊技者に不信感を与えることなく飾り図柄の変動表示を中断させることができる。
大当り遊技状態が終了するときには、主基板31から表示制御基板80に再開コマンドが送信される。表示制御用マイクロコンピュータ800は、再開コマンドを受信したことに基づいてS275で変動再開メッセージ103として「変動再開」と表示させるとともにS279以降の処理が実行されて変動表示を再開させる制御を実行する。
このように、一方の変動表示部における特別図柄および飾り図柄の変動表示中に他方の変動表示部に大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態となった場合には、一方の変動表示部に変動表示を中断する旨を示す変動中メッセージ100の表示をするとともに図柄の中断表示をし、大当り遊技状態が終了したときに一方の変動表示部における特別図柄および飾り図柄の変動表示を再開させる旨を示す変動再開メッセージ103の表示をする。このため、遊技者に不信感を与えることなく特別図柄および飾り図柄の変動表示を中断させることができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態においては、変動パターンコマンドにより、1次再抽選表示の有無に加えて2次再抽選の表示の有無を指定する例を説明する。この第2実施形態においては、主として第1実施形態との相違点を説明する。
図32および図33は、第2実施形態による変動パターン選択用のデータテーブルを説明するための図である。図32においては、非短縮変動パターンデータテーブルを示し、図33においては、短縮変動パターンデータテーブルを示す。図32の非短縮変動パターンデータテーブルが図5(a)の非短縮変動パターンデータテーブルと異なるのは、大当り決定時データテーブルの代わりに、確変大当り決定時データテーブルと、非確変大当り決定時データテーブルとが設けられていることである。同様に、図33の短縮変動パターンデータテーブルが図5(b)の短縮変動パターンデータテーブルと異なるのは、大当り決定時データテーブルの代わりに、確変大当り決定時データテーブルと、非確変大当り決定時データテーブルとが設けられていることである。
まず、図32の短縮変動パターンデータテーブルについて説明する。判定結果が、R1を用いた大当り判定結果が大当りであり、かつ、R2を用いた確変判定結果が確変であるとき、すなわち、確変大当り決定時であるときには、R5の抽出値と、変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められた確変大当り決定時データテーブルが用いられる。
R5の抽出値が「0〜4」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「大当りA変動パターン1次再抽選あり2次再抽選あり」が選択決定される。ここで、2次再抽選ありとは、2次再抽選表示が行なわれることを示すものである。R5の抽出値が「5〜9」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「大当りA変動パターン1次再抽選あり2次再抽選なし」が選択決定される。R5の抽出値が「10〜14」の範囲内の場合には変動表示時間が15秒の「大当りA変動パターン1次再抽選なし2次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「15〜19」の範囲内の場合には変動表示時間が15秒の「大当りA変動パターン1次再抽選なし2次再抽選なし」が選択決定される。
R5の抽出値が「20〜27」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「大当りB変動パターン1次再抽選あり2次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「28〜35」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「大当りB変動パターン1次再抽選あり2次再抽選なし」が選択決定される。R5の抽出値が「36〜43」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「大当りB変動パターン1次再抽選なし2次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「44〜51」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「大当りB変動パターン1次再抽選なし2次再抽選なし」が選択決定される。
R5の抽出値が「52〜63」の範囲内の場合には変動表示時間が30秒の「大当りC変動パターン1次再抽選あり2次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「64〜75」の範囲内の場合には変動表示時間が30秒の「大当りC変動パターン1次再抽選あり2次再抽選なし」が選択決定される。R5の抽出値が「76〜87」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「大当りC変動パターン1次再抽選なし2次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「88〜99」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「大当りC変動パターン1次再抽選なし2次再抽選なし」が選択決定される。
また、判定結果が、R1を用いた大当り判定結果が大当りであり、かつ、R2を用いた確変判定結果が非確変であるとき、すなわち、非確変大当り決定時であるときには、R5の抽出値と、変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められた非確変大当り決定時データテーブルが用いられる。
R5の抽出値が「0〜9」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「大当りA変動パターン1次再抽選あり2次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「10〜19」の範囲内の場合には変動表示時間が15秒の「大当りA変動パターン1次再抽選なし2次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「20〜34」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「大当りB変動パターン1次再抽選あり2次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「35〜49」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「大当りB変動パターン1次再抽選なし2次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「50〜74」の範囲内の場合には変動表示時間が30秒の「大当りC変動パターン1次再抽選あり2次再抽選あり」が選択決定される。R5の抽出値が「75〜99」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「大当りC変動パターン1次再抽選なし2次再抽選あり」が選択決定される。このような非確変大当り決定時データテーブルでは、前述したように最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなるときに2次再抽選を必ず行なうために、「2次再抽選なし」を指定する変動パターンは選択できないように構成されている。
このように、確変大当り決定時データテーブルおよび非確変大当り決定時データテーブルのそれぞれでは、1次再抽選表示の有無に加えて、2次再抽選表示の有無も選択決定する。確変大当り決定時データテーブルおよび非確変大当り決定時データテーブルを用いて2次再抽選表示をすることが決定されると、前述した第1側2次再抽選フラグがセットされる。また、第2実施形態で用いる変動パターンでは、第1実施形態の場合と同様に、1次再抽選ありの変動パターンについて、1次再抽選表示が行なわれる時間(5秒)が変動表示時間に含まれている。
第2実施形態で用いる変動パターンは、2次再抽選表示の有無も示すものであるが、2次再抽選表示で用いる表示態様および変動時間までも示すものではない。第2実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、1次再抽選表示と2次再抽選表示とについては変動の態様および変動時間が別個に管理されるため、変動パターンが示す変動時間には2次再抽選表示の変動時間が含まれていない。
次に、図33の短縮変動パターンデータテーブルについて説明する。図33の短縮変動パターンデータテーブルは、図32の非短縮変動パターンデータテーブルと同様に、確変大当り決定時データテーブルと非確変大当り決定時データテーブルとが設けられている。そして、確変大当り決定時データテーブルにおいては、大当りD変動パターンおよび大当りE変動パターンのそれぞれについて、「1次再抽選あり2次再抽選あり」、「1次再抽選あり2次再抽選なし」、「1次再抽選なし2次再抽選あり」、および、「1次再抽選なし2次再抽選なし」が指定された変動パターンが設定されている。そして、非確変大当り決定時データテーブルにおいては、大当りD変動パターンおよび大当りE変動パターンのそれぞれについて、「1次再抽選あり2次再抽選あり」、および、「1次再抽選なし2次再抽選あり」が指定された変動パターンが設定されている。
図34は、第2実施形態による演出制御コマンドの一例を表形式で示す図である。図34においては、演出制御コマンドのそれぞれにコマンド番号を付し、コマンド名称とコマンドの内容とが関連付けて示されている。この図34については、図6に示した演出制御コマンドと異なるコマンドについて説明する。
第1側1次再抽選なし・2次再抽選なし変動パターン♯1〜♯14のコマンドは、第1側で1次再抽選なしで、かつ2次再抽選なしの変動パターンを指定する変動パターンコマンドであり、たとえば、図32および図33で説明した1次再抽選なし2次再抽選なしの各種変動パターンを示すものである。第1側1次再抽選あり・2次再抽選なし変動パターン♯1〜♯5のコマンドは、第1側で1次再抽選ありで、かつ2次再抽選なしの変動パターンを指定する変動パターンコマンドであり、たとえば、図32および図33で説明した1次再抽選あり2次再抽選なしの各種変動パターンを示すものである。
第1側1次再抽選あり・2次再抽選あり変動パターン♯1〜♯5のコマンドは、第1側で1次再抽選ありで、かつ2次再抽選ありの変動パターンを指定する変動パターンコマンドであり、たとえば、図32および図33で説明した1次再抽選あり2次再抽選ありの各種変動パターンを示すものである。第1側1次再抽選なし・2次再抽選あり変動パターン♯1〜♯5のコマンドは、第1側で1次再抽選ありで、かつ2次再抽選なしの変動パターンを指定する変動パターンコマンドであり、たとえば、図32および図33で説明した1次再抽選なし2次再抽選ありの各種変動パターンを示すものである。
第2実施形態の演出制御コマンドについては、第1実施形態で示した確変大当り指定2次再抽選あり指定コマンドは、含まれていない。
図35は、第2実施形態による第1特別図柄停止図柄設定処理を示すフローチャートである。図35の第1特別図柄停止図柄設定処理が図13のものと異なる点は、S46の飾り図柄情報決定処理が設けられていないことである。このため、S45で大当り図柄が決定されると、そのままS48に進むこととなる。
S48では、第1実施形態の場合と異なり、次のように、送信する図柄情報コマンドを選択する処理が行なわれる。具体的に、S47によりはずれ図柄が決定されたとき、すなわち、第1大当りフラグがセットされていないときには、図柄情報コマンドとして、前述の第1側はずれ指定コマンドを選択する。一方、第1大当りフラグがセットされているときには、次のように図柄情報コマンドを選択する。第1確変大当りフラグがセットされていないときには、第1側通常大当り指定コマンドを選択する。また、第1確変大当りフラグがセットされているときには、第1側確変大当り指定コマンドを選択する。このように、S48では、図柄情報コマンドとして、第1側はずれ指定コマンド、第1側通常大当り指定コマンド、および、第1側確変大当り指定コマンドのうちからいずれのコマンドを選択する。
図36は、第2実施形態による第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(S142)を示すフローチャートである。図36の第1変動パターン設定処理が図15のものと異なる点は、S63,S64の代わりにS63a,S64aが設けられていることである。
S63aでは、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、図32の非短縮変動パターンデータテーブルのうちから、確変大当りとなるか否かに応じて、確変大当り決定時データテーブルまたは非確変大当り決定時データテーブルを選択する。具体的に、第1確変大当りフラグがセットされているか否かに基づいて確変大当りとなるか否かを判断し、確変大当りとなるときには、確変大当り決定時データテーブルを選択し、非確変大当りとなるときには、非確変大当り決定時データテーブルを選択する。
S64aでは、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、図33の短縮変動パターンデータテーブルのうちから、確変大当りとなるか否かに応じて、確変大当り決定時データテーブルまたは非確変大当り決定時データテーブルを選択する。具体的に、第1確変大当りフラグがセットされているか否かに基づいて確変大当りとなるか否かを判断し、確変大当りとなるときには、確変大当り決定時データテーブルを選択し、非確変大当りとなるときには、非確変大当り決定時データテーブルを選択する。
このようなS63aおよびS64aによる変動パターンテーブルの選択に基づいて、図32および図33に示す確変大当り決定時データテーブルおよび非確変大当り決定時データテーブルのそれぞれを用いた変動パターンの選択をS69により行なうことができる。S69においては、変動パターンを選択決定する際に、前述のように2次再抽選表示をすることが決定されたときには、第1側2次再抽選フラグがセットされる。
図37は、第2実施形態による図柄決定処理(S219)を示すフローチャートである。図37の図柄決定処理が図23のものと異なる点は、S235,S236の代わりにS235a,S236aが設けられており、これらステップにより、S237〜S241への振分けが行なわれることである。
S235aでは、2次再抽選表示の指定があったか否かを判断する。具体的に、S235aでは、受信した変動パターンコマンドが示す2次再抽選表示の有無の情報に応じて、2次再抽選表示をするか否かを判断する。2次再抽選表示の指定がなかったと判断したときには、前述のS239と同様に、大当り遊技状態となる前の変動表示結果(この場合は2次再抽選表示が行なわれないので、最終表示結果となる)として、確変大当り図柄の組合せをランダムに決定する(S239)。一方、2次再抽選表示の指定があったと判断したときには、前述のS235と同様に、変動表示の最終表示結果を確変大当り図柄の組合せとするか否かを判断する(S236a)。具体的に、S236aでは、受信した図柄指定コマンドが確変大当りを指定するコマンドであるときに最終表示結果を確変大当り図柄の組合せとすると判断し、受信した図柄情報コマンドが通常大当りを指定するコマンドであるときに最終表示結果を確変大当り図柄の組合せとすると判断する。
確変大当り図柄の組合せとすると判断したときには、前述のS237と同様に、大当り遊技状態となる前の変動表示結果として、非確変大当り図柄の組合せをランダムに決定する(S237)。そして、前述のS238と同様に、2次再抽選表示の表示結果として、確変大当り図柄の組合せをランダムに決定し(S238)、リターンする。一方、確変大当り図柄の組合せとしないと判断したときには、前述のS240と同様に、大当り遊技状態となる前の変動表示結果(1次再抽選表示をする場合には1次再抽選表示の表示結果、1次再抽選表示をしない場合には変動表示の表示結果)として、非確変大当り図柄の組合せをランダムに決定する(S240)。そして、前述のS241と同様に、変動表示結果を非確変大当り図柄の組合せとするときには、前述したように2次再抽選を必ず行なう必要があるため、2次再抽選表示の表示結果として、非確変大当り図柄の組合せをランダムに決定し(S241)、リターンする。
以上のように構成された第2実施形態では、第1実施形態と比べて、用いられる演出制御コマンドが一部異なるとともに、そのように演出制御コマンドが一部異なることにより遊技制御用マイクロコンピュータ53により実行される処理の一部と、表示制御用マイクロコンピュータ800により実行される処理の一部とが異なるが、その演出制御コマンドに基づいて、第1実施形態と同様の1次再抽選表示および2次再抽選表示が行なわれる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態を説明する。第3実施形態においては、変動パターンコマンドにより、1次再抽選表示の有無に加えて最終表示結果(2次再抽選が行なわれないときには大当り遊技状態前の変動表示結果、2次再抽選が行なわれるときは2次再抽選表示の変動表示結果)を指定する。さらに、第3実施形態においては、図柄情報コマンドにより、大当り遊技状態前の変動表示結果を指定する。この第3実施形態においては、主として第1実施形態との相違点を説明する。
図38および図39は、第3実施形態による変動パターン選択用のデータテーブルを説明するための図である。図38においては、非短縮変動パターンデータテーブルを示し、図39においては、短縮変動パターンデータテーブルを示す。図38の非短縮変動パターンデータテーブルが図5(a)の非短縮変動パターンデータテーブルと異なるのは、大当り決定時データテーブルの代わりに、確変大当り決定時データテーブルと、非確変大当り決定時データテーブルとが設けられていることである。同様に、図39の短縮変動パターンデータテーブルが図5(b)の短縮変動パターンデータテーブルと異なるのは、大当り決定時データテーブルの代わりに、確変大当り決定時データテーブルと、非確変大当り決定時データテーブルとが設けられていることである。
まず、図38の短縮変動パターンデータテーブルについて説明する。判定結果が、R1を用いた大当り判定結果が大当りであり、R2を用いた確変判定結果が確変であるとき、すなわち、確変大当り決定時であるときには、R5の抽出値と、変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められた確変大当り決定時データテーブルが用いられる。
R5の抽出値が「0〜9」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「大当りA変動パターン1次再抽選あり確変大当り」が選択決定される。ここで、確変大当りとは、前述の最終表示結果が確変大当り図柄の組合せとなることを示すものである。R5の抽出値が「10〜19」の範囲内の場合には変動表示時間が15秒の「大当りA変動パターン1次再抽選なし確変大当り」が選択決定される。R5の抽出値が「20〜34」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「大当りB変動パターン1次再抽選あり確変大当り」が選択決定される。R5の抽出値が「35〜49」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「大当りB変動パターン1次再抽選なし確変大当り」が選択決定される。
R5の抽出値が「50〜74」の範囲内の場合には変動表示時間が30秒の「大当りC変動パターン1次再抽選あり確変大当り」が選択決定される。R5の抽出値が「75〜99」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「大当りC変動パターン1次再抽選なし確変大当り」が選択決定される。
また、判定結果が、R1を用いた大当り判定結果が大当りであり、R2を用いた確変判定結果が非確変であるとき、すなわち、非確変大当り決定時であるときには、R5の抽出値と、変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められた非確変大当り決定時データテーブルが用いられる。
R5の抽出値が「0〜9」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「大当りA変動パターン1次再抽選あり非確変大当り」が選択決定される。ここで、非確変大当りとは、前述の最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなることを示すものである。R5の抽出値が「10〜19」の範囲内の場合には変動表示時間が15秒の「大当りA変動パターン1次再抽選なし非確変大当り」が選択決定される。R5の抽出値が「20〜34」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「大当りB変動パターン1次再抽選あり非確変大当り」が選択決定される。R5の抽出値が「35〜49」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「大当りB変動パターン1次再抽選なし非確変大当り」が選択決定される。
R5の抽出値が「50〜74」の範囲内の場合には変動表示時間が30秒の「大当りC変動パターン1次再抽選あり非確変大当り」が選択決定される。R5の抽出値が「75〜99」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「大当りC変動パターン1次再抽選なし非確変大当り」が選択決定される。
このように、確変大当り決定時データテーブルで決定される変動パターンは、1次再抽選表示の有無に加えて、表示結果が確変大当りとなることも示すものである。また、非確変大当り決定時で決定される変動パターンは、1次再抽選表示の有無に加えて、表示結果が確変大当りとなることも示すものである。また、第3実施形態で用いる変動パターンでは、第1実施形態の場合と同様に、1次再抽選ありの変動パターンについて、1次再抽選表示が行なわれる時間(5秒)が変動表示時間に含まれている。
次に、図39の短縮変動パターンデータテーブルについて説明する。図39の短縮変動パターンデータテーブルは、含まれるデータテーブルの種類が図38の非短縮変動パターンデータテーブルと同様の構成となっている。つまり、確変大当り決定時データテーブルと非確変大当り決定時データテーブルとが設けられている。そして、確変大当り決定時データテーブルにおいては、大当りD変動パターンおよび大当りE変動パターンのそれぞれについて、「1次再抽選あり確変大当り」および「1次再抽選なし確変大当り」が指定された変動パターンが設定されている。そして、非確変大当り決定時データテーブルにおいては、大当りD変動パターンおよび大当りE変動パターンのそれぞれについて、「1次再抽選あり非確変大当り」および「1次再抽選なし非確変大当り」が指定された変動パターンが設定されている。
図40は、第2実施形態による演出制御コマンドの一例を表形式で示す図である。図40においては、演出制御コマンドのそれぞれにコマンド番号を付し、コマンド名称とコマンドの内容とが関連付けて示されている。この図40については、図6に示した演出制御コマンドと異なるコマンドについて説明する。
第1側1次再抽選なし・はずれ変動パターン♯1〜♯9のコマンドは、第1側で1次再抽選なしで、かつ最終表示結果がはずれ図柄の組合せとなる変動パターンを指定する変動パターンコマンドであり、たとえば、図38および図39で説明した1次再抽選なしはずれの各種変動パターンを示すものである。第1側1次再抽選なし・通常大当り変動パターン♯1〜♯5のコマンドは、第1側で1次再抽選なしで、かつ最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなる変動パターンを指定する変動パターンコマンドであり、たとえば、図38および図39で説明した1次再抽選なし・非確変大当りの各種変動パターンを示すものである。
第1側1次再抽選あり・通常大当り変動パターン♯1〜♯5のコマンドは、第1側で1次再抽選ありで、かつ最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなる変動パターンを指定する変動パターンコマンドであり、たとえば、図38および図39で説明した1次再抽選あり・非確変大当りの各種変動パターンを示すものである。第1側1次再抽選あり・確変大当り変動パターン♯1〜♯5のコマンドは、第1側で1次再抽選なしで、かつ最終表示結果が確変大当り図柄の組合せとなる変動パターンを指定する変動パターンコマンドであり、たとえば、図38および図39で説明した1次再抽選なし・確変大当りの各種変動パターンを示すものである。
第3実施形態の演出制御コマンドについては、第1実施形態で示した図柄情報コマンドの代わりに、次のような図柄情報コマンドが含まれている。
第1側はずれ指定のコマンドは、第1実施形態の場合と同様に、最終表示結果をはずれ図柄の組合せとすることを指定する図柄情報コマンドである。第1側通常大当り指定のコマンドは、第1実施形態の場合と異なり、第1側で大当り遊技状態前の変動表示結果を非確変大当り図柄の組合せとしての通常大当り図柄の組合せとすることを指定する図柄情報コマンドである。第1側確変大当り指定のコマンドは、第1側で大当り遊技状態前の変動表示結果を確変大当り図柄の組合せとすることを指定する図柄情報コマンドである。
第3実施形態では、図示を省略するが、第1特別図柄停止図柄設定処理として、図13の第1特別図柄停止図柄設定処理とS48での図柄情報コマンドの選択の仕方が異なる処理が行なわれる。これは、第1実施形態の場合と異なり、第3実施形態の場合は、図柄情報コマンドにより、最終表示結果ではなく、大当り遊技状態前の変動表示結果を指定するからである。第3実施形態による第1特別図柄停止図柄設定処理のS48では、次のように、図柄情報コマンドを選択する処理が行なわれる。具体的に、図13のS47によりはずれ図柄が決定されたとき、すなわち、第1大当りフラグがセットされていないときには、第1図柄情報コマンドとして、前述の第1側はずれ指定コマンドを選択する。一方、第1大当りフラグがセットされているときには、次のように第1図柄情報コマンドを選択する。第1確変大当りフラグがセットされていないときには、第1側通常大当り指定コマンドを選択する。また、第1確変大当りフラグがセットされており、かつ、第1側2次再抽選フラグがセットされていないときには、第1側確変大当り指定コマンドを選択する。また、第1確変大当りフラグがセットされており、かつ、第1側2次再抽選フラグがセットされているときには、第1側通常大当りコマンドを選択する。
第3実施形態では、第1変動パターン設定処理として、図15の第1変動パターン設定処理の代わりに、図36の第1変動パターン設定処理と類似する処理が行なわれる。
第3実施形態では、変動パターンを選択するときに、図36の第1変動パターン設定処理のS63aにおいて、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、図38の非短縮変動パターンデータテーブルのうちから、確変大当りとなるか否かに応じて、確変大当り決定時データテーブルまたは非確変大当り決定時データテーブルを選択する。具体的に、第1確変大当りフラグがセットされているか否かに基づいて確変大当りとなるか否かを判断し、確変大当りとなるときには、確変大当り決定時データテーブルを選択し、非確変大当りとなるときには、非確変大当り決定時データテーブルを選択する。
また、S64aにおいて、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、図39の短縮変動パターンデータテーブルのうちから、確変大当りとなるか否かに応じて、確変大当り決定時データテーブルまたは非確変大当り決定時データテーブルを選択する。具体的に、第1確変大当りフラグがセットされているか否かに基づいて確変大当りとなるか否かを判断し、確変大当りとなるときには、確変大当り決定時データテーブルを選択し、非確変大当りとなるときには、非確変大当り決定時データテーブルを選択する。
このようなS63aおよびS64aによる変動パターンテーブルの選択に基づいて、図38および図39に示す確変大当り決定時データテーブルおよび非確変大当り決定時データテーブルのそれぞれを用いた変動パターンの選択をS69により行なうことができる。
図41は、第3実施形態による図柄決定処理(S219)を示すフローチャートである。図41の図柄決定処理が図23のものと異なる点は、S231,S235,S236の代わりにS231b,S235b,S236bが設けられており、S231bによりS232,S233への振分けが行なわれ、S235b,S236bにより、S237〜S241への振分けが行なわれることである。
まず、S231bでは、受信した演出制御コマンドに応じて行なう変動表示の最終表示結果を大当り図柄の組合せとするか否かを判断する。具体的には、変動パターンコマンドとして、たとえば、第1側1次再抽選あり通常大当り変動パターンコマンドおよび第1側1次再抽選あり確変大当り変動パターンコマンドのように、最終表示結果を大当り図柄の組合せとするコマンドを受信したときに、大当り図柄の組合せとすると判断し、S233に進む。変動パターンコマンドとして、たとえば、第1側1次再抽選なしはずれ変動パターンコマンドのように、最終表示結果をはずれ図柄の組合せとするコマンドを受信したときに、大当り図柄の組合せとしないと判断し、S232に進む。
また、S235bでは、最終表示結果を確変大当り図柄の組合せとするか否かを判断する。具体的に、S235bでは、たとえば、第1側1次再抽選あり・確変大当り変動パターン指定コマンド等の確変大当りを指定する変動表示パターンコマンドを受信したときに、最終表示結果を確変大当り図柄の組合せとすると判断する。そして、S235bでは、たとえば、第1側1次再抽選なし・通常大当り変動パターン指定コマンド等の非確変大当りを指定する変動表示パターンコマンドを受信したときに、最終表示結果を確変大当り図柄の組合せとしないと判断する。確変大当り図柄の組合せとしないと判断したときには、S240,S241に進み、第1実施形態の場合と同様に、大当り遊技状態となる前の変動表示結果としての非確変大当り図柄の組合せと、2次再抽選表示の表示結果としての非確変大当り図柄の組合せとをそれぞれランダムに決定し、リターンする。
一方、確変大当り図柄の組合せとすると判断したときには、大当り遊技前の変動表示結果を確変大当りとするか否かを判断する。具体的に、S236bでは、受信した図柄情報コマンドが示す表示結果に応じて、大当り遊技前の変動表示結果を確変大当りとするか否かを判断する。たとえば、第1確変大当り指定コマンドを受信したときは大当り遊技前の変動表示結果を確変大当りとすると判断し、第1通常大当り指定コマンドを受信したときは大当り遊技状態前の変動表示結果を非確変大当りとすると判断する。
ここで、最終表示結果が確変大当りとなるときに、S236bで大当り遊技前の変動表示結果が確変大当りとなるか否かを判断する理由を説明する。最終表示結果が確変大当り図柄の組合せとなるときに大当り遊技状態前の表示結果が確変大当り図柄の組合せとなるときは、2次再抽選表示が行なわれずに最終表示結果が非確変大当り図柄となるときである。つまり、2次再抽選表示が行なわれるときには、2次再抽選表示で成上がるか否かの演出を行なうために、最終表示結果が確変大当り図柄の組合せになるか否かを問わず、大当り遊技前の変動表示結果を非確変大当り図柄の組合せとする必要があるため、変動パターンコマンドにより最終表示結果を確変大当り図柄の組合せとすることが指定され、図柄情報コマンドにより大当り遊技状態前の表示結果を確変大当り図柄の組合せとするときは、2次再抽選表示が行なわれないことがコマンドにより示されているのである。逆に、変動パターンコマンドおよび図柄情報コマンドにより、最終表示結果が確変大当り図柄の組合せとなるときに大当り遊技状態前の表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなることが指定されたときは、2次再抽選表示が行なわれ、最終表示結果が確変大当り図柄となるときである。このように、S236bで大当り遊技前の変動表示結果が確変大当りとなるか否かを判断するのは、2次再抽選表示を行なうか否かを判断するためである。
S236bで大当り遊技前の変動表示結果が確変大当りとならないと判断されたときには、2次再抽選表示が行なわれるときであるので、S237,S238に進み、第1実施形態の場合と同様に、大当り遊技状態となる前の変動表示結果として非確変大当り図柄の組合せをランダムに決定し、最終表示結果として確変大当り図柄の組合せをランダムに決定し、リターンする。一方、S236bで大当り遊技前の変動表示結果が確変大当りとなると判断されたときには、2次再抽選表示が行なわれないときであるので、S239に進み、第1実施形態の場合と同様に、大当り遊技状態となる前の最終表示結果として確変大当り図柄の組合せをランダムに決定し、リターンする。
以上のように構成された第3実施形態では、第1実施形態と比べて、用いられる演出制御コマンドが一部異なるとともに、そのように演出制御コマンドが一部異なることにより遊技制御用マイクロコンピュータ53により実行される処理の一部と、表示制御用マイクロコンピュータ800により実行される処理の一部とが異なるが、その演出制御コマンドに基づいて、第1実施形態と同様の1次再抽選表示および2次再抽選表示が行なわれる。
次に、前述した第1〜第3実施形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 確変制御モードに移行するときに図16のS703,S704で確変フラグおよび時短フラグがセットされ、確変制御モードから時短制御モードに移行するときに図16のS706またはS713で確変フラグがリセットされることにより、確変フラグをリセットし時短フラグをセットした時短制御モードを示すデータに設定される。そして、当該時短制御モードが終了したときに、図16のS709またはS718で時短フラグがリセットされることにより、確変フラグをリセットし時短フラグをリセットした状態のデータにされることにより、時短制御モードの状態であるか否かを示すデータが、時短制御モード中でない旨を示すデータに設定される。そして、図15のS64,S68または図36のS64a,S68により、短縮変動パターンデータテーブルが選択されることにより、図15または図36のS69で時短フラグがセットされているときに、時短フラグがセットされていないときに比べて短い変動表示時間が選択される。さらに、時短制御モードに制御されているときにおいて、確変状態に制御しない旨が決定された図柄の変動表示がいずれか一方の変動表示部、たとえば、第1変動表示部で開始されるときに、図16のS709で時短フラグがリセットされることにより、時短制御モードの状態であるか否かを示すデータが時短制御モード中でない旨を示すデータに設定される。このため、確変状態に制御しない旨が決定された変動表示中に他方の変動表示部、たとえば、第2変動表示部で実行される変動表示の回数の違いにより時短制御モード中に実行される変動表示の回数に遊技者による違いが生じない。また、時短制御モードの状態における変動表示回数が時短終了回数に達したと判定されたときの図柄の変動表示がいずれか一方の変動表示部、たとえば、第1変動表示部で開始されるときに、図16のS718で時短フラグがリセットされることにより、時短制御モードの状態であるか否かを示すデータが時短制御モード中でない旨を示すデータに設定される。このため、変動表示回数が時短終了回数に達したと判定されたときの図柄の変動表示中に他方の変動表示部、たとえば、第2変動表示部で実行される変動表示の回数の違いにより時短制御モード中に実行される変動表示の回数に遊技者による違いが生じない。このような結果として、遊技者間に不公平が生じなくなるので、遊技者の興趣を高めることができる。
また、確変制御モードに制御されているときにおいて、確変状態に制御しない旨が決定された図柄の変動表示がいずれか一方の変動表示部、たとえば、第1変動表示部で開始されるときに、図16のS706で確変フラグがリセットされることにより、確変制御モードの状態であるか否かを示すデータが確変制御モード中でない旨を示すデータに設定される。このため、確変状態に制御しない旨が決定された変動表示中に他方の変動表示部、たとえば、第2変動表示部で実行される変動表示の回数の違いにより確変制御モード中に実行される変動表示の回数に遊技者による違いが生じない。その結果として、遊技者間に不公平が生じなくなるので、遊技者の興趣を高めることができる。
また、図30および図31に示すように、変動表示部において行なわれる演出として、非確変大当り図柄の組合せを仮停止させた後、いずれかの大当り図柄の組合せを導出表示させることにより確変制御モードとなるか否かを示す1次再抽選表示と、大当り遊技状態の終了時に飾り図柄を再度変動表示させた後、いずれかの大当り図柄の組合せを導出表示させることにより確変制御モードとなるか否かを示す2次再抽選表示とを実行することができる。このように確変制御モードとなるか否かを示す演出表示が複数種類設けられることにより、演出表示のバリエーションが豊富になるので、演出表示の面から遊技者の興趣を高めることができる。また、2次再抽選表示については、大当り遊技状態が開始された後に送信されるエンディング表示コマンドのうちの2次再抽選後成上がりあり表示指定のコマンドに応じて実行させられるので、大当り遊技状態中の遊技者の興趣を高めることができる。
また、第1実施形態に示すように、変動パターンコマンドに基づいて1次再抽選の実行が指示され、かつ、図柄情報コマンドに基づいて2次再抽選表示の実行が指示されたときにおいて、図柄情報コマンドが確変大当りとなる旨を示しているときに、図23のS237で1次再抽選表示における表示結果、すなわち、大当り遊技状態前の変動表示結果として非確変大当り図柄が決定され、S238で2次再抽選表示において表示される確変大当り図柄が決定される。この場合には、1次再抽選表示で非確変大当り図柄の組合せが導出表示され、2次再抽選表示で確変大当り図柄の組合せが導出表示されることにより確変制御モードになる旨が表示される。これにより、表示結果が確変大当り図柄の組合せとなるときの変動表示において、2次再抽選表示が行なわれる前の1次再抽選表示で確変制御モードとなることが示されてしまうというような演出表示の不整合が生じることを防ぐことができる。また、2次再抽選後成上がりなし表示指定コマンドと2次再抽選後成上がりあり表示指定コマンドとにより、2次再抽選表示の実行によって確変制御モードとなる旨の表示を行なうか否かが指示されるので、2次再抽選表示において、確率変動状態となる旨の表示を行なうか否かについて誤って示してしまうことを防ぐことができる。
(2) また、第2実施形態では、変動パターンコマンドに基づいて1次再抽選表示の実行が指示され、かつ、変動パターンコマンドに基づいて2次再抽選表示の実行が指示されたときにおいて、図柄情報コマンドが確変大当りとなる旨を示しているときに、図37のS237で1次再抽選表示における表示結果、すなわち、大当り遊技状態前の変動表示結果として非確変大当り図柄が決定され、S238で2次再抽選表示において表示される確変大当り図柄が決定される。この場合には、1次再抽選表示で非確変大当り図柄の組合せが導出表示され、2次再抽選表示で確変大当り図柄の組合せが導出表示されることにより確変制御モードになる旨が表示される。これにより、表示結果が確変大当り図柄の組合せとなるときの変動表示において、2次再抽選表示が行なわれる前の1次再抽選表示で確変制御モードとなることが示されてしまうというような演出表示の不整合が生じることを防ぐことができる。
(3) また、第3実施形態では、変動パターンコマンドに基づいて1次再抽選の実行が指示され、かつ、変動パターンコマンドに基づいて確変大当りとすることが指示され、図柄情報コマンドに基づいて大当り遊技状態前の表示結果を非確変大当り図柄の組合せとすることが指示されたときにおいて、図41のS237で1次再抽選表示における表示結果、すなわち、大当り遊技状態前の変動表示結果として非確変大当り図柄が決定され、S238で2次再抽選表示において表示される確変大当り図柄が決定される。この場合には、1次再抽選表示で非確変大当り図柄の組合せが導出表示され、2次再抽選表示で確変大当り図柄の組合せが導出表示されることにより確変制御モードになる旨が表示される。これにより、表示結果が確変大当り図柄の組合せとなるときの変動表示において、2次再抽選表示が行なわれる前の1次再抽選表示で確変制御モードとなることが示されてしまうというような演出表示の不整合が生じることを防ぐことができる。
(4) また、図19のS103に示すように、2次再抽選後成上がりなし表示指定コマンドまたは2次再抽選後成上がりあり表示指定コマンドが、大当り遊技状態が終了したときに出力され、図28のS307,S309により、2次再抽選表示が大当り遊技状態の終了時に行なわれることとなる。これにより、大当り遊技状態に制御されたときには、大当り遊技状態の終了時まで継続して長期間に亘り遊技者の興趣を高めることができる。
(5) また、2次再抽選表示を実行しない旨の決定がされたときに図19のS103により設定されて送信される大当り通常終了表示コマンドに基づいて、大当り遊技状態が終了したことを報知する大当り通常終了表示が実行される。このような大当り通常終了表示が実行されることにより、遊技者が、2次再抽選表示が実行されないことを容易に把握することができるようになる。
(6) また、前述したように、2次再抽選表示の実行時間が大当り通常終了表示の実行時間よりも長くなるように設定されているので、2次再抽選表示が実行されないときに、変動表示部で無駄に表示時間が長くなることを防止することができる。
(7) また、たとえば、第2飾り変動表示部9kに大当り図柄が導出表示され、第1飾り変動表示部8kに第1飾り図柄の変動表示が実行されているときには、図17の第1特別図柄変動処理のS87でYとなって第1中断フラグをセットして第1特別図柄プロセスタイマの減算を行なわせないことを示すとともに、たとえば、第1飾り変動表示部8kに大当り図柄が導出表示され、第2飾り変動表示部9kに第2飾り図柄の変動表示が実行されているときには、第1特別図柄プロセス処理の第1特別図柄変動処理におけるS84で第1大当り実行中フラグがセットされた時点で、第2特別図柄変動処理で第1特別図柄変動処理のS87に相当するステップによって、第1大当りフラグがセットされていると判断されて第2中断フラグをセットして第2特別図柄プロセスタイマの減算を行なわせないことを示したように、一方の変動表示部で大当り図柄の組合せが導出表示されたときに他方の変動表示部における変動表示時間の計測を中断することにより、複数の変動表示部で同時に大当り遊技状態が発生することを防ぐことができる。また、一方の変動表示部に大当り図柄の組合せが導出表示されるまで他方の変動表示部で識別情報の変動表示が行なわれるため、一方の変動表示部に大当り図柄の組合せが導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる。
(8) 図28のS293,S302,S307,S309および図31の(J)〜(L)に示すように、一方の変動表示部で大当り図柄の組合せが導出表示されたときに変動表示時間の計測を中断している他方の変動表示部において、2次再抽選表示が行なわれるので、2次再抽選表示に複数の変動表示部が関与することとなり、2次再抽選表示に1つの変動表示部のみが関与する場合と比べて、演出のバリエーションを豊富にすることができる。
(9) 第1実施形態においては、図6に示すように、図柄情報コマンドにより2次再抽選表示の有無を示した。このように、図柄情報コマンドを用いて2次再抽選表示の有無を示すようにしたことにより、2次再抽選表示の有無を示す専用のコマンドを用いる場合に比べて、演出制御コマンドとして用いるコマンド数を削減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ53の制御負担を軽減することができる。また、第2実施形態においては、図34に示すように、変動パターンコマンドにより2次再抽選表示の有無を示した。このように、変動パターンコマンドを用いて2次再抽選表示の有無を示すようにしたことにより、2次再抽選表示の有無を示す専用のコマンドを用いる場合に比べて、演出制御コマンドとして用いるコマンド数を削減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ53の制御負担を軽減することができる。また、第3実施形態においては、図40に示すように、変動パターンコマンドが最終表示結果を示し、図柄情報コマンドが変動表示において導出表示される表示結果を示していることから、表示制御用マイクロコンピュータ800において2次再抽選表示の有無を特定できるようにしたことにより、2次再抽選表示の有無を示す専用のコマンドを用いる場合に比べて、演出制御コマンドとして用いるコマンド数を削減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ53の制御負担を軽減することができる。
(10) 第1実施形態〜第3実施形態においては、特別図柄の大当り図柄を確変大当りとなるときと、非確変大当りとなるときとで共通化したことにより、2次再抽選表示が行なわれる前の段階、すなわち、大当り遊技状態となる前の段階で、導出表示される図柄から、その後、2次再抽選表示により確変状態となるか否かを遊技者に悟られずに済むようにすることができる。
(11) 第1実施形態においては、図6に示すように、変動パターンコマンドにより変動パターンおよび1次再抽選表示の有無を示した。これに対し、第2実施形態においては、図34に示すように、変動パターンコマンドにより変動パターンおよび1次再抽選表示の有無に加え、2次再抽選表示の有無を示した。また、第3実施形態においては、図40に示すように、変動パターンコマンドにより変動パターンおよび1次再抽選表示の有無に加え、最終表示結果がはずれ、通常大当り、および、確変大当りのいずれになるかを示した。このように、第1実施形態においては、変動パターンコマンドにより示す情報の種類が第2実施形態および第3実施形態のそれぞれと比べて少ないので、第2実施形態および第3実施形態のそれぞれと比べて、変動パターンコマンドの数を削減することができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態においては、変動パターンの変動表示時間の計測が停止されている状態において、表示制御用マイクロコンピュータ800が、たとえば、S276で第1中断コマンドを受信したと判断すると、第1変動中断フラグをセットし(S277)、第1飾り変動表示部8kにおいて、第1飾り図柄の変動表示の進行を中断(停止)させた表示を行なうとともに、第1飾り図柄の変動時間の計測が中断(停止)して変動表示の進行が中断しているが変動表示中である旨を示す変動中メッセージ100を表示する変動中断表示を行なう例を示した。このように飾り図柄の変動表示の進行が中断するときには、はずれ図柄の組合せを一旦停止させる制御を行なうようにしてもよい。このように構成すれば、遊技者に、特定表示結果となる変動表示が中止されてしまったのではないかというような不信感を与えることなく、図柄の変動表示を中断させることができる。
(2) 前述した実施の形態においては、第1の変動表示部と第2の変動表示部とのそれぞれについては、大当りとなることが決定されたときに、大当りとなることを報知する予告演出である大当り予告が行なわれる場合があることを説明した。このような大当り予告は、次のように行なってもよい。たとえば、第1の変動表示部と第2の変動表示部とにおいて、いずれか一方の変動表示部において、他方の変動表示部での変動表示結果を対象として大当りとなることを報知する予告演出としての大当り予告を行なうようにしてもよい。より具体的には、第1,第2保留記憶バッファに大当りと判定される予定のR1の抽出値があるときに、遊技制御用マイクロコンピュータ53から、大当りとなるデータがある旨を示す演出制御コマンドを表示制御基板80に送信し、その演出制御コマンドを受信したときに、表示制御用マイクロコンピュータ800において、大当りと判定される一方の飾り変動表示部を対象として、他方の飾り変動表示部の側で大当り予告を表示する制御を行なう。なお、このような大当り予告は、実際に大当りとなるときと、実際には大当りとならないときとの両方の場合において、所定の割合で行なうようにしてもよい。このような大当り予告を行なうように構成すれば、第1の変動表示部の変動表示の表示結果を特定表示結果とすることが判定されたときに、第2の変動表示部において、変動表示の表示結果が特定表示結果となる旨が予告報知されるので、遊技者について、第1の変動表示部および第2の変動表示部の両方の変動表示に興味を持たせることができる。
(3) 第1の変動表示部と第2の変動表示部とのそれぞれについては、いずれか一方の変動表示部で表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなって大当り遊技状態に制御されているときであって、確変大当りとする旨の判定がされているときに、他方の変動表示部において、2次再抽選表示において確変大当り図柄に成上がる旨を予告報知する確変予告をするための表示を行なうようにしてもよい。また、このような確変予告は、確変大当りとしない旨の判定がされているときにも所定の割合で行なうようにしてもよい、このような確変予告を行なうように構成すれば、遊技者の興趣をより一層向上させることができる。
(4) 前述した実施の形態においては、図11の第1特別図柄プロセス処理におけるS36による大当り判定の前の段階で、確変状態を終了させるか否かをランダムに決定する確変終了判定をするようにしてもよい。そして、その確変終了判定において確変状態を終了させないことが決定されたときには確変状態の高確率で大当り判定を行ない、その確変終了判定において確変状態を終了させることが決定されたときには、確変フラグをリセットして非確変状態の低確率で大当り判定を行なうようにしてもよい。このようにする場合は、その確変状態を終了させるか否かの判定に基づいて、大当り判定が行なわれるので、確変状態であるか否かに基づいて行なわれるべき大当り判定を正確に行なうことができる。
(5) 前述した実施の形態においては、遊技の演出を制御する手段として、表示制御と音制御とランプ制御とを統括的に制御可能な表示制御用マイクロコンピュータを設けた。しかし、これに限らず、表示制御を行なうマイクロコンピュータと、音制御を行なうマイクロコンピュータと、ランプ制御を行なうマイクロコンピュータとを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、これらのマイクロコンピュータのそれぞれに、表示制御コマンド、音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを与え、そのコマンドに応じて各マイクロコンピュータが各制御を個別に実行するような構成を採用してもよい。
(6) 前述した実施の形態においては、確変終了回数と時短終了回数とが同じ回数(たとえば、100回)に予め設定されている例について説明したが、これに限らず、確変終了回数よりも時短終了回数の方が多くなるように予め設定してもよく、逆に、時短終了回数よりも確変終了回数の方が多くなるように予め設定してもよい。また、確変終了回数と時短終了回数とをランダムカウンタ等を用いて決定するように構成してもよい。確変終了回数と時短終了回数とを決定するタイミングとして、たとえば、確変フラグをセットするときに、確変終了回数を決定するためのランダムカウンタから乱数を抽出し、当該抽出された乱数を用いて確変終了回数を決定するように構成してもよい。同様に、時短フラグをセットするときに、時短終了回数を決定するためのランダムカウンタから乱数を抽出し、当該抽出された乱数を用いて時短終了回数を決定するように構成してもよい。
(7) 前述した実施の形態では、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を個別に行なうことが可能な第1の変動表示部と第2の変動表示部とを含む複数の変動表示部を有し、いずれかの変動表示部における変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御される遊技機について説明したが、これに限らず、たとえば、1ゲームに対して賭け数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、変動表示部の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該変動表示部の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能であるスロットマシンなどであってもよい。
また、遊技機において表示部を有するものであれば、たとえば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行なうCR式弾球遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行なう遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる表示装置を有し、識別情報としての図柄を変動表示することが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。また、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(8) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(9) 前述した実施の形態においては、確変制御モードに移行することにより確変状態と時短状態とに制御され、確変制御モードの終了後に、時短制御モードに移行することにより時短状態に制御される例を示した。しかし、これに限らず、次のような第1の構成および第2の構成を採用してもよい。第1の構成としては、たとえば、確変制御モードに移行することにより確変状態と時短状態とに制御され、確変制御モードの終了後に、時短制御モードに移行せず、通常遊技状態に制御されるようにしてもよい(たとえば、図16の特別遊技処理において、S708〜S709a、S715〜S719を設けず、S712において確変終了回数に達したときに時短フラグをリセットするステップと、S705において確変フラグがセットされていると判断されたときに時短フラグをリセットするステップとを追加し、S705において確変フラグがセットされていないと判断されたときにリターンする)。この第1の構成は、次のように示される。前記遊技制御手段は、遊技状態が確率変動状態であるか否かを示す確変状態データ(確変フラグのデータ、時短フラグのデータ)を、前記確率変動状態に移行するときに確率変動状態中である旨を示す確率変動状態データ(確変フラグをセットし時短フラグのデータをセットしたデータ)に設定し、当該確率変動状態が終了したときに確率変動状態でない旨を示す非確率変動状態データ(確変フラグをリセットし時短フラグのデータをリセットしたデータ)に設定する確変状態データ設定手段を含む。前記確変状態データ設定手段は、前記確率変動状態に制御されているときに、前記事前決定手段により前記確率変動状態に制御しない旨が決定された識別情報の変動表示(最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなるときの変動表示)が開始されるときに(たとえば、図7(d)のタイミング4に相当するタイミング)、前記確率変動状態データを非確率変動状態データに設定する。
また、第2の構成としては、たとえば、確変制御モードに移行することにより時短状態に制御されずに確変状態に制御され、確変制御モードの終了後に、時短制御モードに移行せず、通常遊技状態に制御されるようにしてもよい(たとえば、図16の特別遊技処理において、S704、S708〜S709a、S715〜S719を設けない)。この第2の構成は、次のように示される。前記遊技制御手段は、遊技状態が確率変動状態であるか否かを示す確変状態データ(確変フラグのデータ)を、前記確率変動状態に移行するときに確率変動状態中である旨を示す確率変動状態データ(確変フラグをセットしたデータ)に設定し、当該確率変動状態が終了したときに確率変動状態でない旨を示す非確率変動状態データ(確変フラグをリセットしたデータ)に設定する確変状態データ設定手段を含む。前記確変状態データ設定手段は、前記確率変動状態に制御されているときに、前記事前決定手段により前記確率変動状態に制御しない旨が決定された識別情報の変動表示(最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなるときの変動表示)が開始されるときに(たとえば、図7(d)のタイミング4に相当するタイミング)、前記確率変動状態データを非確率変動状態データに設定する。
このような第1の構成または第2の構成を採用すれば、次のような効果を得ることができる。確変制御モードに制御されているときにおいて、確変状態に制御しない旨が決定された図柄の変動表示がいずれか一方の変動表示部、たとえば、第1変動表示部で開始されるときに、確変フラグがリセットされる(確率変動状態データが非確率変動状態データに設定される)ことにより、確変制御モードの状態であるか否かを示すデータが確変制御モード中でない旨を示すデータに設定される。このため、確変状態に制御しない旨が決定された変動表示中に他方の変動表示部、たとえば、第2変動表示部で実行される変動表示の回数の違いにより確変制御モード中に実行される変動表示の回数に違いが生じない。その結果として、遊技者間に不公平が生じなくなるので、遊技者の興趣を高めることができる。
(10) なお、前述した実施の形態においては、2次再抽選表示として、図柄を再度変動表示させる例を示した。しかし、これに限らず、2次再抽選表示としては、たとえば、所定のキャラクタを用いて確変状態となるか否かを示す表示を行なう等、図柄以外の画像を表示することにより、2次再抽選表示を行なうようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態においては、2次再抽選表示として、非確変大当りから確変大当りへ成上げるか否かの演出をする表示を一例として示した。しかし、これに限らず、次に示すような演出をする表示を行なう等、遊技者にとって不利な状態から有利な状態へ成上げるか否かの演出をする表示を行なえばよい。
(a) 確変制御モードの終了条件として用いられる確変制御モード中での変動表示回数の上限値を第1の設定回数(たとえば、50回)から第1の設定回数よりも多い第2の設定回数(たとえば、100回)に成上げるか否かの演出をする表示。
(b) 大当り遊技状態中におけるラウンド数の上限値を第1の設定回数(たとえば、7回)から第1の設定回数よりも多い第2の設定回数(たとえば、15回)に成上げるか否かの演出をする表示。
(c) 大当り遊技状態中における第1特別可変入賞装置20および第2特別可変入賞装置22のそれぞれにおける1回の開放時間を第1の設定時間(たとえば、15秒)から第1の設定時間よりも長い第2の設定時間(たとえば、30秒)に成上げるか否かの演出をする表示。
(12) 前述した実施の形態においては、2次再抽選表示が大当り遊技状態の終了時に行なわれる例を示した。しかし、これに限らず、2次再抽選表示を行なうタイミングとしては、次に示すようなタイミングで行なうようにしてもよい。たとえば、大当り遊技状態中におけるラウンドを切替えるタイミング等の大当り遊技状態における大当り遊技状態終了時以外の所定のタイミングで2次再抽選表示を行なうようにしてもよい。たとえば、大当り遊技状態中におけるラウンドを切替えるタイミングで2次再抽選表示を行なうときには、各ラウンドの開始を指示するラウンド開始コマンド等のラウンドの切替えタイミングを指定する演出制御コマンド等のコマンドを表示制御基板80が受信したときに、2次再抽選表示を実行させる制御を表示制御用マイクロコンピュータ800が行なう。また、たとえば、前述したような大当り遊技状態における大当り遊技状態終了時以外の所定のタイミングと、大当り遊技状態終了時のタイミングとのどちらか一方のタイミングで2次再抽選表示を実行可能なようにし、ランダムカウンタ等のランダム決定手段を用いて、これらのタイミングのうちどちらのタイミングで2次再抽選表示を実行するかをランダムに選択決定するようにしてもよい。また、大当り遊技状態における大当り遊技状態終了時以外のタイミングで2次再抽選表示を行なう場合には、大当り遊技状態中の何ラウンド目で2次再抽選表示を実行するかをランダムカウンタ等のランダム決定手段を用いてランダムに決定するようにしてもよい。
(13) 前述した実施の形態においては、変動表示が行なわれるときの最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなるときには、2次再抽選表示を必ず行なう例を示した。しかし、これに限らず、最終表示結果が非確変大当り図柄の組合せとなるときに、ランダムカウンタ等のランダム決定手段を用いて、2次再抽選表示を実行するか否かをランダムに選択決定するようにしてもよい。
(14) 前述した実施の形態においては、図31の(J)〜(M)に示すように、2次再抽選表示が行なわれたことに起因して確変大当り(確変大当り図柄の組合せ)となったような印象を与える演出が行なわれる例を示した。しかし、実際には、前述のように、当該2次再抽選表示が行なわれる変動表示の変動開始時に既に確変フラグがセットされているので、それに合わせて、既に確変大当りとなっていた旨を報知する表示を行なう演出を2次再抽選表示において実行するようにしてもよい。
(15) 前述した実施の形態においては、始動入賞口として、開閉動作を行なう2つの可変入賞装置(第1可変入賞装置15、第2可変入賞装置17)のそれぞれに始動入賞口(第1始動入賞口14、第2始動入賞口16)が設けられた例を示した。しかし、これに限らず、2つの始動入賞口のうち、一方を可変入賞装置に設けられる始動入賞口とし、他方を可変入賞装置に設けられないような開閉されない始動入賞口として設けてもよい。
(16) 前述した実施の形態においては、大当り遊技状態において、大入賞口(第1大入賞口21、第2大入賞口23)の開放中(ラウンド中)に打球が大入賞口内のV入賞領域に入賞してV入賞スイッチ(第1V入賞スイッチ64、第2V入賞スイッチ69)で検出されると、継続権が発生し、次のラウンドに移行する例を示した。しかし、これに限らず、V入賞スイッチを設けずに、各ラウンド中(ただし、最終ラウンドを除く)において、大入賞口の開放中に打球が大入賞口内に所定数(たとえば、10個)入賞したとき、または、大入賞口が開放されてから一定期間(たとえば、30秒間)が経過したときに、必ず次のラウンドへ移行する制御を行なうようにしてもよい。
(17) 前述した実施の形態においては、飾り図柄(第1飾り図柄、第2飾り図柄)の変動表示を停止させるためのコマンドとして、図柄停止コマンド(第1図柄停止コマンド、第2図柄停止コマンド)を用いる例を示した。しかし、これに限らず、図柄停止コマンドを用いずに、飾り図柄の変動表示を開始してからの経過時間を表示制御用マイクロコンピュータ800において監視し、変動表示を開始してから、変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過したときに、飾り図柄の変動表示を停止させる制御を行なうようにしてもよい。
(18) 前述した実施の形態においては、図16の特別遊技処理において、確変制御モードにおける変動表示回数である確変時変動回数を計数する手段(S711)と、時短制御モードにおける変動表示回数である時短時変動回数を計数する手段(S716)とを別個に設けた例を示した。しかし、これに限らず、変動表示回数を計数する手段(変動表示回数計数用のステップ)は、1つだけ設けてもよい。その場合には、S701において第1側大当りが決定されていないと判断されたときには、変動表示回数を計数し、確変フラグがセットされているときには、S712に進んで変動表示回数が確変終了回数に達したか否かを判断し、一方、確変フラグがリセットされており時短フラグがセットされているときには、S717に進んで変動表示回数が時短終了回数に達したか否かを判断するようにしてもよい。また、図16の特別遊技処理においては、確変時変動回数を計数する手段(S711)と、時短時変動回数を計数する手段(S716)とのそれぞれについて、変動回数をアップカウントする例を示した。しかし、これに限らず、これらの計数手段は、変動回数をダウンカウントするように構成されていてもよい。そのように構成するときには、確変制御モードに移行するときに確変時変動回数として確変終了回数と同じ値をセットし、S711でダウンカウントしてS712では値が0になったときに、確変終了回数になったと判断する。同様に、時短制御モードに移行するときに時短時変動回数として時短終了回数と同じ値をセットし、S716でダウンカウントしてS717では値が0になったときに、時短終了回数になったと判断する。
(19) 前述した実施の形態においては、第1の変動表示部と第2の変動表示部とのそれぞれについては、大当りとなることが決定されたときに、大当りとなることを報知する予告演出である大当り予告が行なわれる場合があることを説明した。このような大当り予告は、次のように行なってもよい。たとえば、第1の変動表示部と第2の変動表示部とにおいて、いずれか一方の変動表示部において、他方の変動表示部での変動表示結果を対象として大当りとなることを報知する予告演出としての大当り予告を行なうようにしてもよい。より具体的には、いずれか一方の変動表示部において、最終表示結果が大当り図柄の組合せとなるときの変動表示の開始条件が成立したときに、他方の変動表示部において大当り予告を行なうようにしてもよい。また、いずれか一方の変動表示部において、最終表示結果が大当り図柄の組合せとなるときの変動表示が開始された後の所定のタイミングで、他方の変動表示部において大当り予告を行なうようにしてもよい。
(20) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限
的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
8 第1特別図柄表示器、8k 第1飾り変動表示部、9 第2特別図柄表示器、9k 第2飾り変動表示部、1 パチンコ遊技機、53 遊技制御用マイクロコンピュータ、800 表示制御用マイクロコンピュータ。