JP2006332005A - 電線用コネクタ - Google Patents

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Akihito Sukegawa
章仁 助川
Takao Inoue
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Abstract

【課題】電線のプラグボディへの組立作業が容易で組立工数の低減を図ることができる電線用コネクタを提供する。
【解決手段】プラグ31aとプラグ31aと別体に樹脂成形された整線台32とからなるプラグボディ30の外周に金属製のシールドケース8を有し相手方コネクタであるレセプタクルに接続可能な接続部31と、接続部31内部の多数本のコンタクトピン4に多数のポスト4aが形成されており、各ポスト4aそれぞれに電気的に接続された多数本の絶縁被覆電線2aを結束されたケーブル2とを備えた電線用コネクタであって、各ポスト4aは端部にスリット4cが形成され、多数本の絶縁被覆電線2aの各芯線2bが該スリット4cに狭持され且つはんだ付けされてなることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、多数本の絶縁被覆電線が接続された電線用コネクタに関するものである。
従来から、多数の絶縁被覆電線2aを結束されたケーブル2がそれぞれ接続された複数のポスト4bを備えた電線用プラグコネクタ1(図5に示す)と、プリント配線板のような回路基板に実装されプラグコネクタ1が着脱自在に結合される相手側コネクタであるレセプタクル(図示せず)とで構成されるコネクタ装置が知られている。
図5及び図6、図7を参照しながら説明するとプラグコネクタ1は、合成樹脂成形品からなるプラグボディ3を備え、導電性の金属板からなる接触子としての多数本のコンタクトピン4をプラグボディ3の幅方向に並設し上下2段に配設した構成を有している。図6、7におけるプラグボディ3には、該プラグボディ3の幅方向に並設される多数本の内部電線2aの芯線2bをはんだ固定する多数のポスト4bがコンタクトピン4の電線2aに近い側の把持部7内部に形成されている。
また、ポスト4bは、プラグボディ3に保持される電線2aの芯線2bをプラグボディ3の外側に向けてはんだ付け面が配設され、レセプタクルに接続され嵌合凹所31bに配設されるコンタクトピン4と連続一体に形成されている。ここで、多数本の電線2aの芯線2bを固定するポスト4aは電線2aをはんだ固定する面が凹陥状に形成され、電線2aの芯線2bと長手方向に交差し、芯線2bをはんだ固定されている。
なお、多数本の芯線2bをポスト4bに固定した後ははんだ固定される多数本の電線2aの芯線2bを樹脂成形によりプラグボディ3と一体的に中押し成形し、更にシールドケース8で覆い、更にその上に把持部7を上押し成形により形成する。
以上説明した図5及び図6、図7に示す構成のプラグコネクタ1は、ポスト4bに芯線2bがはんだ固定されるので、確実に電線2aとコンタクトピン4が電気的に導通できるという利点がある。
実開平6−29006
しかしながら、上述の電線用プラグコネクタ1では、電線2aの芯線2bをポスト4bにはんだ固定するために、はんだ固定する前にポスト4bと芯線2bとを固定保持するために治具等による固定が必要であり、組立作業が面倒になり組立工数が多くなるという問題があった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、組立作業が容易で組立工数の低減を図ることができる電線用コネクタを提供することにある。
請求項1の発明は、プラグと該プラグと別体に樹脂成形された整線台とからなるプラグボディの外周に金属製のシールドケースを有し相手方コネクタであるレセプタクルに接続可能な接続部と、該接続部内部の多数本のコンタクトピンに多数のポストが形成されており、各ポストそれぞれに電気的に接続された多数本の絶縁被覆電線であるケーブルとを備えた電線用コネクタであって、各ポストは端部にスリットが形成され、多数本の絶縁被覆電線の各芯線が該スリットに狭持され且つはんだ付けされてなることを特徴とする。
この発明によれば、各ポストに形成されたスリットによって電線を接続保持することができ、電線をポストにはんだ固定する組立作業時に治具等により仮固定する必要がないので、組立作業が容易にでき、はんだ作業も非常に作業しやすくなり、大幅な組立工数の低減になる。
請求項2の発明は、整線台に前記絶縁被覆電線を狭持する位置決め溝が形成されることを特徴とする。
この発明によれば、スリットに被覆電線の芯線を狭持すると同時に位置決め溝で被覆電線を固定できるので、より一層仮固定が安定的になり組み立て作業が非常にしやすくなり、更に大幅な組立工数の低減になる。
請求項3の発明は、前記整線台に多数本の前記コンタクトピンのポスト近傍を収用固定するコンタクト収用溝が形成されることを特徴とする。
この発明によれば、はんだ付け作業をするポストがプラグボディからの浮き上がり防止になるので、組み立て作業がしやすくなり更なる組立工数の低減になる。
請求項4の発明は、多数本のポストは千鳥状に配設されたことを特徴とする。
この発明によれば、プラグコネクタの幅方向の寸法をコンパクトに出来るので、ポストのスリットの周りにはんだ付けスペースを広く取ることが出来る。
以下、本発明に係るプラグコネクタの好適な実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態におけるプラグコネクタ1は、多数本の絶縁被覆電線2aが内部にあるケーブル2が接続され、このプラグコネクタ1にレセプタクルが接続される。プラグコネクタ1が電線用コネクタを構成し、レセプタクル2が相手側コネクタを構成している。なお、図6および図7に付した従来のコネクタの構造と同一の機能を有する構成部材には、同一の符号を用いて説明する。また、図5における完成品は従来と本実施形態を同一の符号を用いて説明する。
プラグコネクタ1は、合成樹脂成形品からなるプラグボディ30を備え、プラグ31aと整線台32からなる。導電性の金属板、例えばりん青銅からなる接触子としての多数本のコンタクトピン4をレセプタクルと嵌合させるプラグボディ30の嵌合凹所31b内に配設しプラグ31aの外周をシールドケース8で覆い、レセプタクルと嵌合する接続部31を形成する。なお、コンタクトピン4は金属板からプレス成形により形成され、コンタクトピン4のケーブル側の多数本の電線2aとの接続箇所に多数本の電線2aに対応したポスト4aが立設され形成されている。以下、図1のプラグボディ30のプラグ31a側を前、ケーブル2側を後、同じく図1の上下方向を上下、左右方向を左右と規定して説明する。
プラグボディ30は、幅方向(図1の左右方向)のケーブル接続側にポスト4aを配設する整線台32を備えており(図2参照)、この整線台32にはコンタクト4のポスト4aに隣接する箇所を収用し固定するコンタクト収用溝32gがプラグボディ30の幅方向に形成されており、整線台32の後部には、多数本の電線2aをプラグボディ30の幅方向に配列するための複数の位置決め溝32aがプラグボディ3の幅方向に並設されている。
プラグ31aの嵌合凹所31bは図5に示すようにプラグ31aの上下2段に設けられているため、これまで図1および図2を用いて上側のポスト4aについて説明したが、上側のポスト4aと同じように下側にもポスト4aが配設される。したがって、コンタクトピン4をプラグ31aの下側の嵌合凹所31bに組み込んだ後にプラグ31aを整線台32に組み込むのである。更に、上側の構成と同じようにプラグボディ30は、幅方向のケーブル2接続側にポスト4aを配設する整線台32を備えており、この整線台32にはコンタクト4のポスト4aに隣接する箇所を収用し固定するコンタクト収用溝32gがプラグボディ30の幅方向に形成されており、整線台32の後部には、多数本の電線2aをプラグボディ30の幅方向に配列するための複数の位置決め溝32aがプラグボディ30の幅方向に並設されている。
ポスト4aは、図2に示すように下縁に開放されたスリット4cを有する二股のフォーク状に形成されており、隣接するポスト4aは千鳥状に配設される。この時プレス成形の送りライナーが切断されてないコンタクトピン4がコネクタプラグ1のピッチと同じに配列された状態で、多数本の長いコンタクトピン41と短いコンタクトピン42それぞれが別々に形成される。まず、長いコンタクトピン41を送りライナーが接続されたままで整線台32と別体のプラグ31aの嵌合凹所3bに後ろから圧入され、ポスト4aを形成する切断箇所カット用の専用治具にて多数本まとめて切断する。さらに、短いコンタクトピン42を送りライナーが接続されたままで整線台32と別体のプラグ31aの嵌合凹所に後ろから圧入され、ポストを形成する切断箇所カット用の専用治具にて多数本まとめて切断する。この後さらにプラグ31aと別体の整線台32が整線台32の左右両側のフック32bをプラグ31aの凹部31dに嵌合され、同時にプラグ31aの後端に形成された4本のボス31e、31e、31f、31fが整線台32の前端に形成されたボス31e、31e、31f、31fに対峙する4箇所の穴32c、32c、32d、32dに嵌合されプラグボディ30が完成する(図2参照)。この時コンタクト収用溝32gは整線台32に形成されているので、コンタクトピン4の浮き上がりを防止する。
コンタクトピン4は、ケーブル2側のポスト4aが形成される端部を立設され厚み方向が位置決め溝32aを形成するたて壁32eとほぼ一致し、位置決め溝32aに対応するように配置される。つまり、整線台32の上方から位置決め溝32aに電線2aを導入してスリット4cに電線2aの芯線2bを狭持するようになっており、電線2aがプラグボディ30の幅方向に沿って配設される。スリット4cの幅H1(図1参照)は接続する電線2aの芯線2bにスリット4cの両側縁が保持される程度に設定されている。したがって、絶縁被覆を有する電線2aの芯線2bを上方からスリット4cに組み込むと、スリット4cの両側縁で狭持され、スリット4cの中で芯線2bがポスト4aに保持されるのである。
なお、プラグボディ30の幅方向において隣り合う位置決め溝32aの寸法H2(図1参照)は、電線2aの外径とほぼ同じ程度の寸法に設定してあり、位置決め溝32aを形成するたて壁32eの先端はテーパー状になっておりテーパーの下には段部32fが形成されている。これは被覆電線2aを挟持すると同時に、電線2aを位置決め溝32aに狭持ししやすく、狭持後抜け難くし、電線2aの芯線2bのスリット4cのみによる固定のみならず仮固定を確実な状態にできる。
図1及び図3に示すように電線2aの接続方法は、電線2aの芯線2bを上方からスリット4cに組み込み、スリット4cの両側縁で狭持され、スリット4cの中で芯線2bがポスト4aに保持された状態で、芯線2bとりん青銅等の材料で形成されたポスト4aのはんだ付け面にはんだこてを用いて各一本ずつ作業者が手はんだで接続する。これによって電線2aの芯線2bとポスト4a即ちコンタクトピン4と確実に電気的導通がなされるようになっている。
また、図1のスリット4cは芯線2bを導く上側と下側の芯線2b幅方向の寸法を同じにしてあるが、上側ほどスリット4cの寸法H1を広くするように傾斜した傾斜面を形成するようにしてもよい。これにより、スリット4cに対する電線2aの芯線2bをスリット4cに圧入しやすくなる。
本実施例のコネクタプラグのポスト4aははんだ固定後、各ポスト4aとそれに対応したはんだ付け部5にカバー9(図4参照)を被せた後、プラグボディ30の真後ろに多数本の電線2aごとまとめて中押し成形によりプラグボディ30と一体になるように樹脂成形し固定する。電線2aをプラグボディ30と一体に樹脂固定することにより、ケーブル2結束時のコネクタプラグの抜き差し等による外力が直接的にはんだ付け部5、特に各はんだ付け部5の芯線2bとの境目近傍にかからないようになり、芯線2bの断線を回避できるようになる。
下側にも多数本の芯線2bとポスト4aとのはんだ付け箇所があるため上側と同時に上下の成形箇所が一体になるように中押し成形がなされる。
この中押し成形される箇所は図4に示すように幅方向はプラグボディ3の幅とほぼ同じであり、長手方向(図4の前後方向)はポスト4aを配設する整線台32の後ろで電線2aが結束され、ケーブル内に収まり且つシールドケース8で覆われ得る範囲で樹脂成形される。
本実施形態のプラグコネクタ1は、ケーブル2を接続したプラグボディ3が製造された後、このプラグボディ3の外側から中押し成形がなされ、その中押し成形により形成された中押し成形部6の外側からシールドケース8を被せ、さらに上押し成形がなされその上押し成形により把持部7が成形されることによって完成する。
なお、上記の説明は前後2列に千鳥状に配設され、上下2段に配設されたポスト4aに関するものであるが、これに限らず前後3段以上でもよい。また、所謂ストレートタイプのプラグコネクタ1に関するものであるが、これに限らずL字型プラグコネクタ1についても適用することが出来る。
本発明の一実施形態に係るプラグコネクタにおける整線台の拡大立体図である。 プラグコネクタのプラグボディの組立方法の説明図で、整線台をプラグに組み込む立体図である。 プラグコネクタのポストへの電線の組み込み方法の説明図で、整線台の立体図である。 プラグコネクタのはんだ付け後の組立方法の説明図で、ポストの上にカバーを被せた後、中押し成形をした説明図である。 プラグコネクタの完成立体図である。(外形に表れる箇所は従来と共通である。) 従来構造のプラグコネクタにおける整線台の上方からポストを示す拡大図である。 図6に示す従来構造のプラグコネクタにおける整線台の横方向からポストを示す拡大図である。
符号の説明
1 プラグコネクタ
2 ケーブル
2a (被覆)電線
2b 芯線
3、30 プラグボディ
31 接続部
31a プラグ
31b 嵌合凹所
31c 押え壁
31d 凹部
31e、31f ボス
32 整線台
32a 位置決め溝
32b フック
32c、32d 穴
32e たて壁
32f 段部
32g コンタクト収用溝
4 コンタクトピン
41 長いコンタクトピン
42 短いコンタクトピン
4a ポスト
4b ポスト(従来構造)
4c スリット
5 はんだ付け部
6 中押し成形部
7 把持部
8 シールドケース

Claims (4)

  1. プラグと該プラグと別体に樹脂成形された整線台とからなるプラグボディの外周に金属製のシールドケースを有し相手方コネクタであるレセプタクルに接続可能な接続部と、該接続部内部の多数本のコンタクトピンに多数のポストが形成されており、各ポストそれぞれに電気的に接続された多数本の絶縁被覆電線を結束されたケーブルとを備えた電線用コネクタであって、各ポストは端部にスリットが形成され、多数本の絶縁被覆電線の各芯線が該スリットに狭持され且つはんだ付けされてなることを特徴とする電線用コネクタ。
  2. 前記整線台に前記絶縁被覆電線を狭持する位置決め溝が形成されることを特徴とする請求項1記載の電線用コネクタ。
  3. 前記整線台に多数本の前記コンタクトピンのポスト近傍を収用固定するコンタクト収用溝が形成されることを特徴とする請求項2記載の電線用コネクタ。
  4. 多数本のポストは千鳥状に配設されたことを特徴とする請求項1、2または3記載の電線用コネクタ。
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