JP2006331596A - 光ディスク装置および光ディスク装置の制御方法 - Google Patents

光ディスク装置および光ディスク装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光ディスク装置において、光ディスクの回転時における偏心に影響されることなく、光ディスクの記録領域を良好に維持しながら光ディスクのトラックを有さない領域に信号を正確に記録することを可能にする。
【解決手段】
光ディスク記録装置は、光スポットを光ディスクのトラックに追従させるトラッキングサーボ制御時における対物レンズ28の変位量を検出する対物レンズ位置検出器33、同対物レンズ28の変位量を所定の周期でサンプリングした変位量データを記憶するとともに、同変位量データに基づいて生成されるトラッキング制御量を記憶する外部記憶回路62を備えている。そして、光ディスクDKのBCAにメディアIDを記録する際には、外部記憶回路62に記憶しているトラッキング制御量に基づいて対物レンズ28を光ディスクDKの径方向に変位させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ブルーレイディスク(Blu-ray Disk),HD−DVDなどの光ディスク上のトラックを有さない領域に信号を記録する光ディスク装置および光ディスク装置の制御方法に関する。
従来から、ブルーレイディスク(Blu-ray Disk),HD−DVDなどの光ディスクには、光ディスク自体または光ディスクに記録された情報の不正なコピーを防止する目的で光ディスクごとに固有の識別情報(メディアID)が記録されている。この識別情報は、一般に光ディスクの最内周部に形成されたBCA(Burst Cutting Area)またはNBCA(Narrow Burst Cutting Area)にバーコードによって表されて記録されている。
ところで、光ディスクには、規格上許容された範囲の偏心が存在する。このため、光ディスクに信号を記録し、または光ディスクに記録された信号を再生する光ディスク装置においては、光ディスク上に対物レンズによって形成される光スポットが、光ディスクのトラック上を正確に追従するようにトラッキングサーボ制御が行われている。ところが、光ディスクにおける前記BCAまたはNBCAにはトラックが存在しないため、同BCAまたはNBCAに識別情報を記録する際には、トラッキングサーボ制御を行うことができない。この場合、光ディスクの偏心により識別情報がBCAまたはNBCAを越えて記録されることによる光ディスクの記録領域の減少を防止するため、例えば、下記特許文献1に示すように、BCAまたはNBCAにそれぞれ隣接する内周側および外周側の各領域にそれぞれ緩衝領域を設けている光ディスクがある。これにより、識別情報をBCAまたはNBCAに記録する際、光ディスクの偏心によって、同識別情報がBCAまたはNBCAを越えて記録されても光ディスクの記録領域の減少を防止することができる。
特開2001−195786号公報
しかしながら、このような緩衝領域が設けられていない光ディスクにおいては、光ディスクの偏心によって識別情報がBCAまたはNBCAを越えて記録され、光ディスクの記録領域が減少するという問題がある。また、緩衝領域が設けられている光ディスクにおいても、光ディスク装置における光ディスクを回転させるスピンドルモータの回転軸の偏心によって識別情報がBCAまたはNBCAを越えて記録される場合があり、これによっても光ディスクの記録領域が減少するという問題がある。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、光ディスクの回転時における偏心に影響されることなく、光ディスクの記録領域を良好に維持しながら光ディスクのトラックを有さない領域に信号を正確に記録することが可能な光ディスク装置および光ディスク装置の制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、入射したレーザ光を集光して光ディスク上に光スポットを形成する対物レンズと、対物レンズを介して光ディスクに記録用のレーザ光を出射する記録用レーザ光源と、記録用レーザ光源によるレーザ光の出射を制御して、光ディスクに信号を記録する信号記録手段とを備えた光ディスク装置において、対物レンズを介して光ディスクに再生用のレーザ光を出射する再生用レーザ光源と、光ディスクによって反射された再生用のレーザ光を受光して受光信号を出力するフォトディテクタと、対物レンズを光ディスクの径方向に変位させるトラッキングアクチュエータと、フォトディテクタから出力された受光信号に基づいて再生用のレーザ光による光スポットのトラック中心からのずれ量を計算し、同計算したずれ量を用いて光スポットが光ディスクのトラックに追従するようにトラッキングアクチュエータをトラッキングサーボ制御するトラッキングサーボ制御手段と、光ディスクにおけるトラックを有する領域に再生用のレーザ光による光スポットを形成した状態で、トラッキングサーボ制御手段にトラッキングアクチュエータをトラッキングサーボ制御させ、再生用のレーザ光による光スポットを光ディスクのトラックに追従させるためのトラッキング制御量を検出する制御量検出手段と、制御量検出手段により検出されたトラッキング制御量を記憶しておく制御量記憶手段と、光ディスクにおけるトラックを有しない領域に信号記録手段により光ディスクに信号を記録する際、トラッキングサーボ制御手段によるトラッキングサーボ制御を停止させた状態で、制御量記憶手段に記憶されているトラッキング制御量に応じてトラッキングアクチュエータを駆動制御するトラッキングアクチュエータ駆動制御手段とを設けたことにある。
この場合、前記制御量検出手段は、フォトディテクタによって検出された再生用のレーザ光による光スポットのトラック中心からのずれ量に基づいてトラッキング制御量を検出するようにするとよい。また、これに代えて、前記トラッキングアクチュエータによる対物レンズの変位量を検出する変位量検出手段を備え、制御量検出手段は、変位量検出手段によって検出される対物レンズの変位量に基づいてトラッキング制御量を検出するようにしてもよい。また、この場合、前記信号記録手段によって光ディスクに記録される信号は、光ディスクを他の光ディスクと識別するために光ディスクごとに設定される識別情報とするとよい。
このように構成した本発明の特徴によれば、対物レンズを光ディスクのトラックに対してトラッキングサーボ制御するための再生用レーザ光源、フォトディテクタ、トラッキングアクチュエータおよびトラッキングサーボ制御手段を用いて、信号の記録対象となる光ディスクのトラックに対してトラッキングサーボ制御により光スポットを追従させ、同トラッキングサーボ制御時における光スポットをトラックに追従させるためのトラッキング制御量を検出している。この場合、検出されたトラッキング制御量は光ディスクの偏心量に対応している。そして、光ディスクに信号を記録する場合には、同トラッキングサーボ制御に代えて、同トラッキング制御量に基づいて対物レンズを駆動制御している。このため、光ディスク上に形成される光スポットは、光ディスクの偏心に応じて光ディスクの径方向に変位しながら信号の記録を行う。これにより、光ディスクのトラックを有さない領域を越えて信号が記録されることが防止される。この結果、光ディスクの回転時における偏心に影響されることなく、光ディスクの記録領域を良好に維持しながら光ディスクのトラックを有さない領域に信号を正確に記録することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記制御量検出手段は、再生用のレーザ光による光スポットを光ディスクのトラックに追従させるためのトラッキング制御量を複数回検出し、トラッキングアクチュエータ駆動制御手段は、複数回検出されたトラッキング制御量の平均値、中央値または高頻度値に基づいてトラッキングアクチュエータを駆動制御することにある。なお、高頻度値とは、発生頻度の最も高い値の近傍の値を示す。これにより、1回のトラッキング制御量の検出に比べて安定したトラッキング制御量を検出することができ、光ディスクに信号を記録する際、より正確に光スポットを光ディスクの偏心に応じて変位させることができる。
また、本発明は装置の発明として実施できるばかりでなく、方法の発明としても実施できるものである。
以下、本発明に係る光ディスク装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、ブルーレイディスク(Blu-ray Disk),HD−DVDなどの光ディスクDKにメディアIDを記録する光ディスク記録装置の全体概略図である。メディアIDとは、光ディスク自体または光ディスクに記録される情報の不正なコピーを防止するために、光ディスクごとに設定され記録される識別情報である。このメディアIDは、図2(A)に示すように、光ディスクDKの記録領域1の内周側に所定の幅を有して環状に形成されたBCA(Burst Cutting Area)2(またはNBCA(Narrow Burst Cutting Area))にバーコード3によって表されて記録される。この光ディスク記録装置は、光ディスクDKを回転駆動する回転駆動装置10と光ディスクDKにレーザ光を照射するとともに同照射による光ディスクDKからの反射光を受光する光ピックアップ20とを備えている。
回転駆動装置10は、光ディスクDKを回転駆動するためのスピンドルモータ11および光ディスクDKを径方向に移動させるフィードモータ12を備えている。スピンドルモータ11の回転軸11bにはターンテーブル13が固定されており、同ターンテーブル13上に光ディスクDKが着脱可能に組み付けられるようになっている。
スピンドルモータ11内には、スピンドルモータ11の回転、すなわちターンテーブル13(光ディスクDK)の回転を検出して、同回転を表す回転検出信号を出力するエンコーダ11aが内蔵されている。この回転検出信号は、ターンテーブル13(光ディスクDK)の回転位置が一つの基準回転位置に来るごとに発生されるインデックス信号INDEXと、所定の微小な回転角度ずつハイレベルとローレベルを繰返すパルス列信号とからなるとともに互いにπ/2だけ位相のずれたA相信号φAおよびB相信号φBとからなる。
このスピンドルモータ11の回転は、スピンドルモータ制御回路14によって制御される。スピンドルモータ制御回路14は、後述するコントローラ70によって制御されて、前記エンコーダ11aから供給される回転検出信号INDEX,φA,φBを用いて、光ディスクDKが常に線速度一定で回転するようにスピンドルモータ11の回転を制御する。具体的には、コントローラ70から供給される光ディスクDKの径方向における光スポットを形成する位置を表す信号により、同光スポットを形成する位置における光ディスクDKの線速度に対応するスピンドルモータ11の回転速度を算出してエンコーダ11aから供給される回転検出信号INDEX,φA,φBを用いて同スピンドルモータ11の回転速度をサーボ制御する。これにより、光スポットが形成されている位置における光ディスクDKの光ピックアップ20に対する線速度が一定に保たれる。
フィードモータ12は、スクリューロッド15を介して、スピンドルモータ11を固定支持するとともに光ディスクDKの径方向の移動のみが許容された支持部材16に連結されている。スクリューロッド15は、その一端にてフィードモータ12の回転軸に一体回転するように連結され、その他端に支持部材16に固着されたナット(図示しない)に螺合している。したがって、フィードモータ12が回転すると、スピンドルモータ11、ターンテーブル13および支持部材16はスクリューロッド15およびナットからなるねじ送り機構により光ディスクDKの径方向に変位する。
フィードモータ12内にも、フィードモータ12の回転を検出して、前記エンコーダ11aと同様の回転検出信号INDEX,φA,φBを出力するエンコーダ12aが内蔵されている。このエンコーダ12aからの回転検出信号INDEX,φA,φBは、フィードモータ制御回路17およびコントローラ70にそれぞれ供給され、光スポットが形成される光ディスクDK上の径方向位置の検出に用いられる。フィードモータ制御回路17は、コントローラ70に制御されて、エンコーダ12aからの回転検出信号INDEX,φA,φBを用いて光ピックアップ20の光ディスクDKに対する径方向位置を変更制御する。
具体的には、回転検出信号INDEX,φA,φBに基づいて支持部材16(スピンドルモータ11)の光ディスクDKの径方向位置を計算し、すなわち光ディスクDKの中心に対する光スポットの形成されている径方向位置(半径)を計算し、この径方向位置(半径)を用いて、コントローラ70から供給される光ディスクDKの径方向における光スポットを形成する位置を表す信号により指示された位置に光スポットを形成するように、フィードモータ12の回転を制御する。また、フィードモータ制御回路17は、コントローラ70から供給される移動方向と移動速度を表す制御信号により、指示された方向に指示された速度で支持部材16(スピンドルモータ11)を移動するようにフィードモータ12の回転を制御する。
光ピックアップ20は、記録用レーザ光源21、再生用レーザ光源22、コリメートレンズ23,24、ビームスプリッタ25、偏光ビームスプリッタ26、1/4波長板27、対物レンズ28、凸レンズ29、シリンドリカルレンズ30およびフォトディテクタ31を備えている。これらのうち記録用レーザ光源21は、光ディスクDKにメディアIDを記録するための記録用のレーザ光(出射パワーの高いレーザ光)を出射するレーザ光源であり、光ディスクDKの複数のトラックに亘って光スポットを形成するレーザ光(例えば、長円形状の光スポットを形成するレーザ光)を出射するレーザ光源である。また、再生用レーザ光源22は、光ディスクDKに記録された信号を再生するための再生用のレーザ光(出射パワーの低いレーザ光)を出射するレーザ光源であり、光ディスクDKのトラックの幅に対応する円形状の光スポットを形成するレーザ光を出射するレーザ光源である。
この光ピックアップ20においては、記録用レーザ光源21から出射される記録用のレーザ光を、コリメートレンズ23、ビームスプリッタ25、偏光ビームスプリッタ26、1/4波長板27及び対物レンズ28を介して光ディスクDKに集光させ、光ディスクDK上における複数のトラックに亘って長円形状の光スポットを形成する。また、再生用レーザ光源22から出射される再生用のレーザ光を、コリメートレンズ24、ビームスプリッタ25、偏光ビームスプリッタ26、1/4波長板27及び対物レンズ28を介して光ディスクDKに集光させ、光ディスクDK上にトラック幅に対応する円形状の光スポットを形成する。
この光ディスクDKに形成された再生用のレーザ光による光スポットからの反射光は、対物レンズ28、1/4波長板27、偏光ビームスプリッタ26、凸レンズ29及びシリンドリカルレンズ30を介して、フォトディテクタ31に導かれて受光される。フォトディテクタ31は、分割線で区切られた4つの同一正方形状の受光素子からなる4分割受光素子によって構成されており、各受光素子は受光量に比例した検出信号A,B,C,Dをそれぞれ受光信号として出力する。なお、検出信号A,B,C,Dは、左上から時計回りに配置された各受光素子の受光量を表している。
また、この光ピックアップ20は、トラッキングアクチュエータ32および対物レンズ位置検出器33も備えている。トラッキングアクチュエータ32は、対物レンズ28を光ディスクDKの径方向に微動させて光スポットを光ディスクDKのトラック中心に正確に形成させる。また、対物レンズ位置検出器33は、光ディスクDKの径方向における対物レンズ28の基準位置(中立位置)からの変位量を検出し、同変位量を表す検出信号をA/D変換器61に出力する。なお、この光ピックアップ20には、対物レンズ28のフォーカスサーボ制御のために対物レンズ28を光軸方向に変位させるフォーカスアクチュエータ(図示せず)および記録用レーザ光源21から出射された記録用のレーザ光による光スポットからの反射光を受光して、対物レンズ28をフォーカスサーボ制御するための受光信号を出力する光学系(図示せず)も備えているが、これらは、本発明に直接関係しないので、その説明は省略する。
フォトディテクタ31には、HF信号増幅回路41が接続されている。HF信号増幅回路41は、フォトディテクタ31から出力された受光信号A〜Dをそれぞれ増幅して、トラッキングエラー信号生成回路42に出力する。トラッキングエラー信号生成回路42は、HF信号増幅回路41を介してフォトディテクタ31から出力された検出信号A〜Dを用いた演算(具体的には、(A+B)−(C+D)の演算)により、光スポットのトラック中心からのずれ量を表すトラッキングエラー信号を生成して、トラッキングサーボ回路43に出力する。トラッキングサーボ回路43は、トラッキングエラー信号に基づいてトラッキングサーボ信号を生成して加算器44に出力する。
加算器44は、トラッキングサーボ信号に後述するジャンプ信号発生回路46から出力されるジャンプ信号を加算してドライブ回路45に出力する。ドライブ回路45は、トラッキングサーボ信号または後述するトラッキング駆動信号発生回路64から出力されるトラッキング駆動信号に応じてトラッキングアクチュエータ32を駆動制御して、対物レンズ28を光ディスクDKの径方向に変位させる。これらのトラッキングエラー信号生成回路42、トラッキングサーボ回路43およびドライブ回路45が、対物レンズ28をトラッキングサーボ制御する本発明に係るトラッキングサーボ制御手段を構成する。
ジャンプ信号発生回路46は、コントローラ70によって制御されてスピンドルモータ11のエンコーダ11aから出力されるインデックス信号INDEXを検出するごとに、対物レンズ28を光ディスクDKの径方向に1トラック分だけ内周側に変位させるジャンプ信号を加算器44に出力する。加算器44は、前記トラッキングサーボ信号に同ジャンプ信号を加算してドライブ回路45に出力する。すなわち、インデックス信号INDEXごとに出力されるジャンプ信号によって、対物レンズ28は、同一トラック上を再び追従する。なお、この光ディスク記録装置には、記録用レーザ光源21から出射された記録用のレーザ光による光スポットからの反射光に対応する受光信号、または再生用レーザ光源22から出射された再生用のレーザ光による光スポットからの反射光に対応する受光信号(フォトディテクタ31から出力される受光信号A〜D)を用いて、対物レンズ28をフォーカスサーボ制御するためのフォーカスエラー信号生成回路、フォーカスサーボ回路およびドライブ回路をそれぞれ備えているが、本発明に直接関係しないので、その説明は省略する。
光ピックアップ20の記録用レーザ光源21には、記録用レーザ光源21を駆動するための記録用レーザ駆動回路51が接続されている。記録用レーザ駆動回路51は、コントローラ70の指令に応じて記録用レーザ光源21を駆動させ、記録用レーザ光源21から記録用のレーザ光を出射させる。また、記録用レーザ駆動回路51は、記録用信号生成回路52から出力される記録用信号に基づいて記録用レーザ光源21をオン・オフ動作させる。
記録用信号生成回路52は、コントローラ70の指示に応じて光ディスクDKにメディアIDを記録するための記録用信号を生成して記録用レーザ駆動回路51に出力する。具体的には、記録用信号生成回路52は、データ変換回路53から出力されるバーコードデータを一時的に記憶し、コントローラ70の指示に応じて同記憶したバーコードデータをクロック信号発生回路54から出力されるクロック信号を用いて変調して記録用信号を生成する。バーコードデータは、メディアIDをバーコードによって表すためのデータであり、図2(B)に示すバーコード3におけるバー部3aおよびバー部3aとバー部3aとの間のスペース部3bの各配列状態を表すデータである。したがって、記録用信号生成回路52は、バーコードデータをバーコードにおけるバー部3aおよびスペース部3bを形成するために必要なパルス数(例えば、バー部3aを10パルス、バー部3aとスペース部3bとの合計を31パルスの整数倍)からなるパルス列信号に変調して記録用信号を生成する。
データ変換回路53は、コントローラ70から出力される光ディスクDKごとに設定されるメディアIDを表す信号を、同信号に対応するバーコードデータに変換して記録用信号生成回路52に出力する。また、クロック信号発生回路54は、エンコーダ11aから出力される回転検出信号INDEX,φA,φBを用いて、記録用信号生成回路52による記録用信号の生成の基準となるクロック信号(例えば、144000パルス/周)を生成して記録用信号生成回路52に出力する。また、光ピックアップ20の再生用レーザ光源22には、再生用レーザ光源22を駆動するための再生用レーザ駆動回路55が接続されている。再生用レーザ駆動回路55は、コントローラ70の指令に応じて再生用レーザ光源22を駆動させ、再生用レーザ光源21から再生用のレーザ光を出射させる。
A/D変換器61は、スピンドルモータ11のエンコーダ11aからの回転検出信号φA,φBのパルス数をカウントして、所定のカウント値ごとに対物レンズ位置検出器33からの検出信号をサンプリングホールドして、同サンプリングホールドした検出信号をA/D変換し、同検出信号の瞬時値を表すデジタル信号を外部記憶回路62に出力する。すなわち、光ディスクDKの1つのトラックにおける所定のカウント値に対応する各検出位置で対物レンズ28の変位量(光ディスクDKの偏心量)を検出して、同検出した変位量データを外部記憶回路62に出力する。
外部記憶回路62は、コントローラ70によってデータの書き込みおよび読み出しが制御される記憶装置である。具体的には、コントローラ70による書き込みの指示に応じてA/D変換器61を介して出力される対物レンズ位置検出器33の検出信号の瞬時値、すなわち対物レンズ28の変位量データを順次記憶する。また、コントローラ70による読み出しの指示に応じて、同記憶した対物レンズ28の変位量データをコントローラ70に出力し、同出力した変位量データを用いて生成されたトラッキング制御量を記憶する。ここで、トラッキング制御量とは、詳しくは後述するが、コントローラ70によって計算される対物レンズ28を光ディスクDKの径方向に駆動するための駆動量を表すデータである。さらに、この外部記憶回路62は、スピンドルモータ11のエンコーダ11aからの回転検出信号φA,φBのパルス数をカウントするカウンタ(図示せず)を備えており、コントローラ70による読み出しの指示に応じて前記所定のカウント値ごとに同記憶したトラッキング制御量データをD/A変換器63に順次出力する。
D/A変換器63は、外部記憶回路62から出力されるトラッキング制御量を順次アナログ信号に変換してトラッキング駆動信号発生回路64に出力する。トラッキング駆動信号発生回路64は、D/A変換器63を介して外部記憶回路62から出力されるトラッキング制御量に基づいて、対物レンズ28を光ディスクDKの径方向に駆動させるためのトラッキング駆動信号(トラッキングサーボ回路43によって生成されるトラッキングサーボ信号に相当する信号)を生成してドライブ回路45に出力する。
コントローラ70は、CPU、ROM、RAM、ハードディスクなどからなるマイクロコンピュータによって構成されており、キーボード、マウスなどからなる入力装置71からの指示に従って図3および図4に示す各プログラムを実行することによりトラッキング制御量の生成およびメディアIDの記録を行うとともに、各プログラムの実行過程および実行結果を、CRT(または液晶ディスプレイ)、プリンタなどからなる出力装置72に適宜表示させる。このコントローラ70には、スピンドルモータ制御回路14、フィードモータ制御回路17、トラッキングサーボ回路43、ジャンプ信号発生回路46、記録用レーザ駆動回路51、記録用信号生成回路52、データ変換回路53、再生用レーザ駆動回路55、外部記憶回路62およびトラッキング駆動信号発生回路64が、それぞれの作動制御のために接続されている。
上記のように構成した実施形態の作動について説明する。作業者は、図示しない電源スイッチの投入により、コントローラ70を含む光ディスク記録装置の各種回路の作動を開始させる。そして、メディアIDの記録対象となる光ディスクDKをターンテーブル13の上に載せて、同光ディスクDKをターンテーブル13上に固定する。次に、作業者は、入力装置71を操作してトラッキング制御量の生成をコントローラ70に指示する。このトラッキング制御量の生成の指示に際して作業者は、入力装置71を介して検出回数Kをコントローラ70に指示する。検出回数Kは、トラッキング制御量を生成するための対物レンズ28の変位量データを光ディスクDKの何回転分について検出するかを指定するものである。この検出回数Kは、光ディスクDKの種類および光ディスクDKの偏心量に応じて適宜設定されるが、本実施形態においては3回とする。
このトラッキング制御量の生成の指示に応答してコントローラ70は、図3に示すトラッキング制御量生成プログラムをステップS100にて開始して、ステップS102にて、外部記憶回路62の記憶内容をリセットするとともに、ステップS104にて、カウンタNに「1」をセットする。次に、コントローラ70は、ステップS106にて、光ディスクDK上における前記対物レンズ28の変位量データの検出対象となるトラック上に光ピックアップ20を位置決めする。具体的には、コントローラ70は、光ディスクDK上における同検出対象となるトラックの径方向位置をフィードモータ制御回路17に指示する。この指示に応答して、フィードモータ制御回路17は、フィードモータ12の回転を制御して光ディスクDKを同径方向位置に位置決めする。これにより、同検出対象となるトラック上に光ピックアップ20の光軸、すなわち、対物レンズ28により形成される光スポットが位置するように光ディスクDKが位置決めされる。
なお、この検出対象となるトラックは、光ディスクDKが有するトラックの中から作業者により任意で設定される。すなわち、光ディスクDKの偏心量は、光ディスクDKの各トラックにおいてそれぞれ同じ偏心量であると考えられるため、これらの各トラックのうちのいずれか1つのトラックについて対物レンズ28の変位量データを検出すれば、同変位量データは光ディスクDKの他のトラックにおける偏心量についても対応する。この場合、光ピックアップ20の光ディスクDKに対する基準位置が同光ディスクDKの最内周位置である場合には、光ディスクDKの内周側のトラックを同検出対象とするトラックに設定すれば光ピックアップ20の位置決め時間が短くなり作業効率がよい。この検出対象となるトラックは、作業者により予めコントローラ70に設定される。
コントローラ70は、フィードモータ12aから出力される回転検出信号INDEX,φA,φBを用いて光ディスクDKの径方向位置(半径)を計算して前記検出位置に光ディスクDKが位置決めされるのを待って、ステップS108にて、各種回路の作動を開始させる。具体的には、スピンドルモータ制御回路14の作動を開始させて光ディスクDKを一定の線速度で回転させるとともに、再生用レーザ駆動回路55に対して再生用レーザ光源22から再生用のレーザ光の出射を指示する。また、トラッキングサーボ回路43の作動を開始させて対物レンズ28のトラッキングサーボ制御を開始させるとともに、ジャンプ信号発生回路46の作動を開始させる。この場合、再生用レーザ光源22から出射された再生用のレーザ光は、光ディスクDKで反射された後、フォトディテクタ31によって受光される。フォトディテクタ31にて受光されたレーザ光は、光量に対応する受光信号A〜Dに変換されてHF信号増幅回路41に出力され、トラッキングエラー信号生成回路42、トラッキングサーボ回路43およびドライブ回路45による対物レンズ28のトラッキングサーボ制御に用いられる。
このトラッキングサーボ制御による対物レンズ28の変位量は、対物レンズ位置検出器33によって検出され、同変位量に対応する検出信号がA/D変換器61に出力される。A/D変換器61に出力された検出信号は、同A/D変換器61によって所定のカウント値ごとにサンプリングされるとともに、同サンプリングされた瞬時値がデジタル信号に変換されて変位量データとして外部記憶回路62に出力される。この場合、A/D変換器61によってカウントされる回転検出信号φA,φBの所定のカウント値は、光ディスクDKの検出対象であるトラック一周を500等分する値に設定されている。すなわち、同検出対象であるトラック一周について500の検出位置で、対物レンズ28の変位量を検出する。
また、ジャンプ信号発生回路46は、スピンドルモータ11のエンコーダ11aから出力されるインデックス信号INDEXを検出するごとにジャンプ信号を加算器44に出力する。これにより、対物レンズ28は、光ディスクDKの回転位置が基準回転位置に来るごとに、すなわち光ディスクDKが1回転するごとに1トラック分だけ内周側に変位する。この場合、コントローラ70は、フィードモータ制御回路17の作動を停止させて光ディスクDKのフィードサーボ制御を行っていないため、光スポットは常に同一のトラック上を追従する。
次に、コントローラ70は、ステップS110にて、外部記憶回路62にデータの書き込みを指示して、対物レンズ28の変位量データの検出を開始する。この場合、コントローラ70は、スピンドルモータ11のエンコーダ11aから出力されるインデックス信号INDEXに同期して外部記憶回路62にデータの書き込みを指示する。一方、外部記憶回路62には、A/D変換器61から対物レンズ28の変位量データが出力されており、外部記憶回路62は、検出対象であるトラック一周の500の各検出位置に対応させて同変位量データを順次記憶する。
この対物レンズ28の変位量データの検出は、ステップS112〜ステップS118の各処理によって前記検出回数Kで指定された回数だけ実行される。具体的には、コントローラ70は、ステップS112にて、スピンドルモータ11のエンコーダ11aから出力されるインデックス信号INDEXの有無を判定、すなわち、対物レンズ28の変位量データの検出開始位置から光ディスクDKが1回転したか否かを判定する。この場合、コントローラ70は、インデックス信号INDEXを検出する間、同判定において「No」と判定し続けて対物レンズ28の変位量データの検出を続けるとともに、インデックス信号INDEXを検出した場合には、同判定において「Yes」と判定してステップS114に進む。
コントローラ70は、ステップS114にて、カウンタ値Nと検出回数Kとを比較し、同カウンタ値Nが検出回数Kに達するまで、同判定において「Yes」と判定し続けるとともに、ステップS116にて同カウンタ値Nをインクリメントして同変位量データの検出を続ける。また、同カウンタ値Nが検出回数Kに達した場合には、同判定において「No」と判定してステップS118に進む。コントローラ70は、ステップS118にて、外部記憶回路62にデータの書き込みの停止を指示して、対物レンズ28の変位量データの検出を停止する。これらのステップS112〜ステップS118の各処理によって前記検出回数Kで指定された回数だけ対物レンズ28の変位量データの検出が実行され、検出対象であるトラック一周の500の各検出位置でそれぞれ3回ずつ検出した変位量データが外部記憶回路62に記憶される。
次に、コントローラ70は、ステップS120にて、各種回路の作動を停止させる。具体的には、スピンドルモータ制御回路14の作動を停止させて光ディスクDKの回転を停止させるとともに、再生用レーザ駆動回路55の作動を停止させて再生用レーザ光源22からのレーザ光の出射を停止させる。また、トラッキングサーボ回路43の作動を停止させて対物レンズ28のトラッキングサーボ制御を停止させるとともに、ジャンプ信号発生回路46の作動を停止させる。
次に、コントローラ70は、ステップS122にて、トラッキング制御量を生成する。トラッキング制御量は、前述したように対物レンズ28を光ディスクDKの径方向に駆動するための駆動量を表すデータである。このトラッキング制御量は、外部記憶回路62に記憶されている対物レンズ28の変位量データに基づいて生成される。具体的には、コントローラ70は、外部記憶回路62に記憶されている対物レンズ28の変位量データを読み出し、同読み出した変位量データを各検出位置ごとに合算値を計算するとともに、同合算値を検出回数K(本実施形態においては「3」)で除して各検出位置ごとの対物レンズ28の変位量の平均値Av1〜Av500を計算する。そして、同計算した各検出位置ごとの平均値Av1〜Av500の合算値を計算するとともに、同合算値を検出位置の数(本実施形態においては「500」)で除して光ディスクDKのトラック1周分における対物レンズ28の変位量の平均値Av0を計算する。
次に、コントローラ70は、前記各検出位置ごとの平均値Av1〜Av500から前記対物レンズ28の変位量の平均値Av0をそれぞれ減算してトラッキング制御量Tc1〜Tc500を計算する。この場合、平均値Av1〜Av500には、対物レンズ28の中立位置からの変位量が含まれている。これは、光スポットを常に同一のトラック上を追従させた状態、すなわち光ピックアップ20のフィードサーボ制御を行わない状態で対物レンズ28の変位量を検出しているためである。そして、平均値Av0は、対物レンズ28の中立位置からの平均変位量を表している。したがって、平均値Av1〜Av500から平均値Av0を減算した値であるトラッキング制御量Tc1〜Tc500は、光ディスクDKのトラック上の各検出位置ごとにおける偏心量をそれぞれ表している。
次に、コントローラ70は、ステップS124にて、外部記憶回路62の記憶内容をリセットした後、ステップS126にて、前記ステップS122にて計算したトラッキング制御量Tc1〜Tc500を外部記憶回路62に記憶させる。そして、コントローラ70は、ステップS128にて、トラッキング制御量生成プログラムの実行を終了する。
次に、作業者は、入力装置71を操作して光ディスクDKにメディアIDの記録をコントローラ70に指示する。このメディアIDの記録の指示に際して作業者は、入力装置71を介して光ディスクDKに記録するメディアIDをコントローラ70に指示する。このメディアIDの記録の指示に応答してコントローラ70は、図4に示すメディアID記録プログラムをステップS200にて開始して、ステップS202にて、光ディスクDK上におけるメディアID記録開始位置に光ピックアップ20を位置決めする。このメディアID記録開始位置は、光ディスクDKの種類ごとに規格化された位置であり、本実施形態においては、光ディスクDKの最内周部に形成されたBCA(Burst Cutting Area)内における最内周側の径方向位置が、予めコントローラ70に設定されている。したがって、コントローラ70は、光ディスクDK上に設けられたBCA内における最内周側の径方向位置をフィードモータ制御回路17に指示する。この指示に応答して、フィードモータ制御回路17は、フィードモータ12の回転を制御して、光ディスクDKを同径方向位置に位置決めさせる。これにより、同BCA上における最内周側の径方向位置に光ピックアップ20の光軸、すなわち、対物レンズ28により形成される光スポットが位置するように光ディスクDKが位置決めされる。
次に、コントローラ70は、ステップS204にて、作業者により入力されたメディアIDを表す信号をデータ変換回路53に出力する。データ変換回路53は、メディアIDを表す信号を、同メディアIDに対応するバーコードデータに変換して記録用信号生成回路52に出力する。記録用信号生成回路52は、データ変換回路53から出力されたバーコードデータを記憶する。次に、コントローラ70は、ステップS206にて、各種回路の作動を開始させる。具体的には、スピンドルモータ制御回路14の作動を開始させて光ディスクDKを一定の線速度で回転させるとともに、トラッキング駆動信号発生回路64の作動を開始させる。この場合、コントローラ70は、スピンドルモータ制御回路14に対してメディアID記録用の低い回転数(例えばBlu-ray Disk,HD−DVDでは、300〜3000rpm)を指示する。
次に、コントローラ70は、ステップS208にて、光ディスクDKにメディアIDの記録を開始させる。この場合、コントローラ70は、スピンドルモータ11のエンコーダ11aから出力されるインデックス信号INDEXに同期してフィードモータ制御回路17、記録用レーザ駆動回路51、記録用信号生成回路52および外部記憶回路62にそれぞれ作動を指示する。具体的には、コントローラ70は、フィードモータ制御回路17に対して、移動方向および移動速度をそれぞれ指示する。この指示に応答してフィードモータ制御回路17は、指示された移動方向に指示された移動速度で光スポットが移動するようにフィードモータ12の回転を制御する。この場合、コントローラ70には、光ディスクDK上に形成される長円形状の光スポットの長軸方向の幅と、メディアIDの記録時における長円形状の光スポットの径方向の重なりが予め設定されており、コントローラ70は、これらの値の差を設定されたメディアIDの記録用の回転数の逆数で除算することにより移動速度を計算する。
また、コントローラ70は、記録用信号生成回路52に対して、記録用信号の生成を指示する。この指示に応答して記録用信号生成回路52は、記憶しているバーコードデータをクロック信号発生回路54から出力されるクロック信号に同期させて記録用信号を生成するとともに、同記録用信号を記録用レーザ駆動回路51に出力する。また、コントローラ70は、記録用レーザ駆動回路51に対して記録用レーザ光源21から記録用のレーザ光の出射を指示する。この場合、記録用レーザ駆動回路51には、記録用信号生成回路52から記録用信号が出力されており、記録用レーザ駆動回路51は同記録用信号に応じて記録用レーザ光源21をオン・オフ動作させる。これにより、光ディスクDKのBCA内における記録開始径方向位置からメディアIDの記録が開始される。
さらに、コントローラ70は、外部記憶回路62に対して、トラッキング制御量Tc1〜Tc500の読み出しを指示する。この指示に応答して外部記憶回路62は、スピンドルモータ11のエンコーダ11aから出力される回転検出信号φA,φBのパルス数をカウントして、前記対物レンズ28の変位量データの検出時と同様のカウント値ごとにトラッキング制御量Tc1〜Tc500をD/A変換器63に順次出力する。すなわち、外部記憶回路62は、光ディスクDKのトラック上における各検出位置に対応させて記憶しているトラッキング制御量Tc1〜Tc500を、同各検出位置に光スポットが位置するタイミングでトラッキング制御量Tc1から順次出力する。
外部記憶回路62から出力されたトラッキング制御量Tc1〜Tc500は、D/A変換器63にて順次D/A変換されてトラッキング駆動信号発生回路64に供給される。トラッキング駆動信号発生回路64は、トラッキング制御量Tc1〜Tc500に対応するトラッキング駆動信号を生成してドライブ回路45に出力する。ドライブ回路45は、同トラッキング駆動信号に応じてトラッキングアクチュエータ32を駆動制御して、対物レンズ28を光ディスクDKの径方向に微動させる。この場合、トラッキングサーボ回路43の作動はコントローラ70により停止されており、対物レンズ28のトラッキングサーボ制御は行われていない。このため、ドライブ回路45は、同トラッキング駆動信号のみに基づいて対物レンズ28を駆動させる。すなわち、対物レンズ28は、光ディスクDKの偏心に対応するトラッキング制御量Tc1〜Tc500によって駆動制御される。これにより、光ディスクDK上に形成される光スポットは、光ディスクDKの偏心に追従して変位する。
次に、コントローラ70は、ステップS210にて、光ディスクDKに対するメディアIDの記録の終了を判定する。コントローラ70は、フィードモータ12のエンコーダ12aから出力される回転検出信号INDEX,φA,φBを用いて光スポットが形成される光ディスクDK上の径方向位置を計算し、同径方向位置が前記メディアIDの記録終了位置に達していなければ、同判定において「No」と判定してメディアIDの記録を続ける。この場合、外部記憶回路62は、光ディスクDKが1回転してトラッキング制御量Tc500を出力した後は、再びトラッキング制御量Tc1から出力を繰り返す。一方、コントローラ70は、光スポットが形成される光ディスクDK上の径方向位置が、同記録終了位置に達した場合には、同判定において「Yse」と判定し、ステップS212に進む。なお、メディアID記録終了位置も、前記メディアID記録開始位置と同様に光ディスクDKの種類ごとに規格化された位置であり、本実施形態においては、光ディスクDKの最内周部に形成されたBCA(Burst Cutting Area)内における最外周側の径方向位置が、予めコントローラ70に設定されている。
次に、コントローラ70は、ステップS212にて、各種回路の作動を停止させる。具体的には、スピンドルモータ制御回路14の作動を停止させて光ディスクDKの回転を停止させるとともに、フィードモータ制御回路17の作動を停止させて光ディスクDKのフィードサーボ制御を停止させる。また、記録用信号生成回路52に記録用信号の生成を停止させるとともに、記録用レーザ駆動回路51の作動を停止させて記録用レーザ光源21からのレーザ光の出射を停止させる。さらに、コントローラ70は、外部記憶回路62およびトラッキング駆動信号発生回路64の作動をそれぞれ停止させて対物レンズ28の駆動制御を停止させる。そして、コントローラ70は、ステップS214にて、メディアID記録プログラムの実行を終了する。これにより、光ディスクDKのBCA内にバーコードによって表されたメディアIDが記録される。
次に、作業者は、メディアIDが記録された光ディスクDKをターンテーブル13上から取り外す。これにより、メディアIDの記録作業が終了する。また、他の光ディスクDKにメディアIDを記録する場合には、ターンテーブル13上に新たな光ディスクDKを載置固定して、前記と同様にして新たな光ディスクDKにメディアIDの記録を行う。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、メディアIDの記録対象となる光ディスクDKのトラックに対してトラッキングサーボ制御により再生用のレーザ光による光スポットを追従させ、同トラッキングサーボ制御時における対物レンズ28の変位量データを複数の位置で検出するとともに、同検出された対物レンズ28の変位量データに基づいてトラッキング制御量Tc1〜Tc500を生成している。この場合、対物レンズ28の変位量データおよびトラッキング制御量Tc1〜Tc500は、光ディスクDKの偏心量に対応している。そして、光ディスクDKのBCAにメディアIDを記録する場合には、同トラッキングサーボ制御に代えて、トラッキング制御量Tc1〜Tc500に基づくトラッキング駆動信号によって対物レンズ28を駆動制御している。このため、光ディスクDK上に形成される光スポットは、光ディスクDKの偏心に応じて光ディスクDKの径方向に変位しながらメディアIDの記録を行う。これにより、光ディスクDKのBCAを越えてメディアIDが記録されることが防止される。この結果、光ディスクDKの回転時における偏心に影響されることなく、光ディスクDKの記録領域を良好に維持しながら光ディスクDKのBCAにメディアIDを正確に記録することができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上前記実施形態においては、対物レンズ位置検出器33から出力される対物レンズ28の変位量を表す検出信号に基づいてトラッキング制御量を生成するように構成したが、これに限定されるものではない。光ディスクDKのトラックに対するトラッキングサーボ制御時における対物レンズ28の変位量を検出できればよく、例えば、トラッキングサーボ回路43から出力されるトラッキングサーボ信号を所定の周期でサンプリングして、同サンプリングしたトラッキングサーボ信号の平均値を各サンプリングしたトラッキングサーボ信号の値から減算してトラッキング制御量としてもよい。これによれば、対物レンズ位置検出器33およびトラッキング駆動信号発生回路64が不要となり、光ディスク記録装置の構成を簡単にしながら、上記と同様の効果が期待できる。
また、上記実施形態においては、光ディスクDKにおける1トラック分に対応する対物レンズ28の変位量データを、検出回数Kによって指定された回数、具体的には3回検出したが、これに限定されるものではなく、1回以上3回未満または4回以上検出するようにしてもよい。また、検出回数Kを3回以上の複数回に設定した場合には、上記実施形態における対物レンズ28の変位量データの平均値Av0および平均値Av1〜Av500に代えて、同変位量データの中央値または高頻度値としてもよい。これによっても、上記と同様の効果が期待できる。
また、上記実施形態においては、光ディスクDKに記録する信号を光ディスクDKを識別するためのメディアIDとしたが、本発明は、光ディスクDKに記録される信号の種類に関係なく適用できるものである。
また、上記実施形態においては、光ディスクDKに対してメディアIDを記録する光ディスク記録装置に本発明を適用するようにしたが、本発明は、光ディスクDKを初期化する光ディスク初期化装置にも広く適用できるものである。
本発明の一実施形態に係る光ディスク記録装置の全体を概略的に示すブロック図である。 (A)は光ディスクのBCAを示す光ディスクの上面図であり、(B)はバーコードによって表されたメディアIDの記録状態をBCAを直線状に表して示した説明図である。 図1に示した光ディスク記録装置によって実行されるトラッキング制御量生成プログラムのフローチャートである。 図1に示した光ディスク記録装置によって実行されるメディアID記録プログラムのフローチャートである。
符号の説明
DK…光ディスク、10…回転駆動装置、11…スピンドルモータ、12…フィードモータ、14…スピンドルモータ制御回路、17…フィードモータ制御回路、20…光ピックアップ、21…記録用レーザ光源、22…再生用レーザ光源、28…対物レンズ、31…フォトディテクタ、32…トラッキングアクチュエータ、33…対物レンズ位置検出器、52…記録用信号生成回路、53…データ変換回路、62…外部記憶回路、64…トラッキング駆動信号発生回路、70…コントローラ。

Claims (10)

  1. 入射したレーザ光を集光して光ディスク上に光スポットを形成する対物レンズと、
    前記対物レンズを介して光ディスクに記録用のレーザ光を出射する記録用レーザ光源と、
    前記記録用レーザ光源によるレーザ光の出射を制御して、光ディスクに信号を記録する信号記録手段とを備えた光ディスク装置において、
    前記対物レンズを介して光ディスクに再生用のレーザ光を出射する再生用レーザ光源と、
    光ディスクによって反射された再生用のレーザ光を受光して受光信号を出力するフォトディテクタと、
    前記対物レンズを光ディスクの径方向に変位させるトラッキングアクチュエータと、
    前記フォトディテクタから出力された受光信号に基づいて前記再生用のレーザ光による光スポットのトラック中心からのずれ量を計算し、同計算したずれ量を用いて前記再生用のレーザ光による光スポットが光ディスクのトラックに追従するように前記トラッキングアクチュエータをトラッキングサーボ制御するトラッキングサーボ制御手段と、
    光ディスクにおけるトラックを有する領域に前記再生用のレーザ光による光スポットを形成した状態で、前記トラッキングサーボ制御手段に前記トラッキングアクチュエータをトラッキングサーボ制御させ、前記再生用のレーザ光による光スポットを光ディスクのトラックに追従させるためのトラッキング制御量を検出する制御量検出手段と、
    前記制御量検出手段により検出されたトラッキング制御量を記憶しておく制御量記憶手段と、
    光ディスクにおけるトラックを有しない領域に前記信号記録手段により光ディスクに信号を記録する際、前記トラッキングサーボ制御手段によるトラッキングサーボ制御を停止させた状態で、前記制御量記憶手段に記憶されているトラッキング制御量に応じて前記トラッキングアクチュエータを駆動制御するトラッキングアクチュエータ駆動制御手段とを設けたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 請求項1に記載の光ディスク装置において、
    前記制御量検出手段は、前記フォトディテクタによって検出された前記再生用のレーザ光による光スポットのトラック中心からのずれ量に基づいてトラッキング制御量を検出する光ディスク装置。
  3. 請求項1に記載の光ディスク装置において、さらに、
    前記トラッキングアクチュエータによる前記対物レンズの変位量を検出する変位量検出手段を備え、
    前記制御量検出手段は、前記変位量検出手段によって検出される前記対物レンズの変位量に基づいてトラッキング制御量を検出する光ディスク装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の光ディスク装置において、
    前記制御量検出手段は、前記再生用のレーザ光による光スポットを光ディスクのトラックに追従させるためのトラッキング制御量を複数回検出し、
    前記トラッキングアクチュエータ駆動制御手段は、前記複数回検出されたトラッキング制御量の平均値、中央値または高頻度値に基づいてトラッキングアクチュエータを駆動制御する光ディスク装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の光ディスク装置において、
    前記信号記録手段によって光ディスクに記録される信号は、光ディスクを他の光ディスクと識別するために光ディスクごとに設定される識別情報である光ディスク装置。
  6. 入射したレーザ光を集光して光ディスク上に光スポットを形成する対物レンズと、
    前記対物レンズを介して光ディスクに記録用のレーザ光を出射する記録用レーザ光源と、
    前記記録用レーザ光源によるレーザ光の出射を制御して、光ディスクに信号を記録する信号記録手段と、
    前記対物レンズを介して光ディスクに再生用のレーザ光を出射する再生用レーザ光源と、
    光ディスクによって反射された再生用のレーザ光を受光して受光信号を出力するフォトディテクタと、
    前記対物レンズを光ディスクの径方向に変位させるトラッキングアクチュエータと、
    前記フォトディテクタから出力された受光信号に基づいて前記再生用のレーザ光による光スポットのトラック中心からのずれ量を計算し、同計算したずれ量を用いて前記再生用のレーザ光による光スポットが光ディスクのトラックに追従するように前記トラッキングアクチュエータをトラッキングサーボ制御するトラッキングサーボ制御手段とを備えた光ディスク装置に適用される制御方法であって、
    光ディスクにおけるトラックを有する領域に前記再生用のレーザ光による光スポットを形成した状態で、前記トラッキングサーボ制御手段に前記トラッキングアクチュエータをトラッキングサーボ制御させ、前記再生用のレーザ光による光スポットを光ディスクのトラックに追従させるためのトラッキング制御量を検出する制御量検出ステップと、
    前記制御量検出ステップにより検出されたトラッキング制御量を記憶しておく制御量記憶ステップと、
    光ディスクにおけるトラックを有しない領域に前記信号記録手段により光ディスクに信号を記録する際、前記トラッキングサーボ制御手段によるトラッキングサーボ制御を停止させた状態で、前記制御量記憶ステップによって記憶されているトラッキング制御量に応じて前記トラッキングアクチュエータを駆動制御するトラッキングアクチュエータ駆動制御ステップとを含むことを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
  7. 請求項6に記載の光ディスク装置の制御方法において、
    前記制御量検出ステップは、前記フォトディテクタによって検出された前記再生用のレーザ光による光スポットのトラック中心からのずれ量に基づいてトラッキング制御量を検出する光ディスク装置の制御方法。
  8. 請求項6に記載の光ディスク装置の制御方法において、さらに、
    前記トラッキングアクチュエータによる前記対物レンズの変位量を検出する変位量検出ステップを有し、
    前記制御量検出ステップは、前記変位量検出ステップによって検出される前記対物レンズの変位量に基づいてトラッキング制御量を検出する光ディスク装置の制御方法。
  9. 請求項6ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載の光ディスク装置の制御方法において、
    前記制御量検出ステップは、前記再生用のレーザ光による光スポットを光ディスクのトラックに追従させるためのトラッキング制御量を複数回検出し、
    前記トラッキングアクチュエータ駆動制御ステップは、前記複数回検出されたトラッキング制御量の平均値、中央値または高頻度値に基づいてトラッキングアクチュエータを駆動制御する光ディスク装置の制御方法。
  10. 請求項6ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の光ディスク装置の制御方法において、
    前記信号記録手段によって光ディスクに記録される信号は、光ディスクを他の光ディスクと識別するために光ディスクごとに設定される識別情報である光ディスク装置の制御方法。
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