JP2006330359A - 顕微鏡システム及びフレア防止光学装置 - Google Patents

顕微鏡システム及びフレア防止光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 スポットフレアを確実に除去することができる顕微鏡システム及びフレア防止光学装置を提供する。
【解決手段】 光源5からの照明光が入射されるコンデンサ6の端部で、コンデンサ6の瞳位置の近傍に、入射光の光束全体を覆うことなく、中央光束のみを遮光する程度の大きさの遮光板163を有する遮光手段16を配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フレア防止機能を備えた顕微鏡システム及びフレア防止光学装置に関するものである。
従来、顕微鏡システムとして、例えば、図8及び図9に示すように撮像手段を有するものが知られている。図において、101は顕微鏡本体で、この顕微鏡本体101の上部には、標本102が載置されるステージ103が配置されている。また、顕微鏡本体101には、支持部材104が直立して設けられ、この支持部材104の先端にランプハウス105が配置されている。ランプハウス105には、ハロゲンランプ、水銀等などの透過照明光源が設けられ、この透過照明光源からの光束は、コンデンサ106を介して標本102に照射される。また、標本102を透過した光は、対物レンズ107に入射する。対物レンズ107は、ステージ103の下方にあってレボルバー108に複数保持され択一的に観察光軸X上に配置される。また、対物レンズ107を透過した光は、不図示の結像レンズにより標本102の拡大像として形成され、反射ミラー109により斜め上方向(水平に対し45°の角度)に反射され、不図示のリレー光学系によってリレーされた後に観察鏡筒110に取り付けられた接眼レンズ111に入射して、観察者の目に到達し観察される。また、対物レンズ107を通る観察光軸X上には、反射ミラー109との間に、分割プリズム112が配置されている。分割プリズム112は、標本102からの光を観察光軸Yと観察光軸Zのそれぞれの方向に2分割するものである。そして、分割プリズム112で分割された一方の観察光軸Y上には、撮像手段接続用のアダプタ本体113が顕微鏡本体101に着脱自在に設けられている。このアダプタ本体113には、撮像手段としてテレビカメラ114が組付けられる。また、他方の観察光軸Zには、上述の反射ミラー109が配置されている。
このような従来の顕微鏡システムでは、標本102の観察を行うは、標本102をステージ103上に載置した状態で、ランプハウス105の透過照明光源からの照明光が、コンデンサ106によって集光され、ステージ103上の標本102を照明される。すると、標本102の像が対物レンズ107を透過して分割プリズム112に導かれ、観察光軸Zと撮像光軸Yとに2分割される。そして、観察光軸Z側に分割された光は、反射ミラー109により斜め上方向(水平に対し45°の角度)に反射され、不図示のリレー光学系を介して観察鏡筒110の接眼レンズ111に入射し、観察者により直接観察される。また、観察光軸Y側に分割された光は、アダプタ本体113の不図示の投影レンズに導かれ、テレビカメラ114の撮像素子(不図示)に投影されて撮像され、さらに不図示のモニタに表示され観察される。
特開平2003−172881号公報 特開平08−87724号公報
ところが、このように構成した顕微鏡システムによると、例えば、標本102を透過する光量が大きく、しかも指向性が強いような場合、分割プリズム112を反射し、さらにテレビカメラ114の撮像素子の表面(あるいは撮像素子の表面に防塵用として配されるカバーガラス)で反射した光が、再び分割プリズム112の表面で反射して、テレビカメラ114の撮像素子の表面に戻り、この戻った光の中心が明るく強調されることがある。また、ランプハウス105の光源として赤外域波長の光を用いたような場合、レンズややプリスムのような光学部材の殆どは、赤外域での透過率が高くないため、赤外光を反射してしまい、これが上述したのと同様に光の中心付近が明るく強調されることがある。
つまり、これらいずれの場合も、光の中心部分が明るく強調される、いわゆるスポットフレアが観察画像上に発生することがあり、標本102の観察を行う際に、誤観察を招くおそれがあった。このようなスポットフレアは、特に、最近の顕徴鏡システムの撮像手段として用いられるテレビカメラやデジタルカメラ等の撮像カメラの撮像素子の高画素化や高感度化により、さらに顕著に現れることがあり、標本102の観察精度を低下させる原因になっている。
そこで、従来、特許文献1に開示されるようにTVカメラの前面に接続されるアダプタ内部に減光フィルタを所定の角度傾けて配置し、この減光フィルタにより撮像素子の表面で繰り返し反射するフレアを減光するとともに、フレアの反射方向を撮像素子から外すようにしたものや、特許文献2に開示されるように対物レンズ系と試料の間に偏光板を配置し、入射光と検出光の波長を45°ずらすことによりフレアを防止するようにしたものなどが考えられている。
しかし、これら減光フィルタや偏光板を用いたものは、いずれもフレアを減光させる程度のものであるため、強度の強い光の場合は、スポットフレアを除去するのが難しく、特に、光源として赤外域波長の光を用いた場合には、完全にスポットフレアを除去できないことがあるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、スポットフレアを確実に除去することができる顕微鏡システム及びフレア防止光学装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、光源と、前記光源からの光を標本に照射させる光学部材を有する光学系と、前記標本の光学像を撮像する撮像手段と、前記光学部材の瞳位置近傍に配置されるとともに、前記光源からの光の中央光束を遮光する遮光手段と、を具備したことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記光学部材はコンデンサからなり、前記遮光手段は、前記コンデンサの瞳位置近傍に配置されるとともに、前記光源から前記コンデンサに入射される光の中央光束を遮光することを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記遮光手段は、前記光源からの光の中央光束を遮光する遮光板を有することを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記光源は、赤外域波長の光を発生し、前記遮光手段は、前記光源からの光の中央光束の赤外域波長の光強度を減衰させるフィルタを有することを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記遮光手段は、前記光学部材の光軸に挿脱可能に設けられることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記遮光手段は、前記光学部材の光軸に異なる遮光部材を選択的に挿脱可能にしたことを特徴としている。
請求項7記載の発明は、光源の光を標本に照射する光学系に配置される光学部材と、前記光学部材の瞳位置近傍に配置されるとともに、前記光源からの光の中央光束を遮光する遮光手段と、を具備したことを特徴としている。
本発明によれば、スポットフレアを確実に除去することができる顕微鏡システム及びフレア防止光学装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1乃至図3は、本発明の第1の実施の形態にかかる顕微鏡システムの概略構成を示すもので、図1は倒立顕微鏡の側面図、図2は正面図及び図3は要部の概略構成図を示している。
図1及び図2において、1は顕微鏡本体で、この顕微鏡本体1のステージ固定部である前側固定部1aと後側固定部1b上には、ステージ2が配置されている。また、このステージ2上には標本3が載置されている。
顕微鏡本体1には、ステージ2上方に向け照明支柱4が設けられている。この照明支柱4は、先端部をほぼ直角に折り曲げられ、この先端部がステージ2面に対して水平方向に配置されている。
照明支柱4の先端部には、透過照明用の光源5が設けられている。この光源5には、ハロゲンランプや水銀ランプなどが用いられる。
また、照明支柱4には、コンデンサ6が設けられている。このコンデンサ6は、光源5の照明光路上に、不図示の減光フィルタやフロストガラスのような光学素子とともに配置されており、光源5からの照明光を標本3の位置に照射するようになっている。
ステージ2の下方には、対物レンズ7が配置されている。対物レンズ7は、倍率の異なる複数本(図面では1本のみを示している。)がレボルバー8に保持されている。レボルバー8は、回転操作可能になっていて、複数本の対物レンズ7を択一的に光軸X上に位置させるようになっている。また、レボルバー8は、顕微鏡本体1に図示しない保持部材を介して保持されるとともに、焦準ハンドル9の操作により光軸Xに沿って上下動され、ステージ2と対物レンズ7との相対距離を変化させ、標本3のピント合わせを可能にしている。
レボルバー8下方の光軸上には、反射ミラー10が設けられている。反射ミラー10は、標本3を透過し対物レンズ7と不図示の結像レンズにより拡大された観察像を斜め上方向(水平に対し45°の角度)に反射させるようにしている。
反射ミラー10で反射された観察像は、図示しないリレー光学系でリレーされ、観察手段として観察鏡筒11に取り付けられた接眼レンズ12に入射し、観察者により目視観察されるようになっている。
対物レンズ7を通る観察光軸X上には、反射ミラー10との間に分割プリズム13が配置されている(図2参照)。分割プリズム13は、観察光軸Xを観察光軸Yと観察光軸Zに2分割するものである。この場合、観察光軸Yは、観察光軸と直交し顕微鏡本体1の側面方向に延び、又、観察光軸Zは、観察光軸Xに沿って上述の反射ミラー10の方向に延びている。
顕微鏡本体1の側面には、観察光軸Y上に撮像手段接続用のアダプタ本体14が着脱自在に設けられている。このアダプタ本体14には、撮像手段としてテレビカメラ15が組付けられている。
一方、コンデンサ6には、遮光手段16が設けられている。この遮光手段16は、図4に示すようにコンデンサ6の光源5から照明光が入射される端部61に取付けられる環状の枠部161と、この環状の枠部161の中心部に複数の支持腕162を介して支持された遮光部材としての円板状の遮光板163を有している。この場合、遮光板163は、コンデンサ6に入射される照明光の光束全体を覆うことなく、中央光束のみを遮光する程度の大きさで、コンデンサ6の瞳位置の近傍に配置される。なお、遮光板163は、スポットフレアを除去できる形状であれば円形に限らない。
次に、このように構成した第1の実施の形態の作用を説明する。
まず、スポットフレアの発生状態を簡単に説明する。テレビカメラ15の撮像素子の受光面の前面(光が入射する側)には、防塵などの受光面保護のために略平行平面形状をしたガラスやガラスブロックなどの平行平面ガラスが設けられている。このようなテレビカメラ15を顕微鏡本体1に接続して観察像の撮像を行なうと、平行平面ガラスで主にフレアが発生する。その原因は、平行平面ガラスの表面の反射率が比較的高いからで、テレビカメラ15の撮像素子の受光面に入射する光のうち、一部の光は平行平面ガラスで反射し、この反射光が顕微鏡内部のレンズなどの光学素子で、再び撮像素子に向かって反射される。これが複数回繰り返され、いわゆる多重反射が生じ、その結果として、スポットフレアを多数生じる。このとき、平行平面ガラス表面の反射率が高いと、スポットフレアの光量(光強度)が大きくなり、このスポットフレアが観察像と一緒に撮像素子により撮像されることになる。また、レンズなどの場合、反射が繰り返される光軸近傍ではレンズ面の形状が平面に近いので、さらに明るいスポットフレアが発生しやすい。
このようなことから、いま、コンデンサ6に遮光手段16を装着し、この状態で光源5を点灯する。光源5から発せられた照明光は、不図示の減光フィルタやフロストガラスのような光学素子を透過し、これら光学素子による作用を受けた状態で、遮光手段16を介してコンデンサ6に入射する。入射された照明光は、遮光手段16の遮光板163により中央光束が遮光され、コンデンサ6を介して標本3上に集光される。この場合、照明光の中央光束を遮光する遮光板163は、コンデンサ6の瞳位置の近傍に配置されるので、照明系として周知のケーラー照明が構成されていれば、標本3上の照明ムラがなくなる。また、照明光の中央光束を遮光することで、瞳と共役の位置に近い場所で発生するスポットフレアを抑制することができる。一方、遮光手段16により中央光束の遮光及び減光を行なうことは、標本3の光学像を観察する際に、像が暗くなると傾向があるが、遮光手段16を照明系に配置し、またコンデンサ6の瞳と共役の位置に近い場所で中央光束を遮光するようにすることで、光学性能の劣化を最小限に抑えることができる。
標本3を透過した光は、対物レンズ7を透過して分割プリズム13に導かれ、観察光軸Zと撮像光軸Yとに2分割される。そして、観察光軸Z側に分割された光は、反射ミラー10により斜め上方向(水平に対し45°の角度)に反射され、不図示のリレー光学系を介して観察鏡筒11の接眼レンズ12に入射し、観察者により直接観察される。また、撮像光軸Yに分割された光は、アダプタ本体14の不図示の投影レンズに導かれ、テレビカメラ15の撮像素子(不図示)に投影されて撮像され、観察画像データとして取得される。
この場合、テレビカメラ15の撮像素子に導かれる光の一部は、テレビカメラ15前面に設けられた不図示の平行平面ガラスで反射し、撮像光軸Yを逆行して分割プリズム13表面で反射し、再びテレビカメラ15の撮像素子に入射されるようになる。しかし、この場合、標本3に照射される照明光は、遮光手段16により中央光束が遮光され、中央部付近は回折光のみで強度が大幅に弱められているので、スポットフレアの発生を防ぐことができる。
その後、テレビカメラ15で取得された観察画像データは、例えばオートゲインコントロール機能により自動調光されてモニタ(不図示)に表示される。
したがって、このようにすれば、光源5からの照明光が入射されるコンデンサ6の端部で、コンデンサ6の瞳位置の近傍に、入射光の光束全体を覆うことなく、中央光束のみを遮光する程度の大きさの遮光板163を有する遮光手段16を配置することにより、撮像画面中央付近に現れるスポットフレアを確実に除去することができ、光学性能の劣化の少ない良好な画像が取得することができる。また、このことはテレビカメラ15側でのスポットフレアを防止するための対策が必要でなくなるため、ユーザが所望するテレビカメラ15を使用することができ、標本3に対し最適な観察像を取得することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この場合、第2の実施の形態の顕微鏡システムの概略構成は、図1乃至図3と同様なので、これらの図面を援用するものとする。
このような構成において、光源5は、赤外域の波長の光、つまり赤外光を発するものを使用している。このため、全光路について、赤外光をカットするフィルタは入っていない。また、コンデンサ6には、遮光手段16に代えて、遮光手段としてのフィルタ部17が配置されている。このフィルタ部17は、図5(a)(b)に示すようにコンデンサ6の光源5から照明光が入射される端部61に取付けられる環状の枠部171と、この環状の枠部171の中心部に複数の支持腕172を介して支持された遮光部材としての円板状の例えばロボンガラスのような熱線吸収フィルタ173を有している。この熱線吸収フィルタ173は、照明光の赤外波長域の光強度を減衰させような特性を有するもので、コンデンサ6に入射される照明光の光束全体を覆うことなく、中央光束のみに対応する程度の大きさを有している。また、この熱線吸収フィルタ17は、コンデンサ6の瞳位置の近傍に配置される。なお、熱線吸収フィルタ173の形状は、円形形状に限らない。
次に、このように構成した第2の実施の形態の作用を説明する。
いま、コンデンサ6端部にフィルタ部17を装着し、この状態で光源5を点灯すると、光源5から発せられた赤外波長域の光を含む照明光は、不図示の光学素子を透過し、これら光学素子による作用を受けた状態でフィルタ部17を介してコンデンサ6に入射する。入射された照明光は、フィルタ部17の熱線吸収フィルタ173により中央光束の赤外域波長の光強度のみが減衰され、コンデンサ6を介して標本3上に集光される。つまり、光源5からの照明光は、熱線吸収フィルタ173により、照明光の中央光束の赤外波長域の光強度が変化されるが、熱線吸収フィルタ173を外れたところでは、赤外域波長の光強度は減衰されることなく、そのままコンデンサ6に入射し、標本3上に集光される。この場合、熱線吸収フィルタ173は、コンデンサ6の瞳位置に近接して配置されるので、照明系として周知のケーラー照明が構成されていれば、標本3上の照明ムラがなくなる、また、照明光の中央光束の赤外域波長の光強度を減衰させることで、瞳と共役の位置に近い場所で発生するスポットフレアも抑制することができる。
標本3を透過した光は、対物レンズ7を透過して分割プリズム13に導かれ、観察光軸Zと撮像光軸Yとに2分割される。そして、観察光軸Z側に分割された光は、反射ミラー10により斜め上方向に反射され、不図示のリレー光学系を介して観察鏡筒11の接眼レンズ12に入射し、観察者により直接観察される。また、撮像光軸Yに分割された光は、アダプタ本体14の不図示の投影レンズに導かれ、テレビカメラ15の撮像素子(不図示)に投影されて撮像され、観察画像データとして取得される。
この場合も、テレビカメラ15の撮像素子に導かれる光の一部は、テレビカメラ15前面に設けられた不図示の平行平面ガラスで反射し、撮像光軸Yを逆行して分割プリズム13表面で反射し、再びテレビカメラ15の撮像素子に入射されるようになる。しかし、この場合、標本3に照射される照明光は、熱線吸収フィルタ173により中央光束付近の赤外域波長の光強度が大幅に減衰されていて、可視光と熱線吸収フィルタ173の外側を通る赤外域波長の光の回折光のみになっているので、スポットフレアの発生を防ぐことができる。
その後、テレビカメラ15で取得された観察画像データは、例えばオートゲインコントロール機能により自動調光されてモニタ(不図示)に表示される。
したがって、このようにしても、光源5からの照明光が入射されるコンデンサ6の端部で、コンデンサ6の瞳位置の近傍に、照明光の赤外波長域の光強度を減衰させような特性を有し、コンデンサ6に入射される照明光の光束全体を覆うことなく、中央光束のみに対応する程度の大きさの熱線吸収フィルタ173を配置することにより、撮像画面中央付近に現れるスポットフレアを確実に除去することができ、スポットフレアのない良好な画像が取得することができる。また、照明光中央の赤外波長域の光のみを減衰させるため、通常観察への影響は全くなくすることもできる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
この場合、第3の実施の形態の顕微鏡システムの概略構成は、図1及び図2と同様なので、これらの図面を援用するものとする。
図6は、第3の実施の形態の顕微鏡システムの要部の概略構成で、図1及び図2と同一部分には、同符号を付している。
この場合、コンデンサ6には、遮光手段切換え手段としてスライダー21が設けられている。このスライダー21は、コンデンサ6の横穴62から光軸に直交する面に沿って図示矢印方向に直線移動可能にしたもので、この移動により光路に対し遮光手段を挿脱するようにしている。このスライダー21は、図7(a)(b)に示すように長方形をした板状のスライダー本体21a表面に、長手方向に沿って複数(図示例では2個)の孔部21b、21cが所定の間隔をおいて形成されている。このうち一方の孔部21bは、遮光手段22が設けられ、他方の孔部21cは、空穴になっている。遮光手段22は、環状の枠体22aを有し、この環状の枠体22aの中心部に複数の支持腕22bを介して遮光部材22cが支持されている。ここでの遮光部材22cは、図4で述べた遮光板163や図5で述べた熱線吸収フィルタ173の他、IRカットフィルタなどが考えられる。図示例では、遮光部材22cとして図4で述べた遮光板が設けられた場合を示している。そして、このような遮光手段22は、環状の枠体22aが孔部21b内に嵌合され、上部より押え環23が挿入され、不図示のねじにより固定される。
また、スライダー本体21aの側面には、孔部21b、21cに対応して位置決め用の溝部21d、21eが設けられている。これら溝部21d、21eは、孔部21b又は21cがコンデンサ6の光軸上、つまり光路上に位置した状態で、不図示のボールを落とし込み、スライダー本体21aの位置決めを行なうようになっている。
このような構成において、光源5を点灯すると、光源5から発せられた照明光は、不図示の光学素子を透過し、これら光学素子による作用を受けた状態で、コンデンサ6に入射する。
その際に、コンデンサ6の横穴62からスライダー本体21aを挿入し、孔部21bをコンデンサ6の光軸上、つまり光路上に位置させた状態で、溝部21dに不図示のボールを落とし込み、スライダー本体21aの位置決めを行なう。この状態では、孔部21bに組み込まれた遮光手段22の遮光部材22cここでは図4で述べた遮光板163)により照明光の中央光束が遮光され、第1の実施の形態で述べたと同様にしてスポットフレアの発生を防ぐことができる。
また、スライダー本体21aを、さらに挿入し、孔部21cをコンデンサ6の光軸上、つまり光路上に位置させた状態で、溝部21eに不図示のボールを落とし込み、スライダー本体21aの位置決めを行なうと、この状態では、空穴が光路上に位置されるので、通常の標本観察を行なうことができる。
したがって、このようにすれば、スライダー本体21aを操作することで、遮光手段22を光路に挿脱できるので、光源5に応じて遮光手段22を、スポットフレアの強度、大きさに応じて最適なものを選択でき、ユーザーが所望するスポットフレア対策を実行することが可能である。
なお、上述した第3の実施の形態では、遮光部材22cとして、図4で述べた遮光板163の場合を述べたが、図5で述べた熱線吸収フィルタ173であってもよい。また、スライダー本体21aに2個の孔部21b、21cを形成した例を述べたが、3個以上であってもよい。この場合は、遮光部本体22cとして、図4で述べた遮光板163と図5で述べた熱線吸収フィルタ173をそれぞれ設け、これら異なる遮光部材を選択的に挿脱することができる。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。例えば、上述した実施の形態では、一貫して倒立顕微鏡について述べているが、正立顕微鏡についても適用できる。この場合、光源からの光を標本に照射させる光学部材は、対物レンズとなり、この対物レンズの瞳位置近傍に遮光手段が配置されるようになる。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
本発明の第1の実施の形態にかかる顕微鏡システムの概略構成を示す顕微鏡側面図。 第1の実施の形態にかかる顕微鏡システムの概略構成を示す顕微鏡正面図。 第1の実施の形態にかかる顕微鏡システムの要部の概略構成を示す図。 第1の実施の形態に用いられる遮光部材の概略構成を示す図。 本発明の第2の実施の形態に用いられるフィルタ部の概略構成を示す図。 本発明の第3の実施の形態の顕微鏡システムの要部の概略構成を示す図。 第3の実施の形態に用いられるスライダーの概略構成を示す図。 従来の顕微鏡システムの概略構成を示す顕微鏡側面図。 従来の顕微鏡システムの概略構成を示す顕微鏡正面図。
符号の説明
1…顕微鏡本体、1a…前側固定部、1b…後側固定部
2…ステージ、3…標本
4…照明支柱、5…光源
6…コンデンサ、61…端部、62…横穴
7…対物レンズ、8…レボルバー
9…焦準ハンドル、10…反射ミラー
11…観察鏡筒、12…接眼レンズ
13…分割プリズム、14…アダプタ本体
15…テレビカメラ、16…遮光手段
161…枠部、162…支持腕、163…遮光板
17…フィルタ部、171…枠部、172…支持腕
173…熱線吸収フィルタ、21…スライダー
21a…スライダー本体、21b.21c…孔部
21d.21e…溝部、22…遮光手段
22a…枠体、22b…支持腕、22c…遮光部材
23…押え環

Claims (7)

  1. 光源と、
    前記光源からの光を標本に照射させる光学部材を有する光学系と、
    前記標本の光学像を撮像する撮像手段と、
    前記光学部材の瞳位置近傍に配置されるとともに、前記光源からの光の中央光束を遮光する遮光手段と、
    を具備したことを特徴とする顕微鏡システム。
  2. 前記光学部材はコンデンサからなり、前記遮光手段は、前記コンデンサの瞳位置近傍に配置されるとともに、前記光源から前記コンデンサに入射される光の中央光束を遮光することを特徴とする請求項1記載の顕微鏡システム。
  3. 前記遮光手段は、前記光源からの光の中央光束を遮光する遮光板を有することを特徴とする請求項1又は2記載の顕微鏡システム。
  4. 前記光源は、赤外域波長の光を発生し、前記遮光手段は、前記光源からの光の中央光束の赤外域波長の光強度を減衰させるフィルタを有することを特徴とする請求項1又は2記載の顕微鏡システム。
  5. 前記遮光手段は、前記光学部材の光軸に挿脱可能に設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の顕微鏡システム。
  6. 前記遮光手段は、前記光学部材の光軸に異なる遮光部材を選択的に挿脱可能にしたことを特徴とする請求項1又は2記載の顕微鏡システム。
  7. 光源の光を標本に照射する光学系に配置される光学部材と、
    前記光学部材の瞳位置近傍に配置されるとともに、前記光源からの光の中央光束を遮光する遮光手段と、
    を具備したことを特徴とするフレア防止光学装置。
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