JP2006329271A - クラッチディスク、それを用いたクラッチディスク組立体及びクラッチ装置並びにクラッチディスクの製造方法 - Google Patents

クラッチディスク、それを用いたクラッチディスク組立体及びクラッチ装置並びにクラッチディスクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 接着固定式クラッチディスクにおいて、摩擦フェーシングとクッショニングプレートとの接着強度を向上させる。
【解決手段】 クラッチディスク32は、軸方向に互いに対向して配置されフライホイール2と摩擦係合するための1対の環状の摩擦フェーシング33と、1対の摩擦フェーシング33の間に弾性変形可能に設けられ1対の摩擦フェーシング33に対向して配置された1対の平坦部36を有する複数のクッショニングプレート35と、摩擦フェーシング33と平坦部36とを接着剤により固定する少なくとも1つの接着層38とを備えている。摩擦フェーシング33は、接着層38側に研磨加工が施されていない接着面33bと、接着面33bと反対側に摩擦係合するための摩擦面33aとを有している。接着面33bは、軸方向に突出した複数の突部33cを含んでいる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、クラッチディスク、特に、摩擦フェーシングを接着固定しているクラッチディスク、それを用いたクラッチディスク組立体及びクラッチ装置並びにクラッチディスクの製造方法に関する。
クラッチディスク組立体は、入力側回転体と出力側回転体との間で摩擦係合によりトルクを伝達するためのものであり、一般に、1対の摩擦フェーシングを有するクラッチディスクと、クラッチディスクが固定される入力側プレートと、出力側ハブと、入力側プレートと出力側ハブとを円周方向弾性的に連結するダンパー部とを備えている。
このクラッチディスク組立体によりトルクが伝達される場合、例えばクラッチカバー組立体のプレッシャープレートにより摩擦フェーシングがエンジン側のフライホイールに押し付けられる。この結果、クラッチディスクはフライホイールとプレッシャープレートとの間に挟持され、フライホイールに入力されたトルクがクラッチディスクを介して入力側プレートに入力される。そしてこのトルクは、ダンパー部を介して出力側ハブに伝達され、出力側のトランスミッションに出力される。このように、クラッチディスクがフライホイールに圧接されることで、クラッチディスク組立体はトルク伝達を可能としている(例えば、特許文献1参照。)。
以上に述べたクラッチディスクとして、クラッチ連結時の衝撃を緩和するために複数のクッショニングプレートを備えたものが知られている。このクッショニングプレートは、板状部材が波型形状に折り曲げられ形成されており、1対の摩擦フェーシングに固定されている。この波型形状の部分は、クラッチディスクがフライホイールとプレッシャープレートとの間に狭持される際に軸方向に弾性変形可能となっている。このクッショニングプレートの弾性変形がクッションとして作用し、クラッチ連結時の衝撃が緩和される。
一般的に、このクラッチディスクでは、摩擦フェーシングとクッショニングプレートとが複数の金属製のリベットにより連結されている。したがって、摩擦フェーシングとリベットとの係合部分、リベットの頭部の厚み、摩擦フェーシングの摩耗量等を考慮すると、摩擦フェーシングが必要以上に厚くなり、クラッチディスクの重量が大きくなる。また、リベットは金属製であるため、リベット自体の重量もクラッチディスク全体の重量に大きく影響する。以上より、リベット固定式クラッチディスクは重量が大きくなる傾向にある。
一方、トランスミッションによるスムーズな変速操作を考慮すると、クラッチディスクの重量は小さい方が好ましい。したがって、クラッチディスクの軽量化を図るために、摩擦フェーシングとクッショニングプレートとを接着剤により固定した接着固定式クラッチディスクが提案されている。
特開2001−241463号公報
接着固定式クラッチディスクは、接着剤を使用しているためリベット固定式クラッチディスクに比べて固定強度が劣る。そのため、固定強度を考慮した場合、できるだけ接着面積を増やすことが望ましい。
しかし、接着部分は摩擦フェーシングとクッショニングプレートとが一体となり両部材の相対運動が拘束されるため剛性が高くなり、接着面積が増加するとクラッチディスク全体の剛性が高くなる。この結果、クラッチディスクを軸方向に圧縮する際の荷重が増大し、クッショニングプレートのクッション効果が低減する。したがって、クッション効果を考慮すると、見かけの接着面積を増加させることなく接着強度を向上させる必要がある。
また、摩擦フェーシングは、回転軸との垂直度を確保するために、摩擦面及び取付面(接着面)に研磨加工を施す必要がある。そのため、研磨代を考慮して研磨加工前の摩擦フェーシングの厚みが大きくなり、歩留まりが低下する。すなわち、製造コストが高くなる。
本発明の課題は、接着固定式クラッチディスクにおいて、摩擦フェーシングとクッショニングプレートとの接着強度を向上させることにある。
本発明の別の課題は、接着固定式クラッチディスクの製造コストの低減を図ることにある。
請求項1に記載のクラッチディスクは、入力回転体から出力回転体へ摩擦係合によりトルクを伝達するためのクラッチディスク組立体のクラッチディスクであって、軸方向に互いに対向して配置され入力回転体と摩擦係合するための1対の環状の摩擦フェーシングと、1対の摩擦フェーシングの間に弾性変形可能に設けられ1対の摩擦フェーシングに対向して配置された1対の平坦部を有する複数のクッショニングプレートと、摩擦フェーシングと平坦部とを接着剤により固定する少なくとも1つの接着固定部とを備えている。摩擦フェーシングは、接着固定部側に研磨加工が施されていない接着面と、前記接着面の反対側に摩擦係合するための摩擦面とを有している。接着面は、摩擦面に対して少なくとも一部が傾斜する傾斜面を含んでいる。
このクラッチディスクでは、摩擦フェーシングの接着面に研磨加工が施されておらず、接着面は傾斜面を含んでいる。この傾斜面による接着面のうねりは、接着剤の膜厚により吸収することができるため、従来必要とされていた接着面の研磨加工を省略することが可能となっている。この結果、クラッチディスクの製造工程を短縮することができる。また、摩擦フェーシングの研磨代が不要となり、摩擦フェーシング材の歩留まりが向上する。以上より、このクラッチディスクでは製造コストの低減を図ることができる。
請求項2に記載のクラッチディスクは、請求項1において、接着面が軸方向に突出した複数の突部を含んでいる。
このクラッチディスクでは、接着面が複数の突部を含んでいるため、接着面に研磨加工を施している場合に比べて接着面の表面積が増加する。これにより、接着面の研磨加工を省略し製造コストを低減しつつ、摩擦フェーシングとクッショニングプレートとの接着強度を向上させることができる。
請求項3に記載のクラッチディスクは、入力回転体から出力回転体へ摩擦係合によりトルクを伝達するためのクラッチディスク組立体のクラッチディスクであって、軸方向に互いに対向して配置され入力回転体と摩擦係合するための1対の環状の摩擦フェーシングと、1対の摩擦フェーシングの間に弾性変形可能に設けられ1対の摩擦フェーシングに対向して配置された1対の平坦部を有する複数のクッショニングプレートと、摩擦フェーシングと平坦部とを接着剤により固定する少なくとも1つの接着固定部とを備えている。摩擦フェーシングは、接着固定部側に研磨加工が施されていない接着面を有している。接着面は、軸方向に突出した複数の突部を含んでいる。
このクラッチディスクでは、摩擦フェーシングの接着面に研磨加工が施されておらず、接着面は複数の突部を含んでいる。この突部による接着面の凹凸は、接着剤の膜厚により吸収することができるため、従来必要とされていた接着面の研磨加工を省略することが可能となっている。この結果、クラッチディスクの製造工程を短縮することができる。また、摩擦フェーシングの研磨代が不要となり、摩擦フェーシング材の歩留まりが向上する。以上より、このクラッチディスクでは製造コストの低減を図ることができる。
請求項4に記載のクラッチディスクは、請求項2または3において、突部が接着面の全面にわたり形成されている。
このクラッチディスクでは、突部が接着面の全面にわたり形成されているため、接着強度を接着面全面にわたり向上させることができる。
請求項5に記載のクラッチディスクは、請求項2から4のいずれかにおいて、摩擦フェーシングが環状に巻かれた複数の耐摩耗繊維と、耐摩耗繊維を含浸し摩擦フェーシングの成形するための結合材とを有している。突部は、結合材から軸方向に突出した耐摩耗繊維の一部及び接着面側の耐摩耗繊維に沿って軸方向に突出した結合材の一部の少なくともいずれか一方である。
このクラッチディスクでは、摩擦フェーシングを構成する耐摩耗繊維及び結合材により摩擦フェーシングの成形時に複数の突部を成形することができる。
請求項6に記載のクラッチディスク組立体は、入力回転体から出力回転体へ摩擦係合によりトルクを伝達するためのクラッチディスク組立体であって、請求項1から5のいずれかに記載のクラッチディスクと、クラッチディスクと出力回転体の間に配置されクラッチディスクと出力回転体とを回転方向に弾性的に連結するためのダンパー機構とを備えている。
請求項7に記載のクラッチ装置は、入力回転体から出力回転体へトルクを伝達及び遮断するためのクラッチ装置であって、請求項6に記載のクラッチディスク組立体と、入力回転体に連結されたクラッチカバーと、クラッチカバーに相対回転不能に設けられ入力回転体に対して摩擦フェーシングを押圧するための押圧部材と、クラッチカバーに対して軸方向に弾性変形可能に設けられ押圧部材を入力回転体側へ付勢するための付勢部材とを有するクラッチカバー組立体とを備えている。
請求項8に記載のクラッチディスクの製造方法は、軸方向に互いに対向して配置され入力回転体と摩擦係合するための1対の環状の摩擦フェーシングと、1対の摩擦フェーシングを軸方向に弾性的に連結するための複数のクッショニングプレートとを備えたクラッチディスク組立体のクラッチディスクの製造方法であって、1対の摩擦フェーシングに対向して配置された1対の平坦部を有するクッショニングプレートを成形するクッショニングプレート成形工程と、摩擦フェーシングを成形する摩擦フェーシング成形工程と、成形された摩擦フェーシングを加熱して焼成する焼成工程と、焼成後の摩擦フェーシングの研磨していない一方の面と平坦部との少なくともいずれか一方に接着剤を塗布し、摩擦フェーシングの一方の面と平坦部とを接着する接着工程とを含んでいる。摩擦フェーシング成形工程及び焼成工程の少なくともいずれか一方の工程において、摩擦フェーシングの一方の面に他方の面に対して少なくとも一部が傾斜する傾斜面が成形される。
従来、摩擦フェーシングの接着面は、回転軸に対して摩擦面を垂直にするために、摩擦フェーシング焼成後に研磨加工されている。
しかし、この製造方法では、接着工程において摩擦フェーシングの焼成後に摩擦フェーシングの接着面を研磨することなく摩擦フェーシングと平坦部とが接着されている。すなわち、摩擦フェーシングの接着面の研磨加工を省略することができる。これは、傾斜面による接着面のうねりを接着工程において接着剤の膜厚により吸収することができるからである。この結果、クラッチディスクの製造工程を短縮することができる。また、摩擦フェーシングの研磨代が不要となり、摩擦フェーシング材の歩留まりが向上する。以上より、このクラッチディスクの製造方法では製造コストの低減を図ることができる。
請求項9に記載のクラッチディスクの製造方法は、請求項8において、摩擦フェーシング成形工程では、一方の面に複数の突部も成形される。
この製造方法では、接着面が複数の突部を含んでいるため、接着面に研磨加工を施している場合に比べて接着面の表面積が増加する。これにより、接着面の研磨加工を省略し製造コストを低減しつつ、摩擦フェーシングとクッショニングプレートとの接着強度を向上させることができる。
請求項10に記載のクラッチディスクの製造方法は、軸方向に互いに対向して配置され入力回転体と摩擦係合するための1対の環状の摩擦フェーシングと、1対の摩擦フェーシングを軸方向に弾性的に連結するための複数のクッショニングプレートとを備えたクラッチディスク組立体のクラッチディスクの製造方法であって、1対の摩擦フェーシングに対向して配置された1対の平坦部を有するクッショニングプレートを成形するクッショニングプレート成形工程と、摩擦フェーシングを成形するとともに、一方の面に複数の突部を成形する摩擦フェーシング成形工程と、成形された摩擦フェーシングを加熱して焼成する焼成工程と、焼成後の摩擦フェーシングの研磨していない一方の面と平坦部との少なくともいずれか一方に接着剤を塗布し、摩擦フェーシングの一方の面と平坦部とを接着する接着工程とを含んでいる。
この製造方法では、接着工程において摩擦フェーシングの焼成後に摩擦フェーシングの接着面を研磨することなく摩擦フェーシングと平坦部とが接着されている。すなわち、摩擦フェーシングの接着面の研磨加工を省略することができる。これは、突部による接着面の凹凸を接着工程において接着剤の膜厚により吸収することができるからである。この結果、クラッチディスクの製造工程を短縮することができる。また、摩擦フェーシングの研磨代が不要となり、摩擦フェーシング材の歩留まりが向上する。以上より、このクラッチディスクの製造方法では製造コストの低減を図ることができる。
本発明に係るクラッチディスクでは、上記の構成にすることで、接着固定式クラッチディスクにおける摩擦フェーシングとクッショニングプレートとの接着強度を向上させることができる。
本発明に係るクラッチディスクの製造方法では、摩擦フェーシングの接着面の研磨加工を省略することができ、製造コストの低減を図ることができる。
本発明の各実施形態を図面を参照しながら説明する。
A.クラッチディスク、クラッチディスク組立体及びクラッチ装置
1.第1実施形態
(1)クラッチ装置の構成
図1に本発明の第1実施形態としてのクラッチディスク32が採用されたクラッチ装置1の縦断面概略図、図2に平面概略図を示す。O−Oは、クラッチ装置1及びクラッチディスク組立体3の回転中心線を示す。
このクラッチ装置1は、エンジン(図示せず)からトランスミッション(図示せず)へトルクを伝達及び遮断するためのもので、図1及び図2に示すようにクラッチディスク組立体3と、クラッチカバー組立体4とから構成されている。
クラッチディスク組立体3は、摩擦係合によりトルクを伝達するためのもので、スプラインハブ30と、ダンパー機構31と、クラッチディスク32とから構成されている。スプラインハブ30は、トランスミッションのインプットシャフト5の外周側に配置されており、ハブ30aと、フランジ部30bとを有している。ハブ30aは、軸方向に延びる筒状の部材であり、インプットシャフト5にスプライン係合している。フランジ部30bは、ハブ30aの外周部から半径方向外側に延びる円板状の部分である。
ダンパー機構31は、クラッチディスク32とスプラインハブ30とを回転方向に弾性的に連結するためのものであり、クラッチプレート31aと、リティーニングプレート31bと、複数のコイルスプリング31cとから構成されている。クラッチプレート31a及びリティーニングプレート31bは、フランジ部30bを軸方向に挟み込むように配置された円板状の部材であり、複数のリベット31dにより連結されている。フランジ部30b、クラッチプレート31a、リティーニングプレート31bには窓状に切り欠かれた複数の収容部30c、31e、31fがそれぞれ形成されており、各収容部30c、31e、31fにはコイルスプリング31cが回転方向に弾性変形可能に収容されている。
クラッチディスク32は、摩擦係合によりトルクを伝達するためのもので、クラッチプレート31aの外周部に連結されている。クラッチディスク32の詳細については後述する。
クラッチカバー組立体4は、摩擦係合によるトルク伝達を操作するためのもので、主に、クラッチカバー41と、プレッシャープレート42と、ダイヤフラムスプリング43とから構成されている。クラッチカバー41は、フライホイール2に固定された環状の部材であり、プレッシャープレート42、ダイヤフラムスプリング43及びクラッチディスク組立体3を内部に収容している。プレッシャープレート42は、クラッチディスク32をフライホイール2との間で狭持するための環状の部材であり、クラッチカバー41に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に設けられている。
ダイヤフラムスプリング43は、プレッシャープレート42をフライホイール2側へ付勢するためのもので、クラッチカバー41に対して相対回転不能にかつ軸方向へ弾性変形可能に設けられている。ダイヤフラムスプリング43は、環状部43bと、複数のレバー部43aとを有している。環状部43bは、プレッシャープレート42を軸方向に付勢するためのものであり、外周部がクラッチカバー41により支持されている。環状部43bの内周部は、プレッシャープレート42に当接している。レバー部43aは、環状部43bを軸方向に弾性変形させるためのもので、環状部43bから半径方向内側へ延びる部分である。レバー部43aの先端は、レリーズ装置6により軸方向へ移動可能に支持されている。
(2)クラッチディスク32の詳細構成
図3に本発明の第1実施形態としてのクラッチディスク32の平面配置図、図4に図3のA−A断面図を示す。第1実施形態としてのクラッチディスク32は、1対の摩擦フェーシング33と、複数のクッショニングプレート35とから構成されている。摩擦フェーシング33とクッショニングプレート35とは、リベットではなく接着剤により固定されている。図3の斜線部は、接着範囲を示している。
摩擦フェーシング33は、フライホイール2及びプレッシャープレート42と摩擦係合する部分であり、摩擦材料により形成された環状のプレートである。図4に示すように、摩擦フェーシング33は軸方向に互いに対向するよう配置されており、摩擦フェーシング33の間にはクッショニングプレート35が配置されている。摩擦フェーシング33の詳細については後述する。
クッショニングプレート35は、摩擦フェーシング33を軸方向に弾性的に、かつ、ダンパー機構31に相対回転不能に連結するためのもので、図3に示すように円周方向に等間隔に隣接して配置されている。
クッショニングプレート35は、波型形状に折り曲げられた1枚のプレートから構成されており、1対の平坦部36と、第1弾性部37aと、第2弾性部37bと、固定部39とを有している。平坦部36は、摩擦フェーシング33に接着される部分であり、摩擦フェーシング33に近接して配置された平板状の部分である。平坦部36と摩擦フェーシング33とは接着剤により固定されており、図4に示すように平坦部36と摩擦フェーシング33との間には接着剤が硬化した接着層38(接着固定部)が形成されている。実際は、接着層38の厚みはクッショニングプレート35の厚みに比べて薄いが、図4では便宜上、接着層38は実際よりも厚く描かれている。
1対の平坦部36は、異なる円周方向及び軸方向位置に配置されており、第1弾性部37aにより弾性変形可能に連結されている。平坦部36の第1弾性部37aと反対側には、第2弾性部37bが配置されている。第1弾性部37a及び第2弾性部37bは、平坦部36に対して傾斜するように軸方向に折れ曲げられている。すなわち、クッショニングプレート35は、一方の第2弾性部37bから他方の第2弾性部37bにかけて円周方向及び軸方向に折れ曲がった波型形状を有している。
固定部39は、平坦部36及び第1弾性部37aをダンパー機構31のクラッチプレート31aに連結するためのもので、図3に示すように平坦部36から半径方向内方へ延びている。固定部39は例えば、複数のリベット31d(図1)によりクラッチプレート31aに連結されている。
以上に述べたクラッチディスク32は、摩擦フェーシング33の接着面33bに特徴を有している。具体的には、図4に示すように接着面33bには複数の突部33cが形成されている。図5に、一方の摩擦フェーシング33周辺の回転方向の断面概略図を示す。
図5に示すように、摩擦フェーシング33は摩擦面33aと、接着面33bとを有している。摩擦面33aは、クラッチ連結時にプレッシャープレート42またはフライホイール2と摩擦係合する面である。摩擦面33aは、全周にわたり均一に摩擦係合するよう、回転軸に対して垂直に、かつ、平坦に形成されている必要がある。そのため、摩擦フェーシング33を成形及び焼成した後に、摩擦面33a側の面に研磨加工が施され、摩擦面33aが形成される。
一方、図5に示すように、接着面33bは研磨加工が施されておらず、複数の突部33cを有している。例えば、オルガニック系の摩擦フェーシング33は、ガラス繊維や金属繊維等の耐摩耗繊維と、フェノール樹脂等の結合材とから構成されている。具体的には、摩擦フェーシング33は、環状に巻かれた耐摩耗繊維33dの束に結合材33eを含浸させ成形されている。そのため、図5に示すように、成形後の摩擦フェーシング33の表面は、結合材33eから耐摩耗繊維33dの一部が軸方向に突出したり、あるいは耐摩耗繊維33dに沿って結合材33eの一部が軸方向に突出したりしている。それらの軸方向に突出している部分が突部33cである。突部33cは、例えば軸方向に1〜2mm程度の高さを有している。このように、接着面33bには複数の突部33cが全面にわたり形成されている。
従来は、摩擦面及び接着面を平坦にするために、両面に研磨加工が施されており、前述の突部33cは除去される。しかし、このクラッチディスク32では、摩擦面33aにのみ研磨加工を施しており、接着面33bには研磨加工を施していない。すなわち、接着面33bには複数の突部33cが形成されている。そのため、接着面に研磨加工を施している場合に比べて、接着面33bの表面積が増加する。これにより、接着面積を増加させることができ、摩擦フェーシング33とクッショニングプレート35との接着強度を向上させることができる。
また、このように突部33cによる接着面33bの凹凸がある場合であっても、このクラッチディスク32では摩擦フェーシング33と平坦部36との固定を接着剤により行っているため、接着層38の膜厚により接着面33bの凹凸を吸収することができる。したがって、接着面の研磨加工を省略し製造コストを低減しつつ、接着強度を向上させることができる。
(3)動作
クラッチ装置1及びクラッチディスク組立体3の動作について説明する。
図1に示すように、クラッチ連結解除時においてはレリーズ装置6によりダイヤフラムスプリング43の複数のレバー部43aの先端が軸方向トランスミッション側(図1では右側)に引かれ、ダイヤフラムスプリング43が軸方向に弾性変形する。この結果、プレッシャープレート42への付勢力が解除され、クラッチディスク組立体3のクラッチディスク32がフライホイール2とプレッシャープレート42との間に狭持されなくなり、クラッチ装置1の連結が解除される。
クラッチ連結時においては、レリーズ装置6によりレバー部43aの先端が軸方向エンジン側に戻され、ダイヤフラムスプリング43の弾性力によりプレッシャープレート42が軸方向エンジン側へ付勢される。この結果、クラッチディスク32がフライホイール2とプレッシャープレート42との間に狭持され、クッショニングプレート35が摩擦フェーシング33の間で軸方向に弾性変形する。具体的には、まず第1弾性部37aが軸方向に弾性変形する。そして、摩擦フェーシング33の間で平坦部36、第1弾性部37a及び接着層38が圧縮される。このとき、摩擦フェーシング33とフライホイール2及びプレッシャープレート42との摩擦面に摩擦力が発生し、摩擦フェーシング33の接着面33bに剪断力が作用する。
しかし、このクラッチディスク32では接着面33bに複数の突部33cが形成されているため、接着面積を増加させることができ、摩擦フェーシング33とクッショニングプレート35との接着強度を向上させることができる。これにより、摩擦フェーシング33とクッショニングプレート35との接着強度を向上させることができ、接着部分の破損を防止することができる。
2.第2実施形態
前述の第1実施形態では、接着面33bに突部33cが形成されている場合のみを考慮している。しかし、摩擦フェーシングの成形工程及び焼成工程において、接着面が全体的に摩擦面に対して傾斜したり、あるいは接着面にうねりが生じたりする場合も考えられる。具体的には、図6に示すように、接着面133bは傾斜面133fを有している。傾斜面133fは、摩擦面133aに対して傾斜している。傾斜面133fは、例えば図6の上側の摩擦フェーシング133で示すように、全体的に傾斜している場合や、あるいは、図6の下側の摩擦フェーシング133で示すように、全体的にうねりが生じた結果、一部に傾斜面133fが生じる場合等が考えられる。傾斜面133fによる傾斜やうねりは、例えば軸方向に1〜2mm程度の高低差を有している。
従来は、前述のように接着面の傾斜やうねりを除去するために摩擦面及び接着面に研磨加工を施しているが、この場合は接着面133bには研磨加工を施していない。しかし、このクラッチディスク132では摩擦フェーシング133と平坦部136との固定を接着剤により行っているため、接着層38の膜厚により接着面133bの傾斜やうねりを吸収することができる。これにより、接着面133bの研磨加工を省略することができ、製造コストの低減を図ることができる。
また、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた場合も考えられる。具体的には、前述の第1実施形態の突部33cが第2実施形態の傾斜面133fに形成される場合も考えられる。この場合、第1及び第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
B.クラッチディスクの製造方法
本発明に係るクラッチディスクは、製造工程においても優れた作用効果を得ることができる。以下に、本発明に係るクラッチディスクの製造方法について説明する。
1.第3実施形態
図7に、本発明に係る第1実施形態としてのクラッチディスクの製造方法の製造工程を示す。この製造方法は、主に、摩擦フェーシング成形工程S1と、摩擦フェーシング焼成工程S2と、摩擦フェーシング研磨工程S3と、クッショニングプレート成形工程S4と、組付工程S5と、接着工程S6と、加熱工程S7とから構成されている。クラッチディスク32の各部については、図4に示されている。
摩擦フェーシング成形工程S1では、摩擦フェーシング33が成形される。具体的には、基材としての耐摩耗繊維33dを環状に巻き、環状に巻かれた耐摩耗繊維33dの束をフェノール樹脂等の結合材33eにより含浸する。この結果、摩擦フェーシング33の成形される。前述のように、成形後の摩擦フェーシング33の表面は、結合材33eから耐摩耗繊維33dの一部が軸方向に突出したり、あるいは耐摩耗繊維33dに沿って結合材33eの一部が軸方向に突出したりしており、その結果、複数の突部33cが形成される。したがって、この工程により成形された摩擦フェーシング33は、摩擦面33a及び接着面33bにそれぞれ突部33cを有している。
摩擦フェーシング焼成工程S2では、摩擦フェーシング成形工程S1で成形された摩擦フェーシング33を加熱して焼成する。加熱時間及び加熱温度は、例えば200℃前後で1〜24時間程度である。これにより、摩擦フェーシング33を乾燥させて強度を高めることができる。
摩擦フェーシング研磨工程S3では、摩擦面を平坦にするために、摩擦フェーシング焼成工程S2で焼成された摩擦フェーシング33の摩擦面33aにのみ研磨加工が施される。この工程では、摩擦フェーシング33の接着面33bには研磨加工が施されない。したがって、摩擦面33aは全面が平坦となるが、接着面33bは突部33cを有したままの状態である。
クッショニングプレート成形工程S4では、クッショニングプレート35が成形される。具体的には、平坦部36、第1弾性部37a、第2弾性部37b及び固定部39の外形がプレートから打ち抜きされる。打ち抜きされたプレートがプレス加工等により波型形状に折り曲げられ、平坦部36、第1弾性部37a、第2弾性部37b及び固定部39が形成される。このとき、第1実施形態で説明した突起部36aが平坦部36にプレス加工により形成される。組付工程S5では、複数のクッショニングプレート35がクラッチプレート31a又はクッショニングプレート35の位置決めをするための治具にリベット結合等により組み付けられる。
接着工程S6では、摩擦フェーシング33がクッショニングプレート35に接着剤により固定される。具体的には、例えば各平坦部36の接着面に接着剤が塗布される。そして、摩擦フェーシング33がクッショニングプレート35の所定の位置に押し付けられ接着される。このとき、摩擦フェーシング33の接着面33bには複数の突部33cにより凹凸が形成されているが、接着層38の膜厚によりこの凹凸を吸収することができる。そのため、接着面33bの凹凸は接着時には問題とならない。
加熱工程S7では、接着工程S6で接着された摩擦フェーシング33とクッショニングプレート35との接着強度が高められる。具体的には、摩擦フェーシング33を軸方向に圧縮した状態で、例えば200℃前後で1時間程度の加熱処理が行われる。これにより、接着剤が硬化し接着層38が形成される。
以上の工程から明らかなように、この製造方法では、摩擦フェーシング33の焼成後に摩擦フェーシング33の接着面33bを研磨加工することなく摩擦フェーシング33と平坦部36とが接着されている。すなわち、摩擦フェーシング33の接着面33bの研磨加工を省略することができる。これは、突部33cによる接着面33bの凹凸を接着工程S6において接着層38の膜厚により吸収することができるからである。この結果、摩擦フェーシング33の接着面33b側の研磨代が不要となり、摩擦フェーシング材の歩留まりが向上するとともに、クラッチディスク32の製造工程を短縮することができる。これにより、製造コストの低減を図ることができる。
また、この製造方法では、接着面33bが複数の突部33cを有しているため、接着面積を増加させることができる。これにより、接着面の研磨加工を省略し製造コストを低減しつつ、摩擦フェーシング33とクッショニングプレート35との接着強度を向上させることができる。
また、第2実施形態としてのクラッチディスク132の製造方法についても同様に接着面133bの研磨加工を省略している。これにより、前述の第3実施形態の製造方法と同様の作用効果を得ることができる。ここでは、第3実施形態と記載内容が重複するため、詳細な説明は省略する。
C.その他の実施形態
本発明はかかる上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(1)平坦部
前述の実施形態では、各クッショニングプレートの平坦部を同形状の部材としているが、これに限定されず、異なる形状のものでも同様の効果が得られる。また、クッショニングプレートの形状は各実施形態の形状に限定されず、それら以外の形状であっても同様の効果が得られる。例えば、各クッショニングプレートが環状の連結部材により円周方向に連結されたものであってもよい。この場合、クッショニングプレートの連結強度を向上させることができ、クラッチディスクの強度を向上させることができる。また、接着工程における接着作業が容易となる。例えば、組付工程をクッショニングプレートの位置決めとして行っている場合、連結部材によりクッショニングプレートの位置決めが不要となるため、組付工程は省略することができる。
(2)耐摩耗繊維及び結合材
前述の実施形態では、耐摩耗繊維33dとしてガラス繊維や金属繊維等を例示しているが、これに限定されない。また、結合材33eとしてフェノール樹脂を例示しているが、これに限定されない。
(3)クラッチ装置の形式
前述の実施形態では、プルタイプのクラッチ装置で記載しているが、これに限定されない。例えば、プッシュタイプのクラッチ装置でもよい。
本発明の第1実施形態としてのクラッチディスク32が採用されたクラッチ装置1の縦断面概略図。 本発明の第1実施形態としてのクラッチディスク32が採用されたクラッチ装置1の平面概略図。 本発明の第1実施形態としてのクラッチディスク32の平面概略図。 図3のA−A断面図。 一方の摩擦フェーシング33周辺の回転方向の断面概略図。 本発明の第2実施形態としてのクラッチディスク132の断面概略図。 本発明の第6実施形態としてのクラッチディスクの製造工程図。
符号の説明
1 クラッチ装置
2 フライホイール(入力回転体)
3 クラッチディスク組立体
4 クラッチカバー組立体
5 インプットシャフト(出力回転体)
30 スプラインハブ
31 ダンパー機構
32 クラッチディスク
33 摩擦フェーシング
33a 摩擦面
33b 接着面
33c 突部
33d 耐摩耗繊維
33e 結合材
133f 傾斜面
35 クッショニングプレート
36 平坦部
37a 第1弾性部
37b 第2弾性部
38 接着層(接着固定部)
39 固定部
S1 摩擦フェーシング成形工程
S2 摩擦フェーシング焼成工程
S3 摩擦フェーシング研磨工程
S4 クッショニングプレート成形工程
S5 組付工程
S6 接着工程
S7 加熱工程

Claims (10)

  1. 入力回転体から出力回転体へ摩擦係合によりトルクを伝達するためのクラッチディスク組立体のクラッチディスクであって、
    軸方向に互いに対向して配置され、前記入力回転体と摩擦係合するための1対の環状の摩擦フェーシングと、
    前記1対の摩擦フェーシングの間に弾性変形可能に設けられ、前記1対の摩擦フェーシングに対向して配置された1対の平坦部を有する複数のクッショニングプレートと、
    前記摩擦フェーシングと前記平坦部とを接着剤により固定する少なくとも1つの接着固定部とを備え、
    前記摩擦フェーシングは、前記接着固定部側に研磨加工が施されていない接着面と、前記接着面の反対側に摩擦係合するための摩擦面とを有し、
    前記接着面は、前記摩擦面に対して少なくとも一部が傾斜する傾斜面を含んでいる、
    クラッチディスク。
  2. 前記接着面は、軸方向に突出した複数の突部を含んでいる、
    請求項1に記載のクラッチディスク。
  3. 入力回転体から出力回転体へ摩擦係合によりトルクを伝達するためのクラッチディスク組立体のクラッチディスクであって、
    軸方向に互いに対向して配置され、前記入力回転体と摩擦係合するための1対の環状の摩擦フェーシングと、
    前記1対の摩擦フェーシングの間に弾性変形可能に設けられ、前記1対の摩擦フェーシングに対向して配置された1対の平坦部を有する複数のクッショニングプレートと、
    前記摩擦フェーシングと前記平坦部とを接着剤により固定する少なくとも1つの接着固定部とを備え、
    前記摩擦フェーシングは、前記接着固定部側に研磨加工が施されていない接着面を有し、
    前記接着面は、軸方向に突出した複数の突部を含んでいる、
    クラッチディスク。
  4. 前記突部は、前記接着面の全面にわたり形成されている、
    請求項2または3に記載のクラッチディスク。
  5. 前記摩擦フェーシングは、環状に巻かれた複数の耐摩耗繊維と、前記耐摩耗繊維を含浸し前記摩擦フェーシングを成形するための結合材とを有し、
    前記突部は、前記結合材から軸方向に突出した耐摩耗繊維の少なくとも一部及び前記接着面近傍の前記耐摩耗繊維に沿って軸方向に突出した前記結合材の一部の少なくともいずれか一方である、
    請求項2から4のいずれかに記載のクラッチディスク。
  6. 入力回転体から出力回転体へ摩擦係合によりトルクを伝達するためのクラッチディスク組立体であって、
    請求項1から5のいずれかに記載のクラッチディスクと、
    前記クラッチディスクと前記出力回転体の間に配置され、前記クラッチディスクと前記出力回転体とを回転方向に弾性的に連結するためのダンパー機構と、
    を備えたクラッチディスク組立体。
  7. 入力回転体から出力回転体へトルクを伝達及び遮断するためのクラッチ装置であって、
    請求項6に記載のクラッチディスク組立体と、
    前記入力回転体に連結されたクラッチカバーと、前記クラッチカバーに相対回転不能に設けられ前記入力回転体に対して前記摩擦フェーシングを押圧するための押圧部材と、前記クラッチカバーに対して軸方向に弾性変形可能に設けられ前記押圧部材を前記入力回転体側へ付勢するための付勢部材とを有するクラッチカバー組立体と、
    を備えたクラッチ装置。
  8. 軸方向に互いに対向して配置され入力回転体と摩擦係合するための1対の環状の摩擦フェーシングと、前記1対の摩擦フェーシングを軸方向に弾性的に連結するための複数のクッショニングプレートとを備えたクラッチディスク組立体のクラッチディスクの製造方法であって、
    前記1対の摩擦フェーシングに対向して配置された1対の平坦部を有するクッショニングプレートを成形するクッショニングプレート成形工程と、
    前記摩擦フェーシングを成形する摩擦フェーシング成形工程と、
    成形された前記摩擦フェーシングを加熱して焼成する焼成工程と、
    焼成後の前記摩擦フェーシングの研磨していない一方の面と平坦部との少なくともいずれか一方に接着剤を塗布し、前記摩擦フェーシングの一方の面と前記平坦部とを接着する接着工程とを含んでおり、
    前記摩擦フェーシング成形工程及び焼成工程の少なくともいずれか一方の工程において前記摩擦フェーシングの一方の面に他方の面に対して少なくとも一部が傾斜する傾斜面が成形される、
    クラッチディスクの製造方法。
  9. 前記摩擦フェーシング成形工程では、前記一方の面に複数の突部が成形される、
    請求項8に記載のクラッチディスクの製造方法。
  10. 軸方向に互いに対向して配置され入力回転体と摩擦係合するための1対の環状の摩擦フェーシングと、前記1対の摩擦フェーシングを軸方向に弾性的に連結するための複数のクッショニングプレートとを備えたクラッチディスク組立体のクラッチディスクの製造方法であって、
    前記1対の摩擦フェーシングに対向して配置された1対の平坦部を有するクッショニングプレートを成形するクッショニングプレート成形工程と、
    前記摩擦フェーシングを成形するとともに、一方の面に複数の突部を成形する摩擦フェーシング成形工程と、
    成形された前記摩擦フェーシングを加熱して焼成する焼成工程と、
    焼成後の前記摩擦フェーシングの研磨していない前記一方の面と平坦部との少なくともいずれか一方に接着剤を塗布し、前記摩擦フェーシングの一方の面と前記平坦部とを接着する接着工程と、
    を含んでいるクラッチディスクの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS56116924A (en) * 1980-02-21 1981-09-14 Nissan Motor Co Ltd Adhesively formed clutch disc
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