JP2006327534A - 気体燃料漏洩報知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気体燃料を用いる車両において、気体燃料漏洩が発生した際に車両外部に、気体燃料の漏洩状況に応じた報知パターンで報知する。
【解決手段】気体燃料漏洩報知装置1は、気体燃料の漏洩状態を検知する漏洩検知手段12と、漏洩検知手段12の出力と所定の基準値とを比較して気体燃料漏洩状態を判定する判定部20と、判定部20の出力より報知手段18の報知パターンを決定する決定部22とを備える。気体燃料の漏洩状態を漏洩検知手段12により検出し、判定部20により検出された気体燃料状態を判定し、該判定結果に基づいて決定部22において車両外部へ報知する報知手段18の報知パターンを決定する。
【選択図】図1
【解決手段】気体燃料漏洩報知装置1は、気体燃料の漏洩状態を検知する漏洩検知手段12と、漏洩検知手段12の出力と所定の基準値とを比較して気体燃料漏洩状態を判定する判定部20と、判定部20の出力より報知手段18の報知パターンを決定する決定部22とを備える。気体燃料の漏洩状態を漏洩検知手段12により検出し、判定部20により検出された気体燃料状態を判定し、該判定結果に基づいて決定部22において車両外部へ報知する報知手段18の報知パターンを決定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、気体燃料を用いる車両の気体燃料漏洩を、報知手段によって車両外部へ報知する気体燃料漏洩報知装置に関する。
今日、燃料として天然ガス(主としてメタン)、水素等の気体燃料を用いる車両が知られている。このような車両においては、衝突事故等の何らかの原因により、気体燃料が所定の燃料タンク等から漏洩する場合が知られている。例えば、水素を燃料として使用する燃料電池を搭載する車両においては、衝突事故等の何らかの原因により、水素が燃料電池およびその周辺装置(以下、燃料電池システムと称する)より漏洩する場合がある。水素等の気体燃料は可燃性ガスであるため、いちはやく漏洩が検知され、引火防止等の措置が施されることが望ましい。
ところで、衝突事故を起こした車両からドライバーを救助する際等、車両外部より気体燃料の漏洩状況を把握したい場合がある。しかし、気体燃料の多くは無色であり、気体燃料によっては無臭(例えば、水素)であるため、車両外部より気体燃料の漏洩状況を把握することは困難である。
例えば、特許文献1において、車両より水素が漏洩した場合に、水素漏洩を報知する技術が開示されている。車室内の水素濃度があらかじめ定められている所定値以上となった場合、クラクションや、ハザードランプ等の報知手段を使用して水素漏洩が車両外部へ報知される(特許文献1参照)。
しかし、上記特許文献1においては、車両外部より所定値以上の濃度で水素が漏洩していることを報知手段によって把握することは出来るものの、水素の漏洩の程度(例えば、水素濃度)を把握することは出来ない。
本発明の目的は、気体燃料を用いる車両において、気体燃料の漏洩状況を車両外部より把握することができる気体燃料漏洩報知装置を提供することである。
本発明に係る気体燃料漏洩報知装置は、気体燃料を用いる車両の気体燃料漏洩を、報知手段によって車両外部へ報知する気体燃料漏洩報知装置であって、気体燃料の漏洩状態を検知する漏洩検知手段と、漏洩検知手段の出力と所定の基準値とを比較して気体燃料漏洩状態を判定する判定部と、判定部の出力より報知手段の報知パターンを決定する決定部と、を備え、報知パターンは気体燃料漏洩状態に応じて決定されることを特徴とする。
上記気体燃料漏洩報知装置において、例えば、漏洩検知手段は、漏洩した気体燃料の濃度を検知し、判定部は、漏洩検知手段の出力と所定の基準値とを比較して気体燃料濃度を判定し、報知パターンは、気体燃料濃度に応じて決定される。
また上記気体燃料漏洩報知装置において、例えば、漏洩検知手段は、漏洩した気体燃料の圧力を検知し、判定部は、漏洩検知手段の出力と所定の基準値とを比較して気体燃料圧力を判定し、報知パターンは、気体燃料圧力に応じて決定される。
また上記気体燃料漏洩報知装置において、例えば、漏洩検知手段は、少なくとも2個以上備えられ、判定部は、漏洩検知手段の出力と所定の基準値とを比較して気体燃料漏洩個所数を判定し、報知パターンは、気体燃料漏洩個所数に応じて決定される。
また、本発明に係る気体燃料漏洩報知装置は、更に、衝突センサを備え、衝突センサの出力により、判定部の出力を変更することを特徴とする。
本発明に係る気体燃料漏洩報知装置において、報知手段は、例えば、ハザードランプである。
本発明の気体燃料漏洩報知装置によれば、気体燃料の漏洩の状況によって、報知手段の報知パターンを変更させることにより、車両の外部より気体燃料の漏洩の状況を把握することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る気体燃料漏洩報知装置1の全体構成を示すブロック図である。本実施形態に係る気体燃料漏洩報知装置1は、水素漏洩を検知し、車両外部へ報知する装置(水素漏洩報知装置)であり、水素を燃料とする燃料電池システム(図示せず)を搭載した車両(図示せず)に備えられている。気体燃料漏洩報知装置1は、燃料電池システムからの水素の漏洩を検知する漏洩検知手段12と、燃料電池システムを制御する燃料電池ECU14と、ボデーECU16と、報知手段18とを備える。
漏洩検知手段12は、気体燃料の漏洩を検知することができる。本実施形態においては、漏洩検知手段12は、燃料電池に使用される水素の漏洩を検知するためのものであり、水素の濃度を検出することができる。漏洩検知手段12は、水素が漏れ得る個所や、漏洩した水素が滞留し易い場所に設置されることが望ましい。例えば、燃料電池の設置個所の近傍、燃料電池に水素を供給するための配管の近傍、エンジンルーム、車室内等がある。漏洩検知手段12は、燃料電池ECU14と通信可能に接続されており、検出した水素濃度の出力信号を、燃料電池ECU14へ出力する。なお漏洩検知手段12は、複数個備えられてもよい。なお漏洩検知手段12の設置個所は、検知対象となる気体燃料によって適宜、変更されてもよい。
燃料電池ECU14は、燃料電池を安定して発電させるための制御を行う機能を有する電子制御回路ユニットである。燃料電池ECU14は、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に処理プログラムを記憶するROMと、データを一時的に記憶するRAM等を備える。燃料電池ECU14は、燃料電池へ供給される水素ガスや酸素ガスの供給量や、冷却水の供給量の制御等を行っている。燃料電池ECU14は、漏洩検知手段12以外にボデーECU16と通信可能に接続されており、漏洩検知手段12からの出力信号を、更にボデーECU16へ出力する。
ボデーECU16は、車両に備えられる各種ドアのドアロック、パワーウインドの開閉等の制御を行う機能を有する電子制御回路ユニットである。ボデーECU16は、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に処理プログラムを記憶するROMと、データを一時的に記憶するRAM等を備える。またボデーECU16は、気体燃料の漏洩状態を判定する判定部20と、報知パターンを決定する決定部22とを備える。ボデーECU16は、燃料電池ECU14以外にハザードランプコントローラ24と通信可能に接続されている。ボデーECU16には、燃料電池ECU14から出力された水素濃度の出力信号が入力される。
判定部20は、ボデーECU16のモジュールであり、燃料電池ECU14からの水素濃度の出力信号の入力を受けて、漏洩した気体燃料(本実施形態においては、水素)の漏洩状態を判定する。本実施形態においては、気体燃料の漏洩状態として、水素濃度を判定する。判定部20において、漏洩検知手段12からの出力値(例えば、漏洩検知手段12からの出力値を出力値Xとする)と、あらかじめ設定された基準値A1とが比較され、水素が漏洩しているか否かが判定される(ここで基準値Anを、あらかじめ水素濃度に応じて定められる基準値とし、n=1の場合の基準値A1を最小値とする。また基準値An<基準値An+1の関係を有するものとする)。出力値X≧基準値A1であれば、水素が漏洩していると判定部20により判定される。
水素が漏洩していると判定された場合には、さらに判定部20において、水素濃度の判定が行われる。水素濃度の判定は、漏洩検知手段12の出力値Xと、上記基準値Anとを比較することによって行われる。例えば、漏洩検知手段12の出力値Xと、基準値Anとを比較し、出力値X≧基準値Anとなる基準値Anを決定する。上記水素濃度の判定は、ソフトウェアで実現することができ、具体的には、所定の水素濃度判定プログラムを実行することによって実現される。判定部20により水素濃度が判定されると、各水素濃度に応じた信号が決定部22へ送信される。
決定部22は、ボデーECU16のモジュールであり、判定部20から送信された信号を受けて、報知手段18の報知パターンを決定する。報知パターンは、判定部20から送信された水素濃度の判定結果に基づき、それぞれの水素濃度に応じた報知パターンが決定される。報知パターンが決定されると、決定部22の決定結果に基づいて、ボデーECU16よりハザードランプコントローラ24へ制御信号が送信される。
報知手段18は、ハザードランプコントローラ24と、ハザードランプ26を備える。ハザードランプコントローラ24は、ボデーECU16より送信された報知パターンの制御信号に基づき、ハザードランプ26の点灯、消滅を行う。ハザードランプコントローラ24は、リレーを備え、報知パターンの制御信号に基づきリレーの駆動を制御し、ハザードランプ26の点灯、消滅を行う。なおリレーとしては、半導体リレー、機械式リレー等の公知のリレーを用いることができる。
気体燃料濃度(本実施形態においては、水素濃度)に応じたハザードランプ26の点灯、消滅のパターンの一例を、図2を用いて説明する。例えば、判定部20により、高濃度水素漏洩(例えば、基準値A3の場合)、中濃度水素漏洩(例えば、基準値A2の場合)、低濃度水素漏洩(例えば、基準値A1の場合)と判定された場合において、それぞれの判定結果に基づく特定の報知パターンは、それぞれ、高濃度水素漏洩が図2(A)、中濃度水素漏洩が図2(B)、低濃度水素漏洩が図2(C)で示されるパターンとされる。図2において、「ON」はハザードランプ26に電流が流れている状態を示し、この場合のハザードランプ26は点灯していることを示す。一方、「OFF」はハザードランプ26に電流が流れていない状態を示し、この場合のハザードランプ26は消滅していることを示す。なお、図2(D)は、通常時のハザードランプ26の点滅パターンを示す。水素漏洩時に報知手段18として使用するハザードランプ26の点滅パターンと、通常時のハザードランプ26の点滅パターンは、双方を識別可能とするために、点滅パターンを異ならせることが望ましい。
次に、図3に示すフローチャートにしたがって、第一実施形態に係る気体燃料漏洩報知装置1の動作について説明する。
まず、車両の所定個所に備えられる漏洩検知手段12が、漏洩した水素の濃度を検出する(ステップ101)。漏洩検知手段12は、水素濃度の検出信号を、燃料電池ECU14を介し、ボデーECU16へ送信する。
ボデーECU16の判定部20において、まず、漏洩検知手段12の検出信号に基づいて、水素が検出されたか否かの判定を行う(ステップ103)。この判定は、漏洩検知手段12からの出力値(出力値X)と、あらかじめ設定された基準値(基準値A1)とを比較することによって行われる。出力値X≧基準値A1の場合は、漏洩した水素が検出されたと判定され、ステップ103から次のステップ105へ移行する。一方、出力値X<基準値A1の場合は、水素が検出されなかったと判定され、ステップ103から再びステップ101へ移行する。
水素が検出されたと判定された場合、引き続き判定部20において、漏洩検知手段12の検出信号に基づき、水素濃度が判定される(ステップ105)。この判定は、漏洩検知手段12からの出力値Xと、あらかじめ設定された、水素濃度に応じた基準値Anとを比較することによって行われる。これにより、漏洩検知手段12の出力値Xと基準値Anとが比較され、X≧Anの関係を満たす基準値Anが決定される。所定の水素濃度に対応した基準値Anが決定され、水素濃度が判定されると、判定部20はその判定結果を決定部22へ送信し、ステップ105から、次のステップ107へ移行する。
判定部20の判定結果を受け、決定部22は、報知手段であるハザードランプ26の報知パターン(点滅パターン)を決定する(ステップ107)。報知パターンは、判定部20の判定結果に基づいて、あらかじめ設定された複数の異なる報知パターンの中から決定される。例えば、上記基準値Anに対応する報知パターンとして、あらかじめ定められたn個の報知パターンの中から報知パターンPnが決定される。
報知パターンが決定されると、ボデーECU16からハザードランプコントローラ24へ決定された報知パターンの制御信号が送信され、その制御信号に基づき、ハザードランプコントローラ24が駆動し、ハザードランプ26の点灯、消滅が行われる(ステップ109)。例えば、ボデーECU16からハザードランプコントローラ24へ報知パターンPnに対応する制御信号Snが送信され、その制御信号Snに基づき、ハザードランプ26が点滅する。
このように、車両に搭載された燃料電池システムより漏洩した水素を漏洩検知手段12により検知し、水素の漏洩の程度に応じて、報知手段の報知パターンを変更することにより、車両の外部から水素漏洩の程度(水素濃度)を把握することができる。
次に、図4を用いて本発明の第二の実施形態に係る気体燃料漏洩報知装置10を説明する。図4は、第二実施形態に係る気体燃料漏洩報知装置10の全体構成を示すブロック図である。
第二実施形態に係る気体燃料漏洩報知装置10は、上記第一実施形態に係る気体燃料漏洩報知装置10に、更に、衝突センサ28が備えられたものである。図4に示される衝突センサ28以外のその他の構成は、原則、第一実施形態と同様の機能を備える。
衝突センサ28は、車両が障害物等と衝突した際に受ける衝撃を検知するものである。衝突センサ28は、燃料電池ECU14と通信可能に接続されており、衝撃を検知すると燃料電池ECU14へ信号を出力する。衝突センサ28は、車両の前部、後部、側部等の任意の場所に設置することが可能である。本実施形態においては、1つの衝突センサ28を用いているが、複数の衝突センサ28を用いてもよい。なお気体燃料漏洩報知装置10に使用される衝突センサ28は、気体燃料漏洩報知装置専用のものであってもよいが、また図示されないエアバック装置等に備えられている衝突センサを使用してもよい。
燃料電池システムより水素が漏洩する原因の1つとして、車両の衝突事故が挙げられる。車両が衝突事故を起こした場合、燃料電池システムはその衝撃により破損し、破損部位より大量の水素が短時間に漏洩することも考えられる。このような場合においては、衝撃を受けた後、一旦、漏洩検知手段が、漏洩した水素の濃度が低濃度であると判定し、低濃度の水素に対応した報知パターンで報知手段を作動させたとしても、水素が漏洩し続け、報知パターンより把握される水素漏洩状況(水素濃度)よりも、多くの水素が漏洩している状況に変化する可能性がある。
そこで、本実施形態に係る気体燃料漏洩報知装置10は、衝突センサ28より出力された信号に基づき、判定部20より得られた判定結果を変更し、気体燃料(本実施形態においては水素)の漏洩状況を的確に判定し、その変更後の判定結果に基づく報知パターンにより報知手段を作動させる。
以下、図5に示すフローチャートにしたがって第二実施形態に係る気体燃料漏洩報知装置10の動作について説明する。
まず、車両の所定個所に備えられる漏洩検知手段12が、漏洩した水素の濃度を検出する(ステップ201)。漏洩検知手段12は、水素濃度の検出信号を、燃料電池ECU14を介し、ボデーECU16へ送信する。
ボデーECU16の判定部20において、まず、漏洩検知手段12の検出信号に基づいて、水素が検出されたか否かの判定を行う(ステップ203)。この判定は、漏洩検知手段12からの出力値(出力値X)と、あらかじめ設定された基準値(基準値A1)とを比較することによって行われる。出力値X≧基準値A1の場合は、漏洩した水素が検出されたと判断され、ステップ203から次のステップ205へ移行する。水素が検出されなかったと判定された場合には、ステップ203から再びステップ201へ移行する。
水素が検出されたと判定された場合、引き続き判定部20において、漏洩検知手段12の検出信号に基づき、水素濃度が判定される(ステップ205)。この判定は、漏洩検知手段12からの出力値Xと、あらかじめ設定された、水素濃度に応じた基準値Anとを比較することによって行われる。これにより、漏洩検知手段12の出力値Xと基準値Anとが比較され、X≧Anの関係を満たす基準値Anが決定される。所定の水素濃度に対応した基準値Anが決定され、水素濃度が判定されると、判定部20はその判定結果を決定部22へ送信し、ステップ205から、次のステップ207へ移行する。
また判定部20は、衝突センサ28からの出力信号が燃料電池ECU14を介し、ボデーECU16へ入力されたか否かの判定をおこなう(ステップ207)。衝突センサ28からの信号がボデーECU16へ入力された場合には上記判定結果(判定部の出力)が変更される(ステップ209)。
ステップ209において、判定部20は、衝突センサ28からの入力信号を受信したことにより、基準値Anに対応する報知パターンを変更するために、基準値Anを基準値An+1へ変更する。引き続き判定部20において、変更後の基準値An+1に対応する報知パターンを決定する(ステップ211)。
ステップ211において、基準値An+1に対応する報知パターンPn+1が決定される。ボデーECU16からハザードランプコントローラ24へ報知パターンPn+1に対応する制御信号Sn+1が送信され、その制御信号Sn+1に基づき、ハザードランプ26が点滅する。
一方、ステップ207において、衝突センサ28からの信号がボデーECU16へ入力されていない場合には、ステップ205の判定結果である基準値Anに基づき報知パターンが決定される(ステップ211)。この場合、ステップ211において、基準値Anに対応する報知パターンPnが決定される。その後、ボデーECU16からハザードランプコントローラ24へ報知パターンPnに対応する制御信号Snが送信され、その制御信号Snに基づき、ハザードランプ26が点滅する。
このようにして、本実施形態に係る気体燃料漏洩報知装置10は、車両が衝突等を起こし、燃料電池システムより短時間に大量の水素が漏洩する等の事態が生じても、水素の漏洩状況を的確に判断することができ、その状況を車両外部に報知することができる。
上記実施形態に係る気体燃料漏洩報知装置1,10は、何れも水素の漏洩を検知するものであるが、本発明に係る気体燃料漏洩装置は、これに限られず、他の気体燃料(例えば、天然ガス、メタン)にも適用可能である。
上記実施形態において、漏洩検知手段は、何れも漏洩した気体燃料濃度(水素濃度)を検知するものであったが、これに限られるものではない。漏洩検知手段は、気体燃料の漏洩を検知できる手段であれば何でも良い。他の実施形態として、例えば、漏洩した気体燃料の圧力を検知する漏洩検知手段がある。この場合、所定の装置等より漏れ出す気体燃料の圧力を、漏洩検知手段により検知し、気体燃料漏洩状態を把握することができる。気体燃料漏洩状態は、判定部により、漏洩検知手段の出力と所定の基準値(例えば、所定の基準圧力値)とを比較し、気体燃料圧力として把握(判定)される。判定部により判定された気体燃料圧力に応じて、決定部により、報知パターンが決定される。
他の実施形態に係る気体燃料漏洩報知装置として、例えば、漏洩検知手段を少なくとも2個以上備える装置がある。この場合、複数個の漏洩検知手段は、気体燃料が漏洩し得る複数個所に設置される。なお、この場合の漏洩検知手段は、気体燃料の濃度、気体燃料の漏洩する圧力等、気体燃料の漏洩を検知できる手段であれば何でも良い。この実施形態に係る気体燃料漏洩報知装置は、気体燃料漏洩状態を、気体燃料が漏洩する個所数によって把握するものである。判定部により、漏洩検知手段の出力と所定の基準値(例えば、所定の基準漏洩個所数値)とを比較し、気体燃料漏洩個所数が把握(判定)される。判定部により判定された気体燃料漏洩個所数に応じて、決定部により、報知パターンが決定される。
なお他の実施形態において、例えば、漏洩した水素の濃度が高い程、ハザードランプの点滅の周期を短くする等のハザードランプの点灯、消滅等の報知パターンと、水素濃度との関連付けを行ってもよい。
他の実施形態において、報知手段として、車両に装備されているハザードランプを使用したが、ハザードランプ以外にクラクションを使用してもよい。また車両に装備されている他のランプを使用してもよいし、気体燃料漏洩報知装置専用のランプ、ブザー等の報知手段を使用してもよい。また、ハザードランプとクラクションを同時に作動させて、水素の漏洩を報知してもよい。
他の実施形態において、報知手段としてハザードランプを使用する場合、車両前方に備えられるハザードランプと、車両後方に備えられるハザードランプ毎、あるいは車両の左側方に備えられるハザードランプと、車両の右側方に備えられるハザードランプ毎に点滅パターンが異なるように設定してもよい。
他の実施形態において、報知手段として、例えば、LEDを光源とするストップランプ等のランプを報知手段として用いた場合、ランプの所定の光源を点灯、消滅させて気体燃料漏洩状況を文字、図形、記号等の情報として表示し、車両の外部へ報知してもよい。
他の実施形態において、漏洩検知手段12からの出力信号は、燃料電池ECU14を介さず、直接、ボデーECU16と通信可能に接続されてもよい。
上記実施形態においては、一度、報知パターンを決定すると、その報知パターンに基づき報知手段を作動して車両外部に報知することが行われるが、他の実施形態として、漏洩検知手段により水素の濃度を検出し続け、水素の濃度が上昇した場合、これまでの報知パターンを、上昇した水素の濃度に対応した報知パターンに変更し、報知手段により報知することを行ってもよい。
上記第二実施形態において、衝突センサの出力により、判定部の出力を変更することを行ったが、他の実施形態において、漏洩検知手段の出力値と比較される基準値を変更してもよい。
1,10 気体燃料漏洩報知装置、12 漏洩検知手段、14 燃料電池ECU、16 ボデーECU、18 報知手段、20 判定部、22 決定部、24 ハザードランプコントローラ、26 ハザードランプ、28 衝突センサ。
Claims (3)
- 気体燃料を用いる車両の気体燃料漏洩を、報知手段によって車両外部へ報知する気体燃料漏洩報知装置であって、
気体燃料の漏洩状態を検知する漏洩検知手段と、
漏洩検知手段の出力と所定の基準値とを比較して気体燃料漏洩状態を判定する判定部と、
判定部の出力より報知手段の報知パターンを決定する決定部と、
を備え、
報知パターンは気体燃料漏洩状態に応じて決定されることを特徴とする気体燃料漏洩報知装置。 - 請求項1に記載の気体燃料漏洩報知装置であって、
更に、衝突センサを備え、
衝突センサの出力により、判定部の出力を変更することを特徴とする気体燃料漏洩報知装置。 - 請求項1または請求項2に記載の気体燃料漏洩報知装置であって、報知手段はハザードランプであることを特徴とする気体燃料漏洩報知装置。
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