JP2006327298A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】氷上性能の低下およびヒールアンドトウ摩耗を抑制するとともに、トレッド踏面中央部の早期摩耗を改善した空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッドゴム9を内外二層構造とし、内層側ゴムは発泡ゴムでそのショアA硬度を外層側非発泡ゴム部分11のそれより4〜10大きくし、内層側トレッド部分10の、トレッド踏面12に、中央域および側部域のそれぞれの陸部列を区画し、中央域の全ての陸部列をブロック列とするとともに、側部域の陸部列に、周方向に連続するリブを設け、それぞれの陸部列を、陸部を横切る方向に延びるサイプによってサブ陸部に分割し、トレッド内層側に金属コードからなるベルト層3,4,5および、それらのベルト層を覆うベルト補助層7のを配設したものであり、トレッド踏面幅W1およびベルト補助層7の幅を規定し形成してなる。
【選択図】図1

Description

この発明は空気入りタイヤ、なかでも、小型トラック用のスタッドレスタイヤに関するものであり、とくには、トレッド構造、トレッド補強構造およびトレッドパターンの改良に関するものである。
重荷重用および小型トラック用のスタッドレスタイヤでは、大きな積載荷重に対するトレッドの耐摩耗性を高め、完全摩耗に到るまでの摩耗耐久性を高める必要から、乗用車用タイヤのような完全なブロックパターンでなしに、たとえば、特許文献1および2に記載されているような、ブロック列とリブとを組み合わせてなるトレッドパターンを採用して、溝面積を小さくするとともに、各陸部の変形をできるだけ小さくすることが一般に行われている。
特開平8−244417号 特願2004−26158号
しかるに、このような従来技術にあって、リブの割合を大きくすると、氷上性能が低下することになり、一方、ブロックの割合、なかでも、トレッド側部域のブロックの割合を大きくすると、傾向的にトレッド幅方向に延びる横溝の存在の故に、ヒールアンドトウ摩耗が発生し易くなるという問題があった。
しかも、小型トラック用のタイヤでは、積載時と空車時との荷重差が大きく、空車時にはトレッド接地幅が狭くなって、主には、トレッド踏面の中央部分の接地下で走行することになるのに加え、タイヤへの充填内圧が高い割にはトレッドの補強強度が低く、二層もしくは三層のベルト層で補強しているにすぎないため、タイヤの負荷転動中に、トレッド中央部分が半径方向外方に迫出し変形し易いこと等の理由によって、トレッド踏面の中央部分が早期に摩耗し易いという固有の問題があった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、それの目的とするところは、氷上性能の低下および、ヒールアンドトウ摩耗の発生を有効に抑制するとともに、トレッド踏面中央部分の早期の摩耗を大きく改善した空気入りタイヤを提供するにある。
この発明の空気入りタイヤは、トレッドゴムを、少なくとも内外二層構造とし、トレッド踏面に、周方向に連続して延びる複数本の周溝を設け、それらの周溝により、トレッド中央域およびトレッド側部域のそれぞれに陸部列を区画し、トレッド中央域の全ての陸部列を、陸部を横切って延びる、各陸部列内では相互に平行なそれぞれの横溝によってブロック列とするとともに、トレッド側部域の陸部列の一部に、周方向に連続するリブを形成し、それぞれの陸部列を、陸部を横切る方向へ、直線状もしくはジグザグ状に延びる複数本のサイプによってサブ陸部に分割し、前記トレッドゴムの内層側に、金属コードからなる二層以上のベルト層および、ゴム被覆コードの螺旋状巻回構造になってそれらのベルト層を覆う一層以上のベルト補助層のそれぞれを配設してなるものであって、外層側のトレッドゴム部分を発泡ゴムで、内層側のトレッドゴム部分を非発泡ゴムでそれぞれ形成するとともに、内層側トレッドゴム部分のショアA硬度を、外層側トレッドゴム部分のそれより4〜10、いいかえれば、7〜18%大きくし、また、トレッド踏面幅を、タイヤ断面幅の75〜95%、より好ましくは75〜85%の範囲とするとともに、前記ベルト補助層の幅を、タイヤ赤道面を中心として、トレッド踏面幅の10〜80%、これも好適には25〜45%の範囲とし、さらに、トレッド側部域の陸部列のリブを、その陸部列を区画する周溝に隣接させて形成してなるものである。
ここで「タイヤ断面幅」とは、タイヤを適用リムに装着するとともに、規定の空気圧を充填した無負荷状態のタイヤの、側面の模様又は文字など、すべてを含むサイドウォール間の直線距離として定義されるタイヤの総幅から、タイヤの側面の模様、文字などを除いた幅をいうものとし、「ベルト補助層の幅」もまた同様のタイヤ姿勢の下で測った幅をいうものとする。
ところで、ここにおける「適用リム」とは、タイヤサイズに応じて下記の規格に規定されたリムをいい、「規定の空気圧」とは、下記の規格において、最大負荷能力に対応して規定される空気圧をいい、最大負荷能力とは、下記の規格で、タイヤに負荷することが許容される最大の質量をいう。
なお、ここでいう空気は、窒素ガス等の不活性ガスその他に置換することも可能である。
そして規格とは、タイヤが生産または使用される地域に有効な産業規格によって決められたものであり、例えば、アメリカ合衆国では“THE TIRE AND RIM ASSOCIATION INC.のYEAR BOOK”であり、欧州では、“THE European Tyre and Rim Technical OrganisationのSTANDARDS MANUAL”であり、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA YEAR B00K”である。
かかるタイヤにおいて、より好ましくは、トレッド側部域の陸部列に、周方向に連続して延びて、それをリブとブロック列とに分割する、幅が0.5〜5.0mmで、深さが2〜15mmの、一本の周副溝を形成する。
そしてこの場合は、周副溝を、トレッド側部域の陸部列の幅中央部分に形成することが好ましい。
また好ましくは、上述したいずれかのタイヤにおいて、ゴム被覆コードの螺旋巻回構造になり、ベルト補助層から側方に離隔して、ベルト層の側部部分を覆う一層以上の側部補助層を設ける。
そしてまた好ましくは、サブ陸部の表面に、それを区画するサイプと交差する方向へ相互に平行に延びる、幅が0.1〜1.0mm、深さが0.1〜0.5mmの表面細溝を複数本配設して、各サブ陸部の表面に微小凹凸を形成する。
ここで、微小凹凸の各突部の表面積は、5〜17mm2の範囲とすることが好ましい。
ところで、トレッド中央域のブロック列の各ブロックは、円周方向に長い四辺形状とし、かつ、長辺の、短辺に対する長さの比を1.05〜2.0の範囲とすることが好ましい。
なお、ここでのブロックの長辺および短辺は、ステップ状の折れ曲がり、凹凸、湾曲等を有するものおよび/または長短の寸法差を有するものとすることもでき、前者の場合の各辺長の計測は、折れ曲がり、凹凸、湾曲等をネグレクトして行い、後者の、寸法差を有するものについては、算術平均値をもって辺長とする。
この発明に係るタイヤでは、トレッドゴムを、少なくとも内外二層構造として、外層側のトレッドゴム部分を発泡ゴムで、内層側のトレッドゴム部分を非発泡ゴムでそれぞれ形成するとともに、内層側のトレッドゴム部分のショアA硬度を、外層側トレッドゴム部分のそれより4〜10、いいかえれば7〜18%大きくしていることから、発泡ゴムからなる外層側トレッドゴム部分の作用下で、タイヤ寿命の全体にわたってすぐれた氷上性能を発揮させることができ、この一方で、硬度の低いその外層側トレッドゴム部分の変形量が大きくなりすぎて耐摩耗性が低下するおそれを、非発泡ゴムからなって、外層側トレッドゴム部分より硬度が4以上大きい内層側トレッドゴム部分による変形拘束力の発揮によって有効に取り除くことができ、結果として、発泡ゴムよりなる外層側トレッドゴム部分の耐摩耗性の低下を十分に抑制することができる。
なお、硬度差を、10を越える値とした場合には、トレッドゴム全体としての硬度が高くなりすぎて、振動乗心地の低下、内外層トレッドゴム部分間の剛性段差によってそれらの両ゴム部分間にセパレーションが生じるおそれが高まることになる。
またここでは、トレッド踏面に複数本の周溝を形成して、トレッド中央域に区画される全ての陸部列をブロック列とする一方で、トレッド側部域の陸部列の一部領域をリブとするとともに、このリブを、その側部域陸部列を区画する周溝に隣接させて位置させ、併せて、それぞれの陸部列をサイプによってそれぞれのサブ陸部に分割することにより、とくには、中央域ブロック列の作用によってすぐれた氷上性能を確保することができる。
ところで、車両の旋回走行時等に接地圧がとくに高くなる、トレッド側部域の陸部列については、その全体をブロック列としてときは、そこでの変形量が多くなりすぎて、各ブロックに大きなヒールアンドトウ摩耗が発生することになるところ、ここでは、側部域陸部列の、周溝に隣接する一部をリブとして、側部域陸部列の全体としての変形量を抑制することで、ヒールアンドトウ摩耗の発生を有効に防止することができる。
加えてここでは、各陸部列に設けたサイプによるエッジ成分の増加および、サイプ内への吸水作用の下で、よりすぐれた氷上性能を発揮させることができる。
なおここで、陸部列を横切る方向に延びるサイプの延在形状をジグザグ状としたときは、
トレッド周方向に延びるエッジ成分を増加させ得る利点がある。
さらにこのタイヤでは、トレッド踏面幅を、タイヤ断面幅の75〜95%、より好ましくは
75〜85%の範囲とすることで、すぐれた操縦安定性の下で、高い氷上性能を発揮させることができる。
すなわち、それが75%未満では、トレッド踏面の接地面積が小さくなりすぎて、高い氷上性能を発揮させることが難しく、一方、95%を越えると、トレッド補強部材の側縁部分でのトレッドゴム厚みが暑くなりすぎて、ベルト層の側縁等の剥離が生じ易くなり、また、圧雪轍路等でのワンダリング現象が発生し易くなる。
そしてまた、ベルト補強層を、タイヤ赤道面を中心として、トレッド踏面幅の10〜80%、好ましくは25〜45%の範囲に配設することで、タイヤへの高い充填空気圧の下での、空車時の接地形状を改善するとともに、タイヤの負荷転動時の、トレッド中央部分の径成長を抑制して、その中央部分の早期の摩耗を有効に防止し、また、接地形状の改善によって氷上性能をより一層向上させることができる。
いいかえれば、ベルト補強層の幅が10%未満では、十分な径成長抑制機能の発揮を期し難く、一方、80%を越えると、トレッド中央部分を越える範囲まで径成長が抑制されることになって、その中央部分の摩耗に特化した改善効果を期し難くなる。
そしてこのことは、最内層のベルト層のベルトコードの、タイヤ赤道面に対する交角を0〜50°の範囲とし、第2層目のベルト層のコードの、同様の交角を60〜75°の範囲とし、さらに、第3層目のベルト層のコードの、同様の交角を60〜75°の範囲とした場合、なかでも、第2層目のベルト層のコードと、第3層目のベルト層のコードとを、タイヤ赤道面に対して相互に逆方向に延在させた場合により効果的であり、また、ベルト補強層を複数層配設した場合に一層効果的である。
ところで、以上のようなタイヤにおいて、トレッド側部域の陸部列に、それをリブとブロック列とに分割する、幅が0.5〜5.0mmで、深さが2〜15mmの一本の周副溝を設けた場合には、その周副溝の溝縁の作用下で、タイヤの、氷上での耐横滑り性能を有効に向上させることができる。
ここで溝幅を0.5〜5.0mmの範囲とするのは、それが0.5mm未満では、接地時に周副溝が閉じることになって、トレッド側縁側から生じる、いわゆる肩落ち摩耗の、トレッド幅方向内側への進行を有効に遮ることが難く、それが5.0mmを越えると、接地面積が少なくなって、氷上性能の低下が否めないことによる。
また、溝深さを2〜15mmの範囲とするのは、それが2mm未満は、周副溝が摩耗によって早期に消滅することになるため、耐横滑り性能の十分な発揮を担保することができず、一方、12mmを越えると、陸部剛性が低くなりすぎて、トレッド幅方向での倒れ込み変形量が大きくなって、耐摩耗性および耐偏摩耗性が低下することによる。
なお、このような周副溝を、側部域陸部列の幅中央部分に形成した場合には、よれによって分割されたリブとブロック列との剛性バランスを確保して、肩落ち摩耗、レールウェイ摩耗等の偏摩耗の発生を有効に抑制することができる。
そしてまた、ゴム被覆コードの螺旋巻回構造になる一層以上の側部補助層で、ベルト層の側部部分を、ベルト補助層から側方に離隔させて覆った場合には、ベルト層の側縁部分での、拡径変形を有効に拘束して、ベルト層の側縁からの剥離の発生を抑制することができる。
併せてここでは、側部補助層を、ベルト補助層の側方に離隔させて配設することで、使用材料を有効に低減できることに加えて、トレッド中央部分での径成長の抑制を際立てて、その中央部分への偏摩耗の発生をより有効に防止することができる。
さらに、サブ陸部の表面に、それを区画するサイプと交差する方向へ相互に平行に延びる、幅が0.1〜1.0mm、深さが0.1〜0.5mmの表面細溝を複数本配設した場合は、とくに、新品タイヤの使用開始当初において、発泡ゴムからなる外層側トレッドゴム部分の表面に気泡が露出するまでの間、いいかえれば、加硫モールドに接触して形成された非発泡皮膜が、路面との摩擦によって削り取られるまでの間、それらの表面細溝を、発泡ゴムの気泡の代わりに機能させることができる。
なお、ここで、表面細溝の幅を0.1〜1.0mmの範囲とするのは、溝幅がその範囲より狭すぎると、吸水溝としての機能を発揮させ難く、一方、広すぎると接地面積の低下が不可避となることによる。
また、その溝の深さを0.1〜0.5mmの範囲とするのは、溝が浅すぎると、発泡ゴムの気泡が露出するより先にそれが摩滅することになり、深すぎると陸部表面の剛性が低くなりすぎて、耐摩耗性が低下することによる。
ところで、以上のような表面細溝にて区画される微小凹凸の、各突部の表面積は5〜17mm2の範囲とすることが、突部の剛性を確保してそれに高い耐摩耗性を付与し、また、所要の溝面積を確保して、気泡の代替機能を十分に発揮させる上で好ましい。
さらにまた、トレッド中央域のブロック列の各ブロックを、トレッド円周方向に長い四辺形状とし、その長辺の、短辺に対する長さの比を1.05〜2.0の範囲とした場合には、氷上性能を十分に発揮させてなお、ブロックへのヒールアンドトウ摩耗の発生を有効に抑制することができる。
すなわち、その比が1.05未満では、氷上での制動および駆動性能が不足するおそれが高く、一方、2.0を越えると、大きなヒールアンドトウ摩耗が発生するおそれが生じることになる。
かくして、この発明に係るタイヤによれば、氷上性能の低下および、ヒールアンドトウ摩耗の発生を有効に抑制しつつ、トレッド踏面中央部分の早期の摩耗を効果的に防止することができる。
図1は、この発明の実施形態をトレッド部について示す幅方向断面図であり、図中1はトレッド部を、2は、タイヤの骨格をなす、一枚以上のカーカスプライからなるカーカス、たとえばラジアルカーカスをそれぞれ示す。
ここでは、ラジアルカーカス2のクラウン域の外周側に三層のベルト層3,4,5からなるベルト6を配設するとともに、このベルト6の外周側に、一本以上のゴム被覆コード、たとえば有機繊維コードをベルトの幅方向に螺旋状に巻回してなる少なくとも一層のベルト補助層7を、ベルト6の幅中央域に対応させて配設し、また好ましくは、このベルト補助層7から、ベルト6の幅方向外側に離隔した位置で、そのベルト6の各側部部分の外周側に、これも有機繊維コードとすることができる、一本以上のゴム被覆コードを螺旋状に巻回してなる一層以上の側部補強層8を配設する。
そして、これらの補助層7,8のさらに外周側にトレッドゴム9を配設し、このトレッドゴム9を、非発泡ゴムからなる内層側トレッドゴム部分10と、発泡ゴムからなる外層側トレッドゴム部分11との内外二層構造とする。
ここにおいて好ましくは、金属コードをベルトコードとするそれぞれのベルト層3,4,5において、最内層のベルト層3のコードの、タイヤ赤道面Xに対する交角を、タイヤの、前述したような、リム装着・空気圧充填状態の下で、0〜50°の範囲とし、また、第2層目のベルト層4のコードの、同様の交角を、タイヤ赤道面から同方向に測って60〜75°の範囲とし、そして、第3層目のベルト層5のコードの交角を、第2層目のベルトコードとは、タイヤ赤道面に対して逆方向に測って60〜75°の範囲とする。
またここでは、内外側トレッドゴム部分10のショアA硬度を、外層側トレッドゴム部分11のそれより4〜10大きくするとともに、トレッド踏面幅W1をタイヤ断面幅Wの75〜95%の範囲とし、そして、一本の、もしくは相互に整列配置させた複数本のゴム被覆コードの螺旋巻回構造体になる、たとえば一層もしくは二層構造とすることができるベルト補助層7の配設幅L1を、タイヤの赤道面X位置を中心として、トレッド踏面幅W1の10〜80%の範囲とする。
なおここで、ベルト補助層7から側方に離隔して位置する一層以上の側部補助層8を配設する場合には、その配設幅L2をトレッド踏面幅W1の10〜30%の範囲とすることが、好ましく、また、両補助層7,8の間隔L3は、トレッド踏面幅W1の10〜30%の範囲とすることが好ましい。
図2は、以上のようなトレッドおよびトレッド補強構造を具えるこの発明に係るタイヤのトレッドパターンを例示する展開図であり、このタイヤでは、トレッド踏面12に、周方向に連続して延びる複数本、たとえば四本二対の、周方向主溝としての周溝13、14を、タイヤ赤道面Xに対して対称に形成して、外側の周溝14を境に、それの内側に区画される三列の陸部列を、トレッド中央域陸部列15とするとともに、周溝14の外側に区画される各一列の陸部列をトレッド側部域陸部列16とする。
ここで、トレッド中央域陸部列15のうち、中央部の陸部列15aには、それを横切って延びる横溝17を、所定のピッチで、幾分左上がりとなる延在形態の下に複数本形成することによって、それをセンターブロック列18とし、また、両側の陸部列15bには、それらの各々を横切って延びる横溝19を、ともに右上がりの延在形態の下で複数本形成することによって、それらをセカンドブロック列20とする。
そして、トレッド側部域陸部列16には、好ましくは、陸部列16の幅の中央部分に位置して、たとえば直線状またはジグザグ状に周方向に連続して延びる、溝幅が0.5〜5.0mmで、溝深さが2〜15mmの一本の周副溝21を形成することで、その陸部列16内に、周溝14に隣接して位置して周方向に連続するリブ22を区画し、またこの一方で、その周副溝21より外側の陸部列部分には、その陸部列部分を横切って延びる複数本の横溝23を形成することで、その陸部列部分をショルダーブロック列24とする。
ところで、このようにして形成したブロック列、なかでも、センターおよびセカンドブロック列18,20の各ブロックを、好ましくは、円周方向に長い四辺形状とするとともに、それの長辺の、短辺に対する比を1.05〜2.0の範囲とする。
そしてさらには、トレッド中央域のそれぞれの陸部列15a,15bおよび側部域陸部列16のそれぞれに、それらがブロック列であるとリブであるとの別なく、陸部列を横切る方向へ、直線状もしくはジグザグ状に延びる複数本のサイプ25を、たとえば相互に平行な、等ピッチの延在態様をもって形成して、各陸部列15a,15bならびに、陸部列16のリブ22におよびショルダーブロック列24をサブ陸部26に分割する。
ところで、このようなサイプ25は、その両端もしくは、一端だけが、陸部列等の側部に開口するものまたは、両端がともに陸部列内等で終了するものとすることができ、サイプ25の一端だけを開口させる場合には、周方向に隣接するそれぞれのサイプ25をともに、同一側部に開口させることまたは、交互に反対側の側部に開口させることができる。
なおここで、サイプ25の開口幅は、0.3〜0.8mmの範囲とすることが、また、サイプ25の配設ピッチは、3〜8mmの範囲とすることが、タイヤの氷上性能を高める一方で、陸部列内への偏摩耗の発生、陸部の欠けおよびもげ等を防止する上で好ましい。
このように構成してなるトレッドパターンにおいてより好ましくは、図3に一部のサブ陸部26を拡大して示すように、サブ陸部26の表面に、それを区画するサイプ25と所要の角度で交差する方向へ相互に平行に延びる、幅が0.1〜1.0mm、深さが0.1〜0.5mmの表面細溝27を複数本配設して、各サブ陸部26の表面に微細凹凸を形成し、さらに好ましくは、微細凹凸の各突部28の表面積を5〜17mm2の範囲とする。
以上述べたような構成としてた実施例タイヤと、図4(a),(b)に示すそれぞれのトレッドパターンを有する従来タイヤ1および2と、図5に示すトレッドパターンを有する比較例タイヤとのそれぞれについて、サイズを195/85 R16としたものを、5.5Kのリムに装着するとともに、充填空気圧を600kPaとした状態で、氷上性能、ヒールアンドトウ摩耗および、トレッド中央部分の早期摩耗についての評価を行ったところ、表1に示す結果を得た。
なおここで、氷上性能は、氷上での実車走行を行って、40km/hの速度でブレーキロックさせてから、車両が停止するまでの制動距離を測定して、
また、ヒールアンドトウ摩耗は最大負荷能力に相当する負荷の作用下で10000km走行後のフロントタイヤの、側部域陸部列での横溝の前後の陸部高さの差を測定して、
そして、トレッド中央部分の早期摩耗は、空車状態で10000km走行後のリヤタイヤ摩耗量を測定して、それらの測定値を、従来タイヤ1をコントロールとした指数値をもって評価した。
評価は、数値が小さいほどすぐれた結果を示すものとした。
Figure 2006327298
表1に示されるところによれば、比較例タイヤおよび実施例タイヤはいずれも、従来タイヤ1および2に比して、はるかにすぐれた氷上性能および、トレッド中央部分の耐早期摩耗性を発揮し得ることが明らかであり、また、実施例タイヤは、トレッド側部域陸部列へのリブの形成の故に、比較例タイヤに比してはるかにすぐれた耐ヒールアンドトウ摩耗性を発揮できることが解かる。
この発明の実施形態をトレッド部について示す幅方向断面図である。 図1のタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。 サブ陸部への表面細溝の形成態様を例示する拡大図である。 従来タイヤのトレッドパターンを示す展開図である。 比較例タイヤのトレッドパターンを示す展開図である。
符号の説明
1 トレッド部
2 ラジアルカーカス
3,4,5 ベルト層
6 ベルト
7 ベルト補助層
8 側部補助層
9 トレッドゴム
10 内層側トレッドゴム部分
11 外層側トレッドゴム部分
12 トレッド踏面
13,14 周溝
15 トレッド中央域陸部列
15a,15b 陸部列
16 トレッド側部域陸部列
17,19,23 横溝
18 センターブロック列
20 セカンドブロック列
21 周副溝
22 リブ
24 ショルダーブロック列
25 サイプ
26 サブ陸部
27 表面細溝
28 突部
X タイヤ赤道面
W1 トレッド踏面幅
W タイヤ断面幅
L1,L2 配設幅

Claims (7)

  1. トレッドゴムを、少なくとも内外二層構造とし、トレッド踏面に、周方向に連続して延びる複数本の周溝を設け、それらの周溝により、トレッド中央域およびトレッド側部域のそれぞれに陸部列を区画し、トレッド中央域の全ての陸部列を、陸部を横切って延びる横溝によってブロック列とするとともに、トレッド側部域の陸部列に、周方向に連続するリブを形成し、それぞれの陸部列を、陸部を横切る方向に延びる複数本のサイプによってサブ陸部に分割し、前記トレッドゴムの内層側に、金属コードからなる二層以上のベルト層および、ゴム被覆コードの螺旋状巻回構造になってそれらのベルト層を覆う一層以上のベルト補助層のそれぞれを配設してなる空気入りタイヤにおいて、
    外層側のトレッドゴム部分を発泡ゴムで、内層側のトレッドゴム部分を非発泡ゴムでそれぞれ形成するとともに、内層側トレッドゴム部分のショアA硬度を、外層側トレッドゴム部分のそれより4〜10大きくし、
    トレッド踏面幅を、タイヤ断面幅の75〜95%の範囲とするとともに、前記ベルト補助層の幅を、タイヤ赤道面を中心として、トレッド踏面幅の10〜80%の範囲とし、
    トレッド側部域の陸部列のリブを、その陸部列を区画する周溝に隣接させて形成してなる空気入りタイヤ。
  2. トレッド側部域の陸部列に、周方向に連続して延びて、それをリブとブロック列とに分割する、幅が0.5〜5.0mmで、深さが2〜15mmの、一本の周副溝を形成してなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 周副溝を、トレッド側部域の陸部列の幅中央部分に形成してなるる請求項1もしくは2に記載の空気入りタイヤ。
  4. ゴム被覆コードの螺旋巻回構造になり、ベルト補助層から側方に離間して、ベルト層の側部部分を覆う一層以上の側部補助層を設けてなる請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. サブ陸部の表面に、それを区画するサイプと交差する方向へ相互に平行に延びる、幅が0.1〜1.0mm、深さが0.1〜0.5mmの表面細溝を複数本配設して、各サブ陸部の表面に微小凹凸を形成してなる請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 微小凹凸の各突部の表面積を5〜17mm2の範囲としてなる請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. トレッド中央域のブロック列の各ブロックを、円周方向に長い四辺形状とするとともに、その長辺の、短辺に対する長さの比を1.05〜2.0の範囲としてなる請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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