JP2006326968A - 画像記録装置及び画像記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 圧電素子の駆動回路の焼損を確実に防止することのできる画像記録装置及び画像記録方法を得る。
【解決手段】 各々画像データに基づいて駆動されることにより画像記録用のインク滴を個別に吐出させる複数の圧電素子が配列されたインクジェット記録ヘッドに対し、予め定められたタイミングで前記圧電素子毎に短絡状態となったか否かを検出し、短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動をマスク情報生成部74により禁止する。ここで、マスク情報生成部74による圧電素子の駆動の禁止は、前記画像データを対応する圧電素子毎に圧電素子を駆動させる状態及び駆動させない状態の何れか一方に印刷データ生成部82にて設定するマスクデータをマスクメモリ76によって予め記憶しておき、当該マスクデータを、短絡状態となったことが検出された圧電素子を駆動させない状態に前記画像データを設定するものとすることにより行う。
【選択図】 図4
【解決手段】 各々画像データに基づいて駆動されることにより画像記録用のインク滴を個別に吐出させる複数の圧電素子が配列されたインクジェット記録ヘッドに対し、予め定められたタイミングで前記圧電素子毎に短絡状態となったか否かを検出し、短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動をマスク情報生成部74により禁止する。ここで、マスク情報生成部74による圧電素子の駆動の禁止は、前記画像データを対応する圧電素子毎に圧電素子を駆動させる状態及び駆動させない状態の何れか一方に印刷データ生成部82にて設定するマスクデータをマスクメモリ76によって予め記憶しておき、当該マスクデータを、短絡状態となったことが検出された圧電素子を駆動させない状態に前記画像データを設定するものとすることにより行う。
【選択図】 図4
Description
本発明は、画像記録装置及び画像記録方法に係り、特に、各々画像データに基づいて駆動されることにより画像記録用の液滴を個別に吐出させる複数の圧電素子が配列された液滴吐出ヘッドを備えた画像記録装置及び当該画像記録装置の画像記録方法に関する。
従来より、圧電素子によるアクチュエータを用いて、インクが充填された圧力発生室を体積変化(膨張・収縮)させ、これによる内部の圧力変化によって前記圧力発生室に連通して形成されたノズルの先端からインク滴を吐出させるインクジェット記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置(所謂インクジェットプリンタ)が知られている。
ところで、近年、インクジェット記録装置は印刷速度の高速化の傾向が強まっている。このためインクジェット記録ヘッドを長尺化し、インクジェット記録ヘッド1つ当たりのノズル数を増やしてマトリックス状に行列配置することで、より短時間で広い領域に画像形成することが可能なインクジェット記録ヘッドが用いられるようになってきている。
そして、このような複数のノズルを有するインクジェット記録ヘッドでは、個々のノズルに対して1つずつインク滴を吐出させる圧電素子が必要とされており、ノズルと同数の圧電素子が設けられている。
ところで、以上のように、インク滴を吐出させるアクチュエータとして機能する圧電素子は、湿度、温度等の使用環境条件や経時劣化等に起因して突発的に短絡してしまうことがある。そして、圧電素子が短絡した場合、過大電流が流れて圧電素子を駆動させる駆動回路を焼損するおそれがある。
この問題を解決するために適用できる技術として、特許文献1には、インクノズルに連通するインク加圧室に対応して電気機械変換素子としての圧電素子を設け、この圧電素子の充放電により前記インク加圧室に圧力を与え、前記インクノズルよりインク滴を吐出するインクジェットヘッド駆動回路において、インク吐出から次のインク吐出までの間、前記圧電素子を間欠的に充電するようにすることにより、圧電素子の短絡による過大電流が駆動回路に常時流れることを防止する技術が開示されている。
特開平11−291491号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている技術では、駆動回路に過大電流が常時流れることは防止できるものの、間欠的には過大電流が流れてしまうため、必ずしも駆動回路の焼損を防止することができるとは限らない、という問題点があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、圧電素子の駆動回路の焼損を確実に防止することのできる画像記録装置及び画像記録方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像記録装置は、各々画像データに基づいて駆動されることにより画像記録用の液滴を個別に吐出させる複数の圧電素子が配列された液滴吐出ヘッドと、予め定められたタイミングで前記圧電素子毎に短絡状態となったか否かを検出する検出手段と、前記検出手段によって短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動を禁止する禁止手段と、を備えている。
請求項1に記載の画像記録装置には、各々画像データに基づいて駆動されることにより画像記録用の液滴を個別に吐出させる複数の圧電素子が配列された液滴吐出ヘッドが備えられており、この画像記録装置では当該液滴吐出ヘッドによって画像が記録される。
ここで、本発明では、検出手段により、予め定められたタイミングで前記圧電素子毎に短絡状態となったか否かが検出され、禁止手段により、前記検出手段によって短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動が禁止される。
このように、請求項1記載の画像記録装置によれば、各々画像データに基づいて駆動されることにより画像記録用の液滴を個別に吐出させる複数の圧電素子が配列された液滴吐出ヘッドに対し、予め定められたタイミングで前記圧電素子毎に短絡状態となったか否かを検出し、短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動を禁止しているので、圧電素子の駆動回路の焼損を確実に防止することができる。
なお、本発明は、請求項2に記載の発明のように、前記画像データを対応する圧電素子毎に圧電素子を駆動させる状態及び駆動させない状態の何れか一方に設定するマスク情報を予め記憶した記憶手段を更に備え、前記禁止手段は、前記マスク情報を、前記検出手段によって短絡状態となったことが検出された圧電素子を駆動させない状態に前記画像データを設定するものとすることにより当該圧電素子の駆動を禁止するものとしてもよい。なお、上記記憶手段には、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュEEPROM(Flash EEPROM)等の半導体記憶素子、スマート・メディア(SmartMedia(登録商標))、フレキシブル・ディスク等の可搬記録媒体やハードディスク等の固定記録媒体、或いはネットワークに接続されたサーバ・コンピュータ等に設けられた外部記憶装置等の各種記憶手段が含まれる。
また、本発明の前記検出手段は、請求項3に記載の発明のように、前記圧電素子の電気的特性の変化に基づいて前記短絡状態となったか否かを検出するものとしてもよい。なお、上記電気的特性には、圧電素子の抵抗値、圧電素子を流れる電流レベル、圧電素子の静電容量値が含まれる。
また、本発明は、請求項4に記載の発明のように、前記検出手段によって短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動により記録予定とされていた画素に隣接する画素を駆動により記録する圧電素子であり、かつ短絡状態となっていない圧電素子を駆動させる画像データを、濃度が所定度合いだけ高くなるように修正する修正手段を更に備えてもよい。
特に、請求項4に記載の発明は、請求項5に記載の発明のように、前記検出手段によって短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動により記録予定とされていた画素の分布状態に応じて前記修正手段による画像データの修正を行うか否かを判定する判定手段を更に備えてもよい。
一方、上記目的を達成するために、請求項6に記載の画像記録方法は、各々画像データに基づいて駆動されることにより画像記録用の液滴を個別に吐出させる複数の圧電素子が配列された液滴吐出ヘッドを備えた画像記録装置の画像記録方法であって、予め定められたタイミングで前記圧電素子毎に短絡状態となったか否かを検出し、短絡状態となった圧電素子が検出されたときに当該圧電素子の駆動を禁止するものである。
従って、請求項6記載の画像記録方法によれば、請求項1に記載の発明と同様に作用するので、請求項1に記載の発明と同様に、圧電素子の駆動回路の焼損を確実に防止することができる。
以上のように、本発明によれば、各々画像データに基づいて駆動されることにより画像記録用の液滴を個別に吐出させる複数の圧電素子が配列された液滴吐出ヘッドに対し、予め定められたタイミングで前記圧電素子毎に短絡状態となったか否かを検出し、短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動を禁止しているので、圧電素子の駆動回路の焼損を確実に防止することができる、という優れた効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を、インク滴を吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に適用した場合について説明する。
図1には、本実施の形態に係るインクジェット記録装置12が示されている。インクジェット記録装置12の筐体14内の下部には給紙トレイ16が備えられており、給紙トレイ16内に積層された用紙Pをピックアップロール18で1枚ずつ取り出すことができる。取り出された用紙Pは、所定の搬送経路22を構成する複数の搬送ローラ対20で搬送される。以下、単に「搬送方向」というときは、記録媒体である用紙Pの搬送方向をいい、「上流」、「下流」というときはそれぞれ、搬送方向の上流及び下流を意味するものとする。
給紙トレイ16の上方には、駆動ロール24及び従動ロール26に張架された無端状の搬送ベルト28が配置されている。なお、駆動ロール24と従動ロール26の間の略中央部には、搬送ベルト28の弛みや捩れ等を防止するための一対の従動ロール60A、60Bもまた搬送ベルト28を張架するように設けられている。
一方、搬送ベルト28の上方には記録ヘッドアレイ30が配置されており、搬送ベルト28の平坦部分28Fに対向している。この対向した領域が、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出される吐出領域SEとなっている。搬送経路22を搬送された用紙Pは、搬送ベルト28で保持されてこの吐出領域SEに至り、記録ヘッドアレイ30に対向した状態で、記録ヘッドアレイ30から画像データに応じたインク滴が付着される。
そして、用紙Pを搬送ベルト28で保持した状態で周回させることで、吐出領域SE内に複数回通過させて、いわゆるマルチパスによる画像記録を行うことができる。
なお、搬送ベルト28は、一例として、半導電性ポリイミド材(表面抵抗値1010〜1013Ω/sq、体積抵抗値109〜1012Ω・cm)を、厚さ75μm、幅380mm、周長1000mmに成形したものを使用できる。また、駆動ロール24及び従動ロール26としては、一例として、φ50mmのSUSロールを使用できる。
また、記録媒体を周回させる手段としては、搬送ベルト28に限られない。たとえば円筒状あるいは円柱状に形成された搬送ローラの外周に、記録媒体(用紙P)を吸着保持して回転させる構成でもよい。ただし、本実施形態のように搬送ベルト28を使用すると平坦部分28Fが構成されるので、この平坦部分28Fに対応させて記録ヘッドアレイ30を配置でき、好ましい。
記録ヘッドアレイ30は、本実施形態では、有効な記録領域が用紙Pの幅(搬送方向と直交する方向の長さ)以上とされた長尺状とされ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の4色それぞれに対応した4つのインクジェット記録ヘッド32が搬送方向に沿って配置されており、フルカラーの画像を記録可能になっている。なお、本実施形態では、それぞれのインクジェット記録ヘッド32においてインク滴を吐出する方法として、圧電素子によるアクチュエータを用いて、インクが充填された圧力発生室を体積変化(膨張・収縮)させ、これによる内部の圧力変化によって前記圧力発生室に連通して形成されたノズルの先端からインク滴を吐出させる、いわゆる圧電方式を適用している。
各インクジェット記録ヘッド32は、後述する記録ヘッド制御部70(図4参照。)によって作動が制御されるようになっている。記録ヘッド制御部70は、たとえば、画像データに応じてインク滴の吐出タイミングや使用するインク吐出口(ノズル)を決め、駆動信号をインクジェット記録ヘッド32に送る。
また、記録ヘッドアレイ30は、搬送方向と直交する方向に不動とされていてもよいが、必要に応じて移動するように構成しておくと、マルチパスによる画像記録で、より解像度の高い画像を記録したり、インクジェット記録ヘッド32の不具合を記録結果に反映させないようにしたりできる。なお、記録ヘッドアレイ30には、各インクジェット記録ヘッド32に設けられた圧電素子が短絡したときに流れるリーク電流を検知する、後述する短絡検出部66(図8参照。)が設けられている。
記録ヘッドアレイ30の近傍(本実施形態では搬送方向の両側)には、それぞれのインクジェット記録ヘッド32に対応した4つのメンテナンスユニット34が配置されている。インクジェット記録ヘッド32に対してメンテナンスを行う場合には、図2に示すように、記録ヘッドアレイ30が上方へ移動し、搬送ベルト28との間に構成された間隙にメンテナンスユニット34が移動して入り込む。そして、ノズル面32N(図3参照)に対向した状態で、所定のメンテナンス動作(バキューム、ダミージェット、ワイピング、キャッピング等)を行う。
なお、本実施形態では、4つのメンテナンスユニット34を2つずつの2組に分割し、記録ヘッドアレイ30による画像記録時には記録ヘッドアレイ30の上流側及び下流側にそれぞれ配置されるようにしている。
一方、記録ヘッドアレイ30の上流側のメンテナンスユニット34の近傍には、搬送ベルト28により搬送されてきた用紙Pの搬送方向先端部を検出するための用紙検出センサ64が配置されている。なお、用紙検出センサ64も、後述する記録ヘッド制御部70に接続されており、記録ヘッド制御部70に対して用紙Pの搬送方向先端部の検出状態を示す信号(以下、「用紙検出センサ信号」という。)を出力する。
また、一対の従動ロール60A、60Bのうちの記録ヘッドアレイ30に近接する側の従動ロール60Aの近傍には、当該従動ロール60Aの回転角度に応じたパルス信号(以下、「印刷クロック信号」という。)を出力するパルスエンコーダ62が配置されている。なお、パルスエンコーダ62もまた、後述する記録ヘッド制御部70に接続されており、記録ヘッド制御部70に対して印刷クロック信号を出力する。
一方、図3にも詳細に示すように、記録ヘッドアレイ30の上流側には、電源38が接続された帯電ロール36が配置されている。帯電ロール36は、従動ロール26との間で搬送ベルト28及び用紙Pを挟みつつ従動し、用紙Pを搬送ベルト28に押圧する押圧位置と、搬送ベルト28から離間した離間位置との間を移動可能とされている。押圧位置では、接地された従動ロール26との間に所定の電位差が生じるため、用紙Pに電荷を与えて搬送ベルト28に静電吸着させることができる。
帯電ロール36としては、例えば、シリコーンゴムの表面に導電性カーボンを被覆し、体積抵抗値106〜107Ω・cm程度に調整したφ14mmのロールを使用することができる。
また、電源38としては、図3では直流電源を挙げているが、用紙Pを所定電位に帯電させることが可能であれば、交流電源でもよい。
なお、帯電ロール36よりもさらに上流側には、図示しないレジロールが設けられており、用紙Pが搬送ベルト28と帯電ロール36との間に至る前に位置合わせされる。
記録ヘッドアレイ30の下流側には、剥離プレート40が配置されており、用紙Pを搬送ベルト28から剥離することができる。剥離プレート40としては、たとえば、厚さ0.5mm、幅330mm、長さ100mmのアルミプレートを使用することができる。
剥離された用紙Pは、剥離プレート40の下流側で排出経路44を構成する複数の排出ローラ対42で搬送され、筐体14の上部に設けられた排紙トレイ46に排出される。
剥離プレート40の下方には、駆動ロール24との間で搬送ベルト28を挟持可能なクリーニングロール48が配置されており、搬送ベルト28の表面をクリーニングするようになっている。
給紙トレイ16と搬送ベルト28の間には、複数の反転用ローラ対50で構成された反転経路52が設けられており、片面に画像記録された用紙Pを反転させて搬送ベルト28に保持させることで、用紙Pの両面への画像記録を容易に行えるようになっている。
搬送ベルト28と排紙トレイ46の間には、4色の各インクをそれぞれ貯留するインクタンク54が設けられている。インクタンク54のインクは、図示しないインク供給配管によって、記録ヘッドアレイ30に供給される。インクとしては、水性インク、油性インク、溶剤系インク等、公知の各種インクを使用できる。
本実施形態に係るインクジェット記録装置12は、パーソナル・コンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant、携帯情報端末)等の情報処理装置に接続されて、当該情報処理装置から画像の記録を指示する指示情報が当該画像を示す画像データと共に入力された際に、主に図示しない主制御部によって画像記録のための制御が行われる。なお、この際、情報処理装置から入力された画像データは図示しない主記憶部に一旦記憶され、その後に後述する画像メモリ80(図4参照。)に記憶されて適用されることになる。
次に、図4を参照して、本実施形態に係る記録ヘッド制御部70の電気系の要部構成を説明する。
同図に示されるように、本実施形態に係る記録ヘッド制御部70には、印刷開始信号生成部72と、マスク情報生成部74と、マスクメモリ76と、画質保証部78と、画像メモリ80と、印刷データ生成部82と、が備えられている。
印刷開始信号生成部72は、パルスエンコーダ62、用紙検出センサ64、及び記録ヘッドアレイ30に電気的に接続されており、用紙検出センサ64から入力された用紙検出センサ信号とパルスエンコーダ62から入力された印刷クロック信号とに基づいて、記録ヘッドアレイ30により用紙Pに対して画像の記録(印刷)を開始するタイミングを示す印刷開始信号を生成して記録ヘッドアレイ30に出力する。すなわち、印刷開始信号生成部72は、用紙検出センサ64によって用紙Pの搬送方向先端部が検出された時点から、記録ヘッドアレイ30の各インクジェット記録ヘッド32による印刷位置に用紙Pが至るまでの期間に相当する印刷クロック信号のパルス数を予め保持しており、用紙Pの先端部が検出された時点で印刷クロック信号のパルス数の計数を開始し、計数値が保持しているパルス数に達した時点で印刷開始信号を出力するようにしている。
ところで、本実施形態に係るインクジェット記録装置12には、各インクジェット記録ヘッド32に設けられている圧電素子毎に短絡状態となったか否かを後述する短絡検出部66によって検出し、短絡検出部66によって短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動を禁止する圧電素子駆動禁止機能が設けられている。
なお、本実施形態に係る圧電素子駆動禁止機能では、画像データを対応する圧電素子毎に圧電素子を駆動させる状態及び駆動させない状態の何れか一方に設定するマスクデータを予め用意しておき、当該マスクデータを、短絡検出部66によって短絡状態となったことが検出された圧電素子を駆動させない状態に画像データを設定するものとすることにより当該圧電素子の駆動を禁止するものとされている。本実施形態に係るインクジェット記録装置12では、上記マスクデータのデフォルト値として、全ての圧電素子を駆動させる状態とされたデータが上記主記憶部に予め記憶されており、圧電素子駆動禁止機能の実行によってマスクデータを更新するものとされている。
以上のような圧電素子駆動禁止機能を実現するため、マスク情報生成部74は、上記主記憶部、後述する短絡検出部66、及びマスクメモリ76に電気的に接続されており、主記憶部に記憶されているマスクデータのマスクメモリ76への転送、短絡検出部66から入力される、短絡した圧電素子を特定することのできる後述する短絡素子特定信号に応じたマスクデータの変更、及び変更されたマスクデータの主記憶部への出力(更新)を各々行う。また、マスク情報生成部74は、画質保証部78にも電気的に接続されており、マスクメモリ76に記憶されているマスクデータを画質保証部78に転送する役割も有している。
なお、本実施形態に係るインクジェット記録装置12では、マスクデータとして、各圧電素子に対して1ビットの情報を割り当てており、本実施形態では、マスクする場合(圧電素子を駆動させない状態に画像データを設定する場合)に‘1’を、マスクしない場合(圧電素子を駆動させる状態で画像データを維持させる場合)に‘0’を各々設定するようにしている。従って、本実施形態に係るマスクメモリ76は、圧電素子の数nと同数のビット数(nビット)のメモリ容量とされた不揮発性の記憶手段(ここでは、フラッシュ・メモリ)により構成されている。なお、一例として図5(A)に示されるように、本実施形態に係るマスクメモリ76は、幅wビットで深さAビットの2次元配列として用いられている。
一方、画質保証部78は、上記主記憶部、マスク情報生成部74、及び画像メモリ80に電気的に接続されており、主記憶部に一旦記憶された印刷対象とする画像データの画像メモリ80への転送、及びマスク情報生成部74を介して入力されたマスクデータによって特定される短絡状態となった圧電素子を用いなくても画質を或る程度維持できるようにするための画像データの修正を行う。
なお、本実施形態に係るインクジェット記録装置12では、画像データとして、圧電素子毎に所定ビット数mの階調情報を有するものとされている。従って、本実施形態に係る画像メモリ80は、圧電素子の数nに所定ビット数mを乗算して得られたビット数(n×mビット)のメモリ容量とされた記憶手段(ここでは、DRAM(Dynamic RAM))により構成されている。なお、一例として図5(B)に示されるように、本実施形態に係る画像メモリ80は、幅(u×m)ビットで深さBビットの2次元配列として用いられている。
また、本実施形態に係る画質保証部78は、図6(A)に示すように、短絡状態となった圧電素子(駆動が禁止される圧電素子)の駆動により記録予定とされていた画素の周囲8方向に隣接する画素を駆動により記録する圧電素子であり、かつ短絡状態となっていない圧電素子を駆動させる画像データを濃度が所定度合い(ここでは、本来の濃度の10%)だけ高くなるように修正しているが、これに限らず、図6(B)に示すように短絡状態となった圧電素子の駆動により記録予定とされていた画素の上下左右の4方向に隣接する画素を駆動により記録する圧電素子であり、かつ短絡状態となっていない圧電素子を駆動させる画像データを濃度が所定度合いだけ高くなるように修正したり、図6(C)に示すように短絡状態となった圧電素子の駆動により記録予定とされていた画素の斜め方向の4方向に隣接する画素を駆動により記録する圧電素子であり、かつ短絡状態となっていない圧電素子を駆動させる画像データを濃度が所定度合いだけ高くなるように修正する形態とすることもできる。
更に、印刷データ生成部82は、マスクメモリ76、画像メモリ80、及び記録ヘッドアレイ30に電気的に接続されており、マスクメモリ76に記憶されているマスクデータと画像メモリ80に記憶されている画像データに基づいて、マスクデータによりマスクされた画像データ(以下、「印刷データ」という。)を生成して記録ヘッドアレイ30に出力する。
なお、記録ヘッドアレイ30では、印刷データ生成部82から入力された印刷データを用いて、印刷開始信号生成部72から入力された印刷開始信号に同期させた状態で用紙Pに各インクジェット記録ヘッド32により画像が印刷(記録)される。
次に、図7を参照して、本実施形態に係る印刷データ生成部82の電気系の要部構成を説明する。
同図に示されるように、本実施形態に係る印刷データ生成部82には、制御部82Aと、シフトレジスタ82Bと、シフトレジスタ82Cと、インバータ82Dと、アンドゲート82Eと、が備えられている。
制御部82Aは、マスクメモリ76、画像メモリ80、シフトレジスタ82B及びシフトレジスタ82Cに電気的に接続されており、マスクデータをマスクメモリ76から読み出してシフトレジスタ82Bにセットすると共に、画像データを画像メモリ80から読み出してシフトレジスタ82Cにセットした後、各シフトレジスタに対して同一のシフト信号を入力することにより、各シフトレジスタにセットされたデータを同期させた状態で順次シフトさせることを、印刷対象とする画像データの全てがシフトレジスタ82Cから出力されるまで繰り返し行う。
なお、シフトレジスタ82Bは、マスクデータのデータ構成に対応して1ビット構成のものとされており、シフトレジスタ82Cは、画像データのデータ構成に対応してmビット構成のものとされている。
一方、図7では、錯綜を回避するために、2入力1出力のアンドゲート82Eが1つのみ図示されているが、実際には画像データの階調情報のビット数と同数だけ設けられており、各アンドゲート82Eの一方の入力端子にはシフトレジスタ82Bのデータ出力端子がインバータ82Dを介して接続され、各アンドゲート82Eの他方の入力端子にはシフトレジスタ82Cのデータ出力端子が各ビット別に接続されている。そして、各アンドゲート82Eの出力端子は記録ヘッドアレイ30に接続されている。
本実施形態に係るインクジェット記録装置12では、マスクデータとして、画像データをマスクする場合に‘1’を、マスクしない場合に‘0’を設定するようにしているので、各アンドゲート82Eから記録ヘッドアレイ30へは、画像メモリ80に記憶された画像データに対して、マスクデータにより画像データをマスクするように設定されているデータのみが‘0’に変換された印刷データが出力されることになる。
次に、図8を参照して、本実施形態に係る短絡検出部66の電気系の要部構成を説明する。
同図に示されるように、本実施形態に係る短絡検出部66には、各圧電素子91に対して直列接続された、圧電素子91と同数のドライバ93及び電流測定回路92の直列回路と、各電流測定回路92の測定結果を示す電流検知信号を出力する出力端子が接続されたリーク検知部94と、が備えられている。なお、同図では図示を省略しているが、各ドライバ93の入力端子には、圧電素子駆動禁止機能の実行時において圧電素子91の短絡状態を検出するために予め定められたレベルの電圧を印加する電源端子が接続されている。また、リーク検知部94の出力端子は記録ヘッド制御部70のマスク情報生成部74に接続されている。
ここで、各電流測定回路92は、接続されている圧電素子91に流れる電流レベルを検出して、当該電流レベルを示す電流検知信号をリーク検知部94に出力する。一方、リーク検知部94は、各電流測定回路92から入力された電流検知信号により示される電流レベルが、短絡状態となっていることを示す下限値として予め定められた所定閾値以上となっているか否かを判定することによって圧電素子91毎に短絡状態となったか否かを検出し、短絡状態となった圧電素子91が存在した場合に当該圧電素子91を特定することのできる短絡素子特定信号をマスク情報生成部74に出力する。
なお、本実施形態に係るインクジェット記録装置12では、予め定められたタイミング(ここでは、画像の印刷が実行されている期間(圧電素子の充電動作中、充電保持状態及び放電動作中も含む))で短絡検出部66が定期的に作動されるものとされている。
次に、本実施形態に係るインクジェット記録装置12の作用を説明する。
まず、図9を参照して、画像印刷時のインクジェット記録装置12の作用を説明する。なお、図9は、画像印刷時にインクジェット記録装置12の各部にて実行される処理の流れを示すフローチャートである。
まず、同図のステップ100では、画質保証部78により、上記情報処理装置から入力されて主記憶部に記憶された画像データが画像メモリ80に転送されると共に、マスク情報生成部74により、上記主記憶部に記憶されているマスクデータがマスクメモリ76に転送される。
次のステップ102では、主制御部により用紙Pの搬送が開始される。これに応じて、パルスエンコーダ62から記録ヘッド制御部70に対する印刷クロック信号の出力が開始される一方、用紙検出センサ64から、搬送ベルト28により搬送されてきた用紙Pの搬送方向先端部が検出されたタイミングで用紙検出センサ信号が出力される。
そこで、次のステップ104では、印刷開始信号生成部72による用紙検出センサ64からの用紙検出センサ信号の入力待ちが行われ、次のステップ106にて、印刷開始信号生成部72から印刷開始信号が生成されて記録ヘッドアレイ30に出力される。
一方、次のステップ108では、上記ステップ106の処理による印刷開始信号の出力に同期して、印刷データ生成部82により、印刷データの生成及び記録ヘッドアレイ30への出力が開始される。
ここで、印刷データ生成部82では、印刷開始信号の1周期内でn個の圧電素子分の印刷データを生成する。このとき、印刷データ生成部82では、制御部82Aにより、マスクデータをマスクメモリ76から読み出してシフトレジスタ82Bにセットすると共に、画像データを画像メモリ80から読み出してシフトレジスタ82Cにセットした後、各シフトレジスタに対して同一のシフト信号を入力することにより、各シフトレジスタにセットされたデータを同期させた状態で順次シフトさせる。
本実施形態に係るインクジェット記録装置12では、前述したように、マスクデータとして、画像データをマスクする場合に‘1’を、マスクしない場合に‘0’を設定するようにしているので、以上の制御部82Aの動作により、各シフトレジスタから出力されたマスクデータ及び画像データはアンドゲート82Eに対応するもの同士が同時に入力され、アンドゲート82Eにより、画像メモリ80に記憶された画像データに対して、マスクデータにより画像データをマスクするように設定されているデータのみが‘0’に変換された印刷データが出力されることになる。
次のステップ110では、主制御部により、印刷対象とする画像データの全てがシフトレジスタ82Cから出力されたか否かが判定されることにより、当該画像データによる印刷のための処理が終了したか否かが判定され、否定判定となった場合は上記ステップ108に戻り、肯定判定となった時点でステップ112に移行される。
ステップ112では、主制御部により、画像が印刷された用紙Pが排紙トレイ46に排出されるように制御され、その後に本処理が終了される。
次に、図10を参照して、圧電素子駆動禁止機能の実行時におけるインクジェット記録装置12の作用を説明する。なお、図10は、短絡検出部66から記録ヘッド制御部70のマスク情報生成部74に対して短絡素子特定信号が入力された際にインクジェット記録装置12の各部にて実行される処理の流れを示すフローチャートである。
まず、同図のステップ200では、マスク情報生成部74により、マスクメモリ76に記憶されているマスクデータに対し、短絡検出部66から入力された短絡素子特定信号により特定される、短絡状態となった圧電素子に対応するデータが、対応する画像データをマスクする状態に変更(更新)された後、変更後のマスクデータが上記主記憶部に出力される。また、このとき、マスク情報生成部74により、画質保証部78に対して変更後のマスクデータが転送される。
そこで、次のステップ202では、画質保証部78により、マスク情報生成部74から転送されてきたマスクデータに基づいて画像データの修正を行うか否かが判定され、否定判定となった場合は本処理が終了される一方、肯定判定となった場合にはステップ204に移行される。
なお、本実施形態に係るインクジェット記録装置12では、当該判定を、マスクデータにより示されるマスク対象となる圧電素子(短絡状態となった圧電素子)の駆動により記録予定とされていた画素の周囲8方向に隣接する画素を駆動により記録する圧電素子の何れも短絡状態となっていない場合に修正を行うものと判定し、他の場合に修正を行わないものと判定することにより行っているが、これに限らず、例えば、短絡状態となった圧電素子の駆動により記録予定とされていた画素の周囲8方向に隣接する画素を駆動により記録する圧電素子の少なくとも1つが短絡状態となっていない場合に修正を行うものと判定し、他の場合に修正を行わないものと判定する形態や、短絡状態となった圧電素子の駆動により記録予定とされていた画素が所定数以上隣接する場合に修正を行うものと判定し、他の場合に修正を行わないものと判定する形態等とすることもできる。
ステップ204では、画質保証部78により、前述したように、短絡状態となった圧電素子の駆動により記録予定とされていた画素の周囲8方向に隣接する画素を駆動により記録する圧電素子であり、かつ短絡状態となっていない圧電素子を駆動させる画像データが、濃度が所定度合い(ここでは、本来の濃度の10%)だけ高くなるように修正され(図6(A)参照。)、その後に本処理が終了される。
以上詳細に説明したように、本実施形態では、各々画像データに基づいて駆動されることにより画像記録用の液滴(ここでは、インク滴)を個別に吐出させる複数の圧電素子が配列された液滴吐出ヘッド(ここでは、インクジェット記録ヘッド32)に対し、予め定められたタイミングで前記圧電素子毎に短絡状態となったか否かを検出し、短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動を禁止しているので、圧電素子の駆動回路の焼損を確実に防止することができる。
また、本実施形態では、前記画像データを対応する圧電素子毎に圧電素子を駆動させる状態及び駆動させない状態の何れか一方に設定するマスク情報(ここでは、マスクデータ)を記憶手段(ここでは、マスクメモリ76)によって予め記憶しておき、前記マスク情報を、短絡状態となったことが検出された圧電素子を駆動させない状態に前記画像データを設定するものとすることにより当該圧電素子の駆動を禁止しているので、圧電素子毎の駆動の禁止を個別かつ簡易に設定することができる。
また、本実施形態では、圧電素子の電気的特性(ここでは、圧電素子を流れる電流レベル)の変化に基づいて前記短絡状態となったか否かを検出するものとしているので、当該短絡状態の発生を簡易かつ確実に検出することができる。
また、本実施形態では、短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動により記録予定とされていた画素に隣接する画素を駆動により記録する圧電素子であり、かつ短絡状態となっていない圧電素子を駆動させる画像データを、濃度が所定度合いだけ高くなるように修正しているので、短絡状態となった圧電素子が非駆動となることによる記録画像(ドット)の抜けを補うことができ、この結果として記録画像の品質を向上させることができる。
特に、本実施形態では、短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動により記録予定とされていた画素の分布状態に応じて画像データの修正を行うか否かを判定しているので、修正することができない場合や、修正しても画質向上の効果が望めない場合等、無駄な修正処理の実行を未然に回避することができる。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記実施形態では、圧電素子を流れる電流レベルの変化に基づいて圧電素子が短絡状態となったか否かを検出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、圧電素子の抵抗値や、圧電素子の静電容量値に基づいて検出する形態とすることもできる。この場合も、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態では、画像の印刷が実行されている期間内に圧電素子の短絡状態の検出を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、インクジェット記録装置12の工場出荷時のタイミングや、インクジェット記録装置12の電源投入時のタイミング等、任意のタイミングで上記短絡状態の検出を行う形態とすることもできる。この場合も、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
その他、上記実施形態で説明したインクジェット記録装置12の構成(図1〜図4、図7、図8参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
例えば、短絡検出部66は、一例として図11に示すように、各圧電素子91に出力端子が接続された1入力n出力のセレクタ95と、当該セレクタ95の入力端子に接続されたドライバ93及び電流測定回路92の直列回路と、当該電流測定回路92の測定結果を示す電流検知信号を出力する出力端子及びセレクタ95のセレクト端子が接続されたリーク検知部96と、が備えられた構成とすることもできる。なお、同図では図示を省略しているが、ドライバ93の入力端子には、圧電素子駆動禁止機能の実行時において圧電素子91の短絡状態を検出するために予め定められたレベルの電圧を印加する電源端子が接続されている。また、リーク検知部96の出力端子は記録ヘッド制御部70のマスク情報生成部74に接続されている。
本構成による短絡検出部66では、各圧電素子91の短絡状態を検出する際に、リーク検知部96により、ノズル選択信号によって短絡状態の検出対象とする圧電素子91を1つずつ順に出力先として選択するようにセレクタ95を切り換えると共に、これに応じて電流測定回路92により、各圧電素子91に流れる電流レベルを順次検出して、当該電流レベルを示す電流検知信号をリーク検知部96に出力する。これに応じて、リーク検知部96は、電流測定回路92から順次入力される電流検知信号により示される電流レベルが、短絡状態となっていることを示す下限値として予め定められた所定閾値以上となっているか否かを判定することによって圧電素子91毎に短絡状態となったか否かを検出し、短絡状態となった圧電素子91が検出された場合に当該圧電素子91を特定することのできる短絡素子特定信号をマスク情報生成部74に出力する。
また、例えば、短絡検出部66は、一例として図12に示すように、各圧電素子91に出力端子が接続された1入力n出力のセレクタ95と、当該セレクタ95の入力端子に接続されたドライバ93及び抵抗99の直列回路と、当該抵抗99に並列接続された電圧測定回路97と、当該電圧測定回路97の測定結果を示す電圧検知信号を出力する出力端子及びセレクタ95のセレクト端子が接続されたリーク検知部98と、が備えられた構成とすることもできる。なお、同図では図示を省略しているが、ドライバ93の入力端子には、圧電素子駆動禁止機能の実行時において圧電素子91の短絡状態を検出するために予め定められたレベルの電圧を印加する電源端子が接続されている。また、リーク検知部98の出力端子は記録ヘッド制御部70のマスク情報生成部74に接続されている。
本構成による短絡検出部66では、各圧電素子91の短絡状態を検出する際に、リーク検知部98により、ノズル選択信号によって短絡状態の検出対象とする圧電素子91を1つずつ順に出力先として選択するようにセレクタ95を切り換えると共に、これに応じて電圧測定回路97により、抵抗99の両端子間の電圧降下を示す電圧レベルを各圧電素子91毎に順次検出して、当該電圧レベルを示す電圧検知信号をリーク検知部98に出力する。これに応じて、リーク検知部98は、電圧測定回路97から順次入力される電圧検知信号により示される電圧レベルが、短絡状態となっていることを示す下限値として予め定められた所定閾値以上となっているか否かを判定することによって圧電素子91毎に短絡状態となったか否かを検出し、短絡状態となった圧電素子91が検出された場合に当該圧電素子91を特定することのできる短絡素子特定信号をマスク情報生成部74に出力する。
以上のような図11又は図12に示される構成とされた短絡検出部66を適用した場合、圧電素子91の数だけドライバ93による直列回路や電流測定回路92又は電圧測定回路97を設ける必要がなくなるため、上記実施形態に比較して、低コストで本発明を実現することができる。
また、上記実施形態で説明した各種処理の流れ(図9、図10参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、上記実施形態で説明したマスクメモリ76及び画像メモリ80の使用状態(図5参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
更に、上記実施形態では、本発明の液滴としてインクを用いる場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、インクに代えて、例えば、反応液を用いることもできる。詳細には、記録媒体上でインク液滴と反応液滴とを混合することにより画質がさらに向上するため、反応液滴をノズルで吐出させる形態に、本発明を上記と同様に適用することができる。その他、インクジェット方法により、液晶表示素子の配向膜形成材料の塗布、フラックスの塗布、接着剤の塗布、プリント基板の配線材料の塗布を行う場合などにも本発明を上記と同様に適用することができる。
12 インクジェット記録装置
32 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
66 短絡検出部(検出手段)
74 マスク情報生成部(禁止手段)
76 マスクメモリ(記憶手段)
78 画質保証部(修正手段、判定手段)
32 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
66 短絡検出部(検出手段)
74 マスク情報生成部(禁止手段)
76 マスクメモリ(記憶手段)
78 画質保証部(修正手段、判定手段)
Claims (6)
- 各々画像データに基づいて駆動されることにより画像記録用の液滴を個別に吐出させる複数の圧電素子が配列された液滴吐出ヘッドと、
予め定められたタイミングで前記圧電素子毎に短絡状態となったか否かを検出する検出手段と、
前記検出手段によって短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動を禁止する禁止手段と、
を備えた画像記録装置。 - 前記画像データを対応する圧電素子毎に圧電素子を駆動させる状態及び駆動させない状態の何れか一方に設定するマスク情報を予め記憶した記憶手段を更に備え、
前記禁止手段は、前記マスク情報を、前記検出手段によって短絡状態となったことが検出された圧電素子を駆動させない状態に前記画像データを設定するものとすることにより当該圧電素子の駆動を禁止する
請求項1記載の画像記録装置。 - 前記検出手段は、前記圧電素子の電気的特性の変化に基づいて前記短絡状態となったか否かを検出する
請求項1又は請求項2記載の画像記録装置。 - 前記検出手段によって短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動により記録予定とされていた画素に隣接する画素を駆動により記録する圧電素子であり、かつ短絡状態となっていない圧電素子を駆動させる画像データを、濃度が所定度合いだけ高くなるように修正する修正手段を更に備えた
請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の画像記録装置。 - 前記検出手段によって短絡状態となったことが検出された圧電素子の駆動により記録予定とされていた画素の分布状態に応じて前記修正手段による画像データの修正を行うか否かを判定する判定手段を更に備えた
請求項4記載の画像記録装置。 - 各々画像データに基づいて駆動されることにより画像記録用の液滴を個別に吐出させる複数の圧電素子が配列された液滴吐出ヘッドを備えた画像記録装置の画像記録方法であって、
予め定められたタイミングで前記圧電素子毎に短絡状態となったか否かを検出し、
短絡状態となった圧電素子が検出されたときに当該圧電素子の駆動を禁止する、
画像記録方法。
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