JP2006326840A - インクジェット記録用タック紙 - Google Patents

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淳也 大川
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Abstract

【課題】 何度剥がしても再接着することが可能で、剥離時にカールの発生がなく、しかも何度接着しても剥がれ落ちることのないインクジェット記録用タック紙を提供すること。
【解決手段】JIS Z0237に準ずる試験において、粘着力が0.2〜5.0N/25mmであり、ボールタック試験における最大ボールナンバーが6以下であり、保持力が24時間以上であるインクジェット記録用タック紙であって、インク受容層塗設後の米坪が80〜250g/m2であり、紙厚が100〜260μmであり、JIS P8125に準ずる試験におけるこわさが0.5〜3.8mN・mである支持体を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明はインクジェット記録用タック紙に関し、特に、インクジェット記録紙の反印字面に再剥離・再接着可能なタック処理を施し、このタック処理部に剥離紙を貼付したインクジェット記録用タック紙に関する。
インクジェット記録方式は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙等の記録シートに付着させ、画像・文字等の記録を行うものであるが、高速・低騒音で、多色化が容易であり、記録パターンの融通性が大きくて、現像および定着が不要であるなどの特徴があり、各種図形およびカラー画像等の記録装置として種々の用途において急速に普及している。
インクジェット方式で画像を形成して記録を行うための記録媒体としては、普通紙の他、支持体上にインク受容層を設けた記録媒体、さらに、表面に光沢層を設けた記録媒体などが用いられている。特に、近年、より高解像度で鮮明なカラー画像が得られること、および得られた画像が長期間鮮明であることが望まれているため、光沢層を有する記録媒体が、特に写真などの画像記録用に広く用いられている。
一方、近年、ニーズの多様化からインクジェット記録用紙を整理等の目的で種々の物品へ接着するラベルとしての用途が増大しており、この用途では接着後に剥離できることが必要である。しかし、きれいに剥離できずに粘着剤や基紙の一部が接着箇所に残存したり、たとえ剥離できても剥離後の用紙がカールしたり、一旦剥離すると再接着できず、再接着できたとしても、すぐに剥がれてしまうという欠点があった。
例えば、特許文献1には、インクジェット記録後あるいはインクジェット記録前に他の被着体に貼り合わせることが可能で、貼り合わせにおいてインクジェット記録を損なうことなく、粘着剤層を設けたり貼合わせることによってインクジェット記録性を損なわない粘着型インクジェット記録用紙として、支持体の片面に少なくとも1層のインク受理層を有し、支持体の他面に剥離可能に接着できる粘着剤層を設け、インク受理層と支持体の間または支持体と粘着剤層の間にバリヤー層を設けた再剥離・再接着が可能である粘着型インクジェット記録用紙が開示されている。
また、特許文献2には、貼付時には被着体に接着できるとともに、剥離時には被着体から剥がすことのできるインクジェッ記録用再剥離ラベルとして、インクジェット記録層を一方の面に設けた支持体の他方の面に、再剥離型粘着剤層を介して剥離紙を設けてなるインクジェット記録用再剥離ラベルが開示されている。
特開平11−11010号公報 実開平4−45763号公報
しかし、特許文献1に開示されたバリヤー層は、インクジェット記録の画質を向上するべく粘着剤層の溶媒の浸透を防ぐ目的の層であり、支持体と粘着剤層の間にバリヤー層を設けることにより、投錨性(支持体と粘着剤との接着性)自体が十分に確保されないことがある。
また、特許文献2に開示されたものは、たとえ、被着体から剥離することはできても、再接着できる機能は備えていない。
本発明は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、高画質のインクジェット写真印刷が可能なインクジェット記録紙の反印字面に再剥離・再接着可能なタック処理を施し、このタック処理部に剥離紙を貼付し、何度剥がしても再接着することが可能で、剥離時にカールの発生がなく、しかも何度接着しても剥がれ落ちることのないインクジェット記録用タック紙を提供することにある。
上記目的を達成するために第一の発明の要旨は、支持体の一方の面に少なくとも1層のインク受容層を設け、他方の面に粘着剤層を設け、この粘着剤層に剥離紙を貼付したインクジェット記録用タック紙であって、JIS Z0237に準ずる試験において、粘着力が0.2〜5.0N/25mmであり、ボールタック試験における最大ボールナンバーが6以下であり、保持力が24時間以上であり、インク受容層塗設後の米坪が80〜250g/m2であり、紙厚が100〜260μmであり、JIS P8125に準ずる試験におけるこわさが0.5〜3.8mN・mである支持体を用いることを特徴としている。
第二の発明は、第一の発明において、粘着剤層の厚みが、3〜100μmであることを特徴としている。
支持体のこわさが低くて粘着力が強いと、図1(a)に示すように、タック紙2を被着体1から剥がすときに、タック紙2が被着体1から急角度で立ち上がるように剥がされるので、タック紙2が折れ曲がったり、タック紙2に皺が入ったり、タック紙2を剥がした後にカールが発生したり、インク受容層が壊れるという問題がある。一方、粘着力を弱くすると、不用意にタック紙2が被着体1から剥がれるという問題がある。また、支持体のこわさを強くしても粘着力が強いままでは、図1(a)に示すような状態になり、上記したような問題が発生する。本発明のタック紙3によれば、不用意に被着体1から剥がれない粘着力と保持力を維持しながら、剥がすときには折れ曲がったり、皺が入ったり、カールが発生したり、インク受容層が壊れるという問題がなく、図1(b)に示すように、滑らかに被着体1から剥がすことができる。
本発明は上記のとおり構成されており、JIS Z0237に準ずる試験における粘着力、タック試験および保持力の数値が特定の範囲であるから、以下の効果がある。すなわち、粘着力が5.0N/25mm以下であって比較的小さく、タック試験における最大ボールナンバーの数値が6以下であって比較的小さいので、粘着剤が手にベトツクことなく、接着箇所からきれいに剥がして再接着することができる。しかも、保持力(貼付された試験板から落下するまでの時間)が24時間以上であって非常に大きいので、再剥離して再接着しても剥がれにくいという効果がある。しかしながら、粘着力が小さすぎると、接着後すぐに剥がれたり、接着すらできない場合がある。そこで、粘着力は0.2N/25mm以上であることが好ましい。また、保持力に関する数値は大きい方が好ましく、ボールタック試験における最大ボールナンバーは小さいほどベトツキ感が無く好ましいが、最大ボールナンバーの下限は、接着後すぐに剥がれることなく接着状態を維持しうる最低限の接着力を確保できる数値であることが好ましい。
粘着剤層の厚みが3μm未満であれば、十分な接着力を確保できないことがある。一方、粘着剤層の厚みが100μmを超えると、接着力が強すぎて、きれいに剥がすことができないことがある。また、支持体や剥離紙やインク受容層の厚みによっては、最終製品であるタック紙自体の紙厚がプリンター搬送できない厚さになる場合もある。そこで、粘着剤層の厚みが、3〜100μmであることが好ましい。
インク受容層塗設後の米坪は80g/m2以上とし、紙厚は100μm以上とし、JIS P8125に準ずる試験におけるこわさは0.5mN・m以上である支持体を用いることが好ましい。接着面から剥離後のカール発生を防止するためである。しかし、インク受容層塗設後の米坪が250g/m2を超えるか、紙厚が260μmを超えるか、またはJIS P8125に準ずる試験におけるこわさが3.8mN・mを超えると、プリンター搬送性が低下したり剥がし難くなる場合がある。そこで、接着面から剥離後のカール発生を防止し、良好なプリンター搬送性を確保するためには、インク受容層塗設後の米坪が80〜250g/m2であり、紙厚が100〜260μmであり、JIS P8125に準ずる試験におけるこわさが0.5〜3.8mN・mである支持体を用いることが好ましい。さらに、インク受容層塗設後の米坪が110〜195g/m2であり、紙厚が140〜260μmであり、JIS P8125に準ずる試験におけるこわさが0.7〜3.0mN・mである支持体を用いることがより好ましい。
本発明のインクジェット記録用タック紙は、支持体の一方の面に少なくとも1層のインク受容層を設け、他方の面に粘着剤層を設け、この粘着剤層に剥離紙を貼付したものであり、粘着剤層に特徴を有している。以下に具体的な実施形態について説明する。
本発明のインクジェット記録用タック紙の支持体の原料としては、例えば、広葉樹クラフトパルプ、天然パルプ、合成パルプ等が挙げられる。天然パルプとしては、通常に製紙用に用いられるパルプであれば、いずれも使用可能である。すなわち、広葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ等が挙げられる。また、木材繊維を含む主原料として、化学的に処理されたパルプ、木材以外の繊維原料であるケナフ、麻、葦等非木材繊維を主原料として化学的に処理されたパルプやチップを機械的にパルプ化したグランドパルプ、木材またはチップに化学薬品を添加しながら機械的にパルプ化したケミグランドパルプ、及びチップを軟らかくなるまで蒸解した後、レファイナー等でパルプ化したセミケミカルパルプ等のバージンパルプ等が挙げられる。また、必要に応じて、合成パルプ、合成繊維、無機繊維等の各種繊維状物質を原料として用いることができる。また、新聞古紙、雑誌古紙、段ボール古紙等を原料として製造された古紙パルプを配合することもできる。
本発明のインクジェット記録用タック紙の支持体は、上記原料を用いて抄紙して製造することができる。抄紙は、例えば、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、オントップ抄紙機、ハイブリッド抄紙機または丸網抄紙機等の抄紙機を用いて抄紙することができる。抄紙する際には、パルプに、インクジェット記録用紙を製造する際に通常用いられる添加剤を添加することができる。このような添加剤としては、例えば、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール系高分子化合物、尿素樹脂、メラミン樹脂、澱粉等の紙力増強剤:硫酸バンド等の薬品定着剤:ポリアクリルアミド、アクリルアミド−アミノメチルアクリルアミドの共重合体の塩、カチオン化澱粉、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイド、アクリルアミド−アクリル酸ナトリウムの共重合物等の濾水性あるいは歩留まり向上剤:ロジンサイズ、アルキルケテンダイマー(AKD)、アルケニル無水コハク酸(ASA)等のサイズ剤:ポリアミド、ポリアミン、エピクロルヒドリン等の耐水化剤:消泡剤、タルク等の填料:染料:色顔料:抗菌剤:紫外線吸収剤:pH調整剤等を挙げることができる。さらに、支持体として印画紙やフィルムを用いることもできる。
本発明のインクジェット記録用タック紙のインク受容層は、インクを吸収して乾燥するための層であり、顔料を含んでいる。その顔料としては、非晶質シリカ、アルミナ、クレー、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、炭酸マグネシウム、過硫酸バリウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、コロイダルシリカ、アルミナとシリカの複合体、ゼオライト、珪藻土、水酸化マグネシウム、ハイドロキシアパタイト、マイカ、二酸化チタン、酸化亜鉛、チタン酸鉛等を挙げることができる。中でも、インク吸収性を向上させる観点から、非晶質シリカを主成分とするものが好ましい。顔料は、その平均粒径が0.01〜9.0μmのものが好ましく、0.01〜8.0μmのものがさらに好ましい。また、そのBET比表面積は100〜400m2/g であることが好ましく、100〜300m2/g であることがさらに好ましい。上記顔料は、単独で用いてもよく、または2種以上を混合して用いてもよい。
インク受容層上に光沢層を設けることができる。その光沢層に用いられる顔料としては、平均一次粒子径が25〜50nmのコロイダルシリカとアルミナが好ましく用いられる。コロイダルシリカまたはアルミナの平均一次粒子径が25nmより小さくなると、顔料インク吸収性が低下し、ブリードが発生しやすくなる。また、コロイダルシリカもしくはアルミナの平均一次粒子径が50nmより大きくなると、光沢度が低下するという不都合な点がある。さらに、平均一次粒子径が30〜40nmであることが、顔料インク吸収性を向上するために好ましい。
なお、本発明の効果を損なわない範囲で、光沢層の顔料として、コロイダルシリカとアルミナ以外の物質を混合することも可能である。具体的な例としては、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、二酸化チタン、クレー、酸化亜鉛等を挙げることができる。
インク受容層および光沢層にはバインダーが含有されていることが好ましく、このようなバインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリビニルアセタール、酸化澱粉、エーテル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリエチレンイミド系樹脂、ポリビニルヒドリン系樹脂、ポリアクリル酸またはその共重合体、無水マレイン酸共重合体、アクリルアミド系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アルキド樹脂、エポキシ系樹脂、エピクロルヒドリン系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステルの重合体または共重合体等のアクリル系重合体ラテックス類、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス類の樹脂類等を挙げることができる。上記バインダーは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
光沢層を形成する方法としては、インク受容層上に塗工した塗工層を加熱された金属ロールに圧着して乾燥することにより、強光沢を付与することができる。具体的な光沢形成手段としては、その塗工層が湿潤状態にある間に加熱された金属ロールに圧着して乾燥することにより仕上げる方法(ウエットキャスト方式)、またはその塗工層を一旦乾燥させた後、再湿潤し、加熱された金属ロールに圧着して乾燥することにより仕上げる方法(リウエットキャスト方式)、または、加熱された金属ロールに光沢層形成用塗工液を直接塗工して、その塗工層がある程度湿潤状態にある間にインク受容層に圧着して乾燥することにより仕上げる方法(プレキャスト方式)を採用することもできる。
インク受容層および光沢層を形成するために用いられる塗工液は、上記顔料およびバインダーを含有している。顔料100重量部に対するバインダーの割合は、10〜30重量部であることが好ましい。バインダーが10重量部未満であると、塗工層の強度が不足する場合がある。一方、バインダーが30重量部を超えると、インク吸収性が損なわれ、印字ムラが発生する場合がある。
上記塗工液には、必要に応じて種々の助剤を添加することができる。助剤としては、例えば、分散剤、保水剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、染料、耐水化剤、蛍光染料、保存剤、紫外線吸収剤、離型剤、潤滑剤、架橋剤および有機カチオン剤等を挙げることができる。
塗工液の塗布方法としては、例えば、エアーナイフ、ロールコーター、バーコーター、コンマコーター、ブレードコーター等の公知の塗工機を用いて塗工することができる。塗工液の塗布量は、固形分換算で、好ましくは5〜40g/m2 であり、さらに好ましくは 10〜30g/m2 である。塗工液の塗布量が5g/m2 未満であると、高光沢を得られ ない場合があり、一方、40g/m2 を超えると、塗工層強度が不足したり、キャスト方 式で光沢処理する際、金属ロール上での乾燥性が悪化し、最表層にピンホールが発生することがある。
支持体のインク受容層を設ける面とは反対側の面に設ける粘着剤層を形成する粘着剤としては、いわゆる1液型粘着剤が、使いやすくて、比較的低温で硬化し、剥離しやすいという点で好ましい。主剤としては、アクリル酸エステル共重合体樹脂、変性アクリル酸エステル共重合体樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、酢酸ビニルアクリル共重合体樹脂、エチレン酢酸ビニルアクリル共重合体樹脂などを用いることができる。
剥離紙としては特に限定されるものではなく、公知の剥離処理(例えば、シリコーン塗工)を施した紙を用いることができる。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲において適宜変更と修正が可能である。
1.支持体の製造
広葉樹晒クラフトパルプ100重量部に対して、硫酸バンド30重量部、サイズ剤10重量部およびタルク10重量部を配合し、長網抄紙機にて抄紙し、サイズプレスにて紙面に澱粉を塗布し、米坪160g/m2(紙厚180μm、JIS P8125によるこわさが2.8mN・m)の支持体を得た。
2.インク受容層形成用塗工液の調製
(1)成分の配合(重量部:固形分換算)
シリカ((株)トクヤマ製の商品名シリカファインシールX45) 100部 ポリビニルアルコール(クラレ(株)製の商品名PVA117) 30部 カチオン化樹脂(住友化学(株)製の商品名SR1001) 10部
(2)塗工液の調整
上記シリカをホモジナイザーにて固形分が18重量%になるように分散後、残りの薬剤を順次混合し、混合液全体の濃度が17重量%となるように蒸留水で希釈し、インク受容層形成用塗工液を調整した。
3.光沢層形成用塗工液の調製
(1)成分の配合(重量部:固形分換算)
アルミナ(サソール社製の商品名ディスペラルHP30、平均一次粒子径=30nm) 100部 ポリエチレングリコール(東邦化学工業(株)製の商品名PEG200) 10部
ポリビニルアルコール(クラレ(株)製の商品名PVA117) 20部
(2)塗工液の調製
ラボスターラーにて上記薬剤を混合し、混合液全体の濃度が20重量%となるように蒸留水で希釈し、光沢層形成用塗工液を調整した。
4.インクジェット記録用タック紙サンプルの製造
(1)サンプル1の製造
上記インク受容層形成用塗工液を、ワイヤーバーを用いて上記のようにして得られた支持体上に絶乾塗工量10g/m2 で塗工し、スキャッフドライヤーにて乾燥し、インク受 容層を得た。次ぎに、上記光沢層形成用塗工液を、ワイヤーバーを用いてインク受容層上に絶乾塗工量10g/m2 で塗工し、スキャッフドライヤーにて乾燥し、次いで、その乾 燥面を水で再湿潤し、湿潤状態にある間に、クロムメッキを施した100℃に加熱したキャストドラムに圧着して乾燥させて高光沢の鏡面仕上げを行い、インク受容層を設けた面とは反対側の支持体上に、アクリル酸エステル共重合体樹脂を主成分とする1液型粘着剤(昭和高分子(株)製の商品名PSA SE-5010)を表1に示す厚み(μm)だけ塗工し、その粘着剤層上にシリコーンを塗工した剥離紙を貼付し、実施例1〜3および比較例1〜4のインクジェット記録用タック紙サンプル1を得た。なお、インク受容層塗設後の支持体の米坪は178g/m2、紙厚は219μm、JIS P8125によるこわさは2.11mN・mであった。
(2)サンプル2の製造
インク受容層塗設後の支持体の米坪と紙厚とこわさを以下の表3に示すように変更し、上記1液型粘着剤を30μmの厚みだけ塗工した以外は、同上方法で実施例4〜6および比較例5〜6のインクジェット記録用タック紙サンプルを得た。
5.特性の評価
(1)サンプル1
上記のようにして得たインクジェット記録用タック紙サンプル1の「粘着力」と「タック」と「保持力」に関する評価を表1に示し、そのタック紙サンプルをSUS304製の鋼板への貼着と引き剥がしを10回繰り返した後の「粘着力」と「タック」と「保持力」と「カール」に関する評価を表2に示す。
(2)サンプル2
上記のようにして得たインクジェット記録用タック紙サンプル2をSUS304製の鋼板への貼着と引き剥がしを10回繰り返した後の「粘着力」と「タック」と「保持力」と「カール」と「プリンター搬送性」に関する評価を表3に示す。
(3)評価方法
粘着力=JIS Z0237に従って、約25℃の下で、清浄にしたSUS304製試験板に剥離紙を剥離してタック紙サンプルを貼り付け、そのタック紙サンプルの上から2kgのローラを約300mm/minの速さで一往復し、約20分後に180度逆方向に引き剥がしたときの抵抗力を定速緊張形引張試験機で約20mm剥がれるごとに測定し、1枚のサンプルについて合計4回測定し、これを3枚のサンプルについて行い、12個の平均値を求めた。
タック=JIS Z0237に従って、約25℃の下で、30度傾斜した傾斜板上に粘着剤面を上にしてタック紙サンプルをセットし、100mmの助走路を経て直径1/16インチから1インチまでの大きさの鋼球を順次転がし、粘着剤面で完全に停止した最大直径の鋼球を見いだし、その直径を32倍して最大ボールナンバーを求め、これを3枚のサンプルについて行って平均値を求めた。
保持力=JIS Z0237に従って、40℃、相対湿度65%の条件下で、清浄にしたSUS304製試験板上にタック紙サンプルの所定面積の粘着剤塗布部分を貼り付けて圧着し、貼り付いていない部分の内面を内側にして折り重ね、20分経過してからタック紙サンプルの一端を止め金で止め、タック紙サンプルを鉛直方向に垂れ下がるようにし、上記の折り重ねた部分に1kgの重りを取り付け、タック紙サンプルが試験板から落下するまでの時間を測定し、これを3枚のサンプルについて行って平均値を求めた。
カール=JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法N0.15-1 2000 の紙−カール試験方法に従って行い、剥離してもカールがないものを「〇」、剥離時にカールはあるが再接着に問題はないものを「△」、剥離時にカールが大きくて再接着できないものを「×」とした。
プリンター搬送性=EPSON社製市販パーソナルプリンターであるPM−G820 を用いて、各タック紙サンプルの印字面に、温度25℃、相対湿度50%の条件で100枚連続印字を行い、重送も紙詰まりも発生しなかったものを「〇」、重送または紙詰まりが1回以上発生したものを「×」とした。
Figure 2006326840
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表1、表2および表3を見比べると明らかなように、本発明の実施例1〜6のタック紙サンプルは、粘着力およびタック試験の数値が小さいが、保持力の数値が大きく、多数回の剥離と接着を繰り返しても、それらの数値はあまり変動しないことが分かる。タック試験における数値が2以下とは、直径1/16インチの鋼球でも粘着剤面で停止しなかったという意味である。保持力が24時間以上とは、試験板に貼付けて24時間経過しても落下しなかったという意味である。粘着力およびタック試験の数値が小さいということは、粘着剤が手にベトツクことなく、きれいに剥がすことができることを意味する。また、多数回の剥離と接着を繰り返した後も保持力の数値(貼付された試験板から落下するまでの時間)が大きいということは、何度剥離と接着を繰り返しても、剥がれにくいことを示している。
また、表3に明らかなように、本発明の実施例4〜6のタック紙サンプルは、接着面から剥離してもカールが発生せず、プリンター搬送性が良好である。
しかし、比較例1と2のタック紙サンプルは、粘着力およびタック試験の数値が大きいので、特に比較例2のタック紙サンプルは接着箇所からきれいに剥がせなかった。また、これらのタック紙サンプルには、実用に供しない程度の保持力しかなく、剥離後にカールが見られた。
比較例3のタック紙サンプルは、粘着剤層の厚みが薄すぎるので、粘着力が不十分で、実用に供しない程度の保持力しかない。また、比較例4のタック紙サンプルは、粘着剤層の厚みが厚すぎるので、粘着力およびタック試験の数値が大きく、剥離時に大きなカールが発生するとともに接着箇所からきれいに剥がせなかった。なお、表1および表2において、凝集破壊とは粘着剤層が破壊されて剥がれることをいう。
比較例5のタック紙サンプルは、粘着剤層の厚みが適正であるから、粘着力とタック試験の数値と保持力については問題ないが、米坪、紙厚及びこわさの数値が過大であるから、プリンター搬送性が不良である。
比較例6のタック紙サンプルは、粘着剤層の厚みが適正であるから、粘着力とタック試験の数値と保持力については問題ないが、米坪、紙厚及びこわさの数値が過小であるから、剥離時にカールが発生した。
以上のように、本発明のインクジェット記録用タック紙によれば、インクジェット記録層には高画質のインクジェット写真印刷が可能で、整理・保存・鑑賞・添付等の目的でガラス・板・プラスチック・鏡・台紙などの他の物品に貼付しても、特徴ある構成の粘着剤層の作用により、何度剥がしても再接着が可能で、剥離時にカールの発生もなく、必要にして十分な時間剥がれ落ちることもなく、室内・室外のレイアウトの変更が簡単にできるという顕著な効果がある。
こわさと粘着力の大きさの違いにより、被着体からタック紙を剥がすときの状態が異なることを模式的に示す図である。
符号の説明
1 被着体
2 タック紙
3 タック紙

Claims (2)

  1. 支持体の一方の面に少なくとも1層のインク受容層を設け、他方の面に粘着剤層を設け、この粘着剤層に剥離紙を貼付したインクジェット記録用タック紙であって、JIS Z0237に準ずる試験において、粘着力が0.2〜5.0N/25mmであり、ボールタック試験における最大ボールナンバーが6以下であり、保持力が24時間以上であり、インク受容層塗設後の米坪が80〜250g/m2であり、紙厚が100〜260μmであり、JIS P8125に準ずる試験におけるこわさが0.5〜3.8mN・mである支持体を用いることを特徴とするインクジェット記録用タック紙。
  2. 粘着剤層の厚みが、3〜100μmであることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用タック紙。
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JP (1) JP2006326840A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011115996A (ja) * 2009-12-02 2011-06-16 Mitsubishi Paper Mills Ltd インクジェット記録材料

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JP2011115996A (ja) * 2009-12-02 2011-06-16 Mitsubishi Paper Mills Ltd インクジェット記録材料

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