JP2006326801A - 切屑除去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加工油を使用することなく切屑を除去できる切屑除去方法を提供すること。
【解決手段】 機械加工時に加工装置100又はワーク200に付着した加工油を含む切屑300を除去する切屑除去方法であって、加工油よりも粘度が低く、加工油に対して相溶性を有する洗浄液50aを、ミスト状にして切屑300に吹き付けた。
加工油よりも粘度が低く、加工油に対して相溶性を有する洗浄液50aを切屑300に付着させれば、希釈効果によって加工油の粘度を低下させることができる。従って、洗浄液50a自体の粘度が低い効果と併せて、粘着状態で付着している切屑300の粘着力を低下させることができる。そして、洗浄液50aを吹き付ける際のエアによって、粘着力の低下した切屑300を吹き飛ばして除去することができる。すなわち、加工油を使用しなくとも切屑300を除去することができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、機械加工時に加工装置又はワークに付着した加工油を含む切屑を除去する切屑除去方法に関するものである。
従来、切削加工等の機械加工を行う場合、ワークと工具との間の摩擦低減、加工部位の冷却、工具に堆積する切屑除去等を目的として加工油(切削油)を用いてワークを加工している。
ところで、機械加工時には切屑が生じるため、加工時に飛散した切屑等がワークや加工装置(例えば支持部材の支持面)に付着することがある。例えば特許文献1に開示されるように、支持部材にワークを配置した状態で機械加工を行う構成において、支持部材の支持面に切屑が付着した状態でワークを配置して加工するとワークが傾いて配置され、加工精度が低下する。
従って、ワークや加工装置に付着した切屑を除去する必要がある。しかしながら、加工油を用いて機械加工する場合、切屑は加工油を含んでおり、粘着状態で付着しているので、エアブローのみで除去するのは困難である。そこで、従来は、加工油を例えばノズルから噴出し、付着した切屑を洗い流していた。
特開2001−353633号公報
しかしながら、従来の加工油には、ダイオキシンの原因となる塩素や赤潮の発生要因となる窒素,リン等の有害物質を含んでおり、このような加工油を大量に使用するのは環境面で好ましくない。
また、加工油を大量に使用する場合、設備的にも加工油を回収するタンクや、再利用する場合にはさらにポンプ,温度調整装置等が必要となるため、設備が大型化し、コストも大きく増加する。
本発明は上記問題点に鑑み、加工油を使用することなく切屑を除去できる切屑除去方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に請求項1〜13に記載の発明は、機械加工時に加工装置又はワークに付着した加工油を含む切屑を除去する切屑除去方法に関するものである。
先ず請求項1に記載の発明は、切屑の温度を上昇させることを特徴とする。
液体の粘度は温度が上昇すると低下する。従って、切屑(加工油)の温度を上昇させれば、切屑に含まれる加工油の粘度を低下させることができる。すなわち、本発明によると、粘着状態で付着している切屑の粘着力を低下させることができるので、加工油を使用しなくとも切屑を除去することができる。
切屑の温度を上昇させるためには、切屑(加工油)に何らかのエネルギーを与えて、加工油の温度を上昇させれば良い。例えば、請求項2に記載のように切屑を加熱し、加熱された状態の切屑にエアを吹き付けると良い。
この場合、加工油を含んだ切屑に熱を加え、温度が上昇して加工油の粘度が低下した状態で切屑にエアを吹き付けるので、効率よく切屑を除去することができる。その際、加熱方法は特に限定されるものではない。また、加熱以外にも、例えば加工油に振動を加えて温度を上昇させ、粘度を低下させても良い。
また、請求項3に記載のように、高温のエアを切屑に吹き付けることで、加工油の粘度を低下させつつ切屑を吹き飛ばして除去しても良い。この場合、構成を簡素化することができる。また、除去時間を短縮することも可能である。
請求項4に記載の発明は、加工油よりも粘度の低い液体を、切屑に付着させることを特徴とする。
このように加工油よりも粘度の低い液体を切屑に付着させることで、切屑に含まれる液体(加工油と粘度の低い液体)の粘度が低下する。従って、切屑の粘着力が低下するので、加工油を使用しなくとも切屑を除去することができる。
請求項5に記載の発明は、加工油に対して相溶性を有する液体を切屑に付着させることを特徴とする。
このように、加工油に対して相溶性を有する液体、すなわち加工油の構成成分に好適な溶剤を切屑に付着させれば、希釈効果によって加工油の粘度を低下させることができる。すなわち、本発明によると、粘着状態で付着している切屑の粘着力を低下させることができるので、加工油を使用しなくとも切屑を除去することができる。
請求項6に記載の発明は、加工油よりも粘度が低く、加工油に対して相溶性を有する液体を切屑に付着させることを特徴とする。
このように、加工油よりも粘度が低く、加工油に対して相溶性を有する液体(すなわち溶剤)を切屑に付着させれば、希釈効果によって加工油の粘度を低下させることができる。従って、液体自体の粘度が低い効果と併せて、粘着状態で付着している切屑の粘着力を低下させることができる。すなわち、本発明によれば、加工油を使用しなくとも切屑を除去することができる。
尚、請求項4〜6いずれかに記載の発明においては、例えば請求項7に記載のように、液体を切屑に付着させた後、粘着力の低下した切屑にエアを吹き付けることで、切屑を吹き飛ばして除去しても良い。また、液体を例えばノズルから噴出させて、切屑の粘着力を低下させつつ切屑を洗い流しても良い。なかでも、請求項8に記載のように、粒子径の小さいミスト状の液体をエアとともに切屑に吹き付けることが好ましい。
この場合、切屑に液体が浸透しやすく、効率よく切屑の粘着力を低下させることができる。従って、液体の使用量を極少量とすることができる。
また、切屑の粘着力を低下させつつ、液体を吹き付ける際のエアによって、粘着力の低下した切屑を吹き飛ばして除去することができる。従って、構成を簡素化することができる。さらには、液体の使用量が極少量であり、液ダレもないので、液体回収タンク等を不要とすることができる。すなわち、設備の大型化やコスト増を抑制することができる。
尚、液体は、加工装置又はワークに付着した加工油を含む切屑に対して吹き付けられるものであるので、ミスト状であればその粒子径は特に限定されない。従って、その粒子径を極小とする必要は無く、数十μm程度(例えば20μm前後)とすれば良い。
請求項9に記載のように、液体を、気化しない範囲で切屑の温度よりも高温にしても良い。高温の液体を切屑に付着させることにより、加工油の温度を上昇させることができる。従って、加工油の粘度を低下させることができるので、切屑の粘着力をより低下させることができる。
請求項1〜9いずれかに記載の切屑除去は、ワークの加工が完了し、次ワークを加工装置に配置するまでの間に実施すれば良い。また、停止時に実施しても良い。
機械加工時にワークを支持する支持部材の支持面に、切屑が付着した状態でワークを配置すると、ワークが傾いて配置されるため、加工精度が低下する。従って、支持面に付着した切屑は確実に除去する必要がある。そこで、エアを噴出する請求項2,3,7,及び8のいずれかに記載の発明においては、請求項10に記載のように、加工前のワークを支持面の上方に位置させた状態で、支持面に設けられた開口部を介して、支持面の上方にエアを噴出させると良い。
この場合、開口部を介して支持部材から噴出されたエアがワークに当たり、ワークと支持面との間に形成された対向領域を流路として、開口部の周囲方向へのエアの流れが形成される。特に、流路を狭くすることで流路に沿って流れるエア圧を高めることができるので、粘着力の低下した切屑を効率よく除去することができる。また、支持面に付着した切屑だけでなく、ワークの支持面に対向する部位に付着した切屑も除去することができる。
支持部材としては、例えば請求項11に記載のように、機械加工時においてクランパとともにワークを挟持する支持ピンを適用することができる。尚、支持ピンに限定されるものでなく、機械加工時にワークを支持するものであれば良い。
機械加工としては、加工によって切屑が生じるものであれば特に限定されるものではない。なかでも請求項12に記載のように、ワークの支持面に当接する面の裏面を平面加工する機械加工の場合、平面度に対する切屑の影響が大きいので特に効果的である。
請求項1〜12いずれかに記載の発明は、請求項13に記載のように、ワークと加工ツールとの接触部位にミスト状の加工油を供給して加工するセミドライ加工に対して特に効果的である。
加工油はワークと加工ツールとの接触部位に確実に供給されなければならないため、粒子径が極小(例えば0.数μm〜数μm)のミストとすることが好ましい。極小の粒子径を形成するためには加工油の粘度を高くする必要があり、このような加工油を含んだ切屑は粘着力が強く、除去しにくくなる。しかしながら、上述した切屑除去方法は切屑の粘着力を低下させることができるので、粘着力の強い切屑であっても除去することができる。尚、セミドライ加工に限定されるものではなく、切屑が加工油を含む加工においては、上述した切屑除去方法を適用することができる。例えば、所謂ウェット加工においても、加工油を使用することなく切屑を除去することができるので、加工油の使用量を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態においては、機械加工として、ワークと加工ツールとの接触部位にミスト状の加工油を供給するセミドライ状態で、ワークの平面度を高めるために、ワークの平面部分に必要量のフライス加工を施す平面加工を例に取り、説明する。尚、加工油の構成材料は特に限定されるものではない。
図1は、平面加工する際の、ワークの支持状態を示す概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。図2は、本実施形態における切屑除去方法を説明するための概略図である。
図1に示すように、ワーク200をフライス加工する加工装置100は、ワーク200を支持する支持部材としての支持ピン10とクランパ20とにより平板状のワーク200を挟持した状態で、図示されないフライスカッタをワーク200の上面201に当接させて、フライス加工を施すように構成されている。尚、ワーク200は、上面201及び下面202の両面が平面加工されるものであり、本実施形態においては、前工程で下面202が平面加工されたワーク200が加工装置100に搬送され、上面201が平面加工される構成としている。
具体的には、アルミニウムを構成材料とする縦60mm、横100mm、厚さ10mmのセンサハウジング(アルミダイキャスト製品)をワーク200とし、直径40mmφのフライスカッタを用いて、切削速度1000m/min、送り速度900mm/min、切り込み量0.2mm、セミドライの加工条件で平面度が25μm以下となるように平面加工を行った。尚、ワーク200は、上記例に限定されるものではない。その構成材料もアルミニウムに限定されるものではなく、他の金属材料、セラミック、樹脂材料等に適用が可能である。
支持ピン10は、ワーク200の加工基準面(データム平面)を決定すべくテーブル1の所定位置に固定されている。本実施形態においては、金属材料からなり、ワーク200の加工基準面を決定する3本の支持ピン10が、それぞれテーブル1に対して垂直に固定(例えばねじ固定)されている。また、支持ピン10とともにワーク200を挟持するように3本のクランパ20が、テーブル1に対して移動可能に構成されている。尚、ワーク200のクランパ20にて把持される部位は、加工処理されない領域である。
ここで、平面加工時には切屑が生じるため、加工前の状態で支持ピン10の支持面11に切屑が付着していることがある。この切屑は、例えば加工時に飛散して雰囲気中を漂っていた切屑や前工程で下面加工時に下面202に付着した切屑が転着したものであり、例えば0.5mmφ程度(一般的に1mmφ未満)の大きさを有している。この切屑が付着した状態で支持ピン10にワーク200を配置した場合、ワーク200がテーブル1に対して傾いて支持される。すなわち、この支持状態で平面加工を行っても所望の平面度(本例においては25μm以下)を得ることができない。従って、支持面11に付着した切屑を除去する必要がある。
しかしながら、加工油を用いて平面加工する場合、切屑は加工油を含んでいるため粘着状態で支持面11に付着している。従って、エアブローのみで除去するのは困難である。本実施形態に示すようにミスト状の加工油を用いて平面加工する場合、加工油をワーク200とフライスカッタとの接触部位に確実に供給するために、粒子径を極小(例えば0.数μm〜数μm)のミストとしている。このように極小の粒子径を形成するためには、加工油の粘度を高くする必要があり、このような加工油を含んだ切屑は特に粘着力が強く、除去が困難となる。尚、本実施形態においては、加工油として、エーテル系非イオン界面活性剤、鉱油、脂肪酸アミン塩、水を所定の比率で混合してなる加工油を適用している。
そこで、本実施形態においては、切屑の粘着力を低下させることにより、支持面11に付着している切屑を除去するようにした。具体的には、一般的に液体の粘度が温度上昇によって低下することを利用し、切屑の温度を上昇させることで加工油の粘度を低下させ、切屑を除去するようにした。
より具体的には、図2に示すように、支持ピン10の支持面に付着した加工油を含む切屑300(破線にて図示)に対し、加工装置100に設けた温風供給手段30から高温のエア30a(以下温風と示す)を吹き付けた。尚、温風30aの温度は、切屑300(加工油)の温度よりも高温であれば特に限定されるものではない。本実施形態においては、60〜100℃の温風30aを数s〜数十秒s間吹き付けた。
温風30aを切屑300に吹き付けると、加工油を含む切屑(加工油)の温度が上昇し、切屑300に含まれる加工油の粘度が低下する。すなわち、支持面11に付着する切屑300の粘着力が低下する。そして、粘着力の低下した切屑300に対して温風30aを吹き付けるので、切屑300が支持面11から吹き飛ばされて除去される(実線にて図示)。
このように、本実施形態に示す切屑除去方法によると、支持面11に粘着状態で付着した加工油を含む切屑300を、加工油を使用せずに除去することができる。従って、環境面で好ましい。また、加工油を回収するタンクや、再利用する場合のポンプ,温度調整装置等を不要とできるので、設備コストを低減でき、設備を小型化することができる。また、支持面111に付着した切屑300を除去した状態で、支持ピン10にワーク200を配置し、支持ピン10とクランパ20とによりワーク200を挟持して状面201の平面加工を行うので、所望の平面度を得ることができる。
また、本実施形態においては、温風30aによって加工油の粘度を低下させつつ切屑300を吹き飛ばして除去する(すなわち、切屑300の温度を上昇させる加熱工程と支持面11から除去する除去工程が一体となっている)ので、構成を簡素化することができる。また、除去時間(及び除去時間を含む加工のサイクルタイム)を短縮することも可能である。
尚、本実施形態に示す切屑除去は、連続的にワーク200を加工している際には、加工が完了したワーク200が次工程に搬出され、次のワーク200が支持ピン10に配置されるまでの間に実施すれば良い。また、加工停止中に実施しても良い。連続加工中においては、加工前のワーク200が支持ピン10に配置される直前に実施されると良い。切屑300除去後に直ちにワーク200が支持ピン10に配置されるので、ワーク200が支持ピン10に配置されるまでの間に、再度支持面11に切屑300が付着(例えば雰囲気中を漂っている切屑)するのを極力防ぐことができる。
切屑300の温度を上昇させる方法は、上記例に限定されるものではない。切屑300(加工油)に何らかのエネルギーを与えて、加工油の温度を上昇させれば良い。例えば、先ず図3(a)に示すように、所定波長の光40aを切屑300に照射して加工油の温度を上昇させ(粘度を低下させ)、続いて図3(b)に示すように、粘着力の低下した切屑300に対してエア31aを吹き付けることで、支持面11から切屑300を吹き飛ばして除去しても良い。しかしながら、加熱工程と除去工程が別となるので、構成が複雑となる。尚、図3は、切屑除去方法の変形例を示す図であり、(a)は加熱工程、(b)は除去工程を示している。図中において、符号40は加工装置100に設けた光照射手段であり、符号31は、加工装置100に設けたエア供給手段である。また、光40a以外にも、例えば切屑300(加工油)に振動を加えて加工油の温度を上昇させ、切屑300の粘着力を低下させても良い。
また、本実施形態においては、支持面11に付着する切屑300を除去する例を示した。しかしながら、付着箇所は特に限定されるものではない。例えば、加工前のワーク200、加工後のワーク200、及び加工装置100に付着した加工油を含む切屑300を除去することができる。また、本実施形態においては、エアを吹き付けることによって粘着力の低下した切屑300を除去する例を示した。しかしながら、除去手段はエアに限定されるものではない。例えばワーク200の下面202に切屑300が付着している場合、温度上昇させて粘着力の低下した切屑300を、自重落下若しくは外力(振動等)の印加によって落下させて除去することも可能である。
また、エア供給手段31からのエア31aによって切屑300を吹き飛ばす場合、図4に示すように、加工前のワーク200を支持面11の上方に位置させた状態で、支持面11に設けられた支持面側開口部12aを介して、支持面11の上方にエア31aを噴出させると尚良い。尚、図4は、切屑除去方法の変形例を示す断面図であり、符号12は、支持ピン10に設けられたエア通路、符号12bは支持面側開口部12aの他端開口部、符号31はエア供給手段、符号31bは他端開口部12bとエア供給手段31とを接続するエア配管である。
この場合、支持面側開口部12aを介して支持ピン10から噴出されたエア31aがワーク200の下面202に当たり、下面202と支持面11との間に形成された対向領域を流路として、支持面側開口部12aの周囲方向へのエアの流れが形成される。従って、流路に沿ったエア31aによって粘着力の低下した切屑300を除去することができる。特に、切屑300を噛み込まない程度にワーク200が支持面11に対して近接した状態(流路が狭い状態)であれば、流路に沿って流れるエア31aの圧力が高めることができるので、粘着力の低下した切屑300を効率よく除去することができる。また、支持面11に付着した切屑300だけでなく、ワーク200の下面202の支持面対向部位に付着し、粘着力の低下した切屑300も除去することができる。従って、平面加工の精度をより向上することができる。
尚、図4においては、支持ピン10の支持面側開口部12aからエア31aを噴出させる構成例を示した。しかしながら、例えばエア供給手段31を温風供給手段30に置き換えて、温風30aを支持面側開口部12aから噴出させる構成としても良い。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図5及び図6に基づいて説明する。図5は、加工油と洗浄液の混合割合と粘度を示す図である。図6は、本実施の形態における切屑除去方法を説明するための概略図である。
第2の実施形態における切屑除去方法も、切屑の粘着力を低下させることにより、切屑を除去するようにしているので、第1の実施形態によるものと共通するところが多く、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。
本実施形態においては、加工油よりも粘度が低く、加工油との相溶性を示す洗浄液を、加工油を含む切屑300に付着させることにより、切屑300の粘着力を低下させて除去する点を特徴とする。具体的には、加工油として、第1の実施形態同様、エーテル系非イオン界面活性剤、鉱油、脂肪酸アミン塩、水を所定の比率で混合してなる略50mPa・sの加工油を適用し、洗浄液として、グリコールと水からなる略5mPa・sのグリコール系溶剤を適用した。
本発明者が確認したところ、図5に示すように、加工油に対して洗浄液を混合すると、加工油よりも粘度の低い洗浄液によって希釈されるので、加工油単独の場合よりも粘度が低下することが確認された。特に、洗浄液の割合が増加するほど、粘度が低下した。尚、図5は、液量の総量が200mlとなるように加工油と洗浄液を所定の比率(体積比)で混合し、その粘度をJIS Z 8803−1991 8.に準じ、B型粘度計(東京計器)を用いて測定した結果をグラフ化したものである。
そこで、本実施形態においては、図6に示すように、加工装置100に洗浄液供給手段50を設け、支持面11に付着した切屑300に対して、洗浄液供給手段50から洗浄液50aをミスト状にして吹き付けた。
このように、洗浄液50aを切屑300に付着させれば、切屑300は加工油及び洗浄液50aを介して支持面11に付着することとなる。ここで、洗浄液50aは加工油との相溶性を示すので、加工油は洗浄液50aによって希釈されて粘度が低下する。また洗浄液50a自体の粘度も低いので、加工油及び洗浄液50aを介して支持面11に粘着状態で付着している切屑300の粘着力が低下することとなる。すなわち、本実施形態に示す切屑除去方法によっても、加工油を使用せずに切屑300を除去することができる。
また、本実施形態においては、洗浄液50aをミスト状とし、エアとともに切屑300に吹き付けている。従って、洗浄液50aの粒子径が小さく、切屑300及び切屑300と支持面11との接触部位に浸透しやすいので、効率よく切屑300の粘着力を低下させることができる。従って、洗浄液50aの使用量を極少量とすることができる。尚、洗浄液50aは、外部に露出する支持面11に付着した加工油を含む切屑300に対して吹き付けられるものであるので、ワーク200と加工ツールとの接触部位に供給される加工油のミストのように、ミストの粒子径を極小とする必要はない。従って、ミスト状としては粒子径の大きい数十μm程度(例えば20μm前後)とすれば良いので、ミスト化するための洗浄液50aの粘度上昇を極力抑えることができる。
また、本実施形態においては、ミスト状の洗浄液50aを吹き付けることで、切屑300の粘着力を低下させつつ、洗浄液50aを吹き付ける際のエアによって切屑300を吹き飛ばす構成としている。すなわち、洗浄液50aを切屑300に付着させて切屑300の粘着力を低下させる付着工程と、洗浄液50aを吹き付ける際のエアによって、粘着力の低下した切屑300を吹き飛ばして除去する除去工程とを一体としている。従って、構成を簡素化することができる。さらには、洗浄液50aの使用量が極少量であり、ミスト状で液ダレがないので、洗浄液回収タンク等を不要とすることができる。すなわち、設備の大型化やコスト増を抑制することができる。
尚、本実施形態においては、洗浄液50aを切屑300に付着させる付着工程と、洗浄液50aを吹き付ける際のエアによって、粘着力の低下した切屑300を除去する除去工程とを一体としている。しかしながら、付着工程と除去工程とを別工程としても良い。例えば、先ず図7(a)に示すように、塗布,散布等により支持面11に付着した切屑300に洗浄液50aを付着させ、切屑300の粘着力を低下させる。その後、図7(b)に示すように、エア供給手段31から切屑300に対してエア31aを吹き付け、支持面11から切屑300を吹き飛ばして除去しても良い。しかしながら、付着工程と除去工程が別となるので、構成が複雑となる。尚、図7(a)においては、洗浄液50aを切屑300に付着させた直後を模式的に示している。
また、本実施形態においては、加工油よりも粘度が低く、加工油との相溶性を示す洗浄液50aを切屑300に付着させることにより、洗浄液50a自体の低粘度と希釈効果によって切屑300の粘着力を低下させる例を示した。しかしながら、洗浄液50aとして、加工油よりも粘度の低い洗浄液50aを切屑300に付着させても良い。この場合、加工油に対して洗浄液50aが相溶性を有していなくとも、切屑300に含まれる総液体(加工油と洗浄液)の粘度が低下する。従って、加工油と洗浄液50aを介して支持面11に付着する切屑300の粘着力が低下するので、加工油を使用しなくとも切屑を除去することができる。さらには、洗浄液50aとして、加工油に対して相溶性を有する洗浄液50aを切屑300に付着させても良い。この場合、希釈効果によって加工油の粘度を低下させることができる。従って、加工油及び洗浄液50aを介して支持面11に付着する切屑300の粘着力を低下させることができる。
尚、第1の実施形態の図4で示した構成を、本実施形態の図6に示すミスト状の洗浄液50aをエアとともに噴出させる構成や、図7(b)に示すエア31aによって切屑300を吹き飛ばす構成に適用することができる。
以上本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態のみに限定されず、種々変更して実施することができる。
第1の実施形態に示した切屑300の温度上昇と第2の実施形態に示した洗浄液50aとを組み合わせて実施することもできる。例えば、洗浄液50aの温度を、気化しない範囲で切屑300の温度より高温にしても良い。この場合、温度上昇の効果と洗浄液50aの効果によって、切屑300の粘着力をより低下させることができるので、効率よく切屑300を除去することができる。
本実施形態においては、機械加工としてセミドライ状態での平面加工の例を示した。しかしながら、機械加工としては、加工によって切屑が生じるものであれば特に限定されるものではない。特に、本実施形態に示した平面加工の場合、平面度に対する切屑の影響が大きいので特に効果的である。また、セミドライ状態での加工に限定されるものではなく、切屑が加工油を含む加工においては、本実施形態の切屑除去方法を適用することができる。例えば、所謂ウェット加工においても、加工油を使用することなく切屑300を除去することができるので、加工油の使用量を低減することができる。
平面加工する際の、ワークの支持状態を示す概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。 第1の実施形態における切屑除去方法を説明するための概略図である。 切屑除去方法の変形例を示す図であり、(a)は加熱工程、(b)は除去工程を示している。 切屑除去方法の変形例を示す断面図である。 加工油と洗浄液の混合割合と粘度を示す図である。 第2の実施形態における切屑除去方法を説明するための概略図である。 切屑除去方法の変形例を示す図であり、(a)は付着工程、(b)は除去工程を示している。
符号の説明
10・・・支持ピン(支持部材)
11・・・支持面
12・・・エア通路
12a・・・支持面側開口部
20・・・クランパ
30・・・温風供給手段
30a・・・温風(高温のエア)
31・・・エア供給手段
31a・・・エア
40・・・光照射手段
40a・・・光
50・・・洗浄液供給手段
50a・・・洗浄液
100・・・加工装置
200・・・ワーク
201・・・上面
202・・・下面
300・・・切屑

Claims (13)

  1. 機械加工時に加工装置又はワークに付着した加工油を含む切屑を除去する切屑除去方法であって、
    前記切屑の温度を上昇させることを特徴とする切屑除去方法。
  2. 前記切屑を加熱し、加熱された状態の前記切屑にエアを吹き付けることを特徴とする請求項1に記載の切屑除去方法。
  3. 前記切屑の温度よりも高温のエアを、前記切屑に吹き付けることを特徴とする請求項1に記載の切屑除去方法。
  4. 機械加工時に加工装置又はワークに付着した加工油を含む切屑を除去する切屑除去方法であって、
    前記加工油よりも粘度の低い液体を、前記切屑に付着させることを特徴とする切屑除去方法。
  5. 機械加工時に加工装置又はワークに付着した加工油を含む切屑を除去する切屑除去方法であって、
    前記加工油に対して相溶性を有する液体を、前記切屑に付着させることを特徴とする切屑除去方法。
  6. 機械加工時に加工装置又はワークに付着した加工油を含む切屑を除去する切屑除去方法であって、
    前記加工油よりも粘度が低く、前記加工油に対して相溶性を有する液体を、前記切屑に付着させることを特徴とする切屑除去方法。
  7. 前記液体を付着させた後、前記切屑にエアを吹き付けることを特徴とする請求項4〜6いずれか1項に記載の切屑除去方法。
  8. ミスト状の前記液体をエアとともに前記切屑に吹き付けることを特徴とする請求項4〜6いずれか1項に記載の切屑除去方法。
  9. 前記液体を、気化しない範囲で前記切屑の温度よりも高温とすることを特徴とする請求項4〜8いずれか1項に記載の切屑除去方法。
  10. 前記加工装置は、前記機械加工時に前記ワークを支持する支持部材を備え、この支持部材の支持面に前記切屑が付着しており、
    加工前の前記ワークを前記支持面の上方に位置させた状態で、前記支持面に設けられた開口部を介して、前記支持面の上方に前記エアを噴出させることを特徴とする請求項2,3,7,及び8いずれか1項に記載の切屑除去方法。
  11. 前記支持部材は、前記機械加工時においてクランパとともに前記ワークを挟持する支持ピンであることを特徴とする請求項10に記載の切屑除去方法。
  12. 前記機械加工により、前記ワークの前記支持面に当接する面の裏面を平面加工することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の切屑除去方法。
  13. 前記機械加工は、前記ワークと加工ツールとの接触部位にミスト状の前記加工油を供給して加工するセミドライ加工であることを特徴とする請求項1〜12いずれか1項に記載の切屑除去方法。
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