JP2006352022A - 接着フィルムの分離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のチップに分割されたウエーハの裏面に装着されたダイボンディング用の接着フィルムを、ダイシングテープから容易に剥離することができる接着フィルムの分離方法を提供する。
【解決手段】複数のチップに分離されたウエーハの裏面にダイボンディング用の接着フィルムが装着され、ウエーハの接着フィルム側が環状のフレームに装着されたダイシングテープの表面に貼着されており、接着フィルムを該複数のチップに分割した分割溝に沿って分離する接着フィルムの分離方法であって、接着フィルムに分割溝に沿ってレーザー光線を照射し、接着フィルムを分割溝に沿って溶断する接着フィルム溶断工程と、接着フィルムを溶解する溶剤を分割溝に沿って残存する溶融再固化した接着フィルムの一部に作用せしめ、溶融再固化した接着フィルムの一部を溶解する接着フィルム溶解工程とを含む。
【選択図】図8

Description

本発明は、複数の半導体チップに分割された半導体ウエーハの裏面に装着されたダイボンディング用の接着フィルムを分離する接着フィルムの分離方法に関する。
例えば、半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に形成されたストリート(切断予定ライン)によって区画された複数の領域にIC、LSI等のデバイスを形成し、該デバイスが形成された各領域をストリートに沿って分割することにより個々の半導体チップを製造している。半導体ウエーハを分割する分割装置としては一般にダイシング装置が用いられており、このダイシング装置は厚さが20μm程度の切削ブレードによって半導体ウエーハをストリートに沿って切削する。このようにして分割された半導体チップは、パッケージングされて携帯電話やパソコン等の電気機器に広く利用されている。
個々に分割された半導体チップは、その裏面にポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂脂等で形成された厚さ20〜40μmのダイアタッチフィルムと称するダイボンディング用の接着フィルムが装着され、この接着フィルムを介して半導体チップを支持するダイボンディングフレームに加熱することによりボンディングされる。半導体チップの裏面にダイボンディング用の接着フィルムを装着する方法としては、半導体ウエーハの裏面に接着フィルムを貼着し、この接着フィルムを介して半導体ウエーハをダイシングテープに貼着した後、半導体ウエーハの表面に形成されたストリートに沿って切削ブレードにより接着フィルムと共に切断することにより、裏面に接着フィルムが装着された半導体チップを形成している。(例えば、特許文献1参照。)
特開2000−182995号公報
しかるに、特開2000−182995号公報に開示された方法によると、切削ブレードにより半導体ウエーハとともに接着フィルムを切断して個々の半導体チップに分割する際に、半導体チップの裏面に欠けが生じたり、接着フィルムに髭状のバリが発生してワイヤボンディングの際に断線の原因になるという問題がある。
近年、携帯電話やパソコン等の電気機器はより軽量化、小型化が求められており、より薄い半導体チップが要求されている。より薄く半導体チップを分割する技術として所謂先ダイシング法と称する分割技術が実用化されている。この先ダイシング法は、半導体ウエーハの表面からストリートに沿って所定の深さ(半導体チップの仕上がり厚さに相当する深さ)の分割溝を形成し、その後、表面に分割溝が形成された半導体ウエーハの裏面を研削して該裏面に分割溝を表出させ個々の半導体チップに分離する技術であり、半導体チップの厚さを50μm以下に加工することが可能である。
しかるに、先ダイシング法によって半導体ウエーハを個々の半導体チップに分割する場合には、半導体ウエーハの表面からストリートに沿って所定の深さの分割溝を形成した後に半導体ウエーハの裏面を研削して該裏面に分割溝を表出させるので、ダイボンディング用の接着フィルムを前もって半導体ウエーハの裏面に装着することができない。従って、先ダイシング法によって半導体チップを支持するダイボンディングフレームにボンディングする際には、半導体チップとダイボンディングフレームとの間にボンド剤を挿入しながら行わなければならず、ボンディング作業を円滑に実施することができないという問題がある。
このような問題を解消するために、先ダイシング法によって個々に分割された半導体チップの裏面にダイボンディング用の接着フィルムを装着し、この接着フィルムを介して半導体チップをダイシングテープに貼着した後、各半導体チップ間の間隙に露出された該接着フィルムの部分に、半導体チップの表面側から上記間隙を通してレーザー光線を照射し、接着フィルムの上記間隙に露出された部分を除去するようにした半導体チップの製造方法が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)
特開2002−118081号公報
また、先ダイシングによって個々の半導体チップに分割された半導体ウエーハの裏面にダイボンディング用の接着フィルムを装着し、半導体ウエーハの接着フィルム側をダイシングテープに貼着した後、ダイシングテープ側から分割溝に沿ってダイシングテープには吸収されないが接着フィルムには吸収される波長のレーザー光線を照射し、接着フィルムを分割溝に沿って溶断する半導体チップの製造方法も提案されている。(例えば、特許文献3参照。)
特開2005−116739号公報
而して、ウエーハの裏面に装着されたダイボンディング用の接着フィルムにレーザー光線を照射して接着フィルムを溶断すると、溶断された接着フィルムの一部がダイシングテープに溶着し、接着フィルムが装着された半導体チップをピックアップする際にダイシングテープから剥離することが困難になるという問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、複数のチップに分割されたウエーハの裏面に装着されたダイボンディング用の接着フィルムを、ダイシングテープから容易に剥離することができる接着フィルムの分離方法を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、複数のチップに分離されたウエーハの裏面にダイボンディング用の接着フィルムが装着され、該ウエーハの該接着フィルム側が環状のフレームに装着されたダイシングテープの表面に貼着されており、該接着フィルムを該複数のチップに分割した分割溝に沿って分離する接着フィルムの分離方法であって、
該接着フィルムに該分割溝に沿ってレーザー光線を照射し、該接着フィルムを該分割溝に沿って溶断する接着フィルム溶断工程と、
該接着フィルムを溶解する溶剤を該分割溝に沿って残存する溶融再固化した該接着フィルムの一部に作用せしめ、該溶融再固化した接着フィルムの一部を溶解する接着フィルム溶解工程と、を含む、
ことを特徴とする接着フィルムの分離方法が提供される。
また、本発明によれば、表面に複数のストリートが格子状に形成されているとともに該複数のストリートによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハの裏面にダイボンディング用の接着フィルムが装着され、該ウエーハの該接着フィルム側が環状のフレームに装着されたダイシングテープの表面に貼着されており、該接着フィルムを該ストリートに沿って分離する接着フィルムの分離方法であって、
該ウエーハの表面側から該ストリートに沿ってレーザー光線を照射し、該ウエーハに分割溝を形成するとともに該接着フィルムを溶断する接着フィルム溶断工程と、
該接着フィルムを溶解する溶剤を該分割溝に沿って残存する溶融再固化した該接着フィルムの一部に作用せしめ、該溶融再固化した接着フィルムの一部を溶解する接着フィルム溶解工程と、を含む、
ことを特徴とする接着フィルムの分離方法が提供される。
本発明によれば、ウエーハの裏面に装着された接着フィルムにレーザー光線を照射し、接着フィルムを分割溝に沿って溶断する接着フィルム溶断工程を実施した後に、接着フィルムを溶解する溶剤を分割溝に沿って残存する溶融再固化した接着フィルムの一部に作用せしめ、溶融再固化した接着フィルムの一部を溶解する接着フィルム溶解工程を実施するので、接着フィルム溶断工程において溶融再固化しダイシングテープに溶着している接着フィルムの一部は溶解され、接着フィルムとダイシングテープとの溶着が除去される。従って、裏面に接着フィルムが装着されたチップをダイシングテープから容易に剥離することができる。
以下、本発明による接着フィルムの分離方法の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1には、複数の半導体チップに分割される半導体ウエーハの斜視図が示されている。図1に示す半導体ウエーハ10は、例えば厚さが600μmのシリコンウエーハからなっており、表面10aに複数のストリート101が格子状に形成されているとともに該複数のストリート101によって区画された複数の領域にデバイス102が形成されている。この半導体ウエーハ10を先ダイシング法によって個々の半導体チップに分割する手順について説明する。
半導体ウエーハ10を先ダイシング法によって個々の半導体チップに分割するには、先ず半導体ウエーハ10の表面10aに形成されたストリート101に沿って所定深さ(各半導体チップの仕上がり厚さに相当する深さ)の分割溝を形成する(分割溝形成工程)。この分割溝形成工程は、図2の(a)に示すようにダイシング装置として一般に用いられている切削装置2を用いることができる。即ち、切削装置2は、吸引保持手段を備えたチャックテーブル21と、切削ブレード22を備えた切削手段23を具備している。この切削装置2のチャックテーブル21上に半導体ウエーハ2の表面10aを上にして保持し、切削手段23の切削ブレード22を回転しつつチャックテーブル21を矢印Xで示す方向に切削送りすることによって、所定方向に延在するストリート101に沿って分割溝103を形成する。この分割溝103は、図2の(b)に示すように分割される各半導体チップの仕上がり厚さに相当する深さ(例えば、110μm)に設定されている。このように所定方向に延在するストリート101に沿って分割溝103を形成したら、切削手段23を矢印Yで示す方向にストリート101の間隔だけ割り出し送りして、再度上記切削送りを遂行する。そして、所定方向に延在する全てのストリート101について上記切削送りと上記割り出し送りを遂行したならば、チャックテーブル21を90度回動せしめて、上記所定方向に対して直角に延びる各ストリート101に沿って上記切削送りと上記割り出し送りを実行することにより、半導体ウエーハ10に形成された全てのストリート101に沿って分割溝103が形成される。
上述した分割溝形成工程により半導体ウエーハ10の表面10aにストリート101に沿って所定深さの分割溝103を形成したら、図3の(a)、図3の(b)に示すように半導体ウエーハ10の表面10a(デバイス102が形成されている面)に研削用の保護部材3を貼着する(保護部材貼着工程)。なお、保護部材3は、図示の実施形態においては厚さが150μmのポリオレフィンシートが用いられている。
次に、表面に保護部材3を貼着した半導体ウエーハ10の裏面10bを研削し、分割溝103を裏面10bに表出させて個々の半導体チップに分割する(分割溝表出工程)。この分割溝表出工程は、図4の(a)に示すようにチャックテーブル41と研削砥石42を備えた研削手段43を具備する研削装置4によって行われる。即ち、チャックテーブル41上に半導体ウエーハ10を裏面10bを上にして保持し、例えば、チャックテーブル41を300rpmで回転しつつ、研削手段43の研削砥石42を6000rpmで回転せしめて半導体ウエーハ10の裏面10bに接触することにより研削し、図4の(b)に示すように分割溝103が裏面10bに表出するまで研削する。このように分割溝103が表出するまで研削することによって、図4の(c)に示すように半導体ウエーハ10は個々の半導体チップ100に分離される。なお、分離された複数の半導体チップ100は、その表面に保護部材3が貼着されているので、バラバラにはならず半導体ウエーハ10の形態が維持されている。
上述した先ダイシング法によって半導体ウエーハ10を個々の半導体チップ100に分離したならば、個々の半導体チップに分離された半導体ウエーハ10の裏面10bにダイボンディング用の接着フィルムを装着する接着フィルム装着工程を実施する。即ち、図5の(a)、(b)に示すように接着フィルム5を個々の半導体チップに分離された半導体ウエーハ10の裏面10bに装着する。このとき、80〜200°Cの温度で加熱しつつ接着フィルム5を半導体ウエーハ10の裏面10bに押圧して貼着する。なお、接着フィルム5は、エポキシ系樹脂とアクリル系樹脂を混合した厚さが20μmのフィルム材からなっている。
上述したように接着フィルム装着工程を実施したならば、接着フィルム5が装着された半導体ウエーハ10の接着フィルム5側を、環状のフレームに装着された伸張可能なダイシングテープに貼着するダイシングテープ貼着工程を実施する。即ち、図6の(a)、(b)に示すように環状のフレーム6の内側開口部を覆うように外周部が装着されたダイシングテープ60の表面60aに、半導体ウエーハ10の接着フィルム5側を貼着する。従って、半導体ウエーハ10の表面に貼着された保護部材3は上側となる。なお、上記ダイシングテープ60は、図示の実施形態においては厚さが95μmのポリオレフィンシートによって形成されている。なお、ダイシングテープ60としては、紫外線等の外的刺激によって粘着力が低下する性質を有するUVテープが用いられている。
上述した接着フィルム装着工程およびダイシングテープ貼着工程の他の実施形態について、図7を参照して説明する。
図7に示す実施形態は、ダイシングテープの表面に予め接着フィルムが貼着された接着フィルム付きのダイシングテープを使用する。即ち、図7の(a)、(b)に示すように環状のフレーム6の内側開口部を覆うように外周部が装着されたダイシングテープ60の表面60aに貼着された接着フィルム5を、個々の半導体チップ100に分離された半導体ウエーハ10の裏面10bに装着する。このとき、80〜200°Cの温度で加熱しつつ接着フィルム5を半導体ウエーハ10の裏面10bに押圧して装着する。なお、上記ダイシングテープ60は、図示の実施形態においては厚さが95μmのポリオレフィンシートかならっている。このような接着フィルム付きのダイシングテープは、株式会社リンテック社製の接着フィルム付きのダイシングテープ(LE5000)を用いることができる。
上述した接着フィルム装着工程を実施したならば、個々の半導体チップ100に分離された半導体ウエーハ10の裏面10bに装着された接着フィルム5に、上記分割溝103に沿ってレーザー光線を照射して接着フィルム5を分割溝103に沿って破断する接着フィルム破断工程を実施する。この接着フィルム破断工程は、図8に示すレーザー加工装置7によって実施する。図8に示すレーザー加工装置7は、被加工物を保持するチャックテーブル71と、該チャックテーブル71上に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段72と、チャックテーブル71上に保持された被加工物を撮像する撮像手段73を具備している。チャックテーブル71は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない移動機構によって図8において矢印Xで示す加工送り方向および矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられるようになっている。
上記レーザー光線照射手段72は、実質上水平に配置された円筒形状のケーシング721の先端に装着された集光器722からパルスレーザー光線を照射する。また、上記レーザー光線照射手段72を構成するケーシング721の先端部に装着された撮像手段73は、図示の実施形態においては可視光線によって撮像する通常の撮像素子(CCD)の外に、被加工物に赤外線を照射する赤外線照明手段と、該赤外線照明手段によって照射された赤外線を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた赤外線に対応した電気信号を出力する撮像素子(赤外線CCD)等で構成されており、撮像した画像信号を後述する制御手段に送る。
上述したレーザー加工装置7を用いて実施する接着フィルム溶断工程について、図8乃至図10を参照して説明する。
接着フィルム溶断工程は、先ず図8に示すように半導体ウエーハ10(裏面側が接着フィルム5を介してダイシングテープ60の表面に貼着されている)の表面に貼着された保護部材3側をチャックテーブル71に載置し吸引保持する。従って、半導体ウエーハ10の裏面10bに装着された接着フィルム5が貼着されているダイシングテープ60は、上側となる。なお、図8においては、ダイシングテープ60が装着された環状のフレーム6を省いて示しているが、環状のフレーム6はチャックテーブル71に配設された適宜のフレーム保持手段に保持されている。
上述したように半導体ウエーハ10を吸引保持したチャックテーブル71は、図示しない移動機構によって撮像手段73の直下に位置付けられる。チャックテーブル71が撮像手段73の直下に位置付けられると、撮像手段73および図示しない制御手段によって半導体ウエーハ10の裏面10bに装着された接着フィルム5のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段73および制御手段は、半導体ウエーハ10の所定方向に形成されている上記分割溝103と、分割溝103に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段71の集光器722との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する。また、半導体ウエーハ10に形成されている上記所定方向に対して直角方向に形成された分割溝103に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。このとき、個々の半導体チップに分離された半導体ウエーハ10の裏面10bに装着された接着フィルム5およびダイシングテープ60が非透明性で分割溝103が確認できない場合には、撮像手段73として赤外線照明手段と赤外線を捕らえる光学系および赤外線に対応した電気信号を出力する撮像素子(赤外線CCD)等で構成したものを用いることにより、接着フィルム5およびダイシングテープ60を通して分割溝103を撮像することができる。
以上のようにしてレーザー光線照射位置のアライメントが行われたならば、チャックテーブル71をレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段72の集光器722が位置するレーザー光線照射領域に移動し、図9に示すように所定の分割溝103の一端(図9において左端)をレーザー光線照射手段72の集光器722の直下に位置付ける。そして、集光器722からダイシングテープ60はレーザー光を吸収しないが接着フィルム5はレーザー光を吸収する波長のレーザー光線を照射しつつチャックテーブル71即ち半導体ウエーハ10を図9において矢印X1で示す方向に所定の送り速度で移動せしめ、分割溝103の他端(図9において右端)が集光器722の照射位置に達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル71即ち半導体ウエーハ10の移動を停止する。このとき、レーザー光線照射手段72の集光器722から照射されるパルスレーザー光線は、図示の実施形態においては集光点P(集光スポット径が形成される点)を接着フィルム5の上面に合わせて照射される。なお、このレーザー光線の波長は、ダイシングテープ60を構成するポリオレフィンシートには吸収されないが、接着フィルム5を構成するエポキシ系樹脂とアクリル系樹脂を混合したフィルム材には吸収される355nmに設定されているが、ダイシングテープとして選択されている素材と、接着フィルムとして選択されている素材との関係で適宜設定される。この結果、図10に示すように接着フィルム5は、ダイシングテープ60を透過したレーザー光線のエネルギーにより分割溝103に沿って溶断されるが、溶融再固化した接着フィルムの一部51がダイシングテープ60に溶着している。
なお、上記接着フィルム溶断工程における加工条件は、例えば次のように設定されている。
レーザー光線の種類 ;固体レーザー(YVO4レーザー、YAGレーザー)
波長 :355nm
集光スポット径 :φ9.2μm
繰り返し周波数 :50kHz
平均出力 :0.5W
加工送り速度 :500mm/秒
上述したように接着フィルム5を所定方向の分割溝103に沿って溶断したならば、チャックテーブル71を矢印Y(図8参照)で示す方向に分割溝103の間隔だけ割り出し送りし、再度上記加工送りを遂行する。そして、所定方向に形成された全ての分割溝103に沿って上記加工送りと割り出し送りを遂行したならば、チャックテーブル71を90度回動せしめて、上記所定方向に対して直角に形成された分割溝103に沿って上記加工送りと割り出し送りを実行することにより、接着フィルム5は半導体ウエーハ10が分割溝103によって分離された半導体チップ100毎に装着された接着フィルム5aに溶断される。このようにして溶断された接着フィルム5aは、上述したように溶融再固化した接着フィルムの一部51がダイシングテープ60に溶着している。
次に、接着フィルム溶断工程の他の実施形態について、図11乃至図13を参照して説明する。
この実施形態においては、上記図5、図6および図7に示す接着フィルム装着工程およびダイシングテープ貼着工程を実施したならば、図11に示すように半導体ウエーハ10の表面に貼着されている保護部材3を剥離する(保護部材剥離工程)。このように保護部材3を剥離した状態で、接着フィルム溶断工程を実施する。この接着フィルム溶断工程は、上記図8に示すレーザー加工装置7を用いて実施することができる。即ち、図12に示すようにダイシングテープ60の表面に接着フィルム5を介して貼着された半導体ウエーハ10のダイシングテープ60側をチャックテーブル71に載置し吸引保持する。従って、半導体ウエーハ10の表面10aは上側となる。なお、図12においては、ダイシングテープ60が装着された環状のフレーム6を省いて示しているが、環状のフレーム6はチャックテーブル71に配設された適宜のフレーム保持手段に保持されている。
上述したように半導体ウエーハ10をチャックテーブル71に保持したならば、上述したアライメント作業を実施する。そして、図12に示すようにチャックテーブル71をレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段の集光器722が位置するレーザー光線照射領域に移動し、所定の分割溝103の一端(図12において左端)を集光器722の直下に位置付ける。そして、集光器722からパルスレーザー光線を半導体ウエーハ10に形成された分割溝103を通して接着フィルム5に照射しつつチャックテーブル71即ち半導体ウエーハ10を図12において矢印X1で示す方向に所定の送り速度で移動せしめ、分割溝103の他端(図12において右端)が集光器722の照射位置に達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル71即ち半導体ウエーハ10の移動を停止する。このとき、レーザー光線照射手段72の集光器722から照射されるパルスレーザー光線は、図示の実施形態においては集光点P(集光スポット径が形成される点)を接着フィルム5の上面に合わせて照射される。なお、このレーザー光線の波長は、ダイシングテープ60を構成するポリオレフィンシートには吸収されないが、接着フィルム5を構成するエポキシ系樹脂とアクリル系樹脂を混合したフィルム材には吸収される355nmに設定されているが、ダイシングテープとして選択されている素材と、接着フィルムとして選択されている素材との関係で適宜設定される。この結果、図13に示すように接着フィルム5は、レーザー光線のエネルギーにより分割溝103に沿って溶断されるが、溶融再固化した一部51がダイシングテープ60に溶着している。このようにして、半導体ウエーハ10に形成された全ての分割溝103に沿って上記接着フィルム溶断工程を実施することにより、接着フィルム5は半導体ウエーハ10が分割溝103によって分離された半導体チップ100毎に装着された接着フィルム5aに溶断される。このようにして溶断された接着フィルム5aは、上述したように溶融再固化した接着フィルムの一部51がダイシングテープ60に溶着している。
次に、接着フィルム溶断工程の更に他の実施形態について、図14乃至図16を参照して説明する。
この実施形態においては、上記レーザー加工装置7を用いて、図1に示す半導体ウエーハ10のストリート101に沿って分割溝を形成するとともに、半導体ウエーハの裏面10bに装着された接着フィルム5を分割溝に沿って溶断する接着フィルム溶断工程を同時に実施する。この実施形態においては、図14に示すように環状のフレーム6の内側開口部を覆うように外周部が装着されたダイシングテープ60の表面60aに貼着された接着フィルム5を半導体ウエーハ10の裏面10bに装着する(接着フィルム装着工程)。
上述したように接着フィルム装着工程を実施したならば、図15に示すように半導体ウエーハ10(裏面が接着フィルム5を介してダイシングテープ60の表面に貼着されている)のダイシングテープ60側をチャックテーブル71に載置し吸引保持する。従って、半導体ウエーハ10の表面10aは上側となる。なお、図12においては、ダイシングテープ60が装着された環状のフレーム6を省いて示しているが、環状のフレーム6はチャックテーブル71に配設された適宜のフレーム保持手段に保持されている。
上述したように半導体ウエーハ10をチャックテーブル71に保持したならば、上述したアライメント作業を実施する。そして、図15に示すようにチャックテーブル71をレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段の集光器722が位置するレーザー光線照射領域に移動し、所定のストリート101の一端(図15において左端)を集光器722の直下に位置付ける。そして、集光器722からパルスレーザー光線を半導体ウエーハ10に形成されたストリート101に照射しつつチャックテーブル71即ち半導体ウエーハ10を図15において矢印X1で示す方向に所定の送り速度で移動せしめ、ストリート101の他端(図15において右端)が集光器722の照射位置に達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル71即ち半導体ウエーハ10の移動を停止する。このとき、レーザー光線照射手段72の集光器722から照射されるパルスレーザー光線は、図示の実施形態においては集光点P(集光スポット径が形成される点)を半導体ウエーハ10の表面10a(上面)に合わせて照射される。この結果、図16に示すように半導体ウエーハ10にはストリート101に沿ってレーザー加工溝からなる分割溝103が形成されるとともに、接着フィルム5には分割溝103に沿って溶断される。このようにして溶断された接着フィルム5は、溶融再固化した接着フィルムの一部51がダイシングテープ60に溶着している。
なお、上記接着フィルム溶断工程における加工条件は、例えば次のように設定されている。
レーザー光線の種類 ;固体レーザー(YVO4レーザー、YAGレーザー)
波長 :355nm
集光スポット径 :φ9.2μm
繰り返し周波数 :50kHz
平均出力 :3W
加工送り速度 :200mm/秒
以上のようにして、半導体ウエーハ10に形成された全てのストリート101に沿って上記接着フィルム溶断工程を実施することにより、半導体ウエーハ10はストリート101に沿って個々の半導体チップ100分断される。なお、個々の半導体チップ100毎に貼着された接着フィルム5aは、上述したように溶融再固化した一部51がダイシングテープ60に溶着している。
以上のようにして接着フィルム溶断工程が実施された接着フィルム5は、分割溝103に沿って溶断されているが、その溶融再固化した一部がダイシングテープ60に溶着しているので、この溶着部を除去する必要がある。そこで、本発明においては接着フィルムを溶解する溶剤を分割溝に沿って残存する溶融再固化した接着フィルムに作用せしめ、溶融再固化した接着フィルムを溶解する接着フィルム溶解工程を実施する。この接着フィルム溶解工程は、図17乃至図19に示す接着フィルム溶解装置を用いて実施される。
図17乃至図19に示す接着フィルム溶解装置8は、スピンナーテーブル機構81と、該スピンナーテーブル機構81を包囲して配設された溶剤受け手段82を具備している。スピンナーテーブル機構81は、スピンナーテーブル811と、該スピンナーテーブル811を回転駆動する電動モータ812と、該電動モータ812を上下方向に移動可能に支持する支持機構813を具備している。スピンナーテーブル811は多孔性材料から形成された吸着チャック811aを具備しており、この吸着チャック811aが図示しない吸引手段に連通されている。従って、スピンナーテーブル811は、吸着チャック811aに被加工物であるウエーハを載置し図示しない吸引手段により負圧を作用せしめることにより吸着チャック811a上にウエーハを保持する。なお、スピンナーテーブル811には、上記環状のフレーム6を固定するためのクランプ814が配設されている。電動モータ812は、その駆動軸812aの上端に上記スピンナーテーブル811を連結する。上記支持機構813は、複数本(図示の実施形態においては3本)の支持脚813aと、該支持脚813aをそれぞれ連結し電動モータ812に取り付けられた複数本(図示の実施形態においては3本)のエアシリンダ813bとからなっている。このように構成された支持機構813は、エアシリンダ813bを作動することにより、電動モータ812およびスピンナーテーブル811を図18に示す上方位置である被加工物搬入・搬出位置と、図19に示す下方位置である作業位置に位置付ける。
上記溶剤受け手段82は、溶剤受け容器821と、該溶剤受け容器821を支持する3本(図17には2本が示されている)の支持脚822と、上記電動モータ812の駆動軸812aに装着されたカバー部材823とを具備している。溶剤受け容器821は、図18および図19に示すように円筒状の外側壁821aと底壁821bと内側壁821cとからなっている。底壁821bの中央部には上記電動モータ812の駆動軸812aが挿通する穴821dが設けられおり、この穴821dの周縁から上方に突出する内側壁821cが形成されている。また、図17に示すように底壁821bには排液口821eが設けられており、この排液口821eにドレンホース824が接続されている。上記カバー部材823は、円盤状に形成されており、その外周縁から下方に突出するカバー部823aを備えておる。このように構成されたカバー部材823は、電動モータ812およびスピンナーテーブル811が図19に示す作業位置に位置付けられると、カバー部823aが上記洗浄水受け容器821を構成する内側壁821cの外側に隙間をもって重合するように位置付けられる。
図示の接着フィルム溶解装置8は、上記スピンナーテーブル811に保持された被加工物である半導体ウエーハの表面に、上記接着フィルム5を溶解する溶剤を供給する溶剤供給手段84を具備している。溶剤供給手段84は、スピンナーテーブル811に保持された半導体ウエーハ10(環状のフレーム6に装着されたダイシングテープ60の表面に接着フィルム5を介して貼着されている)の表面に向けて溶剤を供給する溶剤供給ノズル841と、該溶剤供給ノズル841を揺動せしめる正転・逆転可能な電動モータ812を備えており、溶剤供給ノズル841が図示しない溶剤供給源に接続されている。溶剤供給ノズル841は、水平に延び先端部が下方に屈曲されたノズル部841aと、該ノズル部841aの基端から下方に延びる支持部841bとからなっており、支持部841bが上記溶剤受け容器821を構成する底壁821bに設けられた図示しない挿通穴を挿通して配設され図示しない液状樹脂液供給源に接続されている。また、上記溶剤供給ノズル841の支持部841bが挿通する図示しない挿通穴の周縁には、支持部841bとの間をシールするシール部材(図示せず)が装着されている。
図示の接着フィルム溶解装置8は、上記スピンナーテーブル811に保持された半導体ウエーハ10を洗浄するための洗浄水供給手段85を具備している。洗浄水供給手段85は、スピンナーテーブル811に保持された半導体ウエーハに向けて洗浄水を噴出する洗浄水ノズル851と、該洗浄水ノズル851を揺動せしめる正転・逆転可能な電動モータ(図示せず)を備えており、該洗浄水ノズル851が図示しない洗浄水供給源に接続されている。洗浄水ノズル851は、水平に延び先端部が下方に屈曲されたノズル部851aと、該ノズル部851aの基端から下方に延びる支持部851bとからなっており、支持部851bが上記溶剤受け容器821を構成する底壁821bに設けられた図示しない挿通穴を挿通して配設され図示しない洗浄水供給源に接続されている。なお、洗浄水ノズル851の支持部851bが挿通する図示しない挿通穴の周縁には、支持部851bとの間をシールするシール部材(図示せず)が装着されている。
また、図示の接着フィルム溶解装置8は、上記スピンナーテーブル811に保持された半導体ウエーハ10にエアーを吹き付けるエアー供給手段86を具備している。エアー供給手段86は、スピンナーテーブル811に保持された半導体ウエーハ10に向けてエアーを噴出するエアーノズル861と、該エアーノズル861を揺動せしめる正転・逆転可能な電動モータ862を備えており、該エアーノズル861が図示しないエアー供給源に接続されている。エアーノズル861は、水平に延びるノズル部861aと、該ノズル部861aの基端から下方に延びる支持部861bとからなっており、支持部861bが上記溶剤受け容器821を構成する底壁821bに設けられた図示しない挿通穴を挿通して配設され図示しないエアー供給源に接続されている。なお、エアーノズル861の支持部861bが挿通する図示しない挿通穴の周縁には、支持部861bとの間をシールするシール部材(図示せず)が装着されている。
次に、上述した接着フィルム溶解装置8を用いて実施する接着フィルム溶解工程ついて説明する。
上述した接着フィルム溶断工程が実施された半導体ウエーハ10(環状のフレーム6に装着されたダイシングテープ60の表面に貼着されている)は、図示しない搬送装置によって接着フィルム溶解装置8を構成するスピンナーテーブル811の吸着チャック811a上に搬送され、該吸着チャック811aに吸引保持される(ウエーハ保持工程)。また、環状のフレーム60がクランプ814によって固定される。このとき、スピンナーテーブル811は図18に示す被加工物搬入・搬出位置に位置付けられており、溶剤供給ノズル841と洗浄水ノズル851およびエアーノズル861は図17および図18に示すようにスピンナーテーブル811の上方から離隔した待機位置に位置付けられている。
接着フィルム溶断工程が実施された半導体ウエーハ10を接着フィルム溶解装置8のスピンナーテーブル811上に保持するウエーハ保持工程を実施したならば、スピンナーテーブル811を図19に示す作業位置に位置付けるとともに、溶剤供給ノズル841をスピンナーテーブル811に保持された半導体ウエーハ10の中央部に位置付ける。そして、溶剤供給ノズル841から接着フィルム5を溶解する溶剤、例えばエタノールを滴下しつつスピンナーテーブル811を10rpmの回転速度で回転せしめる。従って、図20の(a)に示すようにエタノール80が半導体ウエーハ10に形成された分割溝103を通して溶融再固化した接着フィルム5の一部51に作用する。この結果、図20の(b)に示すように接着フィルム5の溶融再固化した一部51は溶解され、接着フィルム5とダイシングテープ60との溶着が除去される(接着フィルム溶解工程)。この接着フィルム溶解工程は、5分程度実施すればよい。溶剤としては、メタノール、イソプロピルアルコール、アセトン等を用いることができる。なお、接着フィルム溶解工程は、溶剤を半導体ウエーハ10に形成された分割溝103を通して溶融再固化した接着フィルム5の一部51に塗布して5分程度放置してもよい。
上述した接着フィルム溶解工程を実施したならば、洗浄工程を実行する。即ち、図示しない電動モータが駆動して洗浄水供給ノズル851のノズル部851aの噴出口をスピンナーテーブル811上に保持された半導体ウエーハ10の中心部上方に位置付ける。そして、スピンナーテーブル811を例えば800rpmの回転速度で回転しつつノズル部851aの噴出口から純水とエアーとからなる洗浄水を噴出する。即ち、ノズル部851aは所謂2流体ノズルで構成され0.2MPa程度の純水が供給されるとともに、0.3〜0.5MPa程度のエアーが供給され、純水がエアーの圧力で噴出して半導体ウエーハ10の表面を洗浄する。このとき、図示しない電動モータが駆動して洗浄水供給ノズル851のノズル部851aの噴出口から噴出された洗浄水がスピンナーテーブル811に保持された半導体ウエーハ10の中心に当たる位置から外周部に当たる位置までの所要角度範囲で揺動せしめることが望ましい。
上述した洗浄工程が終了したら、乾燥工程を実行する。即ち、スピンナーテーブル711を例えば2000rpmの回転速度で20秒程度回転せしめるとともに、エアーノズル861から半導体ウエーハ10にウエーを噴射する。
上記接着フィルム溶解工程、洗浄工程および乾燥工程を実行を実施したならば、環状のフレーム6に装着されたダイシングテープ60から接着フィルム5aが貼着されている半導体チップ100をピックアップするピックアップ工程を実行する。このピックアップ工程は、図21および図22に示すピックアップ装置9によって実施される。図示のピックアップ装置9は、上記環状のフレーム6を載置する載置面911が形成された円筒状のベース91と、該ベース91内に同心的に配設され環状のフレーム6に装着されたダイシングテープ60を押し広げるための拡張手段92を具備している。拡張手段92は、上記ダイシングテープ60における複数個の半導体チップ100が存在する領域61を支持する筒状の拡張部材921を具備している。この拡張部材921は、図示しない昇降手段によって図22の(a)に示す基準位置と該基準位置から上方の図22の(b)に示す拡張位置の間を上下方向(円筒状のベース91の軸方向)に移動可能に構成されている。なお、図示の実施形態においては拡張部材921内には、紫外線照射ランプ93が配設されている。
上述したピックアップ装置8を用いて実施するピックアップ工程について、図21および図22を参照して説明する。
上述したように環状のフレーム6に装着された伸長可能なダイシングテープ60の上面に支持された複数個の半導体チップ100(裏面に装着された接着フィルム5a側がダイシングテープ60の上面に貼着されている)は、図21および図22の(a)に示すように環状のフレーム6が円筒状のベース91の載置面911上に載置され、クランプ94によってベース91に固定される。次に、図22の(b)に示すように上記ダイシングテープ60における複数個の半導体チップ100が存在する領域61を支持した拡張手段92の拡張部材921を図示しない昇降手段によって図22(a)の基準位置から上方の図22の(b)に示す拡張位置まで移動する。この結果、伸長可能なダイシングテープ60は拡張されるので、ダイシングテープ60と半導体チップ100に装着されている接着フィルム5aとの間にズレが生じ密着性が低下するため、接着フィルム5aを貼着した半導体チップ100がダイシングテープ60から容易に離脱できる状態となるとともに、個々の半導体チップ100および該半導体チップ100に装着された接着フィルム5a間には隙間が形成される。
次に、図21に示すようにピックアップ装置9の上方に配置されたピックアップコレット90を作動して、個々の半導体チップ100をダイシングテープ60の上面から離脱し、図示しないトレーに搬送する。このとき、拡張部材921内に配設された紫外線照射ランプ93を点灯してダイシングテープ60に紫外線を照射し、ダイシングテープ60の粘着力を低下せしめることにより、より容易に離脱することができる。このピックアップ工程においては、上記接着フィルム溶解工程を実施することにより接着フィルム5の溶融再固化した一部51は溶解され、接着フィルム5とダイシングテープ60との溶着が除去されているので、裏面に接着フィルム5aが装着された半導体チップ100をダイシングテープ60から容易に剥離することができる。このようにして、ダイシングテープ60から離脱された半導体チップ100は、図23に示すように裏面に接着フィルム5aが装着された状態であり、裏面に接着フィルム5aが装着された半導体チップ100が得られる。
個々の半導体チップに分割される半導体ウエーハの斜視図。 半導体ウエーハを個々のチップに分割する先ダイシング法における割溝形成工程の説明図。 半導体ウエーハを個々のチップに分割する先ダイシング法における保護部材貼着工程の説明図。 半導体ウエーハを個々のチップに分割する先ダイシング法における分割溝表出工程の説明図。 本発明による接着フィルムの分離方法における接着フィルム装着工程の説明図。 本発明による接着フィルムの分離方法におけるダイシングテープ貼着工程の説明図。 本発明による接着フィルムの分離方法における接着フィルム装着工程の他の実施形態を示す説明図。 本発明による接着フィルムの分離方法における接着フィルム溶断工程を実施するレーザー加工装置の斜視図。 本発明による接着フィルムの分離方法における接着フィルム溶断工程の説明図。 図9に示す接着フィルム溶断工程が実施された状態を示す要部拡大断面図。 本発明による接着フィルムの分離方法における保護部材剥離工程の説明図。 本発明による接着フィルムの分離方法における接着フィルム溶断工程の他の実施形態を示す説明図。 図12に示す接着フィルム溶断工程が実施された状態を示す要部拡大断面図。 本発明による接着フィルムの分離方法における接着フィルム装着工程の更に他の実施形態を示す説明図。 本発明による接着フィルムの分離方法における接着フィルム溶断工程の更に他の実施形態を示す説明図。 図15に示す接着フィルム溶断工程が実施された状態を示す要部拡大断面図。 本発明による接着フィルムの分離方法における接着フィルム溶解工程を実施する接着フィルム溶解装置の斜視図。 図17に示す接着フィルム溶解装置のスピンナーテーブルを被加工物搬入・搬出位置に位置付けた状態を示す説明図。 図2に示す接着フィルム溶解装置のスピンナーテーブルを作業位置に位置付けた状態を示す説明図。 図17に示す接着フィルム溶解装置によって接着フィルム溶解工程が実施された状態を示す要部拡大断面図。 裏面に接着フィルムが装着された半導体チップをピックアップするピックアップ工程を実施するピックアップ装置の斜視図。 図21に示すピックアップ装置を用いて実施するピックアップ工程の説明図。 図21に示すピックアップ工程によってピックアップされた半導体チップの斜視図。
符号の説明
2:切削装置
21:切削装置のチャックテーブル
22:切削ブレード
23:切削手段
3:保護部材
4:研削装置
41:研削装置のチャックテーブル
42研削砥石:
43:研削手段
5:接着フィルム
6:環状のフレーム
60:ダイシングテープ
7:レーザー加工装置
71:レーザー加工装置のチャックテーブル
72:レーザー光線照射手段
722:集光器
73:撮像手段
8:接着フィルム溶解装置
81:スピンナーテーブル機構
811:スピンナーテーブル
82:溶剤受け手段
84:溶剤供給手段
841:溶剤供給ノズル
85:洗浄水供給手段
851:洗浄水ノズル
86:エアー供給手段
861:エアーノズル
9:ピックアップ装置
90:ピックアップコレット
91:円筒状のベース
92:拡張手段
93:拡張手段
10:半導体ウエーハ
100:半導体チップ
101:ストリート
102:デバイス
103:分割溝

Claims (2)

  1. 複数のチップに分離されたウエーハの裏面にダイボンディング用の接着フィルムが装着され、該ウエーハの該接着フィルム側が環状のフレームに装着されたダイシングテープの表面に貼着されており、該接着フィルムを該複数のチップに分割した分割溝に沿って分離する接着フィルムの分離方法であって、
    該接着フィルムに該分割溝に沿ってレーザー光線を照射し、該接着フィルムを該分割溝に沿って溶断する接着フィルム溶断工程と、
    該接着フィルムを溶解する溶剤を該分割溝に沿って残存する溶融再固化した該接着フィルムの一部に作用せしめ、該溶融再固化した接着フィルムの一部を溶解する接着フィルム溶解工程と、を含む、
    ことを特徴とする接着フィルムの分離方法。
  2. 表面に複数のストリートが格子状に形成されているとともに該複数のストリートによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハの裏面にダイボンディング用の接着フィルムが装着され、該ウエーハの該接着フィルム側が環状のフレームに装着されたダイシングテープの表面に貼着されており、該接着フィルムを該ストリートに沿って分離する接着フィルムの分離方法であって、
    該ウエーハの表面側から該ストリートに沿ってレーザー光線を照射し、該ウエーハに分割溝を形成するとともに該接着フィルムを溶断する接着フィルム溶断工程と、
    該接着フィルムを溶解する溶剤を該分割溝に沿って残存する溶融再固化した該接着フィルムの一部に作用せしめ、該溶融再固化した接着フィルムの一部を溶解する接着フィルム溶解工程と、を含む、
    ことを特徴とする接着フィルムの分離方法。
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