JP2006326548A - スラッジの廃棄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スラッジを廃棄する際、産業廃棄物として処理する費用を激減させること。
【解決手段】サイクロン式の分級装置1は、吸入口4を有する直状管2とロート管3とを有している。切粉Kと砥粒Tが混入したスラッジSを吸入口4から吸引すると、切粉Kと砥粒Tとは直状管2内を旋回する。切粉Kは比重が大きいことから下方に落下させてロート管3内を旋回しながら下端の排出管7に向かわせ、さらに排出管7から切粉回収ケースに回収する。また、砥粒Tは、吸引装置によって吸引して吸引延設管9から吸引管8を通って砥粒回収ケースに回収する。切粉Kはリサイクルして使用し、砥粒Tは産業廃棄物処理をする。
【選択図】図2
【解決手段】サイクロン式の分級装置1は、吸入口4を有する直状管2とロート管3とを有している。切粉Kと砥粒Tが混入したスラッジSを吸入口4から吸引すると、切粉Kと砥粒Tとは直状管2内を旋回する。切粉Kは比重が大きいことから下方に落下させてロート管3内を旋回しながら下端の排出管7に向かわせ、さらに排出管7から切粉回収ケースに回収する。また、砥粒Tは、吸引装置によって吸引して吸引延設管9から吸引管8を通って砥粒回収ケースに回収する。切粉Kはリサイクルして使用し、砥粒Tは産業廃棄物処理をする。
【選択図】図2
Description
本発明は、ワークを研削機で研削する際に、発生するスラッジの廃棄方法に関する。
一般に研削機では、鉄製材料のワークが砥石によって研削され所定の形状に加工される。この際、ワークから研削された切粉と砥石から削られた砥粒が一緒になってスラッジとして回収される。砥粒が混じっているスラッジは、産業廃棄物として処理されることとなっていた。
従来、研削の際に発生する鉄系切粉をクーラントから分離する切粉分離装置が特許文献1によって知られている。これによると、図4に示すように、高性能の切粉分離装置20を得るために、クーラントを貯溜する濾過槽21に、常時その一部が浸漬する状態で回転するドラム22が配置されている。ドラム22には永久磁石23が備えられていてクーラントに混入されている鉄系切粉をドラム22の表面に付着するように構成されている。そして濾過槽21の外に掻取板24を装着して、掻取板24で鉄系切粉を掻き取ることができるようにしている。また、永久磁石23とドラム22との隙間に永久磁石23の磁力を減衰させる磁気スペーサ25を設けてドラム22の摩耗を防止していた。
特開2001−29838号公報(3〜4頁、図2参照)
しかし、永久磁石で鉄系切粉を吸着すると、研削したスラッジの中には砥石から削られた砂分の砥粒も混入していることから、砥粒も一緒に吸着してしまう。この場合、スラッジに90%以上の鉄分が混入されていないとリサイクルとして処理することができず、産業廃棄物として処理されなければならなかった。産業廃棄物として処理することは費用がかかり、研削されるワークの量が多いとスラッジも多量となり、また鉄系切粉が多く含まれている分、その費用も莫大な費用となっていた。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、産業廃棄物として処理される量を少なくして、莫大な費用を掛けずに廃棄するスラッジの廃棄方法を提供することを目的とする。そのために本発明に係るスラッジの廃棄方法は、
請求項1記載の発明では、ワークを研削した後のスラッジには砥石の摩耗粉による砂分と、ワークの切粉による鉄分とが混合して回収され、前記スラッジを産業廃棄物として処理するスラッジの廃棄方法であって、
回収された前記スラッジのうち、前記鉄分を切粉除去手段で除去して廃棄することを特徴とするものである。
請求項1記載の発明では、ワークを研削した後のスラッジには砥石の摩耗粉による砂分と、ワークの切粉による鉄分とが混合して回収され、前記スラッジを産業廃棄物として処理するスラッジの廃棄方法であって、
回収された前記スラッジのうち、前記鉄分を切粉除去手段で除去して廃棄することを特徴とするものである。
請求項2記載の発明では、前記切粉除去手段が、下方が縮径されたロート状容器内に第1の吸引手段で前記スラッジを吸引するとともに、比重の大きい前記鉄分を旋回しながら下方に落下させて排出し、比重の小さい前記砂分を慣性力で旋回させている間に第2の吸引手段で回収することを特徴としている。
請求項3記載の発明では、前記第1の吸引手段の空気圧をインバータで制御することを特徴としている。
請求項1記載の発明によれば、スラッジのうち切粉を分離して除去することによって、残された砥粒を産業廃棄物として処理することから、その量は従来と比べて激減することとなり、産業廃棄物として処理する費用を少なく押えることができる。
請求項2記載の発明によれば、ワークを研削する際に発生したスラッジは、第1の吸引手段によって切粉除去装置に吸引される。吸引されたスラッジは、ロート状容器の中で旋回することになる。スラッジのうちの鉄分の切粉は比重が大きいことから重力によって旋回しながら下方に落下する。また、砂分の砥粒は比重が軽いことから、慣性力でロート状容器の中で旋回したままにある。この状態で第2の吸引手段で砥粒を回収すれば、落下した切粉と分離することができる。落下した切粉はリサイクル処理を行い、切粉を除去された砥粒は産業廃棄物として処理することができる。
また請求項3記載の発明のように砥粒を吸引する際、空圧の制御をインバータで行えば、砥粒の適度な慣性力を設置することができ、切粉との分離精度を高めることができる。
次に、本発明によるスラッジの廃棄方法の一形態を図面に基づいて説明する。
鉄系ワークを研削機で研削する際に、発生するスラッジには、ワークから削り落とされて発生した鉄系の切粉(以下鉄粉という。)と、砥石から削られた砂系の砥粒とが混入している。
実施形態のスラッジの廃棄方法は、スラッジ内に含まれている切粉と砥粒とを分離することにある。切粉は比重が大きくまた、砥粒は切粉に比べて比重が小さい。実施形態の切粉と砥粒の分級は、このことを利用した装置、つまりサイクロン形式のロート状容器でそれぞれ遠心力を利用して行うことができる。例えば、図1〜2に示すように、切粉除去装置としての分級装置1は、上部に配置される直状管2と下部に配置されて下方が縮径されたロート状容器3とを有し、直状管2の側部の一箇所にはスラッジSを吸入する吸入口4が形成され、ロート状容器3の下部には排出口5が形成されている。吸入口4には吸入管6が接続され、図示しない第1の吸引装置でスラッジSを吸引可能に構成し、排出口5には排出管7が接続されて図示しない切粉回収ケースに切粉を回収可能に構成している。
一方、直状管2内には吸引延設管9が配置され、図示しない第2の吸引装置に吸引管8を介して接続されている。
そして、第1の吸引装置でスラッジSを吸入口4からロート状容器3内に吸入すると、スラッジSに混入されている切粉Kと砥粒Tとは直状管2の壁部にぶつかって吸直状管2内を旋回する。比重の大きい切粉Kは縮径されたロート状容器3内を旋回しながら下方に向かって落下する。そして排出口5から排出管7を通って切粉回収ケースに回収され、比重の小さい砥粒Tは、直状管2内で旋回したままの状態にある。この状態で第2の吸引装置を作動させると、旋回中の砥粒Tは吸引されて吸引延設管9の一端から吸引管8を通って吸引される。吸引管8の他端に砥粒回収ケースを接続させれば、砥粒Tは砥粒回収ケースに回収される。これによって切粉Kと砥粒Tは分離されてそれぞれ回収ケースに回収されることとなる。
切粉回収ケースに回収された切粉Kはリサイクル処理され、砥粒回収ケースに回収された砥粒Tは産業廃棄物として処理される。
なお、第1の吸引装置にインバータを装着して空気圧の強さの制御を行なえば、切粉の種類によって適切な旋回を行うことができる。
また、この砥粒と切粉とを分離する分級装置をさらに詳細に説明すれば、例えば、工業調査会出版の「粉体機器・装置の基礎」に示されている分級装置(特開2000−189897公報参照)を使用して切粉と砥粒を分級することができる。
この分級装置10は、図3に示すように、スラッジSを吸引案内するスラッジ案内筒12を比重の大きな切粉を排出案内する切粉案内筒13に配置した本体筒部11を有して構成されている。スラッジ案内筒12には上部に吸引筒部121を有して一次空気を導入してスラッジSを吸引可能とし、その下方には傘状のセンタコア14を配置してスラッジSを落下案内している。
一方、切粉案内筒13は、上部に形成される直状管部131と下部に形成される先細り状のロート管部132とを有して構成されている。直状管部131はスラッジ案内筒12を内蔵するとともに、下端部に二次空気導入口15を備えている。ロート管部132は下端部に切粉排出口133を有するとともに、ロート管部132には、一端にセンタコア14の下方に配置されるセパレートコア16を有し他端がロート管部132の外部に突出する砥粒排出管17を内蔵している。センタコア14とセパレートコア16との間は、二次空気が導入される二次空気充填室18として形成される。
セパレートコア16は、傘状に形成されるとともにセンタコア14の下方でセンタコア14の下端に二次空気を送風案内するとともにロート管部132との間に切粉Kを通す隙間を設けるように配置されている。砥粒排出管17は、二次空気充填室18に連通する開口部171を一端に有して筒状に形成され、ロート管部132内を挿通するように配置されて二次空気充填室18内に旋回している砥粒Tを外部に排出するように形成されている。
次に、上記のように構成された分級装置の作用について説明する。
切粉Kと砥粒Tとを含むスラッジSを、図示しない一次吸引装置で吸引して吸引筒部121からスラッジ案内筒12内に導入する。スラッジ案内筒12内に導入されたスラッジSは、スラッジ案内筒12の壁に衝突した後、スラッジ案内筒12内部で旋回しながらセンタコア14の周りから下方に移動する。
一方、二次空気充填室18には、二次空気導入口15から導入された空気が送風されている。スラッジSに含まれている切粉Kはその比重が大きいことから旋回しながら二次空気に抗して下方の切粉案内筒13内に向かって落下する。比重の小さい砥粒Tは、二次空気によって二次空気充填室18内に旋回しながら留まっている。
この状態で、図示しない二次吸引装置を作動させると、二次空気充填室18内で旋回している砥粒Tは吸引され、砥粒排出管17を介して外部に排出される。外部に図示しない砥粒回収箱を配置して砥粒Tを回収すれば、回収された砥粒Tは産業廃棄物として廃棄処理される。
そして、スラッジ案内筒12から切粉案内筒13に向かって旋回しながら落下した切粉Kは切粉排出口133から外部に排出され、外部に配置された図示しない切粉回収箱に回収されてリサイクルされる。
上記のように、実施形態のスラッジ廃棄方法は、スラッジSに含まれている切粉Kと砥粒Tとを周知の分級装置1(又は10)で分離させて、砥粒T分を廃棄処理して切粉Kをリサイクルすることから、廃棄処理にかかわる費用を激減することができる。
なお、切粉と砥粒とを分離する分級装置は、上記の形態に限定するものではなく、上記の装置以外の周知の分級装置であってもよい。
1、分級装置
10、分級装置
12、スラッジ案内筒
13、切粉案内筒
133、切粉排出口
14、センタコア
16、セパレートコア
17、砥粒排出管
18、二次空気充填室
S、スラッジ
K、切粉
T、砥粒
10、分級装置
12、スラッジ案内筒
13、切粉案内筒
133、切粉排出口
14、センタコア
16、セパレートコア
17、砥粒排出管
18、二次空気充填室
S、スラッジ
K、切粉
T、砥粒
Claims (3)
- ワークを研削した後のスラッジには砥石の摩耗粉による砂分とワークの切粉による鉄分とが混合して回収され、前記スラッジを産業廃棄物として処理するスラッジの廃棄方法であって、
回収された前記スラッジのうち、前記鉄分を切粉除去手段で除去して廃棄することを特徴とするスラッジの廃棄方法。 - 前記切粉除去手段が、下方が縮径されたロート状容器内に第1の吸引手段で前記スラッジを吸引するとともに、比重の大きい前記鉄分を旋回しながら下方に落下させて排出し、比重の小さい前記砂分を慣性力で旋回させている間に第2の吸引手段で回収することを特徴とする請求項1記載のスラッジの廃棄方法。
- 前記第1の吸引手段の空気圧をインバータで制御することを特徴とする請求項2記載のスラッジの廃棄方法。
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- 2005-05-30 JP JP2005157216A patent/JP2006326548A/ja active Pending
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