JP2006326260A - マイクロ波加熱調理用発熱陶器釜、及びその製造方法。 - Google Patents

Abstract

【目的】電子レンジで食品の焼ものができる、マイクロ波加熱調理用発熱陶器釜及びその製造方法を提供する。
【構成】陶土に導電性の籾殻炭、木炭及び活性炭から選ばれるの粉体、若しくは鉄粉を混ぜ練り込んで焼いたマイクロ波加熱調理用発熱陶器釜、及びその製造方法。

Description

本発明は、電子レンジにより食品を加熱調理する際に、食品を焼きもの調理するために使用するマイクロ波加熱調理用発熱陶器釜、及びその製造方法に関するものである。

電子レンジによる食品の加熱原理は、マイクロ波による誘電加熱であって、食品中に含まれる水の分子をマイクロ波の照射により激しく振動させ、そのとき発生する摩擦熱を利用して食品を内部から加熱するものである。このため調理時間が短く、エネルギー効率が良く、栄養素の損失が少ない等のメリットがある。

しかし電子レンジによる加熱調理は、煮る、蒸すの調理だけしかできず、加熱調理には食品を焼くという方法もあるが、この食品を焼くことは、電子レンジではできない。これが電子レンジの欠点でもある。

この様な欠点を解決するため、マイクロ波を吸収して発熱する発熱シートが各種考案されているが、食品の外側に焦げ目を付ける程度のため、食品を内部から焼き調理するという点からはほど遠いものである。

発明が解決しようとする課題

本発明の課題は、食品が水分蒸散を起こさず最良な形で焼きものができる、優れたマイクロ波加熱調理用発熱陶器釜及びその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

本発明は、上記目的を達成するために、検討を重ねた結果、マイクロ波照射により発熱する導電性粉体を陶土に混ぜ練り込んで焼き陶器釜を成形し、このことにより上記目的を達成することができることを見い出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明は、陶土に導電性の籾殻炭、木炭及び活性炭から選ばれる粉体、若しくは鉄粉を混ぜ練り込んで焼いてあることを特徴とするマイクロ波加熱調理用発熱陶器釜を提供するものである。

発明の効果

以上のように本発明の手段によれば、本発明のマイクロ波加熱調理用発熱陶器釜は、マイクロ波照射により陶土に混ぜられた発熱する導電性粉体の効果により温度が昇温し、陶器釜内部温度が高温となり、その温度により陶器釜内部に入れられた食品を最良の形で焼くことが可能となる。

本発明のマイクロ波加熱調理用陶器釜は、従来電子レンジでなし得なかった効果が生まれ、本発明の目的を達成することができた。

以下マイクロ波加熱調理用発熱陶器釜及びその製造方法の実施形態を説明する。

実施形態１、マイクロ波の照射により発熱する導電性の籾殻炭、木炭及び活性炭から選ばれる粉体、若しくは鉄粉を陶土に混ぜ練り込む。

実施形態２、実施形態１の導電性粉体を混ぜ練り込んだ陶土を角形や丸形等の蓋付き器に成形する。器の形は、実施例に限定されるものではない。

実施形態３、実施形態２で成形された蓋付き器を窯に入れ焼き、本発明のマイクロ波加熱調理用発熱陶器釜を実施形態１、２、３において製造した。

以上のように、本実施形態により製造したマイクロ波加熱調理用発熱陶器釜は、電子レンジ内でマイクロ波照射により陶土中の導電性粉体が発熱し、陶器釜内部を高温状態とし陶器釜に入れられた食品を焼くことができる。本発明のマイクロ波加熱調理用発熱陶器釜は、従来電子レンジでなし得なかった調理効果が得られるものである。

Claims (3)

1. 陶土に導電性の籾殻炭、木炭及び活性炭から選ばれる粉体、若しくは鉄粉を混ぜ練り込んであることを特徴とするマイクロ波加熱調理用発熱陶器釜。
2. 請求項１の導電性粉体を混ぜた陶土を窯焼き成形する、マイクロ波加熱調理用発熱陶器釜の製造方法。
3. 請求項１の導電性の木炭、活性炭及び鉄粉は、マイクロ波照射により発熱することが最も知られ各種考案の発熱素材として使用されいる。本考案では、請求項１の籾殻炭を導電性粉体とすることを最大の特徴とする。