以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。図12は、本実施の形態のパチンコ機1の正面図である。本実施の形態のパチンコ機1は、図12に示すように、遊技盤2の上に、表示器4を備えた図柄表示装置3や、始動口5、大入賞口6、上皿10、下皿11などが設けられたものである。すなわち、本実施の形態のパチンコ機1では、始動口5にパチンコ球が入賞すると、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が変動し、その後、変動中の3つの図柄が所定の組合せで停止した場合には、所定の開放パターンで大入賞口6が作動する、「大当り遊技状態」になるものである。
この点、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄について説明すると、当該図柄は、ここでは、図13に示すように、「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」,「9」,「10」,「11」,「12」の12種類が用意されている。そして、この12種類の図柄は、図14に示すように、図柄表示装置3の表示器4に設けられた左図柄表示領域7及び、中図柄表示領域8、右図柄表示領域9のそれぞれにおいて、原則、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「10」→「11」→「12」→「1」→…の順番で変動した後、左図柄表示領域7、右図柄表示領域9、中図柄表示領域8の順番で停止する。
以下、左図柄表示領域7、中図柄表示領域8、右図柄表示領域9に停止して表示された図柄の組合せを「最終停止図柄」という。
そして、このとき、左図柄表示領域7、中図柄表示領域8、及び右図柄表示領域9に停止・表示された各図柄が、例えば、図15に示す12組の組合せのように、全て同じである場合を、ここでは、所定の組合せで停止した場合としており、所定の組合せで停止した後は、所定の開放パターンで大入賞口6が作動する、「大当り遊技状態」になる。
以下、図15に示す12組の組合せの図柄を「大当り図柄」という。
従って、図16に示すように、左図柄表示領域7及び右図柄表示領域9が同じ図柄で停止・表示され、且つ、中図柄表示領域8に表示されている図柄が変動中は、図15に示す所定の組合せのいずれか一つで停止して「大当り遊技状態」に移行する可能性があり、このとき、遊技者は期待感を有することになる。そこで、遊技者が期待感を有するような状態、すなわち、図16に示すように、左図柄表示領域7及び右図柄表示領域9が同じ図柄で停止・表示され、且つ、中図柄表示領域8に表示されている図柄が変動中の状態を、「リーチ状態」と呼んでいる。また、左図柄表示領域7及び右図柄表示領域9が同じ図柄で停止・表示され、且つ、中図柄表示領域8が違う図柄で停止・表示された状態の組合せの図柄を、「ハズレリーチ図柄」と呼んでいる。さらに、この「リーチ状態」では、遊技者の期待感を煽るために、図柄表示装置3の表示器4において、各種の「リーチ映像」が表示される。ここでは、「リーチ映像」は、リーチA、リーチB、及びリーチCの3種類が用意されており、それらのいずれかが表示される。
そして、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作は、始動口5にパチンコ球が入賞した直後に取得される2つのカウンタの値等に基づいて決定される。ここでは、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄を所定の組合せ(図15に示すもの)で停止させるか否か、すなわち、「大当り遊技状態」にするか否かを、始動口5にパチンコ球が入賞した直後に取得される一方のカウンタの値に基づいて決定しており、さらに、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの各図柄について、「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」,「9」,「10」,「11」,「12」の12種類のうち、どの数字の「大当り図柄」にするかについては、始動口5にパチンコ球が入賞した直後に取得される他方のカウンタの値に基づいて決定している。
また、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作は、上述したように、始動口5にパチンコ球が入賞したことをトリガとして開始されるものであるが、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞したときは、その入賞時に取得した2つのカウンタの値を記憶・保留しておき、当該変動中の図柄が停止した直後に、又は、当該変動中の図柄が所定の組合せ(図15に示すもの)で停止した場合には「大当り遊技状態」が終了した直後に、記憶・保留していた2つのカウンタの値に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作を開始する。尚、ここでは、保留される2つのカウンタの値は、4組まで保有することが可能である。
この点を詳しく説明すると、本実施の形態のパチンコ機1では、始動口5にパチンコ球が入賞した直後に取得される2つのカウンタの値に対し、図17の(a)に示すように、5組まで保留できる5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4が確保され、それらのうち、4つの記憶領域E1,E2,E3,E4については、それぞれに対応する4個の保留ランプ61が図柄表示装置3の上部に設けられている(図14参照)。そして、始動口5にパチンコ球が入賞すると、図17の(b)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D0を記憶領域E0に記憶するとともに、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D0に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作を開始する。
その後、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すると、図17の(c)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D1を記憶領域E1に記憶・保留するとともに、記憶領域E1に対応する1個の保留ランプ61を点灯させる。尚、図17では、保留ランプ61の黒塗りは点灯を示し、白抜きは消灯を示す。また、その後、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すると、図17の(d)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D2を記憶領域E2に記憶・保留するとともに、記憶領域E2に対応する1個の保留ランプ61を点灯させる。
また、その後、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すると、図17の(e)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D3を記憶領域E3に記憶・保留するとともに、記憶領域E3に対応する1個の保留ランプ61を点灯させる。また、その後、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すると、図17の(f)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D4を記憶領域E4に記憶・保留するとともに、記憶領域E4に対応する1個の保留ランプ61を点灯させる。
尚、その後は、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞しても、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4のそれぞれに1組のカウンタの値D0,D1,D2,D3,D4が記憶されており、その入賞時に取得されるべき1組のカウンタの値を記憶・保留する領域がないので、その入賞時に1組のカウンタの値を取得することは行わない。
一方、図17の(f)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4のそれぞれに1組のカウンタの値D0,D1,D2,D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D0に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、図18の(a)に示すように、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶された1組のカウンタの値D1を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E2に記憶された1組のカウンタの値D2を記憶領域E1に上書きし、記憶領域E3に記憶された1組のカウンタの値D3を記憶領域E2に上書きし、記憶領域E4に記憶された1組のカウンタの値D4を記憶領域E3に上書きし、記憶領域E4を空にし、記憶領域E4に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。尚、図18でも、保留ランプ61の黒塗りは点灯を示し、白抜きは消灯を示す。この結果、図18の(b)に示すようになり、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D1に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E4は空であるので、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E4に記憶・保留することは可能である。
また、図18の(b)に示すように、4つの記憶領域E0,E1,E2,E3のそれぞれに1組のカウンタの値D1,D2,D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D1に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶された1組のカウンタの値D2を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E2に記憶された1組のカウンタの値D3を記憶領域E1に上書きし、記憶領域E3に記憶された1組のカウンタの値D4を記憶領域E2に上書きし、記憶領域E3を空にし、記憶領域E3に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。この結果、図18の(c)に示すようになり、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D2に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E3,E4は空であるので、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E3に記憶・保留することは可能であり、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E4に記憶・保留することも可能である。
また、図18の(c)に示すように、3つの記憶領域E0,E1,E2のそれぞれに1組のカウンタの値D2,D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D2に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶された1組のカウンタの値D3を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E2に記憶された1組のカウンタの値D4を記憶領域E1に上書きし、記憶領域E2を空にし、記憶領域E
2に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。この結果、図18の(d)に示すようになり、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D3に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E2,E3,E4は空であるので、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E2に記憶・保留することは可能であり、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E3に記憶・保留することも可能であり、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E4に記憶・保留することも可能である。
また、図18の(d)に示すように、2つの記憶領域E0,E1のそれぞれに1組のカウンタの値D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D3に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶された1組のカウンタの値D4を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E1を空にし、記憶領域E1に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。この結果、図18の(e)に示すようになり、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D4に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E1,E2,E3,E4は空であるので、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E1に記憶・保留することは可能であり、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E2に記憶・保留することも可能であり、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E3に記憶・保留することが可能であり、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E4に記憶・保留することも可能である。
もっとも、図18に示す場合において、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときに、所定の組合せ(図15に示すもの)で停止した場合には、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作は、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときではなく、当該所定の組合せ(図15に示すもの)に対する「大当り遊技状態」が終了した直後に、記憶領域E0に新たに記憶された1組のカウンタの値D1,D2,D3,D4などに基づいて開始される。
また、図19は、本実施の形態のパチンコ機1のブロック図である。図19に示すように、本実施の形態のパチンコ機1では、メイン基板20と、表示サブ基板30、ランプ制御基板40、賞球サブ基板50などが設けられている。この点、メイン基板20には、メイン制御用CPU21や、メイン制御用ROM22、メイン制御用RAM23、入力・出力ポート24、乱数回路25などが搭載されている。さらに、入力・出力ポート24には、始動口5(図12参照)にパチンコ球が入賞したことを検知するための始動口スイッチ63や、大入賞口6(図12参照)にパチンコ球が入賞したことを検知するための大入賞口スイッチ64、大入賞口6(図12参照)の開閉動作を行うための大入賞口ソレノイド66などが接続されている。尚、図17及び図18に記載された5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4や、始動口5(図12参照)にパチンコ球が入賞した時にその値が取得される2つのカウンタなどは、メイン制御用RAM23に確保されている。
また、表示サブ基板30には、図柄表示制御用CPU31や、図柄表示制御用ROM32、図柄表示制御用RAM33、入力・出力ポート34、VDP35などが搭載されており、図柄表示制御用CPU31は、メイン基板20から送られてきた情報に従って、図柄表示制御用ROM32及び図柄表示制御用RAM33などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、VDP35に接続された表示器5の表示内容を制御する。
また、ランプ制御基板40には、ランプ制御用CPU41や、ランプ制御用ROM42、ランプ制御用RAM43、入力・出力ポート44などが搭載されている。さらに、入力・出力ポート44には、4個の保留ランプ61(図12参照)やその他のランプなどが接続されている。そして、ランプ制御用CPU41は、メイン基板20から送られてきた命令に従って、ランプ制御用ROM42及びランプ制御用RAM43などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、入力・出力ポート44に接続された4個の保留ランプ61,66(図12参照)やその他のランプなどの点灯内容を制御する。
また、賞球サブ基板50には、賞球制御用CPU51や、賞球制御用ROM52、賞球制御用RAM53、入力・出力ポート54などが搭載されている。さらに、入力・出力ポート54には、始動口5(図12参照)や大入賞口6(図12参照)にパチンコ球が入賞した際に所定数のパチンコ球を払い出すための賞球払出装置62が接続されている。そして、賞球制御用CPU51は、メイン基板20から送られてきた命令に従って、賞球制御用ROM52及び賞球制御用RAM53などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、賞球払出装置62の動作内容を制御する。
尚、上述した本実施の形態のパチンコ機1の動作内容は、メイン基板20などにおいて、後述するフローチャートが処理されることにより実行される。
次に、本実施の形態のパチンコ機1において、メイン基板20で行われるプログラムについて説明する。メイン基板20で行われるプログラムには、電源投入直後に作動するメインプログラムと、一定時間毎(例えば、4msec毎)に作動する割込プログラムがある。
図1は、メイン基板20で行われるメインプログラムのフローチャート図である。図1のメインプログラムは、電源投入直後に作動するものであり、電源が投入されると、先ず、S11において、バックアップ復帰処理があるか否かを判断する。ここで、バックアップ復帰処理があると判断する場合には(S11:YES)、S12に進んで、バックアップのデータを復帰させる処理を行った後、S13に進む。一方、バックアップ復帰処理がないと判断する場合には(S11:NO)、何もすることなく、S13に進む。そして、S13では、図柄カウンタや、変動パターンカウンタ、リーチカウンタ、左図柄カウンタ、中図柄カウンタ、右図柄カウンタ、確変抽選カウンタ、ビンゴ抽選カウンタなど、メイン基板20での判定で使用するカウンタのカウントアップを行う。さらに、S14において、初期値変更カウンタのカウンタアップを行った後、S13に戻り、上述したS13及びS14のカウントアップ処理を繰り返し行う。
この点、図柄カウンタや、変動パターンカウンタ、初期値変更カウンタ、リーチカウンタ、左図柄カウンタ、中図柄カウンタ、右図柄カウンタ、確変抽選カウンタ、ビンゴ抽選カウンタなどは、図19のメイン制御用RAM23などに確保されるものである。そして、図柄カウンタは、図20に示すように、「1」〜「12」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタであり、図柄表示装置3の表示器4に表示される「大当り図柄」を意味するものである。また、左図柄カウンタと、中図柄カウンタ、右図柄カウンタは、図22に示すように、「1」〜「12」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタであり、それらの値の組合せは、図15に示す12組の組合せを除けば、図柄表示装置3の表示器4に表示される「大当り図柄」以外の図柄の組合せを意味するものである。また、変動パターンカウンタは、図23に示すように、「1」〜「9」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。また、初期値変更カウンタは、図25に示すように、「0」〜「299」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。また、確変抽選カウンタは、図33に示すように、「1」〜「12」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。また、ビンゴ抽選カウンタは、図42に示すように、「0」〜「99」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。
一方、図2は、メイン基板20で行われる割込プログラムのフローチャート図である。図2の割込プログラムは、電源投入後の一定時間毎(例えば、4msec毎)に作動するものであり、スタートからリターンに至るまでの所要時間は、最大でも、一定時間(例えば、4msec)を越えることがない。図2の割込プログラムでは、先ず、S21において、大当りカウンタのカウントアップを行う。その後は、S22の始動入賞処理と、S23の結果報知処置、S24の大当り遊技処理、S25の大当りカウンタの初期値変更処理、S26の賞球払出処理、S27のハズレ図柄処理を順に行う。そして、S27のハズレ図柄処理の後は、この割込プログラムが次に作動するまでの間、メイン基板20では、図1のメインプログラムのS13及びS14が繰り返し行われる。
この点、大当りカウンタとは、図19のメイン制御用RAM23などに確保されるものである。そして、大当りカウンタは、図24に示すように、「0」〜「299」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタであり、上述した図25の初期値変更カウンタと同じものであるが、上述した図25の初期値変更カウンタとは別に確保されたものであり、さらに、その機能上、上述した図25の初期値変更カウンタと同じ値を同時にとることがない。ここで、大当りカウンタの値の意味について説明すると、始動口5にパチンコ球が入賞した時に「7」を取得した場合には、当該「7」の大当りカウンタの値に対して図柄表示装置3の表示器4で変動・停止表示される3つの図柄が、図15に示す12個の所定の組合せのいずれか一つに停止して、所定の開放パターンで大入賞口6が作動する、「大当り遊技状態」になる(以下、「大当り」という)。また、後述する確変状態においては、始動口5にパチンコ球が入賞した時に「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか一つを取得した場合にも、「大当り」となる。尚、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が、図16に示す「リーチ状態」に移行するが、その後は、図15に示す12個の所定の組合せのいずれでもないものに停止して、「大当り遊技状態」になることはないことを、「ハズレリーチ」という。また、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が、図16に示す「リーチ状態」に移行することはなく、しかも、図15に示す12個の所定の組合せのいずれでもないものに停止して、「大当り遊技状態」になることはないことを、「完全ハズレ」という。
次に、割込プログラムの始動入賞処理(図2のS22)について、図3のフローチャート図に基づいて説明する。図3に示すように、先ず、S31において、始動口5にパチンコ球が入賞したか否かを判断する。この判断は、始動口5に設けられた始動口スイッチ63がパチンコ球を検知したか否かによって行われる。ここで、始動口5にパチンコ球が入賞していないと判断する場合(S31:NO)には、図2の割込プログラムに戻るが、始動口5にパチンコ球が入賞したと判断する場合(S31:YES)には、S32に進む。
S32では、記憶の上限か否か、すなわち、記憶領域E4(図17及び図18参照)が空であるか否かを判断している。ここで、記憶領域E4(図17及び図18参照)が空でないと判断する場合には(S32:YES)、図2の割込プログラムに戻るが、記憶領域E4(図17及び図18参照)が空であると判断する場合には(S32:NO)、S33に進む。S33では、現在の大当りカウンタの値と現在の図柄カウンタの値を取得するとともに、図17の(a)〜(f)のいずれか一つに示すようにして、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4のいずれかに1組のカウンタの値として記憶した後、S37に進む。
S37では、記憶があるか否か、すなわち、記憶領域E1〜E4(図17及び図18参照)に1組のカウンタの値が記憶されているか否かを判断している。ここで、図17の(a)に示すように、記憶領域E0に1組のカウンタの値が記憶されていないと判断する場合には(S37:NO)、図2の割込プログラムに戻るが、図17の(b)〜(e)に示すように、記憶領域E0に1組のカウンタの値が記憶されていると判断する場合には(S37:YES)、S36に進む。
S36では、図17の(c)〜(f)に示すように、記憶領域E1〜E4にカウンタの値を記憶したときは、今回新たに記憶されたのが記憶領域E1である場合は記憶領域E1に対応する1個の保留ランプ61を新たに点灯させ、今回新たに記憶されたものが記憶領域E2である場合は、記憶領域E2に対応する1個の保留ランプ61を新たに点灯させ、今回新たに記憶されたものが記憶領域E3である場合は、記憶領域E3に対応する1個の保留ランプ61を新たに点灯させ、今回新たに記憶されたものが記憶領域E4である場合は、記憶領域E4に対応する1個の保留ランプ61を新たに点灯させた後、図2の割込プログラムに戻る。
次に、割込プログラムの結果報知処理(図2のS23)について、図4のフローチャート図に基づいて説明する。図4に示すように、先ず、S61において、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が変動中であるか否かを判断している。ここで、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が変動中であると判断する場合には(S61:YES)、S62に進んで、当該図柄の変動時間が終了したか否かを判断する。ここで、当該図柄の変動時間が終了しないと判断した場合には(S62:NO)、何もすることなく、図2の割込プログラムに戻るが、当該図柄の変動時間が終了したと判断した場合には(S62:YES)、S63に進んで、当該図柄の変動を停止させる命令を図19の表示サブ基板30に送信した後、図2の割込プログラムに戻る。
また、S63では、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。例えば、このとき、図17の(f)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4の各々に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、図18の(a)を経た後に、図18の(b)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。また、このとき、図18の(b)に示すように、4つの記憶領域E0,E1,E2,E3の各々に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図18の(c)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。そして、この後、移し変える前に一番新しく記憶された記憶領域についてもデータを空にする。(ここでいう、データを空にするとは、記憶領域に記憶される対象となっているデータタイプが記憶領域から無くなることを意味している。つまり、記憶対象となっているカウンタ値が0〜299の場合は、それ以外の値データを入れデータを空にする。)
また、このとき、図18の(c)に示すように、3つの記憶領域E0,E1,E2の各々に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図18の(d)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。また、このとき、図18の(d)に示すように、2つの記憶領域E0,E1の各々に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図18の(e)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。また、このとき、図18の(e)に示すように、1つの記憶領域E0に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図17の(a)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。
また、S61において、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が変動中でないと判断する場合には(S61:NO)、S64に進んで、記憶があるか否か、すなわち、記憶領域E0(図17及び図18参照)に1組のカウンタの値が記憶されているか否かを判断している。ここで、図17の(a)に示すように、記憶領域E0に1組のカウンタの値が記憶されていないと判断する場合には(S64:NO)、図2の割込プログラムに戻るが、図17の(f)や図18の(b)〜(e)に示すように、記憶領域E0に1組のカウンタの値が記憶されていると判断する場合には(S64:YES)、S66に進む。
尚、上述したS64において、「大当り遊技状態」の最中である場合も、図2の割込プログラムに戻る。
S66では、保留ランプ61のいずれか一つが点灯しているか否かを判断する。ここで、保留ランプ61の全てが点灯していないと判断する場合には(S66:NO)、何もすることなく、S69に進むが、保留ランプ61のいずれか一つが点灯していると判断する場合には(S66:YES)、S67に進んで、点灯している保留ランプ61のうち最も右側のものを1個消灯させる。
すなわち、このとき、図18の(a)に示すように、4個の保留ランプ61のうち全てが点灯している場合には、図18の(b)に示すように、記憶領域E4に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。また、このとき、図18の(b)に示すように、4個の保留ランプ61のうち3個が点灯している場合には、図18の(c)に示すように、記憶領域E3に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。また、このとき、図18の(c)に示すように、4個の保留ランプ61のうち2個が点灯している場合には、図18の(d)に示すように、記憶領域E2に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。また、このとき、図18の(d)に示すように、4個の保留ランプ61のうち1個が点灯している場合には、図18の(e)に示すように、記憶領域E1に対応する1個の保留ランプ61を消灯させる。
そして、次のS69では、現在の記憶領域E0に記憶された大当りカウンタの値が大当り値であるか否かを判断する。
ここで、S69の処理を図5に基づいて説明する。先ず、S161において、現在の記憶領域E0に記憶された大当りカウンタの値を読み込む。次に、S162において、後述する確変状態であるか否かを判断する。ここで、確変状態でないと判断する場合には(S162:NO)、S163に進んで、通常時の大当り値である「7」を読み込む。この点、通常時の大当り値である「7」は、メイン制御用ROM22に設けられた図26に示す大当りカウンタテーブルから読み込まれる。その後、S164において、大当りカウンタの値から通常時の大当り値である「7」を減算し、S165において、その減算結果が「0」であるか否かを判断する。ここで、その減算結果が「0」であると判断する場合には(S165:YES)、図4のS70へ進むが、その減算結果が「0」でないと判断する場合には(S165:NO)、図4のS73へ進む。一方、確変状態であると判断する場合には(S162:YES)、S166に進んで、確変時の大当り値である「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」を読み込む。この点、確変時の大当り値である「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」は、メイン制御用ROM22に設けられた図26に示す大当りカウンタテーブルから読み込まれる。その後、S167において、大当りカウンタの値から、確変時の大当り値である「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」をそれぞれ減算し、S168において、その6個の減算結果のうち「0」が一つでもあるか否かを判断する。ここで、その6個の減算結果のうち「0」が一つでもあると判断する場合には(S168:YES)、図4のS70へ進むが、その6個の減算結果のいずれも「0」でないと判断する場合には(S168:NO)、図4のS73へ進む。
図4のS70では、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値から、図15に示す12組の「大当り図柄」のうちいずれか一つを「最終停止図柄」として選ぶ。具体的には、上述したように、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値は、図20に示すように、「1」〜「12」の範囲を「1」毎にカウントアップしていくものであることから、図柄カウンタの値に統一した「大当り図柄」を選ぶ。例えば、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値が「5」に相当する場合には、「5」「5」「5」の「大当り図柄」を選ぶ。もちろん、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値が「9」に相当する場合には、「9」「9」「9」の「大当り図柄」が選ばれる。そして、S71において、現在の変動パターンカウンタ(図23参照)の値を取得した後、S72に進んで、現在の変動パターンカウンタ(図23参照)の値と、図10の変動パターン決定テーブルとから、変動パターンの番号を選択し、S80に進む。
尚、図28の変動パターン決定テーブルについては、後で詳細に説明する。
一方、S73では、この時点で取得したリーチカウンタの値がリーチ値であるか否かを判断する。この点、リーチカウンタとは、図19のメイン制御用RAM23などに確保されるものであり、図21に示すように、「0」〜「99」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。また、リーチ値は、図19のメイン制御用RAM23などに確保されるものであり、図19のメイン制御用ROM22に設けられたリーチカウンタテーブルにおいて、図27に示すように、「7」や、「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」の10個が記憶されている。そして、リーチカウンタの値が10個のリーチ値のいずれかであると判断した場合には(S73:YES)、S74に進む。
S74では、後述するハズレリーチ図柄用記憶領域に記憶された「ハズレリーチ図柄」を「最終停止図柄」とする。そして、S75において、現在の変動パターンカウンタ(図23参照)の値を取得した後、S76に進んで、現在の変動パターンカウンタ(図23参照)の値と、図10の変動パターン決定テーブルとから、変動パターンの番号を選択し、S80に進む。
また、S73において、リーチカウンタの値が10個のリーチ値のいずれでもないと判断した場合には(S73:NO)、S77に進む。S77では、後述する完全ハズレ図柄用記憶領域に記憶された「完全ハズレ図柄」を「最終停止図柄」とする。この点、「完全ハズレ図柄」とは、「大当り図柄」及び「ハズレリーチ図柄」以外のものをいう。そして、S78において、現在の変動パターンカウンタ(図23参照)の値を取得した後、S79に進んで、現在の変動パターンカウンタ(図23参照)の値と、図10の変動パターン決定テーブルとから、変動パターンの番号を選択し、S80に進む。
S80では、図19の表示サブ基板30に対して、「最終停止図柄」に関する情報や、変動パターンの番号に関する情報を送信する。
このとき、図19の表示サブ基板30では、「最終停止図柄」に関する情報や、変動パターンの番号に関する情報などに基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄の変動を開始させるとともに、図柄表示装置3の表示器4の表示内容を制御する。
そして、S81において、変動時間の計数をスタートさせた後に、図2の割込プログラムに戻る。
ここで、図10の変動パターン決定テーブルについて説明する。図10の変動パターン決定テーブルは、図19のメイン制御用ROM22に記憶されたものである。また、図10の変動パターン決定テーブルにおいては、「1」〜「7」の7個の変動パターンの番号が用意されており、さらに、各変動パターンの番号には、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄を変動・停止させるための演出時間が定められている。また、「当」と、「ハリ」、「完ハ」に区分けられている。
この点、「当」とは、現在の記憶領域E0に記憶された大当りカウンタの値が「大当り遊技状態」に移行するものであること、すなわち、大当りカウンタの値が大当り値(通常時は「7」、確変時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)であることを意味する。従って、図4のS72では、大当りカウンタの値が大当り値(通常時は「7」、確変時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)であることから(S69:YES)、「5」〜「7」のいずれかの変動パターンの番号が選択される。
さらに、このとき、変動パターンカウンタの値が「0」である場合は「5」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「1」〜「3」のいずれかである場合は「6」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「4」〜「9」のいずれかである場合は「7」の変動パターンの番号が選択される。尚、テーブルに記載された分数は、このときの確率を意味する。
また、「ハリ」とは、大当りカウンタの値が大当り値(通常時は「7」、確変時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)でなく、かつ、リーチカウンタの値が「7」,「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」のいずれかであること、すなわち、「リーチ状態」に移行することを意味する。従って、図4のS76では、大当りカウンタの値が大当り値(通常時は「7」、確変時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)でなく、かつ、リーチカウンタの値が「7」,「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」のいずれかであることから(S73:YES)、「2」〜「4」のいずれかの変動パターンの番号が選択される。
さらに、このとき、変動パターンカウンタの値が「0」〜「5」のいずれかである場合は「2」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「6」〜「8」のいずれかである場合は「3」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「9」である場合は「4」の変動パターンの番号が選択される。尚、テーブルに記載された分数は、このときの確率を意味する。
また、「完ハ」とは、大当りカウンタの値が大当り値(通常時は「7」、確変時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)でなく、かつ、リーチカウンタの値が「7」,「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」のいずれでもないこと、すなわち、「完全ハズレ」に移行することを意味する。従って、図4のS79では、大当りカウンタの値が大当り値(通常時は「7」、確変時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)でなく、かつ、リーチカウンタの値が「7」,「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」のいずれでもないことから(S73:NO)、「1」の変動パターンの番号が選択される。
もっとも、このときは、変動パターンカウンタの値が「0」〜「9」のいずれであっても、「1」の変動パターンの番号が選択される。尚、テーブルに記載された分数は、このときの確率を意味する。
次に、図11の映像選択テーブルについて説明する。図11の映像選択テーブルは、図19の図柄表示制御用ROM32に記憶されたものである。図11の映像選択テーブルにおいては、「1」〜「7」の7個の変動パターンの番号が用意されており、さらに、各変動パターンの番号には、映像内容が定められている。この点、変動パターンの番号は、図10の変動パターン決定テーブルのものと対応するものである。
また、映像内容とは、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が変動・停止する際の、図柄表示装置3の表示器4に表示される映像内容をいう。
また、「完全ハズレ」とは、「完全ハズレ」のときに図柄表示装置3の表示器4に表示する映像を意味する。また、「リーチA」とは、「リーチ状態」のときに、図柄表示装置3の表示器4に表示する「リーチ映像」の種類であるリーチAを意味する。また、「リーチB」とは、「リーチ状態」のときに、図柄表示装置3の表示器4に表示する「リーチ映像」の種類であるリーチBを意味する。また、「リーチC」とは、「リーチ状態」のときに、図柄表示装置3の表示器4に表示する「リーチ映像」の種類であるリーチCを意味する。また、「「大当り」表示」」とは、図柄表示装置3の表示器4で変動する3つの図柄が「大当り図柄」をもって停止した際に図柄表示装置3の表示器4に表示する「大当り」の文字を意味する。
そして、映像内容は、「完全ハズレ」、「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」、「「大当り」表示」の組合せで構成されている。
次に、図2のS24の大当り遊技処理について、図6のフローチャートに基づいて説明する。図6に示すように、図2のS24の大当り遊技処理では、S131において、「大当り遊技状態」の最中であるか否かを判断する。ここで、「大当り遊技状態」の最中であると判断する場合には(S131:YES)、S132に進んで、「大当り遊技状態」の終了条件が成立するか否かを判断する。
ここで、「大当り遊技状態」の終了条件について説明する。「大当り遊技状態」とは、例えば、大入賞口6に10個のパチンコ球が入賞するか、あるいは、所定時間が経過するまで、大入賞口6を開放させ、その後、次のラウンドに進み、最高で15ラウンドまで継続して進むことである。従って、「大当り遊技状態」の終了条件とは、15ラウンドまで消化したことである。
そして、「大当り遊技状態」の終了条件が成立しないと判断する場合には(S132:NO)、図2の割込プログラムに戻るが、「大当り遊技状態」の終了条件が成立すると判断する場合には(S132:YES)、S133に進んで、表示サブ基板30に終了画面表示命令を送信し、S134において、「大当り遊技状態」を終了させる。このとき、表示サブ基板30は、終了画面表示命令を受信すると、「大当り遊技状態」の最中に図柄表示装置3の表示器4に表示する表示内容を終了させる。その後、図2の割込プログラムに戻る。
一方、「大当り遊技状態」の最中でないと判断する場合には(S131:NO)、S135に進んで、「大当り図柄」が図柄表示装置3の表示器4に表示されることにより大当りを報知したか否か、すなわち、図柄の変動を停止させる命令を図19の表示サブ基板30に送信した直後か否かを判断している。ここで、図柄の変動を停止させる命令を図19の表示サブ基板30に送信した直後でないと判断する場合には(S135:NO)、図2の割込プログラムに戻るが、図柄の変動を停止させる命令を図19の表示サブ基板30に送信した直後であると判断する場合には(S135:YES)、S136に進んで、「大当り遊技状態」を開始させた後に、図2の割込プログラムに戻る。
次に、図2のS25の大当りカウンタの初期値変更処理について、図7のフローチャートに基づいて説明する。図7に示すように、図2のS25の大当りカウンタの初期値変更処理では、S141において、大当りカウンタが1周したか否かを判断している。ここで、大当りカウンタが1周していないと判断する場合は(S141:NO)、図2の割込プログラムに戻るが、大当りカウンタが1周したと判断する場合は(S141:YES)、S142に進んで、現在の初期値変更カウンタの値X1を取得する。そして、S143において、大当りカウンタを値X1に設定し、S144に進んで、大当りカウンタが値X1を初期値としてカウントアップできるようにした後に、図2の割込プログラムに戻る。
この点、大当りカウンタは、図24に示すように、「0」〜「299」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタであることから、大当りカウンタが1周したか否か(S141)は、大当りカウンタの値が、初期値X1から「1」を引いた値であるか否かで判断される。
次に、図2のS26の賞球払出処理について、図8のフローチャートに基づいて説明する。図8に示すように、S151において、始動口5にパチンコ球が入賞したか否かを判断している。ここで、始動口5にパチンコ球が入賞したと判断する場合には(S151:YES)、S152に進んで、賞球サブ基板50に、始動口5への入賞に対する賞品球数を払い出させる命令を出した後、図2の割込プログラムに戻る。このとき、賞球サブ基板50は、賞球払出装置62を介して、所定個数のパチンコ球を上皿10又は下皿11に払い出す。一方、始動口5にパチンコ球が入賞していないと判断する場合には(S151:NO)、S153に進んで、大入賞口6にパチンコ球が入賞したか否かを判断している。ここで、大入賞口6にパチンコ球が入賞していないと判断する場合は(S153:NO)、図2の割込プログラムに戻るが、大入賞口6にパチンコ球が入賞したと判断する場合は(S153:YES)、S154に進んで、賞球サブ基板50に、大入賞口6への入賞に対する賞品球数を払い出させる命令を出した後、図2の割込プログラムに戻る。このとき、賞球サブ基板50は、賞球払出装置62を介して、所定個数のパチンコ球を上皿10又は下皿11に払い出す。
次に、図2のS27のハズレ図柄処理について、図9のフローチャートに基づいて説明する。図9に示すように、S171において、左図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値が同じであるか否かを判断する。ここで、左図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値が同じであると判断した場合には(S171:YES)、S172に進んで、左図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値が同じであるか否かを判断する。この点、左図柄カウンタと、中図柄カウンタ、右図柄カウンタは、図20に示すように、「1」〜「12」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。
そして、左図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値が同じであると判断する場合には(S172:YES)、図2の割込プログラムに戻るが、左図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値が同じでないと判断する場合には(S172:NO)、S173に進んで、左図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値の組合せを、「ハズレリーチ図柄」として、ハズレリーチ図柄用記憶領域に上書きした後、図2の割込プログラムに戻る。具体的に言えば、例えば、左図柄カウンタの値が「1」、右図柄カウンタの値が「1」、中図柄カウンタの値が「2」の場合は(S171:YES,S172:NO)、「1」「2」「1」を、「ハズレリーチ図柄」として、ハズレリーチ図柄用記憶領域に上書きするが(S173)、左図柄カウンタの値が「1」、右図柄カウンタの値が「1」、中図柄カウンタの値が「1」の場合は(S171:YES,S172:YES)、ハズレリーチ図柄用記憶領域に対して何もすることなく、図2の割込プログラムに戻る。
一方、左図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値が同じでないと判断した場合には(S171:NO)、S174に進んで、左図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値の組合せを、「完全ハズレ図柄」として、完全ハズレ図柄用記憶領域に上書きした後、図2の割込プログラムに戻る。具体的に言えば、例えば、左図柄カウンタの値が「0」、右図柄カウンタの値が「1」、中図柄カウンタの値が「2」の場合は(S171:NO)、「0」「2」「1」を、「完全ハズレ図柄」として、完全ハズレ図柄用記憶領域に上書きする(S174)。
尚、ハズレリーチ図柄用記憶領域や完全ハズレ図柄用記憶領域は、図19のメイン制御用RAM23などに確保される。
さて、本実施形態のパチンコ機1では、「大当り遊技状態」の各ラウンド毎に進行するビンゴゲームを行っており、「大当り遊技状態」が終了するまでに、ビンゴカードの縦・横・斜めのいずれかの1列の数字の全てが消されて、ビンゴが成立すると、このビンゴの成立により、後述する確変状態になっていることを報知し、ビンゴが成立しないと、このビンゴの不成立により、後述する通常状態になっていることを報知している。
すなわち、「大当り遊技状態」に移行すると、メイン基板20から表示サブ基板30に対しビンゴ画面表示命令が送信され、表示サブ基板30は、ビンゴ画面表示命令を受信すると、図35に示すように、図柄表示装置3の表示器4において、ビンゴカードが表示されるビンゴカード表示領域201や、ビンゴゲームでの消去用数字が表示される消去用数字表示領域202、「大当り遊技状態」のラウンド数を表示するラウンド数表示領域203等を表示する。尚、ビンゴカード表示領域201は、説明の便宜上、以降、単に「ビンゴカード201」という。
また、メイン基板20は、図2のS24の大当り遊技処理において、図6のフローチャートに示すように、図6のS136を実行した直後の時点W1において、図28に示すフローチャートのプログラムを実行しており、また、図6のS132を実行した直後の時点W2において、図32に示すフローチャートのプログラムを実行している。
そこで、先ず、図28に示すフローチャートのプログラムについて説明する。図6のフローチャートに示すように、S136で「大当り遊技状態」を開始させた後は、図28のS201に進んで、現在の確変抽選カウンタの値を取得し、さらに、S202では、この時点で取得した確変抽選カウンタの値が確変値であるか否かを判断する。この点、確変抽選カウンタとは、図19のメイン制御用RAM23などに確保されるものであり、図33に示すように、「1」〜「12」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。尚、取得した確変抽選カウンタの値は、図19のメイン制御用RAM23などに確保され、また、確変値は、図19のメイン制御用ROM22に設けられた確変抽選カウンタテーブルにおいて、図34に示すように、「1」や、「3」,「5」,「7」,「9」,「11」の6個が記憶されている。
そして、確変抽選カウンタの値が6個の確変値のいずれかであると判断した場合には(S202:YES)、S203に進む。S203では、図19のメイン制御用RAM23などに確保されたフラグに、確変状態を意味する「1」を代入した後、S205に進む。
一方、確変抽選カウンタの値が6個の確変値のいずれでもないと判断した場合には(S202:NO)、S204に進む。S204では、図19のメイン制御用RAM23などに確保されたフラグに、通常状態を意味する「0」を代入した後、S205に進む。
ここで、確変状態とは、大当りカウンタの値に対する大当り値が、「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」の6個ある状態をいい(図5のS166)、また、通常状態とは、大当りカウンタの値に対する大当り値が、「7」の1個のみの状態をいう(図5のS163)。
尚、初期状態では、図19のメイン制御用RAM23などに確保されたフラグには、通常状態を意味する「0」が代入されている。
そして、図28のS205では、図19のメイン制御用RAM23などに確保された変数Rに、現在の「大当り遊技状態」のラウンド数を意味する「1」を代入した後、S206に進む。
尚、初期状態では、図19のメイン制御用RAM23などに確保された変数Rには、通常状態を意味する「0」が代入されている。
S206では、表示サブ基板30に対し表示命令を送信し、表示サブ基板30は、この表示命令を受信すると、図36に示すように、表示器4のラウンド数表示領域203に、現在の「大当り遊技状態」のラウンド数が代入された変数Rの数字「1」を表示する。
S207では、ビンゴカード用の数字として25個の数字を「0」〜「99」の中から乱数回路25を用いて抽選し、その後に、S208に進む。
S208では、表示サブ基板30に対し表示命令を送信し、表示サブ基板30は、この表示命令を受信すると、図36に示すように、上記S207で抽選された25個の数字をビンゴカード201内に入れて表示する。尚、ビンゴカード201内で数字が表示される具体的な箇所は、この表示命令に含まれたメイン基板20からの指令に基づく。図36では、「5」,「71」,「41」,「81」,「65」,「92」,「99」,「34」,「49」,「11」,「50」,「7」,「18」,「21」,「55」,「93」,「43」,「73」,「85」,「37」,「35」,「2」,「23」「63」,「74」の25個の数字が抽選され、その記載順序で、ビンゴカード201の左側から右側の列に向かって且つ上から下に向かって入れられている。
そして、S209では、ビンゴカード201における縦・横・斜めの1列の5つの数字からなる12組のビンゴ組合せを抽出して、図19のメイン制御用RAM23に記憶する。例えば、ビンゴカード201が図36に示すような状態では、12組のビンゴ組合せは、図37に示すように、(「5」,「92」,「50」,「93」,「35」),(「71」,「99」,「7」,「43」,「2」),(「41」,「34」,「18」,「73」,「23」),(「81」,「49」,「21」,「85」,「63」),(「65」,「11」,「55」,「37」,「74」),(「5」,「71」,「41」,「81」,「65」),(「92」,「99」,「34」,「49」,「11」),(「50」,「7」,「18」,「21」,「55」),(「93」,「43」,「73」,「85」,「37」),(「35」,「2」,「23」,「63」,「74」),(「5」,「99」,「18」,「85」,「74」),(「65」,「49」,「18」,「43」,「35」)となり、各5個の数字からなる12組の組合せは、ビンゴを成立させるビンゴ組合せとして、図19のメイン制御用RAM23に記憶される。
さらに、S210では、12組のビンゴ組合せの中から、1組の保障組合せを決定し、図19のメイン制御用RAM23に記憶する。ここでは、例えば、(「92」,「99」,「34」,「49」,「11」)の組を1組の保障組合せとする。
そして、S211では、図19のメイン制御用RAM23などに確保された変数Bに、「0」を代入し、その後に、S212に進む。
S212では、ビンゴ処理が行われ、その後に、図6の大当り遊技処理に戻るが、そのビンゴ処理のフローチャートを図29に示す。
図29では、S221において、1個の消去用数字を抽選する。この抽選では、図42に示すように、「0」〜「99」の範囲を「1」毎にカウントアップしていくビンゴ抽選カウンタのカウンタ値を取得することにより行われる。但し、同じ数字が再び抽選されることを避けるために、抽選された数字は、「0」〜「99」の99個の数字が記憶されたビンゴ抽選テーブルから削除され、既に削除された数字と同じである場合には、次の数字が抽選されたものとし、この抽選の調整は、既に削除された数字と異なるまで続行される。尚、ビンゴ抽選テーブルは、メイン制御用RAM23などに確保されており、初期状態では、「0」〜「99」の99個の数字が記憶されている。その概念図を図43に示す。
S222では、図19のメイン制御用RAM23などに確保されたフラグが「1」であるか否かを判断する。このとき、図19のメイン制御用RAM23などに確保されたフラグが「1」であると判断した場合には(S222:YES)、S223において、後述する確変状態ビンゴ処理を行った後、S255に進む。一方、図19のメイン制御用RAM23などに確保されたフラグが「1」でないと判断した場合には(S222:NO)、S224において、後述する確変状態ビンゴ処理を行った後、S225に進む。
S225では、表示サブ基板30に対し表示命令を送信し、表示サブ基板30は、この表示命令を受信すると、例えば、図36に示すように、消去用数字を消去用数字表示領域202に表示する。図36では、「15」の消去用数字が消去用数字表示領域202に表示される。
そして、図29のS226では、この消去用数字を抽選の集合体から排除される。具体的には、図36に示すように、消去用数字が「15」である場合には、図43のビンゴ抽選テーブルから「15」の数字が削除される。
そして、図29のS227では、消去用数字がビンゴカード201内にあるか否かを判定する。具体的には、図19のメイン制御用RAM23に記憶された12組のビンゴ組合せを構成する数字の中に消去用数字があるか否かを判定する。このとき、消去用数字がビンゴカード201内にないと判定する場合には(S227:NO)、何もすることなく、図6の大当り遊技処理に戻る。例えば、表示器4が図36に示す場合では、消去用数字の「15」がビンゴカード201内にないので、表示器4は図36に示す状態のままである。
一方、消去用数字がビンゴカード201内にあると判定する場合には(S227:YES)、S228に進んで、表示サブ基板30に対し表示命令を送信し、表示サブ基板30は、この表示命令を受信すると、ビンゴカード201内の消去用数字を削除する。具体的には、例えば、表示器4が図38に示す場合では、消去用数字の「34」がビンゴカード201内にあるので、図38に示すように、ビンゴカード201内で数字「34」が表示されていた箇所に、数字「34」に代わって「●」が表示される。
そして、図29のS229では、図19のメイン制御用RAM23に記憶された12組のビンゴ組合せにおいて(図37参照)、消去用数字を削除し、その後に、図6の大当り遊技処理に戻る。具体的には、例えば、表示器4が図38に示す場合では、消去用数字は「34」なので、図37に示す12組のビンゴ組合せのうち、(「41」,「34」,「18」,「73」,「23」)と(「92」,「99」,「34」,「49」,「11」の2組から「34」の数字を削除する。
次に、図6のS132を実行した直後の時点W2において実行される図32に示すフローチャートのプログラムについて説明する。
図32では、先ず、S261において、ビンゴが成立しているか否かを判断する。具体的には、図19のメイン制御用RAM23に記憶された12組のビンゴ組合せにおいて(図37参照)、5個の組合せの数字が全て削除されている組合せがあるか否かで判断する。このとき、ビンゴが成立していると判断する場合には(S261:YES)、何もすることなく、図6の大当り遊技処理に戻る。すなわち、以後は、ビンゴゲームに関する処理は行わない。一方、ビンゴが成立していないと判断する場合には(S261:NO)、S262に進む。
S262では、「大当り遊技状態」のラウンド条件が成立しているか否かを判定する。この判定は、本ラウンドにおいて入賞口6に入賞したパチンコ球の個数が10個に到達したか否かで行う。ここで、「大当り遊技状態」のラウンド条件が成立していないと判定した場合には(S262:NO)、何もすることなく、図6の大当り遊技処理に戻る。一方、「大当り遊技状態」のラウンド条件が成立していると判定した場合には(S262:YES)、S263に進む。
S263では、図19のメイン制御用RAM23などに確保された変数Rに、「1」を加算し、現在の「大当り遊技状態」のラウンド数を意味するものにする。
その後、S264に進むと、表示サブ基板30に対し表示命令を送信し、表示サブ基板30は、この表示命令を受信すると、表示器4のラウンド数表示領域203に、現在の「大当り遊技状態」のラウンド数が代入された変数Rを表示する。例えば、現在の「大当り遊技状態」のラウンド数が「2」の場合には、図38に示すように、表示器4のラウンド数表示領域203に「2」を表示する。また、現在の「大当り遊技状態」のラウンド数が「13」の場合には、図39に示すように、表示器4のラウンド数表示領域203に「13」を表示する。また、現在の「大当り遊技状態」のラウンド数が「15」の場合には、図40や図41に示すように、表示器4のラウンド数表示領域203に「15」を表示する。
その後は、S265に進んで、上述したビンゴ処理(図29参照)を行い、その後に、図6の大当り遊技処理に戻る。
以上より、本実施形態のパチンコ機1では、「大当り遊技状態」の各ラウンド毎に進行するビンゴゲームを行っている。
但し、確変状態になった場合に、「大当り遊技状態」が終了するまでに、必ず、ビンゴカード201の縦・横・斜めのいずれかの1列の数字の全てが消されて、ビンゴを成立させるために、図29のS223で確変状態ビンゴ処理を行っており、また、通常状態になった場合に、必ず、ビンゴを成立させないために、図29のS224で通常状態ビンゴ処理を行っている。
図29のS223の確変状態ビンゴ処理のフローチャートを図30に示す。すなわち、確変状態ビンゴ処理では、図30に示すように、先ず、S241において、1組の保障組合せを構成する5つの数字の中に消去用数字があるか否かを判断する。ここで、1組の保障組合せを構成する5つの数字の中に消去用数字がないと判断する場合には(S241:NO)、何もすることなく、S243に進む。一方、1組の保障組合せを構成する5つの数字の中に消去用数字があると判断する場合には(S241:YES)、S242に進んで、図19のメイン制御用RAM23などに確保された変数Bに「1」を加算し、その後に、S243に進む。
尚、初期状態では、図19のメイン制御用RAM23などに確保された変数Bには、通常状態を意味する「0」が代入されている。
そして、S243では、数字の「5」から図19のメイン制御用RAM23などに確保された変数Bの差が、図19のメイン制御用RAM23などに確保された変数Rに等しいか否かを判断する。このとき、等しくないと判断する場合には(S243:NO)、何もすることなく、図29のビンゴ処理に戻るが、等しいと判断する場合には(S243:YES)、S244に進んで、1組の保障組合せを構成する5つの数字の中から未だ抽選されていない数字に消去用数字を変更し、その後に、図29のビンゴ処理に戻る。
これにより、確変状態になった場合には、「大当り遊技状態」のラウンド数が「15」に到達した際において、必ず、1組の保障組合せを構成する5つの数字の全てが消去用数字として抽選されるので、1組の保障組合せによるビンゴが成立する。例えば、「大当り遊技状態」のラウンド数が「15」に到達し、表示器4のラウンド数表示領域203に「15」が表示された際には、必ず、図41に示す場合にように、ここでの保障組合せである(「92」,「99」,「34」,「49」,「11」)の組でビンゴが成立するようにする。
もっとも、「大当り遊技状態」のラウンド数が「15」に到達する前に既にビンゴが成立した場合には、この確変状態処理が行われることはない(図32のS261:YES)。例えば、「大当り遊技状態」のラウンド数が「13」に到達した時点で、保障組合せである(「92」,「99」,「34」,「49」,「11」)を構成する数字が全て消去された場合には、ここで、ビンゴゲームは終了する。尚、保障組合せ以外の11組のビンゴ組合せのいずれかの組の数字が全て消去された場合も同様である。
但し、表示器4のラウンド数表示領域203の数字は、フローチャート上では示さないが、「大当り遊技状態」のラウンド数が進むに伴って、その数字が表示される。
一方、図29のS224の通常状態ビンゴ処理のフローチャートを図31に示す。すなわち、通常状態ビンゴ処理では、図31に示すように、先ず、S251において、ビンゴが成立したか否かを判断している。すなわち、図19のメイン制御用RAM23などに確保された12組のビンゴ組合せのうち、各組合せを構成する5個の数字の全てが消去されている組合せが一つでもある否かを判断する。このとき、ビンゴが成立しないと判断した場合には(S251:NO)、何もすることなく、図29のビンゴ処理に戻る。一方、ビンゴが成立すると判断した場合には(S251:YES)、S252に進む。
S252では、図19のメイン制御用RAM23などに確保されたビンゴ抽選テーブルにおいて消去されなかった数字の中から、12組のビンゴ組合せ(図19のメイン制御用RAM23などに確保されたもの)のいずれの組合せも構成しない数字に消去用数字を変更し、その後に、図29のビンゴ処理に戻る。
これにより、通常状態になった場合には、「大当り遊技状態」のラウンド数が「15」に到達するまで、12組のビンゴ組合せ(図19のメイン制御用RAM23などに確保されたもの)のいずれの組合せも成立しないので、必ず、ビンゴが成立することはない。例えば、「大当り遊技状態」のラウンド数が「15」に到達する以前において、12組のビンゴ組合せの1組を構成する5個の数字(「92」,「99」,「34」,「49」,「11」)のうち、既に、「99」,「34」,「49」,「11」の4個が消去されている場合には、それから「大当り遊技状態」のラウンド数が「15」に到達するまでの間は、残りの1個の「92」が消去用数字として抽選されても、12組のビンゴ組合せ(図19のメイン制御用RAM23などに確保されたもの)のいずれの組合せも構成しない数字を消去用数字とする。
例えば、図40に示す場合は、「大当り遊技状態」のラウンド数が「15」に到達した際において、12組のビンゴ組合せの1組を構成する5個の数字(「92」,「99」,「34」,「49」,「11」)のうち、既に、「99」,「34」,「49」,「11」の4個が消去されている場合であるが、このとき、残りの1個の「92」が消去用数字として抽選されると、12組のビンゴ組合せ(図19のメイン制御用RAM23などに確保されたもの)のいずれの組合せも構成しない数字である「51」を消去用数字とし、消去用数字領域202に表示する。
以上詳細に説明したように、本実施の形態のパチンコ機1では、「大当り遊技状態」の各ラウンド毎に進行するビンゴゲームを行っており、この「大当り遊技状態」後において、大当りカウンタの値に対する大当り値が、「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」の6個ある確変状態になることが決定されると(S202:YES)、S223の確変状態ビンゴ処理が行われることによって(S222:YES)、「大当り遊技状態」が終了するまでに、必ず、ビンゴカード201の縦・横・斜めのいずれかの1列の数字の全てが消されて、ビンゴが成立し、その一方で、この「大当り遊技状態」後において、大当りカウンタの値に対する大当り値が、「7」の1個ある通常状態になることが決定されると(S202:NO)、S224の通常状態ビンゴ処理が行われることによって(S222:NO)、「大当り遊技状態」が終了するまでに、必ず、ビンゴカード201の縦・横・斜めのいずれの1列の数字も全てが消されることがなく、ビンゴが成立することがない。
従って、遊技者は、「大当り遊技状態」の各ラウンド毎に進行するビンゴゲームが、あたかも、確変状態になるか否かの経過を演出しているように捉えることができ、よって、確変状態に昇格するか否かは最終的に演出終了しなければ分からないが、昇格演出途中をみれば最終的にどうなるかの可能性については順次情報開示することができる。よって、遊技者に途中経過段階で確変状態に昇格可能性に関する情報を提供できるようになるので、遊技者は、現在遊技している「大当り遊技状態」について、どの様な戦略で臨めばよいかを考えることができるようになる。つまり、確変状態になりそうだから次の「大当り遊技状態」が早く来るようにこの「大当り遊技状態」も早めに消化しようとか、確変状態は望めそうにないので、この「大当り遊技状態」でなるべく多くの出球となるように無駄打ちを避けようとか、戦略を練りながらパチンコ遊技をすることができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、ビンゴカード201は、5×5の25個の数字が入るものであり、消去用数字は「0」〜「99」の中から抽選されるものであったが、それらの数字に限定されるものではない。