JP2006322632A - アルミニウム合金製熱交換器用押出多孔扁平管およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 押出扁平管の耐力を高め耐圧性を向上させる。
【解決手段】 押出によって得られた熱交換器用アルミニウム合金製扁平管に、ろう付に先立って、歪み率2〜15%で低歪み加工を行う。扁平管をろう付加熱によって表層側が未再結晶粒が5%以上となり、内層側に再結晶粒を30%以上有する組織形態にする。歪み率は、例えば、低歪み加工前の扁平管の高さをH0、低歪み加工後の扁平管の高さをHとして、(1−H/H0)*100%で示される。表面層1aおよび流路孔内表面層2aの未再結晶粒によって耐力が向上する。また内層1bの再結晶粒によってろうの侵食が阻止されて、ろう侵食による強度低下を防止することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】 押出によって得られた熱交換器用アルミニウム合金製扁平管に、ろう付に先立って、歪み率2〜15%で低歪み加工を行う。扁平管をろう付加熱によって表層側が未再結晶粒が5%以上となり、内層側に再結晶粒を30%以上有する組織形態にする。歪み率は、例えば、低歪み加工前の扁平管の高さをH0、低歪み加工後の扁平管の高さをHとして、(1−H/H0)*100%で示される。表面層1aおよび流路孔内表面層2aの未再結晶粒によって耐力が向上する。また内層1bの再結晶粒によってろうの侵食が阻止されて、ろう侵食による強度低下を防止することができる。
【選択図】 図3
Description
この発明は、押出によって複数の流路孔を有する扁平形状に成形されたものであって、ろう付によってフィン、ヘッダチューブなどを接合して熱交換器を構成するアルミニウム合金製熱交換器用押出多孔扁平管およびその製造方法に関する。
熱交換器に使用される押出多孔扁平管は、一般にアルミニウム合金ビレットを押出成形することにより製造され、フィン、チューブなどとともにろう付接合することで熱交換器とされる。
ところで、軽量薄肉化や冷媒変更により、上記熱交換器の主要な構成部材である押出扁平管に対する高強度化が求められている。しかし、熱交換器は600℃前後のろう付により製造されるため、従来から押出扁平管に用いられている1XXX系合金やAl−Mn系合金では、上記ろう付によって鈍ってしまい、最も強度の低下した状態で使用されている。そのため、最近では高強度化を目的に時効硬化型の合金の中で比較的押出性に優れる6XXX系合金の採用が検討されつつある(例えば特許文献1)。
特開平5−171328号公報
ところで、軽量薄肉化や冷媒変更により、上記熱交換器の主要な構成部材である押出扁平管に対する高強度化が求められている。しかし、熱交換器は600℃前後のろう付により製造されるため、従来から押出扁平管に用いられている1XXX系合金やAl−Mn系合金では、上記ろう付によって鈍ってしまい、最も強度の低下した状態で使用されている。そのため、最近では高強度化を目的に時効硬化型の合金の中で比較的押出性に優れる6XXX系合金の採用が検討されつつある(例えば特許文献1)。
しかし、このような合金では従来合金に比べると押出性を低下させるMgを含有しているため、特に優れた押出性が要求される扁平管の押出は困難であった。更にMgは一般的なろう付で用いられているノコロックフラックスと反応し、ろう付性を著しく低下させる問題もある。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、押出性の低下やろう付性の低下を招くことなく高強度化が達成されたアルミニウム合金製熱交換器用押出多孔扁平管およびその製造方法を提供するものである。
上記課題を解決するため本発明の熱交換器用アルミニウム合金製押出多孔扁平管のうち、第1の発明は、ろう付加熱後において、表面層が未再結晶粒を面積率で5%以上有し、内層に再結晶粒を有することを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、肉厚の1/2の箇所(表面と孔内表面の中間位置)では、再結晶粒を面積率で30〜100%有することを特徴とする。
すなわち本発明の熱交換器用アルミニウム合金製押出多孔扁平管では、ろう付加熱後において、未再結晶粒を有しているので、高い耐力を有し、耐圧強度においても良好な特性を示す。熱交換器に使用される押出扁平管は、通常、冷媒の通路となる穴が多数設けられた多穴管である。この多穴管の耐圧試験を行うと、まず内柱部が破断し破壊されるが、上記耐力の向上によって、より耐圧強度に優れる押出扁平管を得ることができる。
ところで、未再結晶粒はろう付時にろうの侵食を受け、侵食された部位は肉厚が減少するため強度の低下を招くことになる。これに対し本発明では、再結晶粒を有することでろう付時のろうの侵食を防止することができる。特に扁平管の内部に再結晶粒を有することで該再結晶層でろうの侵食が阻止されているので内層側でろう付不良を招くこともない。第1の発明では、表面層での未再結晶粒の比率に関し、面積率で未再結晶粒5%以上が望ましいものとして規定している。未再結晶粒は、多いほど耐力が向上するので、上記比率は、さらに未再結晶粒が50%以上が望ましい。しかし、未再結晶粒が多いと必然的に再結晶粒が少なくなり、耐エロージョン性に対する作用が十分に得られなくなる。このため、上記比率は、未再結晶粒95%以下が望ましいが、さらには未再結晶粒が90%以下がより好ましい。なお、表面層としては、表面から5〜150μmの厚さとして示すことができる。
さらに、表面層内側の内層側に再結晶粒を有していることにより、良好な耐エロージョン性が得られる。内部における再結晶粒の存在は、内層の一部として位置付けられる、肉厚の1/2の箇所(表面と孔内表面の中間位置)における再結晶粒率(面積率)によって評価することができる。これは、該中間点は、通常100〜250μmの深さにあり、この深さにおいて以下に示すような或る程度の再結晶粒を有していれば、より表層に近い層でも再結晶粒の分布があり、エロージョンに対する阻止作用が得られる。すなわち、前記箇所での再結晶粒が30%未満であると、前記エロージョンの防止効果が十分に得られないので30%以上が望ましい。なお、上記作用をより確実に得るためには該比率は、40%以上であるのがさらに望ましい。
ろう付加熱後の未再結晶粒は、上記したように平均粒径で0.1〜20μmの範囲が望ましい。これは、0.1μm未満ではエロージョンが更に著しくなり、また、平均粒径が20μmを超えると、耐力の向上が十分に得られないためである。
また、再結晶粒は、上記したように平均粒径で50μm以上が望ましい。50μm未満ではろうの侵食阻止作用が十分でなくなる。これはろう侵食は結晶粒界より始まるので、再結晶粒は粗い方がよいためである。
また、再結晶粒は、上記したように平均粒径で50μm以上が望ましい。50μm未満ではろうの侵食阻止作用が十分でなくなる。これはろう侵食は結晶粒界より始まるので、再結晶粒は粗い方がよいためである。
なお、本願で未再結晶粒は、「隣接する結晶粒に関して、各々の結晶方位の差が20°以下であり、且つ各々の結晶粒径が20μm以下の結晶粒」をいうものと定義することができる。一方、再結晶粒は、「隣接する結晶粒に関して、各々の結晶方位の差が20°超であり、且つ各々の結晶粒径が20μm以上の結晶粒」をいうものと定義することができる。前記再結晶粒の平均粒径は、50μm以上からなり、未再結晶粒の平均粒径は0.1〜20μmからなるものを示すことができる。
また、本発明の熱交換器用アルミニウム合金製押出多孔扁平管の製造方法は、押出によって得られた熱交換器用アルミニウム合金製扁平管に、ろう付に先立って、歪み率が2〜15%の低歪み加工を行うことを特徴とする。
本発明の製造方法では、低歪み加工を行って、ろう付後においても残る未再結晶粒を形成することで、耐力の向上を図るものである。ろう付後に未再結晶粒を残すために、押出後に適正な低歪み(歪み率2〜15%)を加え、ろう付熱処理に供する。歪み加工の際には、ろう付終了後まで未再結晶粒を有するように、相当程度の歪みが加えられる。その一方で、適量の再結晶粒を有することでろう付時の耐エロージョン性を良好なものとすることができる。歪み率は、さらに下限を4%、上限を10%とするのが望ましい。歪み率が下限未満もしくは上限を超えると、ろう付後の未再結晶粒の残存が不十分となり、耐力の向上が十分得られない。
歪みの加え方は特に限定はしないが、例えば、ローラによる圧延や張力による加工、曲げによる加工、プレス加工による圧縮などがある。
歪みの加え方は特に限定はしないが、例えば、ローラによる圧延や張力による加工、曲げによる加工、プレス加工による圧縮などがある。
なお、上記歪み率は、チューブ高さを減少させる加工によって行う場合、低歪み加工前の扁平管の高さをH0、低歪み加工後の扁平管の高さをHとして、(1−H/H0)*100%で示すことができる(図2(a)参照)。
また、チューブの断面観察により歪み率を測定する場合、低歪み加工前の扁平管の内柱肉厚をT0、低歪み加工後の内柱肉厚をTとして、(1−T0/T)*100%で示すことができる(図2(b)参照)。
さらに、張力により歪みを加える場合、低歪み加工前の扁平管の長さをL0、低歪み加工後の扁平管の長さをLとして、(1−L0/L)*100%で示すことができる(図2(c)参照)。また、張力歪み付加の場合、低歪み加工前の扁平管の幅をW0、低歪み加工後の扁平管の幅をWとして、(1−W0/W)*100%で示すこともできる。
また、チューブの断面観察により歪み率を測定する場合、低歪み加工前の扁平管の内柱肉厚をT0、低歪み加工後の内柱肉厚をTとして、(1−T0/T)*100%で示すことができる(図2(b)参照)。
さらに、張力により歪みを加える場合、低歪み加工前の扁平管の長さをL0、低歪み加工後の扁平管の長さをLとして、(1−L0/L)*100%で示すことができる(図2(c)参照)。また、張力歪み付加の場合、低歪み加工前の扁平管の幅をW0、低歪み加工後の扁平管の幅をWとして、(1−W0/W)*100%で示すこともできる。
以上説明したように、本発明の熱交換器用アルミニウム合金製押出多孔扁平管によれば、ろう付加熱後において、表面層に5%以上の未再結晶粒を有するので、高い耐力を有し流路孔を通る冷媒の高圧力に対しても良好な耐圧性を示す。
また、本発明の熱交換器用アルミニウム合金製押出多孔扁平管の製造方法によれば、押出によって得られた熱交換器用アルミニウム合金製扁平管に、ろう付に先立って、歪み率が2〜15%の低歪み加工を行うので、扁平管をろう付加熱後に未再結晶粒を有する組織形態に確実にすることができる。
以下に、本発明の一実施形態を添付図面に基づき説明する。
所定の組成を有するアルミニウム合金ビレットを常法の方法等によって溶製する。なお、アルミニウム合金の組成は本発明としては特に限定されるものではなく、適宜の組成を選定することができる。例えば、JIS A3003、1050、1100合金などの組成を選択することができる。
上記ビレットは、常法により熱間押出をして所望の形状を有する押出扁平管とする。なお、熱間押出に際しては、ビレット温度400〜550℃、押出速度10〜150m/minの条件を採択するのが望ましい。
得られた押出扁平管1は、図1に示すように、流路孔2が並列して設けられており、全体が扁平な形状になっている。なお、流路孔2は丸孔でも角穴でもよいが、内表面層の組織制御の容易さから丸孔が望ましい。
所定の組成を有するアルミニウム合金ビレットを常法の方法等によって溶製する。なお、アルミニウム合金の組成は本発明としては特に限定されるものではなく、適宜の組成を選定することができる。例えば、JIS A3003、1050、1100合金などの組成を選択することができる。
上記ビレットは、常法により熱間押出をして所望の形状を有する押出扁平管とする。なお、熱間押出に際しては、ビレット温度400〜550℃、押出速度10〜150m/minの条件を採択するのが望ましい。
得られた押出扁平管1は、図1に示すように、流路孔2が並列して設けられており、全体が扁平な形状になっている。なお、流路孔2は丸孔でも角穴でもよいが、内表面層の組織制御の容易さから丸孔が望ましい。
その後、押出扁平管には歪み率2〜15%で低歪み加工を行う。低歪み加工はロール圧延などによって行う。歪み加工率は、例えば、図2(a)に示すように、低歪み加工前のチューブ高さH0と、低歪み加工後のチューブ高さHを用いて、下記式で示すことができる。
歪み率(%)=(1−H/H0)*100
歪み率(%)=(1−H/H0)*100
上記押出扁平管1は複数を並設して、フィン3、ヘッダチューブ4などを組み付けてろう付加熱に供する。ろう付加熱の条件は特に限定されるものではないが、通常、590〜610℃に加熱して(通常1〜10分)、ろう付を行う。上記ろう付に際しては、押出扁平管1の端部とヘッダチューブ4とを接合する際に、図3に示すように、ろう付加熱によって押出扁平管1では、表面層1aおよび流路孔内表面層2aが主として未再結晶粒になり、それよりも内層では、隣接する流路孔内表面層2a、2a間の内柱部領域1bも含めて主として再結晶粒になっている。
また、ろう付に際しては、図4に示すように、溶融したろう5と押出扁平管1表面との接触やろう5の流路孔2への回り込みが生じる場合もあるが、再結晶粒を内部に有することでろうの侵食が防止される。
ろう付加熱後においては、表面層1aおよび流路孔内表面層2aは主として未再結晶粒になっているとともに、その内層、特に内柱部領域1bは主として再結晶粒で構成されている。この押出扁平管1は、上記未再結晶粒によって高い耐力を示し、耐圧性に優れたものとなる。
また、ろう付に際しては、図4に示すように、溶融したろう5と押出扁平管1表面との接触やろう5の流路孔2への回り込みが生じる場合もあるが、再結晶粒を内部に有することでろうの侵食が防止される。
ろう付加熱後においては、表面層1aおよび流路孔内表面層2aは主として未再結晶粒になっているとともに、その内層、特に内柱部領域1bは主として再結晶粒で構成されている。この押出扁平管1は、上記未再結晶粒によって高い耐力を示し、耐圧性に優れたものとなる。
以上、上記実施形態によって本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態の説明に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜変更が可能である。
以下に、本発明の実施例を比較例と対比して説明する。
JIS A3003合金を溶解鋳造し、直径20cmのビレットを製造した。このビレットを通常の条件で均質化処理したのち押出加工することにより、図1に示すような幅20mm、高さ2mm、最薄肉部0.3mm、10個の冷媒通路丸穴を有した押出扁平管を成形した。
この押出扁平管を上下に配置したローラー間に通して圧延し低歪みを加えた後、600℃×3min保持のろう付熱処理し室温で引張試験を行った。なお、発明材8では上記低歪み加工を張力により行った。表1に加えた歪み量と機械的性質を示す。
また、押出扁平管の表面層、および表面と孔との間の中間点での組織をEBSP(Electron Back−Scatter diffraction Pattern)によって組織観察した。組織観察では、以下の条件で結晶方位、結晶粒径、占有率(面積率)を求めた。表面層は扁平面表面を、表面と孔との間の中間点は表面からその位置まで研磨した後、その研磨面を観察した。中間点は最薄肉部(図1示)の中間点である。
JIS A3003合金を溶解鋳造し、直径20cmのビレットを製造した。このビレットを通常の条件で均質化処理したのち押出加工することにより、図1に示すような幅20mm、高さ2mm、最薄肉部0.3mm、10個の冷媒通路丸穴を有した押出扁平管を成形した。
この押出扁平管を上下に配置したローラー間に通して圧延し低歪みを加えた後、600℃×3min保持のろう付熱処理し室温で引張試験を行った。なお、発明材8では上記低歪み加工を張力により行った。表1に加えた歪み量と機械的性質を示す。
また、押出扁平管の表面層、および表面と孔との間の中間点での組織をEBSP(Electron Back−Scatter diffraction Pattern)によって組織観察した。組織観察では、以下の条件で結晶方位、結晶粒径、占有率(面積率)を求めた。表面層は扁平面表面を、表面と孔との間の中間点は表面からその位置まで研磨した後、その研磨面を観察した。中間点は最薄肉部(図1示)の中間点である。
1 結晶方位測定
<測定装置> EBSP
<測定範囲> 400μm×400μmの1視野
<方位境界> 20°(押出方向に対する)
2 結晶粒径測定
<観察> EBSP
<測定範囲> 400μm×400μmの1視野
<測定方法> 観察された各々の結晶粒に対して、押出方向に平行な線分によって、最大となる結晶粒径(直径)を測定する。
3 占有率測定
<測定装置> EBSP
<測定範囲> 400μm×400μmの1視野
<測定> 未再結晶粒(または再結晶粒)を全て指定し、上記範囲内での占有率(%)を測定する。
<測定装置> EBSP
<測定範囲> 400μm×400μmの1視野
<方位境界> 20°(押出方向に対する)
2 結晶粒径測定
<観察> EBSP
<測定範囲> 400μm×400μmの1視野
<測定方法> 観察された各々の結晶粒に対して、押出方向に平行な線分によって、最大となる結晶粒径(直径)を測定する。
3 占有率測定
<測定装置> EBSP
<測定範囲> 400μm×400μmの1視野
<測定> 未再結晶粒(または再結晶粒)を全て指定し、上記範囲内での占有率(%)を測定する。
また、試験材について、ろう付によるエロージョンを評価するため、芯材(A3003)の両面にろう材(A4045)をクラッド率10%で貼り合せた板厚0.1mmのクラッドフィン材3と押出扁平管1、1を図5のように組付け、600℃×3min保持のろう付熱処理を行った。ろう付後にフィン3と押出扁平管3の接合部断面を観察し、押出扁平管3のエロージョン深さを測定した(図6)。なお、図中6はフィレット、図中7はエロージョン部分である。エロージョン深さがチューブ表面から最薄肉部の肉厚1/3以下の場合は○、1/3超の場合は△と評価した。
上記観察によって、隣接する結晶粒に関して、各々の結晶方位の差が20°以下であり、且つ各々の結晶粒粒径が20μm以下の結晶粒を未再結晶粒とし、方位差20°超え、結晶粒径20μm以上の結晶粒を再結晶粒とした。観察結果を表1に示した。
表に示すように本発明の1〜8の表面は未再結晶粒が5%以上になっており、高い耐力を有していることが明らかとなった。また、本発明の1〜7は内部に再結晶粒が30%以上あるため、内部が再結晶粒が30%未満となっている発明材8に比べ、耐エロージョン性に優れていることが確認された。
表に示すように本発明の1〜8の表面は未再結晶粒が5%以上になっており、高い耐力を有していることが明らかとなった。また、本発明の1〜7は内部に再結晶粒が30%以上あるため、内部が再結晶粒が30%未満となっている発明材8に比べ、耐エロージョン性に優れていることが確認された。
1 押出扁平管
1a 表面層
1b 内柱部領域
2 流路孔
2a 流路孔内表面層
3 フィン
4 ヘッダチューブ
5 ろう
1a 表面層
1b 内柱部領域
2 流路孔
2a 流路孔内表面層
3 フィン
4 ヘッダチューブ
5 ろう
Claims (3)
- ろう付加熱後において、表面層が未再結晶粒を面積率で5%以上有し、内層に再結晶粒を有することを特徴とする熱交換器用アルミニウム合金製押出多孔扁平管。
- 肉厚の1/2の箇所(表面と孔内表面の中間位置)では、再結晶粒を面積率で30〜100%有することを特徴とする請求項1に記載の熱交換器用アルミニウム合金製押出扁平管。
- 押出によって得られた熱交換器用アルミニウム合金製多孔扁平管に、ろう付に先立って、歪み率が2〜15%の低歪み加工を行うことを特徴とする熱交換器用アルミニウム合金製押出多孔扁平管の製造方法。
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