JP2006322437A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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徹 齊藤
Tatsushi Nakajima
樹志 中島
Junya Shudo
純也 首藤
Motoki Otani
元希 大谷
Tomohiko Ogimura
友彦 荻村
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Abstract

【課題】 内燃機関に使用される燃料の性状にかかわらず、燃料噴射弁における堆積物の生成を抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】 内燃機関10は、シリンダ11内に燃料噴射弁24から燃料26を直接噴射する。内燃機関10の制御装置は、燃料26中の添加物および不純物の少なくとも一方を検出する分光測定器40と、分光測定器40の検出結果に応じて燃料噴射弁24における堆積物の生成を抑制する制御を実行する電子制御装置30とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
従来、気筒内に燃料噴射弁から燃料を直接噴射する、いわゆる筒内噴射式の内燃機関が実用化されている。このような筒内噴射式の内燃機関にあっては、燃料噴射弁の先端および噴孔が燃焼室内に曝されているため、同先端および噴孔の周辺に堆積物が生成されやすい。
そこで、機関運転状態が堆積物の生成されやすい領域にあるときに、堆積物の生成を抑制する制御を実行する内燃機関の制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の装置は、機関運転状態が堆積物の生成されやすい低負荷高回転領域にあるときに、燃料噴射弁に供給される燃料の圧力を低下させた上で必要量の燃料を噴射するようにしている。このため、燃料の噴射される期間が延長されることとなり、噴射された燃料による冷却能力が向上するようになる。その結果、燃料噴射弁の先端および噴孔周辺の温度が低く維持されるようになり、同先端および噴孔周辺における堆積物の生成を抑制することができる。
特開平9−195820号公報 特開平10−339196号公報
ところで、オクタン価向上や摺動部の摩耗防止を目的として、内燃機関で使用される燃料に添加剤が入れられる場合がある。この添加剤に含まれる元素によっては、燃料噴射弁における堆積物の生成を促進させることがある。また、同様にして、燃料に含まれる不純物が堆積物の生成を促進させることもある。このような場合には、上記特許文献1に記載の装置による制御を行ったとしても、燃料噴射弁における堆積物の生成を抑制することは困難である。
なお、燃料噴射弁に堆積物が生成されたと判断した場合に、燃料噴射弁の噴射圧力を一時的に高めて先端および噴孔周辺の堆積物を除去する内燃機関の制御装置も提案されているが(例えば、特許文献2参照)、燃料噴射弁に一旦生成された堆積物を完全に除去することは困難である。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関に使用される燃料の性状にかかわらず、燃料噴射弁における堆積物の生成を抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、気筒内に燃料噴射弁から燃料を直接噴射する内燃機関の制御装置であって、燃料中の添加物および不純物の少なくとも一方を検出する検出手段と、同検出手段の検出結果に応じて前記燃料噴射弁における堆積物の生成を抑制する制御を実行する制御手段とを備えることを要旨としている。
上記構成によれば、燃料中の添加物および不純物の少なくとも一方が検出されるとともに、その検出結果に応じて燃料噴射弁における堆積物の生成を抑制する制御が実行される。その結果、添加物や不純物を含む燃料が使用されたとしても、燃料噴射弁における堆積物の生成を抑制することができる。
添加物や不純物が燃料噴射弁における堆積物の生成を促進させる度合いは、それらに含まれる元素の種類によって変化する。したがって、燃料中に添加物あるいは不純物が含まれることが検出された場合に、検出された元素の種類にかかわらず一律に堆積物の生成を抑制する制御を実行したとすると、その制御の実行が必要以上あるいは不十分となるおそれがある。
この点、請求項2に記載の発明によれば、前記検出手段は前記添加物および不純物の少なくとも一方に含まれる元素の種類を検出し、前記制御手段は検出された元素の種類に応じて前記堆積物の生成を抑制する制御を実行する。その結果、添加物や不純物に含まれる元素が燃料噴射弁における堆積物の生成を促進させる度合いに応じて、堆積物の生成を抑制する制御を適切に実行することができる。
燃料中に複数の添加物や不純物が含まれる場合には、それらに含まれる元素の組み合わせによっては、燃料噴射弁における堆積物の生成を促進させる度合いが特に大きくなることがある。したがって、検出された元素の種類に応じて堆積物の生成を抑制する制御を実行したとしても、その制御の実行が不十分となることがあり得る。
この点、請求項3に記載の発明によれば、前記制御手段は検出された複数の元素の組み合わせに応じて前記堆積物の生成を抑制する制御を実行する。その結果、添加物や不純物に含まれる複数の元素の組み合わせにより、燃料噴射弁における堆積物の生成を促進させる度合いが変化したとしても、その度合いに応じて堆積物の生成を抑制する制御を適切に実行することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の内燃機関の制御装置において、前記検出手段は燃料中における前記元素の濃度を更に検出し、前記制御手段は検出された元素の濃度に応じて前記堆積物の生成を抑制する制御を実行することを要旨としている。
上記構成によれば、検出された元素の濃度に応じて堆積物の生成を抑制する制御が実行されるため、同制御をより適切に実行することができる。
具体的には、請求項5に記載の発明によるように、燃料が燃焼する際に放出される光のスペクトルに基づき添加物あるいは不純物を検出することができる。すなわち、元素は炎色反応によって固有の輝線スペクトルを示すため、これに基づいて燃料中の添加物あるいは不純物を検出することができる。
請求項6に記載の発明は、 請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関の制御装置において、前記検出手段は燃料タンクへの燃料の補給に応じて前記添加物および不純物の少なくとも一方を検出することを要旨としている。
上記構成によれば、燃料タンクへの燃料の補給に応じて燃料中の添加物および不純物の少なくとも一方が検出されるため、燃料の補給による燃料の性状変化に合わせて添加物あるいは不純物の検出を行うことができる。なお、燃料タンク内の燃料が十分撹拌するにはある程度の時間を要するため、燃料の補給が完了してから所定時間が経過した後に添加物あるいは不純物の検出を行うことが望ましい。
本発明の一実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
図1に示すように、内燃機関10は、シリンダ11とそれに対応するピストン12とを備えている。シリンダ11にはシリンダヘッド14が組み付けられており、シリンダヘッド14には吸気通路15および排気通路16が接続されている。また、シリンダヘッド14には、吸気バルブ17及び排気バルブ18が配設されている。これらシリンダ11、ピストン12、シリンダヘッド14、吸気バルブ17及び排気バルブ18によって、燃焼室28が区画されている。そして、吸気バルブ17の開閉に応じて吸気通路15から吸気が燃焼室28に導入される。
また、燃料タンク20には燃料26が貯蔵されており、燃料レベルセンサ27によって燃料のレベルが検出される。燃料26は、燃料ポンプ22の駆動に基づいて汲み上げられ、燃料通路21,23を通じて燃料噴射弁24へと供給される。また、燃料ポンプ22の吐出量に基づいて、燃料噴射弁24へと供給される燃料の圧力が調整される。燃料噴射弁24は、アクチュエータ25により駆動され、シリンダ11内に燃料を直接噴射する。燃料噴射弁24から噴射された燃料は、上記ピストン12の頂面に形成された凹部13により点火プラグ19の方向へと導かれる。そして、上記吸気通路15から導入された吸気と燃料との混合気に、点火プラグ19によって点火が行われる。混合気が燃焼された後の排気は、上記排気バルブ18の開閉に応じて排気通路16から排出される。
電子制御装置30は、燃料噴射制御等、内燃機関10における種々の制御を統括して実行するものであり、演算装置、駆動回路の他、各種制御の演算結果やその演算に用いられる関数マップ等を記憶する記憶装置等を備えている。電子制御装置30は、内燃機関10の運転状態を検出する各種センサからの信号に基づいて、上記点火プラグ19、燃料ポンプ22、燃料噴射弁24、及びそれらのアクチュエータに駆動信号を出力する。また、電子制御装置30には、上記燃料レベルセンサ27及び分光測定器40の検出信号が入力される。
図2に、分光測定器40及びその周辺構成を拡大して示す。
同図2に示すように、上記燃焼室28を区画する上記シリンダ11の内周面には石英ガラス製のレンズ43が設けられている。レンズ43には、チューブ41に外周を覆われた光ファイバ42が接続されている。そして、燃焼室28における混合気の燃焼により放出される光は、レンズ43によって集められ、光ファイバ42によって分光測定器40内に導かれる。
分光測定器40は、回折格子44、複数のスリット45、及び光電子増倍管46を備えている。回折格子44は、表面に多数の細線が刻み込まれた凹面鏡であり、光の干渉を起こさせて入射光を波長によって分解する。スリット45は、回折格子44により分光された光以外の光を遮断する。光電子増倍管46は、スリット45を通過した光を導入して、光の強度を電流に変換する。そして、この電流に基づく信号が上記電子制御装置30に入力される。ここで、元素は炎色反応によって固有の輝線スペクトルを示すため、特定波長の光の強度を測定することにより、燃料に添加物あるいは不純物として含まれる元素の種類およびその濃度を検出することができる。
以下、堆積物の生成を抑制する制御の処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。なお、このフローチャートに示される一連の処理は、電子制御装置30により所定の周期をもって繰り返し実行される。
同図3に示すように、この一連の処理では、まず燃料タンクに燃料の補給が行われたか否かが判定される(ステップ10)。具体的には、燃料レベルセンサ27の検出信号に基づいて、燃料のレベルが増加したか否かが判定される。そして、燃料のレベルが増加した場合には、燃料タンク20に燃料の補給が行われた旨判定する。なお、燃料タンクに燃料の補給が行われた旨判定された場合には、その判定結果はリセットされるまで維持される。
この判定処理を通じて燃料タンクに燃料の補給が行われた旨判定された場合には(ステップ10:YES)、燃料タンク内の燃料が撹拌したか否か判定される(ステップ20)。具体的には、タイマカウンタをカウントして、カウント数が判定値RT以上になったか否かが判定される。ここで、判定値RTは、燃料タンクに補給された燃料が撹拌するのに十分な時間が経過したことを判定することのできる値に設定される。
この判定処理を通じて燃料タンク内の燃料が撹拌した旨判定された場合には(ステップ20:YES)、混合気の燃焼により放出される光の分光測定が行われる(ステップ30)。具体的には、上述したように、燃焼室28における混合気の燃焼により放出される光が、レンズ43によって集められ、光ファイバ42によって分光測定器40内に導かれる。分光測定器40では、回折格子44によって入射光が波長に応じて分解され、スリット45を通過した光が光電子増倍管46に導入される。光電子増倍管46では、光の強度が電流に変換される。そして、この電流に基づく信号が電子制御装置30に入力される。
このようにして混合気の燃焼により放出される光の分光測定が行われた後(ステップ30)、燃料に添加物あるいは不純物として含まれる元素の特定とその濃度の検出が行われる(ステップ40)。具体的には、上述したように、分光測定器40の検出信号に基づいて、燃料26に添加物あるいは不純物として含まれる元素の種類およびその濃度が検出される。ここで、燃料中の元素の種類およびその濃度と、燃料噴射弁における堆積物の生成量との間には、図4に示す関係のあることが本願の発明者らによって確認されている。堆積物の生成量は、所定の機関運転状態における燃料噴射弁の噴射量の低下率によって求められる。
同図4に示すように、燃料噴射弁における堆積物の生成量は、燃料中の元素濃度が大きくなるにつれて大きくなる。また、同生成量は、元素の種類によっても変化し、元素Dが最も小さく、元素C,B,Aとなるにつれて順に大きくなる。例えば、元素A,B,Cは添加剤に含まれるカリウム,鉄,マンガン,鉛等の金属であり、元素Dは硫黄である。元素Dは、それ単体が堆積物の生成を促進する度合いは小さいが、元素C(マンガン)と組み合わされると堆積物の生成を促進させる度合いが特に大きくなる。濃度D2は、想定され得る最も高い元素濃度であり、例えば100ppmである。ここでは、燃料26に含まれる元素として元素C,Dが特定され、その元素濃度が濃度D1と検出されたものとする。なお、この場合、堆積物の生成を抑制する制御を実行しなければ、堆積物の生成量は生成量DP1となる。
このようにして燃料に添加物あるいは不純物として含まれる元素の特定とその濃度の検出が行われた後(ステップ40)、検出された元素の種類とその濃度に応じて堆積物の生成を抑制する制御の態様が決定される(ステップ50)。具体的には、図5,6に示すグラフに基づいて、燃料噴射弁24に供給される燃料の圧力および点火プラグ19による点火時期が決定される。図5は、燃料中の元素濃度が濃度D1の場合について、燃料圧力と堆積物の生成量との関係を示している。
同図5に示すように、燃料噴射弁における堆積物の生成量は、燃料圧力が大きくなるにつれて小さくなる。これは、燃料噴射弁に供給される燃料の圧力、すなわち燃料の噴射圧力が大きくなると、噴孔周辺に生成された堆積物が除去されやすくなるためである。なお、燃料圧力P1は初期値であり、例えば8MPaに設定されている。元素C,Dが燃料中に濃度D1で存在する場合には、堆積物の生成量は生成量DP4となる。ここでは、同生成量DP4を目標値である生成量DP3まで小さくするために燃料圧力を圧力P2に決定する。
また、図6に示すように、燃料噴射弁における堆積物の生成においては、堆積物の生成が抑制される臨界温度が存在する。したがって、燃料噴射弁の先端温度をこの臨界温度以下に保持すれば、堆積物の生成を抑制することができる。なお、温度T2は、燃料中の元素濃度が低いときにおける臨界温度であり、例えば150℃である。元素C,Dが燃料中に濃度D1で存在する場合には、燃料噴射弁24の先端温度を温度T1以下にする必要があると決定する。なお、このようにして堆積物の生成を抑制する制御の態様が決定された後、燃料タンクに燃料の補給が行われた旨の判定結果はリセットされる。したがって、上記分光測定、元素の特定と濃度検出、及び堆積物生成の抑制態様の決定(ステップ30〜50)は、燃料タンクへの燃料の補給に応じて一度だけ行われる。
一方、上記判定処理を通じて、燃料タンクに燃料の補給が行われていない旨判定された場合(ステップ10:NO)、及び燃料タンク内の燃料が撹拌していない旨判定された場合には(ステップ20:NO)、上記分光測定、元素の特定と濃度検出、及び堆積物生成の抑制態様の決定(ステップ30〜50)は行われない。
このようにして検出された元素の種類とその濃度に応じて堆積物の生成を抑制する制御の態様が決定された後(ステップ50)、機関運転状態の検出が行われる(ステップ60)。具体的には、内燃機関10の運転状態を検出する各種センサからの信号に基づいて、回転速度、負荷率、冷却水温等の機関運転状態が検出される。
このようにして機関運転状態の検出が行われた後(ステップ60)、燃料噴射弁の先端温度が算出される(ステップ70)。具体的には、上記回転速度、負荷率、冷却水温等に基づいて、燃料噴射弁24の先端温度が算出される。なお、内燃機関10の運転状態と燃料噴射弁24の先端温度との関係は、予め実験等により求めておくことができる。
このようにして燃料噴射弁の先端温度が算出された後(ステップ70)、燃料噴射弁に供給される燃料の圧力の制御が行われる(ステップ80)。具体的には、上述したように決定された燃料圧力P2となるように、燃料ポンプ22の吐出量が制御される。
このようにして燃料噴射弁に供給される燃料の圧力の制御が行われた後(ステップ80)、混合気への点火時期の制御が行われる(ステップ90)。ここで、点火プラグ19による点火時期を遅角側に補正することによって、燃焼室28での混合気の燃焼温度、ひいては燃料噴射弁24の先端温度を低下させることができる。このため、燃料噴射弁24の先端温度が、上述したように決定された温度T1以下となるように、点火プラグ19による点火時期が制御される。
このようにして混合気への点火時期の制御が行われた後(ステップ90)、この一連の処理は一旦終了される。
以上詳述したように、本実施形態にかかる内燃機関の制御装置によれば、以下に列記するような効果が得られる。
(1)燃料26中の添加物および不純物が検出されるとともに、その検出結果に応じて燃料噴射弁24における堆積物の生成を抑制する制御が実行される。その結果、添加物や不純物を含む燃料が使用されたとしても、燃料噴射弁24における堆積物の生成を抑制することができる。
(2)添加物や不純物が燃料噴射弁24における堆積物の生成を促進させる度合いは、それらに含まれる元素の種類によって変化する。したがって、燃料26中に添加物あるいは不純物が含まれることが検出された場合に、検出された元素の種類にかかわらず一律に堆積物の生成を抑制する制御を実行したとすると、その制御の実行が必要以上あるいは不十分となるおそれがある。
この点、本実施形態によれば、添加物および不純物に含まれる元素の種類を検出し、検出された元素の種類に応じて堆積物の生成を抑制する制御が実行される。その結果、添加物や不純物に含まれる元素が燃料噴射弁24における堆積物の生成を促進させる度合いに応じて、堆積物の生成を抑制する制御を適切に実行することができる。
(3)燃料26中に複数の添加物や不純物が含まれる場合には、それらに含まれる元素の組み合わせによっては、燃料噴射弁24における堆積物の生成を促進させる度合いが特に大きくなることがある。したがって、検出された元素の種類に応じて堆積物の生成を抑制する制御を実行したとしても、その制御の実行が不十分となることがあり得る。
この点、本実施形態によれば、検出された複数の元素の組み合わせに応じて堆積物の生成を抑制する制御が実行される。その結果、添加物や不純物に含まれる複数の元素の組み合わせにより、燃料噴射弁24における堆積物の生成を促進させる度合いが変化したとしても、その度合いに応じて堆積物の生成を抑制する制御を適切に実行することができる。
(4)検出された元素の燃料26中の濃度に応じて堆積物の生成を抑制する制御が実行されるため、同制御をより適切に実行することができる。
(5)燃料タンク20への燃料の補給に応じて燃料26中の添加物および不純物が検出されるため、燃料の補給による燃料26の性状変化に合わせて添加物あるいは不純物の検出を行うことができる。また、燃料の補給が完了してから所定時間が経過した後に添加物あるいは不純物の検出を行っているため、燃料タンク20内の燃料が十分撹拌した後に添加物あるいは不純物の検出を行うことができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記実施形態では、燃料タンク20に燃料の補給が行われた後、燃料タンク20内の燃料が撹拌したか否か判定するようにしたが、燃料タンク20がほぼ空の状態で燃料の補給が行われた場合にはこの判定を省略してもよい。また、燃料の補給量に応じて、燃料タンク20内の燃料が撹拌したことを判定する時間を変更してもよい。あるいは、燃料タンク20への燃料の補給の有無にかかわらず、常に燃料26中の元素の特定と濃度の検出を行うとともに、その結果に応じて堆積物の生成を抑制する制御の態様を決定してもよい。
・上記実施形態では、検出された複数の元素の組み合わせに応じて堆積物の生成を抑制する制御を実行するようにしたが、このような組み合わせを考慮することなく元素の種類に応じた制御のみを行ってもよい。図7に示すように、例えば元素Aが濃度D1で検出された場合には、堆積物の生成量DP5を生成量DP3とすべく、燃料圧力を圧力P3とすればよい。また、図8に示すように、燃料噴射弁の先端温度を温度T3以下とするように点火時期制御を行えばよい。
・上記実施形態では、検出された元素の燃料26中の濃度に応じて堆積物の生成を抑制する制御を実行するようにしたが、元素の濃度にかかわらず、元素の種類あるいは元素の組み合わせのみに応じて、堆積物の生成を抑制する制御を実行してもよい。例えば、元素Cが検出された場合には、図4に示す想定され得る最も高い元素濃度D2を用いて、堆積物の生成を抑制する制御を実行すればよい。この場合、図9に示すように、堆積物の生成量は、元素濃度D1のときの図7と比較して多くなる。そして、堆積物の生成量DP6を生成量DP3とすべく、燃料圧力を圧力P4とすればよい。また、図10に示すように、燃料噴射弁の先端温度を温度T4以下とするように点火時期制御を行えばよい。
・上記実施形態では、添加物および不純物に含まれる元素の種類を検出し、検出された元素の種類に応じて堆積物の生成を抑制する制御を実行するようにしたが、添加物および不純物に含まれる元素の有無のみに応じて、堆積物の生成を抑制する制御を実行してもよい。例えば、図4に示す想定され得る最も高い元素濃度D2を用いるとともに、図9に示す元素Aの場合を想定して堆積物の生成を抑制する制御を実行すればよい。この場合、図11に示すように、堆積物の生成量DP7を生成量DP3とすべく、燃料圧力を圧力P5とすればよい。また、図12に示すように、燃料噴射弁の先端温度を温度T5以下とするように点火時期制御を行えばよい。なお、このように燃料中の添加物および不純物に含まれる元素の有無のみに応じて堆積物の生成を抑制する制御を実行する場合には、回折格子44の代わりにプリズムを用いたり、光電子増倍管の代わりにフォトダイオードを用いたりすることも可能である。
・上記実施形態では、燃料噴射弁24における堆積物の生成を抑制する制御として、燃料圧力制御および点火時期制御を実行するようにしたが、それらの制御のいずれか一方のみ、あるいは燃料噴射時期や燃料噴射量の制御等その他の制御を実行してもよい。
・上記実施形態では、燃料26中の添加物および不純物の双方を検出するようにしたが、それらの一方のみを検出するようにしてもよい。要するに、燃料26中の添加物および不純物の少なくとも一方を検出して、その検出結果に応じて燃料噴射弁24における堆積物の生成を抑制する制御を実行すればよい。
・上記実施形態では、シリンダ11内に燃料噴射弁24から燃料を直接噴射するとともに点火プラグ19によって混合気に点火を行う、いわゆる筒内噴射式のガソリンエンジンに本発明を適用するようにしたが、ディーゼルエンジンに本発明を適用してもよい。要するに、気筒内に燃料噴射弁から燃料を直接噴射する内燃機関であれば、本発明を適用することができる。
本発明の一実施形態にかかる内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図。 上記内燃機関の制御装置が備える分光測定器の構成を示す拡大断面図。 堆積物の生成を抑制する制御の処理手順を示すフローチャート。 燃料中の元素の種類およびその濃度と堆積物の生成量との関係を示すグラフ。 燃料中の元素の種類および燃料圧力と堆積物の生成量との関係を示すグラフ。 燃料中の元素の種類およびその濃度と堆積物生成が抑制される臨界温度との関係を示すグラフ。 燃料中の元素の種類および燃料圧力と堆積物の生成量との関係を示すグラフ。 燃料中の元素の種類およびその濃度と堆積物生成が抑制される臨界温度との関係を示すグラフ。 燃料中の元素の種類および燃料圧力と堆積物の生成量との関係を示すグラフ。 燃料中の元素の種類およびその濃度と堆積物生成が抑制される臨界温度との関係を示すグラフ。 燃料圧力と堆積物の生成量との関係を示すグラフ。 燃料中の元素の濃度と堆積物生成が抑制される臨界温度との関係を示すグラフ。
符号の説明
10…内燃機関、11…シリンダ、12…ピストン、13…凹部、14…シリンダヘッド、15…吸気通路、16…排気通路、17…吸気バルブ、18…排気バルブ、19…点火プラグ、20…燃料タンク、21,23…燃料通路、22…燃料ポンプ、24…燃料噴射弁、25…アクチュエータ、26…燃料、27…燃料レベルセンサ、28…燃焼室、30…電子制御装置、40…分光測定器、41…チューブ、42…光ファイバ、43…レンズ、44…回折格子、45…スリット、46…光電子増倍管。

Claims (6)

  1. 気筒内に燃料噴射弁から燃料を直接噴射する内燃機関の制御装置であって、
    燃料中の添加物および不純物の少なくとも一方を検出する検出手段と、同検出手段の検出結果に応じて前記燃料噴射弁における堆積物の生成を抑制する制御を実行する制御手段とを備える内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記検出手段は前記添加物および不純物の少なくとも一方に含まれる元素の種類を検出し、前記制御手段は検出された元素の種類に応じて前記堆積物の生成を抑制する制御を実行する内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は検出された複数の元素の組み合わせに応じて前記堆積物の生成を抑制する制御を実行する内燃機関の制御装置。
  4. 請求項2又は3に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記検出手段は燃料中における前記元素の濃度を更に検出し、前記制御手段は検出された元素の濃度に応じて前記堆積物の生成を抑制する制御を実行する内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置において、
    前記検出手段は燃料が燃焼する際に放出される光のスペクトルに基づき前記添加物および不純物の少なくとも一方を検出する内燃機関の制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関の制御装置において、
    前記検出手段は燃料タンクへの燃料の補給に応じて前記添加物および不純物の少なくとも一方を検出する内燃機関の制御装置。
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