JP2006321838A - 転動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低発塵性且つ低アウトガスの転動装置を提供する。
【解決手段】転がり軸受の内輪1,外輪2,転動体3,及び保持器4の表面には、シラハイドロカーボン油を基油としそれに親水性シリカを含有させた潤滑剤が、薄膜状に均一に塗布されていて、転がり軸受が潤滑されている。親水性シリカの含有量は、潤滑剤全体に対して0.1質量%以上5質量%以下である。また、親水性シリカの一次粒径は、5nm以上40nm以下であることが好ましい。さらに、シラハイドロカーボン油の40℃における動粘度は、90mm2 /s以上130mm2 /s以下であることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、転がり軸受,ボールねじ,リニアガイド装置,直動ベアリング等の転動装置に関する。
転動装置は、高速回転,高荷重等の厳しい条件下でも作動するように、潤滑油,グリース等の潤滑剤で潤滑されているものが多い。しかしながら、潤滑剤が使用されている転動装置は、作動に伴って潤滑剤が飛散したり(発塵)、温度上昇によって潤滑剤の基油が気化して(アウトガス)、周辺環境を汚染する場合があるため、クリーンルーム,半導体製造装置,液晶パネル製造装置等のような清浄な環境を必要とする装置には使用できないという問題があった。また、同様の理由から、真空環境下においても使用できないという問題があった。
特に、半導体素子を始めとする各種電子素子や液晶パネルの駆動回路は、近年ますます微細化,高集積化の傾向にあるため、それに伴って微量の粒子(パーティクル)が製品の性能や信頼性に及ぼす影響が大きくなってきている。そのため、清浄な環境を必要とする半導体製造装置,液晶パネル製造装置等に使用される転動装置に対しては、低発塵性の要求がますます高まる傾向にある。
このようなことから、上記のような清浄な環境を必要とする装置や真空環境下にも適用可能な転動装置が提案されている。例えば、軌道面や転動体の表面に固体潤滑膜を形成した転動装置が提案されている。また、転動装置のうち転がり軸受については、フッ素樹脂製の保持器を備えるものが提案されている。
固体潤滑膜としては、軟質金属(金,銀,鉛等),層状化合物(二硫化モリブデン,二硫化タングステン等),フッ素樹脂等が一般的である。軟質金属及びフッ素樹脂の場合は、転動装置の作動に伴って発生する摩擦力によって、潤滑物質の粒子が固体潤滑膜の表面から徐々に削り取られ、この摩耗粒子が相手面に転移して薄い被膜を形成することによって潤滑が行われる。また、層状化合物の場合は、劈開性を有しているため、劈開面が少しずつ摩耗することにより潤滑性を発現するものである。
さらに、フッ素樹脂製の保持器の場合は、転がり軸受の回転に伴って保持器と転動体との摺接によりフッ素樹脂の摩耗粒子が発生し、軌道輪の軌道面や転動体の転動面に転移して潤滑膜を形成することによって潤滑が行われる。
特開2002−105473号公報
しかしながら、固体潤滑膜はいずれも自己犠牲型の潤滑機構を有するものであるから、摩耗粒子の発生は避けられず、優れた低発塵性は期待できなかった。
また、フッ素樹脂製の保持器の場合は、保持器を構成する材料の摩擦摩耗特性が摩耗粒子の転移性に影響する。すなわち、摩耗しやすい材料の場合は、摩耗粒子の転移が過多となって発塵の原因となるばかりでなく、摩耗粒子の噛み込みにより転がり軸受の回転が停止するおそれがある。逆に、摩耗しにくい材料の場合は、摩耗粒子の転移が少なく潤滑不足となるため、軌道輪の軌道面や転動体の転動面が摩耗して発塵の原因となるおそれがある。さらに、フッ素樹脂は成形性が低いので、削り加工により保持器を製造しなければならず、コスト高になってしまうという問題点も有している。
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、低発塵性且つ低アウトガスの転動装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る請求項1の転動装置は、外面に軌道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の外方に配置された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配された複数の転動体と、を備える転動装置において、前記内方部材の前記転動体との接触面、前記外方部材の前記転動体との接触面、及び前記転動体の転動面の少なくとも一つに、シラハイドロカーボン油に0.1質量%以上5質量%以下の親水性シリカを含有させた潤滑剤を配したことを特徴とする。
また、本発明に係る請求項2の転動装置は、外面に軌道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の外方に配置された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配された複数の転動体と、前記内方部材及び前記外方部材の間に前記転動体を保持する保持器と、を備える転動装置において、前記内方部材の前記転動体との接触面、前記外方部材の前記転動体との接触面、前記転動体の転動面、及び前記保持器の表面の少なくとも一つに、シラハイドロカーボン油に0.1質量%以上5質量%以下の親水性シリカを含有させた潤滑剤を配したことを特徴とする。
本発明の転動装置は、シラハイドロカーボン油を基油とする潤滑剤を、該転動装置を構成する部材の転がり接触面に配したことを特徴としている。シラハイドロカーボン油は飛散しにくく且つ蒸気圧が低いので、本発明の転動装置は低発塵性且つ低アウトガスである。
また、シラハイドロカーボン油中で優れた分散性を示す親水性シリカが、転がり接触面間に形成される油膜に入り込むため、転がり接触面の直接接触が抑制される。よって、摩耗,焼付き等の損傷が転がり接触面(軌道面や転動体の転動面等)に生じることが抑制される。
一般には、親油性を有する粉末は基油に対して優れた分散性を示し、親油性を有しておらず親水性を有する粉末は基油に対して優れた分散性を示さないが、親水性シリカはシラノール基を備えているので、シラノール基の作用により、親油性を有していないにもかかわらずシラハイドロカーボン油に対して優れた分散性を示す。よって、親水性シリカは、一次粒径が0.1μm以下の超微粒子であっても、ほとんど凝集することなくシラハイドロカーボン油中に均一に分散する。親油性を付与する処理を親水性シリカに施したり、疎水性付与剤を潤滑剤に添加する必要はない。
親水性シリカの含有量が0.1質量%未満であると、十分な耐焼付き性及び耐摩耗性が得られないおそれがある。一方、5質量%超過であると、潤滑剤中で二次凝集体が生成しやすくなるため、転動装置の転がり接触面間に親水性シリカが入り込みにくくなる。
さらに、本発明に係る請求項3の転動装置は、請求項1又は請求項2に記載の転動装置において、前記親水性シリカの一次粒径が5nm以上40nm以下であることを特徴とする。
親水性シリカの一次粒径が5nm未満であると、親水性シリカの凝集性が強くなるため、大きな二次凝集体が生成して、油膜に入り込みにくくなる。一方、40nm超過であると、厚さが1μm程度である油膜に入り込みにくくなる。
さらに、本発明に係る請求項4の転動装置は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の転動装置において、前記シラハイドロカーボン油の40℃における動粘度が90mm2 /s以上130mm2 /s以下であることを特徴とする。
シラハイドロカーボン油の40℃における動粘度が30mm2 /s未満であると、潤滑剤の潤滑性が不十分となり、転動装置を構成する前述の各部品に摩耗が生じて摩耗粉が発生するおそれがある。一方、200mm2 /s超過であると、撹拌抵抗による発熱によって潤滑剤の蒸発が促進されるおそれがある。このような不都合がより生じにくくするためには、シラハイドロカーボン油の40℃における動粘度は90mm2 /s以上130mm2 /s以下であることがより好ましい。
なお、本発明は種々の転動装置に適用することができる。例えば、転がり軸受,ボールねじ,リニアガイド装置,直動ベアリング等である。また、本発明における内方部材とは、転動装置が転がり軸受の場合には内輪、同じくボールねじの場合にはねじ軸、同じくリニアガイド装置の場合には案内レール、同じく直動ベアリングの場合には軸をそれぞれ意味する。また、外方部材とは、転動装置が転がり軸受の場合には外輪、同じくボールねじの場合にはナット、同じくリニアガイド装置の場合にはスライダ、同じく直動ベアリングの場合には外筒をそれぞれ意味する。
本発明の転動装置は、シラハイドロカーボン油と親水性シリカとを有する潤滑剤で潤滑されているので、低発塵性且つ低アウトガスである。
本発明に係る転動装置の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る転動装置の一実施形態である転がり軸受の構造を示す部分縦断面図である。この転がり軸受(深溝玉軸受)は、外周面に軌道面1aを有する内輪1と、軌道面1aに対向する軌道面2aを内周面に有する外輪2と、両軌道面1a,2a間に転動自在に配された複数の転動体(玉)3と、内輪1及び外輪2の間に複数の転動体3を保持する保持器4と、を備えている。なお、保持器4は備えていなくてもよい。
内輪1及び外輪2は、軸受鋼,ステンレス鋼等の金属材料で構成されているが、所望により、その表面全面をセラミックスの被膜で被覆してもよい。セラミックスの種類は、内輪1及び外輪2を構成する金属材料(母材)に対する密着性が優れていることから、窒化チタン,炭窒化チタン,窒化クロム等が好ましい。なお、転がり軸受が特に腐食性の高い環境下で使用される場合には、内輪1及び外輪2全体を、窒化ケイ素,炭化ケイ素,部分安定化ジルコニア,アルミナ等のセラミックスで構成してもよい。
転動体3も、軸受鋼,ステンレス鋼等の金属材料で構成されているが、窒化ケイ素,炭化ケイ素,部分安定化ジルコニア,アルミナ等のセラミックスで構成してもよい。
内輪1,外輪2,及び転動体3をセラミックスで構成すれば(あるいは、金属材料で構成し表面にセラミックスの被膜を設れば)、耐食性が優れているため、腐食性の高い環境下においても低発塵性が優れている。また、転動体3を構成するセラミックスと内輪1及び外輪2を構成するセラミックスとを異なる種類とすれば(あるいは、転動体3を構成するセラミックスと内輪1及び外輪2の表面に設けられた被膜を構成するセラミックスとを異なる種類とすれば)、同種のセラミックスとした場合と比べて凝着摩耗が生じにくくなるため、それによる発塵を抑制することができる。
さらに、軌道面1a,2aや転動体3の表面には、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)被膜を形成してもよい。
このような転がり軸受の内輪1,外輪2,転動体3,及び保持器4の表面には、シラハイドロカーボン油を基油としそれに親水性シリカを含有させた潤滑剤が、薄膜状に均一に塗布されていて(図示せず)、転がり軸受が潤滑されている。親水性シリカの含有量は、潤滑剤全体に対して0.1質量%以上5質量%以下である。また、親水性シリカの一次粒径は、5nm以上40nm以下であることが好ましい。
なお、内輪1,外輪2,転動体3,及び保持器4の全てについて、表面に前記潤滑剤を塗布することが最も好ましいが、前記軸受部品のうち少なくとも一つの表面に前記潤滑剤を塗布すれば、転がり軸受の潤滑を行うことができる。また、潤滑剤の塗布は、内輪1,外輪2,転動体3,及び保持器4の表面全体に対して施してもよいが、内輪1の転動体3との接触面(軌道面1a)、外輪2の転動体3との接触面(軌道面2a)、転動体3の転動面(玉の表面)、保持器4の摺動面(内輪1,外輪2,転動体3との接触面)に前記潤滑剤を塗布すれば、転がり軸受の潤滑を行うことができる。
このような本実施形態の転がり軸受には、潤滑剤の基油としてシラハイドロカーボン油が用いられているが、シラハイドロカーボン油は飛散しにくく且つ蒸気圧が低いので、本実施形態の転がり軸受は低発塵性且つ低アウトガスである。また、本実施形態の転がり軸受は、長期間にわたって内輪1,外輪2,転動体3,及び保持器4に摩耗が生じにくいので、摩耗粉の発生に起因する発塵も生じにくい。さらに、潤滑剤を薄く塗布するだけで転がり軸受の潤滑を行うことができるので、転がり軸受の省エネルギー化及びメンテナンスフリー化を達成することができる。
シラハイドロカーボン油の種類は特に限定されるものではないが、下記の化学式(I)で表されるシラハイドロカーボン油が好ましい。
Figure 2006321838
なお、化学式(I)中のR1 ,R2 ,及びR3 は、相互に同種又は異種の炭化水素基であり、nは0〜2の整数である。
例えば、化学式(I)中のR1 ,R2 ,及びR3 は、脂肪族炭化水素基,脂環式炭化水素基,芳香族炭化水素基等のいずれの炭化水素基でもよい。そして、1種のシラハイドロカーボン油を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、本発明の目的が損なわれない程度の量であれば、シラハイドロカーボン油に他種の基油を混合してもよい。ただし、シラハイドロカーボン油の40℃における動粘度は、90mm2 /s以上130mm2 /s以下であることが好ましい。
また、シラハイドロカーボン油を基油とする潤滑剤には、その各種性能をさらに向上させるために、所望により種々の添加剤を添加してもよい。使用される添加剤としては、例えば、酸化防止剤,防錆剤,極圧剤,油性剤,及び金属不活性化剤等があげられ、これらは単独又は2種以上を混合して用いることができる。
なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては転動装置の例として深溝玉軸受をあげて説明したが、本発明は、他の種類の様々な転がり軸受に対して適用することができる。例えば、アンギュラ玉軸受,自動調心玉軸受,円筒ころ軸受,円すいころ軸受,針状ころ軸受,自動調心ころ軸受等のラジアル形の転がり軸受や、スラスト玉軸受,スラストころ軸受等のスラスト形の転がり軸受である。また、本発明は、転がり軸受に限らず、他の種類の様々な転動装置に対して適用することができる。例えば、ボールねじ,リニアガイド装置,直動ベアリング等である。
〔実施例〕
以下に、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。図1の転がり軸受とほぼ同様の構成の転がり軸受(呼び番号608)において、潤滑剤を表1〜3に示すように種々変更したもの(基油の種類及び40℃における動粘度、並びに、親水性シリカの含有量及び一次粒径を変更したもの)を用意した。
なお、内輪,外輪,転動体はSUS440C製であり、保持器はSUS304製の波形保持器である。また、各転がり軸受は、内輪,外輪,転動体,保持器を完全脱脂し、潤滑剤を塗布した後に組み立てて製造したものである。潤滑剤の塗布は、以下のようにして行った。内輪の軌道面,外輪の軌道面,転動体の転動面,及び保持器の摺動面に、潤滑剤0.03mlを塗布した後、遠心分離器に装着し、500Gの遠心力が作用するように回転させて(5分間)、余分な潤滑剤を取り除いた。
Figure 2006321838
Figure 2006321838
Figure 2006321838
表1〜3に記載の基油「SHC油」とは、40℃における動粘度の異なる2種のシラハイドロカーボン油を種々の比率で混合して、表1〜3に示すような動粘度に調整したものである。用いたシラハイドロカーボン油は、CH3 Si(CH2 CH2 Si−(C6 133 3 と、Si(C3 6 Si(n−C12253 4 である。前者の40℃における動粘度は57mm2 /sであり、後者は206mm2 /sである。
このようにして得られた16種の転がり軸受の発塵性(発塵量及び発塵寿命)を、図2に示すような軸受発塵試験装置20を用いて評価した。軸受発塵試験装置20のシャフト11とハウジング12との間に、転がり軸受10,10が2個一組で取り付けられていて、この転がり軸受10,10にはコイルばね13によってアキシアル荷重が負荷されている。そして、転がり軸受10,10は、ベルト15及びプーリ16を備えた磁性流体シール付き回転導入機17を介して伝えられるモータ14の動力によって回転駆動されるようになっている。
転がり軸受10,10を回転させると塵埃が発生し、該塵埃の粒子は転がり軸受10,10の外部に飛散して、軸受発塵試験装置20の下部に備えられたロート18に集められる。塵埃粒子は光散乱式のパーティクルカウンタ19に送られ、その数が計測される。そして、計測された塵埃粒子の個数が100を超えるまでの時間を発塵寿命とした。なお、表1〜3に示した発塵寿命の数値は、比較例1の転がり軸受の発塵寿命を1とした場合の相対値で示してある。
試験条件を以下に示し、試験結果を表1〜3に併せて示す。
回転速度:300min-1
アキシアル荷重:9.8N
雰囲気 :大気中
表1,2から分かるように、実施例1〜11の転がり軸受は、発塵量が少なく、発塵寿命が優れていた。ただし、シラハイドロカーボン油の動粘度が比較的低い実施例7と、比較的高い実施例10,11とについては、他の実施例よりも若干発塵量が多かった。低粘度の場合は、潤滑性が若干低いため、軸受部品に摩耗が生じて摩耗粉が発生したものと考えられる。また、高粘度の場合は、撹拌抵抗による発熱によってシラハイドロカーボン油の蒸発が促進され、転がり軸受から放出されたシラハイドロカーボン油の蒸気が凝集して粒子となったものと考えられる。
これに対して、表3から分かるように、基油の種類が異なる比較例3,4や、親水性シリカに代えて疎水性シリカを用いた比較例2や、親水性シリカの含有量が本発明の範囲外である比較例1,5は、実施例1〜11と比べて発塵寿命が短かった。また、比較例2,3,5は発塵量が多かった。
本発明の転動装置は、高い清浄性が要求される用途に好適である。例えば、半導体製造装置,液晶パネル製造装置等に好適に使用可能である。
本発明に係る転動装置の一実施形態である転がり軸受の構造を示す部分縦断面図である。 転がり軸受の発塵量を測定する軸受発塵試験装置の概略図である。
符号の説明
1 内輪
1a 軌道面
2 外輪
2a 軌道面
3 転動体
4 保持器
10 転がり軸受

Claims (4)

  1. 外面に軌道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の外方に配置された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配された複数の転動体と、を備える転動装置において、
    前記内方部材の前記転動体との接触面、前記外方部材の前記転動体との接触面、及び前記転動体の転動面の少なくとも一つに、シラハイドロカーボン油に0.1質量%以上5質量%以下の親水性シリカを含有させた潤滑剤を配したことを特徴とする転動装置。
  2. 外面に軌道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の外方に配置された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配された複数の転動体と、前記内方部材及び前記外方部材の間に前記転動体を保持する保持器と、を備える転動装置において、
    前記内方部材の前記転動体との接触面、前記外方部材の前記転動体との接触面、前記転動体の転動面、及び前記保持器の表面の少なくとも一つに、シラハイドロカーボン油に0.1質量%以上5質量%以下の親水性シリカを含有させた潤滑剤を配したことを特徴とする転動装置。
  3. 前記親水性シリカの一次粒径が5nm以上40nm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転動装置。
  4. 前記シラハイドロカーボン油の40℃における動粘度が90mm2 /s以上130mm2 /s以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の転動装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008179669A (ja) * 2007-01-23 2008-08-07 Showa Shell Sekiyu Kk 潤滑油組成物
JP2008223872A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Jtekt Corp ハブユニットの製造方法
WO2020195967A1 (ja) * 2019-03-22 2020-10-01 Ntn株式会社 転がり軸受

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