JP2006321263A - 車輪情報処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の通信機から送信される車輪情報を安定かつ正常に処理することができる車輪情報処理装置を提供する。
【解決手段】 車両10は、車輪に関連する車輪情報を処理する車輪情報処理装置を備え、この車輪情報処理装置は、トリガ信号を送信し、車輪情報を示す信号を受信可能である車体側通信機25と、トリガ信号を受信すると、車体側通信機25への信号の送信を各々が異なる送信タイミングで開始する複数の車輪側通信機44と、を備え、車体側通信機25は、所定の条件が成立するたびに車輪側通信機44にトリガ信号を送信する。
【選択図】 図3
【解決手段】 車両10は、車輪に関連する車輪情報を処理する車輪情報処理装置を備え、この車輪情報処理装置は、トリガ信号を送信し、車輪情報を示す信号を受信可能である車体側通信機25と、トリガ信号を受信すると、車体側通信機25への信号の送信を各々が異なる送信タイミングで開始する複数の車輪側通信機44と、を備え、車体側通信機25は、所定の条件が成立するたびに車輪側通信機44にトリガ信号を送信する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、車両に設けられた車輪に関連する車輪情報を処理する車輪情報処理装置に関する。
従来から、タイヤに固定されたホイールユニットに配置されたセンサにより検出されたタイヤの空気圧などのタイヤの状態をタイヤ側から一定の時間ごとに送信し車体側の中央コントロールユニットで受信するという、車両のタイヤ空気圧を監視するシステムのためのデータ送信方法が知られている。このデータ送信方法では、各ホイールユニットに設けられた異なる内部クロック間の自然なずれを利用して、複数のホイールユニットのそれぞれからの送信が同時に行われて中央コントロールユニットで衝突することを避けている(例えば、特許文献1参照。)。
また、従来から、各タイヤに設けられた送信機から同一の周波数で送信される信号が混信しないように、各送信機からの信号をそれぞれ異なる素数周期で送信するタイヤ空気圧警報システムも知られている(例えば、特許文献2参照。)。さらに、タイヤの回転に伴う遠心力を検出して、その遠心力から算出されたタイヤの回転周期に基づいて、タイヤからのタイヤ空気圧の送信間隔を設定するタイヤ空気圧検出装置も知られている。このタイヤ空気圧検出装置では、各タイヤにそれぞれ設けられたセンサからの送信は所定周波数により行われ、その送信タイミングは、複数のタイヤ間でそれぞれ異なるように設定されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2004−242323号公報
実開平5−13802号公報
特開2003−335115号公報
上述のように、複数の通信機から同一の周波数で送信された信号が互いに重畳して正常に受信できないことを回避するために、内部クロックの自然なずれを利用したり、あるいは、複数の通信機のそれぞれの送信タイミングを予め異なるように設定したりすることが知られている。しかし、内部クロックの自然なずれを利用する場合には、偶然に送信のタイミングが一致してしまい、複数の送信機からの信号が重畳してしまうことがある。また、複数の通信機のそれぞれの送信タイミングを予め異なるように設定したとしても、時間の経過につれて送信タイミングが変化して、やがて複数の送信機からの信号が重畳してしまうことがある。そして、このような状態になると、複数の通信機から送信された信号を正常に受信することができなくなってしまい、各通信機からの情報を正常に処理し得なくなるおそれがある。
そこで、本発明は、複数の通信機から送信される車輪情報を安定かつ正常に処理することができる車輪情報処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車輪情報処理装置は、車両に設けられた車輪に関連する車輪情報を処理する車輪情報処理装置であって、トリガ信号を送信するとともに、車輪情報を示す信号を受信可能である第1の通信機と、トリガ信号を受信すると、第1の通信機への車輪情報を示す信号の送信を各々が異なる送信タイミングで開始する複数の第2の通信機と、を備え、第1の通信機は、所定の条件が成立するたびに第2の通信機の各々にトリガ信号を送信する。
この態様によれば、第1の通信機は、例えば、車両の走行中や車両の駆動源の始動から停止までの間に、所定の条件が成立するたびに複数の第2の通信機に対してトリガ信号を送信し、第2の通信機は、トリガ信号を受信して、各々が異なる送信タイミングで車輪情報を示す信号の第1の通信機への送信を開始する。これにより、この車輪情報処理装置では、例えば車両の走行中にある頻度で第1の通信機から第2の通信機にトリガ信号が送信されるので、時間の経過につれて、第2の通信機の各々から送信される信号が重畳することが抑制される。その結果、第1の通信機は、各第2の通信機から送信される信号を安定して正常に受信することができるので、この車輪情報処理装置では、第2の通信機から送信される車輪情報を安定かつ正常に処理することが可能となる。なお、ここで、車両の「走行中」には、車両に搭載された駆動源を駆動させたまま一時的に車両を停止させる状態も含まれるものとする。
第1の通信機は、複数の第2の通信機の各々から送信される車輪情報を示す信号の重畳が回避されるように定められた条件が成立するたびに、第2の通信機の各々にトリガ信号を送信してもよい。第1の通信機は、たとえば、第2の通信機の各々から送信される信号が重畳する前にトリガ信号を送信してもよいし、第2の通信機の各々から送信される信号を第1の通信機が受信する間隔が所定の時間よりも短くなる前にトリガ信号を送信してもよいし、あるいは、第2の通信機の各々から送信される信号を第1の通信機が受信する間隔が所定の時間よりも短くなった後にトリガ信号を送信してもよい。このようにすれば、第1の通信機は第2の通信機から送信される信号を安定して正常に受信することが可能となる。
第1の通信機は、複数の第2の送信機の各々から送信される信号が重畳する前に、第2の通信機の各々にトリガ信号を送信してもよい。この態様によれば、複数の第2の通信機から送信される信号が、時間の経過につれて重畳するのを良好に抑制することが可能となり、第1の通信機は第2の通信機から送信される信号をより安定して正常に受信することができる。
第1の通信機は、所定の時間の経過を条件として、トリガ信号を送信してもよい。この態様によれば、第2の通信機から送信される信号が、時間の経過につれて一致してしまうことを簡易かつ良好に抑制することが可能となり、第1の通信機は第2の通信機から送信される信号を安定して正常に受信することができる。
第1の通信機は、前記車両が所定の距離を走行したことを条件として、トリガ信号を送信してもよい。この態様によっても、第2の通信機から送信される信号が、時間の経過につれて一致してしまうことを簡易かつ良好に抑制することが可能となり、第1の通信機は第2の通信機から送信される信号を安定して正常に受信することができる。
第1の通信機は、第2の通信機から送信される車輪情報を示す信号の重畳により車輪情報を示す信号を正常に受信することができないときに、トリガ信号を送信してもよい。この態様によれば、仮に第2の通信機から送信される信号の重畳により第1の通信機が正常に信号を受信できない場合が生じたとしても、第1の送信機からトリガ信号を送信することにより、その後は、第1の通信機は第2の通信機から送信される信号を安定して正常に受信することができる。
送信タイミングは、トリガ信号を受信してから車輪情報の送信を開始するまでの時間が第2の通信機の各々で異なるように設定され、車輪情報を示す信号の送信を開始した後、第2の通信機の各々が同一の周期で車輪情報を示す信号を送信してもよい。この態様によれば、複数の第2の通信機の各々からの信号の送信タイミングを異ならせることができるので、第1の通信機は第2の通信機からの送信を安定して正常に受信することができる。
第1の通信機は、車両の車体に設けられており、第2の通信機の各々は、車輪に設けられていてもよい。この態様によれば、車輪と車体との間で車輪情報を示す信号の通信を安定して実行することができる。
第1の通信機および第2の通信機の各々は、一体の車輪に設けられていてもよい。この態様によれば、同一の車輪内において、複数の第2の通信機からの車輪情報を示す信号を安定的に第1の通信機に集約し、その後の処理に供することができる。
本発明によれば、複数の通信機から送信される車輪情報を安定かつ正常に処理することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車輪情報処理装置を備えた車両の要部を示す概略構成図である。図2は、図1の車両に備えられた車輪を示す部分断面図である。図1に示される車両10は、車体12に設けられた4体の車輪14と、これら4体の車輪14のうちの操舵輪を操舵する図示されない操舵装置や、これら4体の車輪14のうちの駆動輪を駆動する図示されない走行駆動源等を備えるものである。そして、車輪14は、図2に示されるように、それぞれホイール16と、タイヤ18とを含む。本実施形態において、車輪14を構成するタイヤ18として、いわゆるランフラットタイヤが採用されている。ただし、タイヤ18として、ランフラットタイヤ以外の一般的なタイヤが採用されてもよいことはいうまでもない。
本実施形態の車両10において採用されているタイヤ18は、いわゆるサイド補強型ランフラットタイヤであり、空気圧の低下時にランフラット走行を可能とするものである。図2に示されるように、タイヤ18は、ビードコア180が埋設される一対のビード部181と、ビード部181からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部182と、両サイドウォール部182間に延在するトレッド部183とを含む。一対のビード部181、一対のサイドウォール部182およびトレッド部183には、例えば1枚の繊維材からなるカーカス184が埋設されており、トレッド部183には、カーカス184の外側に位置するようにベルト層185が埋設されている。そして、各サイドウォール部182には、インナーライナ186の内側に位置するように補強ゴム187が埋設されている。
各補強ゴム187は、高い剛性を有し、ホイール16とタイヤ18とにより画成されるタイヤ内部空間188内の空気圧がパンク等により低下した際に、タイヤ18の全体をホイール16に対して支持し、それにより、ランフラット走行を可能とする。なお、車両10に設けられるタイヤ18は、サイド補強型ランフラットタイヤに限られるものではなく、タイヤ内部空間188内の空気圧が低下した際にタイヤ18の全体をホイール16に対して支持する中子を備えた中子型のランフラットタイヤであってもよい。また、ホイール16には、打ち込み式あるいは貼り付け式のバランスウェイト17が適宜装着される。
更に、上述の各車輪14には、タイヤ18の空気圧調整用バルブとして機能するTPMSバルブ20が装着されている。なお、TPMSバルブは、図示されないスペアタイヤにも装着されている。各TPMSバルブ20は、ホイール16のホイールリム16aに設けられた取付孔16bに弾性ゴムからなるグロメット19、ワッシャおよびボルトを介して取り付けられる。グロメット19は、所定の剛性を有しており、タイヤ内部空間188を気密保持する。また、TPMSバルブ20のバルブキャップ20aは、ホイールリム16aの外側に突出しており、このバルブキャップ20aを取り外して、図示されない弁口に空気供給装置のホースを接続すれば、タイヤ内部空間188内に空気を供給可能となる。
各TPMSバルブ20は、タイヤ内部空間188内に突出するハウジング21を有している。このハウジング21内には、タイヤ内部空間188内の空気圧を検出する空気圧センサ34を含む空気圧センサユニット22が収容されている。空気圧センサユニット22は、空気圧センサ34によって検出されたタイヤ内部空間188の空気圧を車輪情報として送信可能である。
一方、車両10の車体12には、図1に示されるように、空気圧センサユニット22から送信される情報を用いて各種制御を実行する電子制御ユニット(以下「ECU」という。)30が搭載されている。ECU30は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、メモリ等を備えるものである。そして、当該ECU30には、車体側通信機25、センサ群26および警報装置27が接続されている。
車体側通信機25は、各車輪14の空気圧センサユニット22との間で車輪情報等を示す信号の送受信を行うものであり、各空気圧センサユニット22から無線送信された信号を受信してECU30に与える。また、車体側通信機25は、各車輪14の空気圧センサユニット22に対して車輪情報等を示す信号の送信を開始させるトリガ信号を送信する。車体側通信機25は、走行駆動源が始動されたときに各空気圧センサユニット22にトリガ信号を送信し、その後は、所定の条件が成立するたびにトリガ信号を送信する。図4および図5を参照して後述するように、本実施形態では、車体側通信機25は、走行駆動源の始動から、所定の時間Ttが経過したときに車両10の走行速度が所定の速度Vt以下であるたびに、各車輪14の空気圧センサユニット22にトリガ信号を送信する。
センサ群26には、例えば、車輪14ごとに設けられて、対応する車輪14の速度を検出する図示されない車輪速センサ等が含まれる。警報装置27は、ECU30の制御のもと、所定条件下でドライバーに警報を発するものであり、例えば、車両10のインストルメンツパネルに設けられている警告表示装置等が含まれる。
図3は、各車輪14の空気圧センサユニット22を説明するためのブロック構成図である。同図に示されるように、空気圧センサユニット22は、車輪情報としてタイヤ内部空間188内の空気圧を検知する空気圧センサ34と、車輪側通信機44と、空気圧センサ34や車輪側通信機44を制御する制御回路54と、車輪側通信機44および制御回路54に電力を供給するためのバッテリ64とを含む。本実施形態では、空気圧センサ34として、例えば半導体圧力センサが採用されている。各車輪14の車輪側通信機44は、空気圧センサ34により測定された空気圧の値を所定の時間ごとに無線送信することが可能である。各車輪の車輪側通信機44は、車輪情報やどの車輪の車輪情報であるかを識別するための識別子などの信号を、車体側通信機25に送信する。各車輪14の車輪側通信機44は、車体側通信機25が送信するトリガ信号を受信すると、車体側通信機25への車輪情報等を示す信号の送信を、それぞれが同一の周波数により異なる送信タイミングで開始する。
図4は、車体側通信機25が送信するトリガ信号および各車輪側通信機44が送信する信号の送信タイミングを示すタイミングチャートである。車輪側通信機44として、右前輪に右前輪側通信機44a、左前輪に左前輪側通信機44b、右後輪に右後輪側通信機44c、および左後輪に左後輪側通信機44dが設けられているものとする。なお、ここでは、簡単のため、車両10のスペアタイヤに関する説明は省略する。
図4に示されるように、車両10の走行駆動源が始動されると、車体側通信機25は、各車輪側通信機44に対してトリガ信号401を送信する。各車輪14の車輪側通信機44は、トリガ信号401を受信すると、車体側通信機25への車輪情報等を示す信号の送信を各々が異なる送信タイミングで開始する。
車体側通信機25からトリガ信号401が送信されると、右前輪側通信機44aは、トリガ信号401を受信する。右前輪側通信機44aは、トリガ信号401を受信してから時間Ta後に車体側通信機25に車輪情報等を示す信号411を送信する。同様に、左前輪側通信機44bは、トリガ信号401を受信してから時間Tb後に信号421を送信し、右後輪側通信機44cは、トリガ信号401を受信してから時間Tc後に信号431を送信し、左後輪側通信機44dは、トリガ信号401を受信してから時間Td後に信号441を送信する。時間Ta、Tb、TcおよびTdのそれぞれは、互いに異なる長さに設定される。本実施形態では、時間Taは、例えば、5秒間に設定され、時間Tb、Tc、Tdは、それぞれ時間Taの2倍、3倍、4倍の長さに設定される。
右前輪側通信機44aは、車輪情報等を示す信号411の送信を開始した後、車両10の走行駆動源の駆動が停止されるまでの間、周期Tpで継続的に信号を車体側通信機25に送信する。同様に、左前輪側通信機44b、右後輪側通信機44cおよび左後輪側通信機44dも、それぞれ信号の送信を開始した後に、右前輪側通信機44aと同一の周期Tpで信号を車体側通信機25に送信する。本実施形態では、周期Tpは、例えば、2分間に設定される。このようにすれば、各車輪側通信機44からの信号の送信タイミングを異ならせることができるので、車体側通信機25は各車輪側通信機44からの送信を安定して正常に受信することができる。
図5は、車体側通信機25から各車輪側通信機44にトリガ信号401が送信された後に実行される処理を説明するためのフローチャートである。図5に示される処理は、車両10の走行駆動源が始動されてから停止されるまでの間、ECU30によって繰り返し実行される。
車両10の走行駆動源が始動されると、ECU30は、図示されないタイマーをONにして、時間の計測を開始し(S10)、走行駆動源が始動されてからの所定の時間Ttが経過したか否かを判定する(S12)。本実施形態では、所定の時間Ttは、例えば、30分間に設定される。所定の時間Ttが経過したと判定されるまでは(S12におけるNo)、一定の周期ごとに所定の時間Ttが経過したか否かの判定を繰り返す。所定の時間Ttが経過したと判定されると(S12におけるYes)、ECU30は、そのときの車両10の走行速度が所定の速度Vt以下であるか否かを判定する(S14)。本実施形態では、所定の速度Vtは、例えば、50km/hに設定される。なお、車両が一時的に停止しているときは、ECU30は、車両10の走行速度は所定の速度Vt以下であると判定する。
車両10の走行速度が所定の速度Vt以下であると判定されると(S14におけるYes)、ECU30は、車体側通信機25がトリガ信号402を各車輪側通信機44に送信するように制御を行い(S16)、タイマーをOFFにする(S18)。車両10の走行速度が所定の速度Vtより大きいと判定されると(S14におけるNo)、ECU30は、タイマーをOFFにする(S18)。すなわち、本実施形態では、所定の時間Ttが経過した時点で車両の走行速度が所定の速度Vtより大きい場合には、トリガ信号は送信されない。タイマーがOFFとされた後、ECU30は、上述の手順を繰り返す。
図4に示されるように、各車輪側通信機44は、トリガ信号402を受信すると、走行駆動源の始動時にトリガ信号401を受信したときと同様に、車体側通信機25への車輪情報等を示す信号の送信を各々が異なる送信タイミングで開始する。そして、各車輪側通信機44は、周期Tpで継続的に信号を車体側通信機25に送信する。
このように、本実施形態では、ECU30の制御により、車体側通信機25は、車両10の始動時と、その後に所定の時間Ttが経過した時点で車両10の走行速度が所定の速度Vt以下であるたびに、トリガ信号401、402を各車輪側通信機44に送信する。そして、各車輪側通信機44は、トリガ信号401、402を受信すると、車体側通信機25に車輪情報等を示す信号を各々が異なる送信タイミングで送信する。
よって、所定の時間Ttを適宜設定すれば、車両10の走行駆動源が始動されてから停止されるまでの間、各車輪側通信機44から送信される車輪情報等を示す信号が重畳してしまう前に、所定の時間Ttの経過を条件として、ECU30は、車体側通信機25にトリガ信号402を送信させることができる。したがって、各車輪側通信機44から送信される信号の重畳を良好に抑制することが可能となり、車体側通信機25は、各車輪側通信機44から送信される信号をより安定して正常に受信することができる。
また、本実施形態では、ECU30は、所定の時間Ttが経過した時点で車両10の走行速度が所定の速度Vt以下であるときに車体側通信機25にトリガ信号402を送信させる。これは、所定の速度Vt以下の走行速度で車両10が走行する低速走行時または一時停止時のほうが、所定の速度Vtより大きい走行速度で車両10が走行するときよりも、車体側通信機25と各車輪側通信機44との間の通信状態が良好であり、送信されたトリガ信号402が、より確実に各車輪側通信機44に受信されるので好ましいからである。
なお、本実施形態では、走行駆動源の始動時からタイマーを起算しているが、ECU30は、予め設定された時刻にトリガ信号402が送信されるように、車体側通信機25を制御してもよい。たとえば、30分ごとにトリガ信号402を送信する場合には、毎時00分、または30分になったときにトリガ信号402が送信されるようにしてもよい。
また、ECU30は、所定の時間Ttが経過したことを条件とし、その後車両10の走行速度が所定の速度Vt以下になるのを待ってトリガ信号402を送信するように車体側通信機25を制御してもよい。あるいは、ECU30は、車両の走行速度が所定の速度Vt以下であるか否かを判定せずに、所定の時間Ttが経過したら直ちにトリガ信号402を送信するように車体側通信機25を制御してもよい。
また、本実施形態では、所定の時間Ttの経過を条件として、車体側通信機25がトリガ信号402を送信するようにしているが、各車輪側通信機44の各々からの送信タイミングのずれの大きさに基づいて、車体側通信機25は、各車輪側通信機44にトリガ信号402を送信してもよい。たとえば、送信タイミングのずれが所定の間隔よりも短いか否かを判定して、トリガ信号402を送信してもよい。図4に示されるように、右前輪側通信機44aから送信される信号414と左前輪側通信機44bから送信される信号424の送信間隔が、時間の経過につれて所定の時間よりも短い時間Tkに変化している場合には、さらに時間が経過したときに信号が重畳するおそれがある。このときに、車体側通信機25は、各車輪側通信機44にトリガ信号402を送信することができる。
このようにすれば、各車輪側通信機44から送信される信号が、時間の経過につれて重畳するのを良好に抑制することができるので、第1の通信機は第2の通信機から送信される信号を安定して正常に受信することができる。なお、各車輪側通信機44は周期的に継続して信号を送信しているので、各車輪側通信機44の各々からの送信タイミングのずれが所定の間隔よりも長いか否かを判定して、車体側通信機25は、各車輪側通信機44にトリガ信号402を送信してもよい。
また、本実施形態では、所定の時間Ttの経過を条件として車体側通信機25がトリガ信号402を送信するようにしているが、車両10が所定の距離を走行した後にトリガ信号402を送信するようにしてもよい。この場合には、車両の走行距離を測定するために、タイマーのかわりに走行距離計測装置を用いればよい。
本実施形態では、上述のように、所定の時間Ttの経過を一つの条件としてトリガ信号402が送信されるようにしているが、それとともに、あるいはそれに換えて、たとえば図6に示される処理により、車輪側通信機44から送信される信号の重畳により車体側通信機25で正常に受信することができないときにトリガ信号402を送信するようにしてもよい。
図6は、車体側通信機25から各車輪側通信機44にトリガ信号401が送信された後に実行される他の処理を説明するためのフローチャートである。図6に示される処理は、各車輪側通信機44からの車輪情報等を示す信号の送信が開始されてから、ECU30によって繰り返し実行される。
各車輪側通信機44からの車輪情報等を示す信号の送信が開始されると、ECU30は、図示されないタイマーをONにして、一定の周期である時間Tpの計測を開始し(S20)、時間Tpが経過したか否かを判定する(S22)。時間Tpが経過したと判定されるまでは(S22におけるNo)、一定の周期ごとに時間Tpが経過したか否かの判定を繰り返す。時間Tpが経過したと判定されると(S22におけるYes)、ECU30は、時間Tpの間に各車輪側通信機44のうちのどの車輪側通信機44から送信された信号を車体側通信機25が受信することができたかを確認し、2つ以上の車輪側通信機44からの信号を受信することができなかったか否かを判定する(S24)。
2つ以上の車輪側通信機44からの信号を受信することができなかったと判定されると(S24におけるYes)、ECU30は、車体側通信機25がトリガ信号を各車輪側通信機44に送信するように制御を行い(S26)、タイマーをOFFにする(S28)。1つの車輪側通信機44からの信号を受信することができなかったか、あるいは、すべての車輪側通信機44からの信号を受信することができたと判定されると(S24におけるNo)、ECU30は、タイマーをOFFにする(S28)。タイマーがOFFとされた後、ECU30は、上述の手順を繰り返す。
なお、2つ以上の車輪側通信機44からの信号を受信することができなかった場合には、信号の重畳により受信できなかった可能性があると考えられるが、1つの車輪側通信機44からの信号を受信することができなかった場合は、信号の重畳によるものではなく、センサの異常等の原因によるものであると考えられる。このため、本実施形態では、1つの車輪側通信機44からの信号を受信することができなかった場合には、トリガ信号は送信されない。
このように、ECU30の制御により、車体側通信機25は、各車輪側通信機44から送信される車輪情報等を示す信号の重畳により信号を正常に受信することができないときに、トリガ信号を各車輪側通信機44に送信する。そして、各車輪側通信機44は、トリガ信号を受信すると、車体側通信機25に車輪情報等を示す信号を各々が異なる送信タイミングで送信する。
よって、仮に各車輪側通信機44から送信される信号の重畳により車体側通信機25が正常に信号を受信できない場合が生じたとしても、車体側通信機25からトリガ信号を送信することにより、その後は、車体側通信機25は各車輪側通信機44から送信される信号を安定して正常に受信することができる。
本実施形態では、車体側通信機25と各車輪側通信機44との間の通信において、トリガ信号を所定の条件が成立するたびに送信するようにしているが、これに限られない。車両の車体に設けられた車体側通信機と、互いに異なる箇所に位置するように車輪に設けられており、相互間で車輪情報の通信を実行可能であると共に、それぞれ車体側通信機との間で車輪情報の通信を実行可能な複数の車輪側通信機と、複数の車輪側通信機のうちの何れか1体を車体側通信機と通信する親通信機として設定する親通信機設定手段とを備える車輪情報処理装置に本発明を適用してもよい。この場合、親通信機として設定された車輪側通信機と、親通信機として設定されていない他の車輪側通信機との間の通信において、所定の条件が成立するたびに、上述の手順に従ってトリガ信号が親通信機から送信されるようにしてもよい。
この場合、親通信機設定手段により何れか1体の車輪側通信機が親通信機として設定されると、親通信機として設定されていない車輪側通信機から親通信機である車輪側通信機に対して車輪情報が送信され、親通信機である車輪側通信機は、それ自体に対応した車輪情報と他の車輪側通信機からの車輪情報とを車体側に送信する。このように、この車輪情報処理装置では、車体側通信機と良好に通信可能な1体の車輪側通信機が親通信機として選択され、当該1体の車輪側通信機と車体側通信機との間で車輪情報等のやり取りが実行される。従って、この車輪情報処理装置では、すべての車輪側通信機と車体側通信機との通信状態を考慮する必要がなくなるので、車輪側と車体側との間における車輪情報の通信を容易かつ安定に実行することが可能となる。
そして、親通信機として設定された車輪側通信機と、親通信機として設定されていない他の車輪側通信機との間の通信において、所定の条件が成立するたびに、トリガ信号が親通信機から送信されるようにすれば、親通信機として設定された車輪側通信機に、親通信機として設定されていない他の車輪側通信機から送信された信号を安定的に集約し、車体側通信機でのその後の処理に供することができる。
具体的には、各々がタイヤ空気圧以外の他のパラメータを検知するセンサと通信機(車輪側通信機)とを備え、検知したパラメータを車輪情報として発信するセンサユニットを、本実施形態の空気圧センサユニット22に加えて、各車輪14に設ければよい。空気圧センサユニット22以外のセンサユニットとしては、例えば、タイヤ内部空間188内の空気の温度を検出する温度センサユニット、トレッド部183の接地圧を検出する接地圧センサユニット、タイヤ18に加わる前後方向加速度を検出する加速度センサユニット、あるいは、ホイールリム16aに加わる応力を検出する応力センサユニット等が挙げられる。
なお、本発明に採用されるセンサユニットは、作動モードとして、車輪情報を検出し送信する通常動作モードと、車輪情報の検出と送信を休止するスリープモードとのいずれかを取りうるものであってもよい。この場合、ECU30から車体側通信機25を通じて送信されるモード切替指令を受信してスリープモードに切り替わるようにしてもよいし、所定の時間が経過したときにスリープモードに切り替わるようにしてもよい。このようにすれば、センサユニットのバッテリの電力消費量を低減し、バッテリを長時間使用することができるようになる。
10 車両、12 車体、14 車輪、16 ホイール、18 タイヤ、20 TPMSバルブ、22 空気圧センサユニット、25 車体側通信機、26 センサ群、27 警報装置、30 ECU、34 空気圧センサ、44 車輪側通信機、54 制御回路、64 バッテリ、182 サイドウォール部、183 トレッド部、188 タイヤ内部空間。
Claims (8)
- 車両に設けられた車輪に関連する車輪情報を処理する車輪情報処理装置であって、
トリガ信号を送信するとともに、前記車輪情報を示す信号を受信可能である第1の通信機と、
前記トリガ信号を受信すると、前記第1の通信機への前記車輪情報を示す信号の送信を各々が異なる送信タイミングで開始する複数の第2の通信機と、を備え、
前記第1の通信機は、所定の条件が成立するたびに前記第2の通信機の各々に前記トリガ信号を送信することを特徴とする車輪情報処理装置。 - 前記第1の通信機は、前記複数の第2の送信機の各々から送信される信号が重畳する前に、前記第2の通信機の各々に前記トリガ信号を送信することを特徴とする請求項1に記載の車輪情報処理装置。
- 前記第1の通信機は、所定の時間の経過を条件として、前記トリガ信号を送信することを特徴とする請求項1または2に記載の車輪情報処理装置。
- 前記第1の通信機は、前記車両が所定の距離を走行したことを条件として、前記トリガ信号を送信することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車輪情報処理装置。
- 前記第1の通信機は、前記第2の通信機から送信される前記車輪情報を示す信号の重畳により前記車輪情報を示す信号を正常に受信することができないときに、前記トリガ信号を送信することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車輪情報処理装置。
- 前記送信タイミングは、前記トリガ信号を受信してから前記車輪情報の送信を開始するまでの時間が前記第2の通信機の各々で異なるように設定され、前記車輪情報を示す信号の送信を開始した後、前記第2の通信機の各々が同一の周期で前記車輪情報を示す信号を送信することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の車輪情報処理装置。
- 前記第1の通信機は、前記車両の車体に設けられており、前記第2の通信機の各々は、前記車輪に設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の車輪情報処理装置。
- 前記第1の通信機および前記第2の通信機の各々は、一体の車輪に設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の車輪情報処理装置。
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-
2005
- 2005-05-17 JP JP2005143732A patent/JP2006321263A/ja not_active Withdrawn
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