JP2006320890A - 撥油剤溶液の塗布方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
粘性が小さく溶媒の揮発性が極めて高い撥油剤溶液を、微小量域に、均一かつ正確に塗布する。
【解決手段】
塗布対象に接触する接触体を、鞘構造の内側に納め、接触体を含めて剛性を持たせる。その上で、鞘構造の内側、及び、接触体自身を伝って撥油剤溶液を塗布対象側に供給しつつ、接触体で塗布対象の表面をなぞる事で塗布する。すくなくとも塗布開始点は、二度塗りあるいは、それ以上の回数塗布する事で、更に均一性の高い塗膜が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、低粘度の液体を、特定の部材表面に塗布する方法に関する。特に、フッ素系撥油剤樹脂を揮発性の高い有機溶媒で溶かして得られる、低粘度の撥油剤溶液の塗布方法に関する。
フッ素系樹脂を初めとする撥油剤樹脂の被膜を、機械装置の特定の部分に形成し、撥水、撥油性を付与する事は、従来から行われてきた。しかし、被膜を自由に形成する事は難しく、従来から様々の工夫がなされてきた。
例えば、特許文献1乃至3には、刷け塗り、スプレーで吹き付ける、溶液中に浸漬したのち引き上げて乾燥させる、スピンコート、転写、筆などで特定の部位に溶液をたらす、等々の方法が記されている。さらには、真空蒸着や、プラズマ重合により、直接対象表面に撥油膜を形成する方法も提案されている。
しかし、真空蒸着等の方法は、大掛かりな設備が必要になる。浸漬法やスピンコートは、特定の部分に塗布する事が難しい。刷け塗りは、刷け先が変形するため、特定の部位に塗る事が困難である。特に、刷け先端付近では、溶剤の蒸発によって撥油剤が固化してこびりつき、刷毛の可撓性を損なうと同時に固化した撥油剤の塊が、対象物に付着してしまうと言う問題があり、特に精密部品への適用は困難である。
また、特許文献4において、見須らは、先端が近接した一対のノズルを用い、片方から撥油剤溶液を供給する一方、他方から吸収する事で、ノズルを対象物に非接触に保ったまま、局部的に撥油剤を塗布するという、独創的な方法を開示している。
特開平6−171081 特開2002−48133 特開2004−211851 特開2004−289957
目標とする箇所に正確に塗布する事が可能で、しかも、固化した撥油剤の塊などによって部品表面が汚染される事のない、撥油剤溶液の塗布方法を提供する。
本発明の請求項1に記載の撥油剤溶液の塗布方法では、塗布のために押し付けたぐらいでは殆ど変形しない程度の剛性を有する塗布部を、塗布対象表面に接触させ、この接触体を通じて、撥油剤溶液を塗布する。接触体が塗布対象に接触する接触面近くには、毛細間隙が開口しており、ここから撥油剤溶液を供給する。
この方法では、接触面近くから撥油剤を供給する為、溶媒の蒸発に寄る撥油剤の固化の影響を比較的受けにくい。また、接触体が剛性を持っているため、たとえ固化によって微細な塊が生じても、接触体に押される事で砕かれて、後から供給される撥油剤溶液の中に再び溶け込むので、これら微小な塊がゴミとなって周辺を汚染する事がない。また、接触体が剛性を持つため、接触面の大きさは、塗布作業を通じてあまり変化する事がなく、一定の幅で撥油剤溶液を塗布する事ができる。
本発明の請求項2に記載の撥油剤用液の塗布方法では、塗布部に対して一定の弾性変形を許容する。ただし、押し付ける力を除いた際には、そのような変形は直ぐに元に戻る程度の弾性を持たなくてはならない。従来用いていた、筆や刷毛などによる塗布では、塗布部が変形して元に戻らなくなるため、精度の良い塗布は困難であった。本発明ではそのような問題は解決する。
本発明の請求項3に記載の撥油剤溶液の塗布方法では、溶液を塗布し、溶媒が蒸発して流動性を失った後、同じ場所に再度塗布を行う。一度塗っただけでは、上述した接触体先端付近で固化した撥油剤の破片が、十分に消えない事がある。そのような場合でも、複数回塗る事で、塗膜の均一性を高める事ができる。
本発明の請求項4に記載の撥油剤溶液の塗布方法では、少なくとも撥油剤の塗布を開始した点を二度塗りする。塗布の開始点は、特に、接触体先端で固化した撥油剤が残存する可能性が高いが、少なくともその部分を二度塗りする事で、この最も問題を生じやすい部分を改善する事ができる。
本発明の請求項5に記載の撥油剤溶液の塗布方法では、毛細間隙の開口部と撥油剤溶液の液面をほぼ同一に保つことで、水圧によって多量の撥油剤溶液が流出する事がないようにする。撥油剤溶液の粘性は非常に低い事が多い為、毛細間隙の大きさ等を上手く選択しないと、流出量が多くなりすぎるが、この発明を用いる事で、そのような問題は回避できる。
本発明の請求項6に記載の撥油剤溶液の塗布方法では、撥油剤溶液の貯留部内部、若しくは、毛細間隙に供給する流通路の途中に、流体の流動を制限する、多孔質部材等を配置する。これは、撥油剤溶液に浸漬される部位に配置しても良いし、浸漬されない貯留部の開口部付近に取り付けても良い。撥油剤溶液の流通抵抗、若しくは、外部から貯留部内部に空気が流れ込む速度が低下するため、毛細間隙開口からの撥油剤の流出速度を低下させる事ができる。この発明を用いる場合は、請求項3の方法とは異なり、意図的に水圧がかかる配置としても構わない。
本発明の請求項7に記載の撥油剤溶液の塗布方法では、前記接触体の周囲を鞘で覆って塗布部を構成する。鞘で覆うことで、撥油剤溶液の蒸発を抑制する事ができる。加えて、鞘に剛性若しくは弾性を持たせることで、接触体としてより剛性や弾性の小さな素材を選択する事ができる。
本発明の請求項8に記載の撥油剤溶液の塗布方法では、接触体を塗布対象に対して回転させて、転がしながら塗布する。接触面を摺動させて塗布するに向かない素材に対しても、塗布する事ができる様になる。
本発明の請求項9に記載の撥油剤溶液の塗布方法では、接触体として中実な部材を用いる。毛細間隙は接触体と鞘の間に確保する。この発明によれば、接触面近傍まで伸びる流通路の形成が容易になる。
本発明の請求項10に記載の撥油剤溶液の塗布方法では、接触体として内部に微細な間隙を有するものを選択し、この間隙を撥油剤溶液の流通路とする。流通路の形成が容易になる。また、接触面への撥油剤溶液の供給が安定する。
本発明の請求項11に記載の撥油剤溶液の塗布方法では、接触体を多孔質材料から構成する。流通路の形成が容易になる。
本発明の請求項12に記載の撥油剤溶液の塗布方法では、塗布部は細長い形状を有する。狭い場所小さな物品への塗布が容易になる。
本発明の請求項13に記載の撥油剤溶液の塗布方法では、塗布対象に対して塗布部を適当な力で押し付ける、付勢機構を利用する。自動塗布を行っても、高い品質の塗膜が得られる。
本願発明による、撥油剤溶液の塗布方法を利用することで、次の効果が得られる。
特定の狙った部位に限定して、撥油剤溶液を塗布できる。塗布対象に対して塗布器具を押し付ける力を厳密にコントロールしなくとも、均一に塗布する事ができる。毛細間隙を通して溶液を供給するため、開口部も小さく、開口部で形成される詰まりも小さい。詰まりを生ずる固化した撥油剤樹脂の層も薄いため、詰まりの生じた表面を塗布対象表面に押し付けるだけで、詰まりは除去され、塗布作業を続ける事ができる。毛細間隙の開口と接触面が近接しているため、塗布途中で発生した詰まりは直ぐに剥がれ、大きな塊にはならない。粘性の小さい撥油剤溶液であっても、流出量を過剰にすること無く、塗布作業を行う事ができる。また、毛細間隙が鞘、若しくは、カバーによって外気から遮断されているため、溶剤の蒸発を防ぐ事ができる。更に、適切な装置を併用する事で、人手によらずとも、均一な塗布膜を得る事ができる。
ハードディスク等に搭載されるスピンドルモータにおいては、シャフトの表面にフッ素樹脂からなる撥油膜を形成し、潤滑油の漏出を防止する事が多い。この場合、シャフト表面に塗布される撥油剤溶液は、典型的にはフッ素樹脂の濃度は1%であり、しかも、非常に揮発性の高い溶媒が用いられる。このような溶液を塗布するに際して、以下の塗布装置を用いて、本発明の塗布方法を実施した。
図1に、シャフトの周面に撥油剤溶液を塗布するための塗布装置2の全体を示す。また、図2は、この装置の内、主に撥油剤溶液の塗布部近傍を拡大した図であり、軸方向から見た視野となっている。
図中のワーク受部7は、シャフトを受け止め、撥油剤を塗布する位置に保つ働きをする。この例では、シャフトの直径は2.5mmである。ワーク受部7は中央が湾曲した形状をしており、その湾曲部の内側に、撥油剤溶液の塗布部3が、軸方向に隔たって2ヶ所設けられている。塗布対象物であるシャフト1は、チャック21を介して、回転機構22に接続しており、塗布時には回転させる事ができる。シャフト1、チャック21、及び、回転機構22は、蝶番24を介して支えられており、図中点線で示したように、シャフト先端側を持ち上げられるようになっている。図1の構成では、蝶番に対して、図の左側が重くなっているため、何もせずとも、重力の作用によって、シャフト1はワーク受部7に向けて押し付けられる。この押し付ける力が大きすぎ、塗布部3の先端が変形してしまう場合は、バネ23によって逆方向に引っ張り、付勢力を適切な大きさにまで減らす。
シャフト先端が容易に持ち上がるように構成されているため、シャフト1が回転軸に対して僅かに斜めに取り付けられていても、その傾斜は吸収されて、安定して塗布される。表面に僅かの凹凸がある場合でも、同様である。
図2において、撥油剤溶液をシャフト表面に塗布する塗布部3は、周方向の2ヶ所に設けられている。2ヶ所とする事で、塗布部3、3はシャフト1を安定して支持し、塗布する事ができる。この際、各々の塗布部から塗布される撥油剤溶液の濃度を、異ならせても良い。各々の塗布部3,3は、流通路9,9によって、貯留部5,5から撥油剤溶液を供給されている。この貯留部に投入される撥油剤溶液の濃度を異ならせる事で、異なった濃度の溶液を塗布する事が可能になる。
撥油剤溶液の溶媒の気化は非常に早いため、シャフトを毎秒2回程度回転させる条件では、シャフトが一回転する前に撥油剤溶液は流動性を失って固化する。図2右側の塗布部で塗布された撥油剤溶液は、左側の塗布部に達する前に固化している。
また、この塗布部3は、一ヶ所でも構わない。シャフト1を回転させつつ塗布するため、一ヶ所の塗布部で全周に塗布し、二度塗りする事も容易である。回転速度は100rpmで作業を行った。回転速度は更に早くすることもできるが、300rpmを越える速度では、作業を行いにくくなる。
図3は、別の形態の塗布装置12を説明する模式図である。この塗布装置12では、塗布部3は、スライド機構25によって支持されており、シャフト1の径方向に移動可能になっている。塗布部3と貯留部5は、バネ23によって、シャフト表面に向って押し付けられるようになっており、その状態でシャフト1を回転させて、撥油剤溶液を塗布する。バネとスライド機構が、シャフト1の傾きや表面の凹凸を吸収して安定した塗布を可能にする事は、塗布装置2の場合と同様である。なお、図1乃至3では、塗布装置12を設置する土台等は省略して図示していない。
図4A、図4Bは、塗布部3の例を示す拡大図であり、左側には断面図、右側には先端側から臨んだ場合の形態を示している。
図4Aにおいて、塗布部3は、四角柱形状の接触体4と、接触体4を内側に収容する鞘6とからなっている。接触体4の周囲と鞘6の内周面との間には、周方向の4箇所で微小な毛細間隙11が形成されており、軸方向に延長している。毛細間隙11の中は撥油剤溶液10で満たされており、先端付近の開口部46で終端している。
毛細間隙の開口部46に隣接して接触面45が形成されており、開口部46から溢れ出た撥油剤溶液は、接触体4の表面に沿って拡がり、塗布作業時に塗布対象の表面に塗布される。
図4Bにおいて、接触体41には、軸方向に延長し接触面45の中央部に開口する、毛細間隙11が形成されている。図示範囲の外で、この毛細間隙は貯留部に接続されており、撥油剤溶液を供給されている。図4Aの方法と異なり、接触体の中央に開口があるため、塗布作業の最中に、毛細間隙の開口部で固化した撥油剤が生ずる事は、稀である。
図4A、図4B共に十分な剛性を備えた鞘6を有しているため、塗布部3全体としても剛性が大きく、精密な塗布作業を安定して実施する事ができる。
図5A、図5Bは、塗布部3の他の例を示す拡大図であり、左側には断面図、右側には先端側から臨んだ場合の形態を示している。
図5Aにおいて、接触体42は、微細な繊維状材料を束ねて構成され、軸方向に液体が流通可能な微小間隙を有する。この接触体42は、鞘6の内側に収容されており、鞘6によって剛性が確保されている。接触体42の他端は、図示していない流通路に繋がっており、そこから撥油剤溶液の供給を受ける。微小間隙自体も、流通路の末梢を構成する。撥油剤溶液10は、この場合、接触体42の先端部ににじみ出て、先端部を覆う。
図5Bは、より簡易な塗布部の構成の例である。図5Bにおいて、接触体42は、やはり、微細な繊維状材料を束ねて構成され、軸方向に液体が流通可能な微小間隙を有する。しかし、図5Aと異なり、鞘6を備えていない。塗布部3の剛性は、接触体42のみで確保する。このため、図5Aの構成よりも、押し付けによる塗布部の変形は大きい。しかし、材質を選択することにより、十分な弾性を接触体に持たせることが可能である。このため、図5Bの構成でも、塗布作業を円滑に行う事ができる。
また、図5Bの構成では、鞘6が無いために、接触体42の側面からの溶媒の蒸発も多い。ただし、蒸発後に残る固化した撥油剤が、それ以上に溶媒が蒸発する事を抑制するため、無制限に溶媒が気化する事は無い。
図6は、接触体43を球形にした例である。球形の接触体43は、鞘6の先端に形成された凹部47の内周に回転可能に保持され、先端部の内周面と接触体43表面との間に、毛細間隙が確保されている。この毛細間隙には、流通路9を通じで撥油剤溶液10が供給され、接触体43の回転によって、塗布対象に面する接触面45に撥油剤溶液が運ばれる。毛細間隙自体も流通路9の末梢を構成する。この構造では、塗布時において接触体43は常に回転しているため、接触面45も次々に球体上の隣の位置に移ってゆく。
図6の塗布部3では、接触面の摺動ではなく転動によって撥油剤溶液が塗布されるため、摺動が伴う塗布を嫌う用途に好適である。
図7は、貯留部5の内側に、吸着繊維50を詰め、撥油剤溶液が、貯留部内部でより安定して保持されるように構成したものである。この吸着繊維は、貯留部内部全体に詰めても良いし、通気孔51付近にのみ装着して、貯留部内部への空気の流入を抑制しても良い。何れの方法を用いても、粘性が低く極めて容易に流出する撥油剤溶液に対して、塗布部先端からの流出速度を遅くし、過剰量の撥油剤溶液が流れ出す状態を、回避する事ができる。
上述した実施例1から6では、撥油剤用液の塗布対象は円柱形状をしたシャフトであるが、本発明の塗布方法は円柱形状をした部品に限定されるものではない。円筒形状をした軸受スリーブの内周面であっても、塗布先端を接触させられる限りは本発明による塗布方法の適用が可能である。また、言うまでもなく、機械部品の平坦面等、曲面ではない部位への適用も容易である。
本発明の用途は、撥油剤溶液の塗布に限定されるものではない。粘性が低く、かつ、容易に溶媒が蒸発して失われて固形部分を生ずる樹脂溶液を塗布する用途において、広く利用する事が可能である。
撥油剤溶液を塗布するための塗布装置の例 塗布装置の拡大図 撥油剤溶液を塗布するための塗布装置の他の例 塗布部の例 塗布部の他の例 塗布部の更に他の例 撥油剤溶液貯留部
符号の説明
1 シャフト
2,12 塗布装置
3 塗布部
4,41,42,43 接触体
5 貯留部
6 鞘
7 ワーク受部
8 撥油剤塗布部分
9 流通路
10 撥油剤溶液
11 毛細間隙
21 チャック
22 回転機構
23 バネ
24 蝶番
25 スライド機構
45 接触面
46 毛細間隙開口
47 鞘先端の凹部
50 吸着繊維
51 通気口

Claims (13)

  1. フッ素樹脂を主要な構成成分とする撥油剤樹脂を、低粘度で速乾性の溶剤に溶かして得た低粘度撥油剤溶液を、機械部品の所定の部位に塗布する方法であって、
    前記低粘度撥油剤溶液が流通する事ができる流通路を内部に有し、塗布作業に伴なう応力によって生ずる変形が実質的に無視できるだけの剛性を有する、塗布部と、
    塗布作業時に前記機械部品の所定の部位に対して押し付ける事が可能な位置に配置され、該所定の部位に接触する部位若しくはその近傍に前記流通路の一端が開口する、接触体と、
    前記低粘度撥油剤用液を貯え、前記流通路の他端に接続する、貯留部と、
    からなる塗布器を用いて、
    前記接触面を前記所定の部位に押し付けた状態で、該部位の表面に沿って前記接触体を相対的に移動させるものであり、
    前記微細な流通路は、前記低粘度撥油剤溶液が内部を流通する際に粘性抵抗を与え、該低粘度撥油剤用液の前記開口からの流出を、塗布作業を可能ならしめる程度にまで遅滞させるものである、
    事を特徴とする、撥油剤溶液の塗布方法。
  2. フッ素樹脂を主要な構成成分とする撥油剤樹脂を、低粘度で速乾性の溶剤に溶かして得た低粘度撥油剤溶液を、機械部品の所定の部位に塗布する方法であって、
    前記低粘度撥油剤溶液が流通する事ができる流通路を内部に有し、塗布作業に伴なう応力によって生ずる変形が、該応力を除去することで実質的に消失するだけの弾性を有する、塗布部と、
    塗布作業時に前記機械部品の所定の部位に対して押し付ける事が可能な位置に配置され、該所定の部位に接触する部位若しくはその近傍に前記流通路の一端が開口する、接触体と、
    前記低粘度撥油剤用液を貯え、前記流通路の他端に接続する、貯留部と、
    からなる塗布器を用いて、
    前記接触面を前記所定の部位に押し付けた状態で、該部位の表面に沿って前記接触体を相対的に移動させるものであり、
    前記微細な流通路は、前記低粘度撥油剤溶液が内部を流通する際に粘性抵抗を与え、該低粘度撥油剤用液の前記開口からの流出を、塗布作業を可能ならしめる程度にまで遅滞させるものである、
    事を特徴とする、撥油剤溶液の塗布方法。
  3. 請求項1又は2に記載の撥油剤溶液の塗布方法によって、機械部品の所定の部位に前記低粘度撥油剤溶液を塗布し、
    塗布された溶液の溶媒が気化して該溶液の流動性が失われた後で、該塗布された領域の少なくとも一部に対して、前記の塗布方法によって、再度低粘度撥油剤溶液を塗布し、
    該低粘度撥油剤溶液が2回以上塗布された領域を前記所定の部位内に形成する、
    事を特徴とする、撥油剤溶液の塗布方法。
  4. 機械部品表面上の所定の閉じた経路に沿って、撥油剤溶液を塗布する方法であって、
    請求項1又は2に記載の撥油剤溶液の塗布方法によって、前記経路上の一点から塗布を開始し、
    該経路に沿って連続して撥油剤溶液を塗布し、
    少なくとも前記一点に再度撥油剤溶液を塗布した後、塗布を終了する、
    事を特徴とする、撥油剤溶液の塗布方法。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の撥油剤溶液の塗布方法において、
    前記流通路の開口は、前記貯留部内における撥油剤溶液の液面と略等しい高さに配置されている、
    事を特徴とする、撥油剤溶液の塗布方法。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の撥油剤溶液の塗布方法において、
    前記貯留部内部から前記流通路の開口に至る、撥油剤溶液の流通経路の何れかの位置に、
    多孔質部材、繊維状部材、粒状部材の内の何れか1種類以上を充填し、撥油剤溶液の流通に抵抗を加えた、
    事を特徴とする、撥油剤溶液の塗布方法。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の撥油剤溶液の塗布方法において、
    前記塗布部は、前記接触体と、その周囲の少なくとも一部を覆い、前記撥油剤溶液を透過しない鞘からなる、
    事を特徴とする、撥油剤溶液の塗布方法。
  8. 請求項7に記載の撥油剤溶液の塗布方法において、
    前記接触体は少なくとも一軸に対して回転対称な形状を有し、
    前記鞘は先端に凹部を有し、前記接触体は該鞘に対して、少なくとも前記一軸について回転自在の状態で該凹部に取り付けられ、
    前記凹部内周面と前記接触体周面との間には微小間隙が確保されており、
    前記流通路は該微小間隙から構成される、
    事を特徴とする、撥油剤溶液の塗布方法。
  9. 請求項7又は8の何れかに記載の撥油剤溶液の塗布方法において、
    前記接触体は中実の剛体であって、前記撥油剤溶液を透過しないものであり、
    前記接触体外周と前記鞘の間に確保された間隙により、前記微細な流通路の少なくとも一部が構成されている、
    事を特徴とする、撥油剤溶液の塗布方法。
  10. 請求項7又は8の何れかに記載の撥油剤溶液の塗布方法において、
    前記接触体は、内部に撥油剤溶液が流通可能な微細な間隙を有し、該間隙は前記塗布部の流通路を構成する、
    事を特徴とする、撥油剤溶液の塗布方法。
  11. 請求項1乃至6の何れかに記載の撥油剤溶液の塗布方法において、
    前記塗布部及び前記接触体は、剛性を備えた多孔質材料からなる一体の部品であり、
    前記流通路は該多孔質素材が有する細孔から構成される、
    事を特徴とする、撥油剤溶液の塗布方法。
  12. 請求項1乃至11の何れかに記載の撥油剤溶液の塗布方法において、
    前記塗布部は一方向に延長した形状を有し、その先端に前記接触体が配置されている、
    事を特徴とする、撥油剤溶液の塗布方法。
  13. 請求項1乃至12の何れかに記載の撥油剤溶液の塗布方法において、更に、
    前記機械部品を保持する、ワーク保持部と、
    前記塗布器を保持する、塗布器保持部と、
    前記塗布器、及び、前記塗布器保持部、及び、前記ワーク保持部の内の、何れか一つ以上に作用して、前記接触体が前記所定部位に押し付けられる力を調節する、付勢手段と、
    を有する作業冶具を用いる、
    事を特徴とする、撥油剤溶液の塗布方法。
JP2006061863A 2005-04-18 2006-03-07 撥油剤溶液の塗布方法 Withdrawn JP2006320890A (ja)

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