JP2006320071A - 交流電圧出力装置 - Google Patents

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七郎斎 及部
Tetsuhiro Ishikawa
哲浩 石川
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Abstract

【課題】 簡易な構造で交流電圧を発生して外部負荷へ供給可能な交流電圧出力装置を提供する。
【解決手段】 コネクタ50に接続される外部負荷へ発生した交流電圧を取出すためのAC出力ラインACL1,ACL2は、それぞれモータジェネレータMG1のW相ラインWL1およびモータジェネレータMG2のU相ラインUL2に接続される。制御装置60は、互いに位相を反転させた交流電流Iw1,Iu2がそれぞれW相ラインWL1およびU相ラインUL2に流れるように、インバータ20,30をスイッチング制御する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、交流電圧出力装置に関し、特に、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載され、交流電圧を発生して外部負荷へ出力する交流電圧出力装置に関する。
特許第2695083号公報(特許文献1)は、電気動力駆動の車両に使用される電動機駆動および動力処理装置を開示する。この電動機駆動および動力処理装置は、二次電池と、インバータIA,IBと、誘導電動機MA,MBと、制御ユニットとを備える。誘導電動機MA,MBは、Y結線された巻線CA,CBをそれぞれ含み、巻線CA,CBの中性点NA,NBには、EMIフィルターを介して入力/出力ポートが接続される。
インバータIA,IBは、それぞれ誘導電動機MA,MBに対応して設けられ、それぞれ巻線CA,CBに接続される。そして、インバータIA,IBは、二次電池に並列に接続される。
この電動機駆動および動力処理装置においては、インバータIA,IBは、中性点NA,NB間に正弦波の調整された交流電力を発生し、その発生した交流電力を入力/出力ポートに接続された外部装置に供給することができる(特許文献1参照)。
特許第2695083号公報 特開2002−218793号公報 特開平10−117445号公報 特開平10−225014号公報 特開平6−292304号公報
しかしながら、特許第2695083号公報に開示される電動機駆動および動力処理装置では、誘導電動機MA,MBの巻線CA,CBの中性点NA,NBから発生した交流電圧を外部へ取出す必要があり、交流電圧を外部へ取出すための電力線の配線に伴なって装置の構造が複雑になる。特に、ハイブリッド自動車では、内部がオイルで満たされた駆動装置のケース内に電動機が配設されることもあり、電動機内部の中性点からケース外部へ交流電圧を取出すための電力線を別途配線すると、さらなるシール構造をケースに施す必要があるため、装置が複雑となる。
そこで、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡易な構造で交流電圧を発生して外部負荷へ供給可能な交流電圧出力装置を提供することである。
この発明によれば、交流電圧出力装置は、第1および第2の多相交流電動機と、第1および第2の複数の電力線を介して第1および第2の多相交流電動機とそれぞれ接続される第1および第2のインバータと、第1および第2のインバータを制御する制御手段とを備える。この制御手段は、第1の複数の電力線に含まれる第1の電力線に第1の交流電流を流すように第1のインバータを制御する。制御手段は、さらに、第2の複数の電力線に含まれる第2の電力線に、第1の交流電流と同じ周波数を有し、かつ、第1の交流電流の位相を反転した第2の交流電流を流すように第2のインバータを制御する。そして、交流電圧出力装置は、第1および第2の電力線にそれぞれ接続され、第1および第2の電力線間に生じる交流電圧を負荷へ出力するための第1および第2の出力線をさらに備える。
この発明による交流電圧出力装置においては、互いに位相を反転させた同周波数の第1および第2の交流電流が第1および第2の電力線にそれぞれ流される。そして、その第1および第2の電力線にそれぞれ接続される第1および第2の出力線によって、第1および第2の電力線間に生じる交流電圧が取出される。すなわち、この交流電圧出力装置においては、第1および第2の多相交流電動機の中性点に出力線を接続することなく、発生した交流電圧が取出される。
したがって、この発明による交流電圧出力装置によれば、第1および第2の多相交流電動機が格納されるケースの外部にて第1および第2の出力線をそれぞれ第1および第2の電力線と接続することができるので、第1および第2の多相交流電動機が格納されるケースに第1および第2の出力線の敷設に伴なうシール構造を別途設ける必要はなく、簡易な構造で交流電圧を発生して外部負荷へ供給することができる。
好ましくは、制御手段は、第1の電力線に対応する相の第1のインバータの電力用半導体素子および第2の電力線に対応する相の第2のインバータの電力用半導体素子をスイッチング制御し、第1および第2のインバータのその他の電力用半導体素子をオフする。
この交流電圧出力装置においては、第1の電力線に対応する相の第1のインバータのアームと第2の電力線に対応する相の第2のインバータのアームとによって単相インバータが構成される。したがって、この交流電圧出力装置によれば、簡易な制御で交流電圧を発生して外部負荷へ供給することができる。
さらに好ましくは、交流電圧出力装置は、第1および第2の出力線の少なくとも一方に接続されるリアクトルをさらに備える。
この交流電圧出力装置においては、第1および第2の出力線の少なくとも一方に接続されたリアクトルによって、発生した交流電圧に含まれるノイズが除去される。したがって、この交流電圧出力装置によれば、ノイズの少ない交流電圧を外部負荷へ供給することができる。
また、好ましくは、制御手段は、第1の電力線に対応する相と異なる相の第1のインバータの電力用半導体素子および第2の電力線に対応する相と異なる相の第2のインバータの電力用半導体素子をスイッチング制御し、第1および第2のインバータのその他の電力用半導体素子をオフする。
この交流電圧出力装置においては、第1および第2の多相交流電動機の巻線を介して第1および第2の出力線に電流が流されるので、第1および第2の多相交流電動機の巻線がノイズ除去フィルタとしての機能を果たす。したがって、この交流電圧出力装置によれば、ノイズ除去用のリアクトルを別途設けることなく、発生した交流電圧に含まれるノイズを除去することができる。
好ましくは、交流電圧出力装置は、第1および第2の出力線と負荷が接続される出力端子との間に配設される絶縁型の交流電圧変換器をさらに備える。
この交流電圧出力装置においては、第1および第2のインバータは、交流電圧の供給を受ける外部負荷と絶縁型の交流電圧変換器によって絶縁される。したがって、この交流電圧出力装置によれば、安全性に配慮した交流電圧出力装置が実現される。
好ましくは、交流電圧出力装置は、交流電圧変換器から出力される交流電圧を直流電圧に整流する整流器と、整流器から出力される直流電圧を商用交流電圧に変換して出力端子へ出力する第3のインバータとをさらに備える。
この交流電圧出力装置においては、交流電圧変換器後に設けられた第3のインバータによって商用周波数を発生できる。そこで、第1および第2のインバータを高周波で動作させ、交流電圧変換器を高周波で動作させることができる。したがって、この交流電圧出力装置によれば、交流電圧変換器を小型化することができる。
また、この発明によれば、交流電圧出力装置は、第1および第2の3相交流電動機と、第1から第3の電力線を介して第1の3相交流電動機と接続される第1のインバータと、第4から第6の電力線を介して第2の3相交流電動機と接続される第2のインバータと、第1および第2のインバータを制御する制御手段とを備える。この制御手段は、第1から第3の電力線に同相の第1の交流電流を流すように第1のインバータを制御する。制御手段は、さらに、第4から第6の電力線に、第1の交流電流と同じ周波数を有し、かつ、第1の交流電流の位相を反転した同相の第2の交流電流を流すように第2のインバータを制御する。そして、交流電圧出力装置は、第1から第6の電力線と負荷が接続される出力端子との間に配設される絶縁型の交流電圧変換器をさらに備える。この交流電圧変換器は、第1の電力線と第4の電力線との間に一次巻線が接続される第1の電圧変換部と、第2の電力線と第5の電力線との間に一次巻線が接続される第2の電圧変換部と、第3の電力線と第6の電力線との間に一次巻線が接続される第3の電圧変換部とを含み、第1から第3の電圧変換部の二次巻線は、直列に接続される。
この交流電圧出力装置においては、交流電圧を発生するための負荷が各相アームに分散される。したがって、この交流電圧出力装置によれば、1アームあたりの負荷を低減することができる。また、逆に言えば、3つの電圧変換部を用いて交流電圧を生成するので、高出力の交流電力を外部負荷へ供給することができる。
好ましくは、交流電圧出力装置は、直列接続された第1から第3の電圧変換部の二次巻線の両端から出力される交流電圧を直流電圧に整流する整流器と、整流器から出力される直流電圧を商用交流電圧に変換して出力端子へ出力する第3のインバータとをさらに備える。
この交流電圧出力装置においては、交流電圧変換器後に設けられた第3のインバータによって商用周波数を発生できる。そこで、第1および第2のインバータを高周波で動作させ、交流電圧変換器を高周波で動作させることができる。したがって、この交流電圧出力装置によれば、交流電圧変換器を小型化することができる。
この発明によれば、第1および第2の多相交流電動機の中性点に出力線を接続することなく、発生した交流電圧が取出されるので、第1および第2の多相交流電動機が格納されるケースに第1および第2の出力線の敷設に伴なうシール構造を別途設ける必要はなく、簡易な構造で交流電圧を発生して外部負荷へ供給することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による交流電圧出力装置の全体ブロック図である。図1を参照して、この交流電圧出力装置100は、バッテリBと、昇圧コンバータ10と、インバータ20,30と、モータジェネレータMG1,MG2と、リレー回路40と、コネクタ50と、制御装置60と、コンデンサC1,C2と、電源ラインPL1,PL2と、接地ラインSLと、U相ラインUL1,UL2と、V相ラインVL1,VL2と、W相ラインWL1,WL2と、AC出力ラインACL1,ACL2と、電圧センサ70,72と、電流センサ80,82とを備える。
この交流電圧出力装置100は、ハイブリッド自動車に搭載される。そして、モータジェネレータMG1は、エンジン(図示せず)と連結され、エンジン始動を行ない得る電動機として動作し、かつ、エンジンによって駆動される発電機として動作するものとしてハイブリッド自動車に組込まれる。モータジェネレータMG2は、駆動輪(図示せず)と連結され、駆動輪を駆動する電動機としてハイブリッド自動車に組込まれる。
バッテリBの正極は、電源ラインPL1に接続され、バッテリBの負極は、接地ラインSLに接続される。コンデンサC1は、電源ラインPL1と接地ラインSLとの間に接続される。
昇圧コンバータ10は、リアクトルLと、パワートランジスタQ1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。パワートランジスタQ1,Q2は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間に直列に接続される。各パワートランジスタQ1,Q2のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにダイオードD1,D2がそれぞれ接続される。そして、リアクトルLの一端は、パワートランジスタQ1,Q2の接続点に接続され、その他端は、電源ラインPL1に接続される。
コンデンサC2は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間に接続される。インバータ20は、U相アーム22、V相アーム24およびW相アーム26を含む。U相アーム22、V相アーム24およびW相アーム26は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間に並列に接続される。U相アーム22は、直列に接続されたパワートランジスタQ11,Q12からなり、V相アーム24は、直列に接続されたパワートランジスタQ13,Q14からなり、W相アーム26は、直列に接続されたパワートランジスタQ15,Q16からなる。各パワートランジスタQ11〜Q16のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD11〜D16がそれぞれ接続される。
インバータ30は、U相アーム32、V相アーム34およびW相アーム36を含む。U相アーム32、V相アーム34およびW相アーム36は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間に並列に接続される。U相アーム32は、直列に接続されたパワートランジスタQ21,Q22からなり、V相アーム34は、直列に接続されたパワートランジスタQ23,Q24からなり、W相アーム36は、直列に接続されたパワートランジスタQ25,Q26からなる。各パワートランジスタQ21〜Q26のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD21〜D26がそれぞれ接続される。
モータジェネレータMG1,MG2は、それぞれ3相コイル12,14をステータコイルとして含む。3相コイル12を形成するU,V,W各相コイルの一端は、互いに接続されて中性点N1を形成し、そのU,V,W各相コイルの他端は、インバータ20のU,V,W各相アームにおける各パワートランジスタの接続点にそれぞれ接続される。また、3相コイル14を形成するU,V,W各相コイルの一端は、互いに接続されて中性点N2を形成し、そのU,V,W各相コイルの他端は、インバータ30のU,V,W各相アームにおける各パワートランジスタの接続点にそれぞれ接続される。
AC出力ラインACL1の一端は、モータジェネレータMG1のW相コイルの反中性点側すなわちW相ラインWL1に接続され、その他端は、リレーRY1に接続される。AC出力ラインACL2の一端は、モータジェネレータMG2のU相コイルの反中性点側すなわちU相ラインUL2に接続され、その他端は、リレーRY2に接続される。
リレー回路40は、リレーRY1,RY2を含む。リレーRY1の一端は、AC出力ラインACL1に接続され、その他端は、コネクタ50に接続される。リレーRY2の一端は、AC出力ラインACL2に接続され、その他端は、コネクタ50に接続される。
バッテリBは、直流電源であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池からなる。バッテリBは、直流電圧を発生し、その発生した直流電圧を昇圧コンバータ10へ出力する。また、バッテリBは、昇圧コンバータ10から出力される直流電圧によって充電される。
コンデンサC1は、電源ラインPL1と接地ラインSLとの間の電圧変動を平滑化する。電圧センサ70は、バッテリBから出力される電圧Vbを検出し、その検出した電圧Vbを制御装置60へ出力する。
昇圧コンバータ10は、制御装置60からの信号PWCに基づいて、バッテリBから受ける直流電圧をリアクトルLを用いて昇圧し、その昇圧した昇圧電圧を電源ラインPL2に供給する。具体的には、昇圧コンバータ10は、制御装置60からの信号PWCに基づいて、パワートランジスタQ2のスイッチング動作に応じて流れる電流をリアクトルLに磁場エネルギーとして蓄積することによってバッテリBからの直流電圧を昇圧する。そして、昇圧コンバータ10は、その昇圧した昇圧電圧をパワートランジスタQ2がオフされたタイミングに同期してダイオードD1を介して電源ラインPL2へ出力する。
コンデンサC2は、電源ラインPL2と接地ラインSLとの間の電圧変動を平滑化する。電圧センサ72は、コンデンサC2の端子間電圧、すなわち昇圧コンバータ10の出力電圧Vdc(インバータ20,30の入力電圧に相当する。以下同じ。)を検出し、その検出した電圧Vdcを制御装置60へ出力する。
インバータ20は、制御装置60からの信号PWM1に基づいて、電源ラインPL2から受ける直流電圧を3相交流電圧に変換し、その変換した3相交流電圧をモータジェネレータMG1へ出力する。これにより、モータジェネレータMG1は、トルク指令値TR1によって指定されたトルクを発生するように駆動される。また、インバータ20は、エンジン(図示せず、以下同じ。)からの出力を受けてモータジェネレータMG1が発電した3相交流電圧を制御装置60からの信号PWM1に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を電源ラインPL2へ出力する。
インバータ30は、制御装置60からの信号PWM2に基づいて、電源ラインPL2から受ける直流電圧を3相交流電圧に変換し、その変換した3相交流電圧をモータジェネレータMG2へ出力する。これにより、モータジェネレータMG2は、トルク指令値TR2によって指定されたトルクを発生するように駆動される。また、インバータ30は、車両の回生制動時、駆動軸からの回転力を受けてモータジェネレータMG2が発電した3相交流電圧を制御装置60からの信号PWM2に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を電源ラインPL2へ出力する。なお、ここで言う回生制動とは、車両を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴なう制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速(または加速の中止)させることを含む。
モータジェネレータMG1,MG2は、3相交流電動機であり、たとえば3相交流同期電動発電機からなる。モータジェネレータMG1は、エンジンと連結され、エンジン出力を用いて3相交流電圧を発生し、その発生した3相交流電圧をインバータ20へ出力する。また、モータジェネレータMG1は、インバータ20から受ける3相交流電圧によって駆動力を発生し、エンジンの始動を行なう。モータジェネレータMG2は、車両の駆動輪(図示せず)と連結され、インバータ30から受ける3相交流電圧によって車両の駆動トルクを発生する。また、モータジェネレータMG2は、車両の回生制動時、3相交流電圧を発生してインバータ30へ出力する。
リレー回路40は、制御装置60からの制御信号CNTLに応じて、ACラインACL1,ACL2とコネクタ50との接続/切離しを行なう。具体的には、リレー回路40は、制御装置60からH(論理ハイ)レベルの制御信号CNTLを受けると、リレーRY1,RY2がオンされてACラインACL1,ACL2をコネクタ50と電気的に接続し、制御装置60からL(論理ロー)レベルの制御信号CNTLを受けると、リレーRY1,RY2がオフされてACラインACL1,ACL2をコネクタ50から電気的に切離す。
コネクタ50は、AC出力ラインACL1,ACL2間に生じる交流電圧Vacを外部負荷へ出力するための出力端子であり、電気機器の電源用コンセントや家庭の非常用電源のコンセントなどが接続される。
電流センサ80は、モータジェネレータMG1に流れるモータ電流MCRT1を検出し、その検出したモータ電流MCRT1を制御装置60へ出力する。電流センサ82は、モータジェネレータMG2に流れるモータ電流MCRT2を検出し、その検出したモータ電流MCRT2を制御装置60へ出力する。
制御装置60は、外部に設けられるECU(Electronic Control Unit)から出力されるモータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値TR1,TR2およびモータ回転数MRN1,MRN2、電圧センサ70からの電圧Vb、ならびに電圧センサ72からの電圧Vdcに基づいて、昇圧コンバータ10を駆動するための信号PWCを生成し、その生成した信号PWCを昇圧コンバータ10へ出力する。
また、制御装置60は、電圧Vdc、モータジェネレータMG1のトルク指令値TR1および電流センサ80からのモータ電流MCRT1に基づいて、モータジェネレータMG1を駆動するための信号PWM1を生成し、その生成した信号PWM1をインバータ20へ出力する。さらに、制御装置60は、電圧Vdc、モータジェネレータMG2のトルク指令値TR2および電流センサ82からのモータ電流MCRT2に基づいて、モータジェネレータMG2を駆動するための信号PWM2を生成し、その生成した信号PWM2をインバータ30へ出力する。
ここで、制御装置60は、イグニッションスイッチ(またはイグニッションキー、以下同じ。)からの信号IGおよびECUからの信号ACに基づいて、W相ラインWL1、AC出力ラインACL1、リレーRY1、コネクタ50に接続される外部負荷、リレーRY2、AC出力ラインACL2およびU相ラインUL2に商用交流周波数からなる交流電流を流すように、インバータ20,30を制御するための信号PWM1,PWM2を生成する。なお、信号IG,ACについては、後ほど説明する。
図2は、図1に示した制御装置60の機能ブロック図である。図2を参照して、制御装置60は、コンバータ制御部61と、第1および第2のインバータ制御部62,63と、AC出力制御部64とを含む。コンバータ制御部61は、電圧Vb,Vdc、トルク指令値TR1,TR2およびモータ回転数MRN1,MRN2に基づいて、昇圧コンバータ10のパワートランジスタQ1,Q2をオン/オフするための信号PWCを生成し、その生成した信号PWCを昇圧コンバータ10へ出力する。
第1のインバータ制御部62は、モータジェネレータMG1のトルク指令値TR1およびモータ電流MCRT1ならびに電圧Vdcに基づいて、インバータ20のパワートランジスタQ11〜Q16をオン/オフするための信号PWM1を生成し、その生成した信号PWM1をインバータ20へ出力する。ここで、第1のインバータ制御部62は、AC出力制御部64からHレベルの制御信号CTLを受けているとき、W相ラインWL1のみに商用交流周波数からなる交流電流Iw1が流れるように、インバータ20のW相アーム26をオン/オフし、かつ、その他のアームをオフするための信号PWM1を生成する。
第2のインバータ制御部63は、モータジェネレータMG2のトルク指令値TR2およびモータ電流MCRT2ならびに電圧Vdcに基づいて、インバータ30のパワートランジスタQ21〜Q26をオン/オフするための信号PWM2を生成し、その生成した信号PWM2をインバータ30へ出力する。ここで、第2のインバータ制御部63は、AC出力制御部64からHレベルの制御信号CTLを受けているとき、U相ラインUL2のみに商用交流周波数からなる交流電流Iu2が流れるように、インバータ30のU相アーム32をオン/オフし、かつ、その他のアームをオフするための信号PWM2を生成する。
AC出力制御部64は、信号IG,ACに基づいて、AC出力ラインACL1,ACL2間に交流電圧Vacを発生するか否かを判定する。ここで、信号ACは、たとえば、AC出力スイッチの操作に応じて論理レベルが変化する信号であり、Hレベルの信号ACは、商用電源用の交流電圧Vacの出力を要求する信号である。また、信号IGは、イグニッションスイッチの操作に応じて論理レベルが変化する信号であり、Hレベルの信号IGは、この交流電圧出力装置100が搭載されたハイブリッド自動車が起動されたことを意味する信号である。
AC出力制御部64は、信号IGがLレベルのときにHレベルの信号ACを受けると、交流電圧Vacの発生を許可し、Hレベルの制御信号CTLを第1および第2のインバータ制御部62,63へ出力し、Hレベルの制御信号CNTLをリレー回路40へ出力する。一方、AC出力制御部64は、信号ACがLレベルまたは信号IGがHレベルのときは、交流電圧Vacの発生を許可せず、Lレベルの制御信号CTLを第1および第2のインバータ制御部62,63へ出力し、Lレベルの制御信号CNTLをリレー回路40へ出力する。
図3は、図2に示したコンバータ制御部61の機能ブロック図である。図3を参照して、コンバータ制御部61は、インバータ入力電圧指令演算部112と、フィードバック電圧指令演算部114と、デューティー比演算部116と、PWM信号変換部118とからなる。
インバータ入力電圧指令演算部112は、トルク指令値TR1,TR2およびモータ回転数MRN1,MRN2に基づいて、インバータ入力電圧の最適値(目標値)すなわち電圧指令Vdc_comを演算し、その演算した電圧指令Vdc_comをフィードバック電圧指令演算部114へ出力する。
フィードバック電圧指令演算部114は、電圧センサ72からの電圧Vdcと、インバータ入力電圧指令演算部112からの電圧指令Vdc_comとに基づいて、電圧Vdcを電圧指令Vdc_comに制御するためのフィードバック電圧指令Vdc_com_fbを演算し、その演算したフィードバック電圧指令Vdc_com_fbをデューティー比演算部116へ出力する。
デューティー比演算部116は、電圧センサ70からの電圧Vbと、フィードバック電圧指令演算部114からのフィードバック電圧指令Vdc_com_fbとに基づいて、昇圧コンバータ10の出力電圧Vdcを電圧指令Vdc_comに制御するためのデューティー比を演算し、その演算したデューティー比をPWM信号変換部118へ出力する。
PWM信号変換部118は、デューティー比演算部116から受けたデューティー比に基づいて昇圧コンバータ10のパワートランジスタQ1,Q2をオン/オフするためのPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成し、その生成したPWM信号を信号PWCとして昇圧コンバータ10のパワートランジスタQ1,Q2へ出力する。
なお、昇圧コンバータ10の下アームのパワートランジスタQ2のオンデューティーを大きくすることによりリアクトルLにおける電力蓄積が大きくなるため、より高電圧の出力を得ることができる。一方、上アームのパワートランジスタQ1のオンデューティーを大きくすることにより電源ラインPL2の電圧が下がる。そこで、パワートランジスタQ1,Q2のデューティー比を制御することで、電源ラインPL2の電圧をバッテリBの出力電圧以上の任意の電圧に制御することができる。
図4は、図2に示した第1および第2のインバータ制御部62,63の機能ブロック図である。図4を参照して、第1および第2のインバータ制御部62,63の各々は、モータ制御用相電圧演算部120と、PWM信号変換部122とからなる。
モータ制御用相電圧演算部120は、インバータ20,30の入力電圧Vdcを電圧センサ72から受け、モータジェネレータMG1(またはMG2)の各相に流れるモータ電流MCRT1(またはMCRT2)を電流センサ80(または82)から受け、トルク指令値TR1(またはTR2)を外部のECUから受ける。そして、モータ制御用相電圧演算部120は、これらの入力値に基づいて、モータジェネレータMG1(またはMG2)の各相コイルに印加する電圧を演算し、その演算した各相コイル電圧をPWM信号変換部122へ出力する。
PWM信号変換部122は、AC出力制御部64から受ける制御信号CTLがLレベルのとき、モータ制御用相電圧演算部120から受ける各相コイル電圧指令に基づいて、実際にインバータ20(または30)の各パワートランジスタQ11〜Q16(またはQ21〜Q26)をオン/オフする信号PWM1(またはPWM2)を生成し、その生成した信号PWM1(またはPWM2)をインバータ20(または30)の各パワートランジスタQ11〜Q16(またはQ21〜Q26)へ出力する。
このようにして、各パワートランジスタQ11〜Q16(またはQ21〜Q26)がスイッチング制御され、モータジェネレータMG1(またはMG2)が指令されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1(またはMG2)の各相に流す電流が制御される。その結果、トルク指令値TR1(またはTR2)に応じたモータトルクが出力される。
また、PWM信号変換部122は、AC出力制御部64から受ける制御信号CTLがHレベルのとき、インバータ20のW相アーム26(またはインバータ30のU相アーム32)に商用交流周波数の交流電流を流すようにパワートランジスタQ15,Q16(またはQ21,Q22)をオン/オフする信号PWM1(またはPWM2)を生成し、その生成した信号PWM1(またはPWM2)をインバータ20(または30)のパワートランジスタQ15,Q16(またはQ21,Q22)へ出力する。
図5は、交流電圧生成時にインバータ20,30によって流される電流および生成される交流電圧Vacのタイミングチャートである。図5を参照して、曲線k1は、インバータ20によって流されるW相電流Iw1の変化を示し、曲線k2は、インバータ30によって流されるU相電流Iu2の変化を示す。また、曲線k3は、AC出力ラインACL1,ACL2間に生じた交流電圧Vacの変化を示す。
制御装置60は、商用交流周波数からなるW相電流Iw1をW相ラインWL1に流すようにインバータ20のW相アーム26をスイッチング制御し、W相電流Iw1の位相を反転したU相電流Iu2をU相ラインUL2に流すようにインバータ30のU相アーム32をスイッチング制御する。
すなわち、交流周期の1周期Tの前半においては、インバータ20においてパワートランジスタQ15がスイッチング制御され、インバータ20のその他のパワートランジスタはオフされる。インバータ30においては、パワートランジスタQ22がスイッチング制御され、インバータ30のその他のパワートランジスタはオフされる。
また、1周期Tの後半においては、インバータ20においてパワートランジスタQ16がスイッチング制御され、インバータ20のその他のパワートランジスタはオフされる。インバータ30においては、パワートランジスタQ21がスイッチング制御され、インバータ30のその他のパワートランジスタはオフされる。
これにより、コネクタ50に外部負荷が接続され、かつ、リレー回路40がオンされると、1周期Tの前半の半周期において、パワートランジスタQ15からW相ラインWL1、AC出力ラインACL1、外部負荷、AC出力ラインACL2およびU相ラインUL2を介してパワートランジスタQ22へ電流が流れる。また、1周期Tの後半の半周期においては、パワートランジスタQ21からU相ラインUL2、AC出力ラインACL2、外部負荷、AC出力ラインACL1およびW相ラインWL1を介してパワートランジスタQ16へ電流が流れる。
このように、1周期Tの半周期毎に向きが切り替えられる電流すなわち交流電流IacがAC出力ラインACL1,ACL2に流れる。また、電流の向きが切り替えられる周波数は、商用交流周波数である。そして、AC出力ラインACL1に発生する交流電圧とその交流電圧の位相が反転されたAC出力ラインACL2に発生する交流電圧との電圧差が商用交流電圧となるように、スイッチング制御が行なわれるパワートランジスタのデューティーを制御することによって、AC出力ラインACL1,ACL2間に商用電源用の交流電圧Vacを発生させることができる。
以上のように、この実施の形態1によれば、コネクタ50に接続される外部負荷へ商用電源用の交流電圧Vacを供給することができる。そして、AC出力ラインACL1,ACL2は、それぞれW相ラインWL1およびU相ラインUL2に接続すればよいので、モータジェネレータMG1,MG2が格納されるケース(図示せず)の内部にAC出力ラインACL1,ACL2を配線する必要がない。したがって、モータジェネレータMG1,MG2が格納されるケースにAC出力ラインACL1,ACL2の敷設に伴なうシール構造を別途設ける必要はなく、簡易な構造で交流電圧Vacを取出すことができる。
[実施の形態2]
図6は、この発明の実施の形態2による交流電圧出力装置の全体ブロック図である。図6を参照して、この交流電圧出力装置100Aは、図1に示した実施の形態1による交流電圧出力装置100の構成において、リアクトルL1,L2をさらに備える。交流電圧出力装置100Aのその他の構成は、交流電圧出力装置100の構成と同じである。
リアクトルL1の一端は、モータジェネレータMG1のW相コイルの反中性点側すなわちW相ラインWL1に接続され、その他端は、リレーRY1に接続される。リアクトルL2の一端は、モータジェネレータMG2のU相コイルの反中性点側すなわちU相ラインUL2に接続され、その他端は、リレーRY2に接続される。
実施の形態1において、交流電圧Vacを発生する際にAC出力ラインACL1,ACL2に流される電流Iw1,Iu2は、実際にはインバータ20のW相アーム26およびインバータ30のU相アーム32のスイッチング動作に伴なうパルス状の電流であるため、コネクタ50に接続されて交流電圧Vacの供給を受ける外部負荷に悪影響を及ぼす可能性がある。そこで、この実施の形態2では、AC出力ラインACL1,ACL2にそれぞれリアクトルL1,L2を設け、電流Iw1,Iu2に含まれる高周波ノイズを除去するようにしたものである。
なお、上記においては、リアクトルL1,L2は、それぞれW相ラインWL1およびU相ラインUL2とリレー回路40との間に配設するものとしたが、リレー回路50とコネクタ50との間に配設してもよい。
以上のように、この実施の形態2によれば、発生した交流電圧Vacを取出す電力ラインにリアクトルL1,L2を設けたので、発生した交流電圧Vacに含まれるノイズが除去され、ノイズの少ない交流電圧Vacを外部負荷へ供給することができる。
[実施の形態3]
図7は、この発明の実施の形態3による交流電圧出力装置の全体ブロック図である。図7を参照して、この交流電圧出力装置100Bは、図1に示した実施の形態1による交流電圧出力装置100の構成において、リレー回路40に代えてトランス41を備え、整流器42、インバータ43およびフィルタ44をさらに備える。交流電圧出力装置100Bのその他の構成は、交流電圧出力装置100の構成と同じである。
トランス41は、一次コイル45と、二次コイル46とを含む。一次コイル45は、AC出力ラインACL1とAC出力ラインACL2との間に接続される。二次コイル46は、整流器42に接続される。そして、トランス41は、AC出力ラインACL1,ACL2間に生じた交流電圧を一次コイル45および二次コイル46の巻数比に応じた電圧レベルに変換して整流器42へ出力する。
整流器42は、トランス41からの交流電圧を直流電圧に整流してインバータ43へ出力する。なお、この整流器42には、公知の整流回路を用いることができる。インバータ43は、整流器42からの直流電圧を商用電源用の交流電圧Vacに変換し、その変換した交流電圧Vacをフィルタ44へ出力する。フィルタ44は、インバータ43からの交流電圧Vacに含まれる高周波ノイズを除去し、そのノイズ除去した交流電圧Vacをコネクタ50へ出力する。
この交流電圧出力装置100Bにおいては、トランス41が設けられるので、AC出力ラインACL1,ACL2がコネクタ50に接続される外部負荷と絶縁される。すなわち、交流電圧出力装置100Bは、コネクタ50に接続される外部負荷と絶縁される。
また、この交流電圧出力装置100Bにおいては、AC出力ラインACL1,ACL2間に生じた交流を整流器42によって一旦直流に変換し、インバータ43によって商用電源用の交流電圧Vacを発生させるので、AC出力ラインACL1,ACL2に発生させる交流電圧は、商用交流周波数である必要はない。そこで、インバータ20のW相アーム26およびインバータ30のU相アーム32のスイッチング周波数を高くし、トランス41を高周波で動作させることができる。したがって、トランス41の体格を小さくすることができる。
以上のように、この実施の形態3によれば、トランス41を設けたので、コネクタ50に接続される外部負荷を交流電圧出力装置100Bと電気的に絶縁できる。したがって、安全性に配慮した交流電圧出力装置が実現される。また、トランス41の出力側に整流器42およびインバータ43を設けることによってトランス41を高周波で動作させることができるので、トランス41の体格を小さくすることができる。
[実施の形態4]
図8は、この発明の実施の形態4による交流電圧出力装置の全体ブロック図である。図8を参照して、この交流電圧出力装置100Cは、図7に示した実施の形態3による交流電圧出力装置100Bの構成において、トランス41に代えてトランス51を備え、制御装置60に代えて制御装置60Aを備える。交流電圧出力装置100Cのその他の構成は、交流電圧出力装置100Bの構成と同じである。
トランス51は、一次コイル52〜54と、一次コイル52〜54にそれぞれ対応して設けられる二次コイル55〜57とを含む。一次コイル52は、U相ラインUL1,UL2間に接続される。一次コイル53は、V相ラインVL1,VL2間に接続される。一次コイル54は、W相ラインWL1,WL2間に接続される。二次コイル55〜57は、直列接続されて整流器42に接続される。
制御装置60Aは、信号IG,ACに基づいて、トランス51の各一次コイル52〜54に同相の交流電流を流すようにインバータ20,30を制御するための信号PWM1,PWM2を生成し、その生成した信号PWM1,PWM2をそれぞれインバータ20,30へ出力する。より具体的には、制御装置60Aは、信号IGがLレベルのときにHレベルの信号ACを受けると、U,V,W各相ラインUL1,VL1,WL1に同相の交流電流が流れるように信号PWM1を生成し、U,V,W各相ラインUL1,VL1,WL1に流される交流電流の位相を反転した同相の交流電流がU,V,W各相ラインUL2,VL2,WL2に流れるように信号PWM2を生成する。なお、制御装置60Aのその他の機能は、制御装置60と同じである。
図9は、交流電圧生成時にインバータ20,30によって流される電流およびトランス51の出力電圧Vac0のタイミングチャートである。図9を参照して、曲線k4〜k6は、それぞれインバータ20によって流されるU,V,W各相電流Iu1,Iv1,Iw1の変化を示し、曲線k7〜k9は、それぞれインバータ30によって流されるU,V,W各相電流Iu2,Iv2,Iw2の変化を示す。また、曲線k10は、トランス51の出力電圧Vac0の変化を示す。
制御装置60Aは、互いに同相の交流電流Iu1,Iv1,Iw1をそれぞれU,V,W各相ラインUL1,VL1,WL1に流すようにインバータ20のU,V,W各相アーム22,24,26をスイッチング制御し、U,V,W各相ラインUL1,VL1,WL1に流される交流電流の位相を反転した互いに同相の交流電流Iu2,Iv2,Iw2をU,V,W各相ラインUL2,VL2,WL2に流すようにインバータ30のU,V,W各相アーム32,34,36をスイッチング制御する。
具体的には、交流周期の1周期Tの前半においては、インバータ20においてパワートランジスタQ11,Q13,Q15が同じタイミングでスイッチング制御され、パワートランジスタQ12,Q14,Q16はオフされる。インバータ30においては、パワートランジスタQ22,Q24,Q26が同じタイミングでスイッチング制御され、パワートランジスタQ21,Q23,Q25はオフされる。
また、1周期Tの後半においては、インバータ20においてパワートランジスタQ12,Q14,Q16が同じタイミングでスイッチング制御され、パワートランジスタQ11,Q13,Q15はオフされる。インバータ30においては、パワートランジスタQ21,Q23,Q25が同じタイミングでスイッチング制御され、パワートランジスタQ22,Q24,Q26はオフされる。
これにより、1周期Tの前半の半周期において、インバータ20のパワートランジスタQ11,Q13,Q15からそれぞれトランス51の各一次コイル52〜54を介してインバータ30のパワートランジスタQ22,Q24,Q26へ同相の交流電流が流れる。また、1周期Tの後半の半周期において、インバータ30のパワートランジスタQ21,Q23,Q25からそれぞれトランス51の各一次コイル52〜54を介してインバータ20のパワートランジスタQ12,Q14,Q16へ同相の交流電流が流れる。
そうすると、トランス51の二次コイル55〜57の各々に同相の交流電圧が発生し、二次コイル55〜57の各々に発生した電圧が加算された交流電圧Vac0がトランス51から出力される。
なお、トランス51から出力される交流電圧Vac0は、整流器42によって一端直流電圧に整流され、インバータ43によって商用電源用の交流電圧Vacに変換される。
以上のように、この実施の形態4によれば、インバータ20,30における各相アームが同相でスイッチング動作し、トランス51による交流電圧Vac0の生成にあたってインバータ20,30の各相アームが負荷を分担するので、1アームあたりの負荷を低減することができる。
また、インバータ20,30の各相アームを用いて交流電圧を生成するので、交流電圧Vacを高出力化することもできる。
図10は、この発明による交流電圧出力装置が搭載されたハイブリッド自動車の全体ブロック図である。なお、この図10では、実施の形態1による交流電圧出力装置100が搭載されたハイブリッド自動車が代表的に示される。
図10を参照して、モータジェネレータMG1は、エンジン92に連結され、エンジン92を始動するとともに、エンジン92からの出力によって発電する。モータジェネレータMG2は、前輪94に連結され、前輪94を駆動するとともに、ハイブリッド自動車の回生制動時に発電する。
リレー回路40は、モータジェネレータMG1,MG2に接続され、コネクタ50には、外部負荷であるAC負荷96のコンセント58が接続される。そして、ハイブリッド自動車は、コネクタ50およびコンセント58を介してAC負荷96に商用電源用の交流電圧Vacを供給する。これにより、AC負荷96は、ハイブリッド自動車から交流電圧Vacの供給を受けて動作することができる。
図11は、この発明による交流電圧出力装置が搭載された他のハイブリッド自動車の全体ブロック図である。この図11でも、実施の形態1による交流電圧出力装置100が搭載されたハイブリッド自動車が代表的に示される。
図11を参照して、このハイブリッド自動車は、モータジェネレータMG1,MG2に加えてモータジェネレータMG3を備え、インバータ20,30に並設されてモータジェネレータMG3を駆動するインバータ38をさらに備える。
モータジェネレータMG3は、たとえば後輪(図示せず)に連結され、後輪を駆動するとともに、ハイブリッド自動車の回生制動時に発電する。
リレー回路40は、モータジェネレータMG2,MG3に接続され、コネクタ50には、外部負荷であるAC負荷96のコンセント58が接続される。そして、交流電圧Vacの生成が要求されると、インバータ30,38がスイッチング制御され、ハイブリッド自動車は、コネクタ50およびコンセント58を介してAC負荷96に商用電源用の交流電圧Vacを供給する。
この図11に示されるハイブリッド自動車によれば、モータジェネレータMG1を発電専用に用いることができ、発電を行ないつつ、モータジェネレータMG2,MG3を用いて交流電圧Vacを生成することができる。
なお、上記において、モータジェネレータMG3は、後輪駆動モータとしたが、電動エアコンのコンプレッサ駆動モータであってもよい。また、リレー回路40をモータジェネレータMG1,MG3に接続し、モータジェネレータMG1,MG3を用いて商用電源用の交流電圧Vacを生成してもよい。この場合は、モータジェネレータMG2によって車両の駆動力を発生させつつ、モータジェネレータMG1,MG3を用いて交流電圧Vacを生成することができる。
また、図11に示されるハイブリッド自動車のようにモータジェネレータを3台搭載している場合、3台のモータジェネレータを用いて商用電源用の3相交流電圧を発生させることもできる。すなわち、3台のモータジェネレータの各々にAC出力ラインを接続し、互いに120度ずつ位相をずらした交流電流を各AC出力ラインに流すように、各モータジェネレータにそれぞれ対応して設けられる3つのインバータを制御することによって、商用電源用の3相交流電圧を生成することができる。
なお、上記においては、交流電圧出力装置100,100A〜100Cの各々は、ハイブリッド自動車に搭載されるものとしたが、この発明の適用範囲は、ハイブリッド自動車に搭載されるものに限られず、電気自動車(Electric Vehicle)や、バッテリBとして二次電池に代えて燃料電池(Fuel Cel)を備えた燃料電池車などに搭載されるものであってもよい。
なお、上記の各実施の形態1〜3においては、インバータ20のW相アーム26をスイッチング制御し、その他のアームはオフして交流電圧を生成するため、モータジェネレータMG1による発電は中止されていることを条件としている。しかしながら、モータジェネレータMG1のW相ラインWL1の電圧を検出し、その検出された電圧に同期してインバータ30のU相アーム32をスイッチング制御することにより、モータジェネレータMG1による発電を行ないつつ、交流電圧Vacを生成することもできる。
また、上記の各実施の形態1〜3においては、インバータ30のU相アーム32をスイッチング制御し、かつ、その他のアームはオフして交流電圧を生成し、上記の実施の形態4においては、インバータ30の各相アームを同相でスイッチング制御して交流電圧を生成するため、モータジェネレータMG2による駆動力の生成は中止されていることを条件としている。しかしながら、モータジェネレータMG2を車両の駆動軸と切離し可能な機構を設けることにより、交流電圧出力装置が搭載された車両をエンジン出力のみで走行させ、かつ、モータジェネレータMG2を駆動軸と切離して、車両を走行させつつ交流電圧Vacを生成することは可能である。
また、上記の実施の形態1においては、AC出力ラインACL1,ACL2をそれぞれモータジェネレータMG1のW相ラインWL1およびモータジェネレータMG2のU相ラインUL2に接続し、インバータ20のW相アーム26およびインバータ30のU相アーム32をスイッチング制御して交流電圧Vacを発生したが、インバータ20のW相アーム26以外のアームおよびインバータ30のU相アーム32以外のアームをスイッチング制御して交流電圧Vacを発生させることもできる。この場合、スイッチング制御されるアームから対応するモータジェネレータのコイル(2相分)を介して対応するAC出力ラインに電流が流されるので、モータジェネレータMG1,MG2のコイルをノイズ除去用のフィルタとして用いることができる。
また、上記の各実施の形態1〜3においては、AC出力ラインACL1,ACL2をそれぞれモータジェネレータMG1のW相ラインWL1およびモータジェネレータMG2のU相ラインUL2に接続するものとしたが、AC出力ラインACL1,ACL2をその他のラインに接続してもよい。
なお、上記において、モータジェネレータMG1,MG2は、それぞれこの発明における「第1および第2の多相交流電動機」または「第1および第2の3相交流電動機」に対応し、インバータ20,30は、それぞれこの発明における「第1のインバータ」および「第2のインバータ」に対応する。また、AC出力ラインACL1,ACL2は、それぞれこの発明における「第1の出力線」および「第2の出力線」に対応し、第1および第2のインバータ制御部62,63およびAC出力制御部64は、この発明における「制御手段」を形成する。さらに、リアクトルL1,L2の各々は、この発明における「リアクトル」に対応し、トランス41,51の各々は、この発明における「絶縁型の交流電圧変換器」に対応する。また、さらに、インバータ43は、この発明における「第3のインバータ」に対応する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1による交流電圧出力装置の全体ブロック図である。 図1に示す制御装置の機能ブロック図である。 図2に示すコンバータ制御部の機能ブロック図である。 図2に示す第1および第2のインバータ制御部の機能ブロック図である。 交流電圧生成時にインバータによって流される電流および生成される交流電圧のタイミングチャートである。 この発明の実施の形態2による交流電圧出力装置の全体ブロック図である。 この発明の実施の形態3による交流電圧出力装置の全体ブロック図である。 この発明の実施の形態4による交流電圧出力装置の全体ブロック図である。 交流電圧生成時にインバータによって流される電流およびトランスの出力電圧のタイミングチャートである。 この発明による交流電圧出力装置が搭載されたハイブリッド自動車の全体ブロック図である。 この発明による交流電圧出力装置が搭載された他のハイブリッド自動車の全体ブロック図である。
符号の説明
10 昇圧コンバータ、12,14 3相コイル、20,30,38,43 インバータ、22,32 U相アーム、24,34 V相アーム、26,36 W相アーム、40 リレー回路、41,51 トランス、42 整流器、44 フィルタ、50 コネクタ、52〜54 一次コイル、55〜57 二次コイル、58 コンセント、60,60A 制御装置、61 コンバータ制御部、62 第1のインバータ制御部、63 第2のインバータ制御部、64 AC出力制御部、70,72 電圧センサ、80,82 電流センサ、92 エンジン、94 駆動輪、96 AC負荷、100,100A〜100C 交流電圧出力装置、112 インバータ入力電圧指令演算部、114 フィードバック電圧指令演算部、116 デューティー比演算部、118,122 PWM信号変換部、120 モータ制御用相電圧演算部、B バッテリ、C1,C2 コンデンサ、PL1,PL2 電源ライン、SL 接地ライン、L,L1,L2 リアクトル、MG1〜MG3 モータジェネレータ、N1,N2 中性点、UL1,UL2 U相ライン、VL1,VL2 V相ライン、WL1,WL2 W相ライン、ACL1,ACL2 AC出力ライン、Q1,Q2,Q11〜Q16,Q21〜Q26 パワートランジスタ、D1,D2,D11〜D16,D21〜D26 ダイオード、RY1,RY2 リレー。

Claims (8)

  1. 第1および第2の多相交流電動機と、
    第1および第2の複数の電力線を介して前記第1および第2の多相交流電動機とそれぞれ接続される第1および第2のインバータと、
    前記第1の複数の電力線に含まれる第1の電力線に第1の交流電流を流すように前記第1のインバータを制御するとともに、前記第2の複数の電力線に含まれる第2の電力線に、前記第1の交流電流と同じ周波数を有し、かつ、前記第1の交流電流の位相を反転した第2の交流電流を流すように前記第2のインバータを制御する制御手段と、
    前記第1および第2の電力線にそれぞれ接続され、前記第1および第2の電力線間に生じる交流電圧を負荷へ出力するための第1および第2の出力線とを備える交流電圧出力装置。
  2. 前記制御手段は、前記第1の電力線に対応する相の前記第1のインバータの電力用半導体素子および前記第2の電力線に対応する相の前記第2のインバータの電力用半導体素子をスイッチング制御し、前記第1および第2のインバータのその他の電力用半導体素子をオフする、請求項1に記載の交流電圧出力装置。
  3. 前記第1および第2の出力線の少なくとも一方に接続されるリアクトルをさらに備える、請求項2に記載の交流電圧出力装置。
  4. 前記制御手段は、前記第1の電力線に対応する相と異なる相の前記第1のインバータの電力用半導体素子および前記第2の電力線に対応する相と異なる相の前記第2のインバータの電力用半導体素子をスイッチング制御し、前記第1および第2のインバータのその他の電力用半導体素子をオフする、請求項1に記載の交流電圧出力装置。
  5. 前記第1および第2の出力線と前記負荷が接続される出力端子との間に配設される絶縁型の交流電圧変換器をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の交流電圧出力装置。
  6. 前記交流電圧変換器から出力される交流電圧を直流電圧に整流する整流器と、
    前記整流器から出力される直流電圧を商用交流電圧に変換して前記出力端子へ出力する第3のインバータとをさらに備える、請求項5に記載の交流電圧出力装置。
  7. 第1および第2の3相交流電動機と、
    第1から第3の電力線を介して前記第1の3相交流電動機と接続される第1のインバータと、
    第4から第6の電力線を介して前記第2の3相交流電動機と接続される第2のインバータと、
    前記第1から第3の電力線に同相の第1の交流電流を流すように前記第1のインバータを制御するとともに、前記第4から第6の電力線に、前記第1の交流電流と同じ周波数を有し、かつ、前記第1の交流電流の位相を反転した同相の第2の交流電流を流すように前記第2のインバータを制御する制御手段と、
    前記第1から第6の電力線と負荷が接続される出力端子との間に配設される絶縁型の交流電圧変換器とを備え、
    前記交流電圧変換器は、
    前記第1の電力線と前記第4の電力線との間に一次巻線が接続される第1の電圧変換部と、
    前記第2の電力線と前記第5の電力線との間に一次巻線が接続される第2の電圧変換部と、
    前記第3の電力線と前記第6の電力線との間に一次巻線が接続される第3の電圧変換部とを含み、
    前記第1から第3の電圧変換部の二次巻線は、直列に接続される、交流電圧出力装置。
  8. 直列接続された前記第1から第3の電圧変換部の二次巻線の両端から出力される交流電圧を直流電圧に整流する整流器と、
    前記整流器から出力される直流電圧を商用交流電圧に変換して前記出力端子へ出力する第3のインバータとをさらに備える、請求項7に記載の交流電圧出力装置。
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