JP2006319941A - Firフィルタ演算器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】対称形の有限インパルス応答を示すフィルタ係数系列と入力データ系列とのたたみ込み演算を行うFIRフィルタ演算器において、第1のデータ対を格納する第1のシングルポートRAMと、第2のデータ対を格納する第2のシングルポートRAMと、前記第1及び前記第2のシングルポートRAMから前記第1及び前記第2のデータ対を読み出して当該データ対を構成する2個の入力データを交互に加算又は減算する入力データ演算部と、前記入力データ演算部の演算結果とそれに対応するフィルタ係数との乗算結果を累積加算する係数乗加算部と、を有する。
【選択図】 図1
Description
H(ω)=−j(0<ω<ωs/2)=j(−ωs/2<ω<0) …式(1)
y(t)=Σx(t−n)*Cn(但し、n=0〜N)
=x(t)*C0+x(t−1)*C1+・・・+x(t−N)*CN …式(2)
データRAM4は、入力データ系列Dnを格納するシングルポートのRAMであり、レジスタ5は、データRAM4から1マシン・サイクル毎に読み出された入力データ系列Dn(n=0〜N)の各入力データDnを一時的に格納する。係数格納ROM6は、フィルタ係数系列Cn(n=0〜N)を格納するROMであり、レジスタ7は、係数格納ROM6から1マシン・サイクル毎に読み出されたフィルタ係数系列Cn(n=0〜N)の各フィルタ係数Cnを一時的に格納する。
y(t)=(D0+D7)*C0+(D1+D6)*C1+(D2+D5)*C2
+(D3+D4)*C3 … 式(3)
図12は、式(3)に基づく従来例2に係る直線位相FIRフィルタ演算器のハードウェア構成を示す。
まず、データRAM4から2マシン・サイクル毎に各データ対が読み出される。すなわち、データRAM4から1マシン・サイクル毎に各データ対の一方及び他方の入力データDnが交互に読み出される。
レジスタ5は、データRAM4から交互に読み出された各データ対の一方及び他方の入力データDnを、レジスタ12及び加算器13の一方の入力に対して、1マシン・サイクル分遅延出力させる。
===直線位相FIRフィルタ演算器(2チャンネル処理)の構成===
本発明の第1実施形態に係る直線位相FIRフィルタ演算器のハードウェア構成例を図1に示す。
データRAM30は、本発明に係る『第2のシングルポートRAM』の一実施形態であり、Rチャンネルのデータ系列DmR(m=0〜N)を構成する第2のデータ対を格納するものである。
本発明の第1実施形態に係るヒルベルトフィルタ演算器のハードウェア構成例を図3に示す。
図1に示した直線位相FIRフィルタ演算器との相違点は、加算器60が減算器100に置き換わった点にある。すなわち、ヒルベルトフィルタ演算器の場合、フィルタ係数系列Cn(n=0〜N)が奇対称形を成して加算ではなく減算を行う必要があるので、減算器100が設けられる。
減算器100は、本発明に係る入力データ演算部の『減算器』に該当し、セレクタ40及びセレクタ50の選択出力を減算する。なお、本実施形態では、減算器100は、セレクタ40の選択出力よりセレクタ50の選択出力を減算する。また、減算器100の減算結果は、レジスタ61に格納される。
図2は、偶数タップの一例として“8”タップの場合における、図1に示した直線位相FIRフィルタ演算器の動作タイミングを示したものである。同様に、図4は、偶数タップの一例として“8”タップの場合における、図3に示したヒルベルトフィルタ演算器の動作タイミングを示したものである。なお、以下では、直線位相FIRフィルタ演算器の場合を中心に説明する。また、図2に示す時間t=“0”から時間t=“11”までの各期間が、1マシン・サイクルに相当する。
従来例1では、本発明と同様に、シングルポートのデータRAM4を採用しているが、2チャンネル且つ8タップの場合のフィルタ演算処理を実施する場合、1チャンネル毎に逐次処理される。また、図11に示すように、Lチャンネルのフィルタ演算処理に、t=“0”からt=“9”までの10マシン・サイクル分必要とし、その後、t=“10”からRチャンネルのフィルタ演算処理を開始する際に2マシン・サイクル分オーバーラップするため、2チャンネルのフィルタ演算処理に合計18マシン・サイクル分必要とする。
従来例3では、デュアルポートのデータRAM15を採用している。
一方、本発明の第1実施形態では、従来例3の場合と対比して、デュアルポートではなくシングルポートであり、更に、データRAM15の半分の記憶容量に設計可能なデータRAM20、30を採用している。ここで、前述したように、従来例3に係るデュアルポートのデータRAM15の回路面積は、本発明の第1実施形態に係るシングルポートのデータRAM20、30の合計回路面積よりも大きい。よって、本発明の第1実施形態に係るFIRフィルタ演算器は、従来例3に係るFIRフィルタ演算器と対比して、ダウンサイジングされる。
図5は、奇数タップの一例として“7”タップの場合における、図1に示した本発明の第1実施形態に係る直線位相FIRフィルタ演算器の動作タイミングを示したものである。なお、図5に示す時間t=“0”から時間t=“11”までの各期間が、1マシン・サイクルに相当する。
このため、図5に示すように、時間t=“7”のとき、データRAM20からは入力データD3Lとデータ対を形成する入力データが存在しないため、レジスタ21には“0”が格納される。例えば、レジスタ21の入力に対して、データRAM20又はデータ“0”を格納したレジスタ(不図示)の一方を選択して出力するセレクタ(不図示)によって実現される。よって、時間t=“8”のとき、レジスタ61に一時的に格納される加算器60の加算結果はD3Lであり、時間t=“9”のとき、レジスタ81に一時的に格納される乗算器80の乗算結果は{C3*D3L}である。
===FIRフィルタ演算器の構成(1チャンネル処理)===
本発明の第2実施形態に係るFIRフィルタ演算器として、直線位相FIRフィルタ演算器の場合のハードウェア構成例を図6に示す。なお、本発明の第2実施形態に係る直線位相FIRフィルタ演算器は、モノクロの1チャンネル方式等において、1チャンネル分の単独フィルタ演算処理のみ実施可能である。よって、2チャンネル分のフィルタ演算処理を実施するためには、1チャンネル毎のフィルタ演算処理を逐次処理する必要がある。
まず、入力データ系列Dn(n=0〜N)を、同一の値を示すフィルタ係数Cnの乗算対象とする2個の入力データDnで構成される『データ対』毎に分類するとともに、当該データ対を構成する2個の入力データDnのうち、一方の入力データDnをデータRAM20に格納し、他方の入力データをデータRAM30に格納する。
図7は、偶数タップの一例として“8”タップの場合における、図6に示した直線位相FIRフィルタ演算器の動作タイミングを示す。同図に示す時間t=“0”から時間t=“6”までの各期間が、1マシン・サイクルに相当する。
2 係数乗算器群
4、20、30 データRAM(シングルポート)
15 データRAM(デュアルポート)
5、7、9、11、12、14、16、17 レジスタ
21、22、31、32 レジスタ
61、71、81、91、92 レジスタ
40、50 セレクタ
3、10、13、60、90 加算器
6、70 係数格納ROM
8、80 乗算器
Claims (9)
- 対称形の有限インパルス応答を示すフィルタ係数系列と入力データ系列とのたたみ込み演算を行うFIRフィルタ演算器において、
第1のデータ対を格納する第1のシングルポートRAMと、
第2のデータ対を格納する第2のシングルポートRAMと、
前記第1及び前記第2のシングルポートRAMから前記第1及び前記第2のデータ対を読み出して当該データ対を構成する2個の入力データを交互に加算又は減算する入力データ演算部と、
前記入力データ演算部の演算結果とそれに対応するフィルタ係数との乗算結果を累積加算する係数乗加算部と、
を有することを特徴とするFIRフィルタ演算器。 - 前記入力データ演算部は、
前記第1のシングルポートRAMから読み出された前記第1のデータ対の入力データを1マシン・サイクル分遅延出力させる第1の遅延器と、
前記第1の遅延器の出力を更に前記1マシン・サイクル分遅延出力させる第2の遅延器と、
前記第2のシングルポートRAMから読み出された前記第2のデータ対の入力データを前記1マシン・サイクル分遅延出力させる第3の遅延器と、
前記第3の遅延器において遅延出力させた前記第2のデータ対の入力データを更に前記1マシン・サイクル分遅延させる第4の遅延器と、
前記第2及び前記第4の遅延器の遅延出力を前記1マシン・サイクル毎に交互に選択出力する第1のセレクタと、
前記第1及び前記第3の遅延器の遅延出力を前記1マシン・サイクル毎に交互に選択出力する第2のセレクタと、
前記第1及び前記第2のセレクタの選択出力を加算する第1の加算器と、
を有することを特徴とする請求項1に記載のFIRフィルタ演算器。 - 前記入力データ演算部は、
前記第1のシングルポートRAMから読み出された前記第1のデータ対の入力データを1マシン・サイクル分遅延出力させる第1の遅延器と、
前記第1の遅延器の出力を更に前記1マシン・サイクル分遅延出力させる第2の遅延器と、
前記第2のシングルポートRAMから読み出された前記第2のデータ対の入力データを前記1マシン・サイクル分遅延出力させる第3の遅延器と、
前記第3の遅延器において遅延出力させた前記第2のデータ対の入力データを更に前記1マシン・サイクル分遅延させる第4の遅延器と、
前記第2及び前記第4の遅延器の遅延出力を前記1マシン・サイクル毎に交互に選択出力する第1のセレクタと、
前記第1及び前記第3の遅延器の遅延出力を前記1マシン・サイクル毎に交互に選択出力する第2のセレクタと、
前記第1及び前記第2のセレクタの選択出力を減算する減算器と、
を有することを特徴とする請求項1に記載のFIRフィルタ演算器。 - 前記入力データ系列は、第1及び第2のチャンネルのデータ系列を含み、前記第1のデータ対は、前記第1のチャンネルのデータ系列のうち、同一の値を示すフィルタ係数の乗算対象となる2個の入力データで構成されるとともに、前記第2のデータ対は、前記第2のチャンネルのデータ系列のうち、同一の値を示すフィルタ係数の乗算対象となる2個の入力データで構成されること、を特徴とする請求項2又は3に記載のFIRフィルタ演算器。
- 前記係数乗加算部は、
前記乗算の結果と、前記累積加算の前回の結果との加算を行う第2の加算器と、
前記第2の加算器の加算の結果を前記1マシン・サイクル分遅延出力する第5の遅延器と、
前記第5の遅延器において遅延出力された前記第2の加算器の加算結果を、更に前記1マシン・サイクル分遅延出力する第6の遅延器と、
を有することを特徴とする請求項4に記載のFIRフィルタ演算器。 - 前記入力データ系列は、一のチャンネルのデータ系列であり、前記第1及び前記第2のデータ対は、夫々、同一の値を示すフィルタ係数の乗算対象となる2個の入力データで構成されること、を特徴とする請求項2又は3に記載のFIRフィルタ演算器。
- 対称形の有限インパルス応答を示すフィルタ係数系列と入力データ系列とのたたみ込み演算を行うFIRフィルタ演算器において、
データ対を構成する2個の入力データのうち、一方の入力データを格納する第1のシングルポートRAM、及び、他方の入力データを格納する第2のシングルポートRAMと、
前記第1及び前記第2のシングルポートRAMから前記データ対を構成する2個の入力データを読み出すとともに当該2個の入力データを加算又は減算する入力データ演算部と、
前記入力データ演算部の演算結果とそれに対応するフィルタ係数との乗算結果を累積加算する係数乗加算部と、
を有することを特徴とするFIRフィルタ演算器。 - 前記入力データ演算部は、
前記第1のシングルポートRAMから読み出された前記データ対の一方の入力データを1マシン・サイクル分遅延出力する第1の遅延器と、
前記第2のシングルポートRAMから読み出された前記データ対の他方の入力データを前記1マシン・サイクル分遅延出力する第2の遅延器と、
前記第1及び前記第2の遅延器の遅延出力を加算する加算器と、
を有することを特徴とする請求項7に記載のFIRフィルタ演算器。 - 前記入力データ演算部は、
前記第1のシングルポートRAMから読み出された前記データ対の一方の入力データを1マシン・サイクル分遅延出力する第1の遅延器と、
前記第2のシングルポートRAMから読み出された前記データ対の他方の入力データを前記1マシン・サイクル分遅延出力する第2の遅延器と、
前記第1及び前記第2の遅延器の遅延出力を減算する減算器と、
を有することを特徴とする請求項7に記載のFIRフィルタ演算器。
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