JP2006318662A - 薄型電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電解液の染み出しによるシール不良を防ぐ。
【解決手段】 リチウム一次電池1Aは、正極集電体6、正極活物質層4、セパレータ9、負極活物質層5および負極集電体7がこの順に積層された部分である電池本体部14と、電池本体部14の気密を保持するシール部11とを備える。正極集電体6には、シール部11の形成後に電解液を注入するための電解液注入口6hが設けられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、リチウム一次電池等の薄型電池と、その製造方法に関する。
リチウムを負極に用いたリチウム一次電池は、自己放電がきわめて小さく長期保存にも安定した特性を示すため、低負荷でのバックアップ用途を中心に需要がある。中でも、下記特許文献1,2に開示されているものはペーパー型電池と呼ばれ、ICカードやアクティブ型RFID等への需要拡大が見込まれている。
下記特許文献1,2に開示されているペーパー型電池は、集電体を外装材に兼用した構造を有する。電池内部の気密は、正極集電体と負極集電体とを樹脂製のシール材を介して接合することにより保たれている。
特許第2935427号公報 特開平8−055627号公報
たとえば、アルミニウム箔の表裏に樹脂フィルムを貼り合わせたアルミラミネート外装材でセルを包装した構造の電池の場合、アルミラミネート外装材を密封するシール工程を2段階に分けて行なうことにより、セルに電解液を容易に含浸させることができる。具体的には、アルミラミネート外装材が部分的に開封した状態までで第1段階のシール工程を留め、次いでセルに電解液を含浸させる工程を行ない、最後にアルミラミネート外装材を完全に密封する第2段階のシール工程を行なう。
ところが、集電体自身が外装材としての役割を担う構造のペーパー型電池では、シール工程を2段階に分けて間に電解液の注入工程を挟むことが困難である。したがって、正極集電体と負極集電体とをシール材で接合するシール工程よりも前の段階で、正極合材等に電解液を含浸させておく必要がある。具体的には、電解液を予め含有させた泥状の正極合材を正極集電体上またはセパレータ上に印刷する方法、あるいは、フィルム状に成形した正極合材を正極集電体上またはセパレータ上に配置し、正極合材やセパレータに電解液を含浸させる方法を採用する。
上記方法で問題となるのが、正極合材からの電解液の染み出しである。染み出した電解液は、シール材である樹脂の溶融および固化に影響をおよぼし、シール性の低下を招く。そこで本発明は、電解液の染み出しによってシール性の低下を生じることがない構造を持った薄型電池と、その製造方法を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するために本発明の薄型電池は、セパレータと、セパレータの一方の面側に配置された第一電極活物質層と、セパレータの他方の面側に配置された第二電極活物質層と、それらセパレータ、第一電極活物質層および第二電極活物質層を包囲する樹脂製の枠部材と、枠部材の一方の開口を塞ぐようにその枠部材に固定され、セパレータとの間で第一電極活物質層を保持する第一電極集電体と、枠部材の他方の開口を塞ぐようにその枠部材に固定され、セパレータとの間に第二電極活物質層を保持する第二電極集電体とを備え、第一電極集電体および第二電極集電体の少なくとも一方に電解液注入口が設けられていることを主要な特徴とする。
上記本発明によれば、電池内部の気密を確保するシール工程を行なった後で、セパレータ、第一電極活物質層および第二電極活物質層に電解液を含浸させる工程を行なうことができる。シール工程で電解液が染み出してくることが本質的にないため、良好なシール性を容易に確保することができる。
好適な態様において、第一電極活物質層の電解液注入口に対応する箇所、または、第二電極活物質層の電解液注入口に対応する箇所に窪みが形成される。このような窪みがある場合、電解液注入口から注入された電解液が、第一電極活物質層、セパレータおよび第二電極活物質層にスムーズに行き渡る。
また、電解液注入口を塞ぐ金属製の蓋を第一電極集電体および/または第二電極集電体に取り付けることができる。電解液注入口に最終的に蓋をする必要があるが、蓋の材質によっては電解液注入口を通じたガス透過が活発になる可能性がある。したがって、電解液注入口にする蓋はガス透過を遮断できる金属製であることが望ましい。また、蓋と集電体を接着剤で固定する構造が最も低コストである。
また、本発明の薄型電池は、第二電極活物質層に含有される活物質がリチウムまたはリチウム合金であるリチウム一次電池として構成することができる。この場合、正極集電体としての第一電極集電体にのみ電解液注入口を設けるとよい。一般に、リチウム一次電池の負極にはリチウム箔またはリチウム−アルミニウム合金等のリチウム合金箔を用い、正極には主に二酸化マンガン粉末を含む正極合材を用いる。正極合材は電解液を含浸するがリチウム箔は電解液を含浸しない。したがって、電池内部に十分な電解液を補給するには、正極側から電解液を注入することが重要となる。
また、課題を解決するために本発明にかかる薄型電池の製造方法は、厚さ方向に貫通する開口を形成した樹脂製の第一シート部材に対し、一方の面側から開口を塞ぐように金属製の第一電極集電体を取り付けて、第一電極活物質を充填するための第一ケースを作製する工程と、厚さ方向に貫通する開口を形成した樹脂製の第二シート部材に対し、一方の面側から開口を塞ぐように金属製の第二電極集電体を取り付けて、第二電極活物質を充填するための第二ケースを作製する工程と、第一ケース内に第一電極活物質を含む第一電極活物質層を形成し、第二ケース内に第二電極活物質を含む第二電極活物質層を形成し、第一電極活物質層と第二電極活物質層とを互いに分離するシート状のセパレータを第一ケースと第二ケースとの間に配置し、さらに第一シート部材と第二シート部材とが第一電極集電体と第二電極集電体との間に位置する向きで第一ケースと第二ケースとを重ね合わせることにより、第一電極集電体、第一電極活物質層、セパレータ、第二電極活物質層および第二電極集電体がこの順序で積層された電池本体部を形成する工程と、第一シート部材および第二シート部材を溶融および固化させて、重ね合わせた第一ケースと第二ケースとを結合し、電池本体部の周囲に沿って該電池本体部の気密を保持するシール部を形成する工程と、シール部を形成する工程を行なった後に、第一電極集電体に予め形成しておいた電解液注入口より電池本体部に電解液を注入する工程と、電解液注入口に蓋をする工程と、を含むことを主要な特徴とする。
上記本発明の製造方法においては、電池本体部の気密を確保するシール部を形成するためのシール工程を行なった後で、電池本体部に電解液を注入する工程を行なう。シール工程の段階では、セパレータや電極活物質層は電解液を未含浸である。第一シート部材および第二シート部材が溶融および固化するシール工程の最中に電極活物質層から電解液が染み出してきて、染み出した電解液が第一シート部材と第二シート部材との間に介在する問題が本質的に生じない。したがって、良好なシール部を形成することが可能となる。また、シール工程の段階ではセパレータや電極活物質層は電解液を未含浸なので、シール工程をドライルームで行なうことを要しないという利点もある。
本発明の方法によって製造される薄型電池の種類としては、第二電極活物質としてリチウムまたはリチウム合金を用いたリチウム一次電池が好適である。この場合、第一電極活物質層を第一ケース内に形成する工程は、第一電極活物質としての正極活物質を含む正極合材をフィルム状に成形するとともに所定形状に切断して正極側ケースとしての第一ケース内に配置するか、もしくはペースト状の正極合材を第一ケース内に印刷して乾燥させる工程とすることができる。そして、第一ケースを構成する正極集電体としての第一電極集電体にのみ電解液注入口を設けて電解液を注入する工程を行なうことができる。このようにすれば、電池本体部に確実に電解液を注入することができる。
また、電池本体部を形成する工程において、第一電極活物質層のうち第一電極集電体に形成した電解液注入口に対応する部分に窪みを設けておくとよい。このようにすれば、第一電極活物質層に電解液をスムーズに染み込ませることが可能となり、電解液注入工程の迅速化に資する。
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1に示すのは、本発明にかかる薄型電池の一実施形態であるリチウム一次電池の斜視図である。図2は図1中のA−A断面図である。リチウム一次電池1Aは全体として方形かつ板状であり、枠部材2,3、正極活物質層4、正極集電体6、負極活物質層5、負極集電体7およびセパレータ9を備える。正極集電体6および負極集電体7は、それぞれ、シール材としての枠部材2,3の開口を塞ぐように枠部材2,3に固定されてリチウム一次電池1Aの外装材を兼ねている。また、正極集電体6および負極集電体7は、それぞれ、電力取出部6t,7tを有する。電力取出部6t,7tは、リチウム一次電池1Aの厚さ方向に直交する面内において枠部材2,3よりも外側に延び出ている。
図2に示すごとく、枠部材2,3は、正極側枠部材2と負極側枠部材3とからなる。正極側枠部材2および負極側枠部材3は向かい合う面で相互に接着されている。枠部材2,3、正極集電体6および負極集電体7によって活物質充填室10が形成され、その活物質充填室10にセパレータ9、正極活物質層4および負極活物質層5を収容することにより電池本体部14が形成されている。また、セパレータ9とは反対側に位置するように、正極集電体6が正極側枠部材2に、負極集電体7が負極側枠部材3にそれぞれ接着されている。これにより、電池本体部14の気密を保持するシール部11が形成されている。セパレータ9の周縁部9kを負極側枠部材3に固定することにより、活物質充填室10を正極活物質層4が配置された正極側と、負極活物質層5が配置された負極側とに分断している。活物質充填室10内において、正極集電体6とセパレータ9との間に正極活物質層4が保持され、負極集電体7とセパレータ9との間に負極活物質層5が保持されている。
外装材を兼ねる正極集電体6には、ほぼ中央に表裏を貫く電解液注入口6hが設けられている。電解液注入口6h内には正極活物質層4が露出しているが、電解液注入口6hは蓋16で閉じられているので、電池本体部14の気密が破られることはない。蓋16は正極集電体6と同一材質または別材質の薄い金属片であり、接着剤17を用いて正極集電体6に取り付けられている。
個々の部品について詳しく説明する。枠部材2,3は、窓枠のような形状を持つ薄い樹脂シートであって、シール材としての機能を持たせるために熱融着性を有する熱可塑性樹脂で構成している。たとえば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタラート(PET)等の水蒸気透過性の低い熱可塑性樹脂で構成された基材の両面に、エチレンビニルアセテート(EVA)、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)、酸変性ポリエチレン(PE−a)、酸変性ポリプロピレン(PP−a)等のホットメルト型接着剤層が形成された樹脂シートを枠部材2,3として用いることができる。もちろん、ホットメルト型接着剤の単層による樹脂シートを用いてもよい。
正極活物質層4は、たとえば60質量%以上70質量%以下の正極活物質と、1質量%以上5質量%以下の導電助剤と、25質量%以上35質量%以下の電解液とを含む正極合材で構成される。正極活物質としては、MnOなどリチウムと複合酸化物を形成する遷移金属酸化物の粉末を使用できる。導電助剤には、アセチレンブラック等のカーボン材料を使用できる。電解液は、ジメトキシエタン(DME)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)などの有機溶媒に、リチウムパークロレート塩(LiClO)、リチウムトリフレート塩(LiCFSO)などのリチウム塩を溶解させた非水電解液である。
負極活物質層5はリチウム箔で構成されている。リチウム箔の代わりにリチウム合金箔(たとえばリチウム−アルミニウム合金)を使用することも可能である。リチウム一次電池1Aの製造に供するリチウム箔は、表面を予め不活性化しておくとよい。これにより、短時間の作業であればドライルームで行なうことを要せず、通常の乾燥した室内での作業が可能となる。なお、正極活物質層4と負極活物質層5の各質量は、正極の電池容量が負極の電池容量よりも大となるように調整されている。これにより、完全放電後に負極活物質層5をなすリチウム箔が残存しないようにしている。
集電体6,7とリード端子6t,7tの材質としては、銅、銅合金、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケルおよびニッケル合金からなる良導性金属群から選択される1種を好適に使用することができる。とりわけ、ステンレス鋼は加工性、耐食性、経済性に優れるので好適である。長期の安定性を得るには、集電体の構成材料が電池内部に溶出しないことが重要である。この点について、ステンレス鋼には分がある。具体的には、オーステナイト系ステンレス鋼として代表的なSUS301、SUS304、SUS316、SUS316Lや、析出硬化系ステンレス鋼として代表的なSUS631は、バネ性にも優れるのでその採用が推奨される。
セパレータ9は、正極と負極を隔離し且つ電解液が充分浸透する薄い膜であり、多孔質、多層構造を持つ。具体的には、ポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂からなる不織布が利用できる。本実施形態では、ポリエチレン製の多孔質シートをセパレータ9に採用している。
ISO規格のICカード用にリチウム一次電池1Aを設計する場合、各部品の厚さは、下記の範囲内で調整するのが好適である。
・正極活物質層4…30μm以上300μm以下
・負極活物質層5…10μm以上150μm以下
・正極側枠部材2…30μm以上200μm以下(負極側枠部材3も同一厚さとすることができる)
・正極集電体6…10μm以上100μm以下(負極集電体7も同一厚さとしてよい)
・セパレータ9…10μm以上60μm以下
次に、リチウム一次電池1Aの製造方法について説明する。
図3の工程説明図においては、便宜上、リチウム一次電池1Aを単体で組立てている様子を示している。しかし実際には、帯状の樹脂シート部材2,3をローラから繰り出してリチウム一次電池1Aを製造ラインに沿って連続して作製し、最終段階でシート部材2,3を切断することにより個々のリチウム一次電池1Aに分離するという製造方法を採用する。シート部材2,3は完成品になったときに枠部材2,3となる部品であるから、本明細書においてはシート部材2,3と枠部材2,3とに同一符号を用いる。また、電解液を含む正極活物質層4と、含まない正極合材4とに同一符号を用いる。
図3に示すごとく、まず、厚さ方向に貫通する開口を打ち抜き等の方法で形成したシート部材3を準備する。そして、適切な大きさに成形した負極集電体7をそのシート部材3の一方の開口を塞ぐ位置に配置し、超音波溶着法または熱溶着法等の溶着方法によりシート部材3のホットメルト型樹脂接着剤層を溶融および固化させて、負極集電体7をシート部材3に接着する(3−1)。こうして、シート部材3と負極集電体7とを組付けたケース13を得る。次に、ケース13内に負極活物質であるリチウム箔5を収容させる。ケース13内にリチウム箔5を配置した後、負極集電体7とは反対側から開口を塞ぐようにそのケース13を構成するシート部材3の開口周縁部3aにセパレータ9の外周部9kを固定する(3−2)。セパレータ9は、周縁部9kがシート部材3の開口の内周縁3hに掛かるように、該シート部材3に相対位置合わせして接着するので、リチウム箔5はセパレータ9に覆われる。
次に、セパレータ9の上に予めフィルム状に成形した正極合材4を配置する(3−3)。フィルム状の正極合材4の代わりに、ペースト状の正極合材を印刷および乾燥させる方法を採用してもよい。正極合材4をセパレータ9の上に配置した後、別途作製しておいた正極側のケース12を正極合材4に被せる(3−4)。このようにシート部材2とシート部材3とが正極集電体6と負極集電体7との間に位置する向きでケース12とケース13とを重ね合わせることにより、正極集電体6、正極合材4、セパレータ9、リチウム箔5および負極集電体7がこの順序で積層された電池本体部14を形成する。もちろん、正極合材4を正極側のケース12内に直接配置するようにしてもよい。
正極側のケース12は、正極側枠部材2となるシート部材2に正極集電体6を組付けた(接着固定した)部品であり、負極側のケース13と同様の方法で作製することができる。ケース12を構成するシート部材2は、負極側のシート部材3に重ね合わせたときに該シート部材3の開口よりも内周縁2hがシート面内方向の外側に位置する広口の開口を形成したものである。また、正極集電体6には、正極合材4と重なる中央部分に、打ち抜き等の成形方法で表裏を貫く電解液注入口6hを予め形成しておく。電解液注入口6hの形状や大きさは特に限定されないが、たとえば直径5mm程度の円形状とすることできる。
次に、重ね合わせたケース12とケース13とに対し、ケース12側から正極集電体6越しに超音波溶着治具(熱溶着治具も可)を接触させ、シート部材2とシート部材3を溶融および固化させて両者を溶着により直接結合する。これにより、電池本体部14の周囲に沿って該電池本体部14の気密を保持するシール部11を形成する(3−5)。シール部11を形成するシール工程は、この時点で正極合材4が電解液を未含浸なので、乾燥した通常の室内で行なうことができる。すなわち、本実施形態の方法によれば、シール工程を特別なドライルーム内で行なうことを要しないので、シール工程の作業が極めて容易である。
なお、図3の実施形態では負極側から組立を行なう様子を示しているが、ケース12とケース13とを重ね合わせるまでの工程の順序は図3の順序に限定されない。
上記のようにしてシール工程まで行なった後、正極合材4に含まれる水分を除去するための乾燥工程を行なう。乾燥工程は、リチウム一次電池の製造中途品1A’をたとえば110℃の温度で真空乾燥する工程とされる。乾燥工程の終了後、この製造中途品1A’を直ちにドライルームに搬入する。もちろん、乾燥工程自体をドライルーム内で行なうようにしてもよい。ドライルームに製造中途品1A’を搬入した後、図4に示すごとく、電池本体部14に電解液EBを注入する工程を行なう。電解液EBは正極集電体6に予め形成してある電解液注入口6hから注入する(4−1)。
電解液EBの染み込み速さ向上を図るため、正極合材4に図5に示すような工夫を施しておくとよい。具体的には、フィルム状の正極合材4をケース12に収容するよりも前の段階で、正極合材4に浅い窪み4hを形成しておく。窪み4hは、フィルム状の正極合材4の厚さ方向にポンチ30を軽く押し当てて形成することができる。セパレータ9の上に配置した正極合材4にケース12を被せた状態、もしくは所定形状に切断した正極合材4をケース12内に配置した状態で、窪み4hが電解液注入口6hにちょうど重なるように、窪み4hの形成位置を調整する。窪み4hを電解液注入口6hに対応する位置に形成することで、電解液EBと正極合材4との接触面積が増加する。その結果、正極合材4への電解液EBの染み込み速さが高まり、電解液を注入する工程の所要時間が短縮化する。また、窪み4hに蓋16が若干引き込まれる形となり、蓋16に基づくリチウム一次電池1Aの厚さ増加が抑制される。
電解液EBの注入が終了したら、電解液注入口6hに蓋16をする工程を引き続きドライルーム内で行なうことにより、本発明のリチウム一次電池1Aが得られる(4−2,4−3)。蓋16は、接着剤17で正極集電体6に固定することができる。接着剤17は、酸変性ポリプロピレン等のホットメルト型樹脂からなる樹脂シートをリング状に成形した部品として準備しておく。電解液注入口6hに蓋16をする際に、リング状の接着剤17を電解液注入口6hの開口周縁部に配置する。そして、別途加熱しておいた金属製の蓋16を電解液注入口6hに被せて加圧し、蓋16の熱で接着剤17を溶融させる。自然冷却により、接着剤17を固化させて蓋16を正極集電体6に接着固定する。接着剤17が溶融することにより、蓋16の熱が正極活物質層4におよぶことを防止できる。
なお、接着剤17として用いる樹脂材料は、枠部材2,3と同一としてもよいが、別材料としてもよい。たとえば、枠部材2,3よりも融点が低いホットメルト型樹脂のシートを接着剤17として用いるようにすれば、蓋16を正極集電体16に接着する工程において、枠部材2,3が軟化ないし溶融する恐れも小さい。また、接着剤17が耐酸化還元性および耐電解液性に優れた特性を有するならば、蓋16の裏面に接着剤17の層を予め設けておくこともできる。また、水蒸気透過をできる限り防止するという観点から、接着剤17の厚さはできる限り薄い方が好ましい。たとえば、蓋16の厚さを10μm以上20μm以下とすると、接着剤17の厚さは3μm以上10μm以下とするのが好ましい。
(第二実施形態)
図2のリチウム一次電池1Aにおいては、負極活物質がリチウムであったため、電解液注入口6hを正極集電体6に設けることを要した。しかしながら、別の種類の電池の場合には、負極側から電解液を注入することも可能である。
図6に示すのは、第二実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の断面模式図である。基本的構造は、先のリチウム一次電池1Aと共通である。集電体26,27の材質やセパレータ29の材質は一次電池1Aと相違するので、別符号としている。
図6のリチウムイオン二次電池1Bは、次のような構造を有する。正極集電体26と負極集電体27との間に活物質充填室20が形成され、その活物質充填室20にセパレータ29、正極活物質層24および負極活物質層25を収容することによって正極集電体26と負極集電体27とを外装材に兼用させた電池本体部34が形成されている。また、シール材としての枠部材2,3のうち、一方の面側に位置する正極側枠部材2に正極集電体26の外周部分が固定されている。他方の面側に位置する負極側枠部材3に負極集電体27の外周部分が固定されている。これにより、枠部材2,3の上下に正極集電体26の外周部分と負極集電体27の外周部分とを配置したシール部21が形成されている。
リチウムイオン二次電池1Bにおいて、正極活物質層24は、LiCoO2などのリチウム含有酸化物と、PVDFとHFPの共重合体などのフッ素樹脂からなるバインダと、導電性カーボンなどの導電助剤とを含む正極合材である。負極活物質層25は、メソフューズカーボン材などの黒鉛系炭素材料と、導電助剤と、バインダとを含む負極合材である。セパレータ29は、ポリエチレンやポリプロピレンなどの絶縁性樹脂の微多孔膜等である。正極集電体26は、Al、Al合金またはSUSからなる金属箔である。負極集電体27は、Cu、Cu合金またはSUSからなる金属箔である。
リチウムイオン二次電池1Bの電解液注入口27hは、負極集電体27に設けられている。正極活物質層24となる正極合材と、負極活物質層25となる負極合材との双方が電解液を含浸するとともに透液性を有するので、正極側と負極側とのどちらからでも電解液を染み込ませることが可能である。もちろん、電解液注入口を正極集電体26と負極集電体27との双方に形成することも可能であるが、蓋16をする手間を考慮すれば、電解液注入口は一方の集電体にのみ形成することが望ましい。また、図5で説明したように、電解液注入口を形成する側の極の活物質層に窪みを形成することにより、電解液の染み込む速さを高めることができる点も、先の実施形態と共通である。
本発明にかかるリチウム一次電池の斜視図。 図1中のA−A断面図。 図2のリチウム一次電池の組立手順を示す工程説明図。 図3に続く工程説明図。 正極活物質層に窪みを形成する実施形態を示す模式図。 第二実施形態であるリチウムイオン二次電池の断面図。

Claims (8)

  1. セパレータ(9,29)と、
    前記セパレータ(9,29)の一方の面側に配置された第一電極活物質層(4,24)と、
    前記セパレータ(9,29)の他方の面側に配置された第二電極活物質層(5,25)と、
    それらセパレータ(9,29)、第一電極活物質層(4,24)および第二電極活物質層(5,25)を包囲する樹脂製の枠部材(2,3)と、
    前記枠部材(2,3)の一方の開口を塞ぐようにその枠部材(2)に固定され、前記セパレータ(9,29)との間で前記第一電極活物質層(4,24)を保持する第一電極集電体(6,26)と、
    前記枠部材(2,3)の他方の開口を塞ぐようにその枠部材(3)に固定され、前記セパレータ(9,29)との間に前記第二電極活物質層(5,25)を保持する第二電極集電体(7,27)とを備え、
    前記第一電極集電体(6,26)および前記第二電極集電体(7,27)の少なくとも一方に電解液注入口(6h,27h)が設けられていることを特徴とする薄型電池(1A,1B)。
  2. 前記第一電極活物質層(4,24)の前記電解液注入口(6h)に対応する箇所、または、前記第二電極活物質層(5,25)の前記電解液注入口(27h)に対応する箇所に窪み(4h)が形成されている請求項1記載の薄型電池(1A,1B)
  3. 前記電解液注入口(6h,27h)を塞ぐ金属製の蓋(16)が前記第一電極集電体(6,26)および/または前記第二電極集電体(7,27)に取り付けられている請求項1または2記載の薄型電池(1A,1B)。
  4. 前記第二電極活物質層(5)に含有される活物質がリチウムまたはリチウム合金であるリチウム一次電池(1A)として構成され、正極集電体としての前記第一電極集電体(6)にのみ前記電解液注入口(6h)が設けられている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の薄型電池(1A)。
  5. 厚さ方向に貫通する開口を形成した樹脂製の第一シート部材(2)に対し、一方の面側から開口を塞ぐように金属製の第一電極集電体(6)を取り付けて、第一電極活物質(4)を充填するための第一ケース(12)を作製する工程と、
    厚さ方向に貫通する開口を形成した樹脂製の第二シート部材(3)に対し、一方の面側から開口を塞ぐように金属製の第二電極集電体(7)を取り付けて、第二電極活物質(5)を充填するための第二ケース(13)を作製する工程と、
    前記第一ケース(12)内に第一電極活物質を含む第一電極活物質層(4)を形成し、前記第二ケース(13)内に第二電極活物質を含む第二電極活物質層(5)を形成し、前記第一電極活物質層(4)と前記第二電極活物質層(5)とを互いに分離するシート状のセパレータ(9)を前記第一ケース(12)と前記第二ケース(13)との間に配置し、さらに前記第一シート部材(2)と前記第二シート部材(3)とが前記第一電極集電体(6)と前記第二電極集電体(7)との間に位置する向きで前記第一ケース(12)と前記第二ケース(13)とを重ね合わせることにより、前記第一電極集電体(6)、前記第一電極活物質層(4)、前記セパレータ(9)、前記第二電極活物質層(5)および前記第二電極集電体(7)がこの順序で積層された電池本体部(14)を形成する工程と、
    前記第一シート部材(2)および前記第二シート部材(3)を溶融および固化させて、重ね合わせた前記第一ケース(12)と前記第二ケース(13)とを結合し、前記電池本体部(14)の周囲に沿って該電池本体部(14)の気密を保持するシール部(11)を形成する工程と、
    前記シール部(11)を形成する工程を行なった後に、前記第一電極集電体(6)および前記第二電極集電体(7)の少なくとも一方に予め形成しておいた電解液注入口(6h)より前記電池本体部(14)に電解液(EB)を注入する工程と、
    前記電解液注入口(6h)に蓋(16)をする工程と、
    を含むことを特徴とする薄型電池(1A)の製造方法。
  6. 前記薄型電池(1A)は、前記第二電極活物質としてリチウムまたはリチウム合金を用いたリチウム一次電池(1A)であり、
    前記第一電極活物質層(4)を前記第一ケース(12)内に形成する工程は、前記第一電極活物質としての正極活物質を含む正極合材をフィルム状に成形するとともに所定形状に切断して正極側ケースとしての前記第一ケース(12)内に配置するか、もしくはペースト状の正極合材を前記第一ケース(12)内に印刷して乾燥させる工程であり、
    前記第一ケース(12)を構成する正極集電体としての前記第一電極集電体(6)にのみ前記電解液注入口(6h)を設けて前記電解液(EB)を注入する工程を行なう請求項5に記載の薄型電池(1A)の製造方法。
  7. 前記電池本体部(14)を形成する工程において、前記第一電極活物質層(4)のうち前記第一電極集電体(6)に形成した前記電解液注入口(6h)に対応する部分に窪み(4h)を設けておく請求項5または6記載の薄型電池(1A)の製造方法。
  8. 前記シール部(11)を形成する工程を室湿雰囲気で行なう一方、該工程の終了後、少なくとも前記第一電極活物質層(4)に含まれる水分を除去するための乾燥工程を行ない、さらに、前記電解液(EB)を注入する工程と、前記電解液注入口(6h)に蓋(16)をする工程とをドライルーム等の乾燥雰囲気にて行なう請求項5ないし7のいずれか1項に記載の薄型電池(1A)の製造方法。
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