JP2006315452A - 車両の操舵制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な車両挙動制御が作動した場合においてもレスポンス良く的確にドライバが車両限界を把握することができ、車両コントロールを行い易くする。
【解決手段】各車輪の作用力検出センサ27fl、27fr、27rl、27rrで検出した力の値を基に、ヨーモーメント演算部3bでヨーモーメントと横力演算部3cで横力を演算する。また、ヨーモーメント、横力、車速、操舵角を基に前輪横すべり角演算部3dで前輪横すべり角を演算する。そして、ヨーモーメントと横力と前輪横すべり角を基に操舵反力トルク演算部3eで操舵反力トルクを演算し、反力モータ制御量演算部3fに出力して、反力モータ10を駆動する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ステアリングの操舵角と操舵輪の転舵角との関係を任意に設定自在な、所謂、ステアバイワイヤ方式による操舵機構の車両の操舵制御装置に関する。
一般に、操舵反力は車両からドライバへのインフォメーションとして非常に重要である。これはドライバが操舵反力により、前輪タイヤの接地状態を判断しているためと考えられる。実際、パワーステアリングの無い車両におけるステアリングの反力はタイヤのセルフアライニングトルクをステアリングギヤ比で除算した大きさであり、且つ、セルフアライニングトルクは路面−タイヤ間の路面μの影響により大きく変化することが知られている。
例えば、特開2004−130965号公報には、ヨーレート、横加速度、舵角、車速により前輪スリップ角を推定し、この前輪スリップ角を基に、車両の荷重移動や路面μの変化を考慮して種々の補正を行い、セルフアライニングトルクを推定する技術が開示されている。
特開2004−130965号公報
一方で、上述の特許文献1で推定するようなセルフアライニングトルクは、前輪に駆動力及び制動力が加わった場合にも変化する。従って、前輪に差動制限装置が取り付けられている場合や、制動力制御装置によるヨーモーメント制御の作動によっても大きく変化し、セルフアライニングトルクが必ずしも路面−タイヤ間の接地状態を反映する情報とはならない。そして、これら装置により車両限界が向上しているにもかかわらず、セルフアライニングトルクには、これらの情報が反映されないため、車両限界をドライバが把握しづらく、どこまで旋回可能なのかという判断が困難となり、特に限界付近での車両コントロールを難しいものにしている。また、上述の特許文献1では、前述のように推定したセルフアライニングトルクを基に、ステアバイワイヤ方式による操舵機構の操舵反力を付与するようになっているが、それらは複数のセンサと推定により求められるため、応答性が劣り、また、正確な値が得られない可能性もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、様々な車両挙動制御が作動した場合においてもレスポンス良く的確にドライバが車両限界を把握することができ、車両コントロールを行い易くすることが可能な車両の操舵制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、ステアリングの操舵量と操舵輪の転舵量との関係を任意に設定自在な操舵機構を備えた車両の操舵制御装置において、車両の各車輪に作用する力を検出する作用力検出手段と、上記各車輪に作用する力を基に車両に作用するヨーモーメントを演算するヨーモーメント演算手段と、上記各車輪に作用する力を基に車両に作用する横力を演算する横力演算手段と、少なくとも上記ヨーモーメントと上記横力をパラメータとして操舵反力を演算する操舵反力演算手段と、上記ステアリングに上記操舵反力を生じさせる操舵反力発生手段とを備えたことを特徴としている。
本発明による車両の操舵制御装置は、様々な車両挙動制御が作動した場合においてもレスポンス良く的確にドライバが車両限界を把握することができ、車両コントロールを行い易くすることが可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1及び図2は本発明の実施の第1形態を示し、図1はステアバイワイヤ方式による操舵機構を備えた車両の構成図、図2は操舵制御装置の機能ブロック図である。
図1において、符号1は自動車等の車両を示し、この車両1には、ステアバイワイヤ方式による電動パワーステアリング装置の操舵機構2と、この操舵機構2を制御する操舵制御装置3と、ヨーモーメント制御を行う制動力制御装置4が搭載されている。
操舵機構2は、ドライバからの操舵入力を行う操舵機構部5と、転舵輪である前輪7fl,7frを転舵させる転舵機構部6とを有し、これらが所定に連動制御されることにより、所謂、ステアバイワイヤ方式の電動パワーステアリング装置が実現される。
操舵機構部5は、操舵ハンドル8と、操舵ハンドル8に連結された操舵軸9と、操舵軸9の中途に同軸的に組み込まれた操舵反力発生手段としての反力モータ10とを有して構成されている。反力モータ10は後述する操舵制御装置3によって駆動制御され、反力モータ10の駆動力は、操舵軸9を介して、操舵ハンドル8に伝達される。
転舵機構部6は、車体の左右方向に延びて配置されたラック軸11と、このラック軸11の両端にタイロッド12fl,12frを介してそれぞれ連結されたナックルアーム13fl,13frとを有して構成され、各ナックルアーム13fl,13frには前輪7fl,7frがそれぞれ連結されている。
ラック軸11は、ハウジング14を介して、車体の左右方向に移動自在に支持されている。このラック軸11にはラックギヤ15が設けられており、ラックギヤ15にはピニオンギヤ16が噛合されている。また、ピニオンギヤ16にはピニオン軸17が連結されており、このピニオン軸17の中途には転舵モータ18が同軸的に組み込まれている。転舵モータ18は操舵制御装置3によって駆動制御され、転舵モータ18の駆動力は、ピニオン軸17、ピニオンギヤ16、及び、ラックギヤ15を介してラック軸11に伝達され、前輪7fl,7frを転舵する。
尚、図中符号19は、操舵軸9とピニオン軸17との間に介装されるクラッチ機構部であり、このクラッチ機構部19は、反力モータ10や転舵モータ18の故障時(フェール時)等に操舵制御装置3によって締結制御される。
一方、符号20は車両のブレーキ駆動部を示し、このブレーキ駆動部20には、ドライバにより操作されるブレーキペダルと接続されたマスターシリンダ(図示せず)が接続されている。そして、ドライバがブレーキペダルを操作するとマスターシリンダにより、ブレーキ駆動部20を通じて、4輪7fl,7fr,7rl,7rrの各ホイールシリンダ21fl,21fr,21rl,21rrにブレーキ圧が導入され、これにより4輪にブレーキがかかって制動される。
ブレーキ駆動部20は、加圧源、減圧弁、増圧弁等を備えたハイドロリックユニットで、上述のドライバによるブレーキ操作以外にも、後述する制動力制御装置4からの入力信号に応じて、各ホイールシリンダ21fl,21fr,21rl,21rrに対して、それぞれ独立にブレーキ圧を導入自在に構成されている。
次に、車両1に搭載される各センサ類について説明する。
車両1には、各輪の車輪速ωfl,ωfr,ωrl,ωrrを検出する車輪速センサ25fl,25fr,25rl,25rr、各輪のアクスルハウジング26fl,26fr,26rl,26rrに埋設されて各輪に作用する力を検出する作用力検出センサ27fl,27fr,27rl,27rr、操舵角δfを検出する舵角センサ28、ラック軸11のストローク位置SRを検出するストローク位置センサ29、ヨーレート(dφ/dt)を検出するヨーレートセンサ30が設けられている。
そして、車輪速センサ25fl,25fr,25rl,25rrにより検出された各輪の車輪速ωfl,ωfr,ωrl,ωrrは、操舵制御装置3及び制動力制御装置4に入力される。
また、作用力検出センサ27fl、27fr、27rl、27rrは、作用力検出手段としてのものであり、例えば、特開平9−2240号公報に開示されるセンサであり、各車輪に作用する前後方向(以下、x方向)、及び、左右方向(以下、y方向)の各力をそれぞれのアクスルハウジング26fl,26fr,26rl,26rrに生じる変位量に基づき検出するものである。具体的には、作用力検出センサ27flからはFflx,Fflyが、作用力検出センサ27frからはFfrx,Ffryが、作用力検出センサ27rlからはFrlx,Frlyが、作用力検出センサ27rrからはFrrx,Frryが、それぞれ操舵制御装置3に入力される。
更に、舵角センサ28により検出された操舵角δfは、操舵制御装置3及び制動力制御装置4に入力され、ストローク位置センサ29により検出されたストローク位置SRは、操舵制御装置3に入力され、ヨーレートセンサ30により検出されたヨーレート(dφ/dt)は、制動力制御装置4に入力される。
そして、各輪の車輪速ωfl,ωfr,ωrl,ωrr、操舵角δf、ヨーレート(dφ/dt)が入力される制動力制御装置4は、車両諸元を基に、例えば以下の如くヨーモーメント制御する。
目標ヨーレートの微分値、低μ路走行の予測ヨーレートの微分値および両微分値の偏差を算出し、また実ヨーレートと目標ヨーレートとの偏差を算出し、これらの値に基づいて、車両のアンダーステア傾向、或いは、オーバーステア傾向を修正する目標制動力を算出する。そして、車両のアンダーステア傾向を修正するためには旋回方向内側後輪を、オーバーステア傾向を修正するためには旋回方向外側前輪を制動力を加える制動輪として選択し、ブレーキ駆動部20に制御信号を出力して選択車輪に目標制動力を付加して制動力制御する。
また、各輪の車輪速ωfl,ωfr,ωrl,ωrr、各車輪に作用する力Fflx,Ffly,Ffrx,Ffry,Frlx,Frly,Frrx,Frry、操舵角δf、ストローク位置SRが入力される操舵制御装置3は、これら各センサの入力に基づいて操舵機構部5の反力モータ10、及び、転舵機構部6の転舵モータ18を駆動制御(ステアバイワイヤ制御)する。
すなわち、操舵制御装置3は、マイクロコンピュータとその周辺機器を中心に構成され、図2に示すように、車速演算部3a、ヨーモーメント演算部3b、横力演算部3c、前輪横すべり角演算部3d、操舵反力トルク演算部3e、反力モータ制御量演算部3f、舵角制御量演算部3g、転舵モータ制御量演算部3hを有して主要に構成されている。
車速演算部3aは、車輪速センサ25fl,25fr,25rl,25rrから各輪の車輪速ωfl,ωfr,ωrl,ωrrが入力され、例えば、これらの平均を演算する((ωfl+ωfr+ωrl+ωrr)/4)ことにより車速Vを演算し、前輪横すべり角演算部3dと舵角制御量演算部3gに出力する。
ヨーモーメント演算部3bは、作用力検出センサ27fl、27fr、27rl、27rrから各車輪に作用する前後方向及び左右方向の力Fflx,Ffly,Ffrx,Ffry,Frlx,Frly,Frrx,Frryが入力される。そして、以下(1)式により、車両に作用するヨーモーメントMzを演算し、このヨーモーメントMzを前輪横すべり角演算部3dと操舵反力トルク演算部3eに出力する。すなわち、ヨーモーメント演算部3bはヨーモーメント演算手段として設けられている。
Mz=lf・(Ffly+Ffry)−lr・(Frly+Frry)
+(df/2)・(Ffrx−Fflx)+(dr/2)・(Frrx−Frlx) …(1)
ここで、lfは車両の重心位置から前軸までの長さ、lrは車両の重心位置から後軸までの長さ、dfは前輪のトレッド、drは後輪のトレッドである。
横力演算部3cは、作用力検出センサ27fl、27fr、27rl、27rrから各車輪に作用する左右方向の力Ffly,Ffry,Frly,Frryが入力される。そして、以下(2)式により、車両に作用する横力Fyを演算し、この横力Fyを前輪横すべり角演算部3dと操舵反力トルク演算部3eに出力する。すなわち、横力演算部3cは横力演算手段として設けられている。
Fy=Ffly+Ffry+Frly+Frry …(2)
前輪横すべり角演算部3dは、舵角センサ28から操舵角δfが入力され、車速演算部3aから車速Vが入力され、ヨーモーメント演算部3bからヨーモーメントMzが入力され、横力演算部3cから横力Fyが入力される。
そして、以下の(3)式により車体の横すべり角βを演算し、この車体横すべり角βを用いて以下(4)式により前輪横すべり角βfを演算して操舵反力トルク演算部3eに出力する。
β=∫((1/V)・(Fy/m)−∫(Mz/Iz)dt)dt …(3)
ここで、mは車両質量、Izはヨー慣性モーメントである。
βf=β+(lf/V)・∫(Mz/Iz)dt−δf …(4)
尚、車体横すべり角βと前輪横すべり角βfは、横加速度センサ(図示せず)からのセンサ値(dy/dt)、及び、ヨーレートセンサ30からのセンサ値(dφ/dt)を用い、以下の(5)式と(6)式により演算しても良い。
β=∫(((dy/dt)/V)−(dφ/dt))dt …(5)
βf=β+(lf/V)・(dφ/dt)−δf …(6)
このように、前輪横すべり角演算部3dで演算する前輪横すべり角βfは、センサ情報を基に導出されるため、車両挙動制御装置(本実施の形態においては制動力制御装置4)の効果を含んだ値となる。
操舵反力トルク演算部3eは、ヨーモーメント演算部3bからヨーモーメントMzが入力され、横力演算部3cから横力Fyが入力され、前輪横すべり角演算部3dから前輪横すべり角βfが入力される。そして、まず、ヨーモーメントMzと横力Fyがステアリング操作のみによって生じていると仮定して、以下の(7)式により等価的な前輪横力Ffyを算出する。
Ffy=(lr・Fy+Mz)/(lf+lr) …(7)
次いで、以下の(8)式により操舵反力トルクThを演算し、操舵反力トルクThを反力モータ制御量演算部3fに出力する。
Th=Kh・(∂Ffy/∂βf) …(8)
ここで、Khはステアリングギヤ比等を考慮して予め設定される定数である。
このように、操舵反力トルクThを演算することにより、各種車両挙動制御装置(本実施の形態においては制動力制御装置4)の影響を受けず、且つ、各種車両挙動制御装置による性能向上を反映したインフォメーションがドライバに伝えられるのである。
また、上述の(8)式で演算された操舵反力トルクThは、前輪横すべり角βfを考慮した値であるため、単純にTh=Kh・Ffyで演算する操舵反力トルクThと比較して、横力変化をより詳細にドライバに伝えることができるようになっている。このように、操舵反力トルク演算部3eは、操舵反力演算手段としての機能を有している。
反力モータ制御量演算部3fは、操舵反力トルク演算部3eから操舵反力トルクThが入力され、この操舵反力トルクThに基づいて反力モータ制御量を算出し、反力モータ10を駆動制御する。
舵角制御量演算部3gは、舵角センサ28から操舵角δfが入力され、ストローク位置センサ29からストローク位置SRが入力され、車速演算部3aから車速Vが入力される。そして、操舵角δfを転舵輪である前輪7fl,7frの転舵角θwとして伝達する伝達比Pw(=δf/θw)の値を操舵角δfと車速Vとに応じて予め設定しておいたマップを参照し、操舵角δf及び車速Vに応じた伝達比Pwを設定する。こうして、設定した伝達比Pwと操舵角δfを基に、操舵角δfを伝達比Pwで除算して、その演算結果をラック軸11の目標ストローク位置SRtとして設定する。そして、ストローク位置SRと目標ストローク位置SRtを基に、転舵モータ18に対する転舵制御量Twを、例えば以下の(9)式により求め、転舵モータ制御量演算部3hに出力する。
Tw=Kp・(SRt−SR)+Kd・(d(SRt−SR)/dt)
+Ki・∫(SRt−SR)dt …(9)
ここで、Kp、Kd、Kiは定数である。
転舵モータ制御量演算部3hは、舵角制御量演算部3gから転舵制御量Twが入力され、この転舵制御量Twに基づいて転舵モータ制御量を算出し、転舵モータ18を駆動制御する。
このように本実施の第1形態によれば、操舵反力トルクThを、作用力検出センサ27fl、27fr、27rl、27rrからの力の値を基に求めたヨーモーメントMz、及び、横力Fyから演算するようにしているので、各種車両挙動制御(本実施の形態においては制動力制御装置4)が作動した場合においても、これらの影響を受けず、且つ、各種車両挙動制御装置による性能向上を反映したインフォメーションがドライバに伝えられ、的確にドライバが車両限界を把握することができ、車両コントロールを行い易くすることが可能となる。
また、操舵反力トルクThの演算において、ヨーモーメントMz、横力Fyに加え、前輪横すべり角βfをも考慮して演算するようにしているので、横力変化をより詳細にドライバに伝えることができるようになっている。
そして、操舵反力トルクThは、複数のセンサによる推定値を基に得るのではなく、作用力検出センサ27fl、27fr、27rl、27rrからの力の値を基に設定されるので、応答性に優れ、また、誤差の少ない精度の良い値を設定することができる。
次に、図3及び図4は本発明の実施の第2形態を示し、図3はステアバイワイヤ方式による操舵機構を備えた車両の構成図、図4は操舵制御装置の機能ブロック図である。尚、本実施の第2形態は、ヨーモーメントと横力を基に操舵反力を演算するのみならず、ヨーレートと横加速度を基に操舵反力を演算できるようにして、これらの操舵反力をドライバの好みに応じて切り換えられるようにしたことが前記第1形態とは異なり、他の構成作用の部分は同様であるため、同じ符号を記し説明は省略する。
従って、図3に示すように、本実施の第2形態による操舵制御装置50には、前述の第1形態で説明した各センサからの入力(各輪の車輪速ωfl,ωfr,ωrl,ωrr、各車輪に作用する力Fflx,Ffly,Ffrx,Ffry,Frlx,Frly,Frrx,Frry、操舵角δf、ストローク位置SR)に加え、ヨーレートセンサ30からヨーレート(dφ/dt)が入力され、横加速度センサ51から横加速度(dy/dt)が入力される。また、ドライバが好みの操舵反力トルク特性を選択する信号が、操舵反力選択手段としてのステアリングモード切換えスイッチ52により入力される。
そして、図4に示すように、操舵制御装置50は、車速演算部3a、ヨーモーメント演算部3b、横力演算部3c、前輪横すべり角演算部3d、操舵反力トルク演算部(本実施の第2形態においては第1の操舵反力トルク演算部と読み替える:第1の操舵反力演算手段として設けられる)3e、反力モータ制御量演算部3f、舵角制御量演算部3g、転舵モータ制御量演算部3hに加え、第2の操舵反力トルク演算部50aを有して構成されている。
前輪横すべり角演算部3dにより演算された前輪横すべり角βfは、操舵反力トルク演算部3eに加え、第2の操舵反力トルク演算部50aに対しても出力される。
また、第1の操舵反力トルク演算部3eには、ステアリングモード切換えスイッチ52から選択、或いは、非選択の信号が入力され、選択の信号が入力された場合には、第1の操舵反力トルク演算部3eで演算した操舵反力トルクThを反力モータ制御量演算部3fに出力する。
第2の操舵反力トルク演算部50aは、第2の操舵反力演算手段として設けられ、ヨーレートセンサ30からヨーレート(dφ/dt)が入力され、横加速度センサ51から横加速度(dy/dt)が入力され、前輪横すべり角演算部3dから前輪横すべり角βfが入力され、ステアリングモード切換えスイッチ52から選択、或いは、非選択の信号が入力される。そして、以下の(10)式により等価的な前輪横力Ffyを演算し、この等価的な前輪横力Ffyを前述の(8)式に適用して操舵反力トルクThを演算し、ステアリングモード切換えスイッチ52から選択の信号が入力された場合に、この第2の操舵反力トルク演算部50aで演算した操舵反力トルクThを反力モータ制御量演算部3fに出力する。
Ffy=(lr・m・(dy/dt)+Iz・(dφ/dt))
/(lf+lr) …(10)
尚、この(10)式で演算される等価的な前輪横力Ffyは、ヨーレートセンサ30からのヨーレート(dφ/dt)、及び、横加速度センサ51からの横加速度(dy/dt)により求められるため、各種車両挙動制御(本実施の形態においては制動力制御装置4)の効果が含まれた値となっている。
すなわち、ヨーレートセンサ30からのヨーレート(dφ/dt)には、実挙動として顕れない情報は反映されない。従って、例えば、轍路やスプリットμ路においてステア若しくはヨーモーメント制御が行われた場合、前輪ステア情報などは操舵反力として反映されない。また、直進走行時など、第2の操舵反力トルク演算部50aで演算した操舵反力トルクThの方が望ましい場合が考えられるため、走行条件によってドライバが選択できるようにするのである。尚、第1の操舵反力トルク演算部3eで演算した操舵反力トルクと第2の操舵反力トルク演算部50aで演算した操舵反力トルクThの切り換えは、路面μ推定装置(図示しない)等で自動的に選択されるように構成しても良い。
このように本実施の第2形態によれば、前記第1形態で説明した効果に加え、ドライバの好みに応じた操舵反力特性を選ぶことができ、走行状態に合わせた、より的確な情報をドライバが得られるようになる。
尚、本実施の第1、第2形態では、車両挙動制御として制動力制御装置4を搭載した車両を例に説明したが、これに限ることなく、前輪の差動制限装置、左右輪間での駆動力配分を制御自在な左右駆動力配分制御装置等を搭載した車両であっても同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の第1形態による、ステアバイワイヤ方式による操舵機構を備えた車両の構成図 同上、操舵制御装置の機能ブロック図 本発明の実施の第2形態による、ステアバイワイヤ方式による操舵機構を備えた車両の構成図 同上、操舵制御装置の機能ブロック図
符号の説明
1 車両
2 電動パワーステアリング装置の操舵機構
3 操舵制御装置
3a 車速演算部
3b ヨーモーメント演算部(ヨーモーメント演算手段)
3c 横力演算部(横力演算手段)
3d 前輪横すべり角演算部
3e 操舵反力トルク演算部(操舵反力演算手段)
3f 反力モータ制御量演算部
3g 舵角制御量演算部
3h 転舵モータ制御量演算部
4 制動力制御装置
5 操舵機構部
6 転舵機構部
7fl,7fr,7rl,7rr 車輪
8 操舵ハンドル
9 操舵軸
10 反力モータ(操舵反力発生手段)
18 転舵モータ
25fl,25fr,25rl,25rr 車輪速センサ
27fl,27fr,27rl,27rr 作用力検出センサ(作用力検出手段)
28 舵角センサ
29 ストローク位置センサ
30 ヨーレートセンサ

Claims (5)

  1. ステアリングの操舵量と操舵輪の転舵量との関係を任意に設定自在な操舵機構を備えた車両の操舵制御装置において、
    車両の各車輪に作用する力を検出する作用力検出手段と、
    上記各車輪に作用する力を基に車両に作用するヨーモーメントを演算するヨーモーメント演算手段と、
    上記各車輪に作用する力を基に車両に作用する横力を演算する横力演算手段と、
    少なくとも上記ヨーモーメントと上記横力をパラメータとして操舵反力を演算する操舵反力演算手段と、
    上記ステアリングに上記操舵反力を生じさせる操舵反力発生手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の操舵制御装置。
  2. ステアリングの操舵量と操舵輪の転舵量との関係を任意に設定自在な操舵機構を備えた車両の操舵制御装置において、
    車両の各車輪に作用する力を検出する作用力検出手段と、
    上記各車輪に作用する力を基に車両に作用するヨーモーメントを演算するヨーモーメント演算手段と、
    上記各車輪に作用する力を基に車両に作用する横力を演算する横力演算手段と、
    少なくとも上記ヨーモーメントと上記横力をパラメータとして操舵反力を演算する第1の操舵反力演算手段と、
    少なくともヨーレートと横加速度をパラメータとして操舵反力を演算する第2の操舵反力演算手段と
    上記第1の操舵反力演算手段で演算した操舵反力と上記第2の操舵反力演算手段で演算した操舵反力のどちらかを選択させる操舵反力選択手段と、
    上記ステアリングに上記操舵反力選択手段で選択した操舵反力を生じさせる操舵反力発生手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の操舵制御装置。
  3. 上記操舵反力は、上記パラメータに加え操舵輪の横すべり角を基に演算することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両の操舵制御装置。
  4. 上記操舵輪の横すべり角は、車速と操舵角と上記ヨーモーメントと上記横力に基づいて演算することを特徴とする請求項3記載の車両の操舵制御装置。
  5. 上記操舵輪の横すべり角は、車速と操舵角と横加速度とヨーレートに基づいて演算することを特徴とする請求項3記載の車両の操舵制御装置。
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