JP2006314554A - ヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体への抵抗性が高く、包装体の無菌性を保証することが可能なヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体を提供すること。
【解決手段】プレフィルドシリンジ収納用凹部を備える容器本体20と該容器本体の凹部開口を封止する剥離可能なポリエチレン製の封止フィルム21とからなる収納容器1と、外筒と外筒の先端を密封する封止キャップと外筒内に収納され外筒内を液密に摺動可能なガスケットと、外筒内に収納されたヘパリン溶液とを備えるヘパリン溶液プレフィルドシリンジ10から構成され、該ヘパリン溶液は、1〜100単位/mLのヘパリンまたはその塩および生理的に等張化するのに有効な量の等張化剤を含有し、防腐剤を含有せず、pH6以上を有する。該ヘパリン溶液プレフィルドシリンジを容器本体20の凹部に収納し開口を封止フィルム21により封止したことを特徴とするヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリンジ中にヘパリン溶液が予め充填されたヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体に関する。より詳細には、封止フィルムとしてポリエチレン製フィルムを用いることを特徴とするヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体およびその製造方法に関する。
ヘパリンは、健康な食用獣の肝、肺あるいは腸粘膜から得られ、血液凝固阻止作用、脂血清澄作用を有する。ヘパリンはムコ多糖類の硫酸エステルであり、ウロン酸とグルコサミンが交互に1,4結合した構造を有し、分子量は5000〜20000程度である。
輸液(特に高カロリー輸液)を長期間投与されている患者が入浴等の理由で点滴を一時的に中断する場合には、カテーテルを留置したまま、ラインを無菌的に閉じるが、この際に血液との接液部分が点滴溶液のままでは血栓が生じる危険がある。そこで、血栓の生成を抑制しつつラインを無菌的に閉じるために、血液との接液部分をいわゆる「ヘパリン生食液」で置換する。ヘパリン生食液は低濃度のヘパリンおよび生理食塩液から構成され、カテーテル内の血液凝固を防止する(ヘパリンロックという)ことを目的として使用され、ヘパリンロックソリューションまたはヘパリンロックフラッシュとして、また一部はプレフィルドシリンジとして、市販されている。
このような目的で使われるヘパリン生食液は、保存期間中に菌の繁殖・腐敗が進み、また、pHの低下に伴って力価の低下が生じることがあり、数ヶ月単位の長期保存にはとても耐えられない。保存期間中の菌の繁殖・腐敗を防ぐために、これらの製剤には通常、防腐剤としてパラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、クロロブタノール、クレゾール、フェノールあるいはベンジルアルコールが添加されている。しかし、ベンジルアルコールは大量に投与すると呼吸困難やアレルギー反応を起こすとの報告(非特許文献1)もあり、安全性の面で必ずしも問題がないとは言えない。また、ベンジルアルコールはブチルゴム栓に吸着することから、テフロン(登録商標)等でコーティングされたゴム栓を使用する必要があり、また光により分解されることから遮光下で製剤を保存する必要がある(非特許文献2)。
さらに、当該製剤は、間歇滅菌などの手法により滅菌されているが、これらの方法単独では確実かつ完全に無菌化することは困難であることから、防腐剤と組み合わせて利用されているのが現状である。また、上記の防腐剤を用いる以外にも無菌濾過などの手法が採用されているが、ヘパリンナトリウムおよび塩化ナトリウムにpHを維持する働きがないことから、保存期間中にpHの低下に伴って力価の低下が認められる。
上記現状から、防腐剤を添加することなく無菌化されたヘパリン溶液のプレフィルドシリンジ包装体であって、長期間にわたり無菌性を保つことができ安全性に問題のないヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体の開発が望まれていた。
Drug Intell. Clin. Pharm., 9, p.154, 1975年 医薬品添加物ハンドブック、316頁、丸善株式会社、1988年発行
プレフィルドシリンジ(高圧蒸気滅菌を施したヘパリン溶液入りのもの)は、従来、プレフィルドシリンジ収納用凹部を備える容器本体と、該容器本体の凹部開口を封止する剥離可能な滅菌紙とからなるプレフィルドシリンジ用収納容器(いわゆるブリスタパック)に用時まで封入され、運搬や保管をされている。しかしながら、滅菌紙を用いた従来のプレフィルドシリンジ用収納容器は、水を始めとする液体への抵抗性が弱く強度も弱いという滅菌紙の特性により、運搬や保管時の破損の危険性が否めなかった。また、容器の開封時に滅菌紙の破れに伴う塵埃の発生が大きい点、細菌透過性の定量的保証が不可能である点から、高度な清浄性を必要とする環境下(例えば、手術時など)での使用には必ずしも適してはいなかった。
本発明者らは上記課題に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、プレフィルドシリンジ用の収納容器の封止フィルムとして、滅菌紙のかわりにポリエチレン製のフィルムを用いることによって、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の要旨は以下のとおりである。
〔1〕 1)プレフィルドシリンジ収納用凹部を備える容器本体と該容器本体の凹部開口を封止する剥離可能なポリエチレン製の封止フィルムとからなる収納容器と、
2)外筒と、外筒の先端を密封する封止キャップと、外筒内に収納され外筒内を液密に摺動可能なガスケットと、外筒内に収納されたヘパリン溶液とを備えるヘパリン溶液プレフィルドシリンジであって、該ヘパリン溶液が、1〜100単位/mLのヘパリンまたはその塩および生理的に等張化するのに有効な量の等張化剤を含有し、防腐剤を含有せず、pH6以上を有する、ヘパリン溶液プレフィルドシリンジと
からなるヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体であって、
該ヘパリン溶液プレフィルドシリンジが、容器本体のプレフィルドシリンジ収納用凹部に収納され、かつ、該プレフィルドシリンジを収納した容器本体の凹部開口が該封止フィルムにより封止されていることを特徴とする、ヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体。
〔2〕 ガスケットにプランジャーが取り付けられている、上記〔1〕に記載の包装体。
〔3〕 等張化剤が塩類または糖類である、上記〔1〕または〔2〕に記載の包装体。
〔4〕 ヘパリン溶液が、クエン酸、コハク酸、リン酸、炭酸、乳酸のいずれかの塩、またはトリスヒドロキシメチルアミノメタンの酸付加塩を含有する、上記〔1〕または〔2〕に記載の包装体。
〔5〕 ヘパリン溶液が、ヘパリンナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、水酸化ナトリウムおよび注射用水からなる、上記〔1〕または〔2〕に記載の包装体。
〔6〕 高圧蒸気滅菌を施してなる、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の包装体。
〔7〕 包装体の高圧蒸気滅菌後のヘパリン溶液がpH6以上を有する、上記〔6〕に記載の包装体。
〔8〕 1〜100単位/mLのヘパリンまたはその塩および生理的に等張化するのに有効な量の等張化剤を含有するヘパリン溶液をシリンジに充填密封したヘパリン溶液プレフィルドシリンジを、プレフィルドシリンジ収納用凹部を備える容器本体と、該容器本体の凹部開口を封止する剥離可能なポリエチレン製の封止フィルムとからなるヘパリン溶液プレフィルドシリンジ用収納容器に封入・封止してヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体を得ること、該包装体に高圧蒸気滅菌を施すことを含む、滅菌済ヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体の製造方法。
本発明のヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体は、滅菌紙を用いた従来のヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体に比べ、水を始めとする液体への抵抗性が強くまた物理的侵害に対する耐性も高いため、プレフィルドシリンジ(特に、防腐剤を含有しないヘパリン溶液を充填したプレフィルドシリンジ)の製剤としての無菌性を長期にわたり安定的に保つことができる。また、滅菌紙を用いた従来のヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体の場合に生じるような開封に伴う塵埃の発生もほとんどないため、高度な清浄性を必要とする環境下(例えば、手術時など)での使用に好適である。さらには、滅菌紙を用いた従来のヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体の場合、水や血液等による滅菌紙の濡れが生じたとき細菌等が侵入する可能性があるが、本発明のヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体の場合は液体への抵抗性が高く、包装体の無菌性を保証することが可能である。
本発明において、ヘパリンは公知のものを使用できる。すなわち、例えば、1)健康な食用獣(例えば、ウシ、ブタ等)の肝、肺あるいは腸粘膜から得られ、血液凝固阻止作用、脂血清澄作用を有する、2)ムコ多糖類の硫酸エステルであり、ウロン酸とグルコサミンが交互に1,4結合した構造を有する、3)分子量は5000〜20000程度である、などの特徴を持つものであればよい。
ヘパリンは公知の方法に準じて調製することができ、例えば、第十四改正日本薬局方に開示された方法などを利用して調製することができる。
ヘパリンの塩としては、ナトリウム塩、カルシウム塩等が例示されるが、特にこれらに限定されない。塩の調製は慣用の方法を用いて作製することが可能である。また、ナトリウム塩は第十四改正日本薬局方収載品として、カルシウム塩は1980年のイギリス薬局方または第十四改正日本薬局方の局外規収載品として入手可能である。ヘパリンナトリウムは白色〜帯灰褐色の粉末または粒で、においはない、水にやや溶け易く、エタノールあるいはエーテルにはほとんど溶けない、吸湿性である、などの性状を有するものが好ましい。
また、本発明で使用されるヘパリンとしては低分子ヘパリン(一般名パルナパリン)も例示される。これはウシまたはブタ腸粘膜由来のヘパリンを過酸化水素と硫酸第二銅により分解して得られた解重合ヘパリンであり、平均相対分子量4500〜6500、硫酸エステル化の度合は二糖類当たり2.0〜2.4である。
ヘパリンまたはその塩の濃度としては1〜100単位/mL、好ましくは10〜100単位/mLである。また、浸透圧比は生理学的に許容される程度であればよく、具体的には約1(生理食塩液に対する比)程度が例示される。
本発明の包装体を構成するヘパリン溶液プレフィルドシリンジは、1〜100単位/mLのヘパリンまたはその塩、および生理的に等張化するのに有効な量の等張化剤を含有するヘパリン溶液をプレフィルドシリンジに充填したものであって、下記(a)および(b)の性質を有する。
(a)pHが6以上であること
本発明のヘパリン溶液のpHは通常6以上、好ましくは6〜9、より好ましくは6.0〜8.0、さらに好ましくは6.5〜7.5である。pHが6より小さいと、高圧蒸気滅菌時あるいは長期保存時に製剤中のヘパリン溶液の力価が低下してしまう。
本発明においては包装体に高圧蒸気滅菌を施した場合でも滅菌後のヘパリン溶液のpHは6以上であることが好ましい。より好ましくは6〜9、さらに好ましくは6.0〜8.0、特に好ましくは6.5〜7.5である。
本発明においてヘパリン溶液のpHを6以上とするためには、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基を用いて、ヘパリン溶液のpHを6以上に調節する方法(以下、これらの添加剤をpH調節剤と呼称する)、クエン酸、コハク酸、リン酸、炭酸、乳酸のいずれかの塩またはトリスヒドロキシメチルアミノメタンの酸付加塩等のpH6以上で緩衝作用を有する塩を用いて、ヘパリン溶液のpHを6以上で保持する方法(以下、これらの添加剤をpH緩衝剤と呼称する)などが挙げられる。後者の場合は当該塩を含む緩衝液(例えば、リン酸緩衝液など)の態様であってもよい。上記の添加剤は不斉炭素原子に基づく光学異性体を有することがある(例えば乳酸)が、すべての異性体及びそれらの混合物も本発明で使用可能である。当該塩として好ましいのはクエン酸などの酸の場合はナトリウム、カリウムなどの強塩基との塩であり、トリスヒドロキシメチルアミノメタンの場合は塩酸などの強酸との酸付加塩である。具体的には、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、コハク酸二ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二カリウム、コハク酸一カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸二水素一ナトリウム、リン酸一水素二カリウム、リン酸二水素一カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、トリスヒドロキシメチルアミノメタン塩酸塩などが挙げられ、それらの混合物であってもよい。好ましくは、クエン酸ナトリウムが挙げられる。また、リン酸緩衝液としては、例えば、リン酸一水素二ナトリウムとリン酸二水素一ナトリウムの組み合わせなどが例示される。pH緩衝剤の添加濃度としては0.1〜10mM程度、より好ましくは1〜10mM程度が例示される。
上記のpH調節剤またはpH緩衝剤(以下、両者を併せてpH調整剤と呼称する)を配合することにより、高圧蒸気滅菌後も上記ヘパリン溶液のpHを6以上に保持することができ、その結果該ヘパリン溶液の力価の低下を防ぐことができる。
(b)防腐剤を含まないこと
本発明においてヘパリン溶液プレフィルドシリンジに充填されるヘパリン溶液は、防腐剤を配合していないので、極めて安全性の高いものである。本発明において、防腐剤とは、「微生物の発育を妨げ、またはこれを殺す薬剤」をいい、例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、クロロブタノール、クレゾール、フェノール、ベンジルアルコール等が挙げられる。特に、防腐剤の中でもベンジルアルコールを含まないことにより、封止キャップに汎用的なブチルゴム製の栓を用いることができ(従来のベンジルアルコール入りのヘパリン溶液プレフィルドシリンジはテフロン(登録商標)等でコーティングされたゴム栓を使用する必要があった)、また遮光下で製剤を保存する必要がないという利点も有する(従来のベンジルアルコール入りのヘパリン溶液プレフィルドシリンジは、ベンジルアルコールが光により分解されることから遮光下で製剤を保存する必要があった)。
ヘパリン溶液を調製する際の溶剤としては、通常、注射溶液が用いられるが、生理食塩液、リンゲル液または注射剤の調製で慣用されている他の適当な水性溶液などを用いることもできる。
本発明で使用されるヘパリン溶液は、生理的に等張化するのに有効な量の等張化剤を含有する。生理的に等張化するのに有効な量は、注射剤を作製する際、当業者であれば適宜設定することができる。等張化剤としては、塩化ナトリウム等の塩類や、ブドウ糖等の糖類、グリセリンなどが挙げられる。なお、本発明における等張化剤とは、ヘパリンまたはその塩、液性をpH6以上に調整するための添加剤(すなわち、pH調整剤)とは異なる概念であり、これらのpH調整剤は本発明における等張化剤の範疇には含まれない。
本発明においては、ヘパリン溶液が、ヘパリンナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、水酸化ナトリウムおよび注射用水からなることが特に好ましい。
本発明では、包装体に高圧蒸気滅菌を施すことによりプレフィルドシリンジ製剤としての安全性を確保することができる。従来のヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体に高圧蒸気滅菌を施すと、滅菌後にヘパリン溶液のpHが著しく低下してしまい、その結果十分な薬効を発揮できないほどにヘパリン溶液の力価が低下するという問題があった。しかし本発明においては、(a)ヘパリン溶液のpHを6以上とする、より好ましくは高圧蒸気滅菌後のpHを6以上とすることにより、高圧蒸気滅菌を施しても上記問題の起こらないヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体を提供することができる。
高圧蒸気滅菌の条件としては、圧力として飽和蒸気圧に0.1〜5気圧を上乗せした値、温度は105〜130℃、時間は1〜60分間程度が例示される。
本発明のヘパリン溶液プレフィルドシリンジに使用される注射器は特に限定されず、従来公知のものを好適に用いることができ、例えば、昭和61年3月12日薬審第98号通知事例1に記載された形状のものなどが使用できる。
本発明で使用されるプレフィルドシリンジは、好ましくは、ヘパリン溶液が充填されるシリンジ(以下、外筒ともいう)、該シリンジから薬液を押し出すプランジャーとガスケット、および該シリンジからヘパリン溶液が押し出される先端開放部に取り付けられる封止キャップから構成され、予めシリンジ内にヘパリン溶液を密封しておき、使用時に該封止キャップを取り外して、注射針、血管カテーテルなどの器具を接続する側の密封を解除して、該器具を接続し、プランジャーを押し込むことによりヘパリン溶液を患者に投与できるようにした注射器である。シリンジ内のヘパリン溶液は通常、封止キャップとガスケットにより密封される。
本発明のヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体の一例を図面を参照して説明するが、該図面は本発明の好ましい一態様を示すものであり、本発明はこの態様のみに限定されるものではない。
本発明のヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体1は、プレフィルドシリンジ用収納容器20と、収納容器20に収納されたヘパリン溶液プレフィルドシリンジ10とから構成される。プレフィルドシリンジ用収納容器20は、外筒11と外筒11内に収納されたガスケット13およびガスケット13に取り付けられたプランジャー14と外筒11内に収納されたヘパリン溶液15とを備えるヘパリン溶液プレフィルドシリンジ10のための収納容器である。ヘパリン溶液プレフィルドシリンジ10は、収納容器20のプレフィルドシリンジ収納用凹部に収納され、かつ、ヘパリン溶液プレフィルドシリンジ10を収納した収納容器20の凹部開口がポリエチレン製の剥離可能な封止フィルム21により封止されている。
本発明の包装体において包装対象とされるヘパリン溶液プレフィルドシリンジ10は、好ましくは、外筒11と外筒の先端開放部を密封する封止キャップ12と、外筒11内に収納され外筒内を液密に摺動することができるガスケット13と、ガスケット13を外筒内で前後に摺動させるためにガスケット13に取り付けられるプランジャー14を備えている。
本発明においてヘパリン溶液プレフィルドシリンジ10の外筒11は、一般の注射器と同様の形状をとることができ、先端には薬液を吸入、排出するための開口した筒先(先端開放部)が形成されている。また、外筒の後端にはプランジャー14を前方に押して移動させる際に指をかけるためのフランジ16が設けられている。外筒を成形する材料としては、透明なガラス、合成高分子樹脂(組成物)などを用いることができる。合成高分子樹脂(組成物)としては、ポリプロピレンまたはポリオレフィン系(例、ポリエチレン、ポリプロピレン)などを構成成分とする組成物が好適である。ガラス製または合成高分子樹脂組成物製の外筒を必要に応じて、焼き付けまたは塗布によりシリコン等で処理することにより、ガスケットの摺動抵抗を小さくし、シリンジ内でのガスケットの移動を容易にすることができる。排出口の形成される先端開放部は、接続する器具の形状に対応するルアーチップ形状になっていることが、注射針または血管カテーテルとの接続の容易さの観点から好ましい。
外筒の先端開放部を密封する封止キャップ12は、ゴムや熱可塑性エラストマーのような再シール性を有する弾性材料で形成したキャップ状のもので筒先を包み込む様に覆い被せてもよく、また前記の合成高分子樹脂組成物で天面に透孔を設けたキャップ状の成型物を作成し、その透孔を塞ぐようにゴムやエラストマーのような再シール性材料を配置したキャップ状のものを筒先に覆い被せてもよい。筒先に封止キャップ12が確実に固定され抜け落ちたりしないようにするため、筒先の外表面及び封止キャップの内表面にお互いが係合するように凹部凸部、凹条凸条、雄ねじ雌ねじ、あるいはこれらを組み合わせたものなどを設けて固定しても良い。また、アルミリングによる巻き締め、収縮チューブによる押圧、接着、融着等で固定しても良い。外筒の先端(筒先)に取り付けられた封止キャップは、後述するようにプレフィルドシリンジを用いてアンプルやバイアル瓶中に入っている薬剤をプレフィルドシリンジに充填したり、充填してある薬剤を輸液容器に収入したりあるいは患者に投与する場合には、両端に穿刺部を設けた両頭針を接続し、それらの操作を行う。両頭針の接続は両頭針に設けられているハブ(接続部)に封止キャップを挿入し、ハブの内面と封止キャップの外面を接触させてプレフィルドシリンジに両頭針を固定する。ハブに封止キャップを挿入しプレフィルドシリンジに両頭針を装着した際に、両頭針が脱落しないようにするためハブの内面に形成されている凹部凸部、凹条凸条等に対応する凸部凹部、凸条凹条等を封止キャップの外表面に形成しておくことが好適である。なお、プレフィルドシリンジは上述のような操作が行われるため、封止キャップ12に用いられる再シール性を有する材料に与えられる再シール性はより高度なものであることが好ましい。具体的には、封止キャップ12の材料としては、SEBS、SEPS等のエラストマーあるいはこれらエラストマーとポリプロピレンまたはポリエチレンとの組成物、ブチルゴムが挙げられる。
外筒11内に収納され外筒内を液密に摺動することができるガスケット13は、一般のプラスチック製注射器で使用されているものと同様の形状のものが使用できる。ガスケット13はシリンジ11の先端開放部とは反対側の開口部(基端開放部)にはめ込まれる。ガスケットを成形する材料としては、ヘパリン溶液と接触した際にガスケットからヘパリン溶液中にガスケットの構成成分が溶出しないものが好適である。例えば、ブチルゴム、スチレン系エラストマーなどが好適に用いられる。ガスケットの部分には、ガスケットへのヘパリン溶液の吸着及びガスケットからガスケットの構成成分がヘパリン溶液中へ溶出するのを防止するため、ポリテトラフロロエチレン、ポリトリフロロ−クロロエチレン、ポリテトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体等のフッソ系化合物あるいはポリクロロパラキシリレン、ポリフロロパラキシリレン等のポリパラキシリレン系化合物を主成分とする被覆膜を形成しても良い。
ガスケット13には、ガスケットを外筒内で前後に摺動させるためのプランジャー14を取り付けるためのプランジャー取り付け部が形成されている。ガスケット13へのプランジャー14の取り付け方法としては、ガスケットを前後に摺動させた際にガスケットとプランジャーが外れることなく、ガスケットが動かせればよく、ガスケットに形成されているプランジャー取り付け部の内周面とプランジャーの先端部に形成された突出部31の外周面にお互いが係合するように凹部凸部、凹条凸条、雄ねじ雌ねじ、あるいはこれらの組み合わせたもの等を設けて取り付けることによってガスケットの前後の動きが確実に行える。また、プランジャー14は、断面十字状の軸方向に延びる本体部32と、後端部に設けられた押圧板33とを備えている。そして、外筒11の先端には、封止キャップ12が液密に取り付けられている。プランジャーはガスケットに予め取り付けておいてもよく、また病院等の医療施設で使用時に取り付けてもよい。即ち、ヘパリン溶液プレフィルドシリンジを収納容器に封入する段階で、ガスケットにプランジャーを取り付けておいてもよく、またヘパリン溶液プレフィルドシリンジを収納容器に封入する段階では、ガスケットにプランジャーは取り付けずに収納容器に封入してもよい。また、プランジャーとガスケットとは一体に成形されていてもよい。プランジャーを作成する材料としては、ポリプロピレンやポリスチレン等のある程度の硬度を有する合成高分子樹脂組成物が好適である。
シリンジの容量は、ヘパリン溶液の臨床用途に合せて適宜決定することができるが、具体例としては1〜10mL容のものが挙げられる。シリンジの基端から封止キャップ先端までの長さa、およびシリンジの内径bは充填するヘパリン溶液の容量によって適宜決定すればよいが、具体的には、長さaは67〜94mm程度、内径bは13〜21mm程度が例示される。より具体的には、充填容量が2.5mLあるいは5mLの場合には、長さaは67〜83mm程度、内径bは13〜17mm程度が例示され、充填容量が10mLの場合には、長さaは76〜94mm程度、内径bは16〜21mm程度が例示される。
ヘパリン溶液を血管カテーテル挿入時の血液凝固防止に使用する場合には、通常1〜10mL程度のヘパリン溶液が使用される。
ヘパリン溶液プレフィルド包装体1は、ヘパリン溶液プレフィルドシリンジ10が収納できるように深絞りした収納容器20にヘパリン溶液プレフィルドシリンジ10を収納し封止フィルム21を容器本体の開口部を覆う様にかぶせ容器本体の周辺部とヒートシール等によって熱融着し、密封封入することによって作製することができる。容器本体の材料としては、ある程度の強度と硬度を有していることが好ましく、例えばポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等の単層フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムを外層に、延伸ナイロンフィルムを中間層に、ポリエチレンフィルムを内層にしたラミネートフィルムなど医療用器具等の包装に一般的に用いられていて細菌や異物を透過しない包装用フィルムが使用できる。本発明において、封止フィルムの材料はポリエチレンである。
また、ポリエチレン製の封止フィルムとしては、耐水性、物理的強度、ピール性(特にクリーンなピール性)、無菌性保持能、高圧蒸気滅菌適用可能性の観点から、以下の物性を有するものが好ましい。
引張強さ 25〜35(好ましくは28〜30)kgf/cm
引張伸び 20〜25(好ましくは21〜23)%
引裂強さ 0.1〜1(好ましくは0.3〜0.5)kgf
破裂強さ 6〜10(好ましくは7〜9)kgf/cm
耐水圧 1〜2(好ましくは1.2〜1.5)mm
透湿度 5〜10(好ましくは6〜9)g/m.24h
透気度 15〜25(好ましくは18〜20)秒
LRV 3〜6(好ましくは3〜5)
最孔径 0.2〜0.3(好ましくは0.25〜0.27)μm
坪量 50〜60(好ましくは55〜57)g/m
厚み 0.1〜0.2(好ましくは0.15〜0.17)mm
なかでも、特に、以下の物性を有するポリエチレン製フィルムが好ましい。
引張強さ 29.1kgf/cm
引張伸び 22%
引裂強さ 0.4kgf
破裂強さ 8.1kgf/cm
耐水圧 1.333mm
透湿度 7.5g/m.24h
透気度 19秒
LRV 3.6
最孔径 0.26μm
坪量 56g/m
厚み 0.16mm
これらの数値の測定は、例えば、以下の表1で挙げられる方法を用いて行うことができる。
Figure 2006314554
本発明において、ヘパリン溶液プレフィルドシリンジは以下のようにして調製するのが好ましい。
1〜100単位/mLのヘパリンまたはその塩、および生理的に等張化するのに有効な量の等張化剤を含有するヘパリン溶液に、pH調整剤を配合して、該溶液のpHを6以上となるように調整し、防腐剤を配合しないヘパリン溶液を得る。シリンジの先端開放部に封止キャップを装着し、シリンジの基端開放部からノズルにより該ヘパリン溶液を、キャップを装着したシリンジに充填する。ヘパリン溶液のシリンジへの充填は、例えば小分け分注によって行う。その後、真空打栓法またはスリーブ打栓法により、ガスケットを装着する。次いで、該ガスケットを装着したヘパリン溶液プレフィルドシリンジに滅菌を施す。なお、この時点では滅菌を施さず、ヘパリン溶液プレフィルドシリンジを収納容器に収納し包装体とした後に包装体全体を滅菌するのが好ましい。封入された状態で滅菌処理されたヘパリン溶液プレフィルドシリンジは包装体内で完全に無菌の状態となっており、その無菌状態は包装体を開封するまで維持される。
本発明で用いる滅菌手段としては、外筒内の封止キャップとガスケットによって密封された空間内に充填されたヘパリン溶液を滅菌できる手段であれば特に限定されず、慣用の滅菌法を用いることができるが、高圧蒸気滅菌が好適である。
本発明のヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体は、例えば、以下のように使用される。
使用時に封止フィルムを剥離して、本発明のヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体からヘパリン溶液プレフィルドシリンジを取り出す。封止キャップを取り外して、注射針または血管カテーテルなどの器具と接続する先端開放部の密封を解除して、該器具に接続する。プランジャーが取り付けられていない場合にはプランジャーをシリンジ内のガスケットと連結する。プランジャーを押し込むことにより、ヘパリン溶液を注射針先端から射出するかもしくは血管カテーテル内に供給する。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
以下の組成を有するヘパリン溶液を充填したプレフィルドシリンジ製剤を調製した。
ヘパリンナトリウム(第十四改正日本薬局方収載品) 500単位
塩化ナトリウム 45mg
クエン酸ナトリウム 終濃度で1mM
水酸化ナトリウム 適量
注射用水 適量
全量 5mL
1)ヘパリンナトリウム50万単位、塩化ナトリウム45gおよびクエン酸ナトリウムを少量の注射用水に溶解した。溶解液に、注射用水に溶解した水酸化ナトリウム溶液を加え、pHを6.0〜7.5に調製した。その後、注射用水を加え、全量を5Lとした。
2)図2に示した形状のポリプロピレン製シリンジの先端開放部にブチルゴム製キャップを装着し、シリンジの基端開放部からノズルにより、1)で調製したヘパリン溶液を5mLずつ充填した。その後に真空打栓法またはスリーブ打栓法により、ブチルゴム製ガスケットを取り付けたポリプロピレン製プランジャーを基端開放部に装着した。
3)ポリプロピレン製シートをプレフィルドシリンジが収納できる大きさにプレス成形したものをブリスタパックとして使用した(プレフィルドシリンジ用のブリスタパックに慣用されている形状に成形)。ブリスタパックに2)で作製したプレフィルドシリンジを収納し、高密度ポリエチレン製シートで蓋をしてヒートシールにより封止した。これに、飽和蒸気圧+3気圧の条件下、121℃で15分間、高圧蒸気滅菌を施した。
なお、蓋材である封止フィルムは、高密度ポリエチレン製シート(タイベック(登録商標)、デュポン社製)を用いた。該ポリエチレン製シートの物性値は以下のとおりである。これらの物性値は表1に記載の測定方法を適宜用いることにより確認できる。
引張強さ 29.1kgf/cm
引張伸び 22%
引裂強さ 0.4kgf
破裂強さ 8.1kgf/cm
耐水圧 1.333mm
透湿度 7.5g/m.24h
透気度 19秒
LRV 3.6
最孔径 0.26μm
坪量 56g/m
厚み 0.16mm
プレフィルドシリンジに封入されたヘパリン溶液は高圧蒸気滅菌後も無色澄明であり、慣用の方法で測定された高圧蒸気滅菌後のpHは6.0〜7.5、浸透圧比は約1(生理食塩液に対する比)であった。
本発明のヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体の概略図である。 本発明のヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体中に包装されるヘパリン溶液プレフィルドシリンジの断面図である。
符号の説明
1 ヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体
10 ヘパリン溶液プレフィルドシリンジ
11 外筒
12 封止キャップ
13 ガスケット
14 プランジャー
15 ヘパリン溶液
16 フランジ
20 プレフィルドシリンジ用収納容器
21 封止フィルム
31 突出部
32 プランジャー本体部
33 押圧板

Claims (8)

  1. 1)プレフィルドシリンジ収納用凹部を備える容器本体と該容器本体の凹部開口を封止する剥離可能なポリエチレン製の封止フィルムとからなる収納容器と、
    2)外筒と、外筒の先端を密封する封止キャップと、外筒内に収納され外筒内を液密に摺動可能なガスケットと、外筒内に収納されたヘパリン溶液とを備えるヘパリン溶液プレフィルドシリンジであって、該ヘパリン溶液が、1〜100単位/mLのヘパリンまたはその塩および生理的に等張化するのに有効な量の等張化剤を含有し、防腐剤を含有せず、pH6以上を有する、ヘパリン溶液プレフィルドシリンジと
    からなるヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体であって、
    該ヘパリン溶液プレフィルドシリンジが、容器本体のプレフィルドシリンジ収納用凹部に収納され、かつ、該プレフィルドシリンジを収納した容器本体の凹部開口が該封止フィルムにより封止されていることを特徴とする、ヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体。
  2. ガスケットにプランジャーが取り付けられている、請求項1に記載の包装体。
  3. 等張化剤が塩類または糖類である、請求項1または2に記載の包装体。
  4. ヘパリン溶液が、クエン酸、コハク酸、リン酸、炭酸、乳酸のいずれかの塩、またはトリスヒドロキシメチルアミノメタンの酸付加塩を含有する、請求項1または2に記載の包装体。
  5. ヘパリン溶液が、ヘパリンナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、水酸化ナトリウムおよび注射用水からなる、請求項1または2に記載の包装体。
  6. 高圧蒸気滅菌を施してなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装体。
  7. 包装体の高圧蒸気滅菌後のヘパリン溶液がpH6以上を有する、請求項6に記載の包装体。
  8. 1〜100単位/mLのヘパリンまたはその塩および生理的に等張化するのに有効な量の等張化剤を含有するヘパリン溶液をシリンジに充填密封したヘパリン溶液プレフィルドシリンジを、プレフィルドシリンジ収納用凹部を備える容器本体と、該容器本体の凹部開口を封止する剥離可能なポリエチレン製の封止フィルムとからなるヘパリン溶液プレフィルドシリンジ用収納容器に封入・封止してヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体を得ること、該包装体に高圧蒸気滅菌を施すことを含む、滅菌済ヘパリン溶液プレフィルドシリンジ包装体の製造方法。
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