JP2006310110A - 車載燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な量の水を回収することができるようにする。
【解決手段】燃料電池スタック11と、燃料電池スタック11から排出され、空気及び蒸気から成る混合流を受け、蒸気を凝縮させて水にする凝縮器31と、燃料電池スタック11と凝縮器31との間を接続し、燃料電池スタック11から排出された混合流を凝縮器31に供給するための排出路30と、凝縮器31において空気から分離させられた水を回収するための水回収路59aとを有する。凝縮器31は、水を水回収路59aに案内する案内部を備える。水が案内部によって水回収路59aに案内されることにより、空気及び蒸気と水とを完全に分離させることができるので、空気及び蒸気の動圧が水に加わることがない。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載燃料電池システムに関するものである。
従来、燃料電池を搭載した車両(以下「燃料電池搭載車両」という。)においては、積層型の燃料電池によって発生させられた電力を電流として駆動モータに供給し、該駆動モータを駆動することによってトルクを発生させるようにしている。
そのために、前記燃料電池搭載車両に車載燃料電池システムが配設され、該車載燃料電池システムは、高圧水素が液体水素として貯蔵された燃料タンク、該燃料タンクから水素ガスが供給されるとともに空気が供給され、前記燃料電池を構成する燃料電池スタック、該燃料電池スタックから排出された空気、蒸気及び水から成る混合流中の蒸気を凝縮させる凝縮器等を備える。前記燃料電池スタックは、上端部に空気を供給するための供給マニホルドを、下端部に混合流を排出する排出マニホルドを備える。
そして、前記燃料電池スタックにおいては、スタックケース内にモジュールが収容され、該モジュールにおいて、前記水素ガスの水素と空気中の酸素とが反応させられて水が生成されるとともに、反応に伴って電流が発生させられる。そのために、前記モジュールは、燃料電池の要素を構成する複数の単位セルを互いに電気的に直列に接続することによって構成された集合体から成り、前記各単位セルは、電解質膜を挟んで空気極及び燃料極を配設することによって形成されたメンブレン・エレクトロード・アッセンブリ(MEA)、並びに隣接する単位セルのメンブレン・エレクトロード・アッセンブリ間を分離し、前記空気極に臨ませて空気流路を、前記燃料極に臨ませて燃料流路を形成するセパレータを備える。
ところで、前記燃料電池スタックにおいて、水素と酸素とが反応する際に熱が発生する。そこで、前記供給マニホルド内に水を噴射する噴射装置(インジェクタ)を配設し、該噴射装置によって水を霧状にして前記モジュールに噴射し、前記各空気流路に供給し、前記燃料電池スタックを冷却し、さらに、前記空気極及び電解質膜に対する水の供給を同時に行うようにしている。
前記水は、空気と共に前記空気流路を下方に向けて流れ、その間に周囲の空気、空気極の表面、電解質膜の表面等から熱を奪って蒸発して蒸気となり、該蒸気によって蒸発潜熱による冷却、すなわち、潜熱冷却が行われる。前記燃料電池スタックから排出された混合流のうちの空気及び蒸気は、排出路を通って凝縮器に送られ、該凝縮器において蒸気は凝縮させられて水になる。そして、空気から分離させられた水は、回収されて水タンクに蓄えられた後、前記噴射装置に送られ、空気は凝縮器から大気中に排出される(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−288496号公報
しかしながら、前記従来の車載燃料電池システムにおいて、凝縮器内の水は、重力によって下方に移動させられて前記水タンクに送られるようになっているが、前記空気が凝縮器から排出されるのに伴って、空気の動圧が水に加わり、水の一部が空気と共に霧状になって大気中に排出されてしまう。その結果、十分な量の水を回収することができなくなってしまう。
本発明は、前記従来の車載燃料電池システムの問題点を解決して、十分な量の水を回収することができるようにした車載燃料電池システムを提供することを目的とする。
そのために、本発明の車載燃料電池システムにおいては、燃料電池スタックと、該燃料電池スタックから排出され、空気及び蒸気から成る混合流を受け、蒸気を凝縮させて水にする凝縮器と、前記燃料電池スタックと凝縮器との間を接続し、前記燃料電池スタックから排出された混合流を凝縮器に供給するための排出路と、前記凝縮器において空気から分離させられた水を回収するための水回収路とを有する。
そして、前記凝縮器は、前記水を水回収路に案内する案内部を備える。
本発明の他の車載燃料電池システムにおいては、さらに、前記排出路及び水回収路は、搬送路を中仕切りによって区画されることにより形成される。
本発明の更に他の車載燃料電池システムにおいては、さらに、前記排出路及び水回収路は、前記案内部と隣接する端部で連通させられる。
本発明の更に他の車載燃料電池システムにおいては、さらに、前記排出路及び水回収路は、燃料電池スタックと隣接する端部で連通させられる。
本発明の更に他の車載燃料電池システムにおいては、さらに、前記案内部は、凝縮器の下端に形成された傾斜部である。
本発明の更に他の車載燃料電池システムにおいては、さらに、前記水回収路は、回収された水を水タンクに送るための供給路と接続される。
本発明によれば、車載燃料電池システムにおいては、燃料電池スタックと、該燃料電池スタックから排出され、空気及び蒸気から成る混合流を受け、蒸気を凝縮させて水にする凝縮器と、前記燃料電池スタックと凝縮器との間を接続し、前記燃料電池スタックから排出された混合流を凝縮器に供給するための排出路と、前記凝縮器において空気から分離させられた水を回収するための水回収路とを有する。
そして、前記凝縮器は、前記水を水回収路に案内する案内部を備える。
この場合、前記水が案内部によって水回収路に案内されることにより、空気及び蒸気と水とを完全に分離させることができるので、空気及び蒸気の動圧が水に加わることがない。したがって、水の一部が空気と共に霧状になって凝縮器から大気中に排出されるのを防止することができるので、十分な量の水を回収することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態における車載燃料電池システムを示す概念図である。
図において、11は積層型の燃料電池、本実施の形態においては、固体高分子型燃料電池(PEFC)を構成する燃料電池スタックであり、該燃料電池スタック11は、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両に、エネルギー供給源として搭載される。この場合、車両は、照明装置、ラジオ、パワーウインドウ等のように、車両を停車させている間においても電気エネルギーを消費する補機類を複数備えていて、しかも、多様な走行パターンで走行させられることが多い。そこで、エネルギー供給源として、燃料電池スタック11のほかに、補助蓄電装置としての2次電池、キャパシタ(コンデンサ)等を併せて車両に搭載するのが好ましい。
また、12は前記燃料電池スタック11に媒体としての、かつ、酸化剤としての空気を供給するための媒体供給系としての空気供給系、13は前記燃料電池スタック11から排出された空気、蒸気及び水から成る混合流を排出するための混合流排出系、14は前記燃料電池スタック11に燃料としての水素ガスを供給するための燃料供給系としての水素ガス供給系、16は前記燃料電池スタック11に水を供給するための冷却媒体機器部としての水供給系である。前記燃料電池スタック11、空気供給系12、混合流排出系13、水素ガス供給系14及び水供給系16によって車載燃料電池システムが構成される。
本実施の形態においては、燃料電池として固体高分子型燃料電池が使用されるようになっているが、該固体高分子型燃料電池に代えて、リン酸型燃料電池(PAFC)、固体酸化物型燃料電池(SOFC)、ヒドラジン型燃料電池、直接メタノール型燃料電池(DMFC)等を使用することもできる。
前記燃料電池スタック11は、筐(きょう)体としてのスタックケース、及び該スタックケース内に収容されたスタックユニット11aを備える。そして、該スタックユニット11aは、図示されない複数のモジュール、該各モジュールを挟んで配設され、燃料電池スタック11の端子を構成する一対の図示されないターミナル、並びに前記モジュール及びターミナルを挟んで配設され、絶縁材料によって形成された図示されないインシュレータを備える。
ところで、前記各モジュールにおいて、前記水素ガス供給系14によって供給された水素ガスの水素と、前記空気供給系12によって供給された空気に含まれる酸素とが反応させられて水が生成されるとともに、反応に伴って電流が発生させられる。そのために、前記モジュールは、燃料電池スタック11の要素を構成する複数の薄い膜状の単位セルを積層し、互いに電気的に直列に接続することによって構成された集合体から成る。
前記各単位セルは、固体高分子から成り、イオン、本実施の形態においては、水素イオンを透過する固体電解質としての電解質膜を挟んで、拡散層から成る空気極、及び反応層から成る燃料極(水素極)を配設することによって形成されたメンブレン・エレクトロード・アッセンブリ、並びに隣接する単位セルのメンブレン・エレクトロード・アッセンブリ間を分離し、前記空気極に臨ませて空気流路を、前記燃料極に臨ませて燃料流路を形成するセパレータを備える。
前記空気極及び燃料極における電解質膜と接触する面には、水素と酸素との反応を促進するために、カーボンに、白金系触媒及び固体高分子を混合してペースト状とした物質がある程度の厚さで均一に分散させられ、触媒層が形成される。なお、前記空気極に代えて酸素極を使用し、媒体としての、かつ、酸化剤としての純酸素を燃料電池スタック11に供給することもできる。
前記スタックケース内には、前記スタックユニット11aより上方に、空気供給系12から供給された空気を各空気極に供給し、分配するための、第1のマニホルドとしての供給マニホルド22が、スタックユニット11aより下方に、空気極内の混合流を集め、混合流排出系13に排出するための、第2のマニホルドとしての排出マニホルド23が形成される。前記供給マニホルド22及び排出マニホルド23は、前記空気流路と連通させられる。そのために、前記セパレータにおける空気極と面する側には、垂直方向に延びる複数の溝が形成され、各溝によって前記空気流路が構成される。
また、前記セパレータにおける燃料極と面する側は、全周が、隣接するメンブレン・エレクトロード・アッセンブリに対して接着剤によって接着され、シールされる。したがって、シールされた部分の内側には、マトリックス状に突出させて複数の突起が形成され、各突起間に、燃料極に水素ガスを供給するための複数の水平な燃料流路が形成される。なお、71は燃料電池スタック11の起電圧を検出する複数の電圧検出部としての電圧センサ(V)である。
前記空気供給系12は、供給マニホルド22に空気を供給するための供給路20、該供給路20に配設された酸化剤供給装置としてのシロッコファン等から成るファン21、該ファン21によって吸引される空気を濾(ろ)過するフィルタ24等を備える。前記酸化剤供給装置として、ファン21に代えて空気ボンベ、空気タンク、酸素ボンベ、酸素タンク等を使用することができる。
また、前記混合流排出系13は、排出マニホルド23から排出された混合流のうちの空気及び蒸気を排出するための排出路30、該排出路30に接続された回収部材としての凝縮器31、空気の温度を検出する温度検出部としての温度センサ(T)32等を備える。
前記水素ガス供給系14は、高圧水素が液体水素として貯蔵された燃料供給装置としての燃料タンク41、該燃料タンク41に接続され、燃料タンク41内から排出された水素ガスを燃料電池スタック11に供給するための第1の燃料供給路51、該第1の燃料供給路51と前記燃料電池スタック11との間を接続する第2の燃料供給路52、該第2の燃料供給路52と並列に形成され、第1の燃料供給路51と前記燃料電池スタック11との間を接続し、水素ガスを帰還させる燃料帰還路53、該燃料帰還路53に接続され、水素ガスを排出する燃料排出路54等を備える。
そして、前記第1の燃料供給路51に、燃料タンク41側から燃料電池スタック11側にかけて、第1の燃料供給路51に排出された水素ガスの圧力(一次圧力)を検出する第1の圧力検出器としての水素ガス圧センサ(P)42、前記第1の燃料供給路51に排出された水素ガスの圧力を調整する第1の燃料供給圧調整部としての調圧弁43A、燃料電池スタック11への水素ガスの供給量を調整する第1の燃料供給量調整部としての開閉弁44A、前記調圧弁43Aによって調整された水素ガスの圧力を更に調整する第2の燃料供給圧調整部としての調圧弁43B、前記開閉弁44Aによって調整された水素ガスの供給量を更に調整する第2の燃料供給量調整部としての開閉弁44B、及び該開閉弁44Bによって調整され、燃料電池スタック11に供給される直前の水素ガスの圧力(二次圧力)を検出する第2の圧力検出器としての水素ガス圧センサ(P)45が配設される。
前記開閉弁44A、44Bは、水素ガスの供給量を調整するだけでなく、燃料電池スタック11への水素ガスの供給を行ったり、遮断したりする。なお、前記調圧弁43A、43Bは、水素ガスの圧力を段階的に低くするために配設されるが、調圧弁を必要に応じて三つ以上配設することができる。
また、燃料帰還路53には、燃料電池スタック11側から燃料タンク41側にかけて、燃料濃度検出部としての水素濃度センサ(C)46、吸引ポンプ47及び逆止弁48が配設され、該逆止弁48と前記第1の燃料供給路51とが接続される。前記逆止弁48は、吸引ポンプ47側から水素ガス圧センサ45側に水素ガスが流れるのを許容し、水素ガス圧センサ45側から吸引ポンプ47側に水素ガスが流れるのを阻止する。
そして、前記燃料帰還路53における吸引ポンプ47と逆止弁48との間に前記燃料排出路54が接続され、該燃料排出路54に、燃料帰還路53側から順に、逆止弁55及び排出電磁弁56が配設される。前記逆止弁55は、吸引ポンプ47側から排出電磁弁56側に水素ガスが流れるのを許容し、排出電磁弁56側から吸引ポンプ47側に水素ガスが流れるのを阻止する。
なお、燃料供給装置として、前記燃料タンク41に代えて、水素ガスが充填(てん)された水素吸蔵合金を収容する水素吸蔵合金タンクを使用することができる。その場合、前記水素吸蔵合金は、常温下で水素ガスを放出し、低温下で水素ガスを吸蔵する性質を有するので、調圧弁43A、43Bの開度を変えるだけで水素ガスの圧力を調整することができる。なお、寒冷地においては、燃料電池搭載車両が極めて低温の環境に置かれることになるので、水素吸蔵合金は水素ガスを放出しなくなる。そこで、外気の温度が設定値より低くなると、図示されない加熱部としてのヒータが通電され、水素吸蔵合金が加熱される。
なお、改質装置によってメタノール、ガソリン等を改質して水素ガスを生成し、供給することもできるが、燃料電池搭載車両の高負荷運転時にも安定して十分な量の水素ガスを供給することができるようにするためには、前記燃料タンク41を使用するのが好ましい。
また、前記水供給系16は、水供給源としての水タンク61、水供給装置としてのポンプ62、空気極冷却装置としての噴射装置(インジェクタ)63、前記水タンク61から排出された水を噴射装置63に供給するための供給路60、排出マニホルド23の下部に溜(た)まり、排出マニホルド23から排出された水、及び凝縮器31において分離させられた水を回収し、水タンク61に供給するための水帰還路59、回収された水を水タンク61に供給する水回収ポンプ65、並びに水回収ポンプ65と水タンク61との間に配設された逆止弁66を備える。該逆止弁66は、水回収ポンプ65側から水タンク61側に水が流れるのを許容し、水タンク61側から水回収ポンプ65側に水が流れるのを阻止する。なお、前記水帰還路59は、凝縮器31と水回収ポンプ65との間に配設され、凝縮器31から排出された水を回収するための水回収路としての回収路59a、及び水回収ポンプ65と水タンク61との間に配設され、回収された水を帰還させ、水タンク61に供給するための供給路59bを備える。
なお、前記凝縮器31に凝縮促進部材として図示されない冷却ファンが配設され、該冷却ファンを作動させて冷却媒体としての冷却空気を凝縮器31に供給し、該凝縮器31を冷却する。また、前記冷却ファンの回転速度を高くし、送風量を多くすることによって、蒸気の凝縮量を多くすることができる。
前記水タンク61には、水位検出部としての水位センサ(L)64が配設され、該水位センサ64によって水タンク61内の水の量を表す水位が検出される。そして、水位があらかじめ設定された下限値以下になると、通知部材としての図示されないアラームが点滅し、水が不足していることをオペレータに通知する。この場合、オペレータは、例えば、前記冷却ファンの回転速度を高くすることによって凝縮器31の能力を高くし、水の回収量を多くする。
なお、水位があらかじめ設定された上限値以上になったときに、水が過剰であることをオペレータに通知することもできる。その場合、オペレータは、例えば、前記冷却ファンの回転速度を低くすることによって凝縮器31の能力を低くし、水の回収量を少なくする。なお、前記水位センサ64及び冷却ファンは図示されない制御装置に接続されるので、該制御装置によって水位センサ64によって検出された水位に対応させて自動的に冷却ファンの回転速度を変更することもできる。
なお、本実施の形態において、前記制御装置は、CPU、MPU等の演算装置、半導体メモリ等の記憶装置、入出力インタフェース等を備える。そして、前記制御装置に、前記水位センサ64のほかに、温度センサ32、水素ガス圧センサ42、45、水素濃度センサ46、電圧センサ71等の各センサが検出部として接続され、各センサのセンサ出力が制御装置に送られる。また、前記制御装置に、ファン21、調圧弁43A、43B、開閉弁44A、44B、吸引ポンプ47、排出電磁弁56、ポンプ62、水回収ポンプ65等の各アクチュエータが接続され、制御装置は、燃料電池搭載車両に加わる負荷を検出するとともに、前記センサ出力に基づいて各アクチュエータの動作を制御する。
次に、前記構成の車載燃料電池システムの動作について説明する。
前記制御装置は、燃料電池搭載車両に加わる負荷に対応させてポンプ62に印加される電圧を変更し、噴射装置63に供給される水の圧力を調整する。また、前記制御装置は、ポンプ62に供給される電流のオン/オフのパルスを制御することによって、水の噴射量を調整することができる。
したがって、燃料タンク41から水素ガスが排出されると、第1の燃料供給路51において、水素ガスは、圧力が調圧弁43A、43Bによって調整され、供給量が開閉弁44A、44Bによって調整されて第2の燃料供給路52に送られ、燃料電池スタック11に供給され、該燃料電池スタック11内の各燃料流路に分配され、該各燃料流路を流れる。
一方、前記ファン21を作動させることによって、車外から取り込まれた空気が前記供給マニホルド22に供給され、各空気流路に分配され、該空気流路を下方に向けて流れる。
ところで、前記空気極はカソードとして、燃料極はアノードとして機能し、空気極に空気を、燃料極に水素ガスを供給し、空気極及び燃料極に前記セパレータを介して負荷装置を接続すると、燃料極において形成される水素イオンが、プロトン(H+ )の形態で水分を含んだ電解質膜内を空気極側に移動し、空気中の酸素と結合して水を生成する。また、前記燃料極で発生した電子が負荷装置を介して空気極側に移動し、電流が発生する。このように、空気流路内を空気が、燃料流路内を水素ガスが流れると、酸素と水素とが反応して水が生成され、これに伴って電流が発生させられる。
本実施の形態において、前記燃料電池スタック11は、図示されないインバータに接続され、該インバータは、直流の電流を相電流に変換し、該相電流を駆動部としての図示されない駆動モータに供給し、駆動モータを駆動する。なお、燃料電池スタック11によって発生させられた電圧は、前記電圧センサ71によって、燃料電池スタック11によって発生させられた電流は、電流検出部としての図示されない電流センサによって検出される。
ところで、前記水素と酸素とが反応する際に熱が発生するが、該熱によって燃料電池スタック11の温度が高くなり過ぎると、電解質膜のプロトンの伝導機能の確保に必要となる水分が放出され、抵抗が大きくなってしまう。そこで、前記マニホールド14の上端に前記噴射装置63を配設し、該噴射装置63からモジュールに向けて、冷却用の水を霧状に噴射するようにしている。
そして、前記水は、空気と共に前記空気流路を下方に向けて流れ、その間に周囲の空気、空気極の表面、電解質膜の表面等から熱を奪って蒸発して蒸気となり、該蒸気によって潜熱冷却が行われ、燃料電池スタック11が冷却される。さらに、前記蒸気又は蒸気にならない液滴の水は、空気極を通過して電解質膜に供給される。したがって、ファン21による送風によって電解質膜が必要以上に乾燥するのを防止することができる。
このように、燃料電池スタック11が冷却されるので、燃料電池スタック11、特に、空気極及び電解質膜が熱によって破損するのを防止することができるだけでなく、電解質膜において水分が蒸発するのを防止することができる。そして、反応した酸素以外の成分から成る残りの空気、燃料電池スタック11の冷却に伴って発生した蒸気、及び反応によって生成された水は、混合流として排出マニホルド23に送られる。
そして、排出マニホルド23から排出された混合流のうちの空気及び蒸気は、排出路30を介して凝縮器31に供給され、蒸気は、凝縮器31によって凝縮されて水になり、該水は、水帰還路59を介して水タンク61に供給され、水タンク61に蓄えられるとともに、噴射装置63に供給され、該噴射装置63からモジュールに向けて噴射される。前記空気は凝縮器31の外部に排出される。
次に、前記混合流排出系13の動作について説明する。
図2は本発明の実施の形態における混合流排出系の動作を示す図、図3は本発明の実施の形態における凝縮器の概念図である。
図2において、11は燃料電池スタックであり、該燃料電池スタック11は、スタックユニット11a、供給マニホルド22、排出マニホルド23等を備える。また、20は供給路、30は排出路、31は凝縮器、59は水回収路59a及び供給路59bから成る水帰還路、65は水回収ポンプである。本実施の形態において、前記凝縮器31は燃料電池スタック11より上方に配設され、凝縮器31の下端が燃料電池スタック11の上端より高くされる。
そして、前記燃料電池スタック11と凝縮器31とは、傾斜させて形成された搬送路としての中空のダクト70によって接続され、該ダクト70において空気と水とが分離させられて搬送される。そのために、前記ダクト70内が、延在させて配設された中仕切り72によって区画され、該中仕切り72より上側に第1の流路としての上側流路73が、中仕切り72より下側に第2の流路としての下側流路74が互いに隣接させて形成される。そして、上側流路73によって前記排出路30が、下側流路74によって前記水回収路59aが構成される。
また、前記上側流路73と下側流路74とは、燃料電池スタック11と隣接する端部、及び凝縮器31の下端に形成された案内部と隣接する端部において連通させられる。そのために、中仕切り72の下端に第1の連通部としての連通穴h1が、中仕切り72の上端に第2の連通部としての連通穴h2が形成される。なお、前記連通穴h1は、排出マニホルド23と水帰還路59とも連通させる。
本実施の形態において、車両の前方から取り込まれた空気は、ファン21(図1)を作動させることによって、矢印aで示されるように供給路20に供給され、供給マニホルド22を介して燃料電池スタック11に供給される。燃料電池スタック11から矢印bで示されるように排出マニホルド23に排出された混合流のうちの空気及び蒸気は、矢印cに示されるように、排出路30内を斜め上方に向けて流れ、凝縮器31に供給される。該凝縮器31において、空気は矢印dで示されるように、凝縮器31内を上方に流れた後、凝縮器31の上端から外部に排出され、空気から分離させられた水は、矢印eで示されるように、重力によって凝縮器31内を下方に流れた後、前記案内部によって、矢印fで示されるように、水回収路59aに向けて案内された後、矢印gで示されるように水回収路59a内を斜め下方に向けて流れて回収され、前記水回収路59aの下端に送られる。
そして、水回収路59aの下端に送られた水は、前記水回収路59aの下端に形成された回収室p1に溜められた後、水回収ポンプ65によって吸引され、供給路59bに送られる。なお、前記回収室p1の底面bt1と排出マニホルド23の底面bt2とが連通穴h1において接続され、しかも、底面bt1が底面bt2より低くされる。したがって、燃焼電池スタック11において生成された水は、排出マニホルド23の下部に溜められた後、連通穴h1を介して回収室p1に排出され、凝縮器31から回収された水と合流させられる。なお、凝縮器31において、冷却空気は矢印iで示されるように流れる。
次に、凝縮器31の構造について説明する。
図3において、前記凝縮器31は、第1の面としての前面部81、第2の面としての後面部82、第3、第4の面としての側面部83、84、第5の面としての頂面部85及び第6の面としての底面部86を備え、前記頂面部85が水平に形成されるのに対して、底面部86は前方から後方にかけて斜め下方に傾斜させられ、傾斜部を形成する。そして、該傾斜部によって前記案内部が構成される。
また、前記凝縮器31は、上下方向に延在させて互いに平行に配設された複数の仕切りwによって区画され、第1、第2の区画部87、88が交互に、かつ、幅方向において隣接させて形成される。前記第1の区画部87は、前面部81及び後面部82を構成する部位91で閉鎖され、頂面部85及び底面部86を構成する部位92で開放される。これに対して、前記第2の区画部88は、前面部81及び後面部82を構成する部位93で開放され、頂面部85及び底面部86を構成する部位94で閉鎖される。
したがって、前記第1の区画部87によって上下方向に延びる凝縮室が形成され、第1の区画部87に空気及び蒸気が供給され、蒸気が凝縮させられる。また、前記第2の区画部88によって水平方向に延びる冷却空気室が構成され、第2の区画部88内を冷却空気が通過させられる。
なお、空気及び蒸気と冷却空気との間の熱伝達を良好にするために、第1の区画部87内に上下方向に延びる熱伝達要素としての蛇行フィンfn1が、第2の区画部88内に水平方向に延びる放熱要素としての蛇行フィンfn2が配設される。
前記構成の凝縮器31において、水は、第1の区画部87内を下方に向けて移動した後、底面部86に到達するが、該底面部86において、各仕切りwのエッジが傾斜させて配設されるので、エッジに沿って斜め下方に案内される。
したがって、排出路30内を斜め上方に向けて移動させられる空気及び蒸気と、水回収路59a内を斜め下方に向けて移動させられる水とを完全に分離させることができるので、空気及び蒸気の動圧が水に加わることがない。その結果、水の一部が空気と共に霧状になって凝縮器31から大気中に排出されるのを防止することができるので、水回収路59aを介して十分な量の水を回収することができる。
本発明の実施の形態における車載燃料電池システムを示す概念図である。 本発明の実施の形態における混合流排出系の動作を示す図である。 本発明の実施の形態における凝縮器の概念図である。
符号の説明
11 燃料電池スタック
12 空気供給系
13 混合流排出系
14 水素ガス供給系
16 水供給系
30 排出路
31 凝縮器
59a 水回収路
59b 供給路
61 水タンク
70 ダクト
72 中仕切り
86 底面部

Claims (6)

  1. 燃料電池スタックと、該燃料電池スタックから排出され、空気及び蒸気から成る混合流を受け、蒸気を凝縮させて水にする凝縮器と、前記燃料電池スタックと凝縮器との間を接続し、前記燃料電池スタックから排出された混合流を凝縮器に供給するための排出路と、前記凝縮器において空気から分離させられた水を回収するための水回収路とを有するとともに、前記凝縮器は、前記水を水回収路に案内する案内部を備えることを特徴とする車載燃料電池システム。
  2. 前記排出路及び水回収路は、搬送路を中仕切りによって区画されることにより形成される請求項1に記載の車載燃料電池システム。
  3. 前記排出路及び水回収路は、前記案内部と隣接する端部で連通させられる請求項2に記載の車載燃料電池システム。
  4. 前記排出路及び水回収路は、燃料電池スタックと隣接する端部で連通させられる請求項2に記載の車載燃料電池システム。
  5. 前記案内部は、凝縮器の下端に形成された傾斜部である請求項1に記載の車載燃料電池システム。
  6. 前記水回収路は、回収された水を水タンクに送るための供給路と接続される請求項1に記載の車載燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008166052A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Equos Research Co Ltd 水浄化装置及びそれを有する燃料電池システム

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