JP2006308668A - 微細パターン形成プラスチックフィルムおよび埋め込み微細パターンの形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 プラスチックフィルム上に薄膜を設け、これらのプラスチックフィルムと薄膜を共に加熱した状態で、微細凹凸パターンを設けた加熱原盤を前記薄膜に押しつけて、該薄膜を前記加熱原盤の凸部により、プラスチックフィルム実体に陥没させた後、前記原盤の凹部に対応する陥没していない薄膜を除去することを特徴とする埋め込み微細パターンの形成方法を主たる構成にする。
【選択図】 図1
Description
また押しつけた原盤を引き離しやすいように、原盤と対象基板との間に特殊な溶剤に溶ける層を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
他に、対象基板を均一に加熱するための方法(例えば、特許文献3参照)や、大面積に均一に転写するために、原盤と対象基板との間にバッファ層を間挿する方法(例えば、特許文献4参照)などが知られている。
しかしながら、いずれも原盤の凹凸を対象基板に加熱と加圧により転写するのみという方法が開示されているにすぎない。
本発明はプラスチックフィルム上に薄膜を設け、このプラスチックフィルムと薄膜を加熱した状態で、微細凹凸パターンを描かせた加熱原盤を押圧して、薄膜をプラスチックフィルムの内部に前記微細凹凸パターンがプラスチックフィルムと最初に接触する凸部を埋め込んだ後、埋め込まれていない前記微細凹凸パターンの凹部を除去して、埋め込み微細パターンの形成方法を提案するものである。
更に、本発明は埋め込み微細パターンを形成したプラスチックフィルムを提案するものである。
MMA(メチルメタアクリレート)、PMMA(ポリメチルメタアクリレート)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)、ポリカーボネート、ポリプロピレン、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、エポキシ樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1、フッ素化ポリイミド、フッ素樹脂、フェノキシ樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ナイロン樹脂など。
またポリイミドフィルムのように耐熱性が高いプラスチックフィルムも利用できる。これら透明プラスチックフィルムの厚みは1μm〜1mが好ましい。
コバルトフェライト、Baフェライトなどの酸化物、FeBO3、FeF3、YFeO3、NdFeO3などの複屈折が大きな材料、MnBi、MnCuBi、PtCoなど。上記したような透明磁気記録媒体は、透明性が得られる程度に薄くして(誘電体膜と組み合わせても良い)使用することが可能である。
特に透明度が高い無機磁性材料としては、n型Zn1-xVxOやCoをドープしたTiO2などが挙げられる。
R3-×A×Fe5-yByO12 式(1)
但し、上記式(1)において、xおよびyは、それぞれ、0.2<×<3、0≦y<5で表され、Rは希土類金属であり、該希土類金属としては、Y、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuのうちの少なくとも一種以上であり、AはBi、Ce、Pb、Ca、Ptなどであり、また上記式(1)において、BはAl、Ga、Cr、Mn、Sc、In、Ru、Rh、Co、Fe、Cu、Ni、Zn、Li、Si、Ge、Zr、Tiの少なくとも一種以上である。
KII 0.63VII[CrIII(CN)6]0.88 7.5H2O 0.4EtOH
や、
KI[(VII 0.6VIII 0.4)xCrII 1-x][(CrIII(CN)6)
などが挙げられる。後者は金属イオンの組成比:
X=VII/IIICrII
により、青色(X=1)、水色(X=0.3)、緑(X=0.22)、無色透明(X=0)と変化する。膜の作製には、電気化学的な合成方法を用いる。
他の薄膜の形成方法も特に限定されるものではない。各種のPVD法、CVD法、メッキ法、電気化学的な合成方法などが利用できる。ただ箔を置くだけでも良い場合がある。
なお原盤はシリコンウェハを用いて微細パターンを形成した後、Ni鍍金などによってより得られ、このようにすると耐久性のある原盤が形成されるので望ましい。
以下に実施例によって、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、これら実施例に拘束されて限定解釈すべきものではない。
その後エッチング処理によってシリコン基板上に図3(b)に示した凸形状を形成した原盤3とした。この原盤3を、加圧装置の上側に設けた(図示せず)。加圧装置の上下押さえ板の内側にはシーズヒーターを用いて加熱できるようにした。下側には厚み200μmのPMMA樹脂フィルム2を配置して固定した。このPMMA樹脂上に200nm厚みのアルミニウム薄膜を、真空蒸着法を用いて形成した。更にPMMA樹脂フィルム上には、潤滑剤として、乾燥後約20nmの厚みのステアリン酸の潤滑剤を層状になるようにスピンコーターにて塗布した。シリコンウェハ及びPMMA樹脂フィルムを、表面温度が約140℃になるまで昇温した後、上下加圧板を80kgf/cm2で押しつけて、アルミニウム薄膜4がPMMA樹脂中に埋め込まれるまで加圧した。
直交偏光(TE)透過率は可視光域で0.1%以下であり、平行偏光(TM)透過率は可視光域で70%以上であった。その結果から、良好な偏光子を得ることが出来たことを確認できた。
シリコンウェハとアルミニウム薄膜付きPMMA樹脂フィルムともに、ガラスベルジャーの中に配置して、10-2Pa以上の真空度にした。埋め込み薄膜とPMMA樹脂フィルムとの間には気泡が残ることなく、またゴミの残存がないことを確認することが出来た。
なお潤滑剤を樹脂表面に設けなかった場合には、埋め込まれたアルミニウムが剥離する個所があった。
アルミニウム薄膜をPMMA樹脂表面に設けなかった以外は、実施例1と同様にして原盤による凹部(陥没部)を設けた。この凹部に真空蒸着法によってアルミニウムを埋め込むことを試みた。断面形状を、SEM法を用いて観察した。凹部の下部にはアルミニウムは到達しておらず、凹部には密にアルミニウムを埋め込むことは出来ていなかった。
(1)脱脂 基板を下記の脱脂剤溶液に50℃で3分間浸漬処理した。
(2)水洗 25℃、15秒間
(3)表面調整 下記表面調整剤溶液に30℃で5分間浸漬処理した。
(4)水洗 25℃、15秒間
(5)センシタイジング
下記のセンシタイジング溶液に20℃で1分間浸漬処理した。
(6)水洗 25℃、15秒間
(7)触媒付与1 下記の銀活性化溶液に20℃で1分間浸漬処理した。
(8)水洗 25℃、15秒間
(9)触媒付与2 下記のパラジウム活性化溶液に20℃で1分間浸漬処理した。
(10)水洗 25℃、15秒間
更に下記鉄含有溶液を用いて50℃で30分間の浸漬処理を行った。
脱脂剤 上村工業株式会社製アサヒクリーナーC−4000 5g/L
表面調整剤 上村工業株式会社製スルカップCD−202 50mL/L
センシタイイング溶液(pH 0.5):
SnCl2 15g/L
HCL(36%) 45mL/L
銀活性化溶液(pH7.0):
AgSO4 3g/L
パラジウム活性化溶液(pH2.8)
PdCl2 1.5g/L
HCl(36%) 1.5mL/L
無電解ZnOメッキ溶液(pH6.3):
Zn(NO3)2 0.1mol/L
DMAB(Di-methyl Ammonium Bromide:(CH3)2N+HBr-)
0.005mol/L
下記鉄含有溶液を用いて50℃で30分間の浸漬処理を行った。
鉄含有溶液(pH3.9):
硝酸鉄 0.1mol/L
DMAB 0.03mol/L
磁気光学効果測定装置(日本分光株製K250、ビーム径2mm角)で測定したファラデー回転角(波長500nm)は4.7度であった。
シリコンウェハ及びPMMA樹脂フィルムを表面温度が約140℃になるまで加熱した後、上下加圧板を押しつけて鉄化合物含有酸化亜鉛薄膜がPMMA樹脂中に埋め込まれるまで加圧した。その後シリコンウェハ及びPMMA樹脂フィルム表面温度が常温に戻るまで冷却した後、シリコンウェハとPMMA樹脂フィルムを引き剥がした。またPMMA樹脂フィルム上に埋め込まれずに残った鉄化合物含有酸化亜鉛皮膜は、金属の刃を用いて表面から削りとった。
PMMA樹脂フィルムの凹部の下部にまでアルミニウムが埋めこまれており、この凹部には密にアルミニウムを埋め込むことができたことを確認できた。
この鉄化合物含有酸化亜鉛埋め込みフィルムの磁気特性は、上記値に対して変化は無かったが、ファラデー回転角(波長500nm)は10.3度と向上していた。
埋め込み薄膜には気泡が残ることなく、またゴミの残存のないことを確認することが出来た。
次いで、反対側の表面に実施例2のようにして、鉄化合物含有酸化亜鉛の磁性膜を設けた。埋め込まれたアルミニウム及び鉄化合物含有酸化亜鉛の状態を、断面SEM法を用いて観察した。凹部の下部にまで埋めこまれており、凹部には密にアルミニウム及び鉄化合物含有酸化亜鉛を埋め込むことができたことが確認できた。更にこのようにして作製した鉄化合物含有酸化亜鉛膜の上にアルミニウム反射膜を200nmの厚みになるようにして、真空蒸着法によって設けた。別途銅線で作製したコイルでこの鉄化合物含有酸化亜鉛の側から鉄化合物含有酸化亜鉛膜を磁化した部位をつくった。
2 プラスチックフィルム
3 原盤
4 薄膜
Claims (13)
- 薄膜を設けたプラスチックフィルムを加熱して、微細凹凸パターンを設けた加熱原盤を、前記薄膜を介して押圧して、前記加熱原盤の凸部に対応する薄膜部を前記プラスチックフィルム体に埋設させると共に前記原盤の凹部に対応する薄膜部を除去して得られた埋め込み微細パターン形成プラスチックフィルム。
- 前記パターンは、400nm以下の周期を有する周期的格子パターンであることを特徴とする請求項1に記載の埋め込み微細パターン形成プラスチックフィルム。
- 前記微細パターンは、前記プラスチックフィルムの両面に形成された周期的格子パターンであることを特徴とする請求項1または2に記載の埋め込み微細パターン形成プラスチックフィルム。
- 前記プラスチックフィルムは、透明であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の埋め込み微細パターン形成プラスチックフィルム。
- 前記プラスチックフィルム上の前記微細パターン薄膜は、異なる2種類の材質を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の微細埋め込みパターン形成プラスチックフィルム。
- 前記プラスチックフィルム上に薄膜をパターン状に形成する際に前記薄膜と前記原盤との間に潤滑剤を層状に形成して前記微細パターンを形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の埋め込み微細パターン形成プラスチック。
- 前記微細パターンの薄膜がアルミニウム薄膜であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の埋め込み微細パターン形成プラスチックフィルム。
- 前記微細パターンの薄膜が磁性体からなる薄膜であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の埋め込み微細パターン形成プラスチックフィルム。
- 前記プラスチックフィルムの片方の面にアルミニウムパターンが形成され、他方の面に磁性体パターンが設けられたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の埋め込み微細パターン形成プラスチックフィルム。
- プラスチックフィルム上に薄膜を設け、前記プラスチックフィルムと薄膜とを加熱して、微細凹凸パターンを設けた加熱原盤を、前記薄膜を介して前記プラスチックフィルムに押圧し、前記加熱原盤の凸部に対応する前記薄膜部を前記プラスチックフィルムに埋設させ、前記原盤の凹部に対応する前記薄膜部を除去することを特徴とする埋め込み微細パターンの形成方法。
- プラスチックフィルムと薄膜と原盤とを真空槽中に配置し、前記プラスチックフィルムと薄膜を加熱して、微細凹凸パターンを設けた前記原盤を過熱して前記薄膜を介して前記プラスチックフィルムに押圧し、前記原盤の凸部に対応する前記薄膜部を前記プラスチックフィルムに埋設させ、前記原盤の凹部に対応する薄膜部を除去することを特徴とする埋め込み微細パターン形成方法。
- 前記薄膜は、異なる2種類の材質を用いることを特徴とする請求項10または11に記載の埋め込み微細パターンの形成方法。
- 前記プラスチックフィルム上に薄膜をパターン状に形成する際に前記薄膜と前記原盤との間に潤滑剤を層状に形成して前記微細パターンを形成することを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の埋め込み微細パターンの形成方法。
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