JP2006308371A - 非接触回転変位センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 大きな検出出力が得られるようにし、良好かつ安定した性能を有する非接触回転変位センサを提供する。
【解決手段】 一対の軟磁性材リング21,22よりなり、一方の部位に取り付けられるロータ20と、他方の部位に取り付けられ、ロータ20の外周面と間隙35を介して対向するリング状磁石31と、磁石31の外周面に配されたバックヨーク32と、磁気センサ33とを備える。磁石31は径方向に着磁され、かつ周方向に多極配列された構造を有し、リング21,22は空隙34を介して対向する内周部25,26と、その内周部から外側に突出され、互いに近づく方向に曲げられて周方向交互に位置する歯23,24とを有する。各歯23,24の数は磁石31の着磁極数の半分とされ、空隙34内に磁気センサ33が配される。ロータが磁石の内周側に位置するため、空隙34の検出磁界を大きくできる。
【選択図】 図1
【解決手段】 一対の軟磁性材リング21,22よりなり、一方の部位に取り付けられるロータ20と、他方の部位に取り付けられ、ロータ20の外周面と間隙35を介して対向するリング状磁石31と、磁石31の外周面に配されたバックヨーク32と、磁気センサ33とを備える。磁石31は径方向に着磁され、かつ周方向に多極配列された構造を有し、リング21,22は空隙34を介して対向する内周部25,26と、その内周部から外側に突出され、互いに近づく方向に曲げられて周方向交互に位置する歯23,24とを有する。各歯23,24の数は磁石31の着磁極数の半分とされ、空隙34内に磁気センサ33が配される。ロータが磁石の内周側に位置するため、空隙34の検出磁界を大きくできる。
【選択図】 図1
Description
この発明は2つの部位の軸心回りの相対的回転変位を検出するセンサに関し、特に磁気を用い、比較的狭角度の回転変位を非接触で検出する非接触回転変位センサに関する。
図7乃至9はこの種の非接触回転変位センサの従来構成例として、特許文献1に記載されているトルクセンサの構成を示したものであり、図7は各部に分解した斜視図を示し、図8は全体構造の断面図を示す。また、図9は動作を説明するための図である。
この例ではトルクセンサは車両の電動式パワーステアリング装置に用いられてステアリングシャフトに加わる操舵トルクを検出するものとされており、ステアリングシャフトを構成する入力軸11と出力軸12とはトーションバー13を介して同軸上に連結され、この入力軸11の端部に磁石14が取り付けられ、出力軸12の端部に一組の磁気ヨーク15,16が取り付けられ、磁気ヨーク15,16間に磁気センサ17が配置されている。
この例ではトルクセンサは車両の電動式パワーステアリング装置に用いられてステアリングシャフトに加わる操舵トルクを検出するものとされており、ステアリングシャフトを構成する入力軸11と出力軸12とはトーションバー13を介して同軸上に連結され、この入力軸11の端部に磁石14が取り付けられ、出力軸12の端部に一組の磁気ヨーク15,16が取り付けられ、磁気ヨーク15,16間に磁気センサ17が配置されている。
トーションバー13は両端がそれぞれピン18により入力軸11と出力軸12とに固定されており、入力軸11と出力軸12とはトーションバー13がねじれを生じることで相対的に回転変位するものとなっている。磁石14はリング状とされて周方向にN極とS極とが交互に位置するように多極着磁されており、この例では24極に形成されている。
磁気ヨーク15,16は環状体とされて磁石14の外周に近接して配置され、それぞれ磁石14のN極及びS極と同数(12個)の爪15a,16aが図7に示すように全周に等間隔に設けられている。これら磁気ヨーク15,16は互いの爪15a,16aが周方向にずれて交互に位置するように固定部19(図8参照)により位置決めされている。磁気センサ17は軸方向に対向する両磁気ヨーク15,16間に設けられた空隙内に挿入され、両磁気ヨーク15,16間に生じる磁束密度を検出し、検出した磁束密度を電気信号(電圧信号)に変換して出力するものとなっている。
磁気ヨーク15,16は環状体とされて磁石14の外周に近接して配置され、それぞれ磁石14のN極及びS極と同数(12個)の爪15a,16aが図7に示すように全周に等間隔に設けられている。これら磁気ヨーク15,16は互いの爪15a,16aが周方向にずれて交互に位置するように固定部19(図8参照)により位置決めされている。磁気センサ17は軸方向に対向する両磁気ヨーク15,16間に設けられた空隙内に挿入され、両磁気ヨーク15,16間に生じる磁束密度を検出し、検出した磁束密度を電気信号(電圧信号)に変換して出力するものとなっている。
上記のような構成において、入力軸11と出力軸12との間にトルクが生じていない状態、つまりトーションバー13がねじれていない中立状態では、図9Bに示すように磁気ヨーク15,16にそれぞれ設けられている爪15a,16aの中心と磁石14のN極とS極との境界が一致しており、この場合、各磁気ヨーク15,16の爪15a,16aには磁石14のN極とS極から同数の磁力線が出入りし、周方向隣接する磁石14のN極とS極とは爪15a,16aによって短絡されて閉磁気回路を形成するため、磁気センサ17が位置する空隙には磁束が洩れず、磁気センサ17には出力電圧が発生しない。
これに対し、トルクが印加されてトーションバー13にねじれが生じると、磁石14と一組の磁気ヨーク15,16との相対位置が図9AやCに示すように周方向に変化し、各爪15a,16aの中心と磁石14のN極とS極との境界がずれる。これにより、各磁気ヨーク15,16には互いに逆の極性を有する磁力線が増加するため、両磁気ヨーク15,16間の空隙に磁束が流れるようになり、その方向及び量に対応した出力電圧を磁気センサ17は出力する。よって、この出力から入力軸11と出力軸12との相対的回転変位量を検出できるものとなっている。
このように、従来の非接触回転変位センサは多極に着磁されたリング状磁石を内側に備え、その磁石の周囲に非接触で相対的に回転変位する一対の軟磁性材よりなるリング部材を配置して、それらリング部材間に流れる磁束の変化を検出する構造となっており、特許文献2には多極着磁されたリング状磁石に替えて複数の磁石を環状に配列し、それら環状配列された複数の磁石の周囲に一対の磁性リング部材を特許文献1のセンサと同様に配置する構成が記載されている。
特開2003−149062号公報
特表2004−519672号公報
上述したように、磁気を用い、非接触で相対的回転変位を検出する従来の非接触回転変位センサは、環状に配列された複数の磁石あるいは多極に着磁されたリング状磁石を内周側に有し、その周囲に軟磁性材よりなる一対のリング部材を配置して、それらリング部材の外周側において両リング部材間の磁束の変化を磁気センサで検出するものとなっていた。
しかしながら、このような構成では磁石に対して外周側に位置する一対のリング部材は、その面積が磁石の表面積に対して相対的に大きくなり、つまり大きな面積を有するため、一対のリング部材間に生じる磁界は弱くなってしまい、よって大きな検出出力が得られないものとなっていた。
しかしながら、このような構成では磁石に対して外周側に位置する一対のリング部材は、その面積が磁石の表面積に対して相対的に大きくなり、つまり大きな面積を有するため、一対のリング部材間に生じる磁界は弱くなってしまい、よって大きな検出出力が得られないものとなっていた。
また、一対のリング部材間に生じる磁界が弱い分、外部磁界の影響を受けやすく、さらにリング部材の面積が大きい点でも外部磁界の影響を受けやすいものとなっていた。
この発明の目的はこのような問題に鑑み、検出磁界を大きくすることで従来より大きな検出出力を得られるようにし、外部磁界の影響を受けにくく、良好かつ安定した性能を有する非接触回転変位センサを提供することにある。
この発明の目的はこのような問題に鑑み、検出磁界を大きくすることで従来より大きな検出出力を得られるようにし、外部磁界の影響を受けにくく、良好かつ安定した性能を有する非接触回転変位センサを提供することにある。
請求項1の発明によれば、2つの部位の軸心回りの相対的回転変位を非接触で検出する非接触回転変位センサは、軟磁性材よりなる一対のリングによって構成され、2つの部位の一方に取り付けられるロータと、2つの部位の他方に取り付けられ、ロータの外周面と所定の間隙を介して対向するリング状磁石と、その磁石の外周面に配置された軟磁性材よりなるバックヨークと、磁気センサとを備えるものとされ、磁石は径方向に着磁され、かつ周方向に多極配列された構造を有し、一対のリングは上記軸心方向に空隙を介して互いに対向する内周部と、その内周部から径方向外側に向って突出され、かつ互いに近づく方向に曲げられて周方向交互に互いに離間して位置し、上記外周面を構成する歯とをそれぞれ有するものとされ、両リングの歯の数はそれぞれ磁石の着磁極数の半分とされ、磁気センサは上記空隙内に配されて空隙内の磁束の変化を検出する構造とされる。
請求項2の発明では請求項1の発明において、各歯の上記外周面を構成する部分の形状がほぼ矩形をなすものとされる。
この発明によれば、磁石を外周側とし、一対のリングによって磁気回路を構成するロータを磁石の内周側に配置しているため、それらリングを磁石の外周側に配置する場合に比し、リングの面積を磁石の表面積に対し、相対的に小さくすることができ、よって一対のリング間に生じる検出磁界を大きくすることができる。
従って、大きな検出出力を得ることができ、その分外部磁界の影響を受けにくく、良好かつ安定した性能を有する非接触回転変位センサを得ることができる。
従って、大きな検出出力を得ることができ、その分外部磁界の影響を受けにくく、良好かつ安定した性能を有する非接触回転変位センサを得ることができる。
この発明の実施形態を図面を参照して実施例により説明する。
図1はこの発明による非接触回転変位センサの一実施例の構成を示したものであり、図1Aは各部に分解した状態を示し、図1Bはそれら各部の配置関係を示している。この例では軟磁性材よりなる一対のリング21,22によって構成されるロータ20とリング状をなす磁石31とバックヨーク32と磁気センサ33とによって非接触回転変位センサが構成され、ロータ20は図1Bに示したように磁石31の内周側に位置される。
ロータ20を構成する一対のリング21,22はそれぞれ外周側に歯23,24を有するものとされ、この例では歯23,24はそれぞれ等角間隔(40°間隔)で9個設けられている。各歯23,24はそれぞれリング21,22の内周部25,26から径方向外側に向って突出形成された基部23a,24aと、その基部23a,24aの先端から軸心方向に折れ曲がった対向部23b,24bとよりなり、L型をなすものとされる。なお、リング21の歯23の対向部23bとリング22の歯24の対向部24bとは逆方向に、即ち互いに近づく方向に曲げられており、これら対向部23b,24bはほぼ矩形形状をなすものとされている。
図1はこの発明による非接触回転変位センサの一実施例の構成を示したものであり、図1Aは各部に分解した状態を示し、図1Bはそれら各部の配置関係を示している。この例では軟磁性材よりなる一対のリング21,22によって構成されるロータ20とリング状をなす磁石31とバックヨーク32と磁気センサ33とによって非接触回転変位センサが構成され、ロータ20は図1Bに示したように磁石31の内周側に位置される。
ロータ20を構成する一対のリング21,22はそれぞれ外周側に歯23,24を有するものとされ、この例では歯23,24はそれぞれ等角間隔(40°間隔)で9個設けられている。各歯23,24はそれぞれリング21,22の内周部25,26から径方向外側に向って突出形成された基部23a,24aと、その基部23a,24aの先端から軸心方向に折れ曲がった対向部23b,24bとよりなり、L型をなすものとされる。なお、リング21の歯23の対向部23bとリング22の歯24の対向部24bとは逆方向に、即ち互いに近づく方向に曲げられており、これら対向部23b,24bはほぼ矩形形状をなすものとされている。
リング21と22とは図1Bに示したように同軸心とされ、内周部25,26が軸心方向に空隙34を介して互いに対向するように配置され、リング21の歯23とリング22の歯24とは互いに離間して周方向交互に位置するようにされ、つまり20°間隔で位置されて、これら歯23,24の配列によってロータ20の外周面が構成される。なお、リング21と22とは図1では図示を省略しているが、後述するように非磁性部材を介して互いに非接触で固定一体化される。
リング状をなす磁石31は径方向に着磁され、かつ周方向にN極とS極とが交互に位置するように多極着磁されているものとされ、この例では20°間隔で18極着磁されているものとされる。
リング状をなす磁石31は径方向に着磁され、かつ周方向にN極とS極とが交互に位置するように多極着磁されているものとされ、この例では20°間隔で18極着磁されているものとされる。
磁石31は図1Bに示したようにロータ20と同軸心とされてロータ20の外周面と所定の間隙35を介して対向配置され、この磁石31の外周面に軟磁性材よりなるリング状のバックヨーク32が固定配置される。なお、磁石31の着磁極数18極に対し、リング21,22の各歯23,24の数は上述したように9個であり、つまり各歯23,24の数は磁石31の着磁極数の半分とされる。また、周方向円弧状をなす各歯23,24の対向部23b,24bの中心角は20°より小とされている。
磁気センサ33はリング21と22とがなす空隙34内に配され、空隙34内においてリング21,22間に流れる磁束の変化を検出する。磁気センサ33には例えばホールICが用いられる。
磁気センサ33はリング21と22とがなす空隙34内に配され、空隙34内においてリング21,22間に流れる磁束の変化を検出する。磁気センサ33には例えばホールICが用いられる。
上記のような構成を有する非接触回転変位センサは図7及び8に示した従来のセンサと異なり、磁石31が外周側に位置し、この磁石31の内周側に磁気回路を構成するリング21,22(ロータ20)が位置するものとなっている。
リング21,22は例えば電磁鋼板などの軟磁性材を打ち抜き、曲げ加工することによって形成され、バックヨーク32は例えば電磁軟鉄を打ち抜き加工することによって形成される。なお、電磁鋼板を打ち抜き加工し、その電磁鋼板を積層してバックヨーク32を形成することもできる。磁石31は例えばボンド磁石とされ、リング状に圧縮成形あるいは射出成形することによって形成される。磁石31とバックヨーク32とは接着により固定一体化されるが、例えば磁石31の成形時にバックヨーク32と一体成形するようにしてもよい。
リング21,22は例えば電磁鋼板などの軟磁性材を打ち抜き、曲げ加工することによって形成され、バックヨーク32は例えば電磁軟鉄を打ち抜き加工することによって形成される。なお、電磁鋼板を打ち抜き加工し、その電磁鋼板を積層してバックヨーク32を形成することもできる。磁石31は例えばボンド磁石とされ、リング状に圧縮成形あるいは射出成形することによって形成される。磁石31とバックヨーク32とは接着により固定一体化されるが、例えば磁石31の成形時にバックヨーク32と一体成形するようにしてもよい。
次に、上記のような構成を有する非接触回転変位センサの回転変位を検出する箇所への実装構造の一例について説明する。図2はトーションバーを用いたトルクセンサに図1に示した非接触回転変位センサを用いた例を示したものであり、図3はその一部を拡大して示したものである。
シャフト41と42とはトーションバー43を介して同軸上に連結されており、この例ではシャフト41の端部にロータ20が取り付けられ、シャフト42の端部にバックヨーク32を備えた磁石31が取り付けられ、これらロータ20と磁石31とはトーションバー43のねじれに伴って相対的に回転変位するものとされる。
シャフト41と42とはトーションバー43を介して同軸上に連結されており、この例ではシャフト41の端部にロータ20が取り付けられ、シャフト42の端部にバックヨーク32を備えた磁石31が取り付けられ、これらロータ20と磁石31とはトーションバー43のねじれに伴って相対的に回転変位するものとされる。
ロータ20のシャフト41への取り付けはリング状をなすサポータ44を介して行われる。サポータ44は樹脂製、非磁性部材とされ、この例ではロータ20を構成する一対のリング21,22はこのサポータ44にインサート成形されて所定の配置関係に固定一体化されており、このサポータ44をシャフト41に例えば圧入することによりロータ20がシャフト41に取り付けられる。
一方、磁石31とバックヨーク32のシャフト42への取り付けはリング状をなすサポータ45を介して行われ、シャフト42の回りに固定されたサポータ45の外周部上に磁石31とバックヨーク32とが搭載固定されて取り付けられる。
一方、磁石31とバックヨーク32のシャフト42への取り付けはリング状をなすサポータ45を介して行われ、シャフト42の回りに固定されたサポータ45の外周部上に磁石31とバックヨーク32とが搭載固定されて取り付けられる。
バックヨーク32を備えた磁石31とロータ20とは上記のように取り付けられて、ロータ20の回りを磁石31が囲むように配置され、ロータ20の外周面と磁石31の内周面との間には所定の間隙35が構成される。
磁気センサ33はコネクタモールド46に取り付けられて支持されており、磁気センサ33のピン端子33aはコネクタモールド46にインサート成形されて一端がコネクタ端子をなすリードフレーム47の他端にハンダ付けされて接続されている。磁気センサ33はコネクタモールド46に支持されることによってロータ20の空隙34内に位置されている。なお、コネクタモールド46はシャフト41,42の回りに設けられて密封空間を構成する一対のケース48,49に挟持された状態で固定されており、これらケース48,49はそれぞれ軸受51,52を介してシャフト41及び42に取り付けられている。図2中、53,54はトーションバー43の両端をそれぞれシャフト41,42に固定する固定ピンを示す。
磁気センサ33はコネクタモールド46に取り付けられて支持されており、磁気センサ33のピン端子33aはコネクタモールド46にインサート成形されて一端がコネクタ端子をなすリードフレーム47の他端にハンダ付けされて接続されている。磁気センサ33はコネクタモールド46に支持されることによってロータ20の空隙34内に位置されている。なお、コネクタモールド46はシャフト41,42の回りに設けられて密封空間を構成する一対のケース48,49に挟持された状態で固定されており、これらケース48,49はそれぞれ軸受51,52を介してシャフト41及び42に取り付けられている。図2中、53,54はトーションバー43の両端をそれぞれシャフト41,42に固定する固定ピンを示す。
次に、上述したような構成を有し、例えばトルクセンサとして用いることのできる非接触回転変位センサの動作について説明する。
一方のリング21の歯23の対向部23bが磁石31のN極面と対向している時、他方のリング22の歯24の対向部24bは磁石31のS極面と対向しており、この時、磁石31から生じる磁束の多くはリング21の歯23からその内周部25へ流れ、磁気センサ33の位置する空隙34を通過してリング22の内周部26へ流れて、その歯24から磁石31へ戻る。
一方のリング21の歯23の対向部23bが磁石31のN極面と対向している時、他方のリング22の歯24の対向部24bは磁石31のS極面と対向しており、この時、磁石31から生じる磁束の多くはリング21の歯23からその内周部25へ流れ、磁気センサ33の位置する空隙34を通過してリング22の内周部26へ流れて、その歯24から磁石31へ戻る。
反対に、リング21の歯23の対向部23bが磁石31のS極面と対向している時、リング22の歯24の対向部24bは磁石31のN極面と対向しており、この時、磁石31から生じる磁束の多くはリング22の歯24からその内周部26へ流れ、空隙34を通過してリング21の内周部25へ流れて、その歯23から磁石31へ戻る。よって、磁気センサ33は反対の極性を検出することになる。
リング21の歯23の対向部23bが磁石31のN極とS極との境界に対向している時はリング22の歯23の対向部24bも同様に両極の境界に対向し、この時、磁石31から生じる磁束の多くはリング21,22の歯23,24の対向部23b,24bを通過するだけで内周部25,26へは流れないため、空隙34には磁束が流れず、磁気センサ33には出力電圧が発生しない。
リング21の歯23の対向部23bが磁石31のN極とS極との境界に対向している時はリング22の歯23の対向部24bも同様に両極の境界に対向し、この時、磁石31から生じる磁束の多くはリング21,22の歯23,24の対向部23b,24bを通過するだけで内周部25,26へは流れないため、空隙34には磁束が流れず、磁気センサ33には出力電圧が発生しない。
つまり、この発明による非接触回転変位センサは図7乃至9に示したような構成を有する従来のセンサと同様の原理で動作し、磁気センサ33はロータ20及び磁石31が取り付けられた2つの部位の相対的回転変位量及び方向に応じた出力電圧を出力するものとなっているものの、従来のセンサに比し、大きな検出磁界、検出出力を得られるものとなっている。以下、この点について具体的数値例をもとに説明する。
今、図4に示したようにセンサ全体の内外径(内外半径)をR1,R2、ロータ20を構成するリング21,22の内周部25,26の外径をR3とし、歯23,24の径方向突出長をL、中心角をθとする。また、磁石31の径方向厚さをT、間隙35の寸法をGとし、磁気センサ33の検出中心の半径位置(磁束検出位置)をR4とする。磁石31は20°間隔、18極に着磁されているものとし、ロータ20、磁石31、バックヨーク32の軸心方向の厚さを共にHとする。そして、これら各寸法を以下の値とした。
今、図4に示したようにセンサ全体の内外径(内外半径)をR1,R2、ロータ20を構成するリング21,22の内周部25,26の外径をR3とし、歯23,24の径方向突出長をL、中心角をθとする。また、磁石31の径方向厚さをT、間隙35の寸法をGとし、磁気センサ33の検出中心の半径位置(磁束検出位置)をR4とする。磁石31は20°間隔、18極に着磁されているものとし、ロータ20、磁石31、バックヨーク32の軸心方向の厚さを共にHとする。そして、これら各寸法を以下の値とした。
R1=18mm ,R2=30mm ,R3=22mm ,R4=20mm
L=3mm ,G=0.5mm ,T=1.5mm ,H=3.5mm ,θ=16°
なお、リング21,22の各板厚は0.5mmとした。
一方、図5は比較例として、磁石31がロータ20に対して内周側に位置する従来の構成を示したものであり、各部の寸法を図4と同様に図5中に示すように定義した。なお、ここではロータ20の内径をR5としている。各寸法はR4=28mm,R5=23mmとした以外は上記図4における寸法と同一であり、つまりセンサの外形寸法(内外径R1,R2及び厚さH)を同一とし、このような条件下でこれら図4及び図5の構成の磁束検出位置(R4)でのロータ20と磁石31との相対的回転変位に伴う磁束密度の変化を磁場解析ソフトウェアを用いてシミュレーションした。
L=3mm ,G=0.5mm ,T=1.5mm ,H=3.5mm ,θ=16°
なお、リング21,22の各板厚は0.5mmとした。
一方、図5は比較例として、磁石31がロータ20に対して内周側に位置する従来の構成を示したものであり、各部の寸法を図4と同様に図5中に示すように定義した。なお、ここではロータ20の内径をR5としている。各寸法はR4=28mm,R5=23mmとした以外は上記図4における寸法と同一であり、つまりセンサの外形寸法(内外径R1,R2及び厚さH)を同一とし、このような条件下でこれら図4及び図5の構成の磁束検出位置(R4)でのロータ20と磁石31との相対的回転変位に伴う磁束密度の変化を磁場解析ソフトウェアを用いてシミュレーションした。
図6はこのシミュレーション結果を示したものであり、図4に示した実施例の方が図5に示した比較例(従来構成例)より大きな検出磁界を得られることがわかる。つまり、センサの大きさが同じであっても、磁石を内周側に設ける従来の構成に比し、この発明による磁石を外周側に設ける構成の方がロータを構成する一対のリングが小さくなり、互いに対向する面積が小さくなる分、リング間に生じる磁界が強くなって、大きな検出出力が得られるものとなり、よってその分外部磁界の影響を受けにくく、良好かつ安定した性能が得られるものとなる。
なお、この発明による非接触回転変位センサは比較的狭角度の回転変位検出に適するものであって、例えば自動車の電動式パワーステアリング装置におけるトルク検出やアクセルペダルの角度検出に用いられる。リング状磁石の着磁極数は上述した例では18極としているが、これに限るものではなく、用途に応じて適宜選定される。
Claims (2)
- 2つの部位の軸心回りの相対的回転変位を非接触で検出するセンサであって、
軟磁性材よりなる一対のリングによって構成され、上記2つの部位の一方に取り付けられるロータと、
上記2つの部位の他方に取り付けられ、上記ロータの外周面と所定の間隙を介して対向するリング状磁石と、
その磁石の外周面に配置された軟磁性材よりなるバックヨークと、
磁気センサとを備え、
上記磁石は径方向に着磁され、かつ周方向に多極配列された構造を有し、
上記一対のリングは上記軸心方向に空隙を介して互いに対向する内周部と、その内周部から径方向外側に向って突出され、かつ互いに近づく方向に曲げられて周方向交互に互いに離間して位置し、上記外周面を構成する歯とをそれぞれ有するものとされ、
上記両リングの歯の数はそれぞれ上記磁石の着磁極数の半分とされ、
上記磁気センサは上記空隙内に配されて空隙内の磁束の変化を検出する構造とされていることを特徴とする非接触回転変位センサ。 - 請求項1記載の非接触回転変位センサにおいて、
上記各歯の上記外周面を構成する部分の形状はほぼ矩形をなすものとされていることを特徴とする非接触回転変位センサ。
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JP2005129666A JP2006308371A (ja) | 2005-04-27 | 2005-04-27 | 非接触回転変位センサ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2005
- 2005-04-27 JP JP2005129666A patent/JP2006308371A/ja active Pending
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