JP2011089890A - トルク検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の寸法やコストの増大を抑制しつつ、外部磁界ノイズの影響を排除する能力を高めたトルク検出装置を提供する。
【解決手段】第1集磁体71,72に沿って設けられ、端部77aが、第1集磁体71,72よりも第2集磁体73,74の集磁端部73a,74aに接近して対向するように形成された第1磁気シールド77と、第2集磁体73,74に沿って設けられ、端部78aが、第2集磁体73,74よりも第1集磁体71,72の集磁端部71a,72aに接近して対向するように形成された第2磁気シールド78とを設ける。
【選択図】図4
【解決手段】第1集磁体71,72に沿って設けられ、端部77aが、第1集磁体71,72よりも第2集磁体73,74の集磁端部73a,74aに接近して対向するように形成された第1磁気シールド77と、第2集磁体73,74に沿って設けられ、端部78aが、第2集磁体73,74よりも第1集磁体71,72の集磁端部71a,72aに接近して対向するように形成された第2磁気シールド78とを設ける。
【選択図】図4
Description
本発明は、電動パワーステアリング装置の操舵トルク検出に使用されるトルク検出装置に関する。
自動車等の電動パワーステアリング装置には、ドライバーの操舵トルクを検出して適切な操舵補助力を生じさせるためのトルク検出装置が設けられている。トルク検出装置は、ステアリングホイールに接続されたトーションバーの捩れ角(すなわち操舵トルク)に対応した磁束を発生する磁気装置(永久磁石・ヨーク)を備えており、この磁気装置が発生する磁束を、集磁リングとホールICとにより検出して操舵トルクを検出する構成となっている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
このようなホールICを用いたトルク検出装置では、外部磁界ノイズの影響をできるだけ排除してトルク検出の精度を高めたい。そこで、トルク検出装置の外面を覆うように、外部から到来する磁界ノイズを遮蔽する磁気シールドを取り付ける構成が提案されている(例えば特許文献2参照。)。なお、トルク検出装置に影響を与える外部磁界ノイズとしては、例えば、車両に搭載された電装品のオン・オフによるノイズ、高圧送電線によるノイズ、道路や周辺の建物から発生するノイズ等がある。
しかしながら、上記のような従来のトルク検出装置では、磁気シールドによってある程度、外部磁界ノイズの影響を除去しているものの、シールドの限度を超える外部磁界ノイズもあり、全ての外部磁界ノイズに対して十分なシールド性能を有しているとは言えない。より大きな外部磁界ノイズに備えるには、磁気シールドを大きくすることや、磁気装置の永久磁石を強力にしてS/N比を高めることが考えられるが、その場合、装置の寸法やコストが増大する。また、基本設計を変更する必要があり、合理的ではない。
かかる従来の問題点に鑑み、本発明は、装置の寸法やコストの増大を抑制しつつ、外部磁界ノイズの影響を排除する能力を高めたトルク検出装置を提供することを目的とする。
(1)本発明のトルク検出装置は、トーションバーを介して互いに接続された入力軸・出力軸間の捩れ角に対応した磁束を発生させる円筒状の磁気装置と、前記磁気装置の外周面に沿って円弧状に設けられ、前記磁気装置が発生する磁束を捕捉する第1集磁体と、前記磁気装置の外周面に沿って円弧状に、かつ、前記第1集磁体と軸方向に並んで設けられ、前記磁気装置が発生する磁束を捕捉する第2集磁体と、前記第1集磁体の集磁端部と、これに対向する前記第2集磁体の集磁端部との間に介装された磁界検出センサと、前記第1集磁体に沿って設けられ、端部が、前記第1集磁体よりも前記第2集磁体の集磁端部に接近して対向するように形成された第1磁気シールドと、前記第2集磁体に沿って設けられ、端部が、前記第2集磁体よりも前記第1集磁体の集磁端部に接近して対向するように形成された第2磁気シールドとを備えたものである。
上記のようなトルク検出装置では、外部磁界ノイズが到来したとき、各磁気シールドが磁界を吸収し、集磁体に対するシールド効果を発揮するが、吸収しきれなかった磁界は、集磁体がこれを拾うことになる。このような場合において、軸方向の一方向から到来した外部磁界ノイズが、例えば、第1磁気シールドから第2磁気シールドに向かって突き抜けていくとすると、同様に、外部磁界ノイズは、第1集磁体から第2集磁体に向かって突き抜けていくことになる。このような磁界の方向性に関して、第1磁気シールド及び第1集磁体は一方側にあり、第2磁気シールド及び第2集磁体が他方側にある。
ここで、第1磁気シールド(一方側)の端部は第2集磁体(他方側)の集磁端部に接近して対向し、また、第2磁気シールド(他方側)の端部は第1集磁体(一方側)の集磁端部に接近して対向しているので、それぞれ対向する逆極性の磁界がキャンセルされ、外部磁界ノイズの影響は低減される。軸方向の他方向から到来する外部磁界ノイズに対しても同様に、外部磁界ノイズの影響は低減される。
ここで、第1磁気シールド(一方側)の端部は第2集磁体(他方側)の集磁端部に接近して対向し、また、第2磁気シールド(他方側)の端部は第1集磁体(一方側)の集磁端部に接近して対向しているので、それぞれ対向する逆極性の磁界がキャンセルされ、外部磁界ノイズの影響は低減される。軸方向の他方向から到来する外部磁界ノイズに対しても同様に、外部磁界ノイズの影響は低減される。
(2)また、上記(1)のトルク検出装置において、第1,第2磁気シールドはそれぞれ、第1,第2集磁体を、径方向外方から覆うように設けられていてもよい。
この場合、第1,第2磁気シールドは上記のように軸方向からの外部磁界ノイズの影響を低減する他、径方向外方より到来する外部磁界ノイズから各集磁体を遮蔽することにより、各方向からの外部磁界ノイズに対してシールド効果を発揮する。
この場合、第1,第2磁気シールドは上記のように軸方向からの外部磁界ノイズの影響を低減する他、径方向外方より到来する外部磁界ノイズから各集磁体を遮蔽することにより、各方向からの外部磁界ノイズに対してシールド効果を発揮する。
(3)また、上記(1)のトルク検出装置において、第1,第2磁気シールドはそれぞれ、第1,第2集磁体を、軸方向から覆うように設けられていてもよい。
この場合、各磁気シールドの大部分(端部を除く部分。)を、平面的形状(二次元形状)で構成することができるので、一部材としての磁気シールドの製造が容易である。
この場合、各磁気シールドの大部分(端部を除く部分。)を、平面的形状(二次元形状)で構成することができるので、一部材としての磁気シールドの製造が容易である。
(4)また、上記(1)〜(3)のいずれかのトルク検出装置において、上記端部を別部材として用意し、これにその他の本体部分を接続することにより第1,第2磁気シールドを構成してもよい。
この場合、前記端部を各集磁体や磁界検出センサと共に樹脂モールドしておき、これに、その他の本体部分を装着することにより、トルク検出装置の製造が容易になる。
この場合、前記端部を各集磁体や磁界検出センサと共に樹脂モールドしておき、これに、その他の本体部分を装着することにより、トルク検出装置の製造が容易になる。
本発明のトルク検出装置によれば、磁気シールドの端部の形態を工夫するだけの簡易な構成で、外部磁界ノイズの影響を低減し、外部磁界ノイズに対するトルク検出装置のシールド性能を高めることができる。
図11は、自動車の電動パワーステアリング装置の概略構成を示す図である。図において、ステアリングホイール101は、入力軸1と接続されている。入力軸1はトーションバー3を介して出力軸2と接続されている。出力軸2は、ピニオン104とラック105との噛み合いを介して、操向車輪106を転舵させる。トルク検出装置100は、トーションバー3の捻れ角に基づいて操舵トルクを検出し、その出力信号は、ECU102に送られる。ECU102は、トルク検出装置100の出力に基づいてモータ103を駆動し、必要な操舵補助力を出力軸2に付与する。
《第1実施形態》
図1は、本発明の第1実施形態によるトルク検出装置100の構成を示す分解斜視図である。図において、入力軸1と出力軸2とは、細径のトーションバー3を介して互いに接続されている。なお、図示の都合上、トーションバー3は、途中の図示を省略しているが、入力軸1から出力軸2までつながった1本のバーである。入力軸1には周方向に例えば24極(N,S極×12)の着磁が施された円筒形状の永久磁石4が取り付けられる。
図1は、本発明の第1実施形態によるトルク検出装置100の構成を示す分解斜視図である。図において、入力軸1と出力軸2とは、細径のトーションバー3を介して互いに接続されている。なお、図示の都合上、トーションバー3は、途中の図示を省略しているが、入力軸1から出力軸2までつながった1本のバーである。入力軸1には周方向に例えば24極(N,S極×12)の着磁が施された円筒形状の永久磁石4が取り付けられる。
一方、出力軸2には軟磁性体からなる磁気ヨーク51,52を含む、円筒形状のヨーク5が取り付けられる。永久磁石4はヨーク5の内側に挿入され、ヨーク5の内周面との間に径方向への僅かな隙間を空けて互いに対向する。永久磁石4及びヨーク5は、トーションバー3を介して互いに接続された入力軸1・出力軸2間の捩れ角に対応する磁束を発生する円筒状の磁気装置6を構成する。また、ヨーク5は検出装置7の内側に挿入され、両者は、径方向に僅かな隙間を空けて互いに対向する。検出装置7は、円弧状で一対2組の集磁体71〜74(詳細後述)を備えている。検出装置7の出力(電圧)はハーネス8を介して取り出される。なお、上記各部材は、相互に同軸的に配置されている。検出装置7は、取付部7aに形成されている孔7bを利用して、所定の箇所に取り付けることができる。
図2は、検出装置7のみを示す正面図である。検出装置7は、上記取付部7aの他、集磁体71〜74やホールIC75,76を内蔵する集磁体保持部7cと、取付部7aの中央に盛り上がって形成され、ホールIC75,76の外付けコンデンサを含む回路部分(図示せず)が内蔵される回路収容部7dと、回路収容部7dの背面側にさらに盛り上がって形成され、回路部分とハーネス8とを熱カシメにより接続する部位を内蔵する接続部7eとを備えている。各部は樹脂モールドにより一体成形されており、集磁体71〜74の内周面のみが露出している。
図1,図2において、集磁体保持部7cの外周面には、磁性体(鉄)からなる一対の磁気シールド77,78が取り付けられている。また、図1,図2において、回路収容部7dにも、これを覆うように、磁性体(鉄)からなる磁気シールド79が取り付けられている。磁気シールド77〜79は、磁気装置6(図1)とは無関係の外部磁界ノイズがホールIC75,76に与える影響を低減する。磁気シールド77,78は、全体として特有の形態を成しているが、これについては後述する。
図3は、上記検出装置7内の、集磁体71〜74及びホールIC75,76の分解斜視図である。図において、第1主集磁体71及び第1副集磁体72は、磁気装置6(図1)の外周面に沿って円弧状(ほぼ半円)に一対設けられたものであって、磁気装置6が発生する磁束を互いに等感度で捕捉する。同様に、第2主集磁体73及び第2副集磁体74は、磁気装置6の外周面に沿って、かつ、第1主集磁体71及び第1副集磁体72とは軸方向にずれた位置に、円弧状に一対設けられたものであって、磁気装置6が発生する磁束を互いに等感度で捕捉する。
第1主集磁体71の端部に突設された集磁端部71aと、第2主集磁体73の端部に突設された集磁端部73aとは軸方向に互いに対向し、それらの間に主ホールIC75が介装される。同様に、第1副集磁体72の端部に突設された集磁端部72aと、第2副集磁体74の端部に突設された集磁端部74aとは軸方向に互いに対向し、それらの間に副ホールIC76が介装される。
上記磁気装置6(図1)は、運転者がステアリングホイール101(図11)を操作していないとき、すなわち、操舵トルクが0のときは、永久磁石4(図1)のN/Sの磁界が、ヨーク5(図1)の外部で見ると、ヨーク5により相殺されるようになっている。従って、各集磁体71〜74は極性を持たず、各ホールIC75,76を通過する磁束が生じない。一方、操舵トルクが与えられると、その大きさに応じたN/Sの磁界が生じて、磁束が各ホールIC75,76を通過する。このとき、操舵の方向(右/左)により、各ホールIC75,76を通過する磁束の方向が異なる。
このようにして、トルク検出装置100は、操舵トルクを検出することができる。
このようにして、トルク検出装置100は、操舵トルクを検出することができる。
次に、図4は、上記各集磁体71〜74及びホールIC75,76に、磁気シールド77,78を加えた組立後の配置を示す斜視図である。図5は、図4の軸方向の上方から各部を見た平面図である。ここで、既に登場した部材名称を、以下のように定義する。
第1主集磁体71+第1副集磁体72 → 第1集磁体71,72
第2主集磁体73+第2副集磁体74 → 第2集磁体73,74
磁気シールド77 → 第1磁気シールド77
磁気シールド78 → 第2磁気シールド78
第1主集磁体71+第1副集磁体72 → 第1集磁体71,72
第2主集磁体73+第2副集磁体74 → 第2集磁体73,74
磁気シールド77 → 第1磁気シールド77
磁気シールド78 → 第2磁気シールド78
第1磁気シールド77は、第1集磁体71,72に沿って、軸方向から見ると概ね「U」の字を成すように設けられている。そのUの字の一方の終端から直角に(図5参照)、斜め板状部77bを経て端部77aが、第1集磁体71,72よりも第2集磁体73,74の集磁端部73a,74aに接近して対向するように延伸して形成されている。但し、上記の「直角」は一例にすぎず、直角以外の角度でもよい。また、斜め板状部77bと端部77aとは必ずしも同一平面でなくてもよく、両者間に折り曲げが入ってもよい。
なお、図4は図示の便宜上、端部77aと、集磁端部73a,74aとの間に比較的大きな軸方向隙間があるかのように描いているが、実際には、接近の程度は、例えば1mm未満である。すなわち、端部77aと、集磁端部73a,74aとの間の軸方向隙間は、磁束の通り道となるよう、例えば1mm未満の微小な値である。
なお、図4は図示の便宜上、端部77aと、集磁端部73a,74aとの間に比較的大きな軸方向隙間があるかのように描いているが、実際には、接近の程度は、例えば1mm未満である。すなわち、端部77aと、集磁端部73a,74aとの間の軸方向隙間は、磁束の通り道となるよう、例えば1mm未満の微小な値である。
同様に、第2磁気シールド78は、第2集磁体73,74に沿って、軸方向から見ると概ね「U」の字を成すように設けられている。そのUの字の一方の終端から例えば直角に、斜め板状部78bを経て端部78aが、第2集磁体73,74よりも第1集磁体71,72の集磁端部71a,72aに接近して対向するように延伸して形成されている。また、端部78aと、集磁端部71a,72aとの間の軸方向隙間は、磁束の通り道となるよう、例えば1mm未満の微小な値である。
図6の(a)は、図5におけるVI−VI線断面の概略を示す図である。図中の二点鎖線は、各磁気シールド77,78における磁路のつながりを示している。すなわち、第1磁気シールド77の端部77aは、第2集磁体74の集磁端部74aに接近して対向している。また、第2磁気シールド78の端部78aは、第1集磁体72の集磁端部72aに接近して対向している。なお、(b)は、図5におけるVI−VI線断面を逆方向に見た図であり、第1磁気シールド77の端部77aは、第2集磁体73の集磁端部73aに接近して対向している。また、第2磁気シールド78の端部78aは、第1集磁体71の集磁端部71aに接近して対向している。
次に、外部磁界ノイズに対する磁気シールド77,78の作用について説明する。図4において、各集磁体71〜74の径方向外方から到来する外部磁界ノイズに対しては、第1,第2磁気シールド77,78は、各集磁体71〜74を遮蔽することにより、シールド効果を発揮する。
一方、軸方向の外部磁界ノイズに対して、第1,第2磁気シールド77,78は以下のように作用する。
図7及び図8は、図6の(a)の部分拡大図である。操舵トルク0で、外部磁界ノイズが到来したとき、この外部磁界ノイズの影響を受けやすい状態となる。このとき、各磁気シールド77,78が磁界を吸収し、集磁体71〜74に対するシールド効果を発揮するが、吸収しきれなかった磁界は、集磁体71〜74がこれを拾うことになる。
図7及び図8は、図6の(a)の部分拡大図である。操舵トルク0で、外部磁界ノイズが到来したとき、この外部磁界ノイズの影響を受けやすい状態となる。このとき、各磁気シールド77,78が磁界を吸収し、集磁体71〜74に対するシールド効果を発揮するが、吸収しきれなかった磁界は、集磁体71〜74がこれを拾うことになる。
図7において、図示のように軸方向の一方向から到来する外部磁界ノイズが、例えば、図4の第1磁気シールド77から第2磁気シールド78に向かって突き抜けていくと、同様に、外部磁界ノイズは、第1集磁体72から第2集磁体74に向かって突き抜けていくことになる。このような磁界の方向性に関して、第1磁気シールド77及び第1集磁体72は一方側にあり、第2磁気シールド78及び第2集磁体74が他方側にある。
ここで、図7において、第1磁気シールド77(一方側)の端部77aは第2集磁体74(他方側)の集磁端部74aに接近して対向し、また、第2磁気シールド78(他方側)の端部78aは第1集磁体72(一方側)の集磁端部72aに接近して対向しているので、それぞれ対向する逆極性の磁界が図中の矢印Yに示すようにキャンセルされ、外部磁界ノイズの影響は低減される。そして、キャンセルしきれなかった磁界による磁束のみが例えば矢印Xに示すように、ホールIC76を通過するが、キャンセルをしたことによって、この磁束は大幅に低減される。
ここで、図7において、第1磁気シールド77(一方側)の端部77aは第2集磁体74(他方側)の集磁端部74aに接近して対向し、また、第2磁気シールド78(他方側)の端部78aは第1集磁体72(一方側)の集磁端部72aに接近して対向しているので、それぞれ対向する逆極性の磁界が図中の矢印Yに示すようにキャンセルされ、外部磁界ノイズの影響は低減される。そして、キャンセルしきれなかった磁界による磁束のみが例えば矢印Xに示すように、ホールIC76を通過するが、キャンセルをしたことによって、この磁束は大幅に低減される。
また、図8に示すように、軸方向の他方向から外部磁界ノイズが到来した場合も同様に、図中の矢印Yに示すように、それぞれ対向する逆極性の磁界がキャンセルされ、外部磁界ノイズの影響は低減される。そして、キャンセルしきれなかった磁界による磁束のみが例えば矢印Xに示すように、ホールIC76を通過するが、キャンセルをしたことによって、この磁束は大幅に低減される。
こうして、磁気シールド77,78の端部77a,78aの形態を工夫するだけの簡易な構成で、外部磁界ノイズの影響を低減し、外部磁界ノイズに対するトルク検出装置100のシールド性能を高めることができる。
なお、必要により、磁気シールド77の端部77aと、集磁端部73a,74aとの間の軸方向隙間、及び、磁気シールド78の端部78aと、集磁端部71a,72aとの間の軸方向隙間をそれぞれ調整し、磁束の通り道のバランスを変更することにより、キャンセル効果を調節することも可能である。
なお、必要により、磁気シールド77の端部77aと、集磁端部73a,74aとの間の軸方向隙間、及び、磁気シールド78の端部78aと、集磁端部71a,72aとの間の軸方向隙間をそれぞれ調整し、磁束の通り道のバランスを変更することにより、キャンセル効果を調節することも可能である。
なお、上記実施形態における磁気シールド77,78の形態は一例に過ぎず、端部77a,78aや、そこに至る途中の斜め板状部77b,78bの形状は、種々の変形が可能である。要するに、磁気シールドで捉える磁界と、集磁体で捉える磁界とで互いに磁界をキャンセルできるように、一対の磁気シールドの位置関係を端部で互いに入れ替えて、それぞれの集磁体の集磁端部に対向させる、という構成があればよい。
《第2実施形態》
図9は、本発明の第2実施形態によるトルク検出装置における、検出装置7の要部のみを示す図である。図示する以外の構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態の特徴は、磁気シールド77,78の各々が、2つの部分に分かれている点である。
図9は、本発明の第2実施形態によるトルク検出装置における、検出装置7の要部のみを示す図である。図示する以外の構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態の特徴は、磁気シールド77,78の各々が、2つの部分に分かれている点である。
すなわち、第1実施形態(図4)における(斜め板状部77b+端部77a)に相当する端末部分77c、並びに、(斜め板状部78b+端部78a)に相当する端末部分78cは、それぞれ、磁気シールド77,78のU字状の本体部分77d,78dとは別部材であって、樹脂モールドされる。そして、本体部分77d,78dが矢印に示すように所定位置に装着されることにより、樹脂モールドの表面に露出している接続部77b1、78b1と、本体部分77d,78dとの磁気的な接続がそれぞれ完成するという構成である。この構成は、端末部分77c,78cを先にモールドしておき、後で本体部分77d,78dと接続すればよいので、製造が容易である。
《第3実施形態》
図10は、本発明の第3実施形態によるトルク検出装置における、検出装置7の要部のみを示す斜視図である。第1実施形態との違いは磁気シールド77,78の形態であり、その他の構成は、第1実施形態と同様である。すなわち、図10において、第1、第2磁気シールド77,78は、共に、集磁体71〜74に対して軸方向の外側にあり、かつ、軸方向に直交する円環状の形態を成している。言い換えれば、第1磁気シールド77及び第2磁気シールド78はそれぞれ、第1集磁体71,72及び第2集磁体73,74を、軸方向から覆うように設けられている。
図10は、本発明の第3実施形態によるトルク検出装置における、検出装置7の要部のみを示す斜視図である。第1実施形態との違いは磁気シールド77,78の形態であり、その他の構成は、第1実施形態と同様である。すなわち、図10において、第1、第2磁気シールド77,78は、共に、集磁体71〜74に対して軸方向の外側にあり、かつ、軸方向に直交する円環状の形態を成している。言い換えれば、第1磁気シールド77及び第2磁気シールド78はそれぞれ、第1集磁体71,72及び第2集磁体73,74を、軸方向から覆うように設けられている。
第2磁気シールド78を第1集磁体71,72の集磁端部71a,72aに接近・対向させるための斜め板状部78b及びその先の端部78aは、例えば別部材をこのような形状に加工したのち、第2磁気シールド78の円環状部分に固着させることにより、第2磁気シールド78の一部(端末部分)を成している。同様に、第1磁気シールド77を第2集磁体73,74の集磁端部73a,74aに接近・対向させるための斜め板状部77b及びその先の端部77aは、例えば別部材をこのような形状に加工したのち、第1磁気シールド77の円環状部分に固着させることにより、第1磁気シールド77の一部(端末部分)を成している。
図10の構成における第1,第2磁気シールド77,78及びそれらの端部77a,78aの磁気的な作用は、第1実施形態と同様である。
この構成は、各磁気シールド77,78の大部分(円環状の部分)を、平面的形状(二次元形状)で構成することができるので、部材としての磁気シールドの製造が容易である。なお、斜め板状部78b及び端部78a(斜め板状部77b及び端部77aも同様。)の形態は一例に過ぎず、種々の変形が可能である。すなわち、第1実施形態と同様に、磁気シールドで捉える磁界と、集磁体で捉える磁界とで互いに磁界をキャンセルできるように、一対の磁気シールドの位置関係を端部で互いに入れ替えて、それぞれの集磁体の集磁端部に対向させる、という構成があればよい。
この構成は、各磁気シールド77,78の大部分(円環状の部分)を、平面的形状(二次元形状)で構成することができるので、部材としての磁気シールドの製造が容易である。なお、斜め板状部78b及び端部78a(斜め板状部77b及び端部77aも同様。)の形態は一例に過ぎず、種々の変形が可能である。すなわち、第1実施形態と同様に、磁気シールドで捉える磁界と、集磁体で捉える磁界とで互いに磁界をキャンセルできるように、一対の磁気シールドの位置関係を端部で互いに入れ替えて、それぞれの集磁体の集磁端部に対向させる、という構成があればよい。
《その他》
なお、磁気シールドは、集磁体71〜74の径方向外側(図4)と、軸方向(図10)とに両方(一体又は別体で)設けることもできる。
また、上記各実施形態において磁気シールド77,78は、集磁体71〜74に沿った円筒状(第1実施形態)又は円環状(第3実施形態)を基調とする形状であるが、基本的には集磁体71〜74に沿ってこれらを覆う形状であればよいので、矩形や多角形を基調とする形状であってもよい。
また、磁気シールドは必ずしも集磁体71〜74に沿って全体的に設けなくてもよく、部分的に覆う形状(例えば円弧状)であってもよい。
なお、磁気シールドは、集磁体71〜74の径方向外側(図4)と、軸方向(図10)とに両方(一体又は別体で)設けることもできる。
また、上記各実施形態において磁気シールド77,78は、集磁体71〜74に沿った円筒状(第1実施形態)又は円環状(第3実施形態)を基調とする形状であるが、基本的には集磁体71〜74に沿ってこれらを覆う形状であればよいので、矩形や多角形を基調とする形状であってもよい。
また、磁気シールドは必ずしも集磁体71〜74に沿って全体的に設けなくてもよく、部分的に覆う形状(例えば円弧状)であってもよい。
1:入力軸、2:出力軸、3:トーションバー、6:磁気装置、71,72:第1集磁体、71a,72a:集磁端部、73,74:第2集磁体、73a,74a:集磁端部、77:第1磁気シールド、77a:端部、77d:本体部分、78:第2磁気シールド、78a:端部、78d:本体部分
Claims (4)
- トーションバーを介して互いに接続された入力軸・出力軸間の捩れ角に対応した磁束を発生させる円筒状の磁気装置と、
前記磁気装置の外周面に沿って円弧状に設けられ、前記磁気装置が発生する磁束を捕捉する第1集磁体と、
前記磁気装置の外周面に沿って円弧状に、かつ、前記第1集磁体と軸方向に並んで設けられ、前記磁気装置が発生する磁束を捕捉する第2集磁体と、
前記第1集磁体の集磁端部と、これに対向する前記第2集磁体の集磁端部との間に介装された磁界検出センサと、
前記第1集磁体に沿って設けられ、端部が、前記第1集磁体よりも前記第2集磁体の集磁端部に接近して対向するように形成された第1磁気シールドと、
前記第2集磁体に沿って設けられ、端部が、前記第2集磁体よりも前記第1集磁体の集磁端部に接近して対向するように形成された第2磁気シールドと
を備えたことを特徴とするトルク検出装置。 - 前記第1,第2磁気シールドはそれぞれ、前記第1,第2集磁体を、径方向外方から覆うように設けられている請求項1記載のトルク検出装置。
- 前記第1,第2磁気シールドはそれぞれ、前記第1,第2集磁体を、軸方向から覆うように設けられている請求項1記載のトルク検出装置。
- 前記端部を別部材として用意し、これにその他の本体部分を接続することにより前記第1,第2磁気シールドを構成する請求項1〜3のいずれか1項に記載のトルク検出装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10132702B2 (en) | 2017-01-23 | 2018-11-20 | Denso Corporation | Torque detecting device |
WO2019016124A1 (de) * | 2017-07-21 | 2019-01-24 | Valeo Schalter Und Sensoren Gmbh | Sensorvorrichtung |
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-
2009
- 2009-10-22 JP JP2009243663A patent/JP2011089890A/ja active Pending
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