JP2006308238A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 通風抵抗を抑えながら熱交換効率の向上を図ることのできる熱交換器を提供すること。
【解決手段】 本熱交換器1では、各フィン3は、そのフィン面30に対する迎角α(α1〜α4)を有するスリット形状のルーバ31〜39を備え、上記ルーバ31〜39は、各伝熱管2の中心を通りかつ空気の流れWと直交する基準線である垂直中心線Vの両側に配列されて、該各伝熱管2の中心から遠い方の端部が近い方の端部よりも該垂直中心線から離れる向きの後退角β(β1〜β4)をさらに有している。
【選択図】 図4

Description

本発明は、平行配置された空冷用のフィン群と、このフィン群を貫通して千鳥配列された伝熱管群とを備えた、いわゆるフィン・チューブ型の熱交換器に関するものである。
従来、例えば空気調和機等の熱交換器として、伝熱管に所定間隔で複数のフィンを配列して、伝熱管内を流れる媒体と、伝熱管外を流れる空気との間での熱交換効率を向上を図ったいわゆるフィン・チューブ型の熱交換器が広く用いられている(特許文献1,2参照)。
例えば特許文献1では、図8(a)(b)に示すように、熱交換器用のフィン103として、細長い金属板体130の長手方向に伝熱管102を挿通させるためのフィンカラー120が一定の間隔で一列に形成されている。このフィンカラー120の間には、上下方向に切り上げ又は切り下げられたスリット(ルーバ)131〜139が形成されている。このルーバ131〜139は、いずれも空気の流れる方向に平行になっており、これにより空気の流れを乱してさらなる熱交換効率の向上を図るものである。特許文献2についても、特許文献1と同様に、熱交換器用のフィンに空気の流れる方向に平行なルーバを複数形成してなっている。
特開平5−45085号公報 特開2003−161588号公報
上記従来技術よりもさらに熱効率を向上させる方法として、フィンのルーバに迎角を与えることがある。例えば本発明者らにより経験によれば、ルーバに30°の迎角を与えて、そのようなルーバのないフィンに対して約2倍の伝熱係数の高性能フィンを得ることができた(図6のベースラインを参照)。
しかしながら、そのような高性能フィンでは、通風抵抗が100Paを超えるものとなり、たとえ熱交換器のコア面積を1.67倍にしてコア内風速を小さくしたとしても、なお78Paもの通風抵抗となってファン動力に与える影響が大きいことがわかった。
また、熱交換器のコンパクト化の要請等により、その伝熱管を千鳥配列することが多いが、そのような配列では、フィンに流入する空気の流れ方向が各伝熱管の間で蛇行する。このような場合、前記ルーバに迎角を与えただけでは、それが有効に機能しないことがあった。
本発明は以上のような従来技術における課題を考慮してなされたものであり、通風抵抗を抑えながら熱交換効率の向上を図ることのできる熱交換器を提供するものである。
請求項1記載の発明は、平行配置された空冷用のフィン群と、このフィン群を貫通して千鳥配列された伝熱管群とを備え、各フィンのフィン面に沿って通風される熱交換器であって、各フィンは、そのフィン面に対する迎角を有するスリット形状のルーバを備え、上記ルーバは、各伝熱管の中心を通りかつ上記通風の方向と直交する基準線の両側に配列されて、その基準線と平行な方向に対し、各伝熱管の中心から遠い方の端部が近い方の端部よりも該基準線から離れる向きの後退角をさらに有することを特徴とするものである。
請求項2記載の発明のように、上記基準線の両側に複数のルーバが上記基準線と直交する方向に配列され、かつ、基準線から遠いルーバほどその後退角が大きいことが好ましい。
請求項3記載の発明のように、各ルーバの後退角は0°〜40°の範囲にあることが好ましい。
請求項4記載の発明のように、各ルーバの迎角は10°〜25°の範囲にあることが好ましい。
請求項1記載の発明によれば、各フィンは、そのフィン面に対する迎角を有するスリット形状のルーバを備え、上記ルーバは、各伝熱管の中心を通りかつ上記通風の方向と直交する基準線の両側に配列されて、その基準線と平行な方向に対し、各伝熱管の中心から遠い方の端部が近い方の端部よりも該基準線から離れる向きの後退角をさらに有するので、そのルーバが上記通風による空気の流れに直交する状態に近づくことになる。よって、ルーバの迎角の拡大によるルーバの通風抵抗の増大を抑えることができる。これにより、ファン動力への影響を抑えつつ、熱交換効率の向上を図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、上記基準線の両側に複数のルーバが上記基準線と直交する方向に配列され、かつ、基準線から遠いルーバほどその後退角が大きいので、ルーバの前縁が通風経路に対して直交状態に近くなってその伝熱面積が大きくなることにより、熱交換効率のさらなる向上を図ることができる。
ところで、上記ルーバの後退角が40°を超えると、フィンを通過する空気の流れとルーバとの衝突角度が直交状態から外れてくる。このためルーバの伝熱面積が小さくなり、熱交換効率の向上を図ることが困難となる。そこで、請求項3記載の発明によれば、上記ルーバの後退角が0°〜40°の範囲にあることとして、フィンを通過する空気の流れとルーバとの衝突角度を直交状態に維持することにより、ルーバの伝熱面積を大きくして、熱交換効率の向上を図ることができる。
また、上記ルーバの後退角で迎角の大きさを抑える場合であっても、上記ルーバの迎角が25°を超えると通風抵抗の低下が望めない。その一方、ルーバの迎角が10°よりも小さくなると、後退角による効果すなわち熱交換効率の向上が望めない。そこで、請求項4記載の発明によれば、上記ルーバの迎角が10°〜25°の範囲にあることとして、ルーバの迎角による通風抵抗の増大を抑えつつも、そのルーバの後退角による熱交換効率の向上を図ることができるようにした。
図1は本発明の一実施形態にかかる熱交換器の全体構成を示す斜視図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB−B線断面図である。なお、各図中のX方向は空気の流れ方向、Y方向はフィンの積層方向、Z方向は上下方向を意味する(後述する図4,5においても同じである)。また、図3中、ルーバ31〜39については、便宜上境界線のみを示している(後述する図5(a)においても同じである)。
図1に示すように、この熱交換器1は、平行配置された空冷用のフィン3,3,・・・からなるフィン群と、このフィン群を各フィン3のフィンカラー20部分で貫通して千鳥配列された伝熱管2,2,・・・からなる伝熱管群とを備えている。この千鳥配列された伝熱管2,2,・・・間を通過する空気の流れ(通風経路)Wは、図3に示すように、各フィン3のフィン面30に沿って上下方向に蛇行し、かつ各伝熱管2の垂直中心線V(図4(a)参照)に対して左右対称のものとなる。
伝熱管2は、図2におけるように、熱交換器1のフィンの積層方向の一方から他方に向かって、左右に蛇行しながら延びており、その内部に冷媒等が流れるようになっている。伝熱管2は、例えば銅やアルミニウム等の伝熱特性に優れた金属材を引き抜き加工して形成される。
フィン3は、上記蛇行する伝熱管2に対して直角に取り付けられている。そして、図示しないファンから供給される空気の流れW中にあって、その表面(フィン面)30が空冷されるものである。フィン3は、例えば銅やアルミニウム等の伝熱特性に優れた金属板をプレス加工して形成される。
また、このフィン3は、図3に示すように、空気の流れWに対して、所定の高さで開口するように、それぞれフィン面30上に切り起こされたスリット状のルーバ31〜39を備えている。各伝熱管2の上下方向で隣り合うルーバ間には、切り起こしのない平坦部40を適宜設けており、この平坦部40の存在により、フィン面30の剛性を確保するとともに、強度をも持たせている。
さらに、このフィン3は、フィン面30の所定部位を円筒状に突出させてその先端側にフランジを設けたフィンカラー20と、このフィンカラー20の基端側の周縁をフィン面30と面一にした円環部21とを備えている。この円環部21に他のフィン3のフィンカラー20に設けられたフランジを当接させることにより、フィン3同士の間隔を一定にする。
上記ルーバ31〜39は、いずれも空気の流れWに対する所定の迎角αを有しており、ここでは10°〜25°の迎角αが設定されている。また、このルーバ31〜39は、所定の後退角βをも有しており、ここでは、0°〜40°の後退角βが設定されている。
これらの角度設定の根拠は以下のとおりである。
すなわち、フィン3のルーバ31〜39に後退角βを設けて、そのフィン3を通過する空気の流れWにルーバ31〜39をほぼ直交させた状態にすると、当該ルーバ31〜39の前縁では伝熱面積が大きくなるため、その熱交換効率が増大する効果があることが知られている。
しかし、このルーバ31〜39の後退角βが40°を超えると、フィン3を通過する空気の流れWとルーバ31〜39との衝突角度が直交状態から外れてくる。このためルーバ31〜39の上記効果が小さくなり、熱交換効率の向上を図ることが困難となる。
そこで、本実施形態では、ルーバ31〜39の後退角βが、0°〜40°の範囲にあることとして、フィン3を通過する空気の流れWとルーバ31〜39との衝突角度を直交状態に維持することにより、ルーバ31〜39の後退角βによる上記効果を生かして、熱交換効率の向上を図ることとした。
また、フィン3のルーバ31〜39に迎角αを設けて、そのフィン3を通過する空気の流れWを乱すと、その空気内部の熱移動が大きくなり、その結果ルーバ31〜39近傍の熱交換効率が増大する効果があることも知られている。
しかし、このルーバ31〜39の迎角αが25°を超えると、通風抵抗が急激に増大するため、ファン動力を大幅に増大させる。その一方、ルーバ31〜39の迎角αが10°よりも小さくなると、後退角βの効果としての熱交換効率の向上が望めない。
そこで、本実施形態では、ルーバ31〜39の迎角αが、10°〜25°の範囲にあることとして、ルーバ31〜39の迎角αによる通風抵抗の増大を抑えつつも、そのルーバ31〜39の後退角βによる上記効果と相俟って熱交換効率の大幅な向上を図ることができるようにした。
図4は上記図3のC部拡大図であって、(a)は正面図、(b)は(a)のE−E線断面図、(c)は(a)のD−D線断面図である。また、図5はフィンの一部を示す斜視図である。なお、ここでは、図1に示したような熱交換器1の表面(図面の手前側)からの通風のみならず、その裏面(図面の奥側)からの通風に対しても同様の熱交換性能が維持できるように、各伝熱管2の垂直中心線(基準線)Vに対して左右対称にルーバ31〜39の迎角αと後退角βとを設定した。また、熱交換器1の上下方向で均一な通風が行われる場合を想定して各伝熱管2の水平中心線Hに対して上下対称のルーバ31〜39を採用している。
具体的には、図4(a)〜(c)及び図5に示すように、ルーバ31は、空気の流れWと最初に接触する部位にあって、その断面がフィン面30に沿って流入する空気の流れWと一致するように、前縁部から中間部までは水平とされているが、中間部から後縁部までは下り傾斜(α1=20°)とされている。この傾斜された中間部から後縁部までにより、空気の流れWは、その方向がスムーズに変化するようになっている。
また、このルーバ31は、伝熱管2の中心から遠い方の端部が近い方の端部よりも垂直中心線Vから離れるように傾斜(β1=15°)させている。この傾斜により、ルーバ31の前縁部が空気の流れWとほぼ直交するようになっている。
ルーバ32〜34は、ルーバ31でその方向が変化された空気の流れWに沿うように、前縁部から後縁部までが下り傾斜(α2〜α4=20°)とされている。各ルーバの前縁部は、その直前にあるルーバの後縁部の真上にあって、空気の流れWの方向を実質的に連続して変化させるようになっている。
また、このルーバ32〜34は、伝熱管2の中心Oから遠い方の端部が近い方の端部よりも垂直中心線Vから離れるように傾斜させるとともに、その傾斜角を上記垂直中心線Vから離れるにつれて大きくしている(β1=15°、β2=10°、β3=5°、β4=0°)。この傾斜により、ルーバ32〜34の各前縁部が空気の流れWとそれぞれほぼ直交するようになっている。
ルーバ35は、ルーバ34でその方向が変化された空気の流れWに沿うように、前縁部から中間部までが下り傾斜(α4=20°)とされ、中間部では水平とされとされ、中間部から後縁部までは上り傾斜(α4=20°)とされている。この傾斜された中間部から後縁部までにより、空気の流れWは、その方向がスムーズに変化するようになっている。
また、このルーバ35は、伝熱管2の中心Oから遠い方の端部が近い方の端部よりも垂直中心線Vから最も離れるように垂直(β4=0°)としている。ルーバ35を垂直としていることにより、このルーバ35の前縁部から後縁部までが空気の流れWとほぼ直交するようになっている。
ルーバ36〜38は、ルーバ35でその方向が変化された空気の流れWに沿うように、前縁部から後縁部までが上り傾斜(α1〜α4=20°)とされている。各ルーバの前縁部は、その直前にあるルーバの後縁部の真下にあって、空気の流れWの方向を実質的に連続して変化させるようになっている。
また、このルーバ36〜38は、伝熱管2の中心Oから遠い方の端部が近い方の端部よりも垂直中心線Vから離れるようにするとともに、その傾斜角を上記垂直中心線Vから離れるにつれて大きくしている(β1=15°、β2=10°、β3=5°、β4=0°)。この傾斜により、ルーバ36〜38の各前縁部が空気の流れWとそれぞれほぼ直交するようになっている。
ルーバ39は、ルーバ38でその方向が変化された空気の流れWに沿うように、前縁部から中間部までは上り傾斜(α1=20°)とされているが、中間部から後縁部までは水平とされている。この水平な中間部から後縁部までにより、空気の流れWは、その方向がスムーズに変化されてフィン面30に沿った空気の流れWに戻るようになっている。
また、このルーバ39は、伝熱管2の中心Oから遠い方の端部が近い方の端部よりも垂直中心線Vから離れるように傾斜(β1=15°)させている。この傾斜により、ルーバ39の前縁部が空気の流れWと直交するようになっている。
さらに本実施形態における最適ケースを見つけるために、本発明者は以下のような実験を行った。その実験結果を図6,図7に示す。
(ベースライン)
ベースラインとして、ルーバ31〜39の迎角α(α1〜α4)がともに30°であり、かつ後退角β(β1〜β4)がともに0°である場合を示す。この場合、空気の流れWは、流速3.5m/sであり、熱交換器1のコア内への入口面積を25mmとすると、流量は8.75×10-5/sとなる。また、その入口圧力は202.2Paであり、出口圧力は0.0Paであるから、圧損は202.2Paである。また、入口温度は35.05℃であり、出口温度は44.51℃であるから、温度差は9.46℃である。また、ファン動力は0.0177Wであり、交換熱量は0.769Wである。なお、この場合を基準とするため、風速相対比を1.000、圧損相対比を1.000、動力相対比を1.000、交換熱量相対比を1.000としておく。
(迎角の変化)
ベースラインからルーバ31〜39の迎角α(α1〜α4)のみ変化させた場合を示す。例えば迎角α(α1〜α4)をいずれも25°とする。この場合、流速、入口面積、流量は変化しないが、入口圧力は176.3Paとなり、出口圧力は0.0Paであるから、圧損は176.3Paとなる。また、入口温度は35.05℃のままであり、出口温度は44.35℃となるから、温度差は9.30℃となる。また、ファン動力は0.0154Wとなり、交換熱量は0.754Wとなる。したがって、この場合の風速相対比は1.000、圧損相対比は0.872、動力相対比は0.872、交換熱量相対比は0.980となる。
また、例えば迎角α(α1〜α4)をいずれも20°とする。この場合も、流速、入口面積、流量は変化しないが、入口圧力は150.3Paとなり、出口圧力は0.0Paであるから、圧損は150.3Paとなる。また、入口温度は35.05℃のままであり、出口温度は44.18℃となるから、温度差は9.13℃となる。また、ファン動力は0.0131Wとなり、交換熱量は0.734Wとなる。したがって、この場合の風速相対比は1.000、圧損相対比は0.743、動力相対比は0.743、交換熱量相対比は0.956となる。
(後退角の変化)
ベースラインからルーバ31〜39の後退角β(β1〜β4)のみ変化させた場合を示す。例えば後退角βをβ4=0°/β3=5°/β2=10°/β1=15°とする。この場合、流速、入口面積、流量は変化しないが、入口圧力は206.1Paとなり、出口圧力は0.0Paであるから、圧損は206.1Paとなる。また、入口温度は35.06℃となり、出口温度は44.61℃となるから、温度差は9.55℃となる。また、ファン動力は0.0180Wとなり、交換熱量は0.792Wとなる。したがって、この場合の風速相対比は1.000、圧損相対比は1.019、動力相対比は1.019、交換熱量相対比は1.030となる。
また、例えば後退角βをβ4=0°/β3=10°/β2=20°/β3=30°とする。この場合も、流速、入口面積、流量は変化しないが、入口圧力は208.8Paとなり、出口圧力は0.0Paであるから、圧損は208.8Paとなる。また、入口温度は35.07℃となり、出口温度は44.84℃となるから、温度差は9.77℃となる。また、ファン動力は0.0183Wとなり、交換熱量は0.809Wとなる。したがって、この場合の風速相対比は1.000、圧損相対比は1.033、動力相対比は1.033、交換熱量相対比は1.052となる。
(最適ケース)
以上より、最適ケースとして、ルーバ31〜39の迎角α(α1〜α4)をいずれも20°とし、後退角βをβ4=0°/β3=10°/β2=20°/β3=30°とすることとした。この場合、空気の流れWは、流速3.85m/sであり、入口面積を25mmとすると、流量は9.63×10-5/sとなる。また、入口圧力は183.2Paとなり、出口圧力は0.0Paであるから、圧損は183.2Paとなる。また、入口温度は35.05℃のままであり、出口温度は44.47℃となるから、温度差は9.42℃となる。また、ファン動力は0.0176Wとなり、交換熱量は0.854Wとなる。したがって、この場合の風速相対比は1.100、圧損相対比は0.906、動力相対比は0.997、交換熱量相対比は1.111となる。
すなわち、図7に示すように、この最適ケースでは、ベースラインに対して、その動力相対比が一定であれば、この場合には風量を1割程度上げることができるとともに、熱交換相対比が1割程度増大していることがわかった。また、シミュレーション結果から、フィン表面の温度分布についても、従来と同等以上の良好なものが得られることがわかった。
以上説明したように、本実施形態の熱交換器1では、各フィン3は、そのフィン面30に対する迎角α(α1〜α4)を有するスリット形状のルーバ31〜39を備え、上記ルーバ31〜39は、各伝熱管2の中心Oを通りかつ空気の流れWと直交する基準線である垂直中心線Vの両側に配列されて、該各伝熱管2の中心から遠い方の端部が近い方の端部よりも該垂直中心線から離れる向きの後退角β(β1〜β4)をさらに有している。よって、ルーバ31〜39の迎角α(α1〜α4)の拡大によるルーバ31〜39の通風抵抗の増大を抑えることができる。これにより、ファン動力への影響を抑えつつ、熱交換効率の向上を図ることができる。
なお、上記実施形態では、熱交換器1の上下方向で均一な通風が行われる場合を想定して各伝熱管2の水平中心線Hに対して上下対称のルーバ31〜39を採用しているが、上下方向で非均一な通風が行われる場合には、各伝熱管2の水平中心線Hに対して上下非対称のルーバ31〜39としてもよい。また、ルーバ31〜39の形状は必ずしも直線状である必要はなく、例えば曲線状のものであってもよい。
また、上記実施形態では、縦置きの熱交換器1でかつ各伝熱管2が上下方向に延びるものについて説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、縦置きの熱交換器でかつ各伝熱管が左右方向に延びるものや、さらには横置きや傾斜配置した熱交換器にも適用することができる。それらの場合には、熱交換器に供給する空気の流れ方向も変るので、この空気の流れ方向を加味したルーバ配置とする必要がある。
また、上記実施形態では、空冷式の熱交換器について説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、例えば空気以外のガス等による冷却方式の熱交換器にも適用できることはいうまでもない。
本発明の一実施形態にかかる熱交換器の全体構成を示す斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 図3のC部拡大図であって、(a)は正面図、(b)は(a)のE−E線断面図、(c)は(a)のD−D線断面図である。 フィンの一部を示す斜視図である。 実験結果を示す説明図である。 実験結果を示す説明図である。 従来の一例における熱交換器のフィンの構成図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のF−F線断面図である。
符号の説明
1 熱交換器
2 伝熱管
20 フィンカラー
21 円環部
22 貫通部
3 フィン
30 ベースプレート
31〜39 ルーバ
40 平坦部
α(α1〜α4) 迎角
β(β1〜β4) 後退角
W 空気の流れ
V 伝熱管の垂直中心線(基準線)
H 伝熱管の水平中心線
O 伝熱管の中心

Claims (4)

  1. 平行配置された空冷用のフィン群と、このフィン群を貫通して千鳥配列された伝熱管群とを備え、各フィンのフィン面に沿って通風される熱交換器であって、
    各フィンは、そのフィン面に対する迎角を有するスリット形状のルーバを備え、
    上記ルーバは、各伝熱管の中心を通りかつ上記通風の方向と直交する基準線の両側に配列されて、その基準線と平行な方向に対し、各伝熱管の中心から遠い方の端部が近い方の端部よりも該基準線から離れる向きの後退角をさらに有することを特徴とする熱交換器。
  2. 上記基準線の両側に複数のルーバが上記基準線と直交する方向に配列され、かつ、基準線から遠いルーバほどその後退角が大きいことを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  3. 各ルーバの後退角は0°〜40°の範囲にあることを特徴とする請求項2記載の熱交換器。
  4. 各ルーバの迎角は10°〜25°の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換器。
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