JP2006307951A - 駆動装置 - Google Patents

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Takashi Kayama
俊 香山
Yukiko Shimizu
有希子 清水
Yoshihei Kobayashi
由平 小林
Kiyoshi Asai
浅井  清
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Abstract

【課題】 被駆動体の切り替え動作の反応時間を短縮し、被駆動体を正確な位置に位置決めでき、小型化及び薄型化を実現する。
【解決手段】 所定の間隔を有して設けられた一対の固定部31,32と、一対の固定部31,32の間に設けられ、被駆動体を保持する可動部34と、可動部34と一方の固定部31とを連結する第1の連結部材33aと、可動部34と他方の固定部32とを連結する第2の連結部材33bと、第1及び第2の連結部材33a,33bに通電する電源部35とを備え、第1及び第2の連結部材33a,33bのうち一方の連結部材が通電されることで発熱して温度が上昇することで第2の形状及び第2の弾性係数を有したときに、一方の連結部材の弾性力と、第1の形状及び第1の弾性係数を有する他方の連結部材の弾性力とにより、可動部34が移動される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、通電型の形状記憶合金部材を用いた駆動装置に関する。
従来、被駆動体を駆動する駆動装置として、チタン及びニッケルを含む材料からなる形状記憶合金部材を用いた駆動装置が知られている。
かかる形状記憶合金部材を用いた駆動装置100は、図16に示すように、形状記憶合金部材101と、バイアスばね103と、被駆動体104とを有する。
形状記憶合金部材101は、チタンおよびニッケルを含む材料からなり、通電することにより被駆動体104を直線移動させることができる。形状記憶合金部材101とバイアスばね103とは、被駆動体104に対して連結されている。バイアスばね103は、被駆動体104を常に図16中矢印J方向に引っ張っている。
かかる駆動装置100において、形状記憶合金部材101に電流Iを通電することで、自己発熱により被駆動体104を図16中矢印K方向に引っ張ることで、被駆動体104を所定の方向に駆動することができる。
しかし、駆動装置100は、被駆動体104の位置を所定の位置に決めたりすることは不可能であるとともに、引っ張っている間は、形状記憶合金部材101に対して常に通電しなければならなかった。
また、このような駆動装置100を備えた電子機器は、様々な環境で使用される。かかる駆動装置100が、例えば、高温状態の環境におかれた場合、形状記憶合金部材101の外部温度の変化による伸縮により被駆動体104の位置が変化してしまい、被駆動体104が所定の位置から移動してしまうおそれがあった。
さらに、駆動装置100は、通電された状態から通電が切られたときに、温度が低下するまで時間がかかるので、切り替え動作に時間がかかってしまう等の問題があり、この反応速度を短縮することは困難とされていた。
また、被駆動体を駆動する駆動装置として、特許文献1に記載されるような電気駆動部を有する駆動装置が知られている。
電気駆動部を有する駆動装置120は、図17に示すように、開口部122を有する支持部123と、被駆動体として2種類のフィルタ127,128と、この2種類のフィルタ127,128が配置される切替部材124と、この切替部材124を支持板123に沿って移動させる回転アーム125と、この回転アーム125を駆動する電気駆動部132とを有する。回転アーム125は、付勢手段126により一方の側に付勢されている。
この駆動装置120において、電気駆動部132が通電されていない状態では、一方の側に付勢された回転アーム125により、切替部材124が一方のフィルタ127を開口部に臨ませた状態となっている。駆動装置120において、電気駆動部132が通電されると、回転アーム125は、付勢手段126の付勢力に抗して一方の側の反対方向である他方の側に移動されて、切替部材124が他方のフィルタ128を開口部に臨ませた状態とすることができる。
よって、かかる駆動装置120は、電気駆動部132への通電と非通電とによって2種類のフィルタ127,128を切り替えて開口部122に臨ませることができる。
しかし、かかる駆動装置120は、上述の駆動装置100と同様に、他方のフィルタ128を開口部に臨ませた状態とするには、電気駆動部132に常に通電しなければならない。
さらに、駆動装置120において、電気駆動部132が大型であるので、装置全体としても大型となってしまうと出っ張った形状となってしまう。また、被駆動体がフィルタ等の薄型の部材であるときには、装置全体の形状も平坦(フラット)な形状にすることが望まれるが、平坦な形状にすることが困難であった。
特開2003−348399号公報
本発明の目的は、被駆動体の切り替え動作の反応時間を短縮し、被駆動体を正確な位置に位置決めでき、小型化及び薄型化を実現する駆動装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明に係る駆動装置は、所定の間隔を有して設けられた一対の固定部と、上記一対の固定部の間に設けられ、被駆動体を保持する可動部と、上記可動部と一方の固定部とを連結する第1の連結部材と、上記可動部と他方の固定部とを連結する第2の連結部材と、上記第1及び第2の連結部材に通電する電源部とを備え、上記第1及び第2の連結部材は、形状記憶合金により形成され、第1の温度のときに第1の形状及び第1の弾性係数を有し、第2の温度のときに第2の形状及び第2の弾性係数を有し、上記第1及び第2の連結部材のうち一方の連結部材が通電されることで発熱して温度が上昇することで第2の形状及び第2の弾性係数を有したときに、上記可動部は、上記一方の連結部材の弾性力と、第1の形状及び第1の弾性係数を有する他方の連結部材の弾性力とにより、移動される。
本発明に係る駆動装置は、部品点数を削減し、小型化、薄型化を実現し、被駆動体の切り替え動作の反応時間を短縮し、被駆動体を正確な位置に位置決めすることを可能とする。
以下、本発明が適用された駆動装置について、図面を参照して説明する。具体的には、本発明を適用した駆動装置を用いた電子機器としてビデオカメラレコーダについて説明する。
ビデオカメラレコーダ10は、例えば、デジタルビデオカメラレコーダであり、図1に示すように、本体となる筐体11と、筐体11に設けられ、記録媒体であるビデオカセットを収容する収容部12とを備えるものであり、ビデオカセットを収容部12に着脱自在に装着することができる。
また、ビデオカメラレコーダ10は、筐体11の上部13に設けられるレンズ鏡筒14と、レンズ鏡筒14の前面側に設けられるフォーカスレンズ15と、レンズ鏡筒14の背面側に設けられるカラービューファインダー16と、上部13に設けられるステレオマイク17と、上部13に設けられ、撮影している情報をカラー画像として表示又は記録された情報をカラー画像として表示することができるモニター18と、装置本体の電源スイッチや撮像、ズーム等の各種操作を行う操作部19とを有する。このモニター18は、様々な撮影方法及び再生方法に対応して所望の方向に向けることができるように、筐体11に取り付けられている。
操作部19は、装置本体の電源スイッチや、撮像、ズーミング等の各種操作を行う操作ボタン等が設けられている。また、操作部19は、後述する光学フィルタ51を光軸上へ挿入する又は光軸上からの取り外しを行う操作ボタンが設けられている。
ビデオカメラレコーダ10は、操作部19が操作されることにより、フォーカスレンズ15を介してレンズ鏡筒14内に外光入射されると、図示しない撮像素子及び信号処理部により画像信号を生成するとともに、ステレオマイク17及び信号処理部により音声信号を生成し、記録再生部により装着されたビデオカセットに画像信号及び音声信号を記録することができる。また、ビデオカメラレコーダ10は、ビデオカセットに記録された画像情報をモニター18に表示し、ビデオカセットに記録された音声情報を音声情報出力手段により出力することができる。
レンズ鏡筒14は、図2に示すように、被駆動体としての光学フィルタ51を、所定の方向Xに駆動するための駆動装置1を備える。
次に、本発明が適用された上述した駆動装置1について説明する。
この駆動装置1は、図3乃至図6に示すように、本体30と、本体30の両端部に設けられ、互いに所定の間隔を有して設けられ、一対とされた第1及び第2の固定部31,32と、第1及び第2の固定部31,32の間の略中心部付近に設けられる可動部34と、可動部34と第1の固定部31とを連結する第1の連結部材33aと、可動部34と第2の固定部32とを連結する第2の連結部材33bと、第1及び第2の連結部材33a,33bに通電する電源部35と、電源部35から第1及び第2の連結部材33a,33bに通電するための駆動回路37と、電源部35から第1及び第2の連結部材33a,33bに通電される通電量及び通電時間を制御する制御部36とを備える。
第1及び第2の連結部材33a,33bは、形状記憶合金により形成され、第1の温度のときに第1の形状及び第1の弾性係数を有し、第2の温度のときに第2の形状及び第2の弾性係数を有する。そして、第1及び第2の連結部材33a,33bのうち一方の連結部材が通電されることで発熱して温度が上昇することで第2の形状及び第2の弾性係数を有したときに、この一方の連結部材の弾性力と、第1の形状及び第1の弾性係数を有する他方の連結部材の弾性力とにより、可動部34が強い弾性力を有する連結部材側に移動される。すなわち、第2の形状及び第2の弾性係数とされた連結部材と、第1の形状及び第1の弾性係数のままとされた連結部材との間の弾性力の差により、強い弾性力を有する連結部材側に引張り力が発生し、この引張り力により可動部34を移動させる。
本体30の前面には、図3に示すように、レンズ鏡筒14の光学系の光軸OPが遮断されないように、貫通孔42を有する前面壁41が設けられている。また、本体30の両側面には、上述した第1及び第2の固定部31,32として機能する側面壁43,44が設けられている。本体30の背面には、図6に示すように、可動部34が移動する部分が切り欠かれた背面壁49が設けられている。また、本体30の背面側であって、側面壁43,44の内側、すなわち、後述する第1及び第2の段差部45,46の内面側には、それぞれ、移動された可動部34と当接し、可動部34の位置決めをする第1及び第2の当接面部47,48が設けられる。
可動部34には、図6に示すように、被駆動体としての光学的な光学フィルタ51と、開口部52とを有するプレート53が設けられている。光学フィルタ51及び開口部52は、可動部34の移動方向Xに並んで配置されている。
可動部34は、図6に示すように、光学系の光軸OP上に開口部52が配置される第1の位置P1と、図7に示すように、光軸OP上に光学フィルタ51が配置される第2の位置P2との間を移動可能とされている。可動部34は、第1の位置P1と第2の位置P2との間を、第1及び第2の連結部材33a,33bの弾性力により移動される。
可動部34は、第1及び第2の連結部材33a,33bの弾性力により第1の位置P1に移動されたときには、図6に示すように、第1の当接面部47に当接して正確な位置に位置決めされる。また、可動部34は、第1及び第2の連結部材33a,33bの弾性力により第2の位置P2に移動されたときには、図7に示すように、第2の当接面部48に当接して正確な位置に位置決めされる。
可動部34の光学フィルタ51及び開口部52が取り付けられる位置には、図8及び図9に示すように、光軸OP方向に貫通孔54が形成されている。
この光学フィルタ51は、例えば、NDフィルタ(Neutral Density Filter)である。NDフィルタは、B・G・Rの各色相の光を均等に吸収する機能を有する光学的なフィルタである。このNDフィルタは、カラーバランスを変化させることなく、露光量を抑えることができる。すなわち、NDフィルタは、入射光の強度を低減し、適正な光量に制御することができる。NDフィルタは、比較的明るい昼間の撮影における「スローシャッタ」として使用されたり、「絞り開放」といった機能を可能にする。
尚、ここでは、被駆動体である光学フィルタ51としてNDフィルタを用いたが、これに限られるものではなく、例えば、赤外線カット用のフィルタ、絞り切り替え等でもよい。
第1の固定部31である第1の側面壁43の内側には、図3、図6、図8及び図10に示すように、第1の側面壁43と一体に形成される第1の段差部45と、この第1の段差部45の可動部34に対向する面に、吸引力を有する第1のマグネット61とが設けられる。
第2の固定部32である第2の側面壁44の内側には、図3、図6及び図11に示すように、第2の側面壁44と一体に形成される第2の段差部46と、この第2の段差部46の可動部34に対向する面に、吸引力を有する第2のマグネット62とが設けられる。
可動部34は、図3、図8及び図10に示すように、第1の固定部31に対向する面に設けられ、第1のマグネット61と互いに吸引する性質を有する第3のマグネット63と、
第2の固定部32に対向する面に設けられ、第2のマグネット62と互いに吸引する性質を有する第4のマグネット64とを有する。
第3のマグネット63は、第1のマグネット61と接近した位置にあるときに、第1のマグネット61と互いに吸引する性質を有し、可動部34が図3及び図6に示す第1の位置P1に移動されたときに、第1のマグネット61と互いに吸引されることで可動部34を第1の固定部31側、すなわち、第1の位置P1に固定する。
第4のマグネット64は、第2のマグネット62と接近した位置にあるときに、第2のマグネット62と互いに吸引する性質を有し、可動部34が図7に示す第2の位置P2に移動されたときに、第2のマグネット62と互いに吸引されることで可動部34を第2の固定部32側、すなわち、第2の位置P2に固定する。
第1乃至第4のマグネット61,62,63,64は、通電により一方が異なる状態とされた第1及び第2の連結部材33a,33bの弾性力により、可動部34を第1又は第2の位置P1,P2への移動が完了したら、給電を終了させることを可能とし、省電力化を実現する。また、第1乃至第4のマグネット61,62,63,64は、第1及び第2の連結部材33a,33bへの通電をすることなく、可動部34を所定の位置P1,P2に確実に固定することができるので、外部からの衝撃等により、被駆動体である光学フィルタ51が不安定な振動等をすることを防止できる。
第1及び第2の固定部31,32として機能する第1及び第2の側面壁43,44の内側には、図3、図4、図6及び図9乃至図12に示すように、第1及び第2の連結部材33a,33bと略平行に配置され、可動部34の第1のガイド部材となるメインシャフト67と、第1及び第2の連結部材33a,33bと略平行に配置され、可動部34の第2のガイド部材となるサブシャフト68とが設けられている。
メインシャフト67は、プレート53が垂直な位置に配置された状態で、第1及び第2の連結部材33a,33bと略水平方向に同じ位置に配置され、断面形状は、略円形であり、摺動性の高い部材により形成されている。
サブシャフト68は、プレート53が垂直な位置に配置された状態で、第1及び第2の連結部材33a,33bと略垂直方向に同じ位置に配置され、断面形状は、略半円形状であり、摺動性の高い部材により形成されている。
メインシャフト67及びサブシャフト68は、上述したように、可動部34に対して異なる方向からガイドするものであり、プレート53を間に挟んだ状態でそれぞれ反対側に配置されている。メインシャフト67及びサブシャフト68は、プレート53を間に置いてそれぞれ反対側に配置されることにより、プレート53に取り付けられる開口部52及び光学フィルタ51が光軸OP上の位置からずれることなく、正確に移動できる第1及び第2のガイドとして機能する。
可動部34には、図8及び図9に示すように、メインシャフト67を挿通するためのシャフト挿通孔57と、サブシャフト68に対向する位置に、サブシャフト68に摺動する摺動部材58とが設けられる。シャフト挿通孔57は、メインシャフト67の外周面より僅かに大きい径で形成された断面円形状に形成された孔である。摺動部材58は、サブシャフト68の外周面に沿った断面U字形状に形成されている。
可動部34は、第1及び第2の固定部31,32のメインシャフト67にシャフト挿通孔57が挿通され、サブシャフト68に摺動部材58が摺動されることで、光軸OPに垂直で且つ光学フィルタ51及び開口部52が設けられた所定の方向Xにのみ移動するように支持されている。
次に、第1及び第2の連結部材33a,33bを形成する通電型の形状記憶合金について説明する。
第1及び第2の連結部材33a,33bは、例えば、コイル状の部材であり、この第1及び第2の連結部材33a,33bを形成する形状記憶合金として、例えば、Ni(ニッケル)、Ti(チタン)およびCu(銅)からなる3元合金部材が用いられる。尚、第1及び第2の連結部材33a,33bに用いられる形状記憶合金は、これに限られるものでなく、NiとTiの2元合金部材であってもよい。
第1及び第2の連結部材33a,33bは、図3及び図4に示すように、略直線状に配置されている。すなわち、第1の連結部材33aは、可動部34と第1の固定部31との間に渦巻き状に形成され、第2の連結部材33bは、可動部34と第2の固定部32との間に渦巻き状に形成され、第1及び第2の連結部材33a,33bは、略直線状に配置されている。第1及び第2の連結部材33a,33bは、制御部36及び電源部35により通電されることにより弾性力を変化させて引張り力を発揮するものである。また、第1及び第2の連結部材33a,33bは、略対称形状に形成されており、常温時において第1及び第2の連結部材33a,33bの弾性力が等しくなる中立点が、可動部34が第1及び第2の固定部31,32の中間、すなわち、駆動装置1の中心部付近となるようにされている。
第1及び第2の連結部材33a,33bは、例えば図13及び図14に示すように、可動部34と接合するための第1の接合部33cを介して一体に形成されている。この第1の接合部33cは、第1及び第2の連結部材33a,33bのピッチWa,Wbに比べて、可動部34への接合を容易にするためにピッチWcが大きく形成されている。この第1の接合部33cは、可動部34側に設けられた丸ピン34a及びターミナル34bにカシメられることで固定されて、可動部34が第1及び第2の連結部材33a,33bの所定の位置に固定されるとともに、第1及び第2の連結部材33a,33bが駆動回路37に接続される。また、第1及び第2の連結部材33a,33bは、それぞれ第1の接合部33cと反対側の端部、すなわち、第1及び第2の連結部材の全体の両端部に、第1及び第2の固定部31,32に接合するための第2及び第3の接合部33d,33eが形成されている。この第2及び第3の接合部33d,33eは、第1の接合部33cと同様に、第1及び第2の連結部材33a,33bのピッチWa,Wbに比べて、第1及び第2の固定部31,32への接合を容易にするためにピッチWd,Weが大きく形成されている。この第2及び第3の接合部33d,33eは、それぞれ第1及び第2の固定部31,32側に設けられた丸ピン31a,32a及びターミナル31b,32bにカシメられることで、第1及び第2の連結部材33a,33bの両端部が第1及び第2の固定部31,32に固定されるとともに、第1及び第2の連結部材33a,33bが駆動回路37に接続される。
第1及び第2の連結部材33a,33bは、形状記憶効果を有するものであり、例えば、第1の温度である常温時には、第1の形状及び第1の弾性係数を有する第1の状態とされており、第2の温度である高温時には、第2の形状及び第2の弾性係数を有する第2の状態に変化される。ここで、例えば、第1及び第2の連結部材33a,33bが上述の形状記憶合金により形成され、第2の形状は、常温時の第1の形状より可動部の可動方向に短い形状とされ、2の弾性係数は、第1の弾性係数より大きくなるように設定されている。すなわち、この第1及び第2の連結部材は、常温において弱いバネ性を有する伸びた状態であり、高温時には常温時に比べて、より収縮した状態となるとともに、収縮する方向へ発生する力も大きくなる、すなわち、バネ性が増大して強いバネ性を有する。
第1及び第2の連結部材33a,33bは、その一方の連結部材が選択的に電源部35から給電されること、すなわち通電されることにより、自己の抵抗により発熱され、この発生した熱による温度変化により、一方の連結部材が第1の状態から第2の状態に変化され、第2の形状及び第2の弾性係数とされた連結部材の弾性力と、第1の形状及び第1の弾性係数のままとされた連結部材との間の弾性力との差により、強い弾性力を有する第2の形状及び第2の弾性係数とされた連結部材側に引張り力が発生して、引っ張りコイルバネとして機能する。
換言すると、第1又は第2の連結部材33a,33bは、それぞれ、第1又は第2の固定部31,32と、可動部34との間を連結するので、いずれか一方の連結部材が通電により高温となった場合には、連結した2部材を接近する方向の弾性力が発生するので、通電した側の連結部材側に可動部34を移動させる。
第1及び第2の連結部材33a,33bは、制御部36及び電源部35により選択的に通電されることにより、通電された側の連結部材の形状が収縮するとともに弾性係数が大きくなるので、その収縮する方向の弾性力が、通電されていない側の連結部材の弾性力より大きくなり、通電された側に可動部34を移動させる。第1及び第2の連結部材33a,33bは、可動部34を直線移動させることができ、正確な位置に駆動することができ、構成を小型化できる。
例えば、第1及び第2の連結部材33a,33bは、電源部35及び制御部36により、その第1の連結部材33aに通電されると、第1の連結部材33aが発熱し温度が上昇することで、第2の形状及び第2の弾性係数を有した状態、すなわち、バネ性が増大した状態となる。この第1及び第2の連結部材33a,33bの弾性力は、第1の連結部材33aの弾性力が第2の連結部材33bの弾性力より大きくなっているので、可動部34を第1の固定部31側に移動する矢印X1方向に付勢する。
一方、第1及び第2の連結部材33a,33bは、電源部35及び制御部36により、その第2の連結部材33bに通電されると、第2の連結部材33bが発熱し温度が上昇することで、第2の形状及び第2の弾性係数を有した状態、すなわち、バネ性が増大した状態となる。この第1及び第2の連結部材33a,33bの弾性力は、第2の連結部材33bの弾性力が第1の連結部材33aの弾性力より大きくなっているので、可動部34を第2の固定部32側に移動する矢印X2方向に付勢する。
尚、ここでは、常温時において、第1及び第2の連結部材33a,33bの弾性力が等しくなる中立点は、可動部34が中心部付近であって、第1の位置P1と第2の位置P2との間となるように設定して、上述した第1乃至第4のマグネット61,62,63,64の吸引力により、可動部34を第1又は第2の位置P1,P2に固定するように構成したが、例えば、この中立点に位置する可動部34が第1又は第2の位置P1,P2に配置されるように構成してもよい。例えば、中立点に位置する可動部34が第1の位置P1に配置されるようにした場合、第1及び第2の連結部材33a,33bに通電しない状態で可動部34が第1の位置P1に配置され、第2の連結部材33bに通電したときに可動部34が第2の位置P2に移動し、この通電状態を保持するように構成すれば可動部34が第2の位置P2に配置され、第2の連結部材33bへの通電を遮断して常温に戻ることで可動部34が第1の位置P1に移動される。尚、第2の連結部材33bへの通電を遮断する際に、第1の連結部材33aへ一時的に通電を行うようにすれば、第2の連結部材33bが常温に戻る前に切替を行うことができ、切り替えの反応時間を短縮することができる。かかる構成とすれば、上述した第1乃至第4のマグネット61,62,63,64を構成しなくとも可動部34を第1又は第2の位置P1,P2に保持することができる。
第1及び第2の連結部材33a,33bは、所定の温度で最適な力量を得ることができるものであり、所定の温度に所定の時間で到達するように、その線径、巻径、巻き回数が決定されるとともに通電される電流及び通電時間が設定されている。この第1及び第2の連結部材33a,33bは、例えば、内部温度が一定の温度を大幅に超えてしまうと、形状記憶機能を発揮できなくなる。線径、巻径、巻き回数に対応した電流及び通電時間が設定されることで、形状記憶機能を発揮するとともに、最適な反応速度が得られる。
尚、第1の連結部材33aの通電により第2の状態となって発生する弾性力が、第2及び第4のマグネット62,64の吸引力より大きくなるように弾性力及び吸引力が設定されている。また、第2の連結部材33bの通電により第2の状態となって発生する弾性力が、第1及び第3のマグネット61,63の吸引力より大きくなるように弾性力及び吸引力が設定されている。ここで、第1及び第2の連結部材33a,33bの第2の状態の弾性力を設定することは、第2の形状及び第2の弾性係数を設定することを意味するものである。
第1及び第2の連結部材33a,33bは、可動部34に対して略対称形状とされ、可動部34が略中心部付近に取り付けられていることから、組立性がよく、外部の環境温度変化による、第1及び第2の連結部材33a,33bの第1の状態での弾性力の変化を相互に打ち消すので、環境温度変化による不要な力が可動部34に加わることを防止できる。
尚、ここでは、第1及び第2の連結部材33a,33bに通電される電流及び通電時間は、一定とされるが、例えば、外部の環境温度を検出する温度検出手段を設け、外部温度の変化に対応した、最適な電流値を最適な通電時間を制御して第1及び第2の連結部材33a,33bに通電するように構成してもよい。かかる構成とした駆動装置は、温度検知手段及び制御部により、最適な通電時間及び電流量を第1及び第2の連結部材33a,33bに給電することで、さらに低消費電力化を達成するとともに、最適な速度で可動部34に設けた開口部52及び光学フィルタ51を移動させることができ、すなわち切り替えスピードを最適な反応速度とすることを実現する。
駆動回路37は、図5に示すように、制御部36に制御され電源部35から第1の連結部材33aへの給電を可能とする給電状態と給電を遮断する遮断状態とを切り替える第1のスイッチ手段37aと、制御部36に制御され電源部35から第2の連結部材33bへの給電を可能とする給電状態と給電を遮断する遮断状態とを切り替える第2のスイッチ手段37bと、制御部36に制御され電源部35から第1の連結部材33aへ給電される電流量を調整する第1の電流量制御部37cと、制御部36に制御され電源部35から第2の連結部材33bへ給電される電流量を調整する第2の電流量制御部37dとを有する。
制御部36は、操作部19が操作されることにより、第1のスイッチ手段37aを制御することで、電源部35から第1の連結部材33aへの通電のオンオフ、すなわち通電状態及び通電を行わない遮断状態の切り替えを行い、さらに、通電時間を制御する。さらに、制御部36は、第1の電流量制御部37cを制御することで、電源部35から第1の連結部材33aへ通電される電流量を制御する。また、制御部36は、操作部19が操作されることにより、第2のスイッチ手段37bを制御することで、電源部35から第2の連結部材33bへの通電のオンオフ、すなわち通電状態及び通電を行わない遮断状態の切り替えを行い、さらに、通電時間を制御する。さらに、制御部36は、第2の電流量制御部37dを制御することで、電源部35から第2の連結部材33bへ通電される電流量を制御する。
電源部35は、制御部36が第1及び第2のスイッチ手段37a,37bを制御することにより、第1の連結部材33a及び第2の連結部材33bへの給電を切り替えることができる。換言すると、電源部35は、第1の連結部材33aと第2の連結部材33bとを選択して給電可能である。
尚、ここでは、第1及び第2の電流量制御部37c,37dにより、第1及び第2の連結部材33a,33bへ通電される電流量を調整可能な構成としたが、第1及び第2の連結部材33a,33bを形成する形状記憶合金の材質、線径、巻径、巻き回数等により通電時間及び給電される電流量を所定の一定の値とするように構成しても良い。
以上のように構成された駆動装置1は、所定の間隔を有して設けられた第1及び第2の固定部31,32と、第1及び第2の固定部31,32の間に設けられ、被駆動体を保持する可動部34と、可動部34と第1の固定部31とを連結する第1の連結部材33aと、可動部34と第2の固定部32とを連結する第2の連結部材33bと、第1及び第2の連結部材33a,33bに通電する電源部35とを備え、この第1及び第2の連結部材33a,33bのうちの一方の連結部材が通電されることで発熱して温度が上昇することで、可動部34は、この一方の連結部材の弾性力と、他方の連結部材の弾性力とにより移動されることで、部品点数を削減し、小型化及び薄型化を実現し、被駆動体の切り替え動作の反応時間を短縮し、被駆動体を正確な位置に位置決めすることを実現できる。
また、駆動装置1は、アクチュエータ等の電気駆動部を必要とせず、フラットな形状とすることができ、フィルタ等の薄型の被駆動体を駆動する際に特に有効である。 さらに、駆動装置1は、可動部34が第1の位置P1にあるときに、第1及び第3のマグネット61,63の吸引力により、可動部34を第1の固定部31の第1の当接面部47に当接させることで正確且つ確実に位置決めすることができ、可動部34が第2の位置P2にあるときに、第2及び第4のマグネット62,64の吸引力により、可動部34を第2の固定部32の第2の当接面部48に当接させることで正確且つ確実に位置決めすることができる。
次に、本発明を適用した駆動装置の光学フィルタ51の挿入、取り外しの動作について説明する。
まず、光学フィルタ51が光路上に挿入されていない状態、すなわち、可動部34が第1の位置P1にあり、光軸OP上に開口部52が配置されている通常時の状態について説明する。
図3及び図6に示すように、可動部34が第1の位置P1にあるときは、可動部34の第3のマグネット63と、第1の固定部31に設けられた第1のマグネット61との吸引力により、可動部34は、第1の位置P1に固定されている。そして、第1及び第2の連結部材33a,33bには、通電がされていない、すなわち、第1及び第2の連結部材33a,33bは、常温とされている。常温である第1及び第2の連結部材33a,33bは、それぞれ第1の形状及び第1の弾性係数を有する第1の状態、すなわち共に弱いバネ性を有する状態であり、僅かに中立点である中心部付近に戻ろうとする力が働いているが、第1及び第3のマグネット61,63の吸引力より小さく弾性力を発揮していない状態である。
次に、光学フィルタ51を光路OP上に挿入する動作について説明する。すなわち、上述のような状態において、可動部34が第1の位置P1から第2の位置P2に移動する動作について説明する。
操作部19が操作されると、制御部36が第2のスイッチ手段37bを制御して、電源部35から第2の連結部材33bに給電する。電源部35から給電され通電された第2の連結部材33bは、発熱し温度が上昇することで第2の形状及び第2の弾性係数を有する第2の状態となり、その弾性力は、第1の形状及び第1の弾性係数を有する第1の連結部材33aの弾性力より大きくなり、第1及び第2の連結部材33a,33b全体として矢印X2方向への弾性力が発揮された状態となる。第1及び第2の連結部材33a,33bは、その第2の連結部材33bの弾性力が第1及び第3のマグネット61,63の吸引力より大きな力であるので、可動部34を第2の固定部32側、すなわち、第1の固定部31から離間する矢印X2方向に可動部34を移動させ、図7に示すように、第2の位置P2に移動させる。
第1及び第2の連結部材33a,33bの弾性力により第2の位置P2に移動された可動部34は、可動部34の第4のマグネット64と、第2の固定部32に設けられた第2のマグネット62との吸引力により、第2の位置P2に固定される。この状態において、可動部34のプレート53に取り付けられた光学フィルタ51は、光軸OP上に配置されている。
そして、制御部36が第2のスイッチ手段37bを制御して、電源部35から第2の連結部材33bへの給電が停止され、常温とされて第1の形状及び第1の弾性係数を有する第1の状態となり、すなわち、弾性力を発揮しない状態となる。可動部34は、上述のように、第2及び第4のマグネット62,64の吸引力により固定されているので、第1及び第2の連結部材33a,33bに通電が行われず弾性力が発揮されていない状態においても、第2の位置P2に固定されている。
次に、光学フィルタ51を光路OP上から取り外す動作について説明する。すなわち、上述のような状態において、可動部34が第2の位置P2から第1の位置P1に移動する動作について説明する。
操作部19が操作されると、制御部36が第1のスイッチ手段37aを制御して、電源部35から第1の連結部材33aに給電する。電源部35から給電され通電された第1の連結部材33aは、発熱し温度が上昇することで第2の形状及び第2の弾性係数を有する第2の状態となり、その弾性力は、第1の形状及び第1の弾性係数を有する第2の連結部材33bの弾性力より大きくなり、第1及び第2の連結部材33a,33b全体として矢印X1方向への弾性力が発揮された状態となる。第1及び第2の連結部材33a,33bは、その第1の連結部材33aの弾性力が、第2及び第4のマグネット62,64の吸引力より大きな力であるので、可動部34を第1の固定部31側、すなわち、第2の固定部32から離間する矢印X1方向に可動部34を移動させ、第1の位置P1に移動させる。
第1及び第2の連結部材33a,33bの弾性力により第1の位置P1に移動された可動部34は、可動部34の第3のマグネット63と、第1の固定部31に設けられた第1のマグネット61との吸引力により、第1の位置P1に固定される。この状態において、可動部34のプレート53に取り付けられた開口部52は、光軸OP上に配置されている。
そして、制御部36が第1のスイッチ手段37aを制御して、電源部35から第1の連結部材33aへの給電が停止され、常温とされて第1の形状及び第1の弾性係数を有する第1の状態となり、すなわち、弾性力を発揮しない状態となる。可動部34は、上述のように、第1及び第3のマグネット61,63の吸引力により、固定されているので、第1及び第2の連結部材33a,33bに通電が行われずに弾性力が発揮されていない状態においても、第1の位置P1に固定されている。
上述のように、本発明を適用された駆動装置1は、所定の間隔を有して設けられた第1及び第2の固定部31,32と、第1及び第2の固定部31,32の間に設けられ、被駆動体を保持する可動部34と、可動部34と第1の固定部31とを連結する第1の連結部材33aと、可動部34と第2の固定部32とを連結する第2の連結部材33bとを備え、第1及び第2の連結部材33a,33bのうちの一方の連結部材が通電されることで発熱して温度が上昇することで、可動部34は、この一方の連結部材の弾性力と、他方の連結部材の弾性力とにより移動されることで、被駆動体を正確な位置に駆動させることができるとともに、部品点数を削減し、小型化及び薄型化を実現できる。
また、駆動装置1は、第1の連結部材33aと第2の連結部材33bとを選択して通電する構成としたことにより、可動部34を第1の位置P1から第2の位置P2に移動するときも、第2の位置P2から第1の位置P1に移動するときも、素早い反応が得られ、従来の構成では第1の位置P1から第2の位置P2に移動するときの動作に比べ、第2の位置P2から第1の位置P1に移動するときの動作は、温度低下までに時間が必要であり、困難であった、反応速度を短縮することを可能とする。
さらに、駆動装置1は、第1の連結部材33aと第2の連結部材33bとは、可動部34に対して略対称形状とされ、可動部34が略中心部付近に取り付けられるように構成したので、外部の環境温度が変化した際にも、この温度変化による第1及び第2の連結部材33a,33bの第1の状態での弾性力の変化による影響を相互に打ち消すことができ、環境温度変化による不要な力が可動部34に加わることを防止でき、可動部34の位置がずれてしまうことを防止することができる。第1の連結部材33aと第2の連結部材33bとが直線状に配置されていることにより、組立を簡易に行うことができる。また、第1の連結部材33aと第2の連結部材33bとが一体に形成され、可動部34の取付位置を略中心部付近としたこと対称に組み立てれば良いので組立性が向上することができる。
さらにまた、駆動装置1は、第1の固定部31に、第1のマグネット61が設けられ、第2の固定部32に、第2のマグネット62が設けられ、可動部34に、第1のマグネット61と対向する第3のマグネット63と、第2のマグネット62と対向する第4のマグネット64とが設けられる構成としたので、可動部34を第1及び第2の位置P2に正確且つ確実に位置決めすることができるとともに、可動部34を第1及び第2の連結部材33a,33bの弾性力により第1又は第2の位置P1,P2に移動させた後は、この第1及び第3のマグネット61,63又は第2及び第4のマグネット62,64の吸引力により保持することから、第1又は第2の連結部材33a,33bに常時通電する必要がなく、第1又は第2の位置P1,P2に移動するときのみ通電すればよい構成とできるので、消費電力を低下させることができる。また、駆動装置1は、駆動装置1を用いた電子機器等の電源が停止された場合にも可動部34が振動したりすることを防止できる。
また、駆動装置1は、外部温度を検出する温度検知手段を設け、この外部温度により、電源部及び制御部により第1又は第2の連結部材33a,33bに通電する電流値及び通電時間を変化させることにより、被駆動体である光学フィルタ等の切り替えスピードを自在に調整することができる。
以下に、本発明を適用した駆動装置1を構成する第1及び第2の連結部材33a,33bを形成する形状記憶合金について、図15を用いて更に具体的に説明する。
本実施例において、第1及び第2の連結部材33a,33bを形成する形状記憶合金部材は、NiTiの2元であり、線径は81μmであり、第1及び第2の連結部材33a,33bにおいて、巻き径が0.38mmであり、巻き回数がそれぞれ30回で密着巻きとし、バネ形状の長さが2.43mmとして形成し、全体長さを8.5mmとし、延伸率が250%とした。この形状記憶合金を450℃1HWQの条件で熱処理を行った。このように形成された第1及び第2の連結部材33a,33bの温度変化に伴う弾性力の変化、すなわち、引張り力の変化を図15に示す。尚、図15において、実線部L1は、冷却時の特性を示し、点線部L2は、加熱時の特性を示すものである。
図15に示すように、この形状記憶合金からなる第1及び第2の連結部材33a,33bは、70℃程度から力量が上昇し始め、100℃程度で飽和する。形状記憶合金への通電電流の設定は、合金内部の温度が例えば、80℃から90℃程度になるように電流量と通電時間とが設定される必要がある。ここで、仮に、内部温度が100℃を大幅に超えてしまうと、形状記憶力が喪失し、形状記憶合金として機能しなくなるので、一定以下の消費電力になるように設定する必要がある。
上述のように、制御部36が電源部35からの給電量及び通電時間を適正に制御して80〜90℃程度になるように制御することで、この形状記憶合金からなる第1及び第2の連結部材は、適正な弾性力を発揮することができ、小型化及び簡単な構成で反応速度が高く、正確な被駆動体の駆動を実現することができる。
本実施例に係る駆動装置は、かかる適正な弾性力を発揮することができる形状記憶合金からなる第1及び第2の連結部材を有することにより、部品点数を削減し、小型化及び薄型化を実現し、被駆動体の切り替え動作の反応時間を短縮し、被駆動体を正確な位置に位置決めすることを実現できる。
本発明を適用した駆動装置を用いたビデオカメラレコーダを示す斜視図である。 図1に示すビデオカメラレコーダの光学フィルタを示す要部斜視図である。 本発明を適用した駆動装置の正面図である。 本発明を適用した駆動装置の平面図である。 本発明を適用した駆動装置の形状記憶合金部材に通電するための回路を示す電気回路図である。 本発明を適用した駆動装置の可動部が第1の位置に配置された状態を示す背面図である。 本発明を適用した駆動装置の可動部が第2の位置に移動した状態を示す背面図である。 本発明を適用した駆動装置の図4に示すA−A断面を示す断面図である。 本発明を適用した駆動装置の図3に示すB−B断面を示す断面図である。 本発明を適用した駆動装置の図3に示すC−C断面を示す断面図である。 本発明を適用した駆動装置の図3に示すD−D断面を示す断面図である。 本発明を適用した駆動装置の左側面図である。 本発明を適用した駆動装置を構成する第1及び第2の連結部材を示す平面図である。 本発明を適用した駆動装置を構成する第1及び第2の連結部材の、可動部並びに第1及び第2の固定部への接合状態を示す平面図である。 本発明を適用した駆動装置を構成する形状記憶合金部材の実施例における、温度変化に伴う引張り力の変化を示す図である。 従来の駆動装置を示す図である。 従来の駆動装置の他の例を示す斜視図である。
符号の説明
1 駆動装置、 10 ビデオカメラレコーダ、 30 本体、 31 第1の固定部、 32 第2の固定部、 33a 第1の連結部材、 33b 第2の連結部材、 34 可動部、 35 電源部、 36 制御部、 37 駆動回路、 51 光学フィルタ、 52 開口部、 57 シャフト挿通孔、 58 摺動部材、 61 第1のマグネット、 62 第2のマグネット、 63 第3のマグネット、 64 第4のマグネット、 67 メインシャフト、 68 サブシャフト

Claims (7)

  1. 所定の間隔を有して設けられた一対の固定部と、
    上記一対の固定部の間に設けられ、被駆動体を保持する可動部と、
    上記可動部と一方の固定部とを連結する第1の連結部材と、
    上記可動部と他方の固定部とを連結する第2の連結部材と、
    上記第1及び第2の連結部材に通電する電源部とを備え、
    上記第1及び第2の連結部材は、形状記憶合金により形成され、第1の温度のときに第1の形状及び第1の弾性係数を有し、第2の温度のときに第2の形状及び第2の弾性係数を有し、
    上記第1及び第2の連結部材のうち一方の連結部材が通電されることで発熱して温度が上昇することで第2の形状及び第2の弾性係数を有したときに、上記可動部は、上記一方の連結部材の弾性力と、第1の形状及び第1の弾性係数を有する他方の連結部材の弾性力とにより、移動される駆動装置。
  2. 上記第1及び第2の連結部材は、上記可動部に接合される接合部を介して一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  3. 上記第1及び第2の連結部材は、直線状に配置されていることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  4. 上記電源部は、上記第1の連結部材と上記第2の連結部材とを選択して給電可能であることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  5. 上記一方の固定部には、第1のマグネットが設けられ、
    上記他方の固定部には、第2のマグネットが設けられ、
    上記可動部には、上記第1のマグネットと対向する位置に第3のマグネットと、上記第2のマグネットと対向する位置に第4のマグネットとが設けられることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  6. 上記一対の固定部には、上記第1及び第2の連結部材と略平行に配置され、上記可動部のガイドとなるガイド部材が設けられることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  7. さらに、上記第1及び第2の連結部材に通電される通電量及び通電時間を制御する制御部を有することを特徴とする請求項1記載の駆動装置。



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