JP2006307615A - 建築物の小屋組みに用いる枠無し断熱二重通気層パネル - Google Patents

Abstract

【解決手段】 野地板5を合板等の面材に変えその裏面に通気層7を形成し、樹脂製断熱材2を取り付け、木製の枠無しパネルとした。 枠無し断熱二重通気層パネルは登り梁1（垂木）間に嵌め込むとその弾性変形性能により木材の粗面に追随密着し気密シール等を施さずに屋根面の気密断熱施工が完了させられ二次施工が無くなり工期の短縮等、施工の合理化が図れコストダウンを実現出来る。
【効果】断熱材の弾性変形性能により登り梁や垂木と密着し木材の乾燥収縮による寸法変化にも対応出来、木枠付きパネルの欠点とされる重量の軽減が図れ、変形対応力のない木枠による気密漏れや断熱性能の低下、野地材裏面の通気層と屋根裏仕上げ面材裏面の通気層により温度差による結露等も防止出来る。
【選択図】図５

Description

本発明は、建築物における小屋組みに用いる野地板に合板等の面材を用い断熱材を面材裏面に取り付け空間を確保し、通気層を設けた野地断熱通気パネルに関するものである。

住宅等木造建築物の屋根を構成する場合、母屋材に垂木を固定し野地板を張りこんでいく方法が一般的であるが、近年合板等面材の性能の向上、多品種化によりこれら面材を使用する傾向が顕著であるが、断熱材を組み込みパネル化しているケースは必ずしも多いとは言えない。

発明が解決しようとする課題

野地板を面材に変えても断熱材等の施工が同時に完了しなければ、従来と同様の工程に止まるしかなく何ら施工上の合理化が図れない、又天井裏面に断熱材を敷設したのでは建築物一体として断熱化を図ることが出来ない。

本発明は、斯様な従来例の欠点を除去し、面材を用いた断熱通気層パネルのもつ合理性と高所作業を簡便に行なうべく創案したものである。

課題を解決するための手段

野地板に合板等の面材を用い、その裏面に断熱材で作った棒状のスペーサーを取り付けその上に板状断熱材を取り付けるが断熱材外周には木材等の枠材は設けない、これにより断熱材の弾性変形性能を利用し登り梁間、垂木間にパネルの断熱材部分を密着させることができる。

野地パネルの取り付けられる登り梁にはパネル断熱材受けの棒状断熱材が取り付けられており、仕上げ材であるボード類を張ることにより、屋根裏内部仕上げ材の裏面に更にもう一つの通気層が形成される。

発明の効果

本発明によれば、野地パネルに木材等の枠材を用いずに通気層付きの軽量断熱パネル化が図れ、更に断熱材の弾性変形性能により登り梁や垂木と密着し木材の乾燥収縮による寸法変化にも対応出来る。

更に、木枠付きパネルの欠点とされる重量の軽減が図れ、変形対応力のない木枠による気密漏れや断熱性能の低下、野地材裏面の通気層と屋根裏仕上げ面材裏面の通気層により温度差による結露等も防止出来る。

図面は本発明に係る建築物における枠無し断熱パネルを用いた屋根組の実施例を示し、図−１は枠無し断熱二重通気層パネルの平面図、図−２は同底面図、図−３は同右側面図、図−４は枠無しパネル取り付けた屋根組実施例の斜視図、図−５は枠無しパネルを取り付けた屋根組断面図、図−６は枠無しパネル一枚の斜視図である。

図中１は登り梁で、枠無し断熱二重通気層パネル９（図−６）には通気層７（図−５）形成のための棒状断熱材３のスペーサー（図−５）が断熱材２と一体化されており、はめ込む登り梁（垂木）開の空間幅より若干大きめの断熱材２が取り付けられている。

枠無し断熱二重通気層パネルを登り梁間（図−５）に押し込むようにして嵌め込むと、木材の粗面と樹脂製断熱材の弾性変形性能により、登り梁等木材に樹脂製断熱材が密着、小屋組み材である登り梁（垂木）１（図−４）には事前に樹脂製断熱材と同品質の棒状の断熱材受け４（図−４）が取り付けられており、枠無し断熱二重通気層パネル９（図−６）を登り梁（垂木）間に嵌め込んだ際にパネル側の断熱材２（図−４）が、この棒状断熱材受け４と密着（図−５）し、気密を確保している。

枠無し断熱二重通気層パネル平面図 同上底面図（状面図は対称に表れる） 同上右側面図（左側面図は対称に表れる） 枠無し断熱二重通気層パネルと小屋組材の結合状態を示す斜視図 枠無し断熱二重通気層パネル小屋面断面図 枠無し断熱二重通気層パネル斜視図

符号の説明

１ 登り梁等屋根組材
２ 樹脂製断熱材
３ 棒状樹脂製断熱材スペーサー
４ 棒状樹脂製断熱材受け
５ 野地面材
６ 屋根裏仕上げ面材
７ 野地裏通気層
８ 屋根裏仕上げ面材裏通気層
９ 枠無し断熱二重通気層パネル
１０ 通気スペーサー

Claims (1)

1. 建築物の屋根を構成する野地板裏面に通気層を形成した樹脂製断熱材を取り付け樹脂製断熱材の弾性変形性能を利用し木材の粗面に密着させた枠無しパネルとし、パネルを登り梁、垂木間に嵌め込む事により、通気層が断熱材を挟んで野地板裏面側に形成され、更に小屋裏仕上げ材裏面との間に通気層が設けられたた二重通気層構造の小屋組みパネル。

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