JP2006307199A - ナノコンポジット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のナノコンポジットは、マトリックス樹脂としてのグラフトポリマーにナノ粒子が分散したナノコンポジットである。本発明のグラフトポリマーは、ポリオレフィン、ポリビニルアセタール、セルロース誘導体、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、およびポリスチレンのいずれかに属する構造を有する母ポリマー部分と、酸性官能基、塩基性官能基、4級アンモニウム基、アルキルエーテル基、アミド基、および水酸基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有するグラフト鎖部分とからなる。
【選択図】なし
Description
本発明におけるナノ粒子としては、任意の適切なナノ粒子が採用できる。本発明におけるナノ粒子は、1種のみ用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明においては、マトリックス樹脂としてグラフトポリマーを用いることが重要である。グラフトポリマーを用いることによって、本発明の効果が発揮される。例えば、ナノ粒子の粒子表面の状態に依存することなく、具体的には例えば、ナノ粒子の粒子表面が反応活性な場合であっても反応不活性の場合であっても、生産性良く、ナノ粒子をマトリックス樹脂に均一に分散させたナノコンポジットを提供することができる。
本発明のナノコンポジットは、マトリックス樹脂としてのグラフトポリマーにナノ粒子が、1次粒子レベルで均一分散したものである。さらに、好ましくは、分散剤などの添加剤を含まないため、ナノコンポジットは透光性を保ちながら様々な物性の向上が期待される。例えば、従来、無機フィラーを配合するとポリマーの耐熱性、機械的物性などが向上することは知られているが、不透明体となる。本発明のナノコンポジットでは、透明性を維持しながら、耐熱性、機械的物性の向上が可能となる。
ポリ乳酸(PLA)3gとジオキサン27gの混合物をバイアル瓶に入れて封管後、内部を窒素置換し、100℃に加熱して溶解させた。これに窒素置換した過酸化ベンゾイル0.1g/ジオキサン1ml溶液を加えて100℃で1時間攪拌した。次いで、窒素置換したヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)0.3g/ジオキサン1ml溶液を加えてさらに17時間攪拌した。
反応液をメタノール100mlに投入して生成ポリマーを析出させた。析出ポリマーを回収してテトラヒドロフラン30mlに溶解させ、これにメタノール100mlを加えてポリマーを析出させた。析出ポリマーを回収し、60℃で10時間乾燥させた。これをPLA−HEMAとする。
IRスペクトルでは、PLAのC=O伸縮振動に帰属されるピークとは異なる新たなC=O伸縮振動に帰属されるピークが観られ、ヒドロキシエチルメタクリレートがポリ乳酸にグラフトしていることが確認された。
実施例1においてヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)をジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)に代える以外は、実施例1と同様にして反応を行い、生成ポリマーを回収・乾燥させた。これをPLA−DMAEMAとする。
IRスペクトルでは、PLAのC=O伸縮振動に帰属されるピークとは異なる新たなC=O伸縮振動に帰属されるピークが観られ、ジメチルアミノエチルメタクリレートがポリ乳酸にグラフトしていることが確認された。
ポリオレフィン(PO)(日本ゼオン製、ゼオネックス330R)3gと過酸化ベンゾイル0.1gとのトルエン40ml溶液をバイアル瓶に入れて封管後、内部を窒素置換し、100℃で1時間攪拌した。次いで、窒素置換したヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)0.3g/トルエン1ml溶液を加えてさらに17時間攪拌した。
反応液をメタノール100mlに投入して生成ポリマーを析出させた。析出ポリマーを回収してトルエン30mlに溶解させ、これにメタノール100mlを加えてポリマーを析出させた。析出ポリマーを回収し、60℃で10時間乾燥させた。これをPO−HEMAとする。
IRスペクトルでは、原料のポリオレフィンにはなかった新たなC=O伸縮振動に帰属されるピークが観られ、ヒドロキシエチルメタクリレートがポリオレフィンにグラフトしていることが確認された。
実施例3においてヒドロキシエチルメタクリレートをジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)に代える以外は、実施例3と同様にして反応を行い、生成ポリマーを回収・乾燥させた。これをPO−DMAEMAとする。
IRスペクトルでは、原料のポリオレフィンにはなかった新たなC=O伸縮振動に帰属されるピークが観られ、ジメチルアミノエチルメタクリレートがポリオレフィンにグラフトしていることが確認された。
実施例3においてヒドロキシエチルメタクリレートをアクリル酸(AA)に代える以外は、実施例3と同様にして反応を行い、生成ポリマーを回収・乾燥させた。これをPO−AAとする。
IRスペクトルでは、原料のポリオレフィンにはなかった新たなC=O伸縮振動に帰属されるピークが観られ、アクリル酸がポリオレフィンにグラフトしていることが確認された。
過酸化ベンゾイル(ナカライテスク製、水25%含有品)1gをトルエン14gに溶解し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。この過酸化ベンゾイルの5%トルエン溶液12gとトルエン48gを100mlバイアル瓶に入れ、これにシクロオレフィンポリマー(日本ゼオン製、ZEONEX330R)6gを溶解させた。さらに、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEA)0.2gを加え、封管した後、窒素を20分間バブリングして窒素置換した。
100℃のオイルバス中で4時間攪拌した。
反応液を室温に冷却後、メタノール500mlに投入して反応ポリマーを沈澱させて回収した。回収ポリマーを乾燥後、テトラヒドロフラン100mlに溶解し、アセトン500mlに投入して再沈澱させた。沈殿物を再びTHF100mlに溶解させ、アセトンに投入して沈澱させ、さらにアセトンで洗浄して、60℃の熱風乾燥機で乾燥させた。
得られたグラフトポリマーを重クロロホルムに溶解し、1H−NMRでグラフト量を測定した。アクリル酸−2−ヒドロキシエチルの4.2ppmのピーク面積とシクロオレフィンポリマーの0.5〜2.0ppmのピーク面積の比から、ポリマー1g中のアクリル酸−2−ヒドロキシエチルモノマーユニットの量は、6×10−5molと算出した。
実施例6においてアクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEA)をビニルピリジン(VP)に代える以外は実施例6と同様にして反応させ、反応ポリマーを回収・乾燥させた。
1H−NMRでピリジン環(8.3ppm)のピーク面積とシクロオレフィンポリマーの0.5〜2.0ppmのピーク面積の比から、ポリマー1g中のビニルピリジンモノマーユニットの量は、9×10−5molと算出した。
実施例6においてアクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEA)をアクリル酸−3−(トリメトキシシリル)プロピル(MPS)(東京化成工業製)1.2gに代える以外は実施例6と同様にして反応させ、反応ポリマーを回収・乾燥させた。
1H−NMRでアクリル酸−3−(トリメトキシシリル)プロピルの4.02ppmのピーク面積とシクロオレフィンポリマーの0.5〜2.5ppmのピーク面積の比から、ポリマー1g中のアクリル酸−3−(トリメトキシシリル)プロピルの量は、13×10−5molと算出した。
50mlバイアル瓶中で、ポリカーボネート(PC)(帝人化成製、パンライトTS2050)3g、乾燥過酸化ベンゾイル0.1g、およびビニルピリジン(VP)0.3gをトルエン30mlに溶解した後、バイアル瓶を封管して窒素置換(20分バブリング)した。
オイルバスにて、100℃で攪拌しながら5時間反応させた。
反応液をメタノール150mlに投入してポリマーを沈澱。次いで、沈澱ポリマーをTHF40mlに溶解させた後、再びメタノール150mlに投入して沈澱させた。この操作を2回繰り返した後、沈澱ポリマーをジエチルエーテルで洗浄し、60℃の通風乾燥機で6時間乾燥した。
1H−NMRでピリジン環(8.3ppm)のピーク面積とポリカーボネートの7.0〜7.5ppmのベンゼン環のピーク面積の比から、ポリマー1g中のビニルピリジンモノマーユニットの量は、1.4×10−5molと算出した。
実施例9においてビニルピリジン(VP)をアクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEA)に代える以外は実施例9と同様にして反応させ、反応ポリマーを回収・乾燥させた。
1H−NMRでアクリル酸−2−ヒドロキシエチルの4.2ppmのピーク面積とポリカーボネートの7.0〜7.5ppmのベンゼン環のピーク面積の比から、ポリマー1g中のアクリル酸−2−ヒドロキシエチルモノマーユニットの量は、1.1×10−5molと算出した。
50mlバイアル瓶中で、ポリカーボネート(PC2)(帝人化成製、パンライトL1225L)3g、乾燥過酸化ベンゾイル0.1g、およびビニルピリジン(VP)0.3gをトルエン30mlに溶解した後、バイアル瓶を封管して窒素置換(20分バブリング)した。
オイルバスにて、100℃で攪拌しながら5時間反応させた。
反応液をメタノール150mlに投入してポリマーを沈澱。次いで、沈澱ポリマーをTHF40mlに溶解させた後、再びメタノール150mlに投入して沈澱させた。この操作を2回繰り返した後、沈澱ポリマーをジエチルエーテルで洗浄し、60℃の通風乾燥機で6時間乾燥した。
1H−NMRでピリジン環の8.3ppmのピーク面積とポリカーボネートの7.0〜7.5ppmのベンゼン環のピーク面積の比から、ポリマー1g中のビニルピリジンモノマーユニットの量は、1.7×10−5molと算出した。
実施例11においてビニルピリジン(VP)をアクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEA)に代える以外は実施例11と同様にして反応させ、反応ポリマーを回収・乾燥させた。
1H−NMRでアクリル酸−2−ヒドロキシエチルの4.2ppmのピーク面積とポリカーボネートの7.0〜7.5ppmのベンゼン環のピーク面積の比から、ポリマー1g中のアクリル酸−2−ヒドロキシエチルモノマーユニットの量は、1.3×10−5molと算出した。
50mlバイアル瓶中で、ポリアリレート(ユニチカ製、U−100)、乾燥過酸化ベンゾイル0.1g、およびビニルピリジン(VP)0.3gをトルエン30mlに溶解した後、バイアル瓶を封管して窒素置換(20分バブリング)した。
オイルバスにて、100℃で攪拌しながら5時間反応させた。
反応液をメタノール150mlに投入してポリマーを沈澱。次いで、沈澱ポリマーをTHF40mlに溶解させた後、再びメタノール150mlに投入して沈澱させた。この操作を2回繰り返した後、沈澱ポリマーをジエチルエーテルで洗浄し、60℃の通風乾燥機で6時間乾燥した。
1H−NMRでピリジン環の8.3ppmのピーク面積とポリアリレートの7.0〜7.5ppmのベンゼン環のピーク面積の比から、ポリマー1g中のビニルピリジンモノマーユニットの量は、1.2×10−5molと算出した。
ポリスチレン(PS)3gと過酸化ベンゾイル0.1gとのトルエン40ml溶液をバイアル瓶に入れて封管後、内部を窒素置換し、100℃で1時間攪拌した。次いで、窒素置換したヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)0.3g/トルエン1ml溶液を加えてさらに17時間攪拌した。
反応液をメタノール100mlに投入して生成ポリマーを析出させた。析出ポリマーを回収してトルエン30mlに溶解させ、これにメタノール100mlを加えてポリマーを析出させた。析出ポリマーを回収し、60℃で10時間乾燥させた。これをPS−HEMAとする。
IRスペクトルでは、原料のポリスチレンにはなかった新たなC=O伸縮振動に帰属されるピークが観られ、ヒドロキシエチルメタクリレートがポリスチレンにグラフトしていることが確認された。
塩化マグネシウム・六水和物 10gを水100mlに溶解し、これに5Nの水酸化ナトリウム20mlを滴下して水酸化マグネシウムを析出させた。生成したゲルを遠心分離して沈降させた。沈殿したゲルを水に分散させ、再度遠心沈降させた。この操作を計3回した後、沈降ゲルをメタノールに再分散させ、再び遠心沈降させてメタノールに置換されたゲルを得た。ゲル中の水酸化マグネシウム固形分は、25重量%であった。
生成水酸化マグネシウムの体積基準粒子径は、メタノール中で191nmであった。透過型電子顕微鏡で観察すると長径約100nm以下、厚さ約20nm以下の6角板状結晶であった。
上記水酸化マグネシウムゲル0.3gを、実施例1で得られたPLA−HEMA0.3g/塩化メチレン5ml溶液に攪拌混合すると、やや光を散乱する透明液となった。この透明液からゆっくりと溶媒を除くと透明固体が得られた。この透明固体を透過型電子顕微鏡で観察すると、水酸化マグネシウムナノ粒子が凝集することなく均一に分布している様子が観察された。
上記透明固体を40分間110℃下に置いてみたが白化は見られなかった。
また、上記固体のガラス転移温度Tgを測定したところ、Tg=82℃であった。これは通常のPLAよりも高温側へシフトしており、耐熱性が向上していることを示している。
実施例15で作製した水酸化マグネシウムゲル1.6gを実施例1で得られたPLA−HEMA0.4g/塩化メチレン5ml溶液に攪拌混合すると、やや光を散乱する透明液となった。この透明液からゆっくりと溶媒を除くとやや光を散乱する半透明固体が得られた。この半透明固体を透過型電子顕微鏡で観察すると、水酸化マグネシウムナノ粒子が凝集することなく均一に分布している様子が観察された。
上記半透明固体をバーナーの炎に1分間晒したところ、白化するが燃える様子はなかった。
実施例15で作製した水酸化マグネシウムゲル0.4gを実施例3で得られたPO−HEMA0.3g/トルエン5ml溶液に攪拌混合すると、やや光を散乱する透明液となった。この透明液からゆっくりと溶媒を除くと透明固体が得られた。この透明固体を透過型電子顕微鏡で観察すると、水酸化マグネシウムナノ粒子が凝集することなく均一に分布している様子が観察された。
平均粒子径18nmの酸化鉄ナノ粒子0.1gを含有するメタノール分散液0.4gを実施例5で得られたPO−AA0.3g/トルエン5ml溶液に攪拌混合すると、黄褐色透明液となった。この透明液からゆっくりと溶媒を除くと黄褐色半透明固体が得られた。この黄褐色半透明固体を透過型電子顕微鏡で観察すると、酸化鉄ナノ粒子が凝集することなく均一に分布している様子が観察された。
ゾル−ゲル法により体積基準粒子径31nmのシリカナノ粒子/メタノール分散液を作製し、透析により精製した。このシリカナノ粒子のζ電位を測定したところ、−20mVであった。次いで、メタノールをエタノールに置換した後、ベンゼン共沸により脱水エタノール分散液(濃度5重量%)とした。このエタノールをジオキサンに置換してシリカナノ粒子/ジオキサン分散液(濃度10重量%)とした。
このジオキサン分散液5gに、実施例9で得られたPC−VP0.6gを溶解させると、やや光を散乱する透明液となった。この透明液をバーコーターを用いてガラス板に塗布し、100℃の通風乾燥機で乾燥させると透明膜となった。この透明膜を電界放射型電子顕微鏡で観察したところ、シリカナノ粒子が一次粒子で均一分散した膜であった。
体積基準粒子径31nmのシリカナノ粒子/脱水エタノール分散液(濃度5重量%)10gに実施例9で得られたPC−VP0.6g/THF30ml/トルエン20ml溶液を加え、エバポレーターでエタノールとTHFを除いてシリカナノ粒子/PC−VPトルエン分散液(濃度10重量%)とした。分散液は、やや光を散乱する透明液となった。この透明液をバーコーターを用いてガラス板に塗布し、100℃の通風乾燥機で乾燥させると透明膜となった。この透明膜を電界放射型電子顕微鏡で観察したところ、シリカナノ粒子が一次粒子で均一分散した膜であった。
平均粒子径200nmのアルミナ粒子をメタノールに分散してζ電位を測定したところ、+19mVであった。このアルミナ粒子0.2gを、実施例10で得られたPC−HEA0.8g/トルエン10ml溶液に加えて攪拌すると半透明分散液となった。
この分散液をバーコーターを用いてガラス板に塗布し、100℃の通風乾燥機で乾燥させると半透明膜となった。この透明膜を電界放射型電子顕微鏡で観察したところ、アルミナ粒子が一次粒子で均一分散した膜であった。
実施例7で作製した水酸化マグネシウムゲル0.4gを実施例14で得られたPS−HEMA0.3g/トルエン5ml溶液に攪拌混合すると、やや光を散乱する透明液となった。この透明液からゆっくりと溶媒を除くと半透明固体が得られた。この半透明固体を透過型電子顕微鏡で観察すると、水酸化マグネシウムナノ粒子が凝集することなく均一に分布している様子が観察された。
過酸化ベンゾイル0.1g/ジオキサン28ml溶液をバイアル瓶に入れて封管後、内部を窒素置換し100℃で1時間攪拌した。次いで、窒素置換したヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)0.3g/ジオキサン1ml溶液を加えてさらに17時間攪拌した。
次いで、ポリ乳酸(PLA)3gを溶解させた後混合液を2つに分け、一方をメタノール100mlに投入して生成ポリマーを析出させた。次いで析出ポリマーを回収してテトラヒドロフラン30mlに溶解させ、これにメタノール100mlを加えてポリマーを析出させた。そして析出ポリマーを回収し、60℃で10時間乾燥させた。これを混合・洗浄PLAとする。
他方は、溶媒を減圧で除いて乾燥させ、不透明固体を得た。これを混合PLAとする。
上記両者のIRスペクトルを測定すると、前者混合・洗浄PLAではPLAのC=O伸縮振動に帰属されるピークしか観測されず、洗浄操作によってグラフトしていないポリマーは除かれていることがわかった。
他方、後者混合PLAでは、PLAのC=O伸縮振動に帰属されるピークと、それとは異なるC=O伸縮振動に帰属されるピーク(ポリヒドロキシエチルメタクリレートのC=O)が観られた。
次に、実施例15で作製した水酸化マグネシウムゲル0.4gを混合PLA0.4g/塩化メチレン5ml溶液に攪拌混合すると、半透明液となった。この半透明液からゆっくりと溶媒を除くと不透明固体が得られた。この不透明固体を透過型電子顕微鏡で観察すると、水酸化マグネシウムナノ粒子が凝集している様子が観察され、PLAにポリヒドロキシエチルメタクリレートを混合したものでは水酸化マグネシウムナノ粒子を良好に分散できないことがわかった。
Claims (8)
- マトリックス樹脂としてのグラフトポリマーにナノ粒子が分散したナノコンポジット。
- 前記グラフトポリマーは、母ポリマー部分とグラフト鎖部分とからなり、グラフト鎖部分が酸性官能基、塩基性官能基、4級アンモニウム基、アルキルエーテル基、アミド基、および水酸基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、請求項1に記載のナノコンポジット。
- 前記母ポリマー部分は、ポリオレフィン、ポリビニルアセタール、セルロース誘導体、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、およびポリスチレンのいずれかに属する構造を有する、請求項2に記載のナノコンポジット。
- 前記グラフトポリマーは、ビニルモノマーが母ポリマーにグラフト重合されてなる、請求項1に記載のナノコンポジット。
- 前記ビニルモノマーは、酸性官能基、塩基性官能基、4級アンモニウム基、アルキルエーテル基、アミド基、および水酸基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、請求項4に記載のナノコンポジット。
- 前記母ポリマーは、ポリオレフィン、ポリビニルアセタール、セルロース誘導体、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、およびポリスチレンのホモポリマーまたは共重合体のいずれかである、請求項4または5に記載のナノコンポジット。
- ポリオレフィン、ポリビニルアセタール、セルロース誘導体、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、およびポリスチレンのいずれかに属する構造を有する母ポリマー部分と、酸性官能基、塩基性官能基、4級アンモニウム基、アルキルエーテル基、アミド基、および水酸基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有するグラフト鎖部分とからなる、グラフトポリマー。
- 酸性官能基、塩基性官能基、4級アンモニウム基、アルキルエーテル基、アミド基、および水酸基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有するビニルモノマーが、ポリオレフィン、ポリビニルアセタール、セルロース誘導体、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、およびポリスチレンのホモポリマーまたは共重合体のいずれかである母ポリマーにグラフト重合されてなる、グラフトポリマー。
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