JP2006305966A - 積層体及びプリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無電解めっきを形成するための層A/非熱可塑性ポリイミドフィルムからなることを特徴とする積層体であって、層Aがシロキサン構造を有するポリイミド樹脂を含有し、且つ、非熱可塑性ポリイミドフィルムが特定の原料からなる非熱可塑性ポリイミドフィルムであることを特徴とする積層体によって、上記課題を解決しうる。
【選択図】 なし
Description
1)少なくとも、無電解めっきを形成するための層A/非熱可塑性ポリイミドフィルムからなることを特徴とする積層体であって、前記層Aはシロキサン構造を有するポリイミド樹脂を含有し、且つ、非熱可塑性ポリイミドフィルムは、2,2−ビスアミノフェノキシフェニルプロパンおよびパラフェニレンジアミンを必須成分とするジアミン成分と、ピロメリット酸二無水物および3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を必須成分とする酸二無水物成分を原料とする非熱可塑性ポリイミドフィルムであることを特徴とする積層体。
2)少なくとも、無電解めっきを形成するための層A/非熱可塑性ポリイミドフィルム/無電解めっきを形成するための層A’からなることを特徴とする積層体であって、前記層Aおよび層A’はシロキサン構造を有するポリイミド樹脂を含有し、且つ、非熱可塑性ポリイミドフィルムは、2,2−ビスアミノフェノキシフェニルプロパンおよびパラフェニレンジアミンを必須成分とするジアミン成分と、ピロメリット酸二無水物および3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を必須成分とする酸二無水物成分を原料とする非熱可塑性ポリイミドフィルムであることを特徴とする積層体。
3)前記非熱可塑性ポリイミドフィルムの原料であるジアミン成分として、さらにオキシジアニリンを含むことを特徴とする1)または2)に記載の積層体。
4)前記非熱可塑性ポリイミドフィルムが、ジアミン成分を基準として10〜50mol%の2,2−ビスアミノフェノキシフェニルプロパン、30〜60mol%のパラフェニレンジアミン、10〜30mol%のオキシジアニリンを用いることを特徴とする3)記載の積層体。
5)前記オキシジアニリンが、4,4’−オキシジアニリンである3)または4)記載の積層体。
6)1)〜5)のいずれか1項に記載の積層体の層Aおよび/または層A’上に無電解めっき皮膜が形成されていることを特徴とする積層体。
7)1)〜6)のいずれか1項に記載の積層体を用いることを特徴とするプリント配線板。
本発明にかかる積層体の第一の形態は、少なくとも、無電解めっきを形成するための層A/熱可塑性ポリイミドフィルムからなる構成であり、層Aがシロキサン構造を有するポリイミド樹脂を含有し、且つ、非熱可塑性ポリイミドフィルムが2,2−ビスアミノフェノキシフェニルプロパンおよびパラフェニレンジアミンを必須成分とするジアミン成分と、ピロメリット酸二無水物および3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を必須成分とする酸二無水物成分を原料とする非熱可塑性ポリイミドフィルムであることを特徴とする。また、本発明にかかる積層体の第二の形態は、少なくとも、無電解めっきを形成するための層A/非熱可塑性ポリイミドフィルム/無電解めっきを形成するための層A’からなる構成であり、層Aおよび層A’は、シロキサン構造を有するポリイミド樹脂を含有し、且つ非熱可塑性ポリイミドフィルムが2,2−ビスアミノフェノキシフェニルプロパンおよびパラフェニレンジアミンを必須成分とするジアミン成分と、ピロメリット酸二無水物および3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を必須成分とする酸二無水物成分を原料とする非熱可塑性ポリイミドフィルムであることを特徴とする。
(1)無電解めっきを形成するための層A/非熱可塑性ポリイミドフィルムからなる積層体
本発明の積層体の第一の態様である、非熱可塑性ポリイミドフィルムの片面に無電解めっきを形成する層Aを有する積層体について説明する。
(層A)
本発明の層Aを構成するポリイミド樹脂は、無電解めっきとの接着性に優れるという点から、シロキサン構造を有するポリイミド樹脂となっている。
ポリイミド樹脂は、酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られる。以下、酸二無水物成分について説明する。
一般式(1)で表されるジアミン成分を用いることにより、得られるポリイミド樹脂は、無電解めっき層と強固に接着するという特徴を有するようになる。
1)芳香族ジアミンを有機極性溶媒中に溶解し、これと実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させて重合する方法。
2)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過小モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端に酸無水物基を有するプレポリマーを得る。続いて全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
3)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過剰モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端にアミノ基を有するプレポリマーを得る。続いてここに芳香族ジアミン化合物を追加添加後、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いて重合する方法。
4)芳香族テトラカルボン酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解及び/または分散させた後、実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
5)実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンの混合物を有機極性溶媒中で反応させて重合する方法。
次に本発明の積層体に用いられる非熱可塑性ポリイミドフィルムについて説明する。本発明の積層体において、非熱可塑性ポリイミドフィルムは使用されるプリント配線板の種類により以下のような機能を担っている。本発明の積層体が用いられるプリント配線板の形態の1つとして、フレキシブルプリント配線板がある。この場合、非熱可塑性ポリイミドフィルムは基材としての役割を担う。また、本発明の積層体が用いられるプリント配線板の別の形態として、ビルドアップ配線板等の多層プリント配線板がある。この場合、非熱可塑性ポリイミドフィルムは低熱膨張性及び層間距離を一定に保つという役割を担う。
重合方法としてはあらゆる公知の方法およびそれらを組み合わせた方法を用いることができる次のような方法が挙げられる。すなわち、
1)芳香族ジアミンを有機極性溶媒中に溶解し、これと実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させて重合する方法。
2)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過小モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端に酸無水物基を有するプレポリマーを得る。続いて、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
3)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過剰モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端にアミノ基を有するプレポリマーを得る。続いてここに芳香族ジアミン化合物を追加添加後、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いて重合する方法。
4)芳香族テトラカルボン酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解及び/または分散させた後、実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
5)実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンの混合物を有機極性溶媒中で反応させて重合する方法。
また、本発明において特に好ましいポリイミドフィルムの製造工程は、
a) 有機溶剤中で芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させてポリアミド酸溶液を得る工程、
b)上記ポリアミド酸溶液を含む製膜ドープを支持体上に流延する工程、
c)支持体上で加熱した後、支持体からゲルフィルムを引き剥がす工程、
d)更に加熱して、残ったアミド酸をイミド化し、かつ乾燥させる工程、
を含むことが好ましい。
上記工程において無水酢酸等の酸無水物に代表される脱水剤と、イソキノリン、β−ピコリン、ピリジン等の第三級アミン類等に代表されるイミド化触媒とを含む硬化剤を用いても良い。
以下本発明の好ましい一形態、化学イミド法を一例にとり、ポリイミドフィルムの製造工程を説明する。ただし、本発明は以下の例により限定されるものではなく、製膜条件や加熱条件は、ポリアミド酸の種類、フィルムの厚さ等により、変動し得る。
ゲルフィルムは、ポリアミド酸からポリイミドへの硬化の中間段階にあり、自己支持性を有し、式(1)
(A−B)×100/B・・・・(1)
式(1)中
A,Bは以下のものを表す。
A:ゲルフィルムの重量
B:ゲルフィルムを450℃で20分間加熱した後の重量
から算出される揮発分含量は5〜500重量%の範囲、好ましくは5〜200重量%、より好ましくは5〜150重量%の範囲にある。この範囲のフィルムを用いることが好適であり、焼成過程でフィルム破断、乾燥ムラによるフィルムの色調ムラ、特性ばらつき等の不具合が起こることがある。
脱水剤の好ましい量は、ポリアミド酸中のアミド酸ユニット1モルに対して、0.5〜5モル、好ましくは1.0〜4モルである。
また、イミド化触媒の好ましい量はポリアミド酸中のアミド酸ユニット1モルに対して、0.05〜3モル、好ましくは0.2〜2モルである。
ポリアミド酸を合成するための好ましい溶媒は、ポリアミド酸を溶解する溶媒であればいかなるものも用いることができるが、アミド系溶媒すなわちN,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどであり、N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドが特に好ましく用い得る。
また、摺動性、熱伝導性、導電性、耐コロナ性、ループスティフネス等のフィルムの諸特性を改善する目的でフィラーを添加することもできる。フィラーとしてはいかなるものを用いても良いが、好ましい例としてはシリカ、酸化チタン、アルミナ、窒化珪素、窒化ホウ素、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、雲母などが挙げられる。
1.重合前または途中に重合反応液に添加する方法
2.重合完了後、3本ロールなどを用いてフィラーを混錬する方法
3.フィラーを含む分散液を用意し、これをポリアミド酸有機溶媒溶液に混合する方法
などいかなる方法を用いてもよいが、フィラーを含む分散液をポリアミド酸溶液に混合する方法、特に製膜直前に混合する方法が製造ラインのフィラーによる汚染が最も少なくすむため、好ましい。フィラーを含む分散液を用意する場合、ポリアミド酸の重合溶媒と同じ溶媒を用いるのが好ましい。また、フィラーを良好に分散させ、また分散状態を安定化させるために分散剤、増粘剤等をフィルム物性に影響を及ぼさない範囲内で用いることもできる。
本発明の積層体の第二の態様である、少なくとも、非熱可塑性ポリイミドフィルムの両面に無電解めっきを形成する層を有する積層体について説明する。
本発明に係る無電解めっきとしては、無電解銅めっき、無電解ニッケルめっき、無電解金めっき、無電解銀めっき、無電解錫めっき、等を挙げる事ができ本発明に使用可能であるが、工業的観点、耐マイグレーション性等の電気特性の観点より、無電解銅めっき、無電解ニッケルめっきが好ましく、特に好ましくは無電解銅めっきである。本発明の積層体に無電解めっきをする場合、積層体に直接無電解めっきを施してもよいし、デスミア処理を施した後、無電解めっきを施してもよい。
本発明の積層体は、上述のように、少なくとも、層A/非熱可塑性ポリイミドフィルムからなる構成である。また、少なくとも、層A/非熱可塑性ポリイミドフィルム/層A’からなる構成である。また、上記積層体の第一の形態において、層Aの上に無電解めっき皮膜が形成された積層体であってもよいし、上記積層体の第二の形態において、層AあるいはA’の上の無電解めっき皮膜が形成された積層体であってもよいし、層AおよびA’の上無電解めっき皮膜が形成された積層体であってもよい。 層Aおよび層A’は、無電解めっき皮膜と強固に接着せしめるため、シロキサン構造を有するポリイミド樹脂を含有することを特徴とする。
次に本発明にかかる積層体の製造方法について説明するが、これに限定されるものではない。先ず、層Aに含まれるポリイミド樹脂および必要に応じて他の成分を適当な溶媒に添加し撹拌し、均一に溶解・分散化した層Aに対応する樹脂溶液を得る。続いて本発明に用いる非熱可塑性ポリイミドフィルム上に層A溶液を流延塗布し、その後層Aに対応する樹脂溶液を乾燥させることにより本発明の層A/非熱可塑性ポリイミドフィルム構成の積層体を得ることができる。
本発明の積層体は、プリント配線板用途に好ましく用いる事ができる。
また、層Aと無電解めっき層との接着性を向上させる目的で、無電解めっき層を形成後に加熱処理を施すことも可能である。
〔半田耐熱性〕
層A/非熱可塑性ポリイミドフィルムからなる積層体、若しくは層A/非熱可塑性ポリイミドフィルム/層A’からなる積層体、若しくは層A/非熱可塑性ポリイミドフィルム/接着フィルム層/銅張積層板からなる積層体の露出する層A、層A’表面に銅層の形成を行った。銅層の形成は、デスミアおよび無電解銅めっきを行った後、無電解めっき銅上に厚さ18μmの電解めっき銅層を形成して行った。上記積層体に180℃、30分の加熱乾燥処理を施した後、15mm、30mmの大きさに切断し、温度30℃、湿度70%の条件下に200時間放置して試験片とした。最高到達温度が260℃となるように設定した条件にて上記試験片をIRリフロー炉に投入し、半田耐熱性試験とした。IRリフロー炉はCIS社製リフロー炉FT−04を用いた。尚、この試験は繰り返し3回行い、膨れのないものを合格(○)、膨れのあるものを不合格(×)として評価を行った。
〔表面粗度Ra測定〕
上記半田耐熱性試験項目のサンプル作製手順においてデスミアまで行った状態のサンプルを用い、層Aの表面粗度Raの測定を行った。測定は、光波干渉式表面粗さ計(ZYGO社製NewView5030システム)を用いて下記の条件で層Aの算術平均粗さを測定した。
(測定条件)
対物レンズ:50倍ミラウ
イメージズーム:2
FDA Res:Normal
(解析条件)
Remove:Cylinder
Filter:High Pass
Filter Low Waven:0.002mm
〔微細配線形成性〕
層A/非熱可塑性ポリイミドフィルムからなる積層体、若しくは層A/非熱可塑性ポリイミドフィルム/層A’からなる積層体、若しくは層A/非熱可塑性ポリイミドフィルム/接着剤層/銅張積層板からなる積層体の露出する層A、層A’表面の全面に無電解銅めっきを施した後、180℃、30分の加熱処理を施した。その後、形成した銅めっき層上にレジストパターンを形成し、厚み8μmの電解銅めっきを施した後、レジストパターンを剥離し、さらに露出しためっき銅を硫酸/過酸化水素系エッチャントで除去して、L/S=10μm/10μmの配線を有するプリント配線板を作製した。該プリント配線板の配線が、断線や形状不良なく良好に作製できている場合を合格(○)とし、断線や形状不良を生じている場合を不合格(×)として評価を行った。
容量2000mlのガラス製フラスコに、信越化学工業株式会社製KF−8010を37g(0.045mol)と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル21g(0.105mol)と、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと呼ぶ)を投入し、撹拌しながら溶解させ、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(無水フタル酸)78g(0.15mol)を添加、約1時間撹拌し、固形分濃度30%ポリアミド酸のDMF溶液を得た。上記ポリアミド酸溶液をテフロン(登録商標)コートしたバットにとり、真空オーブンで、200℃、120分、665Paで減圧加熱し、シロキサン構造を有するポリイミド樹脂1を得た。
容量2000mlのガラス製フラスコに、信越化学工業株式会社製KF−8010を62g(0.075mol)と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル15g(0.075mol)と、DMFを投入し、撹拌しながら溶解させ、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(無水フタル酸)78g(0.15mol)を添加、約1時間撹拌し、固形分濃度30%ポリアミド酸のDMF溶液を得た。上記ポリアミド酸溶液をテフロン(登録商標)コートしたバットにとり、真空オーブンで、200℃、120分、665Paで減圧加熱し、シロキサン構造を有するポリイミド樹脂2を得た。
〔層Aを形成する溶液の調合例1〕
ポリイミド樹脂1をジオキソランに溶解させ、層Aを形成する溶液(a)を得た。固形分濃度は5重量%となるようにした。
〔層Aを形成するの調合例2〕
ポリイミド樹脂2をジオキソランに溶解させ、層Aを形成する溶液(b)を得た。固形分濃度は5重量%となるようにした。
〔層Aを形成するの調合例3〕
ジャパンエポキシレジン(株)社製ビフェニル型エポキシ樹脂のYX4000H32.1g、和歌山精化工業(株)社製ジアミンのビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン17.9g、四国化成工業(株)社製のエポキシ硬化剤、2,4−ジアミノ−6−[2′−ウンデシルイミダゾリル−(1′)]ーエチル−s―トリアジン0.2gをジオキソランに溶解させ、固形分濃度5%の溶液(c)を得た。溶液(a)80gと溶液(c)20gを混合し、層Aを形成する溶液(d)を得た。
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)/4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−ODA)/パラフェニレンジアミン(p−PDA)/3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)/ピロメリット酸二無水物(PMDA)をモル比25/25/50/30/70の割合で用いてポリアミド酸のDMF溶液(固形分濃度18wt%、2750ポイズ(23℃))を得た。
BAPP/4,4’−ODA/p−PDA/3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)/PMDAをモル比35/15/50/25/75で用いた以外は実施例1と同様にして幅1028mmのポリイミドフィルムQを得た。
容量2000mlのガラス製フラスコに、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン41g(0.143mol)と、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル1.6g(0.007mol)と、DMFを投入し、撹拌しながら溶解させ、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(無水フタル酸)78g(0.15mol)を添加、約1時間撹拌し、固形分濃度30%ポリアミド酸のDMF溶液を得た。上記ポリアミド酸溶液をテフロン(登録商標)コートしたバットにとり、真空オーブンで、200℃、180分、665Paで減圧加熱し、ポリイミド樹脂3を得た。ポリイミド樹脂3をジオキソランに溶解させ、溶液(e)を得た。固形分濃度は20重量%となるようにした。また、ジャパンエポキシレジン(株)社製ビフェニル型エポキシ樹脂のYX4000H32.1g、和歌山精化工業(株)社製ジアミンのビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン17.9g、四国化成工業(株)社製のエポキシ硬化剤、2,4−ジアミノ−6−[2′−ウンデシルイミダゾリル−(1′)]ーエチル−s―トリアジン0.2gをジオキソランに溶解させ、固形分濃度50%の溶液(f)を得た。溶液(e)40gと溶液(f)16gとを混合し、溶液(g)を得た。該溶液(g)を支持体となる高分子フィルム(商品名セラピールHP、東洋メタライジング社製)の表面上に流延塗布した。その後、熱風オーブンにて60℃、100℃、120℃、150℃の温度で乾燥させ、厚み35μmの接着フィルムSを得た。
層Aを形成する溶液(a)を、非熱可塑性ポリイミドフィルムの片面に流延塗布した。その後、熱風オーブンにて60℃、2分乾燥させた後、180℃、60分の温度で乾燥させ、厚み2μmの層A/厚み25μmの非熱可塑性ポリイミドフィルムからなる積層体を得た。該積層体を用いて各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表3に示す。
表3に示す層Aを形成する溶液、及び非熱可塑性ポリイミドフィルムを用いて、実施例1と同様の手順で積層体を得た。該積層体を用いて各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表3に示す。
層Aを形成する溶液(a)を、非熱可塑性ポリイミドフィルムの片面に流延塗布した。その後、熱風オーブンにて60℃、2分乾燥させ、厚み2μmの層A/厚み25μmの非熱可塑性ポリイミドフィルムからなる積層体を得た。次に、層A’を形成する溶液(a)を、該積層体の層Aと反対の面に流延塗布した後、熱風オーブンにて60℃、2分乾燥させ、さらに180℃、60分の温度で乾燥させて、厚み2μmの層A/厚み25μmの非熱可塑性ポリイミドフィルム/厚み2μmの層A’からなる積層体を得た。該積層体を用いて各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表3に示す。
層Aを形成する溶液(a)を、非熱可塑性ポリイミドフィルムの片面に流延塗布した。その後、熱風オーブンにて60℃、2分乾燥させ、厚み2μmの層A/厚み25μmの非熱可塑性ポリイミドフィルムからなる積層体を得た。次に、該積層体、接着フィルムS、銅張積層板(CCL−HL950K TypeSK、三菱ガス化学社製)を対向させ、温度180℃、圧力3MPa、真空下の条件で60分の加熱加圧を行い、層A/非熱可塑性ポリイミドフィルム/接着フィルム層/銅張積層板からなる積層体を得た。該積層体を用いて各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表3に示す。
溶液(c)を用いて層Aを形成し、非熱可塑性ポリイミドフィルムTとして、(株)カネカ製のアピカルAHを無処理のまま用いたことを除いては実施例1と同様にして厚み2μmの層A/厚み25μmの非熱可塑性ポリイミドフィルムからなる積層体を得た。該積層体を用いて各種評価項目の評価手順に従い評価した。評価結果を表4に示す。表4から分かるように、層A/無電解めっき皮膜界面で剥離が生じたため、微細配線形成ができなかった。また、半田耐熱性試験においても、層A/無電解めっき皮膜界面で発泡が生じた。
Claims (7)
- 少なくとも、無電解めっきを形成するための層A/非熱可塑性ポリイミドフィルムからなることを特徴とする積層体であって、前記層Aはシロキサン構造を有するポリイミド樹脂を含有し、且つ、非熱可塑性ポリイミドフィルムは、2,2−ビスアミノフェノキシフェニルプロパンおよびパラフェニレンジアミンを必須成分とするジアミン成分と、ピロメリット酸二無水物および3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を必須成分とする酸二無水物成分を原料とする非熱可塑性ポリイミドフィルムであることを特徴とする積層体。
- 少なくとも、無電解めっきを形成するための層A/非熱可塑性ポリイミドフィルム/無電解めっきを形成するための層A’からなることを特徴とする積層体であって、前記層Aおよび層A’はシロキサン構造を有するポリイミド樹脂を含有し、且つ、非熱可塑性ポリイミドフィルムは、2,2−ビスアミノフェノキシフェニルプロパンおよびパラフェニレンジアミンを必須成分とするジアミン成分と、ピロメリット酸二無水物および3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を必須成分とする酸二無水物成分を原料とする非熱可塑性ポリイミドフィルムであることを特徴とする積層体。
- 前記非熱可塑性ポリイミドフィルムの原料であるジアミン成分として、さらにオキシジアニリンを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
- 前記非熱可塑性ポリイミドフィルムが、ジアミン成分を基準として10〜50mol%の2,2−ビスアミノフェノキシフェニルプロパン、30〜60mol%のパラフェニレンジアミン、10〜30mol%のオキシジアニリンを用いることを特徴とする請求項3のいずれか1項に記載の積層体。
- 前記オキシジアニリンが、4,4’−オキシジアニリンである請求項3または4記載の積層体。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体の層Aおよび/または層A’上に無電解めっき皮膜が形成されていることを特徴とする積層体。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層体を用いることを特徴とするプリント配線板。
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