JP2006305875A - 粘着フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 印刷画像や文字の欠けやゆがみが発生することが無い、表面平滑性に優れた粘着フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】 樹脂フィルム基材に粘着剤層を積層した粘着フィルムの製造方法であって、
溶融押出機から押し出された熱可塑性樹脂を主成分とする溶融混練物を、
軸線を平行に調整した、金属ロール及び表面のゴム硬度が30〜60であるゴムロール間を通過させることにより、前記溶融混練物からなる樹脂フィルム基材を製造し、
前記樹脂フィルム基材の前記ゴムロールに接した面上に粘着剤層を設けることを特徴とする粘着フィルムの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、樹脂成型品に貼付するラベルとして、表面印刷の欠けやゆがみが無い表面平滑性に優れた粘着フィルムの製造方法に関する。
ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)等のスチレン系樹脂を成形してなるスチレン系被着体は、OA機器や家電製品の筐体として利用されている。これら筐体には一般的に注意や警告を表示するラベルが貼付されるが、ラベルはその原材料である粘着フィルムを印刷加工して作製されている。近年、ラベル原材料である粘着フィルムの基材に筐体と同素材のスチレン系樹脂基材粘着フィルムを用いることにより、ラベルを筐体から剥がさずに粉砕、溶融、ペレット化、再成形することで筐体の再生利用が行われている。その具体的な技術が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
ところで、着色顔料(マスターバッチ)をスチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂中に添加して着色する場合、分散不良により顔料の凝集物がフィルム表面の突起物になりやすい。フィルム表面に突起があると印刷加工の際に印刷インキの転移不良や画像のゆがみが発生し、注意や警告を示すラベルとして致命的な欠陥となる。また、スチレン−ブタジエンブロック共重合体は重合体の骨格中に不飽和結合を含むブロック共重合体であるため熱的に不安定であり、押出製膜時にゲル等の異物が混入しやすい。また、スチレン系樹脂を50μm〜120μmのフィルムに製膜した場合、ゲルや異物の大きさがフィルムの厚さを越え、フィルムの両表面に突起することが多い。ゲル発生が少ないスチレン系樹脂フィルムの製造方法が公開されている(例えば、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8参照)。しかし、着色顔料の凝集物等の異物が混入した場合には効果がなく、突起物を軽減する手段としては十分な効果が得られなかった。
スチレン系樹脂フィルムの製膜方法として、インフレーション製膜法やTダイ製膜法があり、必要に応じて製膜直後に延伸される。Tダイ製膜機では直線状のスリットダイから溶融フィルムを押し出し、金属製の冷却ロールに密着させ冷却させるが、フィルムと冷却ロールの密着を高めるために、エア・ナイフキャスト法、エアチャンバ法などの空気を吹き付け、フィルムを冷却ロールに密着させる方法やタッチロール法と呼ばれるゴムロールで押し付けてフィルムを冷却ロールに密着させる方法がある。タッチロール法はエンボス彫刻されたロールを使用することでフィルム表面のエンボス加工も兼ねる場合がある。しかし、従来のタッチロール法ではニップ圧やゴムロール硬度が考慮されておらず、ゲルや異物を片面に寄せる効果は期待されていない。
また、表面層のゴム硬度が50〜90であるタッチロールを用いて、押し出し成型された熱可塑性樹脂フィルムを押圧しながら巻き取るフィルム卷状体の製造方法が開示されている(特許文献9参照)。しかしながら、該技術は空気を巻き込まず、外観の良いフィルム卷状体の製造方法に関するものであり、熱可塑性樹脂フィルムを金属ロールとゴムロール間に通すこと、及びフィルム表面の突起物を軽減する方法について開示するものではない。
特開平10−105063 特開平11−237840 特開2000−338882 特開2003−183604 特許第3367053 特開平11−292995 特開2000−186179 特開2003−14140 特開2001−180850
したがって、本発明の目的は、印刷画像や文字の欠けやゆがみが発生することが無い、表面平滑性に優れた粘着フィルムの製造方法を提供するものである。
本発明者等は鋭意研究の結果、以下の粘着フィルムの製造方法によって上記課題が解決できることを見いだした。すなわち、熱可塑性樹脂を溶融押し出し直後に金属ロールとゴム硬度30〜60のゴムロールで挟持することにより、フィルム基材中のゲルや異物がゴムロールに接する面側(粘着剤層を積層する面)に移動し、反対面の金属ロールに接するフィルム基材表面(印刷加工する面)にゲルや異物による突起を無くすことができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、樹脂フィルム基材に粘着剤層を積層した粘着フィルムの製造方法であって、溶融押出機から押し出された熱可塑性樹脂を主成分とする溶融混練物を、軸線を平行に調整した、金属ロール及び表面のゴム硬度が30〜60であるゴムロール間を通過させることにより、前記溶融混練物からなる樹脂フィルム基材を製造し、前記樹脂フィルム基材の前記ゴムロールに接した面上に粘着剤層を設けることを特徴とする粘着フィルムの製造方法を提供するものである。
本発明により製造された粘着フィルムは、表面平滑性に優れているため表面印刷の欠けやゆがみが発生しない。したがって、電子機器等の筐体に使用する樹脂成型品に貼付して、使用上の注意や警告を示すラベルを作製するための粘着フィルムとして適している。特に、熱可塑性樹脂として、スチレン系の樹脂を使用した場合、本発明の効果は顕著である。したがって、特に本発明では、熱可塑性樹脂としてスチレン系樹脂を使用することが好ましく、それを用いて製造した粘着フィルムの表面に印刷を行ったラベルは、スチレン系樹脂の成形体に貼付して使用する用途に適している。そのようなラベルの使用方法としては、ラベルを筐体から剥がさずに粉砕、溶融、ペレット化、再成形することで筐体の再生利用を行うための使用方法が適している。
本発明で使用する熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、アクリル樹脂、等を使用することができる。中でも、本発明では、下記の、スチレン系樹脂を使用することが好ましく、スチレン系樹脂の中でもスチレン−ブタジエン系樹脂を使用することがより好ましい。
スチレン系樹脂としては、ポリスチレン樹脂(GPPS樹脂)、スチレン−ブタジエン系樹脂として、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、又はスチレンとブタジエンをブロック重合した樹脂もしくはスチレン−ブタジエン樹脂にスチレンをグラフト重合させた樹脂(以上、耐衝撃性ポリスチレン樹脂;HIPS樹脂)、また、GPPS樹脂とHIPS樹脂をブレンドした耐衝撃性ポリスチレン樹脂(MIPS樹脂)、あるいは、スチレン−アクリロニトリル共重合樹脂(AS樹脂)、スチレン−メタクリル酸メチル共重合樹脂、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合樹脂(ABS樹脂)、ポリフェニレンエーテルにGPPSをアロイした変性ポリフェニレンエーテル樹脂(変性PPE樹脂)等が挙げられる。好ましくは柔軟性を有するHIPS樹脂やMIPS樹脂である。より好ましくはHIPS樹脂である。
HIPS樹脂中のスチレン−ブタジエン共重合構造(SBR)はフィルムに耐衝撃性や柔軟性を付与する目的で添加もしくは共重合される。SBRの共重合比率は30〜80質量%が好ましく、より好ましくは35〜65質量%である。30質量%未満では耐衝撃性が乏しくフィルムが切れやすいために粘着塗工時やラベル加工時にカス取り作業などの作業性が劣る。80%を超えるとフィルムが柔らかくなりすぎラベルの貼付作業性が劣るようになる。
フィルムを着色する場合は、酸化チタンなどの無機顔料もしくは有機顔料を熱可塑性樹脂で練った着色剤(マスターバッチ)を添加することができる。添加量はフィルムベースとなる熱可塑性樹脂100質量部に対して、着色顔料を含有するマスターバッチを添加して、着色顔料の添加率が10〜40質量部にすることが好ましく、より好ましくは10〜20質量部である。10質量部未満ではフィルムの隠蔽性が劣る。40質量部以上ではフィルムの耐衝撃性が乏しくなり粘着塗工時やラベル加工時の作業性が劣る。
熱可塑性樹脂フィルムの製膜方法としては、溶融押出機から押し出された熱可塑性樹脂を主成分とする溶融混練物を押し出し直後にニップできるTダイ製膜法が好ましく、さらに軸線を平行に調整した金属ロールとゴムロールでニップできるタッチロール法が好ましい。金属ロール及びゴムロール間のニップ圧は0.5〜2.5N/cmであることが好ましく、1.0〜2.0N/cmであることが特に好ましい。ニップした際にフィルム中のゲルや異物をゴムロール面側へ寄せるにはゴムロールのゴム硬度は30〜60が好ましく、30〜40が特に好ましい。ゴムロールの材質は特に限定しないが、溶融された樹脂温度に耐えられる材質が好ましく、高温での連続使用可能なシリコーンゴムロールが特に好ましい。ゴム硬度が上記範囲であると、ニップ圧が十分に得られてゲルや異物を片面へ寄せる圧力が十分であり、また、弾力が適度であり、ゲルや異物が金属ロールに接する面側へ戻されたり、フィルム表面に突出することが起きにくい。一方、金属ロールについては、熱可塑性樹脂フィルム基材の印刷面になるため、表面印刷のゆがみや欠けが発生しないよう鏡面とすることが好ましい。また、金属ロールの材質は特に限定しないが、表面をクロームメッキしたステンレスロールが好ましい。金属ロールは中空になっており、冷却水を内部循環して熱可塑性樹脂フィルムの冷却を兼ねることが好ましい。
熱可塑性樹脂フィルム基材の厚さは50〜120μmであることが好ましく、60〜80μmであることがより好ましい。
熱可塑性樹脂フィルム基材の表面改質として一般的に表面へのコロナ処理が施されるが、シール印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等の印刷や熱転写印字した場合にはインキの密着が悪く、筐体に貼付して注意や警告を表示するラベルに使用すると印刷や印字の脱落が発生しやすい。したがって、熱可塑性樹脂フィルム基材表面にインキを密着させるためのアンカーコート層を設けることが好ましい。この場合、熱可塑性樹脂フィルム基材の表面に直接アンカーコート層を形成させると、アンカーコート層が該フィルムに密着しにくいので、フィルム表面にコロナ処理を施し、その上へアンカーコート層を形成させることが好ましい。
このような条件を満たすアンカーコート層は、インキ受理性樹脂および分散媒からなるコート剤を熱可塑性樹脂フィルム基材の片面に塗工し、乾燥することによって形成される。アンカーコート層を片面に形成した熱可塑性樹脂フィルム基材をロール状に巻いた場合に、コート剤と反対側の未塗工のフィルム表面が不必要に密着するのを防止する目的でブロッキング防止剤を添加する場合もある。また、コート剤には性能を阻害しない範囲で、必要に応じて帯電防止剤、紫外線吸収剤等を添加しても良い。インキ受理性樹脂としては、公知のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ニトロセルロース等を使用することができる。分散媒にはスチレン系樹脂フィルム基材を溶解しないものを選択する。基本的にはイソプロピルアルコールやエタノール等のアルコールを主体とするものである。ブロッキング防止剤には、公知の合成シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン等の無機系添加剤、ポリエチレンワックス樹脂等の有機系添加剤を使用することができる。コート剤の配合は、インキ受理性樹脂20〜30質量部、分散媒は60〜70質量部、ブロッキング防止剤1〜5質量部が好ましい。コート剤の塗工量は0.5〜3.0g/m2が好ましく、より好ましくは1.0〜2.0g/m2である。
コート剤の熱可塑性樹脂フィルム基材への塗工方法は公知の方法で行われる。例えば、ナイフコーター、グラビアコーター、ロールコーター等を使用して塗工することができる。好ましくは、グラビアコーターである。
熱可塑性樹脂フィルム基材に積層する粘着剤としては、樹脂組成については特に限定されず公知の粘着剤が使用でき、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられる。また、粘着剤の形態としては溶剤系、水系エマルジョン等が挙げられる。
粘着剤の凝集力を上げるために、粘着剤に架橋剤を添加しても良い。架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、キレート系架橋剤等が挙げられる。また、粘着剤には性能を阻害しない範囲で、必要に応じて各種添加剤を添加しても良い。例えば、粘着付与樹脂、充填剤、顔料、老化防止剤、紫外線吸収剤、増粘剤等が挙げられる。好ましくは、耐久性に優れ粘着力を制御しやすいアクリル系粘着剤である。
粘着剤の塗工量は、乾燥重量で10〜30g/m2の範囲が好ましい。10g/m2未満ではフィルムの片面に寄せられたゲルや異物を粘着剤によって十分に埋没されず、表面突起の要因となる。一方、30g/m2を超えるとラベル加工時に粘着剤のはみ出しが発生する要因となる。
本発明の粘着フィルムの製造における粘着剤層の積層は転写法等の公知の方法で行われる。粘着剤の塗工装置には公知の装置が使用でき、例えば、ナイフコーター、コンマコーター、グラビアコーター、ロールコーター等が挙げられる。塗工装置にて、固形分20〜60質量%に調整された粘着剤を剥離ライナーに塗工する。剥離ライナーには公知のものが使用でき、例えば、ポリエチレンラミネート紙、グラシン紙、クレーコート紙、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム等にシリコーン化合物の剥離層を形成したものが好適に使用できる。剥離ライナーに塗工され熱風乾燥された粘着剤を、スチレン系樹脂フィルム基材と貼り合わせて巻き取ることにより、粘着剤がスチレン系樹脂フィルム基材に転写される。一方、スチレン系樹脂フィルム基材に直接粘着剤を塗工する方法は、乾燥炉中でスチレン系樹脂フィルム基材の変形や収縮が起こるため、本用途の粘着フィルム製造には適さない。
以下に実施例および比較例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特にことわりがない限り質量基準を示す。
(1)アンカーコート剤の調製 インキ受理性樹脂としてアクリル樹脂(綜研化学製「サーモラックEF−32」)を30部、分散媒としてエタノールとイソプロピルアルコールの4:1混合溶剤を65部、ブロッキング防止剤として合成シリカ(富士シリシア化学製「サイリシア350」)を5部添加し、合計100部の配合液を調整した。ペイントコンディショナーを使用して配合液を20分間分散し、固形分35%のアンカーコート剤を得た。
(2)粘着剤主剤の合成
攪拌機、寒流冷却器、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入口を備えた反応容器に、n−ブチルアクリレート92.9部、酢酸ビニル5部、アクリル酸2部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1部と重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2部を酢酸エチル100部に溶解し、80℃で8時間重合して、質量平均分子量70万のアクリル共重合体溶液を得た。次に、前記アクリル共重合体溶液の固形分100部に対して特殊ロジンエステル系粘着付与樹脂(荒川化学工業製「スーパーエステルA100」)を15部およびロジンエステル系粘着付与樹脂(荒川化学工業製「ペンセルD135」)を5部添加し、酢酸エチルを加えて均一に混合して固形分45%の粘着剤主剤aを得た。
(3)粘着剤の調整
〔粘着剤(I)〕上記の粘着剤主剤(a)100質量部にイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業社製『コロネートL−55』)2.3部を添加し15分間攪拌して、粘着剤(I)を得た。
〔実施例1〕
〔スチレン系樹脂フィルム基材(A)〕スチレン60部とSBR40部の割合でグラフト重合させたHIPS樹脂100部に、50%の酸化チタンを含有するマスターバッチを40部添加した配合物を、Tダイ製膜機を使用して200℃で溶融して押し出し、直後に冷却水を内部循環した直径500mmの中空金属ロール(加納商事製鏡面ドラム)と直径200mmでゴム硬度30のシリコーンゴムロール(加貫ローラー製作所製タフコン白930)でニップ(ニップ圧1.0N/cm)し厚さ50μmの無延伸フィルムを得た。次に、該フィルムの両面にコロナ放電処理を施した。更に、両面コロナ放電処理したフィルムの金属ロール面に接していたフィルム基材表面に(1)で作製したアンカーコート剤を、グラビアコーターを使用して塗工し塗工量2.5g/m2のアンカーコート層を設け、スチレン系樹脂フィルム基材(A)を得た。
ポリエチレンラミネート紙にシリコーン化合物を塗工した剥離シート(王子製紙社製『OKB−105NC』)に、粘着剤(I)を塗工して80℃で90秒間乾燥させて乾燥重量20g/m2の粘着剤層を形成せしめ、スチレン系樹脂フィルム基材(A)と貼り合わせて粘着シートを得た。
〔実施例2〕
〔スチレン系樹脂フィルム基材(B)〕上記スチレン系樹脂フィルム基材(A)の製造において、無延伸フィルムの厚さが120μmである以外は実施例1と同様の条件でスチレン系樹脂フィルム基材(B)を得た。
スチレン系樹脂フィルム基材(B)を使用した以外は実施例1と同様な条件で粘着シートを得た。
〔実施例3〕
〔スチレン系樹脂フィルム基材(C)〕上記スチレン系樹脂フィルム基材(A)の製造において、ゴム硬度60のシリコーンゴムロール(加貫ローラー製作所製タフコン白960)でニップした以外は実施例1と同様の条件でスチレン系樹脂フィルム基材(C)を得た。
スチレン系樹脂フィルム基材(C)を使用した以外は実施例1と同様な条件で粘着シートを得た。
〔比較例1〕
〔スチレン系樹脂フィルム基材(D)〕上記スチレン系樹脂フィルム基材(A)の製造において、Tダイ押し出し直後にゴム硬度70のシリコーンゴムロール(加貫ローラー製作所製タフコン赤H970)を使用してニップした以外は実施例1と同様な条件で厚さ50μmのスチレン系樹脂フィルム基材(D)を得た。
スチレン系樹脂フィルム基材(D)を使用した以外は実施例1と同様な条件で粘着シートを得た。
〔比較例2〕
〔スチレン系樹脂フィルム基材(E)〕上記スチレン系樹脂フィルム基材(A)の製造において、Tダイ押し出し直後に金属ロールとゴムロールでニップせず、エア・ナイフキャスト法で冷却したこと以外は実施例1と同様な条件で厚さ50μmのスチレン系樹脂フィルム基材(E)を得た。
スチレン系樹脂フィルム基材(E)を使用した以外は実施例1と同様な条件で粘着シートを得た。
〔比較例3〕
〔スチレン系樹脂フィルム基材(F)〕上記スチレン系樹脂フィルム基材(A)の製造において、フィルム製膜方法がインフレーション法であること以外は実施例1と同様な条件で厚さ50μmのスチレン系樹脂フィルム基材(F)を得た。
スチレン系樹脂フィルム基材(F)を使用した以外は実施例1と同様な条件で粘着シートを得た。
<厚さ>
厚さ計を使用してスチレン系樹脂フィルム基材の厚さを測定した。
<表面突起物個数>
1m×1mのスチレン系樹脂フィルム基材粘着フィルムの表面に1000カンデラの光を斜め60°から入光させ、ビデオマイクロスコープで拡大しながら高さ0.1mm以上、幅0.1mm以上の突起物の個数を目視で数えた。
<印刷性>
凸版平圧印刷機(恩田製作所製「OPM−W150−3S」)を使用して、ロール状に巻いた粘着フィルム表面に紫外線硬化型インキ(大日本インキ化学工業製「ダイキュアMVシール用」)を塗布し、紫外線照射によってインキを硬化後、長方形状(幅50mm、長さ50mm)に打ち抜き、不要部分を除去してラベルを100枚ずつ作製し、以下の基準で印刷性を評価した。
○:印刷インキの欠けが無く、問題無し。
△:印刷インキの欠けがあるラベルがわずかに発生する。
×:印刷インキの欠けがあるラベルが頻繁に発生する。
実施例および比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 2006305875


Claims (6)

  1. 樹脂フィルム基材に粘着剤層を積層した粘着フィルムの製造方法であって、溶融押出機から押し出された熱可塑性樹脂を主成分とする溶融混練物を、軸線を平行に調整した、金属ロール及び表面のゴム硬度が30〜60であるゴムロール間を通過させることにより、前記溶融混練物からなる樹脂フィルム基材を製造し、前記樹脂フィルム基材の前記ゴムロールに接した面上に粘着剤層を設けることを特徴とする粘着フィルムの製造方法。
  2. 前記金属ロール及び前記ゴムロール間のニップ圧が0.5〜2.5N/cmである請求項1記載の粘着フィルムの製造方法。
  3. 前記熱可塑性樹脂がスチレン系樹脂である請求項1又は2のいずれかに記載の粘着フィルムの製造方法。
  4. 前記熱可塑性樹脂がスチレン−ブタジエン系樹脂である請求項1又は2のいずれかに記載の粘着フィルムの製造方法。
  5. 前記溶融混練物が着色顔料を10〜40質量部含有する請求項1、2、3又は4のいずれかに記載の粘着フィルムの製造方法。
  6. 更に、前記樹脂フィルム基材の前記金属に接した面側に印刷層を設ける請求項1、2、3、4又は5のいずれかに記載の粘着フィルムの製造方法。
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