JP2006305805A - 成形型の洗浄方法、及び洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
大型で、かつ、精巧な紋模様が刻設されている成形型の効率的な洗浄方法を提供する。
【解決手段】
刻設された紋模様を樹脂等に転写する成形型100の洗浄方法であって、洗浄液Wを当該成形型100に注ぎ、前記洗浄液Wに漬かる超音波ホーン3を備える超音波発振器2により、前記洗浄液Wに超音波振動を発生させるものとし、前記超音波ホーン3は、前記成形型100に対する位置決め手段としてのガイドローラ8と防水構造4を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車内装品である例えばインストルメントパネルを覆うウレタン表皮等を成形するための成形型であって、当該成形型に刻設された紋模様を前記ウレタン表皮等に転写するものの洗浄方法、及び洗浄装置に関する。
一般に、合成樹脂成形用金型の表面には、成形を重ねる毎にさまざまな付着物が堆積してしまい、成形品の外観不良(成形不良)やむしれ、カス付きなどの不具合を生じることとなる。
ここで、上記の付着物とは、例えば、成形品を離型するための離型剤であって成形用金型の表面に堆積したものや、樹脂成形品の樹脂カス等である。
従来、この付着物を除去するために、例えば、(1)比較的硬度の低い樹脂投射剤を成形型の表面に投射するブラスト処理(例えば、特許文献1)や、(2)洗浄槽内の電解洗浄液に成形型を浸漬し、この成形型に電圧を印加させ、また前記電解洗浄液に超音波振動を発生させて、電解洗浄と超音波洗浄とを同時に行う超音波・電解洗浄(例えば、特許文献2〜4)、(3)成形に用いられるガラス型を洗浄剤に浸漬させながら行う超音波洗浄(例えば、特許文献5)、(4)界面活性剤水溶液に浸漬させた樹脂微粒子中に成形型を埋め、超音波照射して該成形型を洗浄する洗浄方法(例えば、特許文献6)、(5)物理的に上記付着物を除去するワイヤーブラシ洗浄、(6)塩化メチレンや灯油、N−メチル2−ピロリドンなどの有機溶剤で上記付着物を溶解・膨潤させる溶剤洗浄、などが行われている。
特開2003−245928号公報 特開2000−1799号公報 特開2001−241000号公報 特許第3227446号公報 特開2000−102932号公報 特開平8−155968号公報
しかし、上記(1)に示されるブラスト処理では、別途設けられたブラスト装置内へ成形型を搬送する必要がある。このため、容易に搬送することのできない比較的大きな成形型には、このブラスト処理を適用することができない。また、仮に搬送できたとしても、上記成形型を収容するためにブラスト装置を大型化する必要があるので、設置スペース等の問題も有している。
上記(2)〜(4)に示される各洗浄方法でも、成形型を搬送する必要があるので、前記(1)に示されるブラスト処理と同様な問題を抱えている。
また、上記(5)に示されるワイヤーブラシ洗浄で使用されるワイヤーブラシは、一般的にステンレス製や硬鋼線、真鍮線などから構成されている。従って、このワイヤーブラシが上記成形型に付着した付着物を物理的に取り除く、という当該洗浄方法では、成形型表面に刻設された精巧な紋模様に傷が付いたり、あるいは、成形型表面の微細な凹凸を削り取ってしまう恐れがある。この結果、当該成形型で成形される樹脂成形品の外観が損なわれ、商品性が著しく低下してしまうこととなる。
上記(6)に示される溶剤洗浄では、上記成形型表面に付着した付着物を溶解・膨潤させて除去しようとするものである。この洗浄方法は、前記(3)で示されたワイヤーブラシ洗浄と比べて、成形型表面を物理的に損傷させないという面で優れた手法である。しかしながら、当該洗浄手法においては、前記付着物を溶解・膨潤させるために多くの時間を要し、作業効率が悪い。また、使用される溶剤が大気中に揮発するので、作業環境の著しい悪化を招く。さらに、洗浄力に優れた溶剤ほど環境負荷が大きく、また人体に対しても好ましくない。加えて、成形型に密閉性を確保するために設けられているシール材なども膨潤させてしまう恐れがあるので、当該シール材などのマスキング作業も必要とし、時間と手間を要する。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
刻設された紋模様を樹脂等に転写する成形型の洗浄方法であって、洗浄液を当該成形型に注ぎ、前記洗浄液に漬かる超音波ホーンを備える超音波発振器により、前記洗浄液に超音波振動を発生させるものとし、前記超音波ホーンは、前記成形型に対する位置決め手段と防水構造を備える。
以上の構成により、当該成形型を搬送する必要がないので、例えば搬送が困難である大型の成形型でも洗浄できる。また、直接的にブラシ等で擦って洗浄する洗浄方法に比べて、前記成形型に刻設された紋模様を損傷することがない。
また、前記位置決め手段により、前記超音波ホーンが前記成形型に接触することを防止できるので、当該成形型の表面に刻設された紋模様を傷つけることがなく、また、当該表面の艶の変化も防止できる。
また、前記超音波ホーンと前記成形型との距離を好適に調節・維持できるので、当該超音波ホーンから発生する前記超音波振動が当該成形型近傍の前記洗浄液へ十分に伝播され、もって、十分な洗浄力が得られる。
また、前記防水構造により、前記超音波ホーンが防水されているので、前記超音波ホーンの素材を、例えば耐腐食性を備える物質等に限定する必要がなく、自由に選定できる。
前記位置決め手段として前記超音波ホーンの先端側にガイドローラを設け、このガイドローラの転動により前記超音波ホーンを前記成形型の表面に沿うように移動可能とすることが好ましい。
以上の構成により、簡単な構成で、前記超音波ホーンと前記成形型の表面との距離を一定に維持できる。また、十分な洗浄力を、短時間の作業で、前記成形型の表面の全域に作用させることができるので、前記成形型の洗浄の作業性が向上する。
前記防水構造は、前記超音波ホーンのうち、少なくとも前記洗浄液に漬かる部分を覆う板材であって、当該超音波ホーンの先端面を覆う部分の前記板材は、厚さ0.05〜0.5mmの薄肉であることが好ましい。
以上の構成により、前記超音波ホーンの防水性を確保しつつも、当該超音波ホーンから発振される前記超音波振動を、前記板材で減衰させることなく前記洗浄液に伝播させることができる。
前記防水構造は、前記超音波ホーンのうち、少なくとも前記洗浄液に漬かる部分を覆う板材であって、前記板材には、当該超音波ホーンの先端に設けられる部分が振動自在となるよう、蛇腹構造が介在されていることが好ましい。
以上の構成により、前記超音波ホーンの防水性を確保しつつも、当該超音波ホーンから発振される前記超音波振動を、前記板材で減衰させることなく前記洗浄液に伝播させることができる。
前記洗浄液は、界面活性剤を含む水であることが好ましい。
以上の構成により、高い洗浄作用を有する洗浄液とできる。
刻設された紋模様を樹脂等に転写する成形型の洗浄装置であって、前記洗浄装置は、前記成形型に注入される洗浄液に超音波振動を発生させる超音波発振器を備え、前記超音波発振器は、前記洗浄液に漬かる超音波ホーンを備えるものにおいて、前記超音波ホーンは、前記成形型に対する位置決め手段と防水構造を備える。
以上の構成により、当該成形型を搬送する必要がないので、搬送が困難である大型の成形型でも洗浄できる。また、直接的にブラシ等で擦って洗浄する洗浄方法に比べて、前記成形型に刻設された紋模様を損傷することがない。
また、前記位置決め手段により、前記超音波ホーンが前記成形型に接触することを防止できるので、当該成形型に刻設された紋模様を傷つけることがなく、また、当該成形型の艶の変化も防止できる。
また、前記超音波ホーンと前記成形型との距離を好適に調節・維持できるので、当該超音波ホーンから発生する前記超音波振動が当該成形型近傍の前記洗浄液へ十分に伝播され、もって、十分な洗浄力が得られる。
また、前記防水構造により、前記超音波ホーンが防水されているので、前記超音波ホーンの素材を、例えば耐腐食性を備える物質等に限定する必要がなく、自由に選定できる。
前記位置決め手段として前記超音波ホーンの先端側にガイドローラが設けられ、このガイドローラの転動により、前記超音波ホーンは前記成形型の表面に沿うように移動可能であることが好ましい。
以上の構成により、簡単な構成で、前記超音波ホーンと前記成形型の表面との距離を一定に維持できる。また、十分な洗浄力を、短時間の作業で、前記成形型の表面の全域に作用させることができるので、前記成形型の洗浄の作業性が向上する。
前記防水構造は、前記超音波ホーンのうち、少なくとも前記洗浄液に漬かる部分を覆う板材であって、当該超音波ホーンの先端面を覆う部分の前記板材は、厚さ0.05〜0.5mmの薄肉であることが好ましい。
以上の構成により、前記超音波ホーンの防水性を確保しつつも、当該超音波ホーンから発振される前記超音波振動を、前記板材で減衰させることなく前記洗浄液に伝播させることができる。
前記防水構造は、前記超音波ホーンのうち、少なくとも前記洗浄液に漬かる部分を覆う板材であって、前記板材には、当該超音波ホーンの先端に設けられる部分が振動自在となるよう、蛇腹構造が介在されていることが好ましい。
以上の構成により、前記超音波ホーンの防水性を確保しつつも、当該超音波ホーンから発振される前記超音波振動を、前記板材で減衰させることなく前記洗浄液に伝播させることができる。
以下、図1及び図2に基づいて、本発明に係る成形型の洗浄方法、及び洗浄装置の実施の形態に関して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る成形型の洗浄装置の側面図である。
図2は、本発明の一実施形態に係る成形型の洗浄装置の部分断面図である。
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る成形型100の洗浄装置1の構成と、当該洗浄装置1により洗浄される成形型100に関して説明する。
本実施形態に係る成形型100は、自動車内装品であるインストルメントパネルを覆うウレタン表皮を成形するためのものであって、特にRIM(反射射出成形)による表皮成形型である。
この成形型100は、ニッケルメッキを用いた電鋳により形成されており、成形母型に刻設された精巧な紋模様が再現されている。
そして、この紋模様は前記ウレタン表皮に転写され、上記インストルメントパネルの外観面での商品性が向上されることとなっている。
前記成形型100は、有底凹形の形状(いわゆるメス型)であって洗浄液を中に貯めることができ、また、大型(例えば、D1×W2×H1.2[m]程度)であって、搬送するのが困難なものである。
この成形型100の凹部の底等に形成される成形型成形部101の表面には、前記ウレタン表皮に転写される精巧な前記紋模様が刻設されている。
また、この成形型成形部101の表面には、成形した前記ウレタン樹脂を離型するための離型剤が薄膜状に塗布されている(不図示)。この離型剤は、ロウやシリコン、フッ素を主成分とするものである。
しかし、この離型剤は、成形を繰り返す度に少しずつ当該成形型成形部101の表面に堆積し、かつ、RIMによる成形圧力と熱によって当該表面に強固に付着されてしまう。従って、このままでは当該表面に刻設された精巧な紋模様を忠実に成形品に転写できなくなるので、後述するように定期的な洗浄(前記離型剤の除去)を必要としている。
なお、前記洗浄は、前記成形型成形部101の表面のみを洗浄すれば足りるものであって、その他の部分(外壁面等)は特に洗浄する必要がないものである。
また、本実施形態に係る洗浄装置1は、超音波発振器2と、この超音波発振器2から出力される超音波を増幅させるために超音波発振器2から突設される超音波ホーン3と、この超音波ホーン3を覆うように前記超音波発振器2から突設される有底円筒状の板材からなる防水構造4と、を備えており、手軽に動かせるようコンパクトに構成されている。
また、前記超音波発振器2には把持部5が突設されており、この把持部5には前記超音波発振器2の出力のON/OFFを切り替え可能な作動スイッチ6が設けられている。
また、前記防水構造4の先端側(超音波ホーン3の先端側)には、該先端の、前記成形型成形部101の表面に対する位置決め手段として、適宜のガイドローラ固定枠7を介して、4個のガイドローラ8が格子状に設けられている。
より詳しくは、該ガイドローラ8のそれぞれは、前記防水構造4の先端よりも更に先端側に、かつ、前記超音波ホーン3の突設方向と略直角をなす同一面内にその回転軸が位置するよう、配置されている。
また、該ガイドローラ8のそれぞれは、ローラの向きを自由に変更できるよう、前記ガイドローラ固定枠7に対して、前記超音波ホーン3の突設方向と平行な軸まわりに回転自在に取り付けられている。
前記ガイドローラ8のそれぞれは、当接対象面(前記成形型成形部101の表面)が傷つくのを防止するために軟弾性材であることが好ましく、本実施形態においてはエラストマー製(シリコンなど)のローラが採用されている。
次に、図2に基づいて、前記超音波ホーン3と、それが備える前記防水構造4の構成に関して、より詳しく説明する。
前記超音波ホーン3は、中空かつ略円筒状であって、先端に向かって絞るように形成されている。
前記防水構造4は、この超音波ホーン3の全体を覆う有底円筒状の板材であって、超音波ホーン3の先端面に固定され該先端面を閉塞する板材としての防水底面4aと、超音波ホーン3の外周側を覆う板材としての防水円筒部4bと、を備えている。
前記防水底面4aは、前記超音波ホーン3の防水性を確保しつつも、前記超音波ホーン3からの超音波振動を減衰させることなく後述の洗浄液Wへ伝播するために、その厚さが0.1mm程度の極薄金属板から構成されている。
なお、この防水底面4aの厚さは、製造コストや防水性、耐久性などを考慮して、0.05mm以上であることが好ましい。
また、前記超音波ホーン3からの超音波振動を減衰させることなく洗浄液Wへ伝播させて十分な洗浄力を得るためには、当該厚さが、0.5mm以内であることが好ましい。
言い換えれば、この防水底面4aの厚さは、0.05〜0.5mmの薄肉であることが好ましく、この範囲内で自由に選択することができる。
また、前記防水円筒部4bの長手方向中途部には、前記超音波ホーン3の先端近傍において、防水機能を有し且つ伸縮自在な蛇腹部4cが環状に介在されている。これにより、前記防水底面4aが自由に振動可能となるので、前記超音波ホーン3の防水性を確保しつつも、前記超音波ホーン3からの超音波振動の前記防水底面4aによる減衰がさらに抑制され、後述の洗浄液Wへ前記超音波振動が十分伝播されることなる。
なお、上記のように、前記防水円筒部4bの長手方向中途部に当該蛇腹部4cが介在されている場合には、上記の防水底面4aが0.5mmを越える厚みのものであってもよい。この場合でも、蛇腹部4cが介在されていることにより、防水底面4aが自由に振動可能となっているので、前記超音波ホーン3からの超音波振動を減衰させることなく洗浄液Wへ伝播させて十分な洗浄力を得ることができる。
次に、図1に基づいて、本実施形態に係る成形型100の洗浄方法に関して説明する。
まず、前記成形型100の内部に洗浄液Wを注ぐ。
この洗浄液Wは、界面活性剤を所定の濃度(例えば、約10%)で含む水であって、前記成形型100を加温して、予め当該洗浄液Wを好適な温度(例えば、約40℃)にまで昇温させておく。これにより、前記洗浄液Wの洗浄作用が向上されている。
なお、界面活性剤は、例えば、脂肪酸塩、アルファスルホ脂肪酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキル硫酸トリエタノールアミン、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、アルキルカルボキシベタイン、ステロイドサポニン、などが挙げられる。
そして、前記洗浄装置1の超音波ホーン3を、当該超音波ホーン3の先端が前記成形型成形部101を向くように、前記成形型成形部101の表面に対して垂直に前記洗浄液Wへ入れる。このとき、前記防水構造4の先端側に設けられた前記ガイドローラ8が前記成形型成形部101の表面に当接することで、前記超音波ホーン3の先端と当該表面との間に好適な間隙D(例えば、約20mm)が形成されている。
次に、前記把持部5に設けられた前記作動スイッチ6を押下し、前記超音波発振器2の電源を投入する。このとき、当該超音波発振器2の出力および周波数を適宜に選択しておく(例えば、出力が50W、周波数が30kHz)。
なお、これら出力と周波数の設定値により、前記間隙Dは適宜調節することが好ましい。また、前記出力は40〜200Wの範囲内、また、前記周波数は15k〜40kHzの範囲内にすることが望ましい。これにより、前記洗浄装置1に十分な洗浄作用を発揮させることができる。
そして、当該洗浄装置1を所定の速度(例えば、50mm/sec)で前記成形型成形部101の表面に沿って移動させる。
このとき、当該洗浄装置1の先端には、当該表面上を転動可能なガイドローラ8が設けられているので、当該洗浄装置1を当該表面に沿って容易に移動できるようになっている。従って、当該成形型成形部101の表面全域を短時間で洗浄できるので、前記成形型100の洗浄の作業性が向上することとなる。
なお、当該洗浄装置1は、作業員が手に持って上記の如く移動させることを想定して前記の把持部5が設けられているが、これに限らず、産業用ロボットのアーム等によって移動可能とすべく、アーム取付構造を当該洗浄装置1に設けてもよい。
このようにして、前記成形型成形部101の表面近傍の洗浄液Wに超音波振動を発生させることによって、強固に付着している離型剤などの付着物が当該表面から剥離されることとなる。言い換えれば、前記成形型100が洗浄される。このとき、前記洗浄液Wが好適な界面活性剤を含み、かつ、好適な温度にまで昇温されているので、より一層前記付着物が当該表面から剥離されやすいようになっている。
以上のようにして、当該成形型成形部101の表面に刻設された精巧な紋模様を、再びウレタン樹脂などの成形品に忠実に転写可能となり、当該成形品の商品価値を維持できることとなる。
このとき、前記防水構造4の前記防水底面4a(前記超音波ホーン3の先端)が、前記成形型成形部101の表面から離れる方向へ前記ガイドローラ8により所定の距離に維持されている。これにより、当該先端(前記防水底面4a)は当該成形型成形部101の表面に接触することがないので、この成形型成形部101の表面に刻設された精巧な紋模様が傷つかず、また、当該表面の艶の変化も防止できる。
また、前記防水底面4aと上記表面との距離を好適に調節・維持できるので、前記超音波発振器2から発生する超音波振動は、殆ど減衰することなく十分に当該成形型成形部101の表面近傍の前記洗浄液Wへ伝播されることとなる。これにより、前記洗浄装置1に当該表面に対する洗浄作用を十分に発揮させることができる。
また、前記超音波ホーン3が前記防水構造4により覆われることで防水されているので、当該超音波ホーン3の素材を、例えば耐腐食性を備える物質等に限定する必要がなく、自由に選定できる。
以上の如く、大型で凹形かつ内部に洗浄液Wを溜めることができる前記成形型100の内部のみを洗浄する場合は、上述した本実施形態に係る洗浄方法を採用することにより、洗浄に要する手間を省力化できる。また、直接的にブラシ等で擦って洗浄する洗浄方法に比べて、本実施形態に係る洗浄方法は、前記成形型100(成形型成形部101の表面)に刻設された紋模様を損傷することがない。さらには、揮発性物質を必要としないので、作業環境を悪化させる恐れがない。
次に、図3及び図4に基づいて、上述の実施形態における防水構造4の変形例に関して説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係る成形型の洗浄装置の備える防水構造の変形例であって、図2に対応するものである。
図4は、本発明の一実施形態に係る成形型の洗浄装置の備える防水構造の他の変形例であって、図2に対応するものである。
図3に示される防水構造4Xにおいて、前記防水円筒部4bの長手方向中途部には前記の蛇腹部4cが前述の如く環状に介在されているが、前記防水底面4aは前記防水円筒部4bと略同一の厚みに形成されている。即ち、防水底面4aの厚さは、0.5mmを越えるものとなっている。
この場合でも、前述の通り、蛇腹部4cが上記の如く介在されていることにより、防水底面4aが自由に振動可能となっているので、前記超音波ホーン3からの超音波振動を減衰させることなく洗浄液Wへ伝播させて十分な洗浄力を得ることができる。
また、図4に示される防水構造4Yにおいて、前記防水底面4aは、その厚さが0.1mm程度の極薄金属板から構成されているが、前記防水円筒部4bの長手方向中途部には前記の蛇腹部4cが介在されていない。
この場合でも、前述の通り、前記防水底面4aの厚さが0.5mm以下の薄肉であるので、前記超音波ホーン3の防水性を確保しつつも、前記超音波ホーン3からの超音波振動を減衰させることなく後述の洗浄液Wへ伝播させて十分な洗浄力を得ることができる。
本発明は、上記の好ましい実施形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他に成されることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用効果を述べているが、これら作用効果は一例であり、本発明を限定するものではない。
例えば、前記防水構造4は、前記超音波ホーン3の全体を覆う板材としたが、これに限らず、超音波ホーン3のうち、少なくとも前記洗浄液Wに漬かる部分だけを覆っていればよい。
また、前記成形型100は、大型である必要はなく、容易に搬送可能な小型の成形型であっても、本実施形態に係る洗浄方法や洗浄装置を適用することができる。
さらに、前記ガイドローラ8は、格子状に4個で設けられているとしたが、これに限るものではなく、その個数に制限はない。例えば、三角形状に3個を並べて設けてもよいし、五角形状に5個を並べて設けてもよい。
加えて、前記ガイドローラ固定枠7に、前記ガイドローラ8が前記超音波ホーンの突設方向で進退可能となるようなバネを設けてもよい。また、ガイドローラ8の高さを適宜調節する例えばネジ機構が設けられていてもよい。
本発明の一実施形態に係る成形型の洗浄装置の側面図。 本発明の一実施形態に係る成形型の洗浄装置の部分断面図。 本発明の一実施形態に係る成形型の洗浄装置の備える防水構造の変形例であって、図2に対応するもの。 本発明の一実施形態に係る成形型の洗浄装置の備える防水構造の他の変形例であって、図2に対応するもの。
符号の説明
1 洗浄装置
2 超音波発振器
3 超音波ホーン
4 防水構造
8 ガイドローラ(位置決め手段)
100 成形型
W 洗浄液

Claims (9)

  1. 刻設された紋模様を樹脂等に転写する成形型の洗浄方法であって、
    洗浄液を当該成形型に注ぎ、前記洗浄液に漬かる超音波ホーンを備える超音波発振器により、前記洗浄液に超音波振動を発生させるものとし、
    前記超音波ホーンは、前記成形型に対する位置決め手段と防水構造を備える、ことを特徴とする成形型の洗浄方法。
  2. 前記位置決め手段として前記超音波ホーンの先端側にガイドローラを設け、
    このガイドローラの転動により前記超音波ホーンを前記成形型の表面に沿うように移動可能とした、ことを特徴とする請求項1に記載の成形型の洗浄方法。
  3. 前記防水構造は、前記超音波ホーンのうち、少なくとも前記洗浄液に漬かる部分を覆う板材であって、
    当該超音波ホーンの先端面を覆う部分の前記板材は、厚さ0.05〜0.5mmの薄肉である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の成形型の洗浄方法。
  4. 前記防水構造は、前記超音波ホーンのうち、少なくとも前記洗浄液に漬かる部分を覆う板材であって、
    前記板材には、当該超音波ホーンの先端に設けられる部分が振動自在となるよう、蛇腹構造が介在されている、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成形型の洗浄方法。
  5. 前記洗浄液は、界面活性剤を含む水である、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の成形型の洗浄方法。
  6. 刻設された紋模様を樹脂等に転写する成形型の洗浄装置であって、
    前記洗浄装置は、前記成形型に注入される洗浄液に超音波振動を発生させる超音波発振器を備え、前記超音波発振器は、前記洗浄液に漬かる超音波ホーンを備えるものにおいて、
    前記超音波ホーンは、前記成形型に対する位置決め手段と防水構造を備える、ことを特徴とする成形型の洗浄装置。
  7. 前記位置決め手段として前記超音波ホーンの先端側にガイドローラが設けられ、
    このガイドローラの転動により、前記超音波ホーンは前記成形型の表面に沿うように移動可能である、ことを特徴とする請求項6に記載の成形型の洗浄装置。
  8. 前記防水構造は、前記超音波ホーンのうち、少なくとも前記洗浄液に漬かる部分を覆う板材であって、
    当該超音波ホーンの先端面を覆う部分の前記板材は、厚さ0.05〜0.5mmの薄肉である、ことを特徴とする請求項6又は7に記載の成形型の洗浄装置。
  9. 前記防水構造は、前記超音波ホーンのうち、少なくとも前記洗浄液に漬かる部分を覆う板材であって、
    前記板材には、当該超音波ホーンの先端に設けられる部分が振動自在となるよう、蛇腹構造が介在されている、ことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の成形型の洗浄装置。
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