JP2006305125A - バイトフォーク及びこれを備えた下顎運動測定装置並びにこれを備えた診断支援システム又は診断支援システムを用いた咬合状態の再現方法 - Google Patents

バイトフォーク及びこれを備えた下顎運動測定装置並びにこれを備えた診断支援システム又は診断支援システムを用いた咬合状態の再現方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 患者の正中矢状面及び咬合平面に対して容易に位置合せすることができるバイトフォーク、及びこれを備えた下顎運動測定装置並びにこれを備えた診断支援システム又は診断支援システムを用いた咬合状態の再現方法を提供すること。
【解決手段】 バイト部5が口内に挿入された状態で患者の口外に配置される露出部8を有するバイトフォーク1であって、前記露出部8には、前記歯列の左右中央位置に対応して前記バイト部5を左右方向で略2等分する線を通り、かつバイト部5と直交する基準平面P1上に配置された指示ピンと、前記バイト部5と略平行な面に沿って配置された指示部14とが設けられ、前記指示部14は、正貌において前記指示ピンを患者の正中線に位置合せしつつ前記バイト部5を患者の口内へ挿入した状態で、当該患者の左右両側頭部に沿って配置される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、歯科用のバイトフォークに係る技術に関するものである。
従来から、患者の上顎歯列と下顎歯列との間に挟圧させるバイト板を有するバイトフォークが知られている(例えば、特許文献1)。この種のバイトフォークは、印象材を付着した前記バイト板を患者の歯列に密着させて、当該印象材に患者の歯型を印記させる場合等に使用される。
そして、前記バイトフォークによって得られた歯型に基づいて様々な診断が施されることになるが、これらの診断に際しては、互いに直交する正中矢状面及び咬合平面を基準とすることが多い。
ここで、正中矢状面とは、患者の正中を通り矢状面(身体を左右に2等分する面)と平行する平面であり、具体的には患者を正面から見たときに、左右瞳孔を結ぶ線の中点で当該線と直交する平面のことである。また、咬合平面とは、上顎の歯列と下顎の歯列との噛み合せの仮想平面である。
特開2004−105651号公報
そのため、患者の正中矢状面及び咬合平面に対して位置合せした状態で歯型を印記することができるバイトフォークが要望されているが、この位置合せを容易に行うことができるものは存在しなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、患者の正中矢状面及び咬合平面に対して容易に位置合せすることができるバイトフォーク、及びこれを備えた下顎運動測定装置並びにこれを備えた診断支援システム又は診断支援システムを用いた咬合状態の再現方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明は、患者の上顎歯列又は下顎歯列若しくはこれら双方に密着されるバイト板と、このバイト板が口内に挿入された状態で患者の口外に配置される露出部とを有するバイトフォークであって、前記露出部には、前記歯列の左右中央位置に対応して前記バイト板を左右方向で略2等分する線を通り、かつバイト板と直交する基準平面上に配置された正中線指示部と、前記バイト板と略平行な面に沿って配置された咬合平面指示部とが設けられ、前記咬合平面指示部は、患者を正面から見る視点において前記正中線指示部を患者の正中線に位置合せしつつ前記バイト板を患者の口内へ挿入した状態で、当該患者の左右両側頭部に沿って配置されるように構成されていることを特徴とするバイトフォークを提供する。
本発明に係るバイトフォークによれば、バイト板を患者の口内に挿入する際に、患者を正面から見る視点(以下、正貌と称す)において正中線指示部を患者の正中線に位置決めすることができ、さらにこのとき患者の両側頭部に配置される咬合平面指示部によって前記バイト板を患者の咬合平面と概ね合致させることができるので、患者の正中矢状面及び咬合平面に対して容易に位置合せすることができる。
すなわち、人体における咬合平面は、一般に左右の鼻聴道線(鼻翼下縁と外耳道下縁とを結んだ線)を含む面(以下、カンペル平面と称す)と平行な面上にあるといわれているため、前記咬合平面指示部を患者の左右の鼻聴道線に平行となるように配置することにより、当該咬合平面指示部とカンペル平面とを平行に配置することができ、これにより、この咬合平面指示部と平行に配置されたバイト板を患者の咬合平面に概ね合致させることができる。なお、日本人の骨格では、前記咬合平面が鼻翼下縁と耳珠の下縁とを結ぶ左右の線(以下、鼻翼−耳珠線と称す)を含む平面上にあるといわれているので、日本人の場合には、これらの線に対して前記咬合平面指示部が平行となるように配置することが好ましい。なお、以下の説明では、前記各鼻翼−耳珠線を含む平面及び前記カンペル平面のことを「カンペル平面等」と総称する。
したがって、本発明に係るバイトフォークによれば、正貌において正中線指示部を患者の正中線に位置決めしながら、前記バイト板と咬合平面とを概ね合致させることができるので、この状態においてはこの咬合平面と直交する患者の正中矢状面と前記バイトフォークの基準平面とが位置決めされることになる。したがって、前記バイトフォークは、患者の正中矢状面及び咬合平面に対して容易に位置合せすることができる。
前記咬合平面指示部は、前記バイト板と同じ高さ位置、又は前記バイト板よりも下方に配置しても良いが、前記バイト板から上方にオフセットして配置されていることが特に好ましい。
この構成によれば、バイトフォークを患者に装着した場合に、前記咬合平面指示部を前記カンペル平面等に近い位置で、当該カンペル平面等に対して咬合平面指示部を位置合せすることができるので、当該咬合平面指示部を患者の咬合平面に対してより正確に位置合せすることができる。
また、この構成では、前記バイト板上に付着させた印象材に既に患者の歯型が印記されている場合に、この歯型に合せて患者にバイトフォークを装着し、この状態における咬合平面指示部と患者のカンペル平面等との位置ずれを確認するといった用途にも使用することができる。
ここで、前記咬合平面と前記カンペル平面等との位置関係は、必ずしも平行というわけではなく、厳密には患者ごとに異なるものとなる。そこで、前記咬合平面指示部は、前記露出部に対して固定されていてもよいが、前記露出部に対して左右方向に沿った軸回りに揺動自在に構成されていることが特に好ましい。
この構成によれば、前記咬合平面と前記カンペル平面等とが所定の角度で交差している場合に、バイト板を患者の上顎歯列に密着させた状態で、前記咬合平面指示部を揺動してカンペル平面等と平行になるように配置させることができるので、咬合平面とカンペル平面等との交差角度について、患者ごとに補正することができる。特に、バイト板上に印象材を付着して歯型を採取するのに先立ってこの補正を実行すれば、より正確に咬合平面を位置合せした状態で、歯型を採取することができる。
前記バイトフォークにおいて、さらに前記露出部に対して着脱自在なスケールを設ける。このスケールは、患者を正面から見る視点において当該患者の顔面を視認し得る光透過性を有しているとともに、当該スケールには、前記露出部に装着した状態において前記バイト板の法線に平行となる複数の目盛りが左右方向で等間隔に並んで設けられていることが好ましい。
この構成によれば、スケールを通して見える患者の顔面の左右対称性を、各目盛りに基づいて判断することができる。
また、本発明は、前記バイトフォークと、このバイトフォークの前記露出部に着脱自在な発信部と、下顎の運動に従動するように患者に対して装着可能に構成されているとともに、前記発信部を着脱自在なクラッチと、前記発信部から出力される信号を受信可能な受信部と、この受信部を患者前頭部に装着可能な装着具と、前記バイト部を患者の上顎歯列に相密着させた状態にある前記バイトフォークに装着された前記発信部と受信部との相対位置を検出することにより当該受信部に対する上顎歯列の相対位置を特定するとともに、予め設定された下顎運動を患者に実行させた場合における前記クラッチに装着された発信部と前記受信部との相対位置の変位量を検出し、この変位量と前記上顎歯列の相対位置とに基づいて前記下顎運動の運動軸を特定する制御装置とを備えた下顎運動測定装置を提供する。
この下顎運動測定装置によれば、前記バイトフォークを利用して患者の下顎運動の運動軸を特定することができる。なお、この下顎運動測定装置では、患者に装着された受信部と患者の上顎歯列との相対位置を特定する際に、前記バイト板上に予め印象材を付着させておき、この印象材に患者の上顎歯型を印記させることができる。
さらに、本発明は、前記下顎運動測定装置と、患者から採取された上顎模型及び下顎模型を保持して、当該患者の咬合状態を再現可能な咬合器とを備えた診断支援システムであって、前記咬合器は、前記下顎模型を着脱自在に保持する保持テーブルを有するベースと、前記上顎模型を保持する上顎保持部と、この上顎保持部と前記ベースとを揺動自在に支持するとともに、前記下顎運動測定装置により特定された運動軸に応じて前記上顎保持部とベースとの運動範囲を調整可能な顎関節相当部と、前記保持テーブル上に着脱自在とされるとともに、その上部に前記バイトフォークを載置可能な取付具とを備え、この取付具は、前記咬合器に予め設定された正中基準面とバイトフォークの前記基準平面とを合致させた状態で、かつ、前記咬合器に予め設定された水平基準面に対して前記バイト板が平行となる状態で当該バイトフォークを咬合器に対して装着可能に構成された診断支援システムを提供する。
この診断支援システムによれば、前記下顎運動測定装置により特定された運動軸に基づいて咬合器上に患者の下顎運動を再現することができるだけでなく、この咬合器の正中基準面に対してバイトフォークの基準平面を合致させた状態で、かつ、前記咬合器の水平基準面に対して前記バイト板が平行となる状態でバイトフォークを咬合器に装着することができるので、バイト板上の印象材に上顎歯型が印記されている場合には、この上顎歯型に合せて上顎模型を上顎保持部に保持させることができ、これにより、当該上顎模型の正中矢状面及び咬合平面と咬合器の正中基準面及び水平基準面との整合性を高めることができる。
すなわち、前記バイトフォークは、上述したように患者の正中矢状面及び咬合平面に対して位置合せした状態で上顎歯型を採取するのに利用することができるので、このバイトフォークが前記取付具によって咬合器に位置決めされた状態で、前記上顎歯型に合せて上顎模型を咬合器を装着することにより、患者の正中矢状面及び咬合平面を咬合器に設定された正規の位置で再現することができる。
本発明の別の態様は、前記診断支援システムを用いた咬合状態の再現方法であって、患者の正中線に対して前記正中線指示部が位置合せされるとともに当該患者の鼻翼下縁と耳珠とを結ぶ線に沿って咬合平面指示部が配置された姿勢で、印象材を付着した前記バイト部を患者の上顎歯列に密着させることによって当該印象材上に患者の上顎歯型が予め印記されたバイトフォークを、前記取付具に装着することにより、前記基準平面と正中基準面とを合致させた状態で、かつ前記水平基準面に対してバイト板が平行となる状態で前記バイトフォークを咬合器に装着するステップと、予め患者から採取された上顎模型を、前記取付具に装着されたバイトフォークの前記上顎歯型に合せて当該バイトフォーク上に載置して、その姿勢を保ちながら当該上顎模型を前記上顎保持部に保持させるステップと、前記下顎運動測定装置によって予め特定された運動軸に基づいて前記咬合器の顎関節相当部を調節するステップとを含む診断支援システムを用いた咬合状態の再現方法である。
この方法によれば、前記バイトフォークの基準平面と咬合器の正中基準面及びバイトフォークのバイト板と咬合器の水平基準面について、それぞれ位置決めした状態でバイトフォークを咬合器に取り付け、このバイトフォーク上に予め印記された上顎歯型を基準として咬合器に対して上顎模型を取り付けるようにしているので、患者の正中矢状面及び咬合平面を咬合器に設定された正規の位置で再現することができる。
そして、前記下顎運動測定装置によって特定された運動軸に基づいて咬合器の顎関節相当部を調整することにより、前記咬合器上に患者の下顎運動も再現することができる。
本発明に係るバイトフォークによれば、患者の正中矢状面及び咬合平面に対する位置合せを容易にすることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るバイトフォークを示す(a)は平面図、(b)は側面図であり、図2は、図1のバイトフォークの全体構成を分解して示す正面図である。
各図を参照して、バイトフォーク1は、全体として金属板で形成されたフォーク本体2と、このフォーク本体2に対して着脱自在とされた指示ピン(正中線指示部)3及び指標付指示ピン4とを備えている。
前記フォーク本体2は、一方の端部にバイト部(バイト板)5を有するベース板6と、このベース板6の他方の端部を挟んで設けられた一対の指示翼7とを備えている。なお、以下の説明では、前記ベース板6においてバイト部5が設けられた側を仮に後方とし、各指示翼7が対向する方向を仮に左右方向として説明する。
前記ベース板6は、後端のバイト部5と前端の露出部8とがブリッジ部9を介した形状で単一の金属板から打ち抜かれたものである。
前記バイト部5は、平面視でU字形に形成され、患者の上顎歯列又は下顎歯列若しくはこれら双方に密着されるようになっている。
前記露出部8は、前記バイト部5が患者の口内に挿入された状態で、当該患者の口外(前方)に露出して配置されるように寸法設定されたブリッジ9を介して前記バイト部5に連結されている。
前記露出部8には、前記バイト部5の左右方向の中線を通り、当該バイト部5と直交する基準平面P1と交差する位置において、当該露出部8を上下に貫く孔10が設けられ、この孔10には前記指示ピン3又は指標付指示ピン4の下端部が挿抜されるようになっている。
また、前記基準平面P1と交差する前記露出部8の前端部には、後述する発信部31(図5参照)を着脱自在とする装着部11が設けられている。この装着部11は、前記ベース板6を上下に貫く3つの孔11aを有し、これら各孔11a内に発信部31の突起(図示せず)を挿入しながら、当該発信部31下面のマグネット(図示せず)と露出部8上面とを磁気的な力で吸着させることにより、上面に発信部31が装着されるようになっている。
さらに、前記露出部8及び前記ブリッジ部9には、これらを上下に貫く前後一対の位置決め孔12が形成されている。これら位置決め孔12は、後述する取付具44(図9参照)の位置決めピン52、53を下方から受け入れることにより、咬合器40(図8参照)に設定された正中基準面P2に対して前記基準平面P1を位置決めした状態で、バイトフォーク1を咬合器40に取り付けることができるように、前記基準平面P1に沿って配置されている。
一方、図1及び図2に示す前記各指示翼7は、前記露出部8の左右両側が上方へ折り返された折返し部8aに対して、それぞれ左右方向に延びる軸J1回りに揺動自在に支持されている。
具体的に、前記各指示翼7は、それぞれ単一の金属板により形成され、前記折り返し部8aの外側に配置された軸支部13と、この軸支部13から直角に折り返された指示部(咬合平面指示部)14とを備えている。
前記軸支部13は、図1(b)に示すように、角度目盛り13aを備えており、この角度目盛り13aと前記折返し部8aに設けられた矢指部8bとに基づいて、ベース板6(バイト部5)に対する指示翼7(指示部14)の角度を確認し得るようになっている。
前記各指示部14は、前記バイト部5を患者の口内に挿入した場合に当該患者の左右側頭部にそれぞれ配置されるように、図1(a)に示すように、後方へ向けて左右に離間する八の字形に配置されており、互いの内側は、患者の両側頭部の輪郭に対応する湾曲面14aに形成されている。
なお、前記各指示部14は、患者の頭骨が小さい等の要因により装着時に両側頭部から離間して配置されてしまうこともあるが、この場合に各指示部14と患者の側頭部との位置関係を明確にすべく、本実施形態では右側の指示部14上にサポート板15が設けられている。このサポート板15には、前記指示部14に固定された軸J2を摺動可能に挿通する長孔15aが形成され、この長孔15a内を軸J2が相対移動できる範囲内で、サポート板15が指示部14に対して相対変位し得るようになっている。そのため、図1(a)の二点鎖線で示すように、指示部14から基準平面P1側へサポート板15を移動させることにより、当該指示板14と患者の側頭部との位置関係を明確にすることができる。
図1及び図2を参照して、前記指示ピン3は、前記露出部8の孔10に挿入可能な小径部16と大径部17とが肩部18を介して同軸に形成された金属棒である。そして、指示ピン3は、前記肩部18が露出部8上面と当接する位置まで小径部16を孔10に挿入することにより、前記基準平面P1に沿って露出部8に直立した姿勢で取り付けられる。なお、前記小径部16は、前記露出部8を貫いて指示ピン3を直立させるのに充分な長さ寸法に設定されている。
前記指標付指示ピン4は、前記指示ピン3と、この指示ピン3に固着されたスケール19とを備え、前記指示ピン3の小径部16を前記孔10に挿入することにより、前記露出部8上に装着されるようになっている。
前記スケール19は、前記指示ピン3に対して左右対称の形状とされた光透過性を有する合成樹脂板である。また、前記スケール19には、前記指示ピン3から左右等間隔の範囲を含む角度領域E1と、この角度領域E1に対する左右両外側の方眼領域E2とが設定されている。
前記角度領域E1には、前記指示ピン3の軸線下端部を中心として左右に開く複数の角度目盛り20が形成されている。この角度目盛り20によって、使用者は、患者の正中線に対する前記指示ピン3の角度のずれを確認することができる。
前記方眼領域E2には、左右及び上下に互いに交差する方眼目盛り21が形成されている。詳しくは後述するが、使用者は、この方眼目盛り21によって患者の顔面の左右対称性を確認することができる。
以下、前記バイトフォーク1の使用方法について図3及び図4を参照して説明する。
図3は、図1のバイトフォーク1を患者に装着した状態を示す正面図であり、(a)は指示ピン3を使用している場合、(b)は指標付指示ピン4を使用している場合をそれぞれ示している。図4は、図1のバイトフォーク1を患者に装着した状態を示す側面図である。
まず、使用者は、前記指示部14がバイト部5に対して平行となるように、ベース板6に対する指示翼7の角度を調整するとともに、前記指示ピン3を露出部8上に装着し、この状態で、前記バイト部5を患者の口内に挿入する。
次いで、使用者は、患者を正面から見る視点(つまり、図3の視点:以下、正貌と称す)において、前記指示ピン3を患者の正中線L1に対して位置合せする。このとき、予め患者の顔面軟組織上に仮想の正中線を記し、この仮想正中線と前記指示ピン3とを位置合せすることが好ましい。
そして、前記指示ピン3が位置合せされた姿勢を維持しながら、使用者は、患者を側面から見る視点(つまり、図4の視点:以下、側貌と称す)において、前記各指示部14が患者の鼻翼H1の下縁と耳珠H2の下縁とを結ぶ左右の線L2(以下、鼻翼−耳珠線L2と称す)に対してそれぞれ平行となるように位置合せする。これにより、各指示部14と平行に配置されたバイト部5を患者の咬合平面P3に略合致させることができる。
すなわち、日本人の咬合平面P3は、前記両鼻翼−耳珠線L2を含む面と略平行であることが知られているので、前記のように各指示部14を両鼻翼−耳珠線L2を含む面と平行になるように配置することにより、これら指示部14に対して平行に配置されたバイト部5を患者の咬合平面P3に略合致させることができる。そして、前記各指示部14が咬合平面P3に合致した状態においては、この各指示部14が形成する平面と直交する前記指示ピン3は、正貌において患者の正中線L1に位置合せされているので、当該患者の正中矢状面上に配置されることになり、その結果、前記バイトフォーク1の基準平面P1と患者の正中矢状面とが略合致することになる。
一方、前記咬合平面P3と両鼻翼−耳珠線L2を含む面との位置関係は、必ずしも平行というわけではなく、厳密には患者ごとに異なるものとなる。そこで、前記バイトフォーク1では、前記バイト部5に対する指示部14の角度を調整することにより、前記位置関係を確実に確認することができる。
すなわち、前記のように指示ピン3を患者の正中線L1に位置合せした後、前記バイト部5を患者の上顎歯列に密着させた状態で、このバイト部5(ベース板6)に対して指示翼7を軸J1回りに揺動することにより、各指示部14をそれぞれ両鼻翼−耳珠線L2と平行となるように配置する。これにより、当該患者において前記両鼻翼−耳珠線L2を含む平面と咬合平面P3との傾斜角を前記角度目盛り13aによって確認することができる。
また、図3の(b)に示すように、前記指示ピン3に代えて指標付指示ピン4を使用した場合には、正貌において、当該患者の正中線L1と指示ピン3との角度のずれを前記角度目盛り20により確認することができるとともに、当該患者の顔面の左右対称性を前記方眼目盛り21により確認することができる。
なお、図1の(a)に示すように、前記バイト部5の内側に前記基準平面P1に沿って後方へ延びる見当ピン60を設け、この見当ピン60と患者の正中線とを大まかに位置決めしながら、当該バイトフォーク1のバイト部5を患者の口内へ挿入することもできる。この場合には、前記見当ピン60とバイト部5の両端部を繋ぐブリッジ61を設けることにより、当該見当ピン60の強度を向上させることができる。
以上説明したように、前記バイトフォーク1によれば、バイト部5を患者の口内に挿入する際に、正貌において指示ピン3を患者の正中線L1に位置決めすることができ、さらにこのとき患者の両側頭部に配置される両指示部14によって前記バイト部5を患者の咬合平面P3と概ね合致させることができるので、この状態においてはこの咬合平面P3と直交する患者の正中矢状面と前記バイトフォーク1の基準平面P1とが位置決めされることになる。したがって、前記バイトフォーク1は、患者の正中矢状面及び咬合平面に対して容易に位置合せすることができる。
なお、前記実施形態では、咬合平面指示部として一対の指示部14を形成した例を挙げているが、これに限定されることはなく、咬合平面指示部は顔先から両側頭部へ延びる単一の板材で形成してもよい。
また、前記実施形態では、正中線指示部として指示ピン3を例に挙げているが、これに限定されることはなく、前記基準平面P1に沿った板材により前記正中線指示部を形成することもできる。
前記両指示部14をバイト部5の上方にオフセットした前記実施形態によれば、バイトフォーク1を患者に装着した場合に、前記指示部14を両鼻翼−耳珠線L2に対してより近づけた状態で、これらの線L2に対して指示部14を位置合せすることができるので、当該バイト部5を患者の咬合平面P3に対してより正確に位置合せすることができる。
なお、前記指示部14をバイト部5の上方にオフセットした前記実施形態に代えて、指示部14は、バイト部5と同じ高さ位置、又は前記バイト部5よりも下方に配置してもよい。
前記指示部14(指示翼7)を露出部8に対して揺動自在とした前記実施形態によれば、前記咬合平面L2と鼻翼−耳珠線L3を含む面とが所定の角度で交差している場合に、バイト部5を患者の上顎歯列に密着させた状態で、前記各指示部14を揺動して両鼻翼−耳珠線L2と平行になるように配置させることができるので、咬合平面P3と両鼻翼−耳珠線L2を含む面との角度のずれについて、患者ごとの個体差を補正することができる。特に、バイト部5上に印象材を付着して歯型を採取するのに先立ってこの補正を実行すれば、より正確に咬合平面P3を位置合せした状態で、歯型を採取することができる。
前記スケール19を備えた構成によれば、当該スケール19を通して見える患者の顔面の左右対称性を、方眼目盛り21に基づいて判断することができる。
そして、前記バイトフォーク1は、以下に説明する自動運動測定装置に好適に採用することができる。
図5は、本発明に係る下顎運動測定装置の一部を省略して示す斜視図であり、(a)は患者の上顎歯列の三次元的な位置を測定している状態、(b)は患者の下顎運動を測定している状態をそれぞれ示している。
なお、下顎運動測定装置は、カルテンバッハ ウント フォイクト ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲー製の商品名ARCUS(登録商標) digmaと同様の原理を採用しているため、以下、主に当該装置の機能について説明する。
前記下顎運動測定装置30は、前記バイトフォーク1の前記露出部8に着脱自在な発信機(発信部)31と、下顎の運動に従動するように患者に対して装着可能に構成されているとともに、前記発信機31を着脱自在なクラッチ32と、前記発信機31から出力される信号を受信可能な受信機(受信部)33と、この受信機33を患者前頭部に装着可能なヘッドギア(装着具)34と、前記発信機31及び受信機33に電気的に接続された制御装置(図示せず)とを備えている。この制御装置は、予め記憶された測定ステップを記憶する記憶手段と、この測定ステップを順次実行させる入力手段とを備えている。
前記下顎運動測定装置30を用いた下顎運動の測定方法としては、まず、図5(a)に示すように、前記バイトフォーク1の露出部8に対して前記発信機31を装着し、このバイトフォーク1を患者の上顎に装着する。具体的には、バイトフォーク1上に印象材やワックス等を付着させておき、それらの粘着力を利用してバイトフォーク1を患者の上顎に保持させる。この状態で、前記制御装置の入力手段を操作することにより、前記発信機31から受信機33へ送信される信号に基づいて前記受信機33に対する患者の上顎歯列の三次元的な位置が測定される。
次いで、前記バイトフォーク1を患者から取り外し、図5の(b)に示すように、前記クラッチ32を患者の下顎歯列の前部に固着して、このクラッチに対して前記発信機31を装着する。そして、この状態で、前記制御装置の入力手段を操作するとともに、患者に対して予め設定された下顎運動を順次実行させることにより、この下顎運動に応じた前記発信機31と受信機33との相対的な変位量が検出され、この変位量に基づいて当該患者の下顎運動の運動軸が特定される。
具体的に、前記予め設定された下顎運動としては、図6に示す前方運動と、図7に示す側方運動とが実行される。
前記前方運動を実行させた場合には、患者の下顎骨B1の顆頭B2が下方へ緩やかに湾曲しながら前方へ向かう顆路K1に沿って移動することになるが、前記制御装置は、この顆路K1と水平面との間に形成される矢状顆路角A1を算出する。
前記側方運動の一例として左側への側方運動を実行させた場合には、図7(a)の左側の顆頭B2(以下、作業側顆頭B2と称す)が、矢印Y1に沿って若干左へ移動しながら、矢印Y2のように回転する。このとき、図7(a)の右側の顆頭B2(以下、非作業側顆頭B2と称す)は、前記作業側顆頭B2の移動に伴い前方内側へ移動する。なお、図7では、左側への側方運動を例に挙げているが、前記下顎運動測定装置30では、左右両側の側方運動を実行させる必要がある。
そして、前記制御装置は、前記非作業側顆頭B2の移動の軌跡を水平面に投影したものと矢状面(体を左右対称に切る面)との間に形成されるベネット角A2と、前記作業側顆頭B2の移動の軌跡を水平面に投影したものと前額面(前記矢状面に垂直な面)との間に形成されるシフト角A3と、前記作業側顆頭B2が矢印Y1に沿って移動するサイドシフト量A4(図7(b)参照)とを算出する。
このように、前記下顎運動測定装置30は、下顎運動の運動軸に関する矢状顆路角A1、ベネット角A2、シフト角A3及び、サイドシフト量A4のパラメータを算出することができる。
以上説明したように、前記下顎運動測定装置30によれば、前記バイトフォーク1を利用して患者の下顎運動の運動軸を特定することができる。
そして、前記下顎運動測定装置30は、患者の咬合状態を外部で再現するための咬合器40と組み合わせて使用することにより、診断支援システムを構築することができる。
図8は、本発明に係る診断支援システムの咬合器40を示す斜視図であり、図9は、図8の咬合器40の取付具44を示す斜視図であり、図10は、図8の咬合器40に対して取付具44を利用して上顎歯型を装着する状態を示す斜視図である。
なお、後述する咬合器40は、例えば、特許第2633454号公報に開示されるものと同様の原理を採用したものであるため、以下、主にその機能について説明する。
前記咬合器40は、下顎模型M1を着脱自在に保持する保持テーブル45を有するベース41と、上顎模型M2を保持する上顎保持部42と、この上顎保持部42と前記ベース41とを揺動自在に支持する一対の顎関節相当部43(図8では1つ示す)と、前記保持テーブル45に着脱自在な取付具44とを備えている。
前記ベース41は、その上面に固着された保持テーブル45と、当該ベース41の端部に立設された一対の下弓46(図8及び図10では1つ示す)とを備えている。なお、以下の説明では、前記ベース41において下弓46が設けられている側を仮に後方とし、各下弓46が対向する方向を仮に左右方向として説明する。
前記保持テーブル45は、その上面に取付プレート47を着脱することが可能とされている。つまり、前記保持テーブル45と取付プレート47とは、互いに対をなす凹凸部45a及び47aを係合させて位置決めしつつ、図略のマグネットにより互いに着脱自在とされている。そして、前記取付プレート47は、図8に示すように、石膏C1等を介して下顎模型M1を保持できるようになっている。
前記各下弓46の上端部内側には、左右方向に延びる軸J3が互いに対向するように形成されている(図8及び図10では一方の軸J3を示している)。
前記上顎保持部42は、前記ベース41に対して、前記軸J3回りの揺動、左右移動及び、前後移動が可能となるように、前記各顎関節相当部43を介して前記軸J3に支持されている。つまり、前記各顎関節相当部43は、前記矢状顆路角A1(図6参照)、ベネット角A2、シフト角A3及び、サイドシフト量A4(それぞれ図7参照)に対応して前記軸J3の支持の態様を調整することができるようになっており、これにより、患者の下顎運動がベース41と上顎保持部42との相対移動により再現される。
また、前記上顎保持部42には、前記保持プレート45と同様の保持プレート48が設けられ、この保持プレート48に前記取付プレート47を着脱するようになっている。
なお、前記上顎保持部42には、図10に示す支持ピン54が当該上顎保持部42から垂下された姿勢で装着できるようになっており、この支持ピン54の下端部が前記ベース41と当接することにより、前記上顎保持部42の揺動位置が規制されるようになっている。そして、この規制位置では、前記保持プレート48の下面が後述する水平基準面P4(図8参照)と平行になるように前記上顎保持部42の姿勢が維持されることになる。
一方、前記取付具44は、前記取付プレート47と、この取付プレート47上に立設された支柱49と、この支柱49に担持された台座50とを備え、この台座50上に前記バイトフォーク1を載置するようになっている。
前記台座50は、咬合器40に設定された正中基準面P2と前記バイトフォーク1の基準平面P1とを合致させた状態で、かつ、咬合器40に設定された水平基準面P4に対して前記バイト部5が平行となる状態で前記バイトフォーク1を咬合器40に対して装着するようになっている。なお、前記正中基準面P2は、咬合器40の左右略中央位置を通り前後方向と平行となる面であり、前記水平基準面P4は、前記保持プレート45上面(前後−左右平面)と略平行となる面である。
具体的に、前記台座50は、その後部上面に立設された左右一対の支持ピン51と、これら支持ピン51よりも前方に立設された前後一対の位置決めピン52、53とを備えている。
前記各支持ピン51は、前記バイトフォーク1のバイト部5下面を左右で支持するように配置されている。
前記各位置決めピン52、53は、前記バイトフォーク1の位置決め孔12に対応して配置されている。後方の位置決めピン52は、前記各位置決め孔12に挿入可能な小径部52aを有している。一方、前方の位置決めピン53は、前記各位置決め孔12に挿入可能な小径部53aと、大径部53bとが肩部53cを介して同軸に形成されており、前記肩部53cで前記バイトフォーク1下面を支持するようになっている。
すなわち、前記台座50は、前記各小径部52a、53aにより前記取付具44に対するバイトフォーク1の前後及び左右方向を位置決めするとともに、前記各支持ピン51及び位置決めピン53の肩部53cにより前記バイトフォーク1を三点支持して、当該バイトフォーク1の傾き(本実施形態では前記台座50と略平行となる傾き)を位置決めするようになっている。これにより、前記台座50に保持されたバイトフォーク1は、その基準平面P1が前記正中基準面P2に略合致するとともに、そのバイト部5が前記水平基準面P4に対して略平行となる。
以上説明したように、前記診断支援システムによれば、前記下顎運動測定装置30により特定された運動軸に基づいて咬合器40上に患者の下顎運動を再現することができるだけでなく、この咬合器40の正中基準面P2に対してバイトフォーク1の基準平面P1を合致させた状態で、かつ、前記咬合器40の水平基準面P4に対して前記バイト部5が平行となる状態でバイトフォーク1を咬合器40に装着することができる。そのため、図9のようにバイト部5上に印象材M3を付着してこの印象材M3に患者の上顎歯型が印記されている場合には、図10に示すように、前記支持ピン54により上顎保持部42の揺動位置を規制した状態で、前記上顎歯型に合せて上顎模型M2を印象材M3上に載置し、この上顎模型M2を石膏C1等を介して前記上顎保持部42に保持させることができ、これにより、当該上顎模型M2の正中矢状面及び咬合平面P3と咬合器40の正中基準面P2及び水平基準面P4との整合性を高めることができる。
すなわち、前記バイトフォーク1は、上述したように患者の正中線L1及び咬合平面P3に対して位置合せした状態で上顎歯型を採取することができるので、このバイトフォーク1が前記取付具44によって咬合器に位置決めされた状態で、前記上顎歯型に合せて上顎模型M2を咬合器40に装着することにより、患者の正中矢状面及び咬合平面P3を咬合器40に設定された正規の位置で再現することができる。
以下、前記診断支援システムを用いた咬合状態の再現方法について、図11を参照してその一例を説明する。
まず、患者の正中線L1(図3参照)に沿って当該患者の顔面軟組織上に仮想正中線を記す(ステップS1)。ここで、患者の正中線L1を特定するのに際しては、例えば、正貌において、患者の左右瞳孔を結ぶ線の中点を基準とする。
次いで、正貌において前記バイトフォーク1の指示ピン3と前記仮想正中線とを位置合せし、かつ、側貌において、当該バイトフォーク1の指示部14を患者の鼻翼−耳珠線L2(図4参照)と平行となるように配置した状態で、バイトフォーク1のバイト部5を患者の口内に挿入する(ステップS2)。
この状態で、前記バイト部5上に予め付着された印象材M3に対して、患者の上顎歯型を印記する(ステップS3)。
バイトフォーク1を患者に装着した状態で、図5に示すように、このバイトフォーク1を利用して患者の上顎歯列の三次元的な位置を下顎運動測定装置30の制御装置に入力するとともに、前記クラッチ32を利用して患者に予め設定された下顎運動を実行させることにより、当該患者の運動軸を特定する(ステップS4)。
そして、前記バイトフォーク1を患者から取り外し、当該バイトフォーク1を前記取付具44にセットして、この取付具44を咬合器40に装着する(ステップS5:図9参照)。
次いで、図10に示すように、予め採取された上顎模型M2を、前記バイトフォーク1上の上顎歯型に合せて当該バイトフォーク1上に載置して、その姿勢を保ちながら石膏材C1(図8参照)を介して咬合器40にセットする(ステップS6)。
そして、前記運動軸に基づいて、前記咬合器40の顎関節相当部43を調整することにより患者の下顎運動を咬合器40上に再現させる(ステップS7)。
その後、前記下顎模型M1を咬合器40に装着することにより、患者の咬合状態が再現されることになる。
以上説明したように、前記咬合状態の再現方法によれば、前記バイトフォーク1の基準平面P1と咬合器40の正中基準面P2及びバイトフォーク1のバイト部5と咬合器40の水平基準面について、それぞれ位置決めした状態でバイトフォーク1を咬合器40に取り付け(ステップS5)、このバイトフォーク1上に印記された上顎歯型を基準として咬合器40に対して上顎模型M2を取り付ける(ステップS6)ようにしているので、患者の正中矢状面及び咬合平面P3を咬合器40に設定された正規の位置で再現することができる。
そして、前記下顎運動測定装置30によって特定された運動軸に基づいて咬合器40の顎関節相当部43を調整するステップS7により、前記咬合器40上に患者の下顎運動も再現することができる。
本発明の実施形態に係るバイトフォークを示す(a)は平面図、(b)は側面図である。 図1のバイトフォークの全体構成を分解して示す正面図である。 図1のバイトフォークを患者に装着した状態を示す正面図であり、(a)は指示ピンを使用している場合、(b)は指標付指示ピンを使用している場合をそれぞれ示している。 図1のバイトフォークを患者に装着した状態を示す側面図である。 本発明に係る下顎運動測定装置の一部を省略して示す斜視図であり、(a)は患者の上顎歯列の三次元的な位置を測定している状態、(b)は患者の下顎運動を測定している状態をそれぞれ示している。 下顎運動(前方運動)時における下顎骨の動作を示す概略図である。 下顎運動(側方運動)時における下顎骨の動作を示す(a)は全体概略図、(b)は一部拡大図をそれぞれ示している。 本発明に係る診断支援システムの咬合器を示す斜視図である。 図8の咬合器の取付具を示す斜視図である。 図8の咬合器に対して取付具を利用して上顎歯型を装着する状態を示す斜視図である。 本発明に係る咬合状態の再現方法の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 バイトフォーク
3 指示ピン(正中線指示部)
4 指標付指示ピン(正中線指示部)
5 バイト部(バイト板)
8 露出部
14 指示部(咬合平面指示部)
19 スケール
21 方眼目盛り(目盛り)
30 下顎運動測定装置
31 発信部
32 クラッチ
33 受信部
34 ヘッドギア(装着具)
40 咬合器
41 ベース
42 上顎保持部
43 顎関節相当部
44 取付具
45 保持テーブル
L1 正中線
M1 下顎模型
M2 上顎模型
P1 基準平面
P4 水平基準面

Claims (7)

  1. 患者の上顎歯列又は下顎歯列若しくはこれら双方に密着されるバイト板と、このバイト板が口内に挿入された状態で患者の口外に配置される露出部とを有するバイトフォークであって、
    前記露出部には、
    前記歯列の左右中央位置に対応して前記バイト板を左右方向で略2等分する線を通り、かつバイト板と直交する基準平面上に配置された正中線指示部と、
    前記バイト板と略平行な面に沿って配置された咬合平面指示部と
    が設けられ、
    前記咬合平面指示部は、患者を正面から見る視点において前記正中線指示部を患者の正中線に位置合せしつつ前記バイト板を患者の口内へ挿入した状態で、当該患者の左右両側頭部に沿って配置されるように構成されていることを特徴とするバイトフォーク。
  2. 前記咬合平面指示部は、前記バイト板から上方にオフセットして配置されていることを特徴とする請求項1に記載のバイトフォーク。
  3. 前記咬合平面指示部は、前記露出部に対して左右方向に沿った軸回りに揺動自在に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のバイトフォーク。
  4. 前記露出部に対して着脱自在なスケールをさらに備え、このスケールは、患者を正面から見る視点において当該患者の顔面を視認し得る光透過性を有しているとともに、当該スケールには、前記露出部に装着した状態において前記バイト板の法線に平行となる複数の目盛りが左右方向で等間隔に並んで設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のバイトフォーク。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載のバイトフォークと、
    このバイトフォークの前記露出部に着脱自在な発信部と、
    下顎の運動に従動するように患者に対して装着可能に構成されているとともに、前記発信部を着脱自在なクラッチと、
    前記発信部から出力される信号を受信可能な受信部と、
    この受信部を患者前頭部に装着可能な装着具と、
    前記バイト部を患者の上顎歯列に相密着させた状態にある前記バイトフォークに装着された前記発信部と受信部との相対位置を検出することにより当該受信部に対する上顎歯列の相対位置を特定するとともに、予め設定された下顎運動を患者に実行させた場合における前記クラッチに装着された発信部と前記受信部との相対位置の変位量を検出し、この変位量と前記上顎歯列の相対位置とに基づいて前記下顎運動の運動軸を特定する制御装置とを備えていることを特徴とする下顎運動測定装置。
  6. 請求項5に記載の下顎運動測定装置と、
    患者から採取された上顎模型及び下顎模型を保持して、当該患者の咬合状態を再現可能な咬合器とを備えた診断支援システムであって、
    前記咬合器は、
    前記下顎模型を着脱自在に保持する保持テーブルを有するベースと、
    前記上顎模型を保持する上顎保持部と、
    この上顎保持部と前記ベースとを揺動自在に支持するとともに、前記下顎運動測定装置により特定された運動軸に応じて前記上顎保持部とベースとの運動範囲を調整可能な顎関節相当部と、
    前記保持テーブル上に着脱自在とされるとともに、その上部に前記バイトフォークを載置可能な取付具とを備え、
    この取付具は、前記咬合器に予め設定された正中基準面とバイトフォークの前記基準平面とを合致させた状態で、かつ、前記咬合器に予め設定された水平基準面に対して前記バイト板が平行となる状態で当該バイトフォークを咬合器に対して装着可能に構成されていることを特徴とする診断支援システム。
  7. 請求項6に記載の診断支援システムを用いた咬合状態の再現方法であって、
    患者の正中線に対して前記正中線指示部が位置合せされるとともに当該患者の鼻翼下縁と耳珠とを結ぶ線に沿って咬合平面指示部が配置された姿勢で、印象材を付着した前記バイト部を患者の上顎歯列に密着させることによって当該印象材上に患者の上顎歯型が予め印記されたバイトフォークを、前記取付具に装着することにより、前記基準平面と正中基準面とを合致させた状態で、かつ前記水平基準面に対してバイト板が平行となる状態で前記バイトフォークを咬合器に装着するステップと、
    予め患者から採取された上顎模型を、前記取付具に装着されたバイトフォークの前記上顎歯型に合せて当該バイトフォーク上に載置して、その姿勢を保ちながら当該上顎模型を前記上顎保持部に保持させるステップと、
    前記下顎運動測定装置によって予め特定された運動軸に基づいて前記咬合器の顎関節相当部を調節するステップとを含むことを特徴とする診断支援システムを用いた咬合状態の再現方法。
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