JP2006303245A - 多層プリント配線板の製造方法及び多層プリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線基板に導電材のバンプを設け、層間接着用の絶縁シートに開けた貫通孔に前記バンプを挿入し、さらに導電層又は導電層を含む複合層を重ね合わせて加熱圧着する多層プリント配線板の製造方法であって、加熱圧着後の導電材と導電層間の接続不良が生じない方法、及び、信頼性の高い多層プリント配線板を提供する。
【解決手段】絶縁層及び導電層からなり、導電材のバンプAを有する配線基板A、バンプAに対応する位置に、貫通孔を有する層間接着用絶縁シート、並びに、前記バンプAに対応する位置に、導電材からなるバンプBが設けられた導電層B又は配線基板Bを、バンプA及びバンプBが、前記貫通孔内に挿入されるように重ね、これらを積層プレスする工程を有することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法、及び、2層の回路間を導通し、回路との接触部において広い断面積の導電部を有することを特徴とする多層プリント配線板。
【選択図】 図1

Description

本発明は、2層以上の回路を有し、この回路間が互いに導通(電気的に接続)されている多層プリント配線板の製造方法、及びその製造方法により製造することができる多層プリント配線板に関する。
多層プリント配線板は、部品の高密度の実装を可能とし、部品間を最短距離で接続(導通することを意味する。)できる技術として知られている。特開平8−288649号公報には、簡略な工程で多層プリント配線板を製造する方法が記載されている。
この方法は、絶縁性基板上に回路を形成してなる配線板、層間接着用の絶縁シート、及び銅箔を、この順に重ね合わせて積層プレスする方法であり、配線板の層間接続箇所に、積層プレス時の加圧加熱で変形する導電材(導電ペースト)のバンプを設けるとともに、層間接着用の絶縁シートに貫通孔を開け、この貫通孔に前記バンプを挿入し、さらに銅箔を重ね合わせて加熱圧着することを特徴とする。この方法では、加熱圧着の際に、バンプ及び絶縁シートが流動して、導電ペーストが充填された貫通孔が形成され、絶縁性基板上の回路及び銅箔間が層間接続(電気的に接続)される。
この方法のように、回路が形成された配線板、又は回路を形成することができる導電層を有する配線基板の層間接続箇所に、変形する導電材からなるバンプを形成し、層間接着用の絶縁シートに開けた貫通孔に前記バンプを挿入し、さらに銅箔等の導電層又は導電層を含む複合層を重ね合わせて加熱圧着する方法により、多層プリント配線板を簡略な工程で製造することができる。しかし、この方法では、加熱圧着後の導電材と導電層との接続が不良となり、従って回路間の導通も不良となる場合が生じ、多層プリント配線板の信頼性が劣るという問題点があった。特に、加熱圧着時の溶融粘度が低い絶縁シートを用いた場合、この問題が大きい。
特開平8−288649号公報
本発明は、配線基板に導電材のバンプを設け、層間接着用の絶縁シートに開けた貫通孔に前記バンプを挿入し、さらに導電層又は導電層を含む複合層を重ね合わせて加熱圧着する多層プリント配線板の製造方法であって、加熱圧着後の導電材と導電層(複合層の表面に設けられた導電層も含む意味である。)間の接続不良が生じない方法を提供することを課題とする。本発明は、さらに、この製造方法により製造可能な多層プリント配線板であって、導電材と導電層間の接続の信頼性が高く、従って、配線板としての信頼性も高い多層プリント配線板を提供することも課題とする。
本発明者は、加熱圧着後の導電材と導電層間の接続不良の原因は、加熱圧着時に、バンプの導電材が対面する導電層と接合する前に、層間接着用絶縁シートが流動して導電層と導電材間に流れ込むことによると考えた。そして、導電材のバンプを、配線基板側のみではなく、この配線基板と導通される導電層側にも設けることにより、流動した絶縁シートが、導電層と導電材間への流れ込むことを防ぎ、接続不良の発生も防ぐことができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、前記の本発明の課題は、絶縁層及び導電層からなる配線基板であって、1表面上に加圧加熱により変形する導電材のバンプAを有する配線基板A、
前記バンプAに対応する位置に、貫通孔を有する層間接着用絶縁シート、並びに
1表面上の、前記バンプAに対応する位置に、加圧加熱により変形する導電材からなるバンプBが設けられた導電層B又は導電層Bをその1表面に貼り合せた配線基板Bを、
前記層間接着用絶縁シートを、前記配線基板Aと導電層B間に挟持し、かつバンプA及びバンプBが、前記貫通孔内に挿入されるように重ね、これらを積層プレスする工程を有することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法(請求項1)により達成される。
前記の本発明の製造方法では、配線基板Aと、導電層B又は導電層Bをその1表面に貼り合せた配線基板Bとを、層間接着用絶縁シートを挟持しながら積層プレスして、多層プリント配線板を製造する。ここで、配線基板Aとは、1層以上の導電層を有し、その1表面上に加圧加熱により変形する導電材のバンプAを有し、かつ絶縁層を有するものである。絶縁層は、通常、導電層とバンプA間や、導電層が2層以上の場合には導電層間に設けられる。
配線基板Aとしては、絶縁層の片面のみに導電層を有する片面配線基板、絶縁層の両面に導電層を有し、それらがスルーホールメッキや導電材が充填された孔等により導通されている両面配線基板、又絶縁層により互いに隔てられた多数の導電層を有し、それらがスルーホールメッキや導電材が充填された孔等により導通されている多層配線基板が挙げられる。中でも、配線基板Aが、絶縁層である絶縁性基板、及び、前記絶縁性基板の、前記バンプAが設けられた面とは異なる表面上に設けられた導電層からなり、前記絶縁性基板(絶縁層)内に、導電材が充填された孔を有し、前記バンプAと導電層が、この孔により導通されている片面配線板基材である場合、本発明の多層プリント配線板の製造方法が好ましく適用される。請求項2は、この好ましい態様に該当する。
配線基板Aを構成する絶縁層としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アラミド等のポリアミド、ポリイミド、液晶フィルム、ポリエステル等を主体とする樹脂フィルムが例示される。ポリイミドを主体とする樹脂フィルムは耐熱フィルムであり、鉛フリーはんだ採用に対応した高耐熱化の要求に応えることができるので好ましい。又絶縁性基板の薄厚化、高強度化を達成できる。
配線基板Aを構成する導電層とは、導電性の材質からなる薄膜であれば特に限定されないが、通常銅箔や、銀入り銅箔、ベリリウム銅合金箔、黄銅箔、リン青銅箔等の銅合金箔等が用いられる。1表面上に導電層が設けられた絶縁性基板としては、銅箔が片面に貼付けられた銅箔付き樹脂基材、特にポリイミド樹脂基材を用いることができ、銅箔と樹脂基材間に接着剤付きのものでも接着剤を用いずに貼り合せたものでも良い。
バンプAは、積層プレス時の加圧加熱により変形する導電材からなる突起である。加圧加熱により変形する導電材としては、導電性ペーストが例示される。導電性ペーストとは、導電性フィラーを流動性の樹脂に分散したものであり、導電性フィラーとしては、銀、銅、Ni、Sn、鉛半田、鉛フリー半田等の微粒子が好適に用いられる。また、これらの2種以上を複層化した微粒子(銀コート銅、銀コートNi等)や、混合物等も用いることが可能である。流動性の樹脂としては、エポキシ、ポリエステル、フェノール、ポリイミド、ポリアミド及びこれらの混合物等を用いることができる。
前記請求項2の態様に用いられる片面配線板基材(以後、単に片面配線板基材と言う。)において、バンプAは、前記絶縁性基板の、導電層が設けられた表面と反対側の表面上に設けられる。この片面配線板基材を用いる場合、この導電層とバンプBが設けられた導電層Bはそれぞれ異層の回路を形成するが、積層プレス後、導電層と導電層Bの間には、層間接着用絶縁シートから形成される接着剤層とともに絶縁性基板が挟持される。層間接着用絶縁シートは、変形するものであるので、積層プレス時に絶縁不良箇所を生じる可能性があるが、さらに絶縁性基板が挟持されるので、絶縁不良箇の発生はなく、優れた絶縁性が達成される。バンプAの高さとしては、10〜100μm程度が好ましく、その径としては、30〜300μm程度が好ましい。
配線基板Aが、前記片面配線板基材の場合、バンプAとは異なる表面に設けられた導電層は、絶縁性基板内の導電材が充填された孔により、バンプAと導通される。この孔は、絶縁性基板を貫通し、その両端において、それぞれバンプAと導電層に接続している。孔を充填する導電材としては、バンプAの形成に用いられる導電材と同様な材質を用いることができ、例えば、前記と同様な導電性ペーストを用いることができる。配線基板Aが、前記片面配線板基材以外の場合であっても、バンプAが設けられた面以外に設けられた導電層と、バンプAとを、絶縁層内に形成され導電材が充填された孔により、導通することができる。
導電材を充填する孔は、絶縁層の層間接続が所望される位置に、レーザ等を用いて穴あけ加工を行うことにより形成することができる。レーザとしては、COレーザ、UV−YAGレーザ等が好ましく例示される。レーザによる穴あけ加工後、通常、湿式のデスミア処理、ウエットブラスト処理、プラズマ処理等により、デスミア処理がされる。
孔への導電材の充填は、導電材が導電性ペーストの場合は、例えば、スクリーン印刷により行われる。このスクリーン印刷の後、さらにその上に導電性ペースト等をスクリーン印刷で塗布する方法により導電性ペーストからなるバンプAを形成することができる。バンプAを、孔に充填される導電材と同様な材質により形成すると、スクリーン印刷による両者の製造が容易になり、又両者間の接続の信頼性も高まるので好ましい。ここで、同様な材質とは、同じ原料から構成される材質を意味する。スクリーン印刷の容易さ等を考慮して、粘度等を異なったものとしても良い。
配線基板Aを構成する導電層は、多層プリント配線板における回路を形成するものであるが、層間接着用絶縁シートと貼合わされる表面と反対側の面に設けられた導電層、例えば、配線基板Aが、前記片面配線板基材の場合のバンプAとは異なる表面に設けられた導電層については、積層前に回路形成がされていてもよいし、積層後に回路形成されてもよい。請求項3は、配線基板Aが前記片面配線板基材の場合であって、前記導電層が、積層前に回路形成されたものである態様に該当するものである。
導電層の回路形成は、例えば、エッチング加工により行うことができる。例えば、導電層上に、レジスト層の回路パターンを形成した後、導電層を腐食するエッチャントに浸漬して、回路パターン以外の部分を取り除き、その後レジスト層を除去する化学エッチング(湿式エッチング)により行うことができる。この場合のエッチャントとしては、塩化第二鉄が主成分である塩化第二鉄系エッチャントや、塩化第二銅系エッチャント、アルカリエッチャント等が挙げられる。
層間接着用絶縁シートは、加熱加圧により変形する接着剤からなるシートに、貫通孔を、前記孔に対応する位置に形成して得られる。貫通孔を前記孔に対応する位置に形成するとは、前記配線基板Aと層間接着用絶縁シートを重ねたときに、バンプAが貫通孔内に挿入されるように貫通孔を形成することを意味する。貫通孔の形成方法は特に限定されず、レーザによる穴あけ加工や、ドリル、金型等を用いて機械的に穴あけを行う方法等を採用することができる。
層間接着用絶縁シートを形成する接着剤としては、エポキシ、アクリル、ポリイミド、熱可塑性ポリイミド等の熱可塑性樹脂等及びこれらの混合物等からなる接着剤が好適に用いられる。層間接着用絶縁シートとしては、厚みが10μm〜100μm程度のものが通常用いられ、好ましくは15μm〜70μmである。厚みが10μm未満では、層間接着の積層プレスの際に接着剤が充分拡がらず、バンプA及びバンプBと接着剤間の間隙が解消しにくくなる。一方、100μmを越えると、この厚みに対応する突起の長さを有するバンプA及び/又はバンプBの形成が困難になる。なお、層間接着用絶縁シートを形成する接着剤の溶融粘度の最小値の範囲は特に限定されない。ただし、100〜200℃でのこの値が、1×10Pa・S以下の接着剤は、積層プレス時に流れやすいので、従来の方法では絶縁不良が特に生じやすい。本発明によれば、この接着剤を用いる場合でも絶縁不良が生じにくいので、この接着剤を用いる場合に本発明の効果が顕著になる。
導電層Bは、導電性の材質からなる薄膜であり、特に限定されないが、通常銅箔や、銀入り銅箔、ベリリウム銅合金箔、黄銅箔、リン青銅箔等の銅合金箔等が用いられる。本発明では、導電層Bの前記バンプAに対応する位置、すなわち層間接着がされる位置に加圧加熱により変形する導電材のバンプBが設けられていることを特徴とする。
バンプBも、バンプAと同様に、積層プレス時の加圧加熱により変形する導電材からなる突起である。加圧加熱により変形する導電材としても、バンプAの場合と同様な導電性ペーストが例示される。導電性ペーストを用いる場合は、バンプBもスクリーン印刷により形成することができる。
バンプBの高さとしては、5〜100μm程度が好ましく、その径としては、20〜300μm程度が好ましい。後述するように、バンプBの径は、層間接着用絶縁シートに形成される貫通孔の径より同等もしくは大きくても良いが、小さい方が好ましい。
本発明の多層プリント配線板の製造方法では、層間接着用絶縁シートを、配線基板Aと、導電層B又は導電層Bをその1表面に貼り合せた配線基板B間に挟持し、かつバンプA及びバンプBが、前記貫通孔内に挿入されるように、配線基板A、層間接着用絶縁シート、及び導電層B又は導電層Bを有する配線基板Bを重ね、これらを積層プレスする。すなわち、層間接着用絶縁シートに貼り合わされるものとして、導電層Bのみからなるもの、例えば銅箔等の導電材の薄膜のみからなるフィルムを用いてもよいが、導電層Bをその1表面に貼り合せた配線基板Bを用いてもよい。請求項4は、前記の多層プリント配線板の製造方法であって、導電層Bをその1表面に貼り合せた配線基板Bを用いることを特徴とする態様を提供するものである。
導電層Bをその1表面に貼り合せた配線基板Bは、絶縁層を含む基板の一表面にバンプBが形成された導電層Bを設けてなるものである。このような配線基板Bとしては、絶縁層の片面のみに導電層Bを有する片面配線基板、例えば導電層Bを絶縁性基板上に貼り合わせたものの他、導電層Bとともに絶縁性基板の他の表面にも導電層を有し、それらがスルーホールメッキや導電材が充填された孔等により導通されている両面配線基板、又、片面に導電層Bを有し、さらに互いに絶縁層で隔てられた多数の導電層を有し、それらがスルーホールメッキや導電材が充填された孔等により互いに導通されている多層配線基板等が挙げられる。
配線基板Bを構成する絶縁層としては、配線基板Aの絶縁層と同様、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アラミド等のポリアミド、ポリイミド、液晶フィルム、ポリエステル等を主体とする樹脂フィルムが例示される。又、配線基板Bを構成する導電層B以外の導電層としては、配線基板Aを構成する導電層と同様、導電性の材質からなる薄膜、例えば銅箔が用いられる。片面配線基板である配線基板Bとしては、銅箔が片面に貼付けられた銅箔付き樹脂基材、特にポリイミド樹脂基材を用いることができ、銅箔と樹脂基材間に接着剤付きのものでも接着剤を用いずに貼り合せたものでも良い。
導電層Bは、多層プリント配線板の回路を形成するものであるが、導電層Bのみが貼り合わされる場合、この回路形成は積層後に行われる。一方、導電層Bをその1表面に貼り合せた配線基板Bが用いられる場合は、積層前に行われる。導電層Bの回路形成は、配線基板Aの導電層と同様に、エッチング加工を施すことにより行うことができる。エッチング加工の方法も前記と同様である。
積層プレスは、キュアプレスや真空プレス等により、加熱、加圧することにより行うことができる。積層物の間のボイドの発生を抑制するためには、好ましくは真空プレスが採用される。
層間接着用絶縁シートに形成された貫通孔の径が、バンプA及びバンプBの径より大きい場合、積層プレスの開始前では、層間接着用絶縁シートを形成する接着剤とバンプとの間に間隙があるが、積層プレスにより接着剤がバンプに接触するまで拡がってこの間隙は解消する。又、バンプA及びバンプBも積層プレスにより変形して、この間隙を解消する作用をする。又、積層プレスにより、バンプA及びバンプBは一体化して貫通孔内を充填する。
バンプBを設けない従来技術では、層間接着用絶縁シートを形成する接着剤が、積層プレスの際にバンプAと導電層B間に拡がり、バンプAと導電層B間に電気的な接続不良を生じやすいが、バンプBを設けた本発明では、この問題を生ぜず良好な接続が達成される。このようにして、配線基板Aと、導電層Bをその1表面に貼り合せた配線基板Bが、層間接着用絶縁シートにより強固に接着され、優れた接続信頼性が得られる。
導電層Bを絶縁性基板上に貼り合わせた配線基板Bを用いた場合、この絶縁性基板内に孔を形成し、その孔を導電材で充填して、さらにその上にバンプAと同様な導電材のバンプを形成することができる。
そして、前記と同様に、貫通孔を有する層間接着用絶縁シート及び導電層Bをその1表面に貼り合せた配線基板Bを積層してプレスすることにより、より多層の回路からなり、それらが互いに導通している多層プリント配線板を製造することができる。同様な操作を繰り返すことにより、さらに多層からなる多層プリント配線板を製造することができる。
前記層間接着用絶縁シートの貫通孔の径は、バンプA及びバンプBの径の、0.5〜5倍が好ましい。0.5倍未満であると、層間接着用絶縁シートと配線板基材を重ねる際の位置合わせが容易でなくなり、バンプが貫通孔に挿入しなくなる場合が生じやすい。一方5倍以上であると、積層プレス時に、接着剤がバンプに接触するまで拡がりにくくなり、この両者間の間隙が解消しない可能性がある。より好ましくは1.2〜3倍であり、位置合わせがより容易となり、又間隙の発生をより確実に防ぐことができる。請求項5は、この好ましい態様に該当する。
本発明は、さらに、2層以上の回路、回路間に挟持された絶縁層、及びその絶縁層を貫通し、絶縁層を挟持する回路間を導通する導電部を有する多層プリント配線板であって、その導電部を前記回路に平行な面により切断した断面の面積が、絶縁層の厚みの中央部において小さく、回路との接触部において大きいことを特徴とする多層プリント配線板を提供する(請求項6)。前記の本発明の製造方法により、この請求項6の特徴を有する多層プリント配線板を容易に製造することができる。すなわち、前記の本発明の製造方法における層間接着用絶縁シート及び配線基板AのバンプAが形成されている絶縁層により、多層プリント配線板の絶縁層が形成され、バンプA及びバンプBにより導電部が形成され、配線基板Aの導電層及び導電層B、場合により配線基板Bの他の導電層により2層以上の回路が形成される。
本発明の多層プリント配線板は、回路との接触部において導電部の断面積が大きいことを特徴とする。従って、回路と導電部との接触面積は大きく、電気的接続の不良は生じにくく、多層プリント配線板として高い信頼性が得られる。
本発明の多層プリント配線板の製造方法によれば、配線基板に導電材のバンプを設け、層間接着用の絶縁シートに開けた貫通孔に前記バンプを挿入し、さらに他の導電層または導電層を表面に有する他の配線基板を重ね合わせて加熱圧着するとの簡略な工程により、多層の回路が積層された多層プリント配線板であって、かつ加熱圧着後の導電材と導電層間の接続不良を生ぜず、高い信頼性を有する多層プリント配線板を製造することができる。又、本発明の多層プリント配線板は、導電材と導電層間の接続の信頼性が高く、配線板としての信頼性も高い多層プリント配線板である。
次に本発明を実施するための最良の形態を、実施例により説明する。なお、本発明はこの実施例の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない限り、他の形態への変更も可能である。
実施例1
図1は、以下に示すようにして作製された片面配線板基材、層間接着用絶縁シート及び導電層Bを、積層プレスするために重ね合わせた様子を示す概略断面図である。
[片面配線板基材の作製]
ポリイミドフィルム1(PI)の片面に銅箔2を、接着剤を用いずに貼り合せた片面銅貼り基板(PI:25μm、銅厚:18μm)に、YAGレーザにより、有底の孔3(開口径100μm)を開け、アルカリと過マンガン酸カリウムにより湿式デスミアを施した。孔3は、計8個形成した。
それぞれの孔3に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂70重量部(エポキシ当量7000〜8500)とビスフェノールF型エポキシ樹脂30重量部(エポキシ当量160〜170)からなるエポキシ樹脂を、ブチルカルビトールアセテートに溶解し溶液を作る。これに、イミダゾール系の潜在性硬化剤を添加し、さらに、銀粒子を全固形分の55体積%にして分散し、銀ペースト4を得る。この銀ペースト4を、それぞれの孔3に、スクリーン印刷により充填し、仮硬化を実施、さらに、固形分が銀ペースト4と同じ成分のからなり粘度を高くした銀ペースト41をスクリーン印刷して、(最大)径200μm、高さ60μmのバンプA(凸部)を計8個形成し、仮硬化を実施した。
[層間接着用絶縁シートの作製]
厚み35μmのアラミド不織布にエポキシ樹脂を含浸した接着剤のシート5(新神戸電機(株)製、商品名:EA541、120℃での溶融粘度:60Pa・S)の、所定の位置(バンプAに対応する位置)に、ドリルを用いて径300μmの貫通孔6を形成した。
[導電層Bの作製]
厚み18μmの銅箔7の層間接続する位置(バンプAに対応する位置)に、前記の片面配線板基材の作製に用いた銀ペースト41と同じ銀ペースト8を印刷し、仮硬化を実施し、(最大)径200μm、高さ60μmのバンプBを形成して、導電層Bを得た。
[積層プレス]
前記の片面配線板基材、層間接着用絶縁シート及び導電層Bを、図1に示すように、層間接着用絶縁の貫通孔に、バンプA及びバンプBを挿入するように重ね合わせた後、真空プレスにより接合処理を実施し、その後、8個の層間接続部分が、デイジーチェーンとなるように回路を形成し、多層プリント配線板を作製した。
実施例2
銅箔7の代わりに、ポリイミドフィルム9(PI)の片面に銅箔10を、接着剤を用いずに貼り合せた片面銅貼り基板(PI:25μm、銅厚:18μm)に、予めエッチング処理を施して回路を作製した基板を用い、この回路上に(最大)径200μm、高さ60μmのバンプBを形成して配線基板Bを得た以外は、実施例1と同様にして、多層プリント配線板を作製した。図2は、この例における片面配線板基材、層間接着用絶縁シート及び配線基板Bを、積層プレスするために重ね合わせた様子を示す概略断面図である。
図3は、このようにして得られた多層プリント配線板を示す概略断面図である。この多層プリント配線板の導電部11(導電層間の接続部)は、図3より明らかなように、その導電部を前記回路に平行な面により切断した断面の面積が、絶縁層の厚みの中央部において小さく、回路との接触部(銅箔に面したところ)において大きく、その直径を測定したところ、中央部は210μm、接触部は250μmであった。
従来例
銅箔7の層間接続する部分に銀ペーストを印刷しなかった以外は、実施例1と同様にして、多層プリント配線板を作製した。図4は、この例における片面配線板基材、層間接着用絶縁シート及び導電層を、積層プレスするために重ね合わせた様子を示す概略断面図である。
[評価]
実施例1、2、従来例で得られた多層プリント配線板について、所定の導通が得られるか否かを検査した。検査はデイジーチェーンの両端から、4端子法により、抵抗を測定することにより実施した。その結果(所定の導通が得られなかった検査の数/検査の総数 : 所定の導通が得られた検査の割合)を以下に示す。
実施例1 0/12 : 100%
実施例2 0/12 : 100%
従来例 12/12 : 0%
この結果より明らかなように、本発明の方法(実施例1、2)により、高い信頼性を有する多層プリント配線板を得ることができる。
実施例1の一工程の概略を示す概略断面図である。 実施例2の一工程の概略を示す概略断面図である。 実施例2で得られた多層プリント配線板を示す概略断面図である。 従来例の一工程の概略を示す概略断面図である。
符号の説明
1、9 ポリイミドフィルム
2、7、10 銅箔
3、 孔
4、8、41 銀ペースト
5、 接着剤のシート
6、 貫通孔

Claims (6)

  1. 絶縁層及び導電層からなる配線基板であって、1表面上に加圧加熱により変形する導電材のバンプAを有する配線基板A、
    前記バンプAに対応する位置に、貫通孔を有する層間接着用絶縁シート、並びに
    1表面上の、前記バンプAに対応する位置に、加圧加熱により変形する導電材からなるバンプBが設けられた導電層B又は導電層Bをその1表面に貼り合せた配線基板Bを、
    前記層間接着用絶縁シートを、前記配線基板Aと導電層B間に挟持し、かつバンプA及びバンプBが、前記貫通孔内に挿入されるように重ね、これらを積層プレスする工程を有することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
  2. 配線基板Aが、絶縁層である絶縁性基板、及び、前記絶縁性基板の、前記バンプAが設けられた面とは異なる表面上に設けられた導電層からなり、前記絶縁性基板内に、導電材が充填された孔を有し、前記バンプAと導電層が、この孔により導通されている片面配線板基材であることを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  3. 前記導電層が、回路形成されたものであることを特徴とする請求項2に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  4. 導電層Bをその1表面に貼り合せた配線基板Bを用いることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
  5. 前記層間接着用絶縁シートの貫通孔の径が、バンプA及びバンプBの径の、1.2〜3倍であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
  6. 2層以上の回路、回路間に挟持された絶縁層、及びその絶縁層を貫通し、絶縁層を挟持する回路間を導通する導電部を有する多層プリント配線板であって、その導電部を前記回路に平行な面により切断した断面の面積が、絶縁層の厚みの中央部において小さく、回路との接触部において大きいことを特徴とする多層プリント配線板。
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