JP2006303225A - 基板用電線保持具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 プリント回路基板上に敷設される電線を、簡易に、しかも確実にプリント回路基板に固定することのできる作業性に優れた基板用電線保持具を提供する。
【解決手段】 プリント回路基板に装着されて該プリント回路基板上に敷設される電線を保持するものであって、所定長さの屈曲自在な棒状体(1)と、この棒状体の一端部に連接された扁平な、例えば楕円形の断面形状を有する軸体(2)と、この軸体にその軸方向に所定の間隔を隔てて平行に設けられた2枚の鍔部(3,4)とを備える。好ましくは棒状体の周面を絶縁性のチューブ(5)で被覆する。また下端側の鍔部(4)をその上部の鍔部(3)よりも若干小径にする。
【選択図】 図1
【解決手段】 プリント回路基板に装着されて該プリント回路基板上に敷設される電線を保持するものであって、所定長さの屈曲自在な棒状体(1)と、この棒状体の一端部に連接された扁平な、例えば楕円形の断面形状を有する軸体(2)と、この軸体にその軸方向に所定の間隔を隔てて平行に設けられた2枚の鍔部(3,4)とを備える。好ましくは棒状体の周面を絶縁性のチューブ(5)で被覆する。また下端側の鍔部(4)をその上部の鍔部(3)よりも若干小径にする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、プリント回路基板に装着されて該プリント回路基板上に敷設される電線を保持するに好適な基板用電線保持具に関する。
各種の電子回路や電子機器等が実装されるプリント回路基板上に電線を敷設する場合、電線が不本意に動かないように固定することが重要である。また複数本の電線を敷設する場合には、これらの電線がばらつかないようにすることも必要である。そこで従来においては、一般的には結束バンドを用いて複数本の電線を束ねて保持したり、更には結束バンドをプリント回路基板等に固定することも行われている。また電線の外周に嵌め込まれるC字状の保持部を形成した弾性樹脂製の電線保持具も提唱されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2001−298283号公報
しかしながら電線をプリント回路基板上に確実に保持するには、例えばプリント回路基板に突設したピンに結束バンドを縛り付ける等の作業が必要であり、その作業性が悪いと言う問題がある。また特許文献1に示される電線保持具を用いた場合、ねじ等を用いて保持具をプリント回路基板等に固定する必要があるので、作業性が悪いことのみならず部品コストが掛かる等の不具合がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、プリント回路基板上に敷設される電線を、簡易に、しかも確実にプリント回路基板に固定することのできる作業性に優れた基板用電線保持具を提供することのある。
上述した目的を達成するべく本発明に係る基板用電線保持具は、プリント回路基板に装着されて該プリント回路基板上に敷設される電線を保持するものであって、
所定長さの屈曲自在な棒状体と、この棒状体の一端部に連接された扁平な断面形状を有する軸体と、この軸体にその軸方向に所定の間隔を隔てて平行に設けられた2枚の鍔部とを具備したことを特徴としている。
所定長さの屈曲自在な棒状体と、この棒状体の一端部に連接された扁平な断面形状を有する軸体と、この軸体にその軸方向に所定の間隔を隔てて平行に設けられた2枚の鍔部とを具備したことを特徴としている。
即ち、本発明に係る基板用電線保持具は、所定長さの屈曲自在な棒状体の一端部に、楕円形等の扁平な断面形状を有する軸体を連接すると共に、この軸体の両端部に円盤状の2枚の鍔部を一体に形成した構成を有し、プリント回路基板に穿たれた取り付け孔に上記軸体を挿通させて上記2枚の鍔部間にプリント回路基板を挟み込むことで該プリント回路基板に装着し得るようにしたものである。ちなみに上記取り付け孔については、鍔部の径よりも小径で、その側部に前記軸体が横方向から挿通可能な幅狭の切欠き溝を有するものとして形成しておけば良い。そしてプリント回路基板上に突出させて装着された前記棒状体を屈曲させて電線の周囲に巻き付けることで、電線をプリント回路基板上に保持・固定するようにしたものである。
好ましくは請求項2に記載するように、前記棒状体の周面を絶縁性のチューブで被覆したものとして提供される。また前記2枚の鍔部は、請求項3に記載するように前記棒状体側に設けられる大径の鍔部、前記軸体の端部に設けられる小径の鍔部として実現することが好ましい。
上記構成の基板用電線保持具によれば、前記2枚の鍔部間の間隔を、その装着対象とするプリント回路基板の厚みとしておき、プリント回路基板に予め設けた前記軸体が挿通可能な取付孔に上記軸体を挿通させて上記2枚の鍔部間にてプリント回路基板を挟み込むだけで、この基板用電線保持具をプリント回路基板に簡易に装着することができる。ちなみに上記取付孔については、例えば前記鍔部が挿通可能な大径の第1の孔部と、この第1の孔部に並べて設けられ、前記鍔部よりも小径で、且つ前記軸体の最大幅よりも大径の第2の孔部と、これらの第1および第2の孔部を相互に連結する溝であって、前記軸体の最小幅より広く、且つその最大幅よりも狭い幅の連通溝とからなる、いわゆるダンベル形状の孔としてを設けておけば良い。
そして基板用電線保持具をプリント回路基板に装着した状態で、該プリント回路基板に突出する棒状体を屈曲させ、この棒状体をプリント回路基板上に敷設された電線の周囲に巻き付ければ、これによってプリント回路基板上に電線を安定に保持することが可能となる。しかも基板用電線保持具のプリント回路基板への装着と、電線への棒状体の巻き付けと言う簡単な作業で、電線を安定に保持することが可能となる。
尚、棒状体の周面を絶縁性のチューブで被覆しておけば、電線被覆の破断保護を図ることができ、また基板用電線保持具のプリント回路基板への装着作業時に、滑り止め作用を呈するツマミとして機能させることができる。また2枚の鍔部を、棒状体側に設けられる大径の鍔部、および軸体の端部に設けられる小径の鍔部としておけば、軸体を前述した大径の第1の孔部に挿通させる際、大径の鍔部を抜け止め(ストッパ)として機能させることができるので、その装着作業性を高め得る等の利点が奏せられる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る基板用電線保持具について説明する。
図1はこの実施形態に係る基板用電線保持具の概略構成を示している。この基板用電線保持具は、例えば長さ30mm程度、直径1mm程度の軟銅製の屈曲自在な棒状体1と、この棒状体1の一端部に連接された扁平な断面形状を有する軸体2と、この軸体2にその軸方向に所定の間隔を隔てて平行に設けられた円板状の2枚の鍔部3,4とを備えて構成される。また前記棒状体1には、その表面を覆って絶縁性を有する熱収縮チューブ5が装着されている。
図1はこの実施形態に係る基板用電線保持具の概略構成を示している。この基板用電線保持具は、例えば長さ30mm程度、直径1mm程度の軟銅製の屈曲自在な棒状体1と、この棒状体1の一端部に連接された扁平な断面形状を有する軸体2と、この軸体2にその軸方向に所定の間隔を隔てて平行に設けられた円板状の2枚の鍔部3,4とを備えて構成される。また前記棒状体1には、その表面を覆って絶縁性を有する熱収縮チューブ5が装着されている。
上記軸体2は、図2にその断面構造を示すように、例えば長径1.5mm,短径0.7mmの楕円形断面形状を有する長さ2mm程度の棒状体からなり、前記棒状体1と同軸に連接されている。またこの軸体2の前記棒状体1との連結部(軸体2の上端)に設けられた第1の鍔部3は、例えば直径3.5mmの円板体からなり、また軸体2の端部(下端)に設けられた第2の鍔部4は、上記第1の鍔部3よりも若干小径の、例えば直径3.0mmの円板体からなる。特に第1および第2の鍔部3,4は、装着対象とするプリント回路基板の厚みDに応じた間隔dを隔てて平行に設けられている。ちなみにこの実施形態においては、上記各鍔部3,4の厚みはそれぞれ0.3mmとして設定されている。
上述した如く構成された基板用電線保持具は、プリント回路基板10に装着されて該プリント回路基板10上に敷設される電線30の保持・固定に用いられる。しかしてプリント回路基板10に設けられる保持具装着用の取付孔11は、例えば図3に示すように第2の鍔部4が挿通可能な大径の第1の孔部12と、この第1の孔部12に並べて設けられ、前記第2の鍔部4よりも小径で、且つ前記軸体2の最大幅(長径方向の幅;1.5mm)よりも若干大径の第2の孔部13と、これらの第1および第2の孔部12,13を相互に連結する溝であって、前記軸体2の最小幅(短径方向の幅;0.7mm)より広く、且つその最大幅(長径方向の幅;1.5mm)よりも狭い幅の連通溝14とからなる、いわゆるダンベル形状の孔からなる。
具体的には前記第1の孔部12の径は、基板用電線保持具における第1の鍔部3の径がが3.5mm、また第2の鍔部4の径が3.0mmとして設定されていることから、第2の鍔部4を挿通すると共に第1の鍔部3の挿通を阻止するべく、例えば3.2mmとして設定される。また第2の孔部13の径は、その縁部が第1および第2の鍔部3,4により挟み込まれるように、しかも前記軸体2を挿通し得るように、例えば1.8mmとして設定されている。そして前記連通溝14の幅は前記軸体2が特定の方向、つまり軸体2が幅狭の向きに位置付けられたときにだけ該軸体2が通過し得るように、例えば0.9mmとして設定されている。尚、この連通溝14の長さについては、この連通溝14の内部において前記軸体2がその向きを変えることができない長さとして、例えば2.5mm程度に設定される。
このような形状の取付孔11への前記基板用電線保持具の装着は、図4(a)〜(d)に示すように、先ず基板用電線保持具の下端部に設けられた第2の鍔部4を大径の第1の孔部12に挿入する[図4(a)]。このとき第1の鍔部3が第1の孔部12の周縁部に当接してその挿通が阻止されるので、孔部12に対する電線保持具の挿入深さを簡単に規制し、第1の鍔部3をプリント回路基板10の上面位置に、そして第2の鍔部4をプリント回路基板10の下面位置にそれぞれ位置付けることが可能となる。次いで基板用電線保持具の軸体2の長径方向を連通溝14側に向け、この状態で基板用電線保持具を連通溝14から第2の第2の孔部14に向けて横向きにスライドさせる[図4(b)]。これによって前記第1および第2の鍔部3,4が第2の孔部14の周縁部においてプリント回路基板10をその上下面から挟み込んだ状態となる。
そして基板用電線保持具を第2の孔部14に位置付けたならば、例えば棒状体1を摘んで基板用電線保持具をその軸心回りに90°回転(回動)させる[図4(c)]。すると前記基板用電線保持具の軸体2の長径方向が、前記連通溝14に対して直交する向きに設定されるので該軸体2の長径方向縁部が前記連通溝14の周壁に引っ掛かることになり、これによってその抜け止めがなされる[図4(d)]。
この結果、基板用電線保持具は、第1および第2の鍔部3,4によって第2の孔部13の周囲においてプリント回路基板10の上下面を挟み込むことになり、且つ連通溝14により軸体2の抜け止めがなされた状態でプリント回路基板10に装着されることになる。そして基板用電線保持具の棒状体1は、プリント回路基板10の一面に突出して設けられることになる。従ってこのようにしてプリント回路基板10に装着された基板用電線保持具の棒状体1を屈曲させ、例えば図5に示すように電線30の周囲に巻き付ければ、これによって電線30を安定に保持することが可能となる。また複数の電線30をまとめて前記棒状体1を一括して巻き付ければ、これによって複数の電線30を効果的に束ねることが可能となる。
このように上述した構造の基板用電線保持具は、プリント回路基板10に対して簡易に装着することができ、また必要に応じて上述した装着手順と逆の手順を辿ることによってプリント回路基板10から簡易に取り外すことができる。また従来の電線保持具と異なってプリント回路基板10にねじ止めしたり、半田付けする等の装着作業が不要である。従ってその装着作業性が非常に良好である。
また棒状体1を覆って絶縁性の熱収縮チューブ5が設けられているので、棒状体1を屈曲させて電線30に巻き付けたときであっても、上記熱収縮チューブ5によって電線30の被覆を傷付ける虞がないので電線30に対する破断保護効果を期待することができる。更には上記熱収縮チューブ5は、前述したように棒状体1を把持して基板用電線保持具をその軸心回りに回転させる際、滑り止め効果を呈するツマミとしての役割を果たすので、その取り扱い(装脱作業性)を容易ならしめる等の実用上多大なる効果を奏する。また棒状体1を屈曲させて電線30に巻き付けるだけで良いので電線30の径やその本数に拘わることなく、これらの電線30の保持に柔軟に対処し得る等の効果が奏せられる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば棒状体1の長さや太さ、更にはその柔らかさ(屈曲のし易さ)等は、保持対象とする電線30の種別に応じて設定すれば良いものである。また前述した軸体2の長さ、つまり2枚の鍔部3,4の間隔は、装着対象とするプリント回路基板10の厚みに応じて設定すれば良いものである。鍔部3,4の大きさ(径)や軸体2の太さは、プリント回路基板10に対する取付強度等を考慮して設定すれば良いものである。
更に軸体2の断面形状については実施形態で示した楕円形状のみならず、長方形状であっても良く、要は短軸と長軸とを有する全体的に扁平な断面形状を有し、その軸心回りに容易に回動させ得るようなものであれば良い。また前述した熱収縮チューブ2を省略し、棒状体1を剥き出しの状態のまま用いるようにしても良い。またプリント回路基板10に設けると取付孔11については、例えば第2の孔部13をプリント回路基板10の縁部に設ける場合、前述した第1の孔部12を省略し、連通溝14をプリント回路基板10の辺部に連通して第2の孔部13の側部を開放するものとして形成することも可能である。この場合には、基板用電線保持具をプリント回路基板10の辺部から横向きにスライドさせて第2の孔部に嵌め込むだけで良い。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 棒状体
2 軸体
3 第1の鍔部
4 第2の鍔部
5 熱収縮チューブ
2 軸体
3 第1の鍔部
4 第2の鍔部
5 熱収縮チューブ
Claims (3)
- プリント回路基板に装着されて該プリント回路基板上に敷設される電線を保持する基板用電線保持具であって、
所定長さの屈曲自在な棒状体と、この棒状体の一端部に連接された扁平な断面形状を有する軸体と、この軸体にその軸方向に所定の間隔を隔てて平行に設けられた2枚の鍔部とを具備したことを特徴とする基板用電線保持具。 - 前記棒状体の周面を絶縁性のチューブで被覆したことを特徴とする請求項1に記載の基板用電線保持具。
- 前記2枚の鍔部は、前記棒状体側に設けられる大径の鍔部、前記軸部の端部に設けられる小径の鍔部とからなる請求項1または2に記載の基板用電線保持具。
Priority Applications (1)
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JP2005123602A JP2006303225A (ja) | 2005-04-21 | 2005-04-21 | 基板用電線保持具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006303225A true JP2006303225A (ja) | 2006-11-02 |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2006303225A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014207771A (ja) * | 2013-04-12 | 2014-10-30 | 住友電装株式会社 | バンドクリップ、バンドクリップ付きワイヤーハーネス及び組み立て品 |
-
2005
- 2005-04-21 JP JP2005123602A patent/JP2006303225A/ja active Pending
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