JP2006301613A - 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料及び液晶表示素子 - Google Patents

液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料及び液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】滴下工法による液晶表示素子の製造において、疎水性が付与された配向膜上に塗布された場合であっても弾かれることがなく、また、微細なシールパターンを描いた場合であっても、シールパターンに断線が生じることのない液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子を提供する。
【解決手段】 親水性の硬化性樹脂と疎水性成分とを含有する液晶滴下工法用シール剤であって、前記硬化性樹脂100重量部に対して、前記疎水性成分が0.1〜10重量部含有されている液晶滴下工法用シール剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、滴下工法による液晶表示素子の製造において、疎水性が付与された配向膜上に塗布された場合であっても弾かれることがなく、また、微細なシールパターンを描いた場合であっても、シールパターンに断線が生じることのない液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子に関する。
近年、液晶表示素子をはじめとする電子機器、電子部品等にはますます高性能、高品位であることが求められている。
液晶表示素子は、通常、配向膜が形成された2枚の透明基板が、その外周付近に形成されたシール剤を介して貼り合わされ、これら2枚の透明基板とシール剤とで形成された空間内に液晶材料が封入された構造となっている。
このような構造の液晶表示素子において、配向膜は、液晶分子のダイレクタを配向制御する役割を担っているが、近年、このような配向膜には疎水性を持たせるといった傾向がある。
近年、液晶表示セル等の液晶表示素子の製造方法は、タクトタイム短縮を目的として、従来の真空注入方式から、光硬化型の樹脂組成物からなるシール剤を用いた滴下工法と呼ばれる液晶滴下方式にかわりつつある(例えば、特許文献1参照)。滴下工法では、まず、2枚の電極付き透明基板の一方に、ディスペンスにより長方形状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に紫外線を照射して仮硬化を行う。その後、必要に応じて液晶アニール時に加熱して本硬化を行い、液晶表示素子を作製する。基板の貼り合わせを減圧下で行うようにすれば、極めて高い効率で液晶表示素子を製造することができ、現在この滴下工法が液晶表示の製造方法の主流となっている。
特開2001−133794号公報
このような滴下工法で液晶表示素子を製造する場合、未硬化のシール剤と液晶とが直接接触するため、シール剤成分が液晶中に溶出して液晶汚染を引き起こすという問題があった。このような問題に対して、本発明者らは、シール剤のマトリックス樹脂を親水性とすることで、シール剤成分が液晶中への溶出を抑えることができることを見出した。
しかしながら、このような親水性のシール剤を疎水性が付与された配向膜上に塗布してシールパターンを形成すると、配向膜の有する疎水性によりシール剤が弾かれてしまうことがあった。
特に、滴下工法により液晶表示素子を製造する場合、シール剤は、液晶表示素子の表示領域の外側に位置する周辺部に形成されたブラックマトリックスと呼ばれる遮光性部材が形成された箇所に非常に微細なパターンで形成されており、疎水性が付与された配向膜上にこのような微細なシールパターンを形成すると、シールパターンに断線が生じてしまうという問題があった。
本発明は、上記現状に鑑み、滴下工法による液晶表示素子の製造において、疎水性が付与された配向膜上に塗布された場合であっても弾かれることがなく、また、微細なシールパターンを描いた場合であっても、シールパターンに断線が生じることのない液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、親水性の硬化性樹脂と疎水性成分とを含有する液晶滴下工法用シール剤であって、前記硬化性樹脂100重量部に対して、前記疎水性成分が0.1〜10重量部含有されている液晶滴下工法用シール剤である。
また、本発明は、親水性の硬化性樹脂と、平均粒子径が0.5μm以下の疎水性微粒子と、平均粒子径が0.5〜1.5μmの無機微粒子とを含有する液晶滴下工法用シール剤である。
以下に本発明を詳述する。
本発明の液晶滴下工法用シール剤(以下、本発明のシール剤ともいう)は、親水性の硬化性樹脂と疎水性成分とを含有する。
通常の液晶は疎水性を有することから、このような親水性の硬化性樹脂を主成分とする本発明のシール剤は、液晶との親和性が低い。従って、本発明のシール剤は、滴下工法により液晶表示素子を製造する際に、未硬化の状態で液晶と直性接触した場合であっても、上記親水性の硬化性樹脂が液晶中に溶出することがなく、液晶汚染を引き起こすことがない。
上記親水性の硬化性樹脂とは、液晶表示素子に使用される液晶と比較して親水性であるという意味である。
このような硬化性樹脂としては、例えば、水素結合性官能基価の好ましい下限が3×10−3mol/g、好ましい上限が5×10−3mol/gであるものが用いられる。
このような水素結合基価を有する硬化性樹脂は、分子内で水素結合を形成することから、得られる本発明のシール剤は、硬化前・硬化後共に液晶に溶出しにくくなり液晶汚染を起こすことがない。
上記水素結合は、水素結合性を有する官能基又は残基等を有するもの、例えば、−OH基、−NH基、−NHR基(Rは、芳香族、脂肪族炭化水素又はこれらの誘導体を表す)、−COOH基、−CONH基、−NHOH基等の官能基を有するもの、又は、分子内に−NHCO−結合、−NH−結合、−CONHCO−結合、−NH−NH−結合等の残基を有する化合物を含有することにより形成される。
また、上記水素結合性官能基価とは、上記水素結合性官能基を有する化合物が1種類からなる場合には、下記式(1)により算出される値である。
水素結合性官能基価(H)(mol/g)
=(化合物Xの1分子中の水素結合性官能基数)/(化合物Xの分子量)(1)
また、上記水素結合性官能基価は、上記水素結合性官能基を有する化合物が複数の樹脂の混合物からなる場合には、各々の水素結合性官能基を有する化合物の単位重量あたりの含有量(重量分率)により分配して算出することができる。例えば、水素結合性官能基を有する化合物が、化合物A、化合物B、化合物Cから構成されている場合の水素結合性官能基価は、下記式(2)で表される。
水素結合性官能基価(HABC)=H+H+H (2)
(なお、Pαは化合物αの重量分率を表す。)
水素結合性官能基価が3×10−3mol/g未満であると、本発明のシール剤を用いて滴下工法より液晶表示素子を製造した場合に、上記硬化性樹脂成分が液晶へ溶出し液晶の配向を乱しやすくなり、5×10−3mol/gを超えると、硬化物の透湿性が大きくなり液晶表示素子内部へ水分が侵入しやすくなる。
上記水素結合性官能基を有する化合物としては、水素結合性官能基価が、単独で上記の範囲にあるものでも、また、2種類以上を混合することにより上記範囲に調整されるものであってもよい。すなわち、使用する水素結合性官能基を有する化合物の水素結合性官能基価の平均値が上記範囲にあることが好ましい。
上記親水性の硬化性樹脂としては、不飽和二重結合を有し、光・熱により反応を開始するものであれば特に限定されず、例えば、ビニル基、アリル基、シンナモイル基、シンナミリデン基、マレイミド基、(メタ)アクリル基等を有する樹脂が挙げられ、なかでも反応性の面より(メタ)アクリル基を有する樹脂が好ましい。
なお、本明細書において、(メタ)アクリル基とは、アクリル基又はメタクリル基のことをいう。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレート、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明のシール剤を用いて滴下工法により液晶表示素子を製造する場合、上述のように、未硬化のシール剤が直接液晶と接するため、シール剤により液晶を汚染し、表示品質に問題を与える場合が多い。従って、上記硬化性樹脂は、液晶に相溶しないものであることが好ましく、具体的には、上記エポキシ(メタ)アクリレートやウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましい。
上記エポキシ(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、エベクリル3700、エベクリル3600、エベクリル3701、エベクリル3703、エベクリル3200、エベクリル3201、エベクリル3600、エベクリル3702、エベクリル3412、エベクリル860、エベクリルRDX63182、エベクリル6040、エベクリル3800(いずれもダイセル・ユーシービー社製)、EA−1020、EA−1010、EA−5520、EA−5323、EA−CHD、EMA−1020(いずれも新中村化学工業社製)、エポキシエステルM−600A、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル1600A、エポキシエステル3000M、エポキシエステル3000A、エポキシエステル200EA、エポキシエステル400EA(いずれも共栄社化学社製)、デナコールアクリレートDA−141、デナコールアクリレートDA−314、デナコールアクリレートDA−911(いずれもナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、これらのほかに、例えば、エポキシ化合物の一部分又は全てを(メタ)アクリル酸変性したものを用いてもよい。なかでも、全てをアクリル酸変性したエポキシ(メタ)アクリレートについては、エポキシを開環させる際に水素結合性官能基の水酸基を生じるために高親水性樹脂となるため、本発明のシール剤にこのような樹脂を用いた際には、樹脂成分の液晶への溶出が抑えられるために液晶汚染を引き起こすことがなくなる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、M−1100、M−1200、M−1210、M−1600(いずれも東亞合成社製)、エベクリル230、エベクリル270、エベクリル4858、エベクリル8402、エベクリル8804、エベクリル8803、エベクリル8807、エベクリル9260、エベクリル1290、エベクリル5129、エベクリル4842、エベクリル210、エベクリル4827、エベクリル6700、エベクリル220、エベクリル2220(いずれもダイセル・ユーシービー社製)、アートレジンUN−9000H、アートレジンUN−9000A、アートレジンUN−7100、アートレジンUN−1255、アートレジンUN−330、アートレジンUN−3320HB、アートレジンUN−1200TPK、アートレジンSH−500B(いずれも根上工業社製)、U−122P、U−108A、U−340P、U−4HA、U−6HA、U−324A、U−15HA、UA−5201P、UA−W2A、U−1084A、U−6LPA、U−2HA、U−2PHA、UA−4100、UA−7100、UA−4200、UA−4400、UA−340P、U−3HA、UA−7200、U−2061BA、U−10H、U−122A、U−340A、U−108、U−6H、UA−4000(いずれも新中村化学工業社製)、AH−600、AT−600、UA−306H、AI−600、UA−101T、UA−101I、UA−306T、UA−306I等が挙げられる。
上記疎水性成分とは、本発明のシール剤を塗布する対象、具体的には、液晶表示素子の基板表面に形成された配向膜を基準として考えたときに、該配向膜と同程度に疎水性であるという意味である。
本発明者らは、このような疎水性成分を微量加えることにより、本発明のシール剤全体としての親水性に影響を与えずに、疎水性の配向膜に対する描画性を著しく改善できることを見出した。
このような疎水性成分を含有する本発明のシール剤は、基板表面に形成された配向膜に対する濡れ性が向上する。従って、本発明のシール剤を疎水性が付与された配向膜上に塗布してシールパターンを形成した場合であっても、上記配向膜の疎水性により塗布したシール剤が弾かれることがなく、微細なシールパターンを描いた場合であってもシールパターンに断線が生じることがない。
本発明のシール剤において、上記疎水性成分は、例えば、上記疎水性成分が非粒子状の樹脂である場合、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)上に300μmの厚さに塗工して塗膜を形成し、その塗膜上の水に対する接触角の下限が40度、上限が120度になるものをいい。また、上記疎水性成分が粒子状である場合、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製;エピコート828)に対して、粒子状の固形成分を15重量%配合し、三本ロールで分散させることによって得た組成物を、PETフィルム上に300μm程度の厚さになるよう塗工して塗膜を形成し、その塗膜上の水に対する接触角の下限が40度、上限が120度になるものをいう。接触角が40度未満であると、疎水性の効果を充分に発揮しないことがあり、120度を超えると、上記親水性の硬化性樹脂に対して相溶しない、又は、分散しないといった問題が生じることがある。
このような疎水性成分としては特に限定されず、例えば、メタクリル酸メチルやスチレン等のSP値が10以下であるような疎水性モノマーを共重合することによって得られる樹脂や樹脂微粒子、アルキル基、ジメチルシリル基等の疎水性官能基が付与された樹脂や樹脂微粒子、無機フィラー等が挙げられる。なかでも、液晶汚染性の観点から、上記疎水性成分は、微粒子のような固形成分(以下、疎水性微粒子ともいう)であることが好ましい。
上記疎水性微粒子としては特に限定されず、例えば、トリメチルシリル基やジメチルシリル基等の疎水性官能基が付いたシランカップリング剤や、トリメチルクロロシランやヘキサメチレンジシラザン等のシリル化剤、ジメチルポリシロキサン、高級アルコール、高級脂肪酸等で表面処理した疎水性シリカや疎水性酸化チタン、微粒アルミナ等が挙げられる。
上記疎水性微粒子で市販されているものとしては、例えば、AEROSIL−R972、AEROSIL− R974、AEROSIL−R202、AEROSIL−R812S、AEROSIL−R972、AEROSIL−R974、AEROSIL−R805、RX200、RY200、AlC(以上、いずれも日本AEROSIL社製)等が挙げられる。
本発明のシール剤において、上記疎水性成分が疎水性微粒子である場合、平均粒子径の上限は0.5μmであることが好ましい。0.5μmを超えると、上記疎水性微粒子の表面積が小さくなり、疎水性が付与された配向膜上に塗布した際にシール剤が弾かれてシールパターンに断線が生じてしまうことがある。より好ましい上限は100nm、より好ましい下限は10nmである。
なお、ここでいう上記疎水性微粒子の平均粒子径とは、本発明のシール剤中に分散された状態の粒子の粒度分布におけるD50値のことであり、適当な溶媒中に疎水性微粒子を分散させ、レーザー回折式粒度分布計を用いて測定することができる。
本発明のシール剤において、上記疎水性微粒子の配合量としては、上記親水性の硬化性樹脂100重量部に対して好ましい上限が10重量部、好ましい下限が0.1重量部である。10重量部を超えると、本発明のシール剤の粘度が高くなるため、塗布性等の作業性が悪くなることがある。0.1重量部未満であると、本発明のシール剤を疎水性が付与された配向膜上に塗布した際の弾きに対する効果が発現しなくなることがある。より好ましい上限は5重量部、より好ましい下限は0.5重量部であり、更に好ましい上限は3重量部である。
また、本発明のシール剤には、エポキシ樹脂が添加されていてもよい。上記エポキシ樹脂が添加されている場合、本発明のシール剤を光硬化と熱硬化との併用タイプとすることができる。
上記エポキシ樹脂としては特に限定されず、例えば、エピコート828EL、エピコート1004(いずれもジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピコート806、エピコート4004(いずれもジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂;エピクロンEXA1514(大日本インキ社製)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;RE−810NM(日本化薬社製)等の2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピクロンEXA7015(大日本インキ社製)等の水添ビスフェノール型エポキシ樹脂;EP−4000S(旭電化社製)等のプロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂;EX−201(ナガセケムテックス社製)等のレゾルシノール型エポキシ樹脂;エピコートYX−4000H(ジャパンエポキシレジン社製)等のビフェニル型エポキシ樹脂;YSLV−50TE(東都化成社製)等のスルフィド型エポキシ樹脂;YSLV−80DE(東都化成社製)等のエーテル型エポキシ樹脂;EP−4088S(旭電化社製)等のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれも大日本インキ社製)等のナフタレン型エポキシ樹脂;エピクロンN−770(大日本インキ社製)等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂;エピクロンN−670−EXP−S(大日本インキ社製)等のオルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂;エピクロンHP7200(大日本インキ社製)等のジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂;NC−3000P(日本化薬社製)等のビフェニルノボラック型エポキシ樹脂;ESN−165S(東都化成社製)等のナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂;エピコート630(ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロン430(大日本インキ社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ZX−1542(東都化成社製)、エピクロン726(大日本インキ社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等のアルキルポリオール型エポキシ樹脂;YR−450、YR−207(いずれも東都化成社製)、エポリードPB(ダイセル化学社製)等のゴム変性型エポキシ樹脂;デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等のグリシジルエステル化合物;エピコートYL−7000(ジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールA型エピスルフィド樹脂;その他YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも東都化成社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれもジャパンエポキシレジン社製)、EXA−7120(大日本インキ社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
本発明のシール剤は、更に、光重合開始剤、熱硬化剤、無機微粒子及びカップリング剤等を含有してもよい。
上記光重合開始剤としては、光照射により上記硬化性樹脂を重合させるものであれば特に限定されないが、反応性二重結合と光反応開始部とを有するものが好適である。このような光重合開始剤は、本発明のシール剤に配合した場合に充分な反応性を付与することができるとともに、液晶中に溶出し液晶を汚染することがない。なかでも、上記硬化性樹脂中の反応性二重結合と水酸基及び/又はウレタン結合とを有するベンゾイン(エーテル)類化合物が好適である。なお、本明細書において、ベンゾイン(エーテル)類化合物とは、ベンゾイン類及びベンゾインエーテル類を表す。
上記反応性二重結合としては、アリル基、ビニルエーテル基、(メタ)アクリル基等の残基が挙げられるが、本発明のシール剤の光重合開始剤として用いる場合には、反応性の高さから(メタ)アクリル残基が好適である。このような反応性二重結合を有することにより、本発明のシール剤に配合した際に耐候性が向上する。
上記ベンゾイン(エーテル)類化合物は、水酸基とウレタン結合とのどちらか1つを有していればよく、両方を有していてもよい。上記ベンゾイン(エーテル)類化合物が水酸基とウレタン結合のいずれも有していない場合には、本発明のシール剤が硬化前に液晶へ溶出してしまうことがある。
上記ベンゾイン(エーテル)類化合物において、上記反応性二重結合並びに水酸基及び/又はウレタン結合は、ベンゾイン(エーテル)骨格のどの部分に位置していてもよいが、下記一般式(1)で表される分子骨格を有するものが好適である。かかる分子骨格を有する化合物を光重合開始剤として用いれば、残存物が少なくなり、アウトガスの量を少なくすることができる。
Figure 2006301613
式(1)中、Rは水素、炭素数4以下の脂肪族炭化水素残鎖を表す。Rが炭素数4を超える脂肪族炭化水素残鎖であると、光重合開始剤を配合したときの保存安定性は増加するものの、置換基の立体障害により反応性が低下することがある。
一般式(1)で表される分子骨格を有するベンゾイン(エーテル)類化合物としては、例えば、下記一般式(2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2006301613
式(2)中、Rは水素又は炭素数4以下の脂肪族炭化水素残基を表し、Xは炭素数13以下の2官能イソシアネート誘導体の残基を表し、Yは炭素数4以下の脂肪族炭化水素残基又は残基を構成する炭素と酸素の原子数比が3以下の残基を表す。Xが炭素数13を超える2官能イソシアネート誘導体の残基であると、本発明のシール剤が液晶に溶解しやすくなることがあり、Yが炭素数4を超える脂肪族炭化水素残基又は炭素と酸素の原子数比が3を超える残基であると、本発明のシール剤が液晶に溶解しやすくなることがある。
上記光重合開始剤としては、他にも例えば、ベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンジル、ベンゾイルイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チオキサントン、フェニル−2−ヒドロキシ−2−プロピルケトン等を用いることができる。これらの光重合開始剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記光重合開始剤の配合量としては、上記硬化性樹脂100重量部に対して好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が10重量部である。0.1重量部未満であると、光重合を開始する能力が不足して効果が得られないことがあり、10重量部を超えると、未反応の光重合開始剤が多く残ることがあり、耐候性が悪くなることがある。より好ましい下限は1重量部、より好ましい上限は5重量部である。
上記熱硬化剤は、加熱により硬化性樹脂中の不飽和二重結合やエポキシ基等を反応させ、架橋させるためのものであり、硬化後の硬化物の接着性、耐湿性を向上させる役割を有する。上記熱硬化剤としては特に限定されないが、本発明のシール剤は、100〜120℃の硬化温度にて硬化させるため、低温反応性に優れるアミン及び/又はチオール基を含有することが好ましい。
上記アミン及び/又はチオール基を含有する熱硬化剤としては、例えば1,3−ビス[ヒドラジノカルボノエチル−5−イソプロピルヒダントイン]やアジピン酸ジヒドラジド等の有機酸ジヒドラジド化合物;ジシアンジアミド、グアニジン誘導体、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、N−[2−(2−メチル−1−イミダゾリル)エチル]尿素、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、N,N’−ビス(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)尿素、N,N’−(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)−アジポアミド、2−フェニルー4−メチルー5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−イミダゾリン−2−チオール、2−2’−チオジエタンチオール、各種アミンとエポキシ樹脂との付加生成物等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
これらの熱硬化剤の望ましい含有量として特に限定されないが、上記親水性の硬化性樹脂100重量部に対して好ましい下限は1重量部、好ましい上限は8重量部である。1重量部未満であると、本発明のシール剤に充分な熱硬化性を付与できないことがあり、8重量部を超えると、未反応の熱硬化剤が液晶相に溶出したり、耐湿信頼性等の物性に影響を及ぼしたりするだけでなく、アミンやチオール等の親水性成分により、疎水性を付与された配向膜上に本発明のシール剤を塗布した際に、シール剤を弾く現象が起こりやすくなる。
上記無機微粒子は、応力分散効果による接着性の改善、線膨張率の改善等の役割を有する。
上記無機微粒子としては、本発明のシール剤の主成分である上述した親水性の硬化性樹脂中への分散性、本発明のシール剤の描画性等を考慮すると、親水性の無機微粒子であることが好ましい。このような無機微粒子としては、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、タルク、ガラスビーズ、セリサイト活性白土、ベントナイト、窒化アルミニウム、窒化珪素等の無機フィラー等が挙げられる。
上記無機微粒子の粒子径の好ましい下限は0.5μm、好ましい上限は1.5μmである。
上記無機微粒子を含有する本発明のシール剤において、その配合量としては、上記硬化性樹脂100重量部に対して好ましい下限は4重量部、好ましい上限は40重量部である。
上記シランカップリング剤は、主に本発明のシール剤とガラス基板等とを良好に接着するための接着助剤としての役割を有する。また、本発明のシール剤が、応力分散効果による接着性の改善、線膨張率の改善等の目的に、少量の非導電性フィラーを含有する場合においては、非導電性フィラーと樹脂との相互作用を向上させるために、非導電性フィラーの表面をシランカップリング剤で処理する方法に用いられることもある。
上記シランカップリング剤としては、下記一般式においてA群で示される少なくとも1つの官能基と下記B群で示される少なくとも1つの官能基とを有するものが好適である。
Figure 2006301613
具体的には、上記シランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらのシラン化合物は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
このような構造のシランカップリング剤として用いることにより、本発明のシール剤は、基板等との接着性を向上させることができる。
本発明のシール剤は、更に、必要に応じて、粘度調整のための反応性希釈剤、チクソ性を調整する揺変剤、パネルギャップ調整の為のポリマービーズ等のスペーサ、3−p−クロロフェニル−1,1−ジメチル尿素等の硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、重合禁止剤、その他添加剤等を含有してもよい。
本発明のシール剤は、E型粘度計を用いて25℃において1.0rpmの条件で測定したときの粘度の好ましい下限は200Pa・s、好ましい上限は400Pa・sである。200Pa・s未満であると、本発明のシール剤を塗工する際に糸引きが生じたり、シール幅が不均一となったりし、400Pa・sを超えると、作業性が著しく劣ったり、ディスペンサーによる塗工が困難になったりする。
本発明のシール剤は、硬化させた硬化体の体積抵抗率が10Ω・cm以上であることが好ましい。10Ω・cm未満であると、硬化後の本発明のシール剤の絶縁性悪くなり、本発明のシール剤を用いて製造する液晶表示素子がショートすることがある。
本発明のシール剤を製造する方法としては特に限定されず、上記硬化性樹脂及び疎水性成分と、必要に応じて配合される上記光重合開始剤、熱硬化剤、カップリング剤等の所定量とを、従来公知の方法により混合する方法等が挙げられる。この際、含有するイオン性不純物を除去するために、イオン吸着性固体と接触させてもよい。
上記親水性の硬化性樹脂100重量部に対して、疎水性成分を0.1〜10重量部含有する本発明のシール剤は、疎水性が付与された配向膜上に塗布した際に弾かれることがない。その結果、本発明のシール剤を疎水性が付与された配向膜上に微細なシールパターンで描いた場合であっても、シールパターンに断線が生じることがない。
また、上記親水性の硬化性樹脂と、平均粒子径が0.5μm以下の疎水性微粒子と、平均粒子径が0.5〜1.5μmの無機微粒子とを含有する本発明のシール剤は、疎水性が付与された配向膜上に塗布した際に弾かれることがなく、かつ、シール剤パターンの形状維持性に優れる。その結果、本発明のシール剤を疎水性が付与された配向膜上に微細なシールパターンで描いた場合であっても、シールパターンに断線が生じることがない。
また、本発明のシール剤に、導電性微粒子を配合することにより、上下導通材料を製造することができる。このような上下導通材料を用いれば、微細なパターンとした場合であっても、透明基板の電極を導電接続することができる。
本発明の液晶滴下工法用シール剤と導電性微粒子とを含有する上下導通材料もまた、本発明の1つである。
上記導電性微粒子としては特に限定されず、金属ボール、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したもの等を用いることができる。なかでも、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したものは、樹脂微粒子の優れた弾性により、透明基板等を損傷することなく導電接続が可能であることから好適である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤及び/又は本発明の上下導通材料を用いてなる液晶表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明によれば、滴下工法による液晶表示素子の製造において、疎水性が付与された配向膜上に塗布された場合であっても弾かれることがなく、また、微細なシールパターンを描いた場合であっても、シールパターンに断線が生じることのない液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子を提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
ビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・ユーシービー社製:EB3700)40重量部、ウレタンアクリレート樹脂(ダイセル・ユーシービー社製:EB4858)20重量部、部分アクリル化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ダイセル・ユーシービー社製:UVAC1561)40重量部、及び、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:IR−651)2重量部を配合し、これを70℃に加熱して光重合開始剤を溶解させた後、遊星式攪拌装置にて混合攪拌した。
シランカップリング剤(チッソ社製:S510)1重量部、疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)1重量部、及び、熱硬化剤(大塚化学社製:ADH)5重量部を配合し、遊星式攪拌装置にて混合攪拌後、セラミックス3本ロールにて分散させて硬化性樹脂組成物を得た。この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(実施例2)
ビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・ユーシービー社製:EB3700)40重量部、ウレタンアクリレート樹脂(ダイセル・ユーシービー社製:EB4858)20重量部、部分アクリル化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ダイセル・ユーシービー社製:UVAC1561)40重量部、及び、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:IR−651)2重量部を配合し、これを70℃に加熱して光重合開始剤を溶解させた後、遊星式攪拌装置にて混合攪拌した。
シランカップリング剤(チッソ社製:S510)1重量部、球状シリカ(アドマテックス社製:SO−C2) 20重量部と疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)1重量部、及び、熱硬化剤(大塚化学社製:ADH)5重量部を配合し、遊星式攪拌装置にて混合攪拌後、セラミックス3本ロールにて分散させて硬化性樹脂組成物を得た。この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(実施例3)
疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)の配合量を0.1重量部とした以外は、実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を得た。この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(実施例4)
疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)の配合量を0.5重量部とした以外は、実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を得た。この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(実施例5)
疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)の配合量を3重量部とした以外は、実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を得た。この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(実施例6)
疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)の配合量を5重量部とした以外は、実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を得た。この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(実施例7)
疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)の配合量を8重量部とした以外は、実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を得た。この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(実施例8)
疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)1重量部の代わりに、PMMA微粒子(ゼオン化成社製:F−340、平均粒子径0.5μm)8重量部配合した以外は、実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を作製し、この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(実施例9)
疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)1重量部の代わりに、PMMA微粒子(ゼオン化成社製:F−340、平均粒子径0.5μm)0.1重量部配合した以外は、実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を作製し、この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(実施例10)
疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)1重量部の代わりに、PMMA微粒子(ゼオン化成社製:F−340、平均粒子径0.5μm)0.5重量部配合した以外は、実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を作製し、この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(実施例11)
疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)1重量部の代わりに、PMMA微粒子(ゼオン化成社製:F−340、平均粒子径0.5μm)3重量部配合した以外は、実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を作製し、この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(実施例12)
疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)1重量部の代わりに、PMMA微粒子(ゼオン化成社製:F−340、平均粒子径0.5μm)5重量部配合した以外は、実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を作製し、この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(実施例13)
疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)1重量部の代わりに、PMMA微粒子(ゼオン化成社製:F−340、平均粒子径0.5μm)8重量部配合した以外は、実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を作製し、この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(実施例14)
ビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・ユーシービー社製:EB3700)40重量部、ウレタンアクリレート樹脂(ダイセル・ユーシービー社製:EB4858)60重量部、及び、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:IR−651)2重量部を配合し、これを70℃に加熱して光重合開始剤を溶解させた後、遊星式攪拌装置にて混合攪拌した。
シランカップリング剤(チッソ社製:S510)1重量部、球状シリカ(アドマテックス社製:SO−C2) 20重量部と疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)1重量部、及び、熱硬化剤(大塚化学社製:ADH)5重量部を配合し、遊星式攪拌装置にて混合攪拌後、セラミックス3本ロールにて分散させて硬化性樹脂組成物を得た。この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(比較例1)
疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)1重量部を添加しなかった以外は、実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を作製し、この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
(比較例2)
疎水性表面処理ナノシリカ(日本アエロジル社製:R202、平均粒径14nm)1重量部に代えて、ナノシリカ(日本アエロジル社製:AEROSIL200、平均粒径12nm)1重量部配合した以外は、実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を作製し、この硬化性樹脂組成物を液晶滴下工法用シール剤とした。
実施例1〜14及び比較例1、2で作製した液晶滴下工法用シール剤について、以下の方法により評価を行った。
(シール弾き性の評価)
実施例1〜14及び比較例1、2で作製した液晶滴下工法用シール剤をシリンジに充填・脱泡した後、ディスペンサー(SHOTMASTER300:武蔵エンジニアリング社製)にて描画速度80mm/sec、吐出圧0.4MPa、ノズル径0.2mmの条件で、ITO基板上にツイストネマチック(TN)用配向膜を塗布した基板上に正方形を描くようにシール剤を塗工し、10分後のシール剤の描画性を目視にて確認した。評価は、塗布したシール剤に断線がなく描画できているものは○、途中で弾きによって断線しているものは×とした。結果を表1に記す。
Figure 2006301613
本発明によれば、滴下工法による液晶表示素子の製造において、疎水性が付与された配向膜上に塗布された場合であっても弾かれることがなく、また、微細なシールパターンを描いた場合であっても、シールパターンに断線が生じることのない液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子を提供できる。

Claims (7)

  1. 親水性の硬化性樹脂と疎水性成分とを含有する液晶滴下工法用シール剤であって、前記疎水性成分の配合量が前記親水性の硬化性樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部であることを特徴とする液晶滴下工法用シール剤。
  2. 疎水性成分は、平均粒子径が0.5μm以下の疎水性微粒子であることを特徴とする請求項1記載の液晶滴下工法シール剤。
  3. 親水性の硬化性樹脂と、平均粒子径が0.5μm以下の疎水性微粒子と、平均粒子径が0.5〜1.5μmの無機微粒子とを含有することを特徴とする液晶滴下工法用シール剤。
  4. 親水性の硬化性樹脂100重量部に対して、
    平均粒子径が0.5μm以下の疎水性微粒子の配合量が0.1〜10重量部であり、平均粒子径が0.5〜1.5μmの無機微粒子の配合量が4〜40重量部であることを特徴とする請求項3記載の液晶滴下工法用シール剤。
  5. 更に、親水性の硬化性樹脂100重量部に対して、熱硬化剤を1〜8重量部含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の液晶滴下工法用シール剤。
  6. 請求項1、2、3、4又は5記載の液晶滴下工法用シール剤と、導電性微粒子とを含有することを特徴とする上下導通材料。
  7. 請求項1、2、3、4又は5記載の液晶滴下工法用シール剤及び/又は請求項6記載の上下導通材料を用いてなることを特徴とする液晶表示素子。

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