JP2006301469A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カラー画像形成時における光沢ムラを低減させる。
【解決手段】中間転写体の1回転につき1色の画像を中間転写体上に形成し,中間転写体の複数回転により中間転写体上に複数色の画像を重畳させることで中間転写体上にカラー画像を形成する画像形成部にて形成された画像を用紙に転写,定着させ,定着部を通過した用紙を返送路に向けスイッチバックさせて転写部に返送し,用紙の他面にも画像を転写させるに際し,先ず転写時における搬送速度と同じ速度で返送し,次いで,用紙の後端を排紙トレイ上においてユーザーがつかめない状態となった後,低速で返送することで用紙の停止時間を短くする。返送速度は,スイッチバックのタイミングと返送距離とに基づいて決定する。
【選択図】図2
【解決手段】中間転写体の1回転につき1色の画像を中間転写体上に形成し,中間転写体の複数回転により中間転写体上に複数色の画像を重畳させることで中間転写体上にカラー画像を形成する画像形成部にて形成された画像を用紙に転写,定着させ,定着部を通過した用紙を返送路に向けスイッチバックさせて転写部に返送し,用紙の他面にも画像を転写させるに際し,先ず転写時における搬送速度と同じ速度で返送し,次いで,用紙の後端を排紙トレイ上においてユーザーがつかめない状態となった後,低速で返送することで用紙の停止時間を短くする。返送速度は,スイッチバックのタイミングと返送距離とに基づいて決定する。
【選択図】図2
Description
本発明は,用紙(普通紙,厚紙,葉書,封筒,OHPシート,その他のシート状記録媒体)の両面にモノクロ(単色画像)またはカラー画像を形成することができる画像形成装置に関する。特に,用紙の両面に画像を形成する場合の,用紙の返送技術に関するものである。
従来,用紙の両面にモノクロまたはカラー画像を形成可能な画像形成装置であって,画像形成時ないし用紙への画像転写時における用紙の搬送速度に比べ,前記画像転写時等以外における用紙の搬送速度を全て高速にした画像形成装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−50528号公報
中間転写体の1回転につき当該中間転写体上に1色の画像を形成し,または,当該中間転写体の複数回転により当該中間転写体上に複数色の画像を重畳させることで当該中間転写体上にカラー画像を形成する画像形成部と,この画像形成部にて中間転写体上に形成された画像を用紙に転写させる転写部と,この転写部にて画像が転写された用紙を通過させることで当該用紙上に画像を定着させる定着部とを備え,前記定着部を通過した用紙を返送路に向けスイッチバックさせて前記転写部に返送し,当該用紙の他面にも画像を転写させることができる画像形成装置においては,上述した従来技術のように,画像転写時等以外における用紙の搬送速度を全て高速にし,カラー画像形成時における用紙返送速度を高速としても,中間転写体の複数回転により当該中間転写体上に複数色の画像が重畳されるまでは,転写部に用紙を供給し得ないから,それまでは用紙を返送路内で待機させておかなければならない。
このため,高速で返送すればするほど,転写部への供給のための返送路内における用紙の待ち時間(用紙の停止時間)が長くなる。
このため,高速で返送すればするほど,転写部への供給のための返送路内における用紙の待ち時間(用紙の停止時間)が長くなる。
そして,返送路内での用紙の停止時間が長くなると,定着部を通って高温となっている用紙と返送路の構成部材(ガイド部材や,用紙を搬送するための返送ローラ対等)との局部的な接触時間,特に用紙を挟んで返送するための返送ローラ対と用紙との接触時間が長くなり,その接触部においては,用紙の熱が他の部位に比べて大きく奪われて低温となる。
用紙の温度は,帯電特性や定着特性に影響し,一枚の用紙上において,局部的な温度差があると,その用紙上に転写され定着された画像に光沢ムラが生じて画質が低下するということが分かった。
本発明の目的は,以上のような問題を解決し,カラー画像形成時における光沢ムラを低減させることができる画像形成装置を提供することにある。
用紙の温度は,帯電特性や定着特性に影響し,一枚の用紙上において,局部的な温度差があると,その用紙上に転写され定着された画像に光沢ムラが生じて画質が低下するということが分かった。
本発明の目的は,以上のような問題を解決し,カラー画像形成時における光沢ムラを低減させることができる画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の画像形成装置は,中間転写体の1回転につき当該中間転写体上に1色の画像を形成し,または,当該中間転写体の複数回転により当該中間転写体上に複数色の画像を重畳させることで当該中間転写体上にカラー画像を形成する画像形成部と,
この画像形成部にて中間転写体上に形成された画像を用紙に転写させる転写部と,
この転写部にて画像が転写された用紙を通過させることで当該用紙上に画像を定着させる定着部と,を備え,
前記定着部を通過した用紙を排紙トレイ上へ向けて搬送した後,返送路に向けスイッチバックさせて前記転写部に返送し,当該用紙の他面にも画像を転写させることができる画像形成装置であって,
前記用紙の他面のために前記画像形成部にて形成される画像がカラー画像であるときには,当該用紙を,先ず前記転写時における搬送速度と同じ速度で返送し,次いで,当該用紙の後端を前記排紙トレイ上においてユーザーがつかめない状態となった後,前記転写時における搬送速度よりも遅い返送速度で返送することを特徴とする。
この画像形成部にて中間転写体上に形成された画像を用紙に転写させる転写部と,
この転写部にて画像が転写された用紙を通過させることで当該用紙上に画像を定着させる定着部と,を備え,
前記定着部を通過した用紙を排紙トレイ上へ向けて搬送した後,返送路に向けスイッチバックさせて前記転写部に返送し,当該用紙の他面にも画像を転写させることができる画像形成装置であって,
前記用紙の他面のために前記画像形成部にて形成される画像がカラー画像であるときには,当該用紙を,先ず前記転写時における搬送速度と同じ速度で返送し,次いで,当該用紙の後端を前記排紙トレイ上においてユーザーがつかめない状態となった後,前記転写時における搬送速度よりも遅い返送速度で返送することを特徴とする。
このような構成によれば,前記用紙の他面のために前記画像形成部にて形成される画像がカラー画像であるときには,返送状態全体としてみれば,当該用紙が前記転写時における搬送速度よりも遅い返送速度で返送されるので,転写部への供給のための返送路内における用紙の待機時間(用紙の停止時間)を短くすることができる。
したがって,定着部を通って高温となっている用紙と返送路の構成部材(ガイド部材や,用紙を搬送するための返送ローラ対等)との局部的な接触時間,特に用紙を挟んで返送するための返送ローラ対と用紙との接触時間を短くでき,その接触部における放熱量を低減させることで用紙上における局部的な温度差を低減させることができる。
結果として,この発明の画像形成装置によれば,カラー画像形成時における光沢ムラを低減させて画質を向上させることができる。
したがって,定着部を通って高温となっている用紙と返送路の構成部材(ガイド部材や,用紙を搬送するための返送ローラ対等)との局部的な接触時間,特に用紙を挟んで返送するための返送ローラ対と用紙との接触時間を短くでき,その接触部における放熱量を低減させることで用紙上における局部的な温度差を低減させることができる。
結果として,この発明の画像形成装置によれば,カラー画像形成時における光沢ムラを低減させて画質を向上させることができる。
また,この画像形成装置のように,定着部を通過した用紙を排紙トレイ上へ向けて搬送した後,返送路に向けスイッチバックさせて前記転写部に返送する構成の画像形成装置において,仮に,上記返送速度を初めから(用紙の後端が排紙トレイ上にあって当該用紙の後端をユーザーがつかめる状態となっているときから),低速にしたとすると,用紙の動きが遅くなったことに起因して(例えば用紙の排出動作が終了したとユーザーが勘違い等して),ユーザーが用紙の後端をつかんで取り出そうとしてしまう不具合が生じるおそれがある。
これに対し,この発明の画像形成装置によれば,返送すべき用紙は,先ず前記転写時における搬送速度と同じ速度で返送され,次いで,当該用紙の後端を前記排紙トレイ上においてユーザーがつかめない状態となった後,前記転写時における搬送速度よりも遅い返送速度で返送されるので,上記のような不具合が生じなくなる。
これに対し,この発明の画像形成装置によれば,返送すべき用紙は,先ず前記転写時における搬送速度と同じ速度で返送され,次いで,当該用紙の後端を前記排紙トレイ上においてユーザーがつかめない状態となった後,前記転写時における搬送速度よりも遅い返送速度で返送されるので,上記のような不具合が生じなくなる。
また,この画像形成装置が,転写部の前段にゲートローラ対を備えており,このゲートローラ対に用紙の先端を当接させることで当該用紙の先端揃え(斜行防止)を行いかつ転写部への用紙の供給タイミングを決定する構成となっている場合には,用紙の他面のために前記画像形成部にて形成される画像がカラー画像であるときには,用紙を前記転写時における搬送速度よりも遅い返送速度で返送した後,当該用紙を先にゲートローラ対に向けて給送した給送速度(例えば上記用紙の他面を裏面とした場合には,上記用紙の表面に画像を転写すべくゲートローラ対に向けて給送した給送速度)と同速度で返送する。
このように構成しても,返送される用紙は上述した低速で返送されるから,転写部への供給のための返送路内における当該用紙の待機時間(用紙の停止時間)を短くすることができ,上述した作用効果を得ることができる。
そして,この構成により返送される用紙は,その先端がゲートローラに当接する際には,当該用紙を先にゲートローラ対に向けて給送した給送速度と同速度となっているから,ゲートローラ対への用紙の当接速度は,表面に画像を転写する場合と裏面に画像を転写する場合とで同一速度となる。このため,同一条件下での用紙の先端揃え(斜行防止)を行うことが可能となる。
また,望ましくは,前記返送速度は,前記スイッチバックのタイミングと,返送距離とに基づいて決定する。
このように構成すれば,用紙のサイズが異なっても,最適な条件で用紙を返送することが可能となる。
このように構成しても,返送される用紙は上述した低速で返送されるから,転写部への供給のための返送路内における当該用紙の待機時間(用紙の停止時間)を短くすることができ,上述した作用効果を得ることができる。
そして,この構成により返送される用紙は,その先端がゲートローラに当接する際には,当該用紙を先にゲートローラ対に向けて給送した給送速度と同速度となっているから,ゲートローラ対への用紙の当接速度は,表面に画像を転写する場合と裏面に画像を転写する場合とで同一速度となる。このため,同一条件下での用紙の先端揃え(斜行防止)を行うことが可能となる。
また,望ましくは,前記返送速度は,前記スイッチバックのタイミングと,返送距離とに基づいて決定する。
このように構成すれば,用紙のサイズが異なっても,最適な条件で用紙を返送することが可能となる。
以下,本発明に係る画像形成装置の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は,本発明に係る画像形成装置の一実施の形態の内部構造を示す概略正面図である。
この画像形成装置は,A4サイズの用紙(レターサイズ含む)を縦送りしてその両面にモノクロ(単色)画像またはフルカラー画像を形成することのできるカラー画像形成装置であり,ケース11と,このケース11内に収容された,画像形成部をなす,像担持体ユニット20と,露光手段としての露光ユニット30と,現像手段としての現像器(現像装置)40とを備えている。また,中間転写体ユニット50と,定着手段としての定着ユニット(定着部)60とを備えている。
ケース11には装置本体10の図示しないフレームが設けられており,このフレームに各ユニット等が取り付けられている。
図1は,本発明に係る画像形成装置の一実施の形態の内部構造を示す概略正面図である。
この画像形成装置は,A4サイズの用紙(レターサイズ含む)を縦送りしてその両面にモノクロ(単色)画像またはフルカラー画像を形成することのできるカラー画像形成装置であり,ケース11と,このケース11内に収容された,画像形成部をなす,像担持体ユニット20と,露光手段としての露光ユニット30と,現像手段としての現像器(現像装置)40とを備えている。また,中間転写体ユニット50と,定着手段としての定着ユニット(定着部)60とを備えている。
ケース11には装置本体10の図示しないフレームが設けられており,このフレームに各ユニット等が取り付けられている。
像担持体ユニット20は,外周面に感光層を有する感光体21と,この感光体21の外周面を一様に帯電させる帯電手段としてのコロナ帯電器(スコロトロン帯電器)22とを有しており,このコロナ帯電器22により一様に帯電させられた感光体21の外周面を露光ユニット30からのレーザー光Lで選択的に露光して静電潜像を形成し,この静電潜像に現像器40で現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とし,このトナー像を中間転写体ユニット50の中間転写体である中間転写ベルト51に一次転写部T1で一次転写し,さらに,二次転写部(転写部)T2で,転写対象である用紙に二次転写させるようになっている。
ケース11内には,上記二次転写部T2に用紙を供給し二次転写部T2で片面に画像が形成された用紙をケース11上面の用紙排出部(排紙トレイ)15に向けて搬送する搬送路16と,この搬送路16により用紙排出部15に向けて搬送された用紙をスイッチバックさせて他面にも画像を形成すべく前記二次転写部T2に向けて返送する返送路17とが設けられている。
70は,装置本体に対して着脱可能に構成された両面ユニットであり,この両面ユニット70が装着されることによって前記返送路17が完成される。
71は用紙返送用の駆動モータ,72はこのモータ71からタイミングベルト等の駆動機構(図示せず)を介して駆動される用紙返送用の返送ローラ対である。
70は,装置本体に対して着脱可能に構成された両面ユニットであり,この両面ユニット70が装着されることによって前記返送路17が完成される。
71は用紙返送用の駆動モータ,72はこのモータ71からタイミングベルト等の駆動機構(図示せず)を介して駆動される用紙返送用の返送ローラ対である。
ケース11の下部には,複数枚の用紙を積層保持する給紙カセット18が設けられており,その用紙を一枚ずつ上記二次転写部T2に向けて給送する給紙ローラ19が設けられている。
上記両面ユニット70の下方には,手差し給紙部80をなすマルチパーパーストレイ81が設けられており,このマルチパーパーストレイ81にセットされた用紙を一枚ずつ給送する給紙ローラ82が装置本体に設けられている。
二次転写部T2の前段にはゲートローラ対10gが設けられている。用紙を二次転写部T2へ供給するに際し,このゲートローラ対10gに用紙の先端を当接させることで当該用紙の撓みを利用して当該用紙の先端揃え(斜行防止)を行いかつ二次転写部T2への用紙の供給タイミングを決定する構成となっている。
上記両面ユニット70の下方には,手差し給紙部80をなすマルチパーパーストレイ81が設けられており,このマルチパーパーストレイ81にセットされた用紙を一枚ずつ給送する給紙ローラ82が装置本体に設けられている。
二次転写部T2の前段にはゲートローラ対10gが設けられている。用紙を二次転写部T2へ供給するに際し,このゲートローラ対10gに用紙の先端を当接させることで当該用紙の撓みを利用して当該用紙の先端揃え(斜行防止)を行いかつ二次転写部T2への用紙の供給タイミングを決定する構成となっている。
現像器40はロータリ現像器(ロータリ現像装置)であり,回転体本体41に対して,イエロートナー,シアントナー,マゼンタトナー,ブラックトナーが収容された各色用の現像器カートリッジ(図示せず)が着脱可能に装着されている。回転体本体41が矢印R方向に90度ピッチで回転することによって,各現像器カートリッジが備えている現像ローラ(図示せず)を感光体21に選択的に当接させ,感光体21の表面を選択的に現像することが可能となっている。
露光ユニット30は,上記レーザー光Lを感光体21に向けて照射する。
中間転写体ユニット50は,図示しないユニットフレームと,このフレームで回転可能に支持された駆動ローラ54と複数本の従動ローラに掛け回されて張架された中間転写体としての前記中間転写ベルト51とを備えており,中間転写ベルト51が図示矢印方向に循環駆動される。感光体21と中間転写ベルト51との当接部において前記一次転写部T1が形成されており,駆動ローラと本体側に設けられた二次転写ローラ10bとの圧接部において前記二次転写部T2が形成される。
中間転写体ユニット50は,図示しないユニットフレームと,このフレームで回転可能に支持された駆動ローラ54と複数本の従動ローラに掛け回されて張架された中間転写体としての前記中間転写ベルト51とを備えており,中間転写ベルト51が図示矢印方向に循環駆動される。感光体21と中間転写ベルト51との当接部において前記一次転写部T1が形成されており,駆動ローラと本体側に設けられた二次転写ローラ10bとの圧接部において前記二次転写部T2が形成される。
二次転写ローラ10bは,前記駆動ローラ54に対して(したがって中間転写ベルト51に対して)接離可能であり,接触した際に二次転写部T2が形成される。
したがって,カラー画像を形成する際には,二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51から離間している状態で,中間転写ベルト51の1回転につき中間転写ベルト51上に1色の画像が形成され,中間転写ベルト51の複数回転により中間転写ベルト51上に複数色の画像が重畳されて中間転写ベルト51上にカラー画像が形成され,その後,二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51に当接し,その当接部(二次転写部T2)に用紙が供給されることによって中間転写ベルト51上から用紙上にカラー画像(トナー像)が転写(二次転写)されることとなる。
トナー像が転写された用紙は,定着ユニット60を通ることでトナー像が溶融定着され,上記排紙トレイ15に向けて排出される。
したがって,カラー画像を形成する際には,二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51から離間している状態で,中間転写ベルト51の1回転につき中間転写ベルト51上に1色の画像が形成され,中間転写ベルト51の複数回転により中間転写ベルト51上に複数色の画像が重畳されて中間転写ベルト51上にカラー画像が形成され,その後,二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51に当接し,その当接部(二次転写部T2)に用紙が供給されることによって中間転写ベルト51上から用紙上にカラー画像(トナー像)が転写(二次転写)されることとなる。
トナー像が転写された用紙は,定着ユニット60を通ることでトナー像が溶融定着され,上記排紙トレイ15に向けて排出される。
この画像形成装置は,定着部60を通過した用紙を排紙トレイ15上に排出する排紙ローラ対91,92と,定着部60と排紙ローラ対91,92との間に設けられていて,定着部60を通過した用紙をスイッチバックさせて上述した感光体21等からなる画像形成部へ返送するスイッチバックローラ対93とを備えている。
スイッチバックローラ対93は,定着部60から排紙ローラ対91,92へと向かう排紙経路16a中に設けられており,用紙のスイッチバックは,用紙の後端がスイッチバックローラ対93のニップ部を通過する直前に上記駆動モータ71で排紙ローラ対91,92およびスイッチバックローラ対93を逆転させて用紙を返送路17へ供給することによってなされる。
返送路17へ供給された用紙は,返送ローラ対72で搬送され,二次転写部T2への用紙の供給タイミングを決定するゲートローラ対10gを経て二次転写部T2へと供給される。
なお,ゲートローラ対10gからスイッチバックローラ対93までの搬送路16の経路長は208mm,スイッチバックローラ対93からゲートローラ対10gまでの返送路17の経路長は352mmである。
スイッチバックローラ対93は,定着部60から排紙ローラ対91,92へと向かう排紙経路16a中に設けられており,用紙のスイッチバックは,用紙の後端がスイッチバックローラ対93のニップ部を通過する直前に上記駆動モータ71で排紙ローラ対91,92およびスイッチバックローラ対93を逆転させて用紙を返送路17へ供給することによってなされる。
返送路17へ供給された用紙は,返送ローラ対72で搬送され,二次転写部T2への用紙の供給タイミングを決定するゲートローラ対10gを経て二次転写部T2へと供給される。
なお,ゲートローラ対10gからスイッチバックローラ対93までの搬送路16の経路長は208mm,スイッチバックローラ対93からゲートローラ対10gまでの返送路17の経路長は352mmである。
この画像形成装置は,用紙の他面のために上記画像形成部にて形成される画像がカラー画像であるときには,当該用紙を,先ず前記二次転写時における搬送速度(これを通常の搬送速度という)と同じ速度で返送し,次いで,当該用紙の後端を前記排紙トレイ上においてユーザーがつかめない状態となった後,前記転写時における搬送速度(通常の搬送速度)よりも遅い返送速度で返送することを特徴としている。
なお,この画像形成装置は用紙の排出をフェイスダウンで行う装置であるから,用紙の表裏に対する画像形成順が逆になる。すなわち,例えば,1枚の用紙の表に第1ページ目の画像を形成し,裏面に第2ページ目の画像を形成する場合,この画像形成装置は,先ず用紙の裏面に第2ページ目の画像を形成し,これをスイッチバックさせて返送して用紙の表面に第1ページ目の画像を形成して排紙トレイ15に排出することとなる。
したがって,この場合,上記「用紙の他面」は当該用紙の表面ということになる。
なお,この画像形成装置は用紙の排出をフェイスダウンで行う装置であるから,用紙の表裏に対する画像形成順が逆になる。すなわち,例えば,1枚の用紙の表に第1ページ目の画像を形成し,裏面に第2ページ目の画像を形成する場合,この画像形成装置は,先ず用紙の裏面に第2ページ目の画像を形成し,これをスイッチバックさせて返送して用紙の表面に第1ページ目の画像を形成して排紙トレイ15に排出することとなる。
したがって,この場合,上記「用紙の他面」は当該用紙の表面ということになる。
図2(b),図3はそれぞれこの画像形成装置における用紙の返送制御を説明するためのタイミングチャートであり,図2(a)は比較例(用紙を通常速度で返送する場合)のタイミングチャートである。
図2(b)は基本的なタイミングチャート,図3はより望ましい制御のタイミングチャートである。
以下,各場合について順次説明するが,先ず共通事項について説明する。
図2,図3において,「Vsync」は,垂直同期信号であり,画像形成時に回転する中間転写ベルト51(図1参照)に設けた被検知部(例えば突片,穴,等のマーク)をセンサ50s(図1参照)で検知することで得られる周期的な信号である。この実施の形態では,その周期は約2秒である。
この「Vsync」を基準にして画像形成動作がなされる。例えば,信号V1を基準として第1色目の画像形成動作が開始され,信号V2を基準として第2色目の画像形成動作が開始され,信号V3を基準として第3色目の画像形成動作が開始され,信号V4を基準として第4色目の画像形成動作が開始される。
図2(b)は基本的なタイミングチャート,図3はより望ましい制御のタイミングチャートである。
以下,各場合について順次説明するが,先ず共通事項について説明する。
図2,図3において,「Vsync」は,垂直同期信号であり,画像形成時に回転する中間転写ベルト51(図1参照)に設けた被検知部(例えば突片,穴,等のマーク)をセンサ50s(図1参照)で検知することで得られる周期的な信号である。この実施の形態では,その周期は約2秒である。
この「Vsync」を基準にして画像形成動作がなされる。例えば,信号V1を基準として第1色目の画像形成動作が開始され,信号V2を基準として第2色目の画像形成動作が開始され,信号V3を基準として第3色目の画像形成動作が開始され,信号V4を基準として第4色目の画像形成動作が開始される。
「ゲート前センサ」は,ゲートローラ対10gの前段に設けられたゲート前センサレバー10s(図1参照)の回動により得られるON/OFF信号であり,ゲートローラ対10gに向かう用紙の先端がゲート前センサレバー10sを回動させるとONし,用紙の後端がゲート前センサレバー10sを通過するとOFFする。
「ゲートローラ対」は,ゲートローラ対10gの駆動信号であり,ONするとゲートローラ対10gが回転して用紙が二次転写部T2へ向けて搬送され,OFFするとゲートローラ対10gが停止する。
「定着後センサ」は,定着器60の後段に設けられた定着後センサレバー60s(図1参照)の回動により得られるON/OFF信号であり,定着器60を通過する用紙の先端が定着後センサレバー60sを回動させるとONし,用紙の後端が定着後センサレバー60sを通過するとOFFする。
「駆動モータ」は上述した用紙返送用の駆動モータ71の回転状態を示している。
「ゲートローラ対」は,ゲートローラ対10gの駆動信号であり,ONするとゲートローラ対10gが回転して用紙が二次転写部T2へ向けて搬送され,OFFするとゲートローラ対10gが停止する。
「定着後センサ」は,定着器60の後段に設けられた定着後センサレバー60s(図1参照)の回動により得られるON/OFF信号であり,定着器60を通過する用紙の先端が定着後センサレバー60sを回動させるとONし,用紙の後端が定着後センサレバー60sを通過するとOFFする。
「駆動モータ」は上述した用紙返送用の駆動モータ71の回転状態を示している。
図2(a)(b),図3いずれの場合も,上述したように,「Vsync」信号に基づいて画像形成がなされ,例えばV4信号の1つ前の信号(V3信号であるが,このV3信号自体は図に現れていない)を基準として所定のタイミングで給紙ローラ19(または82)が作動し,用紙がゲートローラ対10gへ向けて給送される。この給送速度はモータ71の後述する回転数N1に相当する速度である。
用紙の先端がゲート前センサレバー10sを回動させるとt1時点で「ゲート前センサ」はONするが,この時点ではゲートローラ対10gは停止している。
したがって,用紙の先端がゲートローラ対10gのニップ部に当接し,この当接によって,用紙の斜行が矯正される。
用紙の先端がゲート前センサレバー10sを回動させるとt1時点で「ゲート前センサ」はONするが,この時点ではゲートローラ対10gは停止している。
したがって,用紙の先端がゲートローラ対10gのニップ部に当接し,この当接によって,用紙の斜行が矯正される。
上記t1時点から所定時間経過後,より正確にはV4信号から所定時間経過後のt2時点でゲートローラ対10gを回転させ,用紙を二次転写部T2へ向けて搬送する。またt3時点でモータ71を回転数N1で正転させ,排紙ローラ対91,92,およびスイッチバックローラ対93を正転させて用紙の搬送に備える。
用紙が搬送される過程で二次転写部T2で画像が用紙に転写され,さらに用紙が定着器60を通過する過程でその先端が定着後センサレバー60sを回動させるとt4時点で「定着後センサ」がONする。
上記t4時点で「定着後センサ」がONした後,用紙の後端がゲート前センサレバー10sを通過した時点t5から所定時間経過後(用紙の後端がゲートローラ対10gを通過した後)のt6時点で,ゲートローラ対10gを停止させる。
用紙の後端が定着後センサレバー60sを通過した時点t7でモータ71を一旦停止させ,t8時点でモータ71を回転数N1(通常速度)で逆転させ(−N1),排紙ローラ対91,92,スイッチバックローラ対93,および返送ローラ対72を逆転させ用紙をスイッチバックさせて,返送路17へ向けての通常速度での返送を開始する。
ここまでは,各場合共通であるが,このt8時点以降の制御は,各場合によって異なるところがあるので,以下各場合について説明する。
用紙が搬送される過程で二次転写部T2で画像が用紙に転写され,さらに用紙が定着器60を通過する過程でその先端が定着後センサレバー60sを回動させるとt4時点で「定着後センサ」がONする。
上記t4時点で「定着後センサ」がONした後,用紙の後端がゲート前センサレバー10sを通過した時点t5から所定時間経過後(用紙の後端がゲートローラ対10gを通過した後)のt6時点で,ゲートローラ対10gを停止させる。
用紙の後端が定着後センサレバー60sを通過した時点t7でモータ71を一旦停止させ,t8時点でモータ71を回転数N1(通常速度)で逆転させ(−N1),排紙ローラ対91,92,スイッチバックローラ対93,および返送ローラ対72を逆転させ用紙をスイッチバックさせて,返送路17へ向けての通常速度での返送を開始する。
ここまでは,各場合共通であるが,このt8時点以降の制御は,各場合によって異なるところがあるので,以下各場合について説明する。
説明を分かりやすくするために,先ず,通常速度で返送する場合(比較例)について説明する。
図2(a)に示すように,上記t8時点で用紙の返送路17へ向けての通常速度での返送を開始した後,返送される用紙の先端(進行方向先端)がゲート前センサレバー10sを回動させる時点t11(t9,t10が抜けているがそれについては後述する。以下同様)で「ゲート前センサ」はONするが,その後所定時間はモータ71を回転数N1で逆転させたままとし,この時点で停止しているゲートローラ対10gのニップ部に用紙の先端を当接させて用紙の斜行を矯正した後t12時点でモータ71を停止する。
したがって,この時点で用紙は停止し,中間転写ベルト51上に4色の画像が重畳されて転写可能な状態となるまで,待機状態となる。
図2(a)に示すように,上記t8時点で用紙の返送路17へ向けての通常速度での返送を開始した後,返送される用紙の先端(進行方向先端)がゲート前センサレバー10sを回動させる時点t11(t9,t10が抜けているがそれについては後述する。以下同様)で「ゲート前センサ」はONするが,その後所定時間はモータ71を回転数N1で逆転させたままとし,この時点で停止しているゲートローラ対10gのニップ部に用紙の先端を当接させて用紙の斜行を矯正した後t12時点でモータ71を停止する。
したがって,この時点で用紙は停止し,中間転写ベルト51上に4色の画像が重畳されて転写可能な状態となるまで,待機状態となる。
その後,V4信号を基準とする所定のタイミングt17時点でゲートローラ対10gを回転させるとともに,モータ71を一旦逆転させて返送ローラ対72を回転させ,用紙を二次転写部T2へ向けて再び供給する。
その後,用紙の後端が返送ローラ対72を通過した後の時点t18でモータ71を一旦停止させ,用紙の先端がスイッチバックローラ対93に達する前の時点t19でモータ71を回転数N1で正転させ,用紙の排出に備える。
その後,t20時点で用紙の先端が定着後センサレバー60sをONさせ,t21時点で用紙の後端がゲート前センサレバー10sを通過してこれをOFFさせるので,その後t22時点でゲートローラ対10gを停止させ,さらにその後t23時点で用紙の後端が定着後センサレバー60sを通過した後所定時間経過後の時点t24でモータ71を停止させ,これによって用紙の排出動作を完了する。
その後,用紙の後端が返送ローラ対72を通過した後の時点t18でモータ71を一旦停止させ,用紙の先端がスイッチバックローラ対93に達する前の時点t19でモータ71を回転数N1で正転させ,用紙の排出に備える。
その後,t20時点で用紙の先端が定着後センサレバー60sをONさせ,t21時点で用紙の後端がゲート前センサレバー10sを通過してこれをOFFさせるので,その後t22時点でゲートローラ対10gを停止させ,さらにその後t23時点で用紙の後端が定着後センサレバー60sを通過した後所定時間経過後の時点t24でモータ71を停止させ,これによって用紙の排出動作を完了する。
以上の説明から分かるように,用紙を通常速度(モータ71の回転数N1)で返送すると,中間転写体51の複数回転による中間転写体51上への複数色の画像重畳がなされるまでの,返送路17内における用紙の待機時間(用紙の停止時間であり,この場合t12〜t17までの時間)が長くなる。
このため,定着部60を通って高温となっている用紙と返送路17の構成部材(ガイド部材や,用紙を搬送するための返送ローラ対等)との局部的な接触時間,特に用紙を挟んで返送するための返送ローラ対72と用紙との接触時間が長くなり,その接触部においては,用紙の熱が他の部位に比べて大きく奪われて低温となるから,その用紙上に転写され定着された画像に光沢ムラが生じて画質が低下してしまう。
このため,定着部60を通って高温となっている用紙と返送路17の構成部材(ガイド部材や,用紙を搬送するための返送ローラ対等)との局部的な接触時間,特に用紙を挟んで返送するための返送ローラ対72と用紙との接触時間が長くなり,その接触部においては,用紙の熱が他の部位に比べて大きく奪われて低温となるから,その用紙上に転写され定着された画像に光沢ムラが生じて画質が低下してしまう。
そこで,この実施の形態では,図2(b)に示すように用紙の返送を制御する。より望ましくは,図3に示すように制御する。
図2(b)に示す制御の特徴は,t8時点でモータ71を逆転させる際,先ず転写時における搬送速度(上記通常速度)の回転数N1と同じ回転数で返送し,次いで,当該用紙の後端(用紙の進行方向後端)を排紙トレイ15上においてユーザーがつかめない状態となった後の時点t10で,上記通常速度の回転数N1よりも低回転数であるN2で逆転させ(−N2),排紙ローラ対91,92,スイッチバックローラ対93,および返送ローラ対72を低速で逆転させて用紙を返送路17へ低速で返送する点にある。なお,その他の点は,図2(a)に示した制御と同じである。
図2(b)に示す制御の特徴は,t8時点でモータ71を逆転させる際,先ず転写時における搬送速度(上記通常速度)の回転数N1と同じ回転数で返送し,次いで,当該用紙の後端(用紙の進行方向後端)を排紙トレイ15上においてユーザーがつかめない状態となった後の時点t10で,上記通常速度の回転数N1よりも低回転数であるN2で逆転させ(−N2),排紙ローラ対91,92,スイッチバックローラ対93,および返送ローラ対72を低速で逆転させて用紙を返送路17へ低速で返送する点にある。なお,その他の点は,図2(a)に示した制御と同じである。
用紙を低速で返送すると,返送される用紙の先端がゲート前センサレバー10sを回動させる時点t14が遅れ,モータ71を停止する時点t16も遅くなる。
このため,用紙の停止時間は,略t16〜t17の時間となり,通常制御時の停止時間t12〜t17の時間に比べて著しく短くなる。
したがって,定着部60を通って高温となっている用紙と返送路17の構成部材(ガイド部材や,用紙を搬送するための返送ローラ対等)との局部的な接触時間,特に用紙を挟んで返送するための返送ローラ対72と用紙との接触時間が短くなり,その接触部における用紙の放熱量が少なくなるから,その用紙上に転写され定着された画像に光沢ムラが生じ難くなる。
このため,用紙の停止時間は,略t16〜t17の時間となり,通常制御時の停止時間t12〜t17の時間に比べて著しく短くなる。
したがって,定着部60を通って高温となっている用紙と返送路17の構成部材(ガイド部材や,用紙を搬送するための返送ローラ対等)との局部的な接触時間,特に用紙を挟んで返送するための返送ローラ対72と用紙との接触時間が短くなり,その接触部における用紙の放熱量が少なくなるから,その用紙上に転写され定着された画像に光沢ムラが生じ難くなる。
上記返送速度すなわち返送時におけるモータ71の回転数(逆転時の回転数)および回転させる時間は,スイッチバックのタイミングと,返送距離(この場合スイッチバックローラ対93からゲートローラ対10gまでの経路長)とに基づいて決定する。
このように構成すれば,用紙のサイズが異なっても,最適な条件で用紙を返送することが可能となる。
このように構成すれば,用紙のサイズが異なっても,最適な条件で用紙を返送することが可能となる。
例えば,用紙がA4サイズよりも短いA5サイズの縦送りの場合,用紙が短い分だけ,用紙の後端が定着後センサレバー60sから外れるタイミングは前述したタイミングt7よりも早くなる。したがって,モータ71を逆転させるタイミングも前述したタイミングt8よりも早くなる。
このため,モータ71を上述した回転数N1,N2で同じように逆転させたのでは,用紙が早く戻りすぎてしまい,その分待機時間が長くなってしまう。
このため,モータ71を上述した回転数N1,N2で同じように逆転させたのでは,用紙が早く戻りすぎてしまい,その分待機時間が長くなってしまう。
そこで,上記返送速度すなわち返送時におけるモータ71の低速回転数(逆転時の回転数)は,スイッチバックのタイミングと,返送距離とに基づいて決定する。
例えば,用紙がA4サイズの場合には,図2(b)に示したように,返送時におけるモータ71の低速回転数(逆転時の回転数)をN2とし,A5サイズの場合には,N2よりも低回転数であるN3(<N2)とする。
また,用紙が短ければ,上述したとおり用紙の後端が定着後センサレバー60sから外れるタイミングは前述したタイミングt7よりも早くなるとともに,返送時において当該用紙の後端が排紙トレイ15上に露出している時間も短くなる。したがって,通常速度(回転数N1)で返送する時間も短くする。
具体的には,返送距離は装置において固定的であるから,この装置の制御を行う制御部に,種々のサイズの用紙に応じた,定着後センサレバー60sがOFFするタイミングと,これに対応した,上記通常速度(回転数N1)による返送時間と,低速逆転時の回転数(上の例ではN2,N3)とのテーブルを設けておき,定着後センサレバー60sがOFFするタイミングに応じて,上記通常速度(回転数N1)による返送時間と,低速逆転時の回転数を決定する。
このように構成すれば,用紙のサイズが異なっても,最適な条件,すなわち待機時間が最も短くなるような返送速度で用紙を返送することが可能となる。
例えば,用紙がA4サイズの場合には,図2(b)に示したように,返送時におけるモータ71の低速回転数(逆転時の回転数)をN2とし,A5サイズの場合には,N2よりも低回転数であるN3(<N2)とする。
また,用紙が短ければ,上述したとおり用紙の後端が定着後センサレバー60sから外れるタイミングは前述したタイミングt7よりも早くなるとともに,返送時において当該用紙の後端が排紙トレイ15上に露出している時間も短くなる。したがって,通常速度(回転数N1)で返送する時間も短くする。
具体的には,返送距離は装置において固定的であるから,この装置の制御を行う制御部に,種々のサイズの用紙に応じた,定着後センサレバー60sがOFFするタイミングと,これに対応した,上記通常速度(回転数N1)による返送時間と,低速逆転時の回転数(上の例ではN2,N3)とのテーブルを設けておき,定着後センサレバー60sがOFFするタイミングに応じて,上記通常速度(回転数N1)による返送時間と,低速逆転時の回転数を決定する。
このように構成すれば,用紙のサイズが異なっても,最適な条件,すなわち待機時間が最も短くなるような返送速度で用紙を返送することが可能となる。
図3は,より望ましい制御のタイミングチャートである。
この制御の特徴は,用紙を返送するに際し,先ず転写時における搬送速度(通常速度)と同じ速度(回転数N1)で返送し,次いで,当該用紙の後端を排紙トレイ15上においてユーザーがつかめない状態となった後の時点t9から,通常速度よりも遅い返送速度(回転数N4)で返送し,その後,当該用紙を先にゲートローラ対10gに向けて給送した給送速度(例えば上記用紙の他面を表面とした場合には,上記用紙の裏面に画像を転写すべく給紙ローラ19等でゲートローラ対10gに向けて給送した給送速度)と同速度(回転数N1)で返送する点にある。その他の点は図2(b)に示した制御と同じである。
この制御の特徴は,用紙を返送するに際し,先ず転写時における搬送速度(通常速度)と同じ速度(回転数N1)で返送し,次いで,当該用紙の後端を排紙トレイ15上においてユーザーがつかめない状態となった後の時点t9から,通常速度よりも遅い返送速度(回転数N4)で返送し,その後,当該用紙を先にゲートローラ対10gに向けて給送した給送速度(例えば上記用紙の他面を表面とした場合には,上記用紙の裏面に画像を転写すべく給紙ローラ19等でゲートローラ対10gに向けて給送した給送速度)と同速度(回転数N1)で返送する点にある。その他の点は図2(b)に示した制御と同じである。
具体的には,用紙を返送するに際し,先ずt8時点でモータ71を回転数N1で逆転させて用紙を返送する。次いで,当該用紙の後端を排紙トレイ15上においてユーザーがつかめない状態となった後の時点t9から,通常速度よりも遅い返送速度(回転数N4)で返送する。この回転数N4は,用紙への転写時における搬送速度(モータ回転数N1)よりも低速であり,かつ,上記回転数N2よりも低速である。
その後,t9時点から所定時間経過後のt13時点で,モータ71の逆転回転数を,用紙を先にゲートローラ対10gに向けて給送した給送速度の回転数であるN1回転数に上げて,ゲート前センサレバー10sおよびゲートローラ対10gへ向けて用紙を返送し,ゲート前センサレバー10sがONした時点t14から所定時間経過後のt15時点でモータ71の駆動を停止する。
このように構成しても,返送される用紙は低速(N4)で返送されるから,転写部T2への供給のための返送路16内における当該用紙の待機時間(用紙の停止時間)は,略t15〜t17の時間となり,通常制御時の停止時間t12〜t17(図2(a))の時間に比べて著しく短くすることができ,上述した作用効果を得ることができる。
その後,t9時点から所定時間経過後のt13時点で,モータ71の逆転回転数を,用紙を先にゲートローラ対10gに向けて給送した給送速度の回転数であるN1回転数に上げて,ゲート前センサレバー10sおよびゲートローラ対10gへ向けて用紙を返送し,ゲート前センサレバー10sがONした時点t14から所定時間経過後のt15時点でモータ71の駆動を停止する。
このように構成しても,返送される用紙は低速(N4)で返送されるから,転写部T2への供給のための返送路16内における当該用紙の待機時間(用紙の停止時間)は,略t15〜t17の時間となり,通常制御時の停止時間t12〜t17(図2(a))の時間に比べて著しく短くすることができ,上述した作用効果を得ることができる。
そして,この構成により返送される用紙は,その先端がゲートローラ10gに当接する際には,当該用紙を先に給紙ローラ19(または82)でゲートローラ対10gに向けて給送した給送速度(回転数N1に相当)と同速度となっているから,ゲート前センサレバー10sおよびゲートローラ対10gへの用紙の当接速度は,裏面に画像を転写する場合と表面に画像を転写する場合とで同一速度となる。このため,同一条件下での用紙の先端揃え(斜行防止)を行うことが可能となる。
なお,以上のようなプロセスの制御は,画像形成装置本体が備える図示しない制御部によってなされる。
なお,以上のようなプロセスの制御は,画像形成装置本体が備える図示しない制御部によってなされる。
以上のような画像形成装置は,中間転写体51の1回転につき当該中間転写体51上に1色の画像を形成し,または,当該中間転写体51の4回転により当該中間転写体51上に4色の画像を重畳させることで当該中間転写体51上にカラー画像を形成する画像形成部と,
この画像形成部にて中間転写体51上に形成された画像を用紙に転写させる転写部T2と,
この転写部T2にて画像が転写された用紙を通過させることで当該用紙上に画像を定着させる定着部60と,を備え,
定着部60を通過した用紙を排紙トレイ15上へ向けて搬送した後,返送路17に向けスイッチバックさせて前記転写部T2に返送し,当該用紙の他面にも画像を転写させることができる画像形成装置であって,
前記用紙の他面のために前記画像形成部にて形成される画像がカラー画像であるときには,返送状態全体としてみれば,当該用紙を前記転写時における搬送速度よりも遅い返送速度で返送するので,このような構成によれば,転写部T2への供給のための返送路17内における用紙の待機時間(用紙の停止時間)を短くすることができる。
したがって,定着部60を通って高温となっている用紙と返送路17の構成部材(ガイド部材や,用紙を搬送するための返送ローラ対等)との局部的な接触時間,特に用紙を挟んで返送するための返送ローラ対72と用紙との接触時間を短くでき,その接触部における放熱量を低減させることで用紙上における局部的な温度差を低減させることができる。
結果として,この画像形成装置によれば,カラー画像形成時における光沢ムラを低減させて画質を向上させることができる。
この画像形成部にて中間転写体51上に形成された画像を用紙に転写させる転写部T2と,
この転写部T2にて画像が転写された用紙を通過させることで当該用紙上に画像を定着させる定着部60と,を備え,
定着部60を通過した用紙を排紙トレイ15上へ向けて搬送した後,返送路17に向けスイッチバックさせて前記転写部T2に返送し,当該用紙の他面にも画像を転写させることができる画像形成装置であって,
前記用紙の他面のために前記画像形成部にて形成される画像がカラー画像であるときには,返送状態全体としてみれば,当該用紙を前記転写時における搬送速度よりも遅い返送速度で返送するので,このような構成によれば,転写部T2への供給のための返送路17内における用紙の待機時間(用紙の停止時間)を短くすることができる。
したがって,定着部60を通って高温となっている用紙と返送路17の構成部材(ガイド部材や,用紙を搬送するための返送ローラ対等)との局部的な接触時間,特に用紙を挟んで返送するための返送ローラ対72と用紙との接触時間を短くでき,その接触部における放熱量を低減させることで用紙上における局部的な温度差を低減させることができる。
結果として,この画像形成装置によれば,カラー画像形成時における光沢ムラを低減させて画質を向上させることができる。
また,この画像形成装置のように,定着部60を通過した用紙を排紙トレイ15上へ向けて搬送した後,返送路17に向けスイッチバックさせて転写部T2に返送する構成の画像形成装置において,仮に,上記返送速度を初めから(用紙の後端が排紙トレイ15上あって当該用紙の後端をユーザーがつかめる状態となっているときから),低速にしたとすると,用紙の動きが遅くなったことに起因して(例えば用紙の排出動作が終了したとユーザーが勘違い等して),ユーザーが用紙の後端をつかんで取り出そうとしてしまう不具合が生じるおそれがある。
これに対し,この実施の形態の画像形成装置によれば,返送すべき用紙は,先ず前記転写時における搬送速度(通常の排出速度)と同じ速度で返送され,次いで,当該用紙の後端を排紙トレイ15上においてユーザーがつかめない状態となった後,前記転写時における搬送速度よりも遅い返送速度で返送されるので,上記のような不具合が生じなくなる。
また,前記返送速度および返送時間は,スイッチバックのタイミングと,返送距離とに基づいて決定されるので,用紙のサイズが異なっても,最適な条件で用紙を返送することが可能となる。
また,前記返送速度および返送時間は,スイッチバックのタイミングと,返送距離とに基づいて決定されるので,用紙のサイズが異なっても,最適な条件で用紙を返送することが可能となる。
また,この画像形成装置は,転写部T2の前段にゲートローラ対10gを備えており,このゲートローラ対10gに用紙の先端を当接させることで当該用紙の先端揃え(斜行防止)を行いかつ転写部T2への用紙の供給タイミングを決定する構成となっているので,用紙の他面のために前記画像形成部にて形成される画像がカラー画像であるときには,当該用紙を前記転写時における搬送速度よりも遅い返送速度で返送した後,当該用紙を先にゲートローラ対10gに向けて給送した給送速度と同速度で返送するようにした場合には,次のような作用効果が得られる。
すなわち,返送される用紙は返送状態全体としてみれば低速で返送されるから,転写部T2への供給のための返送路17内における当該用紙の待機時間(用紙の停止時間)を短くすることができ,上述した作用効果を得ることができる。
そして,この構成により返送される用紙は,その先端がゲートローラ10gに当接する際には,当該用紙を先にゲートローラ対10gに向けて給送した給送速度と同速度となっているから,ゲートローラ対10gへの用紙の当接速度は,表面に画像を転写する場合と裏面に画像を転写する場合とで同一速度となる。このため,同一条件下での用紙の先端揃え(斜行防止)を行うことが可能となる。
すなわち,返送される用紙は返送状態全体としてみれば低速で返送されるから,転写部T2への供給のための返送路17内における当該用紙の待機時間(用紙の停止時間)を短くすることができ,上述した作用効果を得ることができる。
そして,この構成により返送される用紙は,その先端がゲートローラ10gに当接する際には,当該用紙を先にゲートローラ対10gに向けて給送した給送速度と同速度となっているから,ゲートローラ対10gへの用紙の当接速度は,表面に画像を転写する場合と裏面に画像を転写する場合とで同一速度となる。このため,同一条件下での用紙の先端揃え(斜行防止)を行うことが可能となる。
以上,本発明の実施の形態について説明したが,本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく,本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
10g:ゲートローラ対,15:排紙トレイ,17:返送路,51:中間転写ベルト(中間転写体),60:定着部,T2:二次転写部(転写部)。
Claims (3)
- 中間転写体の1回転につき当該中間転写体上に1色の画像を形成し,または,当該中間転写体の複数回転により当該中間転写体上に複数色の画像を重畳させることで当該中間転写体上にカラー画像を形成する画像形成部と,
この画像形成部にて中間転写体上に形成された画像を用紙に転写させる転写部と,
この転写部にて画像が転写された用紙を通過させることで当該用紙上に画像を定着させる定着部と,を備え,
前記定着部を通過した用紙を排紙トレイ上へ向けて搬送した後,返送路に向けスイッチバックさせて前記転写部に返送し,当該用紙の他面にも画像を転写させることができる画像形成装置であって,
前記用紙の他面のために前記画像形成部にて形成される画像がカラー画像であるときには,当該用紙を,先ず前記転写時における搬送速度と同じ速度で返送し,次いで,当該用紙の後端を前記排紙トレイ上においてユーザーがつかめない状態となった後,前記転写時における搬送速度よりも遅い返送速度で返送することを特徴とする画像形成装置。 - 中間転写体の1回転につき当該中間転写体上に1色の画像を形成し,または,当該中間転写体の複数回転により当該中間転写体上に複数色の画像を重畳させることで当該中間転写体上にカラー画像を形成する画像形成部と,
この画像形成部にて中間転写体上に形成された画像を用紙に転写させる転写部と,
この転写部の前段に設けられていて,用紙の先端を当接させることで当該用紙の先端揃えを行いかつ転写部への用紙の供給タイミングを決定するゲートローラ対と,
前記転写部にて画像が転写された用紙を通過させることで当該用紙上に画像を定着させる定着部と,を備え,
前記定着部を通過した用紙を排紙トレイ上へ向けて搬送した後,返送路に向けスイッチバックさせ前記ゲートローラ対を介して前記転写部に返送し,当該用紙の他面にも画像を転写させることができる画像形成装置であって,
前記用紙の他面のために前記画像形成部にて形成される画像がカラー画像であるときには,当該用紙を,先ず前記転写時における搬送速度と同じ速度で返送し,次いで,当該用紙の後端を前記排紙トレイ上においてユーザーがつかめない状態となった後,前記転写時における搬送速度よりも遅い返送速度で返送し,その後,当該用紙を先にゲートローラ対に向けて給送した給送速度と同速度で返送することを特徴とする画像形成装置。 - 前記返送速度は,前記スイッチバックのタイミングと,返送距離とに基づいて決定することを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
Priority Applications (3)
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Cited By (1)
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-
2005
- 2005-04-25 JP JP2005125906A patent/JP2006301469A/ja active Pending
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US9738478B2 (en) | 2015-03-31 | 2017-08-22 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
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