JP2006301462A - 加熱部材、弾性層作製方法、定着部材、加熱装置、定着方法、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

加熱部材、弾性層作製方法、定着部材、加熱装置、定着方法、定着装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 定着熱効率を上げ、画像形成の生産性を向上する定着手段としての加熱部材などを提供すること。
【解決手段】 シート状の記録媒体など被加熱部材に接触し該被加熱部材を加熱する加熱部材において、弾性を有する高分子材料に、熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料が混在した弾性層43を有し、母材である弾性を有する高分子材料41の内部に熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料(金属)44が連接して連接部42を形成している状態を含む構成とした。
【選択図】図6

Description

本発明は、a.加熱装置や定着装置に用いられシート状の被加熱部材(記録材)を加熱する加熱部材、b.この加熱部材の弾性層(表層)の作製方法、c.上記加熱部材を用い上記被加熱部材(記録材)の未定着画像を定着する定着部材、d.上記加熱部材を用いた加熱装置、e.上記定着部材を用いて未定着画像を記録材に定着する定着方法および定着装置、f.上記加熱装置を用いて未定着画像を記録材に定着する定着方法および定着装置、g.これら加熱部材、定着部材、定着方法、定着装置を用いた複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ、複合機、印刷機など、画像形成プロセスと転写プロセスを利用してシート状の記録材上に未定着画像を形成しこの未定着画像を記録材に定着する画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置の定着工程に関しては、種々の方法や装置が開発されているが、現在最も一般的な方法は熱ローラによる圧着加熱方式である。
加熱ローラ(定着ローラ)による圧着加熱方式の定着装置では、トナーに対し離型性を有する材料(主にフッ素樹脂)で表面を形成した定着ローラを用い、定着ローラの表面にシート状の被加熱部材(記録用紙、OHPシート、葉書等の記録材)のトナー像面を加圧下で接触しながら通過せしめることにより定着を行うものである。
このような定着装置において、定着ローラの弾性層の加熱効率の向上を図ったものとして次の(A)〜(E)が知られている。
(A)熱伝導性の向上を図ったもの(例えば、特許文献1参照)。
(B)熱伝導性の充填材として石英またはアルミナを使用したもの(例えば、特許文献2参照)。
(C)熱伝導性の充填材として炭化珪素を使用したもの(例えば、特許文献3参照)。
(D)熱伝導性の充填材としてアルミナを使用したもの(例えば、特許文献4〜6参照)。
(E)熱伝導性の充填材としてグラファイトを使用したもの(例えば、特許文献7参照)。
また、発熱性の付与を図ったものとしては、次の(F)〜(I)が知られている。
(F) 転写材上のトナー像を加熱と加圧とにより前記転写材に固定する定着装置において、電磁誘導加熱体を内部に有する円筒状の熱伝導性基体と、該熱伝導性基体の外側に弾性断熱層と、該弾性断熱層の外側に磁性弾性発熱層とを設けてロール状の電磁誘導定着用回転部材を形成するもので、前記磁性弾性発熱層は弾性高分子材料と磁性材とからなる定着装置(例えば、特許文献8参照)。
(G) 電磁誘導加熱体と、薄肉の円筒状弾性体と、前記円筒状弾性体の外側の磁性弾性発熱層とからなる電磁誘導定着用定着ローラ部材(例えば、特許文献9参照)。
(H) 加熱回転体と、該加熱回転体の内側に配置された磁場発生手段とを有し、該磁場発生手段から発生させた高周波誘導磁束により前記加熱回転体を電磁誘導発熱させて、記録媒体上に形成されたトナー像を加熱して定着する誘導加熱型の定着装置において、前記加熱回転体を、基体と、該基体の外側に積層された磁性発熱層とにより形成し、前記磁性発熱層がゴム層中に磁性体を含み、前記磁性発熱層のゴム層に含まれる磁性体を鎖状に整列させた定着装置(例えば、特許文献10参照)。
(I) 転写材上のトナー像を加熱と加圧とにより前記転写材に固定する定着装置において、電磁誘導加熱体を有する円筒状の熱伝導性基体と、該熱伝導性基体の外側に磁性弾性発熱層とを設けてロール状の電磁誘導定着用回転部材を形成すると共に、前記磁性弾性発熱層は、球状の磁性粒子を層中に分散して形成されている定着装置(例えば、特許文献11参照)。
そして、熱伝導性向上を図ったものとして、
(J) 熱伝導率もしくは厚さを限定したもの(例えば、特許文献12参照)。
また、発熱性の付与を図ったものとして、次の(K)、(L)が知られている。
(K) コアに巻付けられた巻線と、これに順次巻装された耐熱性絶縁層および発熱体を有する誘導発熱ローラーにおいて、上記発熱体に10Ωcm以下のシリコンゴムを用いたことを特徴とする定着装置(例えば、特許文献13参照)。
(L) 導電性を有する弾質材よりなる発熱層をロール表面に巻装して、該ロールに付設された励起体の電気付勢に基づく誘導発熱により、同発熱層を高温に保持させるようにした加熱ロールであって、金属、カーボン類の良導電性の粉材、繊維材、または繊維捩編材よりなる発熱促進体を、上記発熱層内に埋め込んだことを特徴とする加熱ロール(例えば、特許文献14参照)。
しかし、上記(A)〜(L)のいずれも、弾性層中に単純に粒子を分散させているため、弾性層の機能を維持するためにゴム硬度を低くするには粒子の量を減らさざるを得ず、必要な熱伝導性あるいは電気抵抗を得ることができず加熱効率が低い。
定着装置において、特にカラー画像を出力する電子写真方式の画像形成装置に搭載された定着装置では、ローラ芯金の表面にシリコーンゴム等の弾性層を有する熱ローラからなる定着ローラが用いられる。
定着ローラが硬質であると、用紙やトナー層の凹凸に定着ローラ表面が追従せず、ハーフトーン画像などでは、ドットにより潰れ方が異なって、ざらついて見えたり、ベタ部では光沢ムラとなり、画質を低下させる。モノクロ画像でも同様の画質低下が生じるが、線画が中心であるため、比較的目立たない。このため、カラー画像の高画質化には、弾性層を有する熱ローラからなる定着ローラが必須となる。
上記の熱ローラ方式の定着装置は、ウォーミングアップ時に、熱ローラ内に備えられているハロゲンヒータ等の熱源から、熱容量が大きいローラ芯金、熱伝導の悪いシリコーンゴム層、ローラ表面層へと熱が伝わって所定の定着温度に達するまでに時間を要していた。またこのため、画像出力動作を速やかに実行するためには、非画像出力時にも熱ローラ表面をある程度の待機温度に温度調整していなければならなかった。
なお、導電性フィラーに関し、粒子状の金属粉による導電性に関する記載の文献がある(例えば、非特許文献1参照)。しかし、この文献では導電性フィラーの用途にまで言及していない。
特開2004−126178号公報 特開2003−208052号公報 特開2002−72728号公報 特開平11−158383号公報 特開平11−116806号公報 特開平10−39666号公報 特開平8−254917号公報 特開2002−49260号公報 特許文献9 特開2002−55548号公報 特開2002−91208号公報 特開2002−108124号公報 特開2003−255743号公報 特開昭53−60236号公報 特開昭54−78140号公報 斉藤信夫, 導電性樹脂の実際技術,(株)シーエムシー , p.64 (2000)
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、定着熱効率を上げ、画像形成の生産性を向上することを課題としている。
前記課題を達成するため請求項1にかかる発明は、被加熱部材に接触し該被加熱部材を加熱する加熱部材において、弾性を有する高分子材料に、熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料が混在した弾性層を有し、該熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料が連接していることとした。
請求項2にかかる発明は、請求項1記載の加熱部材において、前記熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料は金属であることとした。
請求項3にかかる発明は、請求項1または2記載の加熱部材において、前記連接している金属が球殻またはその変形形状をしており、該球殻が連接していることとした。
請求項4にかかる発明は、請求項2乃至3のいずれか一つに記載の加熱部材において、 前記金属材料として、金、銀、銅、鉛、ニッケル、亜鉛、鉄、アルミニウム、マグネシウム、チタン、錫、ビスマスのいずれかの金属、該金属のいずれか2つ以上を含む合金、該合金の粒子またはフィラーを含むこととした。
請求項5にかかる発明は、請求項2乃至3のいずれか一つに記載の加熱部材において、 前記金属材料として、(1)錫−銀系、(2)錫−銅系、(3)錫−亜鉛系、(4)錫−銀−銅系、(5)錫−銀−ビスマス系、(6)錫−銀−銅−ビスマス系、(7)錫系、(8)錫、(9)ビスマス系、(10)ビスマス、(11)銀−ビスマス系のいずれかの金属または該金属のいずれか2つ以上を含む合金を含むこととした。
請求項6にかかる発明は、請求項2乃至5のいずれか一つに記載の加熱部材において、前記弾性層に含まれる金属は、被加熱部材を加熱する時の温度より高い融点を有することとした。
請求項7にかかる発明は、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の加熱部材において、ローラ状もしくは無端ベルト状の基材上に弾性層を有し、前記基材の内側に発熱手段を有し、前記弾性を有する高分子材料が熱伝導層として機能することとした。
請求項8にかかる発明は、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の加熱部材において、ローラ状もしくは無端ベルト状の基材上に弾性層を有し、該弾性層が導電層として機能し、該導電層に渦電流を発生させて発熱させることとした。
請求項9にかかる発明は、請求項8記載の加熱部材において、前記基材は、前記弾性層が形成される面に断熱層を有することとした。
請求項10にかかる発明は、請求項2乃至9のいずれか一つに記載した加熱部材について弾性層を作製する弾性層作製方法において、弾性を有する高分子材料からなる粒子に金属を表面被覆した粉体を硬化前のゴム液中に分散して作製した塗装液を塗装した後、硬化させることとした。
請求項11にかかる発明は、請求項2乃至9のいずれか一つに記載した加熱部材について弾性層を作製する弾性層作製方法において、前記弾性を有する高分子材料からなる粒子に金属を表面被覆した粉体を硬化前のゴム液中に分散して作製した塗装液を塗装した後、少なくとも1種類の金属の溶融温度よりも高温に加熱することとした。
請求項12にかかる発明は、請求項10または11記載の弾性層作製方法において、弾性を有する高分子材料からなる粒子に金属を表面被覆したものとして、弾性を有する高分子材料からなる粒子に金属粉を混合しながら機械的な圧力と剪断力を加え、混合粉体を外部からの加熱または摩擦による加熱により金属粉を固着させて作製した金属被覆粉体、または、金属粉体を衝撃力により弾性を有する高分子材料からなる粒子に固定化して作製した金属被覆粉体を用いた。
請求項13にかかる発明は、被加熱部材であるシート状の記録材に接触して該記録材を加熱し、記録材上の未定着画像を定着する定着部材において、請求項7乃至9のいずれか一つに記載の加熱部材からなることとした。
請求項14にかかる発明は、励磁手段と、該励磁手段によって導電層に渦電流を発生させて発熱させる電磁誘導加熱による発熱手段を有する加熱部材とを備え、前記加熱部材として請求項8または9に記載の加熱部材を用いた。
請求項15にかかる発明は、シート状の被加熱部材を挟持搬送する2つの回転体と、該回転体を加熱する加熱手段とを備え、前記被加熱部材を加熱及び加圧する加熱装置において、前記加熱手段は、励磁手段と、該励磁手段によって回転体に設けられた導電層に渦電流を発生させて発熱させる電磁誘導加熱による発熱手段から成り、2つの回転体のいずれか一方または両方に、請求項8または9に記載の加熱部材を用いた。
請求項16にかかる発明は、請求項15記載の加熱装置において、前記加熱手段を2つ備え、前記2つの回転体が2つの加熱手段によりそれぞれ加熱されることとした。
請求項17にかかる発明は、周面が周回するように支持された定着部材と、前記定着部材に圧接される加圧部材とを用い、前記定着部材に前記加圧部材が圧接される領域を通過する記録材を加熱及び加圧して、該記録材上に担持された未定着画像を定着する定着方法において、前記定着部材として請求項13に記載の定着部材を用いた。
請求項18にかかる発明は、請求項17に記載の定着方法において、前記加熱部材に離型剤を塗布する、あるいは前記定着部材と加圧部材のうち少なくとも定着部材に離型剤を塗布することとした。
請求項19にかかる発明は、周面が周回するように支持された定着部材と、前記定着部材に圧接される加圧部材とを有し、前記定着部材に前記加圧部材が圧接される領域を通過する記録材を加熱及び加圧して、該記録材上に担持された未定着画像を定着する定着装置において、前記定着部材として請求項13に記載の定着部材を用いた。
請求項20にかかる発明は、請求項19に記載の定着装置において、前記加熱部材に離型剤を塗布する、あるいは前記定着部材と前記加圧部材のうち少なくとも定着部材に離型剤を塗布することとした。
請求項21にかかる発明は、シート状の記録材上にトナー画像を形成する画像形成部と、前記記録材にトナー画像を定着させる定着部を備えた画像形成装置において、前記定着部に、請求項17乃至18のいずれか一つに記載の定着方法を用いた。
請求項22にかかる発明は、シート状の記録材上にトナー画像を形成する画像形成部と、前記記録材にトナー画像を定着させる定着部を備えた画像形成装置において、前記定着部に、請求項19乃至20のいずれか一つに記載の定着装置を備えた。
この発明では、定着熱効率を上げ、画像形成の生産性を向上することができる。
以下に、この発明の実施の形態を説明する。
[1]画像形成装置
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である。画像形成装置は、周知の電子写真方式の画像形成プロセスと静電転写プロセスを実行することによって、シート状の被加熱部材(記録用紙、OHPシート、葉書等の記録材)に画像を得ることができるものであって、像担持体として円筒状に形成された光導電性の感光体1を有している。この感光体1の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ2、現像装置4、転写ローラ5、クリーニング装置7、除電装置8が配備されている。
また、それらの他に、画像形成装置は、光走査装置3と定着装置6を備えている。帯電手段としては、帯電ローラ2の他、コロナチャージャ等を用いることができる。また、転写手段としては、転写ローラ5の他、転写チャージャ、転写ベルト等を用いることができる。
光走査装置3は、半導体レーザ(LD)等の光源と光偏向器と結像光学系などからなり、帯電ローラ2と現像装置4との間の感光体面で光走査による露光を行い、画像データに対応した静電潜像を形成する。また、光走査装置3に代えて、発光ダイオード(LED)アレイや、液晶シャッターアレイ等を利用した光書込み装置を用いてもよい。
現像装置4は、トナーからなる一成分現像剤、あるいはトナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤を用い、該現像剤中のトナーで感光体1上の静電潜像を現像する。
クリーニング装置7は、クリーニングブレードやクリーニングブラシ等で感光体1上の残留トナーや紙粉等を清掃する。
定着装置6は、発熱手段を有するローラ状の定着部材(定着ローラ)11と、その定着ローラ11に圧接するローラ状の加圧部材(加圧ローラ)13とからなり、定着ローラ11と加圧ローラ13との圧接部でシート状の被加熱部材Sを挟持搬送し、被加熱部材上の未定着画像を定着する。発熱手段としては、定着ローラ11の内部に配置されるハロゲンヒータや電気ヒータなどがあるが、この他、定着ローラ自体を発熱手段にして電磁誘導加熱方式で発熱させる方式がある。
図1に示す画像形成装置で画像形成を実行する際は、感光体1が図1の時計回りに回転され、その表面が帯電ローラ2により均一に帯電される。そして、図示しない原稿読取部で読み取られた原稿の画像データ、あるいは図示しない外部機器(パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等)から入力される画像データ、あるいは通信回線を通して送信されて来た画像データに応じて、光走査装置3の駆動が制御され、光走査装置3の露光により感光体1の表面に静電潜像が形成される。
この静電潜像は現像装置4のトナーにより反転現像され、感光体1の表面にトナー画像が形成される。このトナー画像は、感光体1のトナー画像が転写位置へ移動するのとタイミングを合わせて図示されない給紙機構により転写部へ送り込まれたシート状の記録体である被加熱部材(以下、一例として記録用紙Sとも表示)と重ね合わされ、画像形成部を構成する転写ローラ5の作用により、記録用紙Sへ静電転写される。トナー画像を転写された記録用紙Sは、定着部に備えた定着装置6でトナー画像を定着された後、装置外部の図示しない排紙部へ排出される。また、トナー画像を記録用紙Sに転写した後の感光体1の表面は、クリーニング装置7により残留トナーや紙粉などが除去され、さらに除電装置8により除電される。
かかる画像形成装置に対して、以下に説明する本発明の定着部や定着方法を適用する。定着部に、高離型性で熱伝導率または導電率の高い弾性層を持つ加熱部材(定着部材)を利用した定着方法を用いたことにより、高耐久で信頼性の高い、エネルギー効率のよい高画質な画像形成装置を提供できる。また、定着部に、熱伝導率または導電率の高い弾性層を持つ加熱部材(定着部材)を利用した定着装置を備えたことにより、高耐久で信頼性の高い、エネルギー効率のよい高画質な画像形成装置を提供できる。
[2]定着装置
図1に示す画像形成装置に用いられる定着装置6の構成例について説明する。
図2は本発明に係る加熱部材(定着部材)を用いた定着装置の一実施形態を示す概略構成図である。この定着装置6Aは、周面が周回するように支持された定着部材たるローラ状の定着部材(定着ローラ)11Aと、その定着ローラ11Aに圧接するローラ状の加圧部材(加圧ローラ)13と、定着ローラ11Aの基材の内側に配設された発熱手段(例えば、ハロゲンヒータ)14と、定着ローラ11Aの表面温度を検知する温度検知素子(例えば、サーミスタ)16とを有している。
加圧ローラ13と圧接する定着ローラ11Aは時計回りに回転し、定着されるべき未定着トナー画像TIを有する記録用紙S(被加熱部材)をこれら定着ローラ11Aと加圧ローラ13とで挟圧して矢印方向に搬送するようになっている。記録用紙S上の未定着画像は、定着ローラと加圧ローラとで圧接される領域を通過する間に定着される。発熱手段であるハロゲンヒータ14は定着ローラ内部から加熱しており、定着ローラ11Aの基材を介して<弾性層>を有する表層15が加熱される。定着ローラ11Aの表面温度は温度検知素子16で検出され、その検出された温度が図示しない制御部にフィードバックされ、定着ローラの表面温度が制御される。
本実施形態では、定着ローラ11Aの弾性層を有する表層15は、定着ローラ11Aの表面に形成されており、弾性層は、弾性を有する高分子材料(例えばシリコーンゴム)に、熱伝導性を有する材料(例えば金属)が混在しており、その熱伝導性を有する材料(例えば金属)が連接している構造を有している。
定着ローラは、熱をトナーに渡す役目をしているため、発熱体からトナーまで、熱伝達障害を最少にするように設定される。本発明では、弾性層が、良熱伝導層であるため、低熱伝導の従来弾性層によって起こるローラ表面の温度低下を小さくできる。そのため、連続通紙時、従来の画像形成装置で、表面温度低下の時に行われる、紙の通紙速度の減速等を行わずにすみ、安定した画像形成が可能となる。また、熱伝導率の向上は、未定着画像をローラの温度をどこまで下げて定着できるかというコールドオフセット温度の測定でも評価できる。
ローラ状もしくは無端ベルト状の基材上に弾性層を有し、該記基材の内側に発熱手段を有し、上記弾性層が熱伝導層として機能することにより、発熱手段の熱を効率良く表面に熱伝導することができ、加熱効率が向上し、加熱時の温度低下を低減することができる。
芯金などの基材上に弾性層を構成した例では、この基材は、表層が形成される面に断熱層を有することにより、弾性層で発生した熱が基材側に逃げることが防止され、被加熱部材を効率良く加熱することができる。
また、定着部としてa基材上に弾性層を有し基材の内側に発熱手段を有し、弾性層が熱伝導層として機能する、b弾性層が導電層として機能し該導電層に渦電流発生させて発熱させる、c基材は弾性層が形成される面に断熱層を有する、のa、b、c何れかを加熱部に適用することで、弾性を確保しながら定着時の加熱効率を向上させることができる。
なお、弾性層の構成については後述する。
[3]加熱部材を用いた加熱装置からなる定着装置
次に図3は本発明に係る加熱部材を用いた電磁誘導加熱方式の加熱装置からなる定着装置6Bの一実施形態を示す概略構成図である。また、図3では、2つの回転体(例えば定着ローラ11Bと加圧ローラ13)と、加熱手段(磁束生成コイル)12との位置関係も示している。
図3において、符号11Bは定着ローラ、13は加圧ローラ、21は磁束生成コイル12のコア、30は磁束生成コイル12のリッツ線、31、32はコア21の突出部22、23と定着ローラ11Bの外側表面との隙間を示している。図3では、分かりやすいように各部の寸法を実際とは変えて描いてある。また、リッツ線30の断面は、その多くを省略して8個の断面のみを描いてある。
磁束生成コイル12は、定着ローラ11Bに対して図3に示したような位置に配設されている。すなわち、磁束生成コイル12は、そのコア21がニップ部以外の定着ローラ11B外周面のうち、ニップ部入口に近い側を覆うようにして、コア21の突出部22、23を定着ローラ11Bに向けて配設されている。また、コア21の突出部22、23と定着ローラ11B外側表面との間隔が一定になるように配設されている。コア21の突出部22、23が定着ローラ11Bの外側表面に接近しているほど効率よく定着ローラ11Bを電磁誘導加熱することができる。
本実施形態では、このコア21の突出部22、23と定着ローラ11B外側表面との隙間の距離を1mmにした。なお、リッツ線30と定着ローラ11B外周面との隙間の距離が、コア21の突出部22、23と定着ローラ外側表面との隙間の距離よりも長くなるように、コア21の突出部22、23の高さを確保している。そのようにしておくと、コア21の突出部22、23と定着ローラ外側表面とに隙間を確保できているときは、リッツ線30が定着ローラ11Bの外周面に触れることがないから、定着ローラ11Bを傷つけることはない。したがって、磁束生成コイル12と定着ローラ11Bとの接触を防止することが容易になる。
[4]弾性層を有する表層
本実施形態では、定着ローラ11Bの弾性層を有する表層15は、定着ローラ11Bの表面に形成されており、この弾性層は、弾性を有する高分子材料(例えばシリコーンゴム)に、導電性を有する材料(例えば金属)が混在しており、その導電性を有する材料(例えば金属)が連接している構造を有しており、弾性層が導電層(発熱手段)として機能する。従って、磁束生成コイル12による電磁誘導により、定着ローラ11Bの弾性層(導電層)に渦電流を発生させて発熱させることができる。
こうして、弾性層が導電層として機能し、該導電層に渦電流を発生させて発熱させることにより、電磁誘導加熱により弾性層を発熱させることができ、加熱部材の表面温度を素早く上昇させることが可能となり、加熱効率を向上させることができる。
なお、弾性層の構成に付いては後述する。
[5]加熱手段(加熱部材)
図3の例では、加熱手段である磁束生成コイル12は、上側の定着ローラ11Bに対してのみ設けられているが、下側の加圧ローラ13も定着ローラ11と同じく導電層を有する構成にして、加熱手段(励磁手段である磁束生成コイル)を設けることにより(すなわち、2つのローラに対してそれぞれ磁束生成コイルを設けることにより)、被加熱部材(記録用紙等)の両面から加熱することができる。
図4はその一例を示すもので、2つの回転体11B、11Cの両方が加熱部材で構成された定着装置6Cであり、両方の回転体に電磁誘導加熱方式の加熱手段(磁束生成コイル)12を有している。
ここで、加熱装置であって、励磁手段と、該励磁手段によって導電層に渦電流を発生させて発熱させる電磁誘導加熱による発熱手段を有する加熱部材とを備え、前記加熱部材として、弾性層が導電層として機能し該導電層に渦電流発生させて発熱させる加熱部材、または、基材は弾性層が形成される面に断熱層を有する加熱部材を用いたことにより、加熱部材の表層が導電層として機能し、該導電層に渦電流を発生させて発熱させることにより、電磁誘導加熱により弾性層を発熱させることができ、加熱部材の表面温度を素早く上昇させることが可能となり、加熱効率を向上させることができるし、また、加熱部材の基材の、弾性層が形成される面に断熱層を有する構成では、弾性層で発生した熱が基材側に逃げることが防止され、被加熱部材を効率良く加熱することができる。
すなわち、図4の構成では、符号11B,11Cで示した2つの回転体は定着ローラ(定着部材)であり、これら定着ローラ11B,11Cの弾性層を有する表層15は、定着ローラ11B,11Cの表面に形成されている。この弾性層15は、弾性を有する高分子材料(例えばシリコーンゴム)に、導電性を有する材料(例えば金属)が混在しており、その導電性を有する材料(例えば金属)が連接している構造を有しており、弾性層が導電層(発熱手段)として機能する。従って、定着ローラ11B、11Cにそれぞれ対向して設けられた磁束生成コイル12による電磁誘導により、2つの定着ローラ11B,11Cの弾性層(導電層)に渦電流を発生させて発熱させることができ、記録用紙Sの両面に形成された未定着トナー像TIを効率良く加熱して定着することができる。
また、図4に示す構成では、2つの定着ローラ11B,11Cは、芯金(基材)17と弾性層の間にシリコーンゴム等からなる断熱層18が設けられており、弾性層で発熱した熱が芯金(基材)17側に逃げないようになっている。従って、加熱時の立ち上がりが非常に早く、かつ加熱効率が大幅に向上されている。なお、弾性層の構造については後述する。
ここで、シート状の被加熱部材を挟持搬送する2つの回転体と、該回転体を加熱する加熱手段とを備え、上記被加熱部材を加熱及び加圧する加熱装置において、上記加熱手段は、励磁手段と、該励磁手段によって回転体に設けられた導電層に渦電流を発生させて発熱させる電磁誘導加熱による発熱手段からなり、2つの回転体のいずれか一方または両方に、弾性層が導電層として機能し該導電層に渦電流発生させて発熱させる加熱部材、または、基材は弾性層が形成される面に断熱層を有する加熱部材を用いたことにより、弾性層兼用の導電層部分で発熱させることができるため、回転体の表面温度を素早く上昇させることができ、被加熱部材を効率よく加熱することができる。また、導電層を金属と弾性を有する高分子材料で構成したことにより、弾性も確保できる。また、加熱部材の基材の、弾性層が形成される面に断熱層を有する構成では、弾性層で発生した熱が基材側に逃げることが防止され、被加熱部材を効率良く加熱することができる。
[6]加熱部材を用いた加熱装置からなる定着装置の別の実施形態
図5は本発明に係る加熱部材を用いた電磁誘導加熱方式の加熱装置からなる定着装置の別の実施形態を示す概略構成図である。この定着装置6Bの構成は図3と同様であるが、定着ローラ11Bと加圧ローラ13の表面にそれぞれ離型剤(例えばシリコーンオイル)を塗布する塗布部材19A,19Bが設けられている。この定着装置では、塗布部材19A,19Bによりローラ表面に離型剤が塗布されるので、ローラ表面の離型性を向上することができる。
図5では、定着ローラ11Bと加圧ローラ13の両方に離型剤塗布部材を設けているが、少なくとも定着ローラ11B側に設けられていればよい。また、このような離型剤塗布部材は、図2に示した定着装置の定着ローラ11Aや、図4に示した定着装置の定着ローラ11B,11Cにも設けることが好ましい。
このように、加熱部材に離型剤を塗布する、あるいは定着部材と加圧部材のうち少なくとも定着部材に離型剤を塗布することにより、離型剤により、トナーとトナーに接する加熱部材(定着部材)の離型性が向上する。
以上、本発明に係る画像形成装置と、その画像形成装置に用いられる定着装置(加熱装置)の構成例について説明したが、本発明に係る定着装置の定着部材(加熱部材)としては図示のローラ形状に限らず、無端ベルト状の定着部材(定着ベルト)でもよい。なお、定着ベルトを用いる場合は、定着ベルトを支持するローラ等に発熱手段(ハロゲンヒータ等)を設ける方式や、定着ベルトの裏面(基材側の面)にサーマルヘッド等の発熱手段を接触させる方式、あるいは、定着ベルト自身を発熱手段として電磁誘導加熱で発熱させる方式などがある。
[7]定着部材(加熱部材)の弾性層
本発明は、以上に示したような定着装置(加熱装置)に用いられるローラ状または無端ベルト状の定着部材(加熱部材)の弾性層の構成に特徴を有するものであり、定着部材(加熱部材)の弾性層の弾性を保ちながら、熱伝導性あるいは導電性を向上させて、加熱効率を向上するものである。以下、定着部材(加熱部材)の弾性層の構成について説明する。
図6は、本発明に係る定着部材(加熱部材)の弾性層の構成例を示す図であり、弾性層の一部の水平断面(表面に沿った断面)を示している。
この例では、母材である弾性を有する高分子材料41の内部に熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料(金属)44が連接して連接部42を形成している状態を示しており、例えば金属粒子や金属フィラーあるいは金属の球殻が連接している場合、金属が占める体積の割合が小さく、弾性を確保している。
金属による連接部42は、ほとんどの金属44が連接しているため熱伝導率や導電率への寄与が大きい。また、水平方向での熱伝導率や導電率も高い。ここで、連接とは、3つ以上の熱や電気の良導体粒子(あるいは良導体のフィラーや球殻)が接触している状態を指す。
加熱部材において、弾性を有する高分子材料(例えばシリコーンゴム)に、熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料が混在した弾性層を有し、その熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料が連接していることにより、熱伝導性の材料が連接している場合には、単純に分散した状態では達成できない熱伝導率を得ることが可能となり、加熱効率が向上し、加熱時の温度低下を低減することができる。また、導電性を有する材料が連接している場合には、弾性層を導電層として機能させることができ、電磁誘導加熱により弾性層を発熱させることができ、加熱部材の表面温度を素早く上昇させることが可能となり、加熱効率を向上させることができる。また、弾性を有する高分子材料(例えばシリコーンゴム)に混在する、熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料を連接させることにより、該材料の添加量を少なくできるため、弾性層の弾性の低下を実質的に無視できる程度にすることができる。
ここで、上記熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料が金属であり、その金属が弾性を有する高分子材料に混在した弾性層を有し、上記金属が連接している加熱部材では、弾性を損なわずに弾性層に熱伝導性や電気伝導性を与え、加熱効率を向上した加熱部材を得ることができる。また、弾性を有する高分子材料に混在する金属の粒子やフィラーを連接させることにより、金属材料の添加量を少なくできるため、弾性層の弾性の低下を実質的に無視できる程度にすることができる。
図7に弾性層の一部の垂直断面を示す。水平断面と同様に垂直方向も金属連接部が、弾性層から基板(基材)17まで続いており、熱伝導率や導電率の向上に寄与している。
なお、ここで述べている金属粒子等は、カーボン粒子などと違い明確に接触していないと導通性を示さない。そして、複数接触していないと実質的な熱伝導性や導電性に寄与できないため、連続して接触しているということで、このような状態を連接と表現している(非特許文献1参照)。
本発明に係る定着部材(加熱部材)の弾性層は、例えばシリコーンゴムやフッ素ゴム等の弾性高分子材料としてのベースゴム中(ベースゴムを構成するゴム液中)に、弾性を有する高分子材料からなる粒子に金属を表面被覆した粉体を分散して作製した塗装液を塗装した後、硬化させて作製する。
弾性を有する高分子材料からなる粒子としてはシリコーンゴムパウダーKMP−597(信越化学工業製)、KMP−598(信越化学工業製)、KMP−594(信越化学工業製)等、シリコーンゴムパウダーをシリコーンレジンで被覆したシリコーン複合パウダーKMP−600(信越化学工業製)、KMP−602(信越化学工業製)、KMP−605(信越化学工業製)等が使用できる。
低融点合金としては、(1)錫−銀系、(2)錫−銅系、(3)錫−亜鉛系、(4)錫−銀−銅系、(5)錫−銀−ビスマス系、(6)錫−銀−銅−ビスマス系、(7)錫系、(8)錫、(9)ビスマス系、(10)ビスマス、(11)銀−ビスマス系のいずれかの金属または該金属のいずれか2つ以上を含む合金を含むものなどを用いることができる。
これら低融点合金であるいずれかの金属または合金などを用いることにより、加熱部材の表層の強度、硬さが、種々のものが要求された場合でも、金属同士をこれらの低融点金属で接合できるため、熱の通りの効率がよい、要求特性にあった表層を形成することができる。
また、金属粒子や金属フィラーとしては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、鉛(Pb)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、錫(Sn)、ビスマス(Bi)のいずれかの金属、いずれか2つ以上を含む合金、該合金の粒子やフィラーが使用できる。
これらいずれかの金属、いずれか2つ以上を含む合金、該合金の粒子やフィラーを含むことにより、加熱部材の表層の強度、硬さが、種々のものが要求された場合でも、金属の種類を選択することにより、熱や電気の通りの効率がよい、要求特性にあった表層を形成することができる。
また、金属材料以外に熱伝導性の非金属材料としてケイ素や炭化ケイ素、酸化亜鉛等の半導体もしくはアルミナ、結晶性シリカ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケイ素、ダイヤモンド等の絶縁体が使用できる。
これらを球状、球殻、針状フィラー、繊維状フィラーとして用い、弾性を有する高分子材料からなる粒子の周囲に固着させる。
ここで、接している金属が球殻またはその変形形状をしており、該球殻が連接していることにより、加熱部材の表層の厚さが、種々のものが要求された場合でも、球殻が接する構造にしたため単にそれを積み重ねるだけで、熱や電気の通り道を効率よく形成できる。
弾性を有する高分子材料からなる粒子の周囲に微小固体粒子を固着させる装置として、ハイブリダイゼーションシステム((株)奈良機械製作所)の例を図8に示す。図中の符号151は本体ケーシング、158はステーター、177はステータージャケット、163はリサイクルパイプ、159は排出バルブ、164は原料投入シュートである。
この装置において、原料投入シュート164から供給された粉体粒子及び他の微小固体粒子は、衝撃室168内で主として高速で回転している回転ローター162に配置された複数のローターブレード155によって瞬間的な打撃作用を受け、さらに周辺のステーター158に衝突して粉体粒子同士または、他の微小固体粒子同士の凝集をほぐしながら系内に分散させると同時に、粉体粒子表面に他の微小固体粒子を静電気力、ファンデルワールス力等により付着させるか、粉体粒子のみの場合は、粒子の角取り又は球形化が行なわれる。この状態は粒子の飛行と衝突に伴って進んで行く。
すなわち、ローターブレード155の回転により発生する気流の流れに伴って、該粒子は、リサイクルパイプ163を複数回通過することにより処理される。さらにローターブレード155及びステーター158から該粒子が繰り返し打撃作用を受けることにより、他の微小固体粒子は、粉体粒子表面またはその近傍に均一に分散し固定化される。
上記装置で作製した金属被覆粉体を、例えばシリコーンゴムやフッ素ゴム等の弾性高分子材料としてのベースゴム中(ベースゴムを構成するゴム液中)に、混入し、分散し基材上に塗装もしくは成形する。その後、ゴム液を硬化させる。
ここでゴム液を硬化させる際もしくは硬化させた後に上記金属の少なくとも1種類の金属の溶融温度よりも高温に加熱すると、溶融した金属が相互に結合し、もしくは溶融していない金属同士を連結する。
その後室温まで冷却することにより、金属同士が連結された弾性層が形成される。
なお、前記金属材料が、被加熱部材を加熱する時の温度より高い温度で溶融する金属であることにより、加熱時に前記金属材料が溶融して変形するということが防止され、加熱効率を損ねることが防止できる。
ここで、弾性層に含まれる金属は、被加熱部材を加熱する時の温度より高い融点を有するものとすれば、加熱時に金属が溶融して連接が破壊されるということが防止され、弾性層の耐久性が向上する。
また、低融点金属粒子を使用することにより、フィラー同士が連接し、導電性を向上することができ、渦電流を十分流すことが可能となり、発熱体として用いることができる。低融点金属の割合が少なくてもその長さによって、フィラー間の接続の確率が高く、電気伝導性を向上することができる。
本発明においては、低融点金属は、加熱装置の温度の異常オーバーシュートによる焼損に対する安全装置の役割も果たす。すなわち、金属は、液体になった場合、急激に電気特性が変化するため、磁束発生回路のインピーダンス変化による検出が可能であり、かつ液体金属は、抵抗値が急激に上がるため発熱効率が落ちる。また、磁性金属に非磁性金属を合金化し、キュリー温度をコントロールし、ある温度以上で発熱効率を落とすようにすることも可能である。
さらに、低融点金属はフィラーの充填量の5〜50重量部が好ましい。また、低融点金属は、耐食性が劣るものが多いため、フィラーより少ないことが望ましい。また、画像形成装置の定着部では、記録用紙等からの水蒸気の環境に曝されるため、必要以上の量は避けることが望ましい。
なお、一例として、低融点金属としてビスマス(Bi)を用い、金属フィラーとして銀(Ag)を用いた場合について図9の状態図を用いて説明する。これは、共晶型と呼ばれる状態図である。この例では、硬化後の加熱時にこの共晶点以上の温度とすると、液体相が生じ、その後、共晶点以下にすることにより、銀を接続することができる。
本発明の目的である熱伝導性または導電性を向上させるためには、その特性のよい銀が多い方が有利である。そのため、ビスマスはこれを接続する役目を持つ。通常の定着装置での使用時は、加熱温度は最大230°C程度であるため問題なく使用できる。
[8]定着部材(加熱部材)の弾性層
ところで、本発明の加熱部材(定着部材)を図3〜図5に示したような電磁誘導加熱方式の定着装置に用いる場合は、弾性層43で発生した熱が基材17側に逃げないように、弾性層43と基材17の間に断熱層18を設けるとよい。図10はその一例を示しており、弾性層の一部の垂直断面を示す図である。
図10の例は、基材17側の表面にシリコーンゴムからなる断熱層18を設け、その上に図6,図7と同様の構成の弾性層43を形成したものである。図10の構成の場合、弾性層43に外部から高周波電磁界を印加すると、弾性層43の金属連接部42に渦電流が発生し発熱するが、このとき、弾性層43はシリコーンゴムからなる断熱層18で断熱されているため、素早い温度上昇を行うことができる。また、横方向は熱的にも連続しているため、一部の熱低下が発生しても素早く均一化される。従って、立ち上がりが早く、熱の均一化も良く、加熱効率のよい加熱部材(定着部材)を得ることができる。
以下、本発明に係る加熱部材(定着部材)とその作製方法の具体的な実施例について説明する。
弾性層を有する表層15を有する加熱部材(定着部材)の例
まず、図2に示すような構成の定着装置6Aに用いられ、図6,図7に示したような構成の弾性層を有する表層15を有する加熱部材(定着部材)11Aの実施例について説明する。
[実施例1−1]
弾性層の構成材料として、シリコーンゴムパウダー(KMP−598(信越化学工業製)、平均粒径φ13μm)中にNi粉(平均粒径1.2μm)を体積換算で、Niが10%となる量を混合し、図8に示すような構成の(株)奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシステムに投入し、Ni粉をシリコーンゴムパウダー上に固着させた。Niは、シリコーンゴムパウダー上をほぼ覆っている状態であることを、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察で確認した。この粉体を、液状シリコーンゴム中に混入し、分散しPTFE基板上に塗装もしくは成形し硬化させた後、基板より剥離し、サンプルを作製した。
これにより、100μm厚のシートを作製し、レーザフラッシュ法により熱拡散率を測定した。そして、別に測定した体積比熱とから、熱伝導率を計算し求めた。下記の表1に、Ni固着シリコーンゴムパウダー:硬化後のシリコーンゴム単体の体積比と、熱伝導率の倍率の関係を示す。ここで体積比とは、重量比と比重により求めた体積比であり、粉体の体積比ではない。
Figure 2006301462
さらに、比較例として、硬化後のシリコーンゴム単体のシートを作製した。なお、熱伝導率の倍率は、上記の測定と計算で求めた熱伝導率を、硬化後のシリコーンゴム単体の熱伝導率の測定値で割ったものであり、硬化後のシリコーンゴム単体の何倍の熱伝導率かを示している。
また、PTFE基板した複数枚のシートを厚さが6mmとなるように重ね、JIS K6249に基づきゴム硬度の測定を行い、表1に併せて示した。
[実施例1−2]
弾性層の構成材料として、シリコーンゴムパウダー(KMP−598(信越化学工業製)、平均粒径φ13μm)中に銀粉(平均粒径1.2μm)を体積換算で、銀が10%となる量を混合し、図8に示すような構成の(株)奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシステムに投入し、銀粉をシリコーンゴムパウダー上に固着させた。銀は、シリコーンゴムパウダー上をほぼ覆っている状態であることを、SEMによる観察で確認した。 この粉体を、液状シリコーンゴム中に混入し、分散しPTFE基板上に塗装もしくは成形し硬化させた後、基板より剥離し、サンプルを作製した。
これにより、100μm厚のシートを作製し、レーザフラッシュ法により熱拡散率を測定した。
そして、別に測定した体積比熱とから、熱伝導率を計算し求めた。下記の表2に、銀固着シリコーンゴムパウダー:硬化後のシリコーンゴム単体の体積比と、熱伝導率の倍率の関係を示す。
Figure 2006301462
ここで体積比とは、重量比と比重により求めた体積比であり、粉体の体積比ではない。さらに、比較例として、硬化後のシリコーンゴム単体のシートを作製した。なお、熱伝導率の倍率は、上記の測定と計算で求めた熱伝導率を、硬化後のシリコーンゴム単体の熱伝導率の測定値で割ったものであり、硬化後のシリコーンゴム単体の何倍の熱伝導率かを示している。
また、PTFE基板した複数枚のシートを厚さが6mmとなるように重ね、JIS K6249に基づきゴム硬度の測定を行い、表2に併せて示した。
[実施例1−3]
前記した実施例1−2と同様に、弾性層の構成材料として、シリコーンゴムパウダー(KMP−598(信越化学工業製)、平均粒径φ13μm)中に銀粉(平均粒径1.2μm)を体積換算で、銀が10%となる量を混合し、図8に示すような構成の(株)奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシステムに投入し、銀粉をシリコーンゴムパウダー上に固着させた。
この粉体を、液状シリコーンゴム中に混入し、分散し、芯金上に塗装し、ゴム液を硬化させた。
図10において、弾性層43の表層として形成された離型層115は、数十μmのテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)チューブを被覆して形成した。具体的には厚み100μmの弾性層を定着ローラの芯金となる非磁性のSUS管上に配置し、さらにその上に50μmの離型層115を設けて定着ローラとした。
このローラを(株)リコー製の画像形成装置MF4570の定着部に装着し、図1と同様の構成の画像形成部を用いて作成した未定着トナー画像を、図2に示すような構成のテスト機(定着装置)に通して定着した。
熱ローラ定着方式において,トナーと用紙との界面付近が充分溶かされない場合,定着ローラとの接着力や静電吸着力により,トナー画像の一部が取り去られること.低温オフセット.また、これが起こるときのローラの設定温度をコールドオフセット温度としている。
下記の表3に示すように、トナーの定着できる温度範囲であるコールドオフセット温度から求めると、コールドオフセット温度が下がっていることがわかった。これにより、高速通紙時での温度の低下が発生しても安定した定着が行えることがわかった。
Figure 2006301462
比較例として、銀粉(平均粒径1.2μm)を体積換算で銀が10%となる量を液状シリコーンゴム中に単純に混合したものを使用し、弾性層を作製し、それ以外は上記定着ローラと同様にローラを作製した。
[実施例1−4]
前記した実施例1−1と同様に、弾性層の構成材料として、シリコーンゴムパウダー(KMP−598(信越化学工業製)、平均粒径φ13μm)中にNi粉(平均粒径1.2μm)を体積換算で、Niが10%となる量を混合し、図8に示すような構成の(株)奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシステムに投入し、Ni粉をシリコーンゴムパウダー上に固着させた。
この粉体を、液状シリコーンゴム中に混入し、分散し、芯金上に塗装し、ゴム液を硬化させた。具体的には厚み100μmの弾性層を定着ローラの芯金となる非磁性のSUS管上に配置し、弾性層が離型層も兼ねる定着ローラとした。
このローラを(株)リコー製の画像形成装置IMAGIO NEO 750の定着部に装着した。このIMAGIO NEO 750のトナーは離型性が不十分なため、定着ローラにシリコーンオイルを塗布するシリコーンオイル含侵されたオイル塗布部材を追加している。このIMAGIO NEO 750の画像形成部を用いて作成した未定着トナー画像を、図2に示すような構成のテスト機(定着装置)を用い、10000枚の黒ベタ画像を通して定着を繰返した後、ローラ表面のトナーの付着状態を観察した。観察の結果、特に大きな付着は観察されず、通常のものと何ら変わりがなかった。
[実施例1−5]
次に、前記した実施例1−3と同様の構成の定着ローラについて、トナーの定着できる温度範囲であるコールドオフセット温度から求める、各金属:シリコーンゴムパウダー(体積比)による比較例を下記の表4に示す。
Figure 2006301462
表4からわかるように、コールドオフセット温度が下がっていることがわかった。これにより、高速通紙時での温度の低下が発生しても安定した定着が行えることがわかった。なお、表4には、比較例としてシリコーンゴムのみのものも示す。
次に、図2に示すような構成の定着装置6Aに用いられ、金属相にビスマスやビスマス系の材料を含む構成の表層15を有する加熱部材(定着部材)11Aの実施例について説明する。
[実施例2―1]
弾性層の構成材料として、シリコーンゴムパウダー(KMP−598(信越化学工業製)、平均粒径φ13μm)中に銀粉(平均粒径0.4μm)、ビスマス粉(平均粒径0.8μm)を体積換算で、銀が4.5vol%で、ビスマスが0.5vol%となる量を混合し合わせて、図8に示すような構成の(株)奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシステムに投入し、(銀+ビスマス)粉として、シリコーンゴムパウダー上に固着させた。(銀+ビスマス)は、シリコーンゴムパウダー上をほぼ覆っている状態であることを、SEMによる観察で確認した。この(銀+ビスマス)固着シリコーンゴムパウダーを、
液状シリコーンゴム中に混入し、分散しPTFE基板上に塗装もしくは成形し硬化させた後、基板より剥離し、サンプルを作製した。
これにより、100μm厚のシートを作製し、レーザフラッシュ法により熱拡散率を測定した。そして、別に測定した体積比熱とから、熱伝導率を計算し求めた。下記の表5に(銀+ビスマス)固着シリコーンゴムパウダー:硬化後のシリコーンゴム単体の体積比と、熱伝導率の倍率の関係を示す。
Figure 2006301462
ここで体積比とは、重量比と比重により求めた体積比であり、粉体の体積比ではない。また、熱伝導率の倍率は、上記の測定と計算で求めた熱伝導率を、PFAの熱伝導率の測定値で割ったものであり、硬化後のシリコーンゴム単体の熱伝導率の何倍の熱伝導率かを示している。
また、PTFE基板した複数枚のシートを厚さが6mmとなるように重ね、JIS K6249に基づきゴム硬度の測定を行い、表5に併せて示した。
[実施例2−2]
前記実施例2−1と同様に、シリコーンゴムパウダー(KMP−598(信越化学工業製)、平均粒径φ13μm)中に銀粉(平均粒径0.4μm)、ビスマス粉(平均粒径0.8μm)を体積換算で、銀が4.5vol%で、ビスマスが0.5vol%となる量を混合し合わせて、図8に示すような構成の(株)奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシステムに投入し、(銀+ビスマス)粉として、シリコーンゴムパウダー上に固着させた。
この(銀+ビスマス)固着シリコーンゴムパウダーを、液状シリコーンゴム中に混入し、分散し、芯金上に塗装し、ゴム液を硬化させた。
離型層115(図10参照)は、数十μmのテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)チューブを被覆して形成した。
具体的には厚み100μmの弾性層を定着ローラの芯金となる非磁性のSUS管上に配置し、さらにその上に50μmの離型層115を設けて定着ローラとした。
このローラを(株)リコー製の画像形成装置MF4570の定着部に装着し、図1と同様の構成の画像形成部を用いて作成した未定着トナー画像を、図2に示すような構成のテスト機(定着装置)に通して定着した。トナーの定着できる温度範囲であるコールドオフセット温度から求めると、下記表6のようにコールドオフセット温度が下がっていることがわかった。これにより、高速通紙時での温度の低下が発生しても安定した定着が行えることがわかった。
Figure 2006301462
なお、比較例として、銀粉(平均粒径1.2μm)を体積換算で体積換算で、銀が4.5vol%で、ビスマスが0.5vol%となる量を液状シリコーンゴム中に単純に混合したものを使用し、弾性層を作製し、それ以外は上記定着ローラと同様にローラを作製した。
次に、図3〜図5のいずれかに示すような構成の電磁誘導加熱方式の定着装置(加熱装置)に用いられる、図6,図7に示すような構成の弾性層を有する加熱部材(定着部材)の実施例について説明する。
[実施例3−1]
弾性層(導電層)の構成材料として、シリコーンゴムパウダー(KMP−598(信越化学工業製)、平均粒径φ13μm)中にNi粉(平均粒径0.3μm)とSn粉(平均粒径2.4μm)を体積換算で、Niが10vol%となる量で、Snは2vol%を混入し、図8に示すような構成の(株)奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシステムに投入し、Ni粉とSn粉とをシリコーンゴムパウダー上に固着させた(これを粉体1とする)。金属粉は、シリコーンゴムパウダー上をほぼ覆っている状態であることを、SEMによる観察で確認した。
この粉体1を、液状シリコーンゴム中に混入し、分散しPTFE基板上に塗装もしくは成形し硬化させた後、基板より剥離し、サンプルを作製した。
これにより、100μm厚で50mm×50mmの大きさのシートを作製し、これをパイレックス(登録商標)製シャーレの内側の底面にポリイミドテープにより固定した後、シャーレ内に純水100mlを入れた。これを汎用の電磁調理器(IH調理器:ナショナル製KZ−PH1(空鍋検知システム等は無効にしている))上に置き、電磁波を発生させて、水温上昇を測定した。また、上記のサンプルシートと同様の大きさで厚さが30μmのNi箔を用い、同様の条件で測定を行い、サンプルとの差を比較した。具体的には室温から+30°C上昇するのに要する時間を比較した。
その結果、この実施例の構成では、厚さ30μmのNi箔の加熱時間に対し、1.2倍の時間で加熱できた。すなわち、シリコーンゴム中にNiとSnを混在させ、連接させることにより、弾性を保ちながら金属単体と略同等の発熱性能が得られた。
[実施例3−2]
前記実施例3−1の粉体1を、
液状シリコーンゴム中に混入し、分散し、芯金上に塗装し、ゴム液を硬化させた。
離型層115は、数十μmのテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)チューブを被覆して形成した。
具体的には厚み100μmの弾性層を定着ローラの芯金となる非磁性のSUS管上に配置し、さらにその上に50μmの離型層115(図10参照)を設けて定着ローラとした。
このときの弾性層の断面は図7のようになる。この定着ローラを(株)リコー製の画像形成装置MF4570の定着部に用い、図1と同様の構成の画像形成部を用いて作成した未定着トナー画像を、図3に示すような構成の電磁誘電加熱用のテスト機(定着装置)に通して定着した。このMF4570のトナーは、ワックス入りのトナーである。
上記のテスト機を用い、通常のワックス入りのトナーを用いて作成した10000枚の黒ベタ画像を通し、ローラ表面のトナーの付着状態を観察した結果、特に大きな付着は観察されず、通常のものと何ら変わりがなかった。また、このとき使用した芯金(基材)は、定着部の管の厚みが1.5mmと厚く、通常のハロゲンヒータによる内部加熱では、ローラの表面温度が180°Cになるのに100秒必要であるが、本実施例の電磁誘導加熱式の定着ローラでは、10秒程度であった(両方とも定格出力800Wの場合)。
[実施例3−3]
表層(導電層)の構成材料として、錫80−銀20の低融点合金粉(平均粒径1.1μm)に、金、銀、銅、鉛、ニッケル、亜鉛、鉄、アルミニウム、マグネシウム、チタン、の各金属粉(平均粒径各1.5μm)をそれぞれ錫80−銀20の低融点合金粉に対して、同体積混合した粉体をそれぞれ作製した。この同体積混合した粉体をシリコーンゴムパウダー(KMP−598(信越化学工業製)、平均粒径φ13μm)中に体積換算で、10%となる量混入し、図8に示すような構成の(株)奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシステムに投入し、各同体積混合した金属粉体をシリコーンゴムパウダー上にそれぞれ固着させた(これを粉体Aとする)。各金属粉体は、シリコーンゴムパウダー上をほぼ覆っている状態であることを、SEMによる観察で確認した。
この後、前記実施例3−2と同様に定着ローラをそれぞれ作製した。
これらの定着ローラを図3に示すような構成の電磁誘電加熱用のテスト機(定着装置)に装着し、加熱試験を行ったところ、それぞれの含有金属毎にローラの表面温度が180°Cになるまでの時間は、金:20±1秒、銀:20±1秒、銅:20±1秒、鉛:36±1秒、ニッケル:24±1秒、亜鉛:30±1秒、鉄:36±1秒、アルミニウム:30±1秒、マグネシウム:25±1秒、チタン:27±1秒であった。また、比較としての通常のハロゲンヒータによる内部加熱では、ローラの表面温度が180°Cになるのに100秒必要である。
[実施例3−4]
以上の実施例3−2〜3−3では、図3に示す構成の定着装置6Bに実施例3に係る定着ローラ11Bを装着してテストした例を示したが、図4に示すような構成の加熱手段12を2つ備えた定着装置6Cにも同様に適用でき、上下の2つのローラに実施例5に係る定着ローラを用いることにより、記録用紙Sの両面を同時に加熱できるようになる。従って、この構成では、記録用紙Sの両面から効率良く加熱できるようになり、さらには、記録用紙の両面に付いた未定着トナー像を同時に定着することができる。
[実施例3−5]
弾性層(導電層)の構成材料として、前記実施例3−1の粉体1を、液状シリコーンゴム中に混入し、分散し、芯金上に塗装し、ゴム液を硬化させた。
離型層115(図10参照)は、数十μmのテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)チューブを被覆して形成した。
具体的には厚み100μmの弾性層を定着ローラの芯金となる非磁性のSUS管上に配置し、さらにその上に50μmの離型層115(図10参照)を設けて定着ローラとした。
この定着ローラの弾性層の断面構造は図7と同様である。この定着ローラを(株)リコー製の画像形成装置IMAGIO 750の定着部に用い、画像形成部を用いて作製した未定着画像を、図5に示すような構成の電磁誘導加熱用のテスト機に通した。このテスト機であるIMAGIO 750のトナーは離型性が不十分なため、テスト機の少なくとも定着ローラ11Bには、シリコーンオイルを含侵されたオイル塗布部材19Aを追加している。なお、図5に示す定着装置の基本構成は図3と同様であり、オイル塗布部材19A,19Bを追加した点のみ異なる。
この定着装置を用いて定着を行い、10000枚の黒ベタ画像を通し、ローラ表面のトナーの付着状態を観察した結果、特に大きなトナー付着は観察されず、通常のものと何ら変わりがなかった。また、このとき使用した芯金は、定着部の管の厚みが1.5mmと厚く、通常のハロゲンヒータによる内部加熱では、ローラの表面温度が180°Cになるのに50秒必要であるが、本実施例の電磁誘導加熱式の定着ローラでは、5秒程度であった(両方とも定格出力800Wの場合)。
[実施例3−6]
厚み100μmの弾性層を定着ローラの芯金となる非磁性のSUS管上の2mmの断熱層の上に配置し、さらにその上に、50μmの離型層を設けて定着ローラとした。
断熱性の高い断熱層18を設けることにより、弾性発熱層43で発生された熱が芯金側へ伝達していくことを防止している。
断熱層18はシリコーンゴムで形成した。
弾性層43は、シリコーンゴムパウダー(KMP−598(信越化学工業製)、平均粒径φ13μm)中に銀粉(平均粒径0.4μm)、ビスマス粉(平均粒径0.8μm)を体積換算で、銀が4.5vol%で、ビスマスが0.5vol%となる量を混合し合わせて、図8に示すような構成の(株)奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシステムに投入し、(銀+ビスマス)粉として、シリコーンゴムパウダー上に固着させ、この(銀+ビスマス)固着シリコーンゴムパウダーを、液状シリコーンゴム中に混入し、分散し、芯金上に塗装し、ゴム液を硬化させ後に300°Cに加熱し、その後室温まで冷却して形成した。 離型層115は、50μmのテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)チューブを被覆して形成した。この定着ローラの断面の層構成は図10のようになる。
この定着ローラを、市販のカラー複写機の定着部に用い、シリコンオイルレスの構成とし、画像形成部を用いて作成した未定着トナー画像を、図3に示すような構成の電磁誘電加熱用のテスト機(定着装置)に通して定着した。10000枚のカラーのベタ画像を通し、ローラ表面のトナーの付着状態を観察した結果、特に大きな付着は観察されず、通常のものと何ら変わりがなかった。また、このとき使用した芯金(基材)は、定着部の管の厚みが1.5mmと厚く、通常のハロゲンヒータによる内部加熱では、ローラの表面温度が180°Cになるのに50秒必要であるが、本実施例の電磁誘導加熱式の定着ローラでは、13秒程度であった(両方とも定格出力800Wの場合)。また、本実施例の構成では、最表面に発熱層があるためモノクロ機並みの立ち上げ時間となっている。
以上の実施例1〜3に示したように、本発明の加熱部材(定着部材)は、弾性を有する高分子材料に、熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料が混在した弾性層を有し、その熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料が連接して連接部を形成していることにより、弾性層の弾性を保ちながら熱伝導率や導電率を向上することができる。
これら実施例において、本発明に係る加熱部材の弾性層の作製に関し、弾性を有する高分子材料からなる粒子に金属を表面被覆した粉体または、該粉体を硬化前のゴム液中に分散して作製した塗装液を塗装した後、硬化させたことにより、請求項2乃至9の何れかに記載の加熱部材の弾性層の作製ができた。
また、弾性を有する高分子材料からなる粒子に金属を表面被覆した粉体を硬化前のゴム液中に分散して作製した塗装液を塗装した後、少なくとも1種類の金属の溶融温度よりも高温に加熱することにより請求項2乃至9の何れかに記載の加熱部材の弾性層を作製ができた。ここで、弾性を有する高分子材料からなる粒子に金属を表面被覆したものとして、弾性を有する高分子材料からなる粒子に金属粉を混合しながら機械的な圧力と剪断力を加え、混合粉体を外部からの加熱または摩擦による加熱により金属粉を固着させて作製した金属被覆粉体、または、金属粉体を衝撃力により弾性を有する高分子材料からなる粒子に固定化して作製した金属被覆粉体を用いたことにより、比較的容易に弾性を有する高分子材料からなる粒子を金属粉で覆うことができた。この粉体を用いることにより、容易に熱や電気の通り道を構成でき、少ない金属添加量で、熱伝導率や導電率を上げることができた。さらに弾性を有する高分子材料と金属の分布を均一にできるため、弾性の悪い部分が生じにくい。
以上により、本発明では、弾性層の弾性を保ちながら、電磁誘導加熱での加熱効率を向上した定着部材を提供することを可能とする。さらに本発明は、上記の加熱部材を用い、電磁誘導加熱での加熱効率を向上した回転体を備えた加熱装置を提供することを可能とする。さらに本発明は、上記の定着部材または加熱装置を用いて定着時の加熱効率も向上することができる定着方法及び定着装置、これら定着方法や定着装置を用いて画像形成の生産性向上を図ることができる画像形成装置を提供することができる。
本発明の一実施形態を示す画像形成装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態を示す定着装置の概略断面図である。 本発明の別の実施形態を示す定着装置の概略断面図である。 本発明のさらに別の実施形態を示す定着装置の概略断面図である。 本発明のさらに別の実施形態を示す定着装置の概略断面図である。 本発明に係る加熱部材(定着部材)の表層の構成例を示す図であり、表層の一部の表面に沿った方向の断面を示す図である。 本発明に係る加熱部材(定着部材)の表層の構成例を示す図であり、表層の一部の表面に垂直な方向の断面を示す図である。 弾性を有する高分子材料からなる粒子の周囲に金属粉を固着させる装置として用いられるハイブリダイゼーションシステムの概略構成図である。 Ag−Bi系の状態図である。 本発明に係る加熱部材(定着部材)の構成例を示す図であり、表面に垂直な方向の断面を示す図である。
符号の説明
41 弾性を有する高分子材料
43 弾性層

Claims (22)

  1. 被加熱部材に接触し該被加熱部材を加熱する加熱部材において、
    弾性を有する高分子材料に、熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料が混在した弾性層を有し、該熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料が連接していることを特徴とする加熱部材。
  2. 請求項1記載の加熱部材において、
    前記熱伝導性と導電性のいずれか一方または両方を有する材料は金属であることを特徴とする加熱部材。
  3. 請求項1または2記載の加熱部材において、
    前記連接している金属が球殻またはその変形形状をしており、該球殻が連接していることを特徴とする加熱部材。
  4. 請求項2乃至3のいずれか一つに記載の加熱部材において、
    前記金属材料として、金、銀、銅、鉛、ニッケル、亜鉛、鉄、アルミニウム、マグネシウム、チタン、錫、ビスマスのいずれかの金属、該金属のいずれか2つ以上を含む合金、該合金の粒子またはフィラーを含むことを特徴とする加熱部材。
  5. 請求項2乃至3のいずれか一つに記載の加熱部材において、
    前記金属材料として、(1)錫−銀系、(2)錫−銅系、(3)錫−亜鉛系、(4)錫−銀−銅系、(5)錫−銀−ビスマス系、(6)錫−銀−銅−ビスマス系、(7)錫系、(8)錫、(9)ビスマス系、(10)ビスマス、(11)銀−ビスマス系のいずれかの金属または該金属のいずれか2つ以上を含む合金を含むことを特徴とする加熱部材。
  6. 請求項2乃至5のいずれか一つに記載の加熱部材において、
    前記弾性層に含まれる金属は、被加熱部材を加熱する時の温度より高い融点を有することを特徴とする加熱部材。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の加熱部材において、
    ローラ状もしくは無端ベルト状の基材上に弾性層を有し、前記基材の内側に発熱手段を有し、前記弾性を有する高分子材料が熱伝導層として機能することを特徴とする加熱部材。
  8. 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の加熱部材において、
    ローラ状もしくは無端ベルト状の基材上に弾性層を有し、該弾性層が導電層として機能し、該導電層に渦電流を発生させて発熱させることを特徴とする加熱部材。
  9. 請求項8記載の加熱部材において、
    前記基材は、前記弾性層が形成される面に断熱層を有することを特徴とする加熱部材。
  10. 請求項2乃至9のいずれか一つに記載した加熱部材について弾性層を作製する弾性層作製方法において、
    弾性を有する高分子材料からなる粒子に金属を表面被覆した粉体を硬化前のゴム液中に分散して作製した塗装液を塗装した後、硬化させることを特徴とした弾性層作製方法。
  11. 請求項2乃至9のいずれか一つに記載した加熱部材について弾性層を作製する弾性層作製方法において、
    前記弾性を有する高分子材料からなる粒子に金属を表面被覆した粉体を硬化前のゴム液中に分散して作製した塗装液を塗装した後、少なくとも1種類の金属の溶融温度よりも高温に加熱することを特徴とした弾性層作製方法。
  12. 請求項10または11記載の弾性層作製方法において、
    弾性を有する高分子材料からなる粒子に金属を表面被覆したものとして、弾性を有する高分子材料からなる粒子に金属粉を混合しながら機械的な圧力と剪断力を加え、混合粉体を外部からの加熱または摩擦による加熱により金属粉を固着させて作製した金属被覆粉体、または、金属粉体を衝撃力により弾性を有する高分子材料からなる粒子に固定化して作製した金属被覆粉体を用いたことを特徴とする弾性層作製方法。
  13. 被加熱部材であるシート状の記録材に接触して該記録材を加熱し、記録材上の未定着画像を定着する定着部材において、
    請求項7乃至9のいずれか一つに記載の加熱部材からなることを特徴とする定着部材。
  14. 励磁手段と、該励磁手段によって導電層に渦電流を発生させて発熱させる電磁誘導加熱による発熱手段を有する加熱部材とを備え、前記加熱部材として請求項8または9に記載の加熱部材を用いたことを特徴とする加熱装置。
  15. シート状の被加熱部材を挟持搬送する2つの回転体と、該回転体を加熱する加熱手段とを備え、前記被加熱部材を加熱及び加圧する加熱装置において、
    前記加熱手段は、励磁手段と、該励磁手段によって回転体に設けられた導電層に渦電流を発生させて発熱させる電磁誘導加熱による発熱手段から成り、2つの回転体のいずれか一方または両方に、請求項8または9に記載の加熱部材を用いたことを特徴とする加熱装置。
  16. 請求項15記載の加熱装置において、
    前記加熱手段を2つ備え、前記2つの回転体が2つの加熱手段によりそれぞれ加熱されることを特徴とする加熱装置。
  17. 周面が周回するように支持された定着部材と、前記定着部材に圧接される加圧部材とを用い、前記定着部材に前記加圧部材が圧接される領域を通過する記録材を加熱及び加圧して、該記録材上に担持された未定着画像を定着する定着方法において、
    前記定着部材として請求項13に記載の定着部材を用いたことを特徴とする定着方法。
  18. 請求項17に記載の定着方法において、
    前記加熱部材に離型剤を塗布する、あるいは前記定着部材と加圧部材のうち少なくとも定着部材に離型剤を塗布することを特徴とする定着方法。
  19. 周面が周回するように支持された定着部材と、前記定着部材に圧接される加圧部材とを有し、前記定着部材に前記加圧部材が圧接される領域を通過する記録材を加熱及び加圧して、該記録材上に担持された未定着画像を定着する定着装置において、
    前記定着部材として請求項13に記載の定着部材を用いたことを特徴とする定着装置。
  20. 請求項19に記載の定着装置において、
    前記加熱部材に離型剤を塗布する、あるいは前記定着部材と前記加圧部材のうち少なくとも定着部材に離型剤を塗布することを特徴とする定着装置。
  21. シート状の記録材上にトナー画像を形成する画像形成部と、前記記録材にトナー画像を定着させる定着部を備えた画像形成装置において、
    前記定着部に、請求項17乃至18のいずれか一つに記載の定着方法を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  22. シート状の記録材上にトナー画像を形成する画像形成部と、前記記録材にトナー画像を定着させる定着部を備えた画像形成装置において、
    前記定着部に、請求項19乃至20のいずれか一つに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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WO2009028022A1 (ja) * 2007-08-24 2009-03-05 I.S.T. Corporation 発熱定着ベルト及びその製造方法並びに画像定着装置
JP2013228708A (ja) * 2012-03-30 2013-11-07 Tokai Rubber Ind Ltd 加熱部材
JP2016089052A (ja) * 2014-11-05 2016-05-23 株式会社豊田中央研究所 複合材料及びその製造方法

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