JP2019008248A - 加熱部材 - Google Patents
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Abstract
Description
基層用ポリマーより形成されており、表面に凹凸形状を備える基層と、
上記基層における上記凹凸形状の形成面上に形成されており、バインダーポリマーと触媒とを含む下地層と、
上記下地層の表面上に形成された金属めっき層と、
を有する、加熱部材にある。
実施例1の加熱部材について、図1〜図6を用いて説明する。図1〜図4に示されるように、本例の加熱部材1は、基層用ポリマーより形成されており、表面に凹凸形状20を備える基層2と、基層2における凹凸形状20の形成面上に形成されており、バインダーポリマー31と触媒32とを含む下地層3と、下地層3の表面上に形成された金属めっき層4とを有している。以下、詳説する。なお、図4以外の図では、下地層3における触媒32は省略されている。
<各種材料の準備>
−基層形成用材料−
市販のポリイミドワニス(ユニチカ社製、「U−イミドワニスAR」)に、レベリング剤、消泡剤、内添離型剤を添加して調製した塗料を、基層形成用材料とした。
上記ポリイミドワニスと、イオックス社製「メタロイド」に使用されているPdナノ粒子の凝集体(一次粒径5nm、二次粒径50nm)とを含み、塗料粘度が100mPa・s(25℃)程度の塗料の原液(イオックス社製)を、下地層形成用材料とした。
アルカリ性脱脂剤(奥野製薬社製、「OPC−190クリーナー」)200mlと、3質量%の苛性ソーダ1200mlと、イオン交換水600mlとを混合することにより、脱脂液を調製した。
硫酸ニッケル六水和物:26g/L、次亜リン酸ナトリウム一水和物(還元剤):32g/L、グリシン(錯化剤):7.5g/L、クエン酸ナトリウム二水和物(錯化剤):30g/Lを混合することにより、無電解金属めっき液(1)を調製した。また、無電解ニッケルめっき液(奥野製薬工業社製、「TMP化学ニッケルHRT」)を無電解金属めっき液(2)とした。
硫酸銅:70g/L、硫酸:200g/L、光沢剤(奥野製薬工業社製、「トップルチナLS」):5ml/L、35%塩酸:0.125ml/Lを混合することにより、電解金属めっき液を調製した。
熱伝導性を有するシリコーンゴム(信越化学工業社製、「X34−2133」)をプラネタリーミキサーにて混練し、その後、固形分濃度が60質量%となるようにトルエンにて溶解することにより、ゴム弾性層形成用材料を調製した。
一液型RTVゴム(信越化学工業社製、「KE−3417」)の原液を、接着層形成用材料とした。
表層形成用材料として、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキビニルエーテル共重合体(PFA)製のチューブ(厚み30μm)を準備した。
直径40mm、軸方向長さ450mmのアルミニウム製の円筒パイプ表面に、ディップコート法により上記基層形成用材料を塗工し、これを120℃で30分、150℃で10分、200℃で20分、350℃で40分間熱処理した。なお、上記塗工時の引上速度は100mm/秒とした。これにより、円筒パイプの外周面上に、ポリイミド(PI)よりなる筒状の塗膜(厚み80μm)を形成した。次いで、円筒パイプを回転させながら、形成した塗膜の表面にウェットブラスト処理(投射材:多角形アルミナ粒子)を実施し、塗膜表面に凹凸形状を付与した。次いで、塗膜表面を水洗し、エアーにて乾燥後、塗膜を脱型した。これにより、ポリイミドより形成されており、表面に凹凸形状が導入された筒状の基層を得た。なお、ウェットブラスト処理に用いる投射材の粒子径、投射圧力などを調整することにより、基層表面の表面粗さを調節可能である。本例では、投射材の粒子径を28μmとすることにより基層(1)、14μmとすることにより基層(2)、7μmとすることにより基層(3)をそれぞれ作製した。東京精密社製「サーフコム1400D」を用いて測定した、各基層表面の十点平均粗さRzは、基層(1)が10μm、基層(2)が5μm、基層(3)が2μmであった。
ウェットブラスト処理を実施せず、基層表面に凹凸形状を導入しなかった点以外は、試料1〜試料6の加熱部材の作製と同様にして、試料1Cの加熱部材を作製した。なお、ウェットブラスト未処理の基層(4)の十点平均粗さRzは、0.5μmであった。
下地層を形成せず、基層表面に直接、第1金属めっき層を形成した点以外は、試料1〜試料6の加熱部材の作製と同様にして、試料2Cの加熱部材を作製した。
上述した測定方法により、下地層の厚みを測定した。
上述した測定方法により、下地層の表面における凹凸形状の高低差を測定した。
作製した試料の加熱部材から長さ10cm、幅1cmの短冊状の試験片を採取した。試験片を切断しないように、カッターナイフを用いて、基層と下地層との界面に切り込みを入れた。その後、引張試験機(島津製作所社製、「精密万能試験機 AGS−1kNX」)を用いて、下地層以上の上層を引っ張り、密着強度(180°ピール強度)を測定した。この際、引張速度は25mm/分とした。
市販のフルカラー複合機(コニカミノルタ社製、「bizhub C652DS」)に搭載されている定着ユニットを回転ユニットとして用い、この回転ユニットに試料の加熱部材を取り付けた。次いで、図7に示されるように、試料の加熱部材1の外周にIHコイル91を近接させて設置した。なお、図7中、加熱部材1の積層構造は省略されている。次いで、駆動用モーター92を回転駆動させることにより駆動系93を介して加圧ロール94を回転させ、加圧ロール94に圧接された試料の加熱部材1を連れまわりにより矢印Y方向に回転させた(回転数300rpm)。なお、図7中、Nは、試料の加熱部材1と加圧ロール94とのニップ部である。Sは、印刷用紙である。また、1.25kWにてIHコイル91を作動させ、回転する試料の加熱部材1を電磁誘導加熱により昇温させた。そして、筒軸方向の中央部における表面温度が230℃に到達した状態にて、試料の加熱部材1を1時間加熱し続けた。なお、表面温度は、試料の加熱部材1の外周に配置した非接触温度計95(キーエンス社製、「FT−H10」)を用いて測定した。そして、230℃の温度を保持したまま1時間、試料の加熱部材1を回転させた。その後、上述した密着強度を測定し、これを耐熱密着性の指標とした。
上記<基層に対する金属めっき層の耐熱密着性>にて上述したように、筒軸方向の中央部における表面温度が230℃に到達した状態にて、試料の加熱部材1を1時間加熱し続けた。その後、試料の加熱部材1から、ベルト周方向と長手方向が一致するように短冊状試験片(15mm×115mm)を切り出し、25℃×50%RH環境下、MIT耐折疲労試験機(東洋精機製作所社製「MIT−DA」)を用いてMIT試験を行い、MIT回数を測定した。試験条件は、スプリング介在状態で荷重1kg、反復速度175サイクル/分、振れ角度45°、先端R(屈曲時の曲率半径)0.38mmとした。なお、MIT回数は、屈曲性の評価の指標となるものであり、このMIT回数が多い程、屈曲耐久性に優れていることを示す。
試料1Cの加熱部材は、バインダーポリマーと触媒とを含む下地層を有しているものの、基層表面に凹凸形状が導入されていない。そのため、試料1Cの加熱部材は、基層と下地層との間の接合面積が不十分で、基層と下地層との間の密着性が悪い。それ故、試料1Cの加熱部材は、基層に対する金属めっき層の初期密着性のみならず、基層に対する金属めっき層の耐熱密着性も確保することができなかった。
2 基層
3 下地層
4 金属めっき層
Claims (8)
- 被加熱体を加熱するための加熱部材であって、
基層用ポリマーより形成されており、表面に凹凸形状を備える基層と、
上記基層における上記凹凸形状の形成面上に形成されており、バインダーポリマーと触媒とを含む下地層と、
上記下地層の表面上に形成された金属めっき層と、
を有する、加熱部材。 - 上記下地層は、上記金属めっき層側の表面に凹凸形状を備えている、請求項1に記載の加熱部材。
- 上記下地層の厚みが、1μm以上10μm以下、
上記下地層の表面における上記凹凸形状の高低差が、1μm以上10μm以下である、請求項2に記載の加熱部材。 - 上記下地層の厚みが、1μm以上10μm以下、
上記下地層の表面における上記凹凸形状の高低差が、2μm以上8μm以下である、請求項2に記載の加熱部材。 - 上記下地層の厚みが、1μm以上10μm以下、
上記下地層の表面における上記凹凸形状の高低差が、3μm以上6μm以下である、請求項2に記載の加熱部材。 - 上記基層用ポリマーは、ポリイミドである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱部材。
- 上記触媒は、金属触媒粒子の凝集体である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱部材。
- 電子写真方式の画像形成装置における定着部材として用いられる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の加熱部材。
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