JP2006301168A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 導電性ローラにトナーが蓄積して導電性ローラが汚れたときには、この状態を的確に検知して導電性ローラのリフレッシュを行うことができる画像形成装置。
【解決手段】 中間転写ベルトに圧接して回転する第1導電性ローラと、第1導電性ローラとは異なる位置で中間転写ベルトに圧接して回転する第2導電性ローラと、第1導電性ローラ及び第2導電性ローラの双方が圧接する位置における中間転写ベルトを裏面側から支持する導電性のバックアップローラと、第1導電性ローラに電圧を印加する電圧印加手段と、電圧印加手段から第1導電性ローラに流れる電流を測定する第1測定手段と、電気的にフロートにしたバックアップローラの電位を測定する第2測定手段と、第1測定手段と第2測定手段との測定結果に基づいて第1導電性ローラ及び第2導電性ローラより残留トナーを吐出させるリフレッシュ動作を実施すべく制御する制御手段と、を備えたこと。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ及びこれらの複合機等の電子写真方式の画像形成装置に関し、詳しくは中間転写ベルトより残留トナーを除去する導電性ローラに所定量以上の残留トナーが堆積したときには、残留トナーを吐出させるように制御する画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの諸機能を備えた複合機等の電子写真方式の画像形成装置においては、原稿に対応した潜像を感光体ドラムに形成し、この潜像にトナーを付与することによって顕像化し、この顕像化されたトナー像を記録材上に転写し、この後、記録材上に転写されたトナー像を定着して排紙している。
また、カラー画像を形成する場合には、原稿色に対応したY,M,C,Kの潜像を4個の感光体ドラムに形成し、顕像化された4色のトナー像を無端状の中間転写ベルトに一次転写した後、記録材上に二次転写して、記録材上に転写されたトナー像を定着して排紙している。
以上の如き画像形成装置においては、転写後に感光体ドラムや中間転写ベルトに付着して残留した残留トナーを除去するクリーニング装置が設けられている。
このクリーニング装置として、板状のゴム製のブレードを感光体ドラムや中間転写ベルトに当接させ、機械的に残留トナーを除去するブレードクリーニング装置があり、構成が簡単で安価なために広く用いられている。
しかし、小粒径のトナーを用いた場合には、ブレードクリーニング装置では不充分であり、ブラシローラを感光体ドラムや中間転写ベルトに当接させ、機械的な掻き取り力と導電性ローラに印加されるバイアス電圧による静電気的な除去力によって残留トナーを除去するブラシクリーニング装置が用いられる。
また、残留トナーには、画像を形成する極性に帯電したトナーの他に、反対の極性に帯電したトナーや紙粉等も含まれていて、広い帯電分布を有する。従って、1本のブラシローラにバイアス電圧を印加して全ての残留トナーを除去することは困難である。そこで、2本のブラシローラを配置して各々正と負の電圧を印加することによって極性の異なる残留トナー等を除去することが考えられる。
また、ブラシクリーニング装置においては、ブラシローラに残留トナーが堆積すると、急速にクリーニング性能が低下するので、ブラシローラに金属製の回収ローラを当接させて残留トナーを除去している。
なお、下記の如きブラシクリーニング装置が特許文献に開示されている。
その一つとして、ブラシローラが残留トナーによって汚れるにつれて、ブラシローラの電位が上がらなくなり、クリーニング性能が低下するという問題に対処するものであって、二個のブラシローラに流れる各々電流を測定し、この測定値によって二個のブラシローラに各々印加する電圧を調整するブラシクリーニング装置がある(特許文献1参照)。
その他に、画像形成が終了して停止までの空転時に残留トナーが瞬間的に感光体に吐き出される現象があるが、これを抑制するために、ブラシローラから感光体に残留トナーが転移する方向に流れる電流を抑制する一方向整流素子を設けたブラシクリーニング装置や、電流許容方向反転機構を設け、定期的又は必要時に残留トナーを吐き出させるようにしたブラシクリーニング装置がある(特許文献2)。
特開平5−289593号公報 特開2003−98923号公報
ブラシクリーニング装置においては、ブラシローラに金属製の回収ローラを当接させて付着した残留トナーを除去するように構成しているが、必ずしも充分ではなく、ブラシローラに残留トナーが次第に堆積してゆく。そして、ブラシローラに許容以上の残留トナーが堆積した場合には、この状態を的確に検知して、残留トナーをブラシローラより吐出させてブラシローラの汚れを除去し、リフレッシュすることが必要である。
この点で、特許文献1においては、残留トナーをブラシローラより吐き出させてブラシローラの汚れを除去する動作の記載はない。
また、特許文献2においては、残留トナーを吐き出させる記載があるが、異常プロセスに対処するものであって、ブラシローラの汚れの状態を的確に検知するものではない。更に、特許文献2においては、ブラシローラは一個のみであって、極性の異なる残留トナーを除去するものではない。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、ブラシローラ等からなる導電性ローラにトナーが蓄積して導電性ローラが汚れたときには、この状態を的確に検知して導電性ローラのリフレッシュを行うことができるようにすることを目的とする。
上記目的は下記の手段によって達成される。
[1]感光体ドラムに形成されたトナー像を一次転写手段により中間転写ベルトに一次転写する画像形成手段を複数個有し、前記中間転写ベルトに転写されたトナー像を記録材に二次転写する画像形成装置において、前記中間転写ベルトに圧接して回転し、前記中間転写ベルトに付着した残留トナーを除去する第1導電性ローラと、前記第1導電性ローラとは異なる位置で前記中間転写ベルトに圧接して回転し、前記中間転写ベルトに付着した残留トナーを除去する第2導電性ローラと、前記第1導電性ローラ及び前記第2導電性ローラの双方が圧接する位置における前記中間転写ベルトを裏面側から支持する導電性のバックアップローラと、前記第1導電性ローラ若しくは前記第2導電性ローラに電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段から前記第1導電性ローラ若しくは前記第2導電性ローラに流れる電流、又は前記電圧印加手段と前記第1導電性ローラ若しくは前記第2導電性ローラとの間に掛かる電圧を測定する第1測定手段と、電気的にフロートにした前記バックアップローラの電位を測定する第2測定手段と、前記第1測定手段と前記第2測定手段との測定結果に基づいて、前記第1導電性ローラ及び前記第2導電性ローラより残留トナーを吐出させるリフレッシュ動作を実施すべく制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
[2]前記制御手段は、前記第1測定手段と前記第2測定手段との測定結果に基づいて、前記リフレッシュ動作を実施するか否かを判断するテーブルを記憶していることを特徴とする[1]に記載の画像形成装置。
[3]前記制御手段は、前記第1測定手段と前記第2測定手段との測定結果に基づいて、前記第1導電性ローラと前記第2導電性ローラの何れが残留トナーによってより汚れているかを判断するテーブルを記憶していることを特徴とする[2]に記載の画像形成装置。
[4]前記電圧印加手段は定電圧電源であり、前記第1測定手段は前記電圧印加手段から前記第1導電性ローラ及び前記第2導電性ローラに流れる電流を測定することを特徴とする[1]〜[3]の何れか1項に記載の記載の画像形成装置。
[5]前記電圧印加手段は定電流電源であり、前記第1測定手段は前記電圧印加手段と前記第1導電性ローラ若しくは前記第2導電性ローラとの間に掛かる電圧を測定することを特徴とする[1]〜[3]の何れか1項に記載の画像形成装置。
[6]前記リフレッシュ動作を行う際に、前記制御手段は、前記電圧印加手段の電圧極性を切り換えた後、少なくとも1個の前記一次転写手段の電圧極性を切り換えるべく制御することを特徴とする[1]〜[5]の何れか1項に記載の画像形成装置。
[7]前記電圧印加手段の電圧極性の切り換えに応じて前記第1導電性ローラ及び前記第2導電性ローラより吐出した残留トナーは、前記中間転写ベルトに付着して搬送された後、前記一次転写手段の電圧極性を切り換えに応じて前記感光体ドラムに付着し、前記感光体ドラムの周囲に設けられたクリーニング手段によって回収されることを特徴とする[6]に記載の画像形成装置。
[8]前記第1導電性ローラは導電性の第1トナー回収ローラと当接し、前記第2導電性ローラは導電性の第2回収ローラと当接し、前記電圧印加手段からの電流は、前記第1回収ローラ、前記第1導電性ローラ、前記中間転写ベルト、前記第2導電性ローラ及び第2回収ローラの順、又はその逆の順に流れることを特徴とする[1]〜[7]の何れか1項に記載の画像形成装置。
本発明はによれば、電圧印加手段から第1導電性ローラ若しくは第2導電性ローラに流れる電流、又は電圧印加手段と第1導電性ローラ若しくは第2導電性ローラとの間に掛かる電圧を測定し、且つ、第1導電性ローラ及び第2導電性ローラの双方が圧接する位置における中間転写ベルトを裏面側から支持する導電性のバックアップローラの電位を測定し、この測定結果に基づいてリフレッシュ動作を実施するので、第1導電性ローラ若しくは第2導電性ローラの少なくとも何れか一方が残留トナーの蓄積によって汚れたときには、残留トナーを吐出させるリフレッシュ動作を的確且つ確実に実施することができる。
また、二つの導電性ローラの何れがより汚れているかも検出することができる。
先ず、本発明を用いた画像形成装置の一例を図1の構成図を参照して説明する。
図1に示すカラー画像形成装置は、画像形成装置100と画像読取装置200とから構成される。
画像形成装置100は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成手段10Y,10M,10C,10K、ベルト状の中間転写ベルト6、給紙搬送手段20、及び後で詳述するベルト定着装置30とからなる。
画像形成装置100の上部には、自動原稿送り装置201と原稿画像走査露光装置202とから成る画像読取装置200が設置されている。
自動原稿送り装置201の原稿台上に載置された原稿dは搬送手段により搬送され、原稿画像走査露光装置202の光学系により原稿の片面又は両面の画像が走査露光され、ラインイメージセンサCCDに読み込まれる。
ラインイメージセンサCCDにより光電変換されたアナログ信号は、画像処理部101において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、露光手段3Y,3M,3C,3Kに入力される。
イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成手段10Yは、像担持体としての感光体ドラム1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像装置4Y及びクリーニング装置5Yを有する。マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成手段10Mは、像担持体としての感光体ドラム1M、帯電手段2M、露光手段3M、現像装置4M及びクリーニング装置5Mを有する。シアン(C)色の画像を形成する画像形成手段10Cは、像担持体としての感光体ドラム1C、帯電手段2C、露光手段3C、現像装置4C及びクリーニング装置5Cを有する。黒(K)色の画像を形成する画像形成手段10Kは、像担持体としての感光体ドラム1K、帯電手段2K、露光手段3K、現像装置4K及びクリーニング装置5Kを有する。帯電手段2Yと露光手段3Y、帯電手段2Mと露光手段3M、帯電手段2Cと露光装置3C、及び帯電手段2Kと露光装置3Kは、潜像形成手段を構成する。
現像装置4Y,4M,4C,4Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の小粒径トナーとキャリアからなる二成分現像剤を内包する。
中間転写ベルト6は、バックアップローラ61等の複数のローラに巻回され、回転可能に支持されている。
画像形成手段10Y,10M,10C,10Kより形成された各色の画像は、回転する中間転写ベルト6上に一次転写手段7Y,7M,7C,7Kにより逐次転写されて(一次転写)、合成されたカラー画像が形成される。
給紙搬送手段20の給紙カセット21内に収容された記録材Pは、給紙手段22により給紙され、給紙ローラ23,24,25,26、レジストローラ27等を経て、転写ローラ9に搬送され、中間転写ベルト6上のカラー画像が記録材P上に転写される(二次転写)。
カラー画像が転写された記録材Pは、ベルト定着装置30において挟着され、熱と圧力とが加えられることにより記録材P上のトナー像が定着されて記録材P上に固定され、排紙ローラ28に挟持される。その後、機外の排紙トレイ29上に載置される。
一方、転写ローラ9により記録材Pにカラー画像を転写した後、記録材Pを曲率分離した中間転写ベルト6は、クリーニング装置8により残留トナーが除去される。
定着処理された記録材Pを反転排紙する場合には、記録材Pはベルト定着装置30と排紙ローラ28の中間に配置された分岐板28Aの図示右側の搬送路を通過し、下方の第1搬送路〈1〉に搬送された後、逆転搬送されて分岐板28Aの図示左側の第2搬送路〈2〉を通過し、排紙ローラ28により装置外に排出される。
記録材Pの両面に複写する場合には、記録材Pの第1面に形成した画像を定着処理した後、記録材Pを第1搬送路〈1〉、さらに分岐板28Bの下方の第4搬送路〈4〉に導入した後、逆転搬送し、分岐板28Bの図示右側の搬送路を通過させ、第3搬送路〈3〉に搬送した後、上方に迂回し給紙ローラ26により搬送する。記録材Pは画像形成手段10Y,10M,10C,10Kにおいて第2面に各色の画像が両面に形成され、ベルト定着装置30により加熱定着処理され、排紙ローラ28によって装置外に排出される。
なお、以上の画像形成装置においては、カラー画像の形成装置として説明したが、中間転写ベルトを用いればモノクロ画像の形成装置であってもよい。
次に、本発明に係わるクリーニング装置8について、図2に示す要部断面図を参照して説明する。
6は前述の中間転写ベルトであり、PI(ポリイミド)から形成され、体積抵抗は109Ω、表面抵抗は1011Ωである。
61は前述のバックアップローラであり、アルミニュウムより形成されていて、絶縁コーティングはされていない。
クリーニング装置8における第1導電性ローラ81は中間転写ベルト6に圧接して中間転写ベルト6に付着した残留トナーを除去するものであり、第1導電性ローラに対して中間転写ベルト6の回転方向上流側に位置する第2導電性ローラ82も同様の作用を行う。第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82としては、導電性を有する、ブラシローラ、ゴムローラ、スポンジローラ若しくは金属ローラの何れかを用いることができるが、ブラシローラを用いることが望ましく、以下ブラシローラとして説明する。
第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82は、ブラシとして導電性のナイロン、アクリル、ポリエステル若しくはポリエチレン等を用い、外径は10〜30mmである。例えば、導電性のナイロンの場合には、線径が6d、原糸抵抗値が1010Ωのものを用いる。なお、dはデニールを意味し、繊維の太さの尺度である線密度を表す単位であって、長さ9,000mで1gの質量を有する繊維を1デニールとする。
第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82は中間転写ベルト6に圧接する圧接位置において中間転写ベルト6の回転方向に対して逆方向に220mm/sの線速度で回転し(第1導電性ローラ81、第2導電性ローラ82及び中間転写ベルト6は共に時計方向に回転)、互いの回転方向の線速度に大きな差が生ずる。また、第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82は中間転写ベルト6に対して1mmの食い込み量で当接する。従って、第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82は中間転写ベルト6上の残留トナーを確実に掻き取ることができる。
第1導電性ローラ81には第1回収ローラ83が1mmの食い込み量で当接して回転し、第1回収ローラ83にはスクレーパ85がカウンタ方向に当接している。従って、第1導電性ローラ81に付着した残留トナーは第1回収ローラ83に付着して回転し、スクレーパ85によって掻き落とされる。同様に、第2導電性ローラ82には第2回収ローラ84が1mmの食い込み量で当接して回転し、第2回収ローラ84にはスクレーパ86がカウンタ方向に当接しているので、第2導電性ローラ82に付着した残留トナーは第2回収ローラ84に付着して回転し、スクレーパ86によって掻き落とされる。そして、スクレーパ85,86によって掻き落とされた残留トナーは下方に位置する回収スクリュー87によって紙面直角方向にクリーニング装置8の外部に搬送され、不図示の回収容器に回収される。
なお、第1回収ローラ83,84は導電性のローラであって、ステンレス等から形成された金属ローラや表面を導電性化処理した樹脂ローラからなる。スクレーパ85,86は厚さが0.05mm程度のステンレス板からなる。
また、第1回収ローラ83は負極が接地された電源E1(電圧印加手段)に接続されて、例えば、+500Vの正の電圧が印加されている。従って、第1導電性ローラ81にも正の電圧が印加される。一方、第2回収ローラ84は接地されている。
従って、負に帯電して中間転写ベルト6に付着した残留トナーは静電的に第1導電性ローラ81に付着し、正に帯電して中間転写ベルト6に付着した残留トナーは静電的に第2導電性ローラ82に付着する。
依って、負から正迄の広い帯電分布を有する残留トナーが中間転写ベルト6に付着していても、第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82によって機械的及び静電的に確実に除去される。
このようにして、中間転写ベルト6に付着した残留トナーは第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82によって除去されるが、第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82に付着した残留トナーは第1回収ローラ83及び第2回収ローラ84によって全てが確実に除去されるものではなく、残留トナーは次第に第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82に堆積して、第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82が汚れてゆく。この結果、クリーニング性能が低下するという問題が生ずる。そこで、第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82に堆積した残留トナーを吐出させて、第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82の汚れを除去し、リフレッシュすることが必要である。
以下に、本発明における一実施の形態として第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82をリフレッシュする構成を説明する。
電源E1は負極が接地された定電圧電源であって、切換スイッチ92及び第1回収ローラ83を介して第1導電性ローラ81に+500Vの正の電圧が印加され、第2導電性ローラ82は第2回収ローラ84を介して接地している。従って、第1導電性ローラ81と第2導電性ローラ82には電位差が生ずる。一方、導電性のバックアップローラ61は、第1導電性ローラ81と第2導電性ローラ82の双方が圧接する位置における中間転写ベルト6を裏面側から保持している。そこで、中間転写ベルト6を介して第1導電性ローラ81と第2導電性ローラ82に電気的に接続され、フロートの状態になっているバックアップローラ61の電位を電位計94(第2測定手段)で測定する。
また、電源E1、切換スイッチ92、第1回収ローラ83、第1導電性ローラ81、中間転写ベルト6、第2導電性ローラ82及び第2回収ローラ84により閉回路が形成されるので、ここに流れる電流を測定する電流検出部93(第1測定手段)を切換スイッチ92と第1回収ローラ83の間に配置する。
このように構成した場合で、第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82が全く汚れていないときに、電流検出部92で測定した電流は10μAであった。そして、第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82はトナーによって汚れるに従って抵抗値が増大するということに着目し、実験によって表1に示すテーブルを得た。
Figure 2006301168
表1のテーブルによれば、電流検出部93が検出した電流Iと電位計94が検出した電位Vrとによって、リフレッシュ動作を実施する必要があるか否かを判断でき、更に、第1導電性ローラ81と第2導電性ローラ82との何れが汚れているか、または、双方共が汚れているかを判断することができる。
また、表1を参照し、実機の駆動によってクリーニング不良の発生状況を確認した。実機としては図1に示した如き画像形成装置を用い、低温低湿(10℃、20%)及び高温高湿(30℃、80%)の環境で、通常の印字率より高い印字率40%画像を連続して出力し、2000枚のプリントを行った。この結果、導電性ローラのリフレッシュ動作を実施すれば、クリーニング不良は全く発生しなかった。
なお、ジョブ毎の最後に上記の検出を行って、リフレッシュ動作を実施する必要があるか否かを判断することが望ましい。
次に、表1においてリフレッシュ動作を実施する手順を図3のフローチャートを参照して説明する。
先ず、電流検出部93にて第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82に流れる電流を測定し、電位計94でバックアップローラ61の電位を測定する(F1)。
CPU等からなる制御部91は表1のテーブルを記憶しており、電流検出部93で測定した電流及び電位計94で測定した電位を入力して、テーブルと照合する(F2)。
そして、制御部91が表1によりリフレッシュ動作を実施する必要があると判断したときは(F3のY)、制御部91は切換スイッチ92を切り換えて電源E2に接続させる(F4)。電源E2は電源E1と電圧極性が逆であるので、第1導電性ローラ81には負の電位が掛かり、第2導電性ローラ82には正の電位が掛かる。従って、負に帯電して第1導電性ローラ81に付着した残留トナー、及び正に帯電して第2導電性ローラ82に付着した残留トナーは中間転写ベルト6に吐出する。
続いて、図1に示す如く制御部91は一次転写手段7Yを負の極性に切り換えし、一次転写手段7Mの極性を正の極性に切り換え(F5)、中間転写ベルト6や感光体ドラム1Y、1M,1C,1K等を10秒間空回転させる(F6)。なお、一次転写手段7Mの極性が既に正の極性に設定されていれば、この切り換えは不要である。これにより、負に帯電して中間転写ベルト6に付着した残留トナーは中間転写ベルト6を離れて感光体ドラム1Yに付着し、クリーニング装置5Yによって回収される。また、正に帯電して中間転写ベルト6に付着した残留トナーは中間転写ベルト6を離れて感光体ドラム1Mに付着し、クリーニング装置5Mによって回収される。
この後、制御部91は切換スイッチ92を元の状態に切り換えて再び電源E1に接続させ、一次転写手段7Y,7Mの極性を元に戻して(F7)、更に10秒間の空回転を行う(F8)。
以上によって、第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82は確実に清掃されたので、その後は通常の画像処理を行う(F9)。
なお、制御部91が表1によりリフレッシュ動作を実施する必要がないと判断したときは(F3のN)、通常の画像処理を行う(F9)。
上述の構成において、電源E1と接地の接続を図2に示す構成とは逆にして、電源E1を第2回収ローラ84に接続し、第1回収ローラ83を接地するようにしてもよい。
また、上述の構成においては、電源E1は定電圧電源であったが、電源E1を定電流電源としてもよい。但し、この場合は電流検出部93に代えて電源E1と第1回収ローラ83との間の電圧Vsを測定することになる。従って、リフレッシュ動作の実施を判別するテーブルは表1とは異なるものになり、これを表2に示す。なお、表2においては、電源電流は10μAであり、第1導電性ローラ81及び第2導電性ローラ82が全く汚れていないときの電圧は500Vである。また、この場合は、電源電圧が一つの値に定まらないので、リフレッシュ動作の実施の有無は電源電圧に対してバックアップローラ61の電位が何%の電位であるかによって判断することになる。
Figure 2006301168
更に、この場合も電源E1を第2回収ローラ84に接続し、第1回収ローラ83を接地するようにしてもよい。
画像形成装置の構成図である。 クリーニング装置の要部断面図である。 リフレッシュ動作のフローチャートである。
符号の説明
1Y,1M 感光体ドラム
5Y,5M クリーニング装置
6 中間転写ベルト
61 バックアップローラ
7Y,7M 一次転写手段
8 クリーニング装置
81 第1導電性ローラ
82 第2導電性ローラ
83 第1回収ローラ
84 第2回収ローラ
85,86 スクレーパ
91 制御部
92 切換スイッチ
93 電流検出部
94 電位計
E1,E2 電源

Claims (8)

  1. 感光体ドラムに形成されたトナー像を一次転写手段により中間転写ベルトに一次転写する画像形成手段を複数個有し、前記中間転写ベルトに転写されたトナー像を記録材に二次転写する画像形成装置において、
    前記中間転写ベルトに圧接して回転し、前記中間転写ベルトに付着した残留トナーを除去する第1導電性ローラと、
    前記第1導電性ローラとは異なる位置で前記中間転写ベルトに圧接して回転し、前記中間転写ベルトに付着した残留トナーを除去する第2導電性ローラと、
    前記第1導電性ローラ及び前記第2導電性ローラの双方が圧接する位置における前記中間転写ベルトを裏面側から支持する導電性のバックアップローラと、
    前記第1導電性ローラ若しくは前記第2導電性ローラに電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記電圧印加手段から前記第1導電性ローラ若しくは前記第2導電性ローラに流れる電流、又は前記電圧印加手段と前記第1導電性ローラ若しくは前記第2導電性ローラとの間に掛かる電圧を測定する第1測定手段と、
    電気的にフロートにした前記バックアップローラの電位を測定する第2測定手段と、
    前記第1測定手段と前記第2測定手段との測定結果に基づいて、前記第1導電性ローラ及び前記第2導電性ローラより残留トナーを吐出させるリフレッシュ動作を実施すべく制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記第1測定手段と前記第2測定手段との測定結果に基づいて、前記リフレッシュ動作を実施するか否かを判断するテーブルを記憶していることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1測定手段と前記第2測定手段との測定結果に基づいて、前記第1導電性ローラと前記第2導電性ローラの何れが残留トナーによってより汚れているかを判断するテーブルを記憶していることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記電圧印加手段は定電圧電源であり、前記第1測定手段は前記電圧印加手段から前記第1導電性ローラ及び前記第2導電性ローラに流れる電流を測定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の記載の画像形成装置。
  5. 前記電圧印加手段は定電流電源であり、前記第1測定手段は前記電圧印加手段と前記第1導電性ローラ若しくは前記第2導電性ローラとの間に掛かる電圧を測定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記リフレッシュ動作を行う際に、前記制御手段は、前記電圧印加手段の電圧極性を切り換えた後、少なくとも1個の前記一次転写手段の電圧極性を切り換えるべく制御することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記電圧印加手段の電圧極性の切り換えに応じて前記第1導電性ローラ及び前記第2導電性ローラより吐出した残留トナーは、前記中間転写ベルトに付着して搬送された後、前記一次転写手段の電圧極性を切り換えに応じて前記感光体ドラムに付着し、前記感光体ドラムの周囲に設けられたクリーニング手段によって回収されることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1導電性ローラは導電性の第1トナー回収ローラと当接し、前記第2導電性ローラは導電性の第2回収ローラと当接し、前記電圧印加手段からの電流は、前記第1回収ローラ、前記第1導電性ローラ、前記中間転写ベルト、前記第2導電性ローラ及び第2回収ローラの順、又はその逆の順に流れることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の画像形成装置。
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JP2019109347A (ja) * 2017-12-18 2019-07-04 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

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