JP2006300687A - プローブ作製方法および装置並びにこれをもちいた不良検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気特性評価用のプローブを備えた不良検査装置において,上記不良検査装置の探針として好適な形状を有するプローブと,これを安定して再現性よく製造しうるプローブの製造方法,および上記プローブを搭載した不良検査装置を提供する。
【解決手段】先端直径が触針する対象であるプラグサイズと同程度でかつ,頂点角度が20度以上の探針を形成し,さらに基材と,基材に固定された探針とを有するプローブの製造方法であって,探針先端の頂点角度と先端直径とを独立に研磨できる3段階の電界研磨工程とにより上記条件を満たすプローブを製造し,上記プローブを不良検査装置に搭載する。
【効果】上記不良検査装置を用いてプローブを触針する際,プローブの繰り返し接触に対して充分な機械強度を有するプローブおよび上記プローブの製造方法および上記プローブを搭載した不良検査装置が提供でき装置ユーザの使い勝手が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は,電子素子の電気的特性を微細な探針を用いて計測する不良検査装置の探針の作製方法および当該探針を用いた不良検査装置に関する。
従来,走査電子顕微鏡(SEM)などの荷電粒子線装置内に導電性のメカニカルプローブを探針として複数本配置し,この荷電粒子線装置像により半導体集積回路上の微細プラグや配線の位置を検出した上でこれら探針をプラグや配線上に位置決めすることで,その半導体集積回路の電気特性をビット単位で直接計測する機能を備えた不良検査装置が特願平8-141353号公報において開示されている。
上記の不良検査装置では、たとえばSEMによって100nmオーダーかそれ以下の微細なプラグや配線の位置を検知し、検知したプラグや配線上に探針を接触させ、そのプラグ下のトランジスタ特性や配線の電気特性を測定する。このため、上記不良検査装置の探針としては、触針対象となるプラグや配線のサイズと同程度の先端直径を有し,かつ試料への直接触針に繰り返し耐えうる機械的強度を有することが望ましい。このような探針には、メカニカルプローバ用として市販されているものがあるが,一般に先端直径が大きすぎるため,上記の不良検査装置に好適な先端形状を有するものが少ない。そのため、市販の探針から望ましい形状を有する探針を選別するには多数の探針を検査する必要があり、プローブの製造コストの上昇を招いていた。
一方、先端直径が10nm以下の鋭い先端形状を有する探針として走査型トンネル顕微鏡用のプローブがあるが、このプローブは機械的強度が不十分なため,プラグや配線に対して電気的な接触を得るための触針を繰り返すと針先形状が変形または破損してしまい、結果として頻繁に探針を交換する必要がある。従って、上記不良検査装置用の探針としては適当ではなかった。
このように、既存の探針を上記不良検査装置に適用することは困難であり、上記不良検査装置に好適な先端直径をもった探針を得るためには,探針を新規に作成する必要があった。さらに,試料への繰り返し接触により探針が変形または破損するため,頻繁に探針を交換する必要があった。探針の製造方法としては、電解研磨技術を応用した種々の方法が知られている。例えば、特開平1-246400号公報、特開平3-113301号公報、特開平4-184838号公報、特開平4-289027号公報、特開平6-71519号公報、特開平6-128800号公報,特開平10-10154号公報,特開2001-74634号公報に開示された探針の製造方法がある。
特願平8-141353号公報
特開平1-246400号公報 特開平3-113301号公報 特開平4-184838号公報 特開平4-289027号公報 特開平6-71519号公報 特開平6-128800号公報 特開平10-10154号公報 特開2001-74634号公報
しかしながら上記不良検査装置の探針交換には,時間がかかる上,プローブ先端の破損を回避するための慎重な作業が必要となる。これは解析時間の短縮とオペレータの負担軽減,ランニングコスト低減のために解決すべき重要課題である。そのため,先端が微細でかつ接触による塑性変形を生じない機械強度をもったプローブを提供することが望まれていた。
さらに,上記従来の探針の製造方法は、限られた分野においてそれぞれの応用に適した探針の製造方法を提供するものであり、任意の先端形状を形成できるものではないか,もしくは,上記不良検査装置に好適な先端形状の探針を形成できるものではなかった。このため,上記の不良検査装置用の探針を製造するための有効な製造方法が望まれていた。
上記目的は、探針の先端形状として,上記不良検査装置が検査対象とする試料のプラグまたは配線と同程度の先端直径と,繰り返し接触に耐えうる頂点角度である20度以上の探針をもちいることで解決できる。このように比較的大きな頂点角度を有する探針を上記不良解析装置に使用することで,探針の寿命を延ばすことができ,その結果,解析時間の短縮とオペレータの負担軽減,ランニングコスト低減が可能となる。
さらに,上記探針を製造する方法として,基材と、前記基材に固定された探針とを有するプローブの製造方法であって、印加する電圧の異なる少なくとも3段階の電解研磨と電解研磨中の探針先端の電解液中での機械的な上下移動操作とを併用する相乗効果により前記基材に固定された探針母材の先端を研磨する電解研磨工程とを有することを特徴とするプローブの製造方法によって達成される。このようにしてプローブを製造することにより、電解研磨だけでは制御が困難なパラメータ、例えば探針の頂点角度と先端直径とを容易に独立制御することができる。また、探針母材を基材に固定した後に電解研磨を行い、所望の探針形状を得るので、基材への組み付け工程において探針を損傷することはない。
また、上記のプローブ製造方法において、前記電解研磨工程は、第1の電圧を印加して前記探針母材を電解研磨する第1の電解研磨工程と、前記第1の電圧より低い第2の電圧を印加して前記探針母材を電解研磨する第2の電解研磨工程と,前記第1および第2の電圧よりもさらに低い第3の電圧を印加し,同時に探針先端を電解液中で上下移動させることによって前記探針母材を電解研磨する第3の電解研磨工程とを有することが望ましい。このようにしてプローブを製造することにより、所望の頂点角度と先端直径を有するプローブを安定して再現性よく形成することができる。
また、上記のプローブの製造方法において、前記探針母材はタングステン線であり、電解研磨に用いる電解液は水酸化ナトリウム(NaOH)溶液もしくは水酸化カリウム(KOH)溶液であることが望ましい。
本発明によれば、探針の先端形状として,上記不良検査装置が検査対象とする試料のプラグまたは配線と同程度の先端直径と,繰り返し接触に耐えうる頂点角度である20度以上の探針を上記不良解析装置に使用することで,探針の寿命を延ばすことができ,その結果,解析時間の短縮とオペレータの負担軽減,ランニングコスト低減が可能となる効果がある。
さらに,基材と、基材に固定された探針とを有するプローブの製造方法であって、印加する電圧の異なる少なくとも3段階の電解研磨と電解研磨中の探針先端の電解液中での機械的な上下移動操作とを併用する相乗効果により基材に固定された探針母材の先端を研磨する電解研磨工程とによりプローブを製造するので、電解研磨だけでは制御が困難なパラメータ、例えば探針の頂点角度と先端直径とを容易に制御することができる効果がある。
さらに,探針母材を基材に固定した後に電解研磨を行い、所望の探針形状を得るので、基材への組み付け工程において探針を損傷することはない効果がある。
さらに、上記のプローブ製造方法において、前記電解研磨工程は、第1の電圧を印加して前記探針母材を電解研磨する第1の電解研磨工程と、前記第1の電圧より低い第2の電圧を印加して前記探針母材を電解研磨する第2の電解研磨工程と,前記第1および第2の電圧よりもさらに低い第3の電圧を印加し,同時に探針先端を電解液中で上下移動させることによって前記探針母材を電解研磨する第3の電解研磨工程とを有する製造方法でプローブを製造することにより、所望の頂点角度と先端直径を有するプローブを安定して再現性よく形成することができる効果がある。
以下,図面を用いて実施形態について説明する。なお,以下の記載において「プローブ」とある場合には,機械的な探針すなわちメカニカルプローブのことを意味し,電子線プローブ等,他のプローブには用いないこととする。
探針の製造には上記のように一般に電解研磨技術が用いられている。電解研磨とは、電解液中に被研磨材料を浸し、被研磨材料と対向電極との間に電圧を印加することにより被研磨材料を電解液中に溶解させ、被研磨材料の表面加工を行う技術である。電解研磨において制御可能なパラメータとしては、電解液の種類、電解液の濃度、研磨時間、印加電圧に依存する電流量等がある。これらのうち、電解液の種類や濃度を変化して研磨形状を制御する方法は探針長さの再現性を低下させる虞があり好ましくない。従って、電解研磨の条件を調整して所望の形状の探針を形成するには、研磨時間と印加電圧を制御することが望ましい。
一般に、電解研磨を行うときの印加電圧は、円錐状の針先全体の傾斜形状、先端直径に影響する。大きな電圧、例えば約10Vの交流電圧で電解研磨を行うと、探針母材は非常に速い速度で研磨される。この結果、探針先端の円錐状部分の傾斜部長さは短くなり、針先の先端直径は大きくなる。一方、小さな電圧、例えば約1Vの交流電圧で電解研磨を行うと、探針母材は非常に遅い速度で研磨される。この結果、傾斜部は長くなり、針先の先端直径は小さくなる。
ところで、上記の不良検査装置に用いる探針には、100nmオーダーのプラグや配線に電気的な接触を繰り返しても破損したり,曲がったりしないことが要求される。この条件を満たすためには、探針の先端形状は、頂点角度が約20度以上,針先の先端直径が約100nmであることが望ましい。従って、頂点角度が20度と比較的大きく,かつ針先の先端直径を約100nmと比較的小さくする必要があるが、これらは相反する要求であり、研磨時間と印加電圧のみをパラメータとした電解研磨で作製することは困難である。
また、このように形成した探針を不良検査装置に用いる際には、探針を基材に固定したプローブを形成する必要がある。ここで、探針を所望の形状に加工した後に基材に取り付けると組み立て工程において探針の先端を損傷する可能性があり、歩留りの面から適切な製造方法ではない。そこで、本実施形態では、図2に示す工程に沿ってプローブを製造する。
まず、基材と、探針の母材となるW(タングステン)線とを用意する(ステップS1、S2)。次いで、基材とW線とを一体に組み立てる(ステップS3)。続いて、電圧が高く研磨速度が速い電解研磨によってW線の先端を先鋭にする(ステップS4)。次に、電圧が低く研磨速度が遅い条件で電解研磨を行い、W線の先端を所望の頂点角度に成形する(ステップS5)。最後に,前記2段階の印加電圧よりもさらに低い第3の電圧を印加し,同時にW線先端を電解液中で上下振動させることによってW線先端を所望の先端直径に成形する。
このようにして、第1段階目の電解研磨により形成された探針先端を,第2段階目の電解研磨によって所望の頂点角度に成形し、第3段階目の電解液中での振動と電解研磨とを併用することで所望の先端直径に成形することで,頂点角度が大きく,かつ先端直径が小さなプローブを安定に製造することができる。また、電解研磨前にプローブを組み立てることにより、組立工程における探針先端の損傷を防止することができる。
以下、図1の各ステップについて詳細に説明する。
(ステップS1)図5を用いて,探針ユニットの組み立てについて説明する。まず所望の形状の基材501を成形する。例えば、外形φ0。5mm、内径φ0。2mm,長さ5mmのパイプを形成する。このパイプの素材は導電性であればよいが,この基材501とW線502からなる探針ユニット503は不良検査装置内のSEM観察下において使用するため,銅やアルミニウムなどの非磁性材料が望ましい。次にこの基材501をプローブホルダ504に取り付ける。このプローブホルダ504は鉄などの磁石に吸着する材料により構成すれば、後工程でW線502を電解研磨するときなどにプローブホルダ504を磁石による吸着によって保持することができるので都合が良い。
(ステップS2)次にW線502を所望の長さに成形する。たとえば,出来上がりのW線部分の長さを2mm,電界研磨で研磨し,溶解させる長さを2mm,上記基材501に差し込んで固定する長さを1mmとする場合,この段階での全長を5mmとすればよい,またW線502の太さは所望の太さのものを用意し,前記長さにきりそろえればよい。ここでは,前記不良検査装置に使用するため,太さφ0。03mm,長さ5mmとする。
(ステップS3)このW線502を上記基材501に1mm差込み,基材501をペンチなどでつぶすことで,圧着する。これにより,基材501から露出しているW線502の長さは4mmとなる。ここでは,圧着により基材501とW線502とを固定したが,W線502と基材501の銅パイプを半田付け(不図示)してもよいし,基材501の銅パイプ内にバネ(不図示)を設けることで,そのバネの力で固定してもよい。
(ステップS4)基材501に固定されたW線502を電解研磨し、任意の頂点角度と先端直径を有する探針形状を形成する。
始めに、図6を用いて本実施例に用いた電解研磨装置について説明する。本実施例に用いた電解研磨装置には、電解液であるNaOH(水酸化ナトリウム)溶液601が満たされたテフロン(登録商標)製容器602が台610上に設けられている。ここで電解液にNaOH溶液601を用いたが,W線を電界研磨できればKOH(水酸化カリウム)溶液などなんでもよい。テフロン(登録商標)製容器602上には、プローブホルダ504とホルダ受け603が設けられている。ホルダ受け603の端部には磁石が設けられており、探針ユニット503が固定されたプローブホルダ504をホルダ受け603に磁石(不図示)によって磁気的に吸着できるようになっている。W線502は、固定治具604で連結された昇降機構605によってNaOH溶液601中に浸し、または引き上げることができる。NaOH溶液601内には、リング状の金電極606が設けられている。ここで電極606は金としたが,電解液であるNaOH溶液601に対して化学的に安定な導電性材料であればプラチナなどなんでもよい。金電極606とW線502との間には、コンピュータ607によって制御される電界研磨用電源608が接続されており、コンピュータ607によって指定された電圧や波形などの条件を満たす電源出力を金電極606とW線502との間に印加できるようになっている。これにより,W線502の表面を電解研磨することができる。また昇降機構605は支柱609によって台610に固定されており,この昇降機構605の動作もコンピュータ607によって制御可能になっている。
次に、電解研磨方法について説明する。本発明においては図1のS4,S5,S6によって示した3つの電界研磨のプロセスによって探針を作製する。まず、第1の電界研磨について図2と図6を用いて説明する。ホルダ受け603の端部に設けられた磁石により、探針ユニット503を固定したプローブホルダ504を磁気的にホルダ受け603に保持する。プローブホルダ504をこのように磁気的に保持することにより探針ユニット503とホルダ受け603とは電気的にも接続されることになる。磁石とホルダ受け603との電気的接触を更に良好にするためには、磁石表面を金、銀、銅等の良導体でメッキすることが望ましい。
次いで、コンピュータ607に第1の電界研磨のための制御パラメータを入力する。ここで入力する制御パラメータは印加電圧,周波数,波形,W線502のNaOH溶液601中への浸漬量であり,本実施例ではたとえば交流3V,100Hz,正弦波,2mmとすればよい。この制御パラメータ入力後,第1の電界研磨開始をコンピュータ607に入力する(ステップ201)。これによりコンピュータ607から昇降機構605に探針ユニット503の降下を命令し,NaOH溶液601中にW線502の先端部から2mmを浸す(ステップ202)。続いて、コンピュータ607から電界研磨用電源608に電圧印加を命令し,W線502の電解研磨を開始する(ステップ203)。電界研磨中は電界研磨用電源608によってW線502と金電極606との間に流れる電流を常にモニタし,この電流がゼロか否かを監視する。ここで第1の電界研磨である交流電圧によるエッチングの進行を図8によって簡単に説明する。なおこの図8では,説明に必要な要素以外の図示は省略し,研磨は左から右に進行する。この交流電圧での電界研磨については特開2001-74634号公報に詳細が示されている。W線502をNaOH溶液601に浸した状態で交流電界による電界研磨を開始すると,W線502の表面から水素ガス801が発生する。この水素ガス801はW線502表面から気泡として発生しNaOH溶液601の液中を上昇し,液面より上のW線502部分にも到達する。このため,W線502はNaOH溶液601の液面よりも上の部分もエッチングされる。そのためエッチング終了と同時にW線502の先端がエッチング液面から離れる。したがって,研磨終了と同時にW線502と金電極間に流れる電流はゼロとなる 。そこでこの電流値がゼロになるまで電圧を印加する(ステップ204)。電流がゼロになったら電圧を遮断し(ステップ205),第1の電界研磨を終了する(ステップ206)。
このステップS4では、まず所望する探針形状の基本形状を形成することを目的とするため,電解研磨の条件のうち印加電圧は、以下の第2および第3の電界研磨条件よりも高く設定する。例えば、直径φ0 。03mmのW線502を母材として用いた場合、3V,100Hz,正弦波の交流電圧で電解研磨することにより、円錐状先端の傾斜部の長さを約0 。1mm、先端直径を約150nmとすることができる 。この先端形状は印加電圧の条件によって変化するが,このW線502の先端形状は以下に説明する第2および第3の電界研磨によって精密に制御することができるため,この第1の電界研磨によって詳細に制御する必要はない 。なお,これら一連の操作は,コンピュータ607にあらかじめプログラミングしておくことで,すべて自動化することが可能となる 。
(ステップS5)ステップS4によって第1段階の電解研磨が終了した後、第2の電界研磨を行う 。この第2段階の電界研磨ではステップS4により形成した先鋭な先端形状を所望の頂点角度まで鈍らせる。これを図3および図6を用いて説明する 。コンピュータ607に第2段階の電解研磨における制御パラメータを入力する(ステップ301) 。ここで入力する制御パラメータは,W線と金電極の間に印加する電圧,周波数,波形,印加時間,W線502のNaOH溶液601中への浸漬量である 。本実施例では,上述したように円錐状先端の傾斜部の長さを約0 。1mmであるから,浸漬量は0 。1mmとすればよい 。またこの第2段階の電解研磨では、第1段階の電解研磨よりも低い電圧によって研磨を行い、W線502の針先を成形する。このとき先端の頂点角度は研磨時間によってコントロールする 。この研磨プロセスを図9を併用して簡単に説明する 。なおこの図9では,説明に必要な要素以外の図示は省略した 。ステップS4で形成された円錐状のW線502先端のみをNaOH溶液601に浸す(ステップ302) 。この状態でW線502と金電極606の間に交流電圧を印加する 。これにより研磨が開始される 。W線502先端の頂点角度は,このW線502先端の傾斜部分の長さで規定される 。したがって所望の先端角度を得るためには,それに対応した傾斜部分の長さを規定すればよい 。上述したように,探針ユニット503を本発明で対象とする不良検査装置に搭載する場合,頂点角度は20度以上が必要となるが,たとえば,頂点角度を30度とする場合,母材であるW線502の太さがφ0 。03mmであれば,この傾斜部分の長さを,ステップS4で形成した0 。1mmから56μmになるまでエッチングすればよい 。この第2段階の電界研磨で印加する電圧は,エッチング中のW線502表面から水素ガスが発生しない程度に低くする 。この電圧は第1段階の電界研磨のときの電圧よりも低くなる 。これは水素ガスの発生を抑制することでNaOH溶液601の液面が激しく波立つことを防げるため,この第2段階で形成されるW線502先端の形状を安定して再現よく成形する上で好適となる 。
さらに,エッチング中の研磨速度はほぼ一定であるため,研磨量はエッチング時間により制御することが可能となる 。このとき,上記したように印加する電圧を低くすると,研磨速度を遅くできるため,W線502先端の長さの制御精度を研磨時間の制御により簡単に高くすることが容易となる 。
W線502先端をNaOH溶液601中で一定時間エッチングした後,電圧を遮断し(ステップ303),W線502先端を昇降機構605を用いてNaOH溶液601から引き上げる(ステップ304) 。ここでW線502先端を光学顕微鏡で観察することで,W線502先端が規定量の長さになったかどうかを測定する(ステップ305) 。このとき光学顕微鏡による観察は,探針ユニット503をプローブホルダ504と一緒に電界研磨装置から取り外して,別途用意した光学顕微鏡(不図示)によって観察してもよいが,図7に示すように,あらかじめ電界研磨装置に光学顕微鏡704を組み込んでおいてもよい 。すなわち,台610上に設置した支柱701に昇降機構702を取り付け,この昇降機構702から固定治具703を介して光学顕微鏡704を固定する 。このような構成によれば,W線502先端を光学顕微鏡704の視野位置まで引き上げることで,W線502先端の光学顕微鏡観察が可能になる 。このとき光学顕微鏡704にCCDカメラ(不図示)を組み合わせたものを使い,これをコンピュータ607に接続することで,光学顕微鏡像をコンピュータ607のモニタ上で観察することが可能となる 。これら光学顕微鏡による観察により,W線502先端の長さが規定量になるまでエッチングを行い,規定量になった段階で第2の電界研磨を終了する(ステップ306) 。
このステップS5では、所望する頂点角度を形成することを目的とする 。例えば、直径φ0 。03mmのW線502を母材として用いた場合、ステップS4で作成した第1の電界研磨で円錐状の先端の傾斜部分の長さが0 。1mmであったとすると,1V,100Hz,正弦波の交流電圧で10s間電解研磨することにより、傾斜部の長さを約60μmとすることができる 。このとき,先端直径はステップS4で形成した150nmよりも大きくなるが,この先端直径は以下に説明する第3の電界研磨によって精密に制御することができるため,第1および第2の電界研磨によって詳細に制御する必要はない 。なお,ここで述べたステップS5の一連の操作は,コンピュータ607にあらかじめプログラミングしておくことで,自動化することが可能となる 。
(ステップS6)ステップS5によって第2段階の電解研磨が終了した後、第3の電界研磨を行う 。この第3段階の電界研磨ではステップS5により形成した先端形状を所望の先端直径まで先鋭化させる。これを図4および図6を用いて説明する 。コンピュータ607に第3段階の電解研磨における制御パラメータを入力する(ステップ401) 。ここで入力する制御パラメータは,W線502と金電極606の間に印加する電圧,周波数,波形,およびNaOH溶液601中でのW線502先端の浸漬量,上下移動の振幅,速度,往復回数である 。この第3段階の電解研磨では、第1段階および第2段階の電解研磨と大きく異なり,電界研磨中にW線502先端をNaOH溶液601中で昇降機構605を用いて上下移動させることによる研磨を平行して行い、W線502の針先を所望の先端直径に成形する。このとき先端直径はNaOH溶液601中での上下移動回数によってコントロールする 。この研磨プロセスを図10を併用して簡単に説明する 。
なおこの図10では,説明に必要な要素以外の図示は省略した 。ステップS5で形成された円錐状のW線502先端のみをNaOH溶液601に浸す(ステップ402) 。この状態でW線502と金電極606の間に交流電圧を印加すると同時にNaOH溶液601中での上下移動を開始する 。これにより研磨が進行する 。W線502の先端直径は,このW線502先端の上下移動速度と振幅および回数とで規定される 。探針ユニット503を本発明で対象とする不良検査装置に搭載する場合,先端直径は検査するデバイスのサイズに合わせて形成する必要があるが,たとえば,直径100nmのプラグに触針する場合,W線502先端の直径が100nm以下となるまでエッチングすればよい 。この第3段階の電界研磨で印加する電圧は,エッチング中のW線502表面から水素ガスが発生しない程度に低くする 。この電圧は第1および第2段階の電界研磨のときの電圧よりもさらに低くなる 。これは水素ガスの発生を抑制することでNaOH溶液601の液面が激しく波立つことを防ぎ,この第3段階で形成されるW線502先端の形状を安定して再現よく成形する上ためである 。さらにこの段階でW線502先端の先鋭化のみを目的とするため,電圧を第2段階のそれよりも低くすることで,この段階のエッチングにより円錐状部分の長さが必要以上に短くならないようにする目的もある 。たとえば,印加する交流電圧を0 。25V,100Hz,正弦波とし,上下移動を速度1mm/s,振幅1mm,5往復とすることで,先端の先鋭化には充分な研磨がなされる一方で,頂点角度が変化するほど先端の傾斜部のエッチングは進行しないようにできる 。
さらに,エッチング中の研磨速度はほぼ一定であるため,研磨量はエッチング時間により制御することが可能となる 。このとき,上記したように印加する電圧を低くすると,研磨速度を遅くできるため,W線502先端直径の制御精度を研磨時間の制御によって簡単に高くすることが容易となる 。
W線502先端をNaOH溶液601中で一定回数上下移動させた後,電圧を遮断し(ステップ403),W線502先端を昇降機構605によってNaOH溶液601中から引き上げる(ステップ404) 。ここでW線502先端を光学顕微鏡もしくはSEMで観察することで,W線502の先端直径が規定量になったかどうかを測定する(ステップ405) 。このとき光学顕微鏡による観察は,探針ユニット503をプローブホルダ504と一緒に電界研磨装置から取り外して,別途用意した光学顕微鏡(不図示)かSEMによって観察してもよいが,図7に示すように,あらかじめ電界研磨装置に光学顕微鏡704を組み込んでおいてもよい 。すなわち,台610上に設置した支柱701に昇降機構702を取り付け,この昇降機構702から固定治具703を介して光学顕微鏡704を固定する 。このような構成によれば,W線502先端を光学顕微鏡704の視野位置まで引き上げることで,W線502先端の光学顕微鏡観察が可能になる 。このとき光学顕微鏡704にCCDカメラ(不図示)を組み合わせたものを使い,これをコンピュータ607に接続することで,光学顕微鏡像をコンピュータ607のモニタ上で観察することが可能となる 。これら光学顕微鏡もしくはSEMによる観察により,W線502の先端直径が規定量になるまでエッチングを行い,規定量になった段階で第3の電界研磨を終了する(ステップ406) 。これにより所望の探針ユニット503が完成するため,完成した探針ユニット503を不良検査装置に装着し使用する(ステップ407) 。
なお,ここで述べたステップS6のステップ405および407以外の一連の操作は,コンピュータ607にあらかじめプログラミングしておくことで,自動化することが可能となる 。
本実施例により詳細に説明した方法により,所望の先端直径と頂点角度を有するプローブが基材に固定された探針ユニットを形成することができる。このように、本実施例によれば、プローブの成形前に探針ユニットを組み立てるので、プローブを基材に固定する過程においてプローブの先端を損傷することを防止することができる。
また、探針母材を基材に組み付けた後に探針形状を成形するので、探針母材を基材に組み付けた後、電解研磨前に探針母材を所望の長さに切断することもできる。これにより、探針長さの再現性を向上することができる。また、所望の頂点角度と先端直径を得るための3段階の電解研磨と上下振動処理とによりプローブを製造するので、前述の不良検査装置に用いるに好適なプローブを製造することができる。たとえば,上記不良検査装置に上記探針を装着して,130nmノードの半導体デバイスのプラグに触針を行い,この半導体デバイスの電気特性を測定する場合,プラグの直径は約180nmである 。したがってこのプラグに触針するには,図11(a)に示すようにW線502先端の直径もおよそ180nmであることが必要となる 。さらに,このように先鋭化された探針をプラグに繰り返し触針する際に探針先端が変形したり破損したりしないために,探針の頂点角度はおよそ20度であることが望ましい 。さらに,90nmノードでは,プラグ直径は110nmであるから,W線502先端の直径もおよそ110nm,探針の頂点角度はおよそ20度以上であることが望ましい 。さらに,次世代65nmノードの半導体デバイスのプラグに触針を行い,この半導体デバイスの電気特性を測定する場合,プラグの直径は100nm以下である 。したがってこのプラグに触針するには,図11(b)に示すようにW線502先端の直径も100nm以下であることが必要となる 。さらに,このように先鋭化された探針をプラグに繰り返し触針する際に探針先端が変形したり破損したりしないために,探針の頂点角度はおよそ30度以上であることが望ましい 。
また、第2および第3段階の電解研磨を、第1段階よりも低い電圧によって行うので、所望の先端形状を安定して再現性よく形成することができる。なお、上記実施例では不良検査装置用のプローブを例に説明したが、上記のプローブの製造方法は他の用途のプローブに適用することもできる。すなわち、本発明は、3段階の電解研磨により所望の先端形状を有する探針を製造する方法を提供するものであり、上述した各種制御パラメータを変化することによって種々の探針形状を得ることができる。
また、上記実施形態では3段階の電解研磨を行う方法を示したが、4段階以上の電解研磨を行っても良い。
実施例2では,本発明の他の実施例を図12と図13を用いて説明する 。図12(a)は,本発明で作製した探針を搭載する不良検査装置901の構成を示す 。図12(a)において,不良検査装置901は,試料室907内に試料を保持する試料ホルダ902とこれを保持する試料ホルダ受け917とを含むステージとプローブユニット933を含むプローブステージ906を備える 。本発明で開示した基材とW線からなるプローブ903はこのプローブユニット933の先端に取り付けて使用する 。ここで試料は試料ホルダ902に固定されているが,薄片であるため,作図の都合上,図12(a)では不図示とした 。試料の検査のために試料ホルダ902に対向して走査電子顕微鏡(SEM)あるいは集束イオンビーム(FIB)装置などの,イオンポンプ944を備えた電子光学系装置904(荷電粒子装置)が試料室907の筐体に設けてある 。また,この電子光学系装置904に近接してプローブ粗寄せ画像取得装置910が設けてある 。電子光学系装置904からは試料の表面やプローブ(探針)903の動きを観察するための荷電粒子ビーム(電子やイオンビーム)が試料ホルダ902の方向に照射される 。
試料室907の筐体の上面部に電子光学系装置904に近接して並設されるプローブ粗寄せ画像取得装置910は,プローブ粗寄せ光学顕微鏡(光顕)と画像取得のためのCCDカメラとを備え,プローブ903の試料に対する粗寄せ状態を観察し,画像情報として取得することができる 。また,プローブ粗寄せ画像取得装置910は,縦方向のもの910Aばかりでなく,十字状配置とされた横方向配置のもの910Bが使用される 。この十字状配置によってプローブ903は上方および横方向より観察され得,粗寄せ状態を確実に把握される 。このとき,横方向からの粗寄せ画像の倍率は,上方からの粗寄せ画像の倍率よりも大きくして構成される 。これは,測定に際して,まず上方のプローブ粗寄せ画像取得装置910Aによってプローブ903同士を水平方向に近づける粗寄せを行うが,このとき複数のプローブ903を粗寄せ画像に捉える必要がある 。横方向からの粗寄せは横方向の粗寄せ画像を見ながらプローブ903を降下させて試料に接近させる 。この後に電子光学系装置904を用い,プローブ903先端と試料の焦点の合方を調べながらプローブ903を試料に接触させる動作を行う 。横方向からの粗寄せにおいてプローブ903と試料の間隔が小さいと,電子光学系装置904を用いたプローブ903と試料の接近動作にかかる時間を短くすることができる 。このため,横方向からの粗寄せ画像の倍率は,上方からの粗寄せ画像の倍率よりも大きくして構成される 。
ステージは,試料を保持する試料ホルダ902とこれを載置する試料ステージ950とこれを載置する大ステージ949および大ステージ949が移動するベース948を備える 。このステージは面板971を介して試料室907の側面に取付けられる 。面板971は,図13(a)に示すように,ガイド連結板971aと,コロを用いたガイド971bとを介して試料室907に取付けられる 。ここで図13(a)の上図は上面図,下図は側面図である 。図13(b)に示すように,ステージのメンテナンスやプローブユニットの交換を行うときはガイド971bに沿ってステージを引出す 。図12(a)の試料室907の下部に取付けられたガイドブロック948aは電子光学系装置904に対するステージの垂直方向の位置決めに用いられ,また,ステージを試料室907から引出すときの案内をも行う 。ガイドブロック948aの上部にはベース948の底部との間ですべり易い高分子材料等の摺動材948bが接着されている 。
プローブステージ906は,プローブ903を保持するプローブホルダ931を備えたプローブユニット933,これを保持するプローブユニットベース934およびプローブユニットベース934を大ステージ949につなぐプローブユニット台935を備える 。
プローブユニット933はx,y,zテーブル(不図示)を備え,3次元方向へプローブ903を移動させることができる 。
ベース948は面板971に固定部材947により固定される 。試料室907には試料交換室908と,プローブ交換室909とが設けてある 。
面板971には,プローブユニット933のx,y,zテーブルの動作を制御する信号と,試料ステージ950のx,y,zテーブル961,962,963,963aの動作を制御する信号を試料室907の外部から送るために,フィールドスルーが設けられている 。
試料交換室908の内部と試料室907の内部とはゲートバルブ921を介して接続される 。試料交換室908の内部はドライポンプ(DP)952に接続され,真空処理がなされる 。これにより,試料室907の真空を維持しながら搬送手段929によって試料を保持した試料ホルダ902の交換を行い得る 。なお,図12(a)では,作図上の都合で試料交換室908が試料室907の右側面に接続されているように図示してあるが,実際には,図13(a)に示したように,電子光学系装置904の下方のステージに載置しやすいように,図12(a)の手前方向の試料室907の側面に設けられている 。
試料室907の筐体の上面部には電子光学装置904およびプローブ粗寄せ画像取得装置910Aに並設し,かつプローブ粗寄せ画像取得装置910Aに近接してプローブ交換室909が設けてある 。プローブ交換室909の内部は試料室907の内部とゲートバルブ923を介して接続される 。プローブ交換室909はターボ分子ポンプ(TMP)951およびこれに連結されたDP952に接続され,真空処理がなされる 。試料室907の高真空を維持しながら交換手段955によってプローブユニット931の交換がなされる 。
試料室907には,TMP911がゲートバルブ953を介して接続され,このTMP911は,さらにDP912に接続される 。試料室907の筐体は,一点鎖線で示す架台925によって支持される 。
プローブユニット制御部およびステージ制御部からなる制御装置913およびTMP911およびDP912による高真空処理を制御する他の制御装置913Aが設けてある 。制御装置913AはTMP951,DP952をも制御する 。
さらに,不良検査装置901は,画像表示部915および画像表示制御部916を備えたディスプレイ装置914を備え,画像表示制御部916からのプローブ903およびステージ操作信号は,プローブユニット制御部およびステージ制御部に伝えられ,プローブユニット933およびステージ,大ステージ949の制御がなされる 。
さらに,不良検査装置901は,画像表示部982および画像表示制御部983を備えたCAD用WS981を備えている 。このCAD用WS981はディスプレイ装置914に接続されており,必要に応じてCAD像データをディスプレイ装置914に伝送する 。
プローブ交換するときは,プローブユニット933のyテーブル,xテーブルを所定の位置(例えば後端)に,そしてzテーブルを所定の位置(例えば上端まで)移動させた後に行う 。
電子光学系装置904からの画像情報を表示する画像表示部915に測定したい試料の部位,すなわちプローブ903を接触させたい部位を,試料ステージ950を移動させて表示し,その部位にプローブ903と試料を見ながら,接触させたい試料の部位にプローブ903をプローブユニット933のx,y,zテーブルを動作させて接触させることを行う 。
本発明では,プローブ903およびステージの駆動装置は特に限定しないが,たとえばプローブの駆動機構にはピエゾ素子を利用したものや,DCモータ,超音波モータなどが利用される 。またステージの駆動機構にはパルスモータ,DCモータ,超音波モータなどが利用される 。
以下,装置の主要要素の構成および動作について説明する 。
1 。装置の主要要素の構成および動作
(1)ステージ
ステージの詳細図を図12(b),(c),(d)に示す 。ステージは大ステージ949と試料ステージ950を備える 。
(a)試料ステージ950
試料ステージ950は,yテーブル962,xテーブル961,およびzテーブル963,963aを備え,それぞれのテーブルは駆動機構によってy,xおよびz方向に移動させられる 。ここで試料ステージ950が,z(垂直)方向への駆動手段を備えていることにより,xy方向への大ステージ949および試料ステージ950の移動の前に,z方向に試料ステージ950を下げておくことで,試料902aと電子銃904の先端部との機械的な干渉を避けられる効果がある 。さらに,実際,本実施例を用いてSEM観察を行う場合に,z方向に試料ステージ950を上げることで,電子銃904の先端から試料902aまでのワーキングディスタンスを小さくすることができ,これによってSEMの空間分解能を向上させることができる効果がある 。本実施例では,z方向の駆動手段を試料ステージ950に組み込んだが,大ステージ949に組み込んでもよいし,その両方に組み込んでもよく,これによっても同様の効果が得られる 。
y,xテーブル962,961の移動は試料室907内に置かれたDCモータでボールねじを駆動することにより行い,案内はクロスローラ(不図示)でなされる 。zテーブル963の移動は,図12(c)に示すように,zテーブル963の移動は,zテーブル963aに取り付けられたDCモータ963bでかさ歯車963g,963hを介してシャフト963c,963dによりボールねじ963eを駆動することにより行う 。zテーブルの案内はクロスローラ(不図示)でなされる 。図12(a)および図12(b)に示すように,zテーブル963の上に取り付けられた試料ホルダ受け917に試料ホルダ902および試料902aが固定される 。従って,試料902aは電子ビームに対してx,y,z方向に移動される 。zテーブル963は,測定位置,試料交換位置,およびプローブ交換位置を持つ 。測定位置はプローブ903を試料902aに接触させる位置であり,試料交換位置は測定位置から下がった位置,プローブ交換位置はさらに下がった位置である 。この位置にすることによってプローブ903および試料902a交換時に試料902aとプローブ903との衝突が防止される 。さらに,これらの動作を行う場合,試料ステージ950に,たとえばリニアスケールやエンコーダなどの計測素子を配し,移動距離を定量的に計測することで,より正確でかつ再現性のよい移動が可能となる 。計測素子の取り付け位置の一例を図12(b)および図12(c)に示す 。xテーブル961,yテーブル962については,図12(b)に示すようにリニアスケールを取り付けることで可能となる 。ここで図12(b)の上部に側面図を,下部にAA'から見た上面図を示す 。リニアスケールは,xテーブル961,yテーブル962に取り付けたミラー961a,962aおよび測定素子961b,962bからなる 。図12(c)のzテーブル963の移動距離の測定には,シャフト963cにエンコーダ963fを取り付けることで可能となる 。ここでは,移動距離測定に,zテーブル963についてはDCモータの回転角を測定するエンコーダを,およびxテーブル961,yテーブル962についてはリニアスケールを用いたが,すべてエンコーダでもよいし,すべてリニアスケールでもよいし,またその組み合わせでもよい 。
SEM観察をする場合,試料ステージ950に取り付けられた試料902aは試料ステージ950や試料室907から電気的に絶縁した方がよい 。これにより,電気的なノイズやSEM観察に伴うチャージアップの影響を防ぐ効果がある 。さらに本発明の場合,試料902aの電気特性を測定するため,同様に試料902aを電気的なノイズやSEM観察に伴うチャージアップの影響から防ぐことが可能となる効果がある 。電気的絶縁のためにはたとえば図12(d)に示したように,試料ホルダ受け917とzテーブル963との間に絶縁材918を配し,試料902aを保持するホルダ受け917をケーブル920につなぎ,ケーブル920を固定部材947から面板971を介して真空外へと導き,切り替えスイッチ919を介してグランド端子へ導けばよい 。このような構成によれば,SEM観察中に切り替えスイッチ919により試料902aをグランドへつなぐことで,上記ノイズやチャージアップの影響を受けないようにすることが可能になる 。さらに,この切り替えスイッチ919を介してグランドではなく,電気特性計測装置につなぐことで,たとえば試料902aの吸収電流値といった電気特性測定を試料ステージ950や試料室907からのノイズの影響を受けないで測定することが可能になる 。
さらに,本実施例では,プローブホルダ931および試料ホルダ受け917にガード電極およびグランド電極を配し,三相同軸ケーブルによってプローブ903および試料902aで検出される信号を真空外へ導いてもよい 。これによってプローブ903および試料902aの電気的な絶縁効果が向上する効果がある 。
(b)大ステージ949
図12(a)および図12(b)に示すように,大ステージ949はyテーブル965,およびxテーブル964からなり,駆動装置(不図示)によってy方向およびx方向に移動される 。試料ステージ950は大ステージ949上に載置されて駆動される 。
図12(a)に示すように,大ステージ949にはプローブステージ906を構成するプローブユニット933と,これを保持するプローブユニットベース934,プローブユニット台935が載置される 。プローブユニット933は,y方向,x方向およびz方向に移動される 。これによってプローブユニット933に保持されるプローブホルダ931が移動され,その先端に把持されるプローブ903がy方向,x方向およびz方向に移動される 。
大ステージ949は,ベース948上を移動され,試料ステージ950は大ステージ949上を移動される 。電子光学装置904,プローブ粗寄せ画像取得装置910Aおよびプローブ交換室909は試料室907の筐体の上面部に並設してあるので,移動機構は試料902aとプローブ903とをプローブ粗寄せ画像取得位置と,SEM観測位置とプローブ交換位置とに移動させることができる 。すなわち,移動機構は,ステージ(試料ステージ950とプローブステージ906)をプローブ粗寄せ画像取得装置10の垂直方向の位置と電子光学系装置4の垂直方向の位置と,そしてプローブ交換室9の垂直方向の位置との間を移動させることができる 。
従って,試料902aおよびプローブ903は,プローブ粗寄せ画像取得装置910の垂直方向の位置と電子光学系装置904の垂直方向の位置と,そしてプローブ交換室909の垂直方向の位置との間を移動させられる 。
本発明では,ベース948上の移動を高真空を維持しながら行うことができるという特徴がある 。このような移動方法を採用することによって,試料902aに対するプローブ903の粗寄せ,および高精度位置決めを迅速に,かつ容易に行い得る 。さらに,プローブ903の交換に当たっても高真空を維持しながら行うことができ,プローブ903の交換を迅速に,かつ容易に行い得る 。
従って,移動機構は,試料902aおよびプローブ903を,電子光学系装置904に並列して設けられたプローブ粗寄せ画像取得装置910の直下位置から電子光学系装置904の直下位置に移動させることを高真空を維持しながら行うことができる 。
(3)走査電子顕微鏡(SEM)
電子光学系装置904の一例であり,プローブ903を試料902aの目的とする場所に接触させるための観察手段に用い,試料室907の上部に配置される 。真空排気はイオンポンプ944でなされる 。
(4)試料室907
試料室907は上蓋と筐体である試料室ケースからなり,試料室ケースにはその側面に固定部材947を介して面板971にベース948が取り付けられ,試料室907内の大ステージ949の上にプローブユニット933が載せられ,他の側面に試料交換室908が取り付けられる 。上蓋にはSEMの電子光学系装置904,プローブ粗寄せ画像取得装置910,プローブ交換室909が取り付けられる 。試料室907は架台925に取り付けられた除振マウントの上に取り付けられた荷重板の上に固定される 。試料室907はTMP911とDP912により真空排気される 。
(5)プローブ粗寄せ用光顕,CCDカメラ,プローブ粗寄せ画像取得装置
電気特性を測定する試料902aはたとえば半導体であり,通常ソース,ドレイン,ゲート,ウェルにつながるプラグにプローブ903を接触させる 。プラグは小さいもので直径数10nmの大きさであり,これにプローブを接触させるためには分解能の高いSEMが必要である 。しかし,半導体試料に電子ビームを照射すると電子ビームによりダメージを受ける恐れがあり,できるだけビームの照射時間を短くすることが望ましい 。そのため,プローブ粗寄せ画像取得装置910の検出値に基づいてあらかじめ複数のプローブを水平方向に近づけ,垂直方向は試料表面に近づけておくことを行う 。プローブ粗寄せ光顕とそれに取り付けられたCCDカメラから得られる像を画像表示部915のモニタ上に表示し,この画像を見ながらこの作業を行う 。
モニタ上の倍率はプローブ903同士をできるだけ近づけ,かつプローブ903と試料902aを一つの画面に捕らえるため数10倍となっている 。
プローブ粗寄せ光顕に隣接して光源が配置される 。プローブ粗寄せ光顕とCCDカメラによる観察と,光源からの光の試料室への導入は図12(a)に示したのぞき窓939を通して行う 。
(6)試料交換室908
試料交換室908は試料室907の真空を破らずに試料902aを交換するために設けられ,DP952で真空排気される 。試料交換室908はゲートバルブ921で試料室907と仕切られる 。試料902aを導入する場合は試料902aを接着した試料ホルダ902に設けられたメネジに試料902aおよび試料ホルダ902の搬送手段929である交換棒先端のオネジをねじ込み,ゲートバルブ921を開けて,試料ステージ950のzテーブル963の上端に取り付けられたホルダ受け917に挿入することによって行われる 。試料902aを取り出すときはこの逆の作業を行う 。これにより試料交換時間の短縮が図られる 。
(7)プローブ交換室909
プローブ交換室909は試料室907の真空を破らずにプローブ903を交換するために設けられ,プローブ交換時間を短縮するためのものである 。プローブ交換室909はゲートバルブ923で試料室907と仕切られる 。プローブ交換室909はTMP951とDP952で真空排気される 。TMP951を用いたのはプローブ交換室909が大きいのでDP952だけで排気すると,プローブ交換室909の圧力が高い状態でゲートバルブ923を開けることになり,交換後の試料室907の圧力がもとの値に回復する時間が長くなるためである 。
2 。制御系
SEM,プローブユニット933,ステージ各部の制御は制御装置913に内蔵するそれぞれの制御回路とコンピュータを使って制御する 。また,SEM,プローブユニット933,ステージは各操作パネルおよびモニタ上のGUIどちらでも操作が可能である 。
制御装置913は,各ステージの位置を制御するためのステージ制御部,プローブユニット933をステージと独立に駆動するためのプローブ制御部を備える 。画像制御部916は2次電子検出器制御部,電子ビーム照射光学系の制御部などを含んでいる 。この他,計算処理部は,ディスプレイ装置914の制御部と一体となってプローブホルダ931や試料902a,および試料902aへのプローブ903の触針状況などを画像として表示する機能を有する 。
さらに,画像表示部の操作用画面を操作することにより,操作信号を画像表示制御部を通してプローブユニット制御部,ステージ制御部に与え,プローブユニット933とステージを移動および位置決めさせる 。これとは別に,ジョイスティックを有する操作パネルを用いてプローブユニット33およびステージを移動し位置決めさせることもできる 。
(1)SEM
電子銃で発生した電子ビームは集束レンズ,対物レンズを通して試料902aに照射され,試料902aから発生した2次電子を2次電子検出器で検出し,その信号をディスプレイ内で種々の電気的処理を行い,ディスプレイ装置914の画像表示部915上のモニタに試料表面の画像を映し出す 。
(2)プローブユニット933
プローブユニット933のx,y,zテーブルの動作を制御する信号は,図12(a)に示したように架台925内の制御回路913の信号をステージの面板971に取り付けられたフィールドスルーを介して試料室907内のプローブユニット933に与えられる 。
プローブホルダ931に取り付けられたプローブ903を通して試料902aに与えられる入力信号,また試料902aから得られる出力信号は試料室907に取り付けられた3層同軸ハーメチックコネクタを介してたとえば半導体パラメータアナライザに入出力される 。
(3)ステージ
ステージ上の試料ステージ950のx,y,zテーブル961,962,963,963aの動作を制御する信号は,架台925内の制御回路の信号を面板971に取り付けられたフィールドスルーを介して試料室907内の試料ステージ950に与えられる 。
3 。ディスプレイ装置914
ディスプレイ装置914は,プローブ粗寄せ画像取得装置910で取得した粗寄せ画像および電子光学系装置904で取得したプローブ903の試料902aへの触針画像を表示する 。すなわち,プローブ操作画面および操作手順内容を示す操作手順画面を表示する 。
ユーザは,操作手順画面に表示された操作手順に従って,粗寄せ画像および触針画像を見ながら試料902aおよびプローブ903を高精度に位置決めすることを行う 。
4 。CAD用ワークステーション981
不良検査装置901は,画像表示部982および画像表示制御部983を備えたCAD用WS981を備えている 。このCAD用WS981はディスプレイ装置914に接続されており,必要に応じてCAD像データをディスプレイ装置914に伝送する 。
以上のような構成によれば,電子光学系装置904からの画像情報を表示する画像表示部915に測定したい試料902aの部位,すなわちプローブ903を接触させたい部位を試料ステージ950を移動させて表示し,その部位にプローブ903と試料902のSEM像を見ながら,接触させたい試料902aの部位にプローブユニット933,すなわちプローブ903をx,y,z方向に動作させて接触させることを行うことができる 。ここで接触させたい試料902aに形成されているプラグ(不図示)の直径が100nm以下のとき,プローブ903の先端直径を100nm以下とし,その頂点角度を30度とすることで,プローブ903先端が変形したり破損したりせずにプラグへの繰り返し触針が可能となる 。
さらに,本実施例によれば,CAD情報を参照しながら,電子光学系装置904からの画像情報を表示する画像表示部915に測定したい試料902aの部位,すなわちプローブ903を接触させたい部位を試料ステージ950を移動させて表示し,その部位にプローブ903と試料902のSEM像およびCAD像を見ながら,接触させたい試料902aの部位にプローブユニット933,すなわちプローブ903をx,y,z方向に動作させて接触させることを行うことができる 。
さらに,本実施例によれば,図12(b)に示したように,試料ステージ950にリニアスケールやエンコーダを組み込むことよって,試料ステージ950の移動精度の向上および定量化が可能になるため,より精度の高いCADナビが可能となる効果がある 。
さらに,本構成によれば,EBAC測定も可能となる 。ここでEBAC測定を行う場合,プローブ903もしくは試料902aにより計測される吸収電流の値は非常に微小であることが多い 。そのため検出された信号がノイズの影響を受け,劣化する場合がある 。この場合には,試料902aおよびプローブ903から直接電気特性計測装置に接続せずに,試料902aおよびプローブ903と電気特性計測装置との配線間のうち試料902およびプローブ903の近傍にそれぞれプリアンプを配し,プローブ903および試料902aで検出される微小電流を増幅してから,電気特性計測装置に送信すればよい 。図13(b)にプローブ903で検出される吸収電流信号をプリアンプによって増幅するための構成を示す 。図13(b)において,プローブ903で検出された信号はケーブル1001を通じてプリアンプ1002に伝送される 。ここで増幅された信号は,ケーブル1003から面板971に設けられたハーメチックコネクタを介して真空外へと導かれる 。ここでケーブル1003は中継端子1004によって取り付け台1005に固定されている 。またプリアンプ1002も取り付け台1005に取り付けられている 。さらにこの取り付け台1005はプローブユニットベース934に固定されている 。この固定はプローブユニットベース934に限定される必要はなく,試料およびプローブの近傍に配置できるのであれば,他の固定台を設け,そこに固定すればよい 。さらに,図13(b)にはプローブからの信号を増幅するためのプリアンプの構成を示したが,試料からの信号を増幅する場合も同様の構成により行えばよい 。さらに,EBAC測定をする場合としない場合とでプローブもしくは試料からの信号をプリアンプに接続したり,遮断したりしてもよいが,図13(b)に示したように,あらかじめプリアンプを搭載したプローブステージとプリアンプを搭載してないプローブステージを交換して利用してもよい 。これによって,微小電流のノイズからの影響を低減した状態でEBAC測定ができる効果がある 。
さらに,本実施例では,SEM像およびEBAC像の視野変化に追従して,表示されるCAD像を更新する機能を備えることで,本実施例の不良検査装置においては,プロービング時における装置ユーザの負担が非常に低減される 。
さらに,本実施例では,不良検査で使用するプローブ903の数は一つで済む場合もあるが,複数本必要な場合がある 。例えば,複数配線の断線を検査する場合などは,複数のプラグへの触針を行うことで一度に検査可能となる 。
さらに,本実施例の不良検査装置は,図12(a)では2本のプローブ903しか使用されてないように見えるが,実際にはもっと複数のプローブが使用される場合もある 。このとき,触針対象となるプラグや配線の形状が複数存在する場合,プローブ先端の形状を複数種類用意し,必要な形状を有するプローブを組み合わせて使ってもよい 。
さらに,本実施例では,SEM像とCAD像もしくはEBAC像とCAD像とを重ねて表示することにより(不図示),最終的にプローブをマニュアル触針させる際,および,断線位置の推定において,装置ユーザの装置の使い勝手がさらに向上する 。
さらに,本実施例では,被検査領域を示す矢印を低倍率CAD像上に示すことにより(不図示),装置ユーザがマニュアル操作でプローブを移動する際の使い勝手を向上することが可能となる 。
さらに,本実施例では,SEM像とEBAC像を得ることもできるが,これら画像はディスプレイ装置914備えられている画像表示手段915に表示させることができる 。このときディスプレイ装置914に備えられた画像表示手段915の有する操作画面にSEM像とEBAC像とCAD像のうち任意のものもしくは全部を表示させることができる 。ここで操作画面に画面切り替えアイコンを備えることで,任意の像の選択表示もしくは全表示,重ね合わせ表示などを可能にすることもできる 。
さらに本実施例では,ディスプレイ装置914とCAD用ワークステーション981や他の制御部を別々のコンピュータとして構成したが,これらを統合し一台のコンピュータで構成してもよい 。
なお本発明では,試料の一例として半導体を挙げたが,局所的な電気特性を測定する目的であれば半導体以外の試料の計測に本発明の装置を使ってもよい 。たとえば磁気ヘッドの局所的な絶縁抵抗の測定などに使ってもよい 。
プローブと荷電粒子線装置とを組み合わせた不良検査装置において,プローブ先端形状を触針する試料の対象のサイズに適した形状を形成することで,繰り返し触針に対して充分な機械的耐性を有する不良検査装置構成を提案する 。さらに本発明により,プローブを触針位置にプロービングする際のユーザ利便性が顕著に向上する 。
プローブの製造方法を示す工程図である。 プローブの製造方法を示す工程図(ステップS4)である。 プローブの製造方法を示す工程図(ステップS5)である。 プローブの製造方法を示す工程図(ステップS5)である。 プローブの製造方法を示す図である。 プローブの電界研磨による製造方法および装置を示す図である。 プローブの電界研磨による製造方法および装置を示す図である。 プローブの製造方法における電界研磨の過程を示す概念図である。 プローブの製造方法における電界研磨の過程を示す概念図である。 プローブの製造方法における電界研磨の過程を示す概念図である。 作製したプローブの一例を示す図である。 不良検査装置の構成例とその詳細図である。 不良検査装置の構成例とその詳細図である。 不良検査装置の構成例とその詳細図である。 不良検査装置の構成例とその詳細図である。 不良検査装置の構成例とその詳細図である。 不良検査装置の構成例とその詳細図である。
符号の説明
501:基材,502:W線,503:プローブ,504:プローブホルダ,601:NaOH溶液,602:テフロン(登録商標)容器,603:ホルダ受け,604:固定治具,605:昇降機構,606:金電極,607:コンピュータ,608:電界研磨用電源,609:支柱,610:台,701:支柱,702:昇降機構,703:固定治具,704:光学顕微鏡。

Claims (7)

  1. 基材と、前記基材に固定された探針とを有する探針ユニットの製造方法であって、電解研磨と上記電界研磨中に電解液中で上記探針先端を上下移動させることにより前記基材に固定された探針母材の先端を研磨する電解研磨工程を有することを特徴とする探針ユニットの製造方法。
  2. 請求項1記載の探針ユニット製造方法において、前記電解研磨工程は、第1の電圧を印加して前記探針母材を電解研磨する第1の電解研磨工程と、前記第1の電圧より低い第2の電圧を印加して前記探針母材を電解研磨する第2の電解研磨工程と,第1および第2よりも低い第3の電圧を印加して前記探針母材を電界研磨する第3の電界研磨工程において,前記第3の電界研磨工程に並行して前記探針の先端を前記電解液中で上下移動させることを特徴とする探針ユニットの製造方法。
  3. 基材と,
    前記基材に固定された探針とからなる探針ユニットと,
    前記探針ユニットを固定する探針ホルダと,
    前記探針ホルダを固定するホルダ受けと,
    前記探針ユニットと前記探針ホルダと前記ホルダ受けとを一体として駆動する駆動手段と,
    電界研磨液と,
    前記電界研磨液をためる容器と,
    前記容器内の前記電解液中に設置される電極と,
    前記探針ユニットと前記電極との間に電位を印加する電源と,
    前記駆動手段と前記電源を制御するための制御コンピュータとを備えたことを特徴とする前記探針ユニットの製造装置。
  4. 請求項3記載の探針ユニット製造装置において,
    前記探針の先端形状を測定するための観察手段を備えたことを特徴とする前記探針ユニットの製造装置。
  5. 請求項4記載の前記探針の先端形状を測定する観察装置として光学顕微鏡を用いることを特徴とする前記探針ユニットの製造装置。
  6. 請求項1から請求項5記載の前記探針ユニット製造装置において,電界研磨溶液として水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム溶液を用いることを特徴とする前記探針ユニットの製造装置。
  7. 少なくとも1つ以上のプローブと,
    該プローブを駆動する第1の駆動手段と,
    試料を保持する試料ステージと,
    該試料ステージを移動する第2の駆動手段と,
    前記試料ステージと前記プローブとを一体として駆動する第3の駆動手段と,
    前記第1の駆動手段,第2の駆動手段及び第3の駆動手段とを制御する制御手段と,
    前記試料に対して荷電粒子線を照射する手段と,
    照射された荷電粒子線に起因して発生する2次的な荷電粒子線を検出して前記試料の画像を取得する手段と,
    前記画像を表示する表示手段と,前記画像の任意箇所を指定するための入力手段とを備えた荷電粒子線装置において,
    前記プローブ先端の頂点角度が20度以上であることを特徴とする荷電粒子線装置。
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