JPH0943256A - 走査型顕微鏡用金属探針の製造方法 - Google Patents
走査型顕微鏡用金属探針の製造方法Info
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- JPH0943256A JPH0943256A JP7197621A JP19762195A JPH0943256A JP H0943256 A JPH0943256 A JP H0943256A JP 7197621 A JP7197621 A JP 7197621A JP 19762195 A JP19762195 A JP 19762195A JP H0943256 A JPH0943256 A JP H0943256A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の課題は、探針の素材を取扱い易い電
解液を用いて非常に簡易な方法で電解し、所望の先端形
状有し、かつ、所望の長さを有するよう製造することで
ある。 【解決手段】 導電体からなる探針用素材の一端側を電
解液中に浸して電解研磨することで前記素材の一端を尖
鋭化する走査型顕微鏡用金属探針の製造方法において、
その探針用素材1と電解液2中との間に、電流値を検出
し、かつ所定の第1電圧を印加する第1研磨工程を行
い、更に探針用素材1と電解液2中との間の電流値を検
出し、かつ前記第1電圧よりも小さい第2電圧を印加す
る第2研磨工程を行うことで所望の先端形状を得る。
解液を用いて非常に簡易な方法で電解し、所望の先端形
状有し、かつ、所望の長さを有するよう製造することで
ある。 【解決手段】 導電体からなる探針用素材の一端側を電
解液中に浸して電解研磨することで前記素材の一端を尖
鋭化する走査型顕微鏡用金属探針の製造方法において、
その探針用素材1と電解液2中との間に、電流値を検出
し、かつ所定の第1電圧を印加する第1研磨工程を行
い、更に探針用素材1と電解液2中との間の電流値を検
出し、かつ前記第1電圧よりも小さい第2電圧を印加す
る第2研磨工程を行うことで所望の先端形状を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料の表面状態を
観察する走査型トンネル顕微鏡(以下、STMと略記す
る)等に使用される走査型トンネル顕微鏡用金属探針の
発明に関する。
観察する走査型トンネル顕微鏡(以下、STMと略記す
る)等に使用される走査型トンネル顕微鏡用金属探針の
発明に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、試料の表面を原子オーダーで観察
する装置として、走査型トンネル顕微鏡(STM)が開
発され注目されている。導電性試料と金属探針とを1n
m程度の距離に接近させ、試料と探針との間にバイアス
電圧をかけると、両者の間にトンネル電流が流れる。S
TMは、このトンネル電流が試料と探針間の距離に敏感
に依存することを利用しており、探針または試料を2次
元(XY方向)に走査してその際のトンネル電流が一定
となるように探針をZ方向に制御する。そして、Z方向
の制御信号を検出することで試料表面の起伏を原子オー
ダーの分解能で観察(測定)するものである。また、こ
のSTMを応用した装置として、走査型トンネル分光装
置(STS)、原子間力顕微鏡(AFM)、近接場光学
顕微鏡(NFOSM)等が知られている。これらSTM
及びその応用装置に共通する要素技術の中で、探針製作
技術が最重要視されている。
する装置として、走査型トンネル顕微鏡(STM)が開
発され注目されている。導電性試料と金属探針とを1n
m程度の距離に接近させ、試料と探針との間にバイアス
電圧をかけると、両者の間にトンネル電流が流れる。S
TMは、このトンネル電流が試料と探針間の距離に敏感
に依存することを利用しており、探針または試料を2次
元(XY方向)に走査してその際のトンネル電流が一定
となるように探針をZ方向に制御する。そして、Z方向
の制御信号を検出することで試料表面の起伏を原子オー
ダーの分解能で観察(測定)するものである。また、こ
のSTMを応用した装置として、走査型トンネル分光装
置(STS)、原子間力顕微鏡(AFM)、近接場光学
顕微鏡(NFOSM)等が知られている。これらSTM
及びその応用装置に共通する要素技術の中で、探針製作
技術が最重要視されている。
【0003】STMにおいて、高分解能の表面像を得る
ためには、探針が以下の条件を満たしていることが必要
である。 探針先端の曲率半径が50nm程度であること(でき
るだけ小さいこと)。
ためには、探針が以下の条件を満たしていることが必要
である。 探針先端の曲率半径が50nm程度であること(でき
るだけ小さいこと)。
【0004】探針表面が酸化していないこと。 従来のSTM用探針としては、W(タングステン)、P
t(プラチナ)、Ir(イリジウム)、Pt−Ir(プラチ
ナーイリジウム)合金等の金属線が用いられている。W
は水酸化カリウム水溶液等を用いた電解研磨法により容
易に先端を先鋭化することができ、上記の条件を達成
することは容易であるが、Wは非常に酸化しやすく探針
表面に不働態化膜が生成するための条件を満たさな
い。そこで、の条件を満たすような安定な金属である
プラチナ(Pt)、プラチナ−イリジウム合金(Pt−
Ir合金)等の金属線もSTM用探針として用いられて
いる。上記の条件を満たすために、PtやPt−Ir
の金属線を機械研磨または電解研磨を行っている。機械
研磨は製作時間は非常に短いが、再現性よく同一形状の
探針を得ることができないため、現在は電解研磨が主流
となっている。電解液としては、シアン化物溶液・王水
・燐酸混酸が報告されている。STMの探針に用いる物
質が非常に安定であるため、電解研磨は非常に困難であ
る。従って、電解液として、有毒なシアン化物溶液や、
取扱いの危険な王水・燐酸混酸を用いることが多かっ
た。しかし、これらの電解液は、非常に高い毒性を有し
ている。そこで、取扱いが比較的簡易な塩化カルシウム
系溶液を用いた電解液膜研磨も知られている。
t(プラチナ)、Ir(イリジウム)、Pt−Ir(プラチ
ナーイリジウム)合金等の金属線が用いられている。W
は水酸化カリウム水溶液等を用いた電解研磨法により容
易に先端を先鋭化することができ、上記の条件を達成
することは容易であるが、Wは非常に酸化しやすく探針
表面に不働態化膜が生成するための条件を満たさな
い。そこで、の条件を満たすような安定な金属である
プラチナ(Pt)、プラチナ−イリジウム合金(Pt−
Ir合金)等の金属線もSTM用探針として用いられて
いる。上記の条件を満たすために、PtやPt−Ir
の金属線を機械研磨または電解研磨を行っている。機械
研磨は製作時間は非常に短いが、再現性よく同一形状の
探針を得ることができないため、現在は電解研磨が主流
となっている。電解液としては、シアン化物溶液・王水
・燐酸混酸が報告されている。STMの探針に用いる物
質が非常に安定であるため、電解研磨は非常に困難であ
る。従って、電解液として、有毒なシアン化物溶液や、
取扱いの危険な王水・燐酸混酸を用いることが多かっ
た。しかし、これらの電解液は、非常に高い毒性を有し
ている。そこで、取扱いが比較的簡易な塩化カルシウム
系溶液を用いた電解液膜研磨も知られている。
【0005】ところで、STMは非常に高分解能である
が、その反面、測定領域(観察可能な面積)が10μm
四方程度と非常に小さく、試料の中から任意の微小な測
定領域を特定して観察することが難しいという問題があ
った。そこで、STMの探針と試料の目的とする領域と
の位置合わせを容易に行うことができるように、光学顕
微鏡や電子顕微鏡とSTMとを組み合わせた複合型顕微
鏡が提案されている。
が、その反面、測定領域(観察可能な面積)が10μm
四方程度と非常に小さく、試料の中から任意の微小な測
定領域を特定して観察することが難しいという問題があ
った。そこで、STMの探針と試料の目的とする領域と
の位置合わせを容易に行うことができるように、光学顕
微鏡や電子顕微鏡とSTMとを組み合わせた複合型顕微
鏡が提案されている。
【0006】図5は、光学顕微鏡とSTMとを組み合わ
せた複合型顕微鏡の主要部の概略構成図である。この複
合型顕微鏡では、光学顕微鏡の光軸31と探針保持部3
4に保持されたSTMの探針32の軸とが一致した構成
になっており、これにより試料33のSTMの観察領域
を光学顕微鏡によって観察できるようになっている。こ
のような複合型顕微鏡の場合、STMの探針の位置を正
確に観察するためには、STMの探針が光学顕微鏡や電
子顕微鏡の焦点の移動可能な範囲内に位置するように設
定しなければならない。しかし、複合型顕微鏡の構造
は、STMと光学顕微鏡や電子顕微鏡を組み合わせるこ
とで複雑になっており、焦点を大幅に移動する機構をさ
らに組み込むことは構造上困難であった。
せた複合型顕微鏡の主要部の概略構成図である。この複
合型顕微鏡では、光学顕微鏡の光軸31と探針保持部3
4に保持されたSTMの探針32の軸とが一致した構成
になっており、これにより試料33のSTMの観察領域
を光学顕微鏡によって観察できるようになっている。こ
のような複合型顕微鏡の場合、STMの探針の位置を正
確に観察するためには、STMの探針が光学顕微鏡や電
子顕微鏡の焦点の移動可能な範囲内に位置するように設
定しなければならない。しかし、複合型顕微鏡の構造
は、STMと光学顕微鏡や電子顕微鏡を組み合わせるこ
とで複雑になっており、焦点を大幅に移動する機構をさ
らに組み込むことは構造上困難であった。
【0007】そこで、STMの探針としての所望の長さ
より長い素材を用意してその先端を電解研磨によって尖
鋭化し、その後、探針の他端側(尖鋭化していない側)
を切断することで所望の長さとなるように調整してい
た。このようにして探針の長さをほぼ一定に揃えること
により、探針を探針保持部に装着すると、この探針の先
端が常に光学顕微鏡や電子顕微鏡の焦点の移動可能な範
囲内に入るようにしていた。
より長い素材を用意してその先端を電解研磨によって尖
鋭化し、その後、探針の他端側(尖鋭化していない側)
を切断することで所望の長さとなるように調整してい
た。このようにして探針の長さをほぼ一定に揃えること
により、探針を探針保持部に装着すると、この探針の先
端が常に光学顕微鏡や電子顕微鏡の焦点の移動可能な範
囲内に入るようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電解液
として塩化カルシウム・塩酸混合水溶液を用いた場合
は、所定の形状を得るために、長時間電解研磨を行う必
要があり、そして電解研磨中は研磨の進行具合を顕微鏡
で観察しながら行うため、電解液より探針を出したり入
れたりしていたため、製作工程が複雑であるという問題
が発生していた。
として塩化カルシウム・塩酸混合水溶液を用いた場合
は、所定の形状を得るために、長時間電解研磨を行う必
要があり、そして電解研磨中は研磨の進行具合を顕微鏡
で観察しながら行うため、電解液より探針を出したり入
れたりしていたため、製作工程が複雑であるという問題
が発生していた。
【0009】また、電解研磨後に探針を所望の長さにす
るため、切断する加工を行うが、切断加工の際に破損し
てしまうことが多かった。そのため、探針製造時の歩留
まりが低いという問題が発生していた。本発明は、上記
問題点に鑑がみてなされたものであり、その目的とする
ところは、金属線を、取扱い易い電解液を用いて非常に
簡易な方法で電解し、所望の先端形状有し、かつ、所望
の長さを有する走査型顕微鏡用探針の製造方法を提供す
るものである。
るため、切断する加工を行うが、切断加工の際に破損し
てしまうことが多かった。そのため、探針製造時の歩留
まりが低いという問題が発生していた。本発明は、上記
問題点に鑑がみてなされたものであり、その目的とする
ところは、金属線を、取扱い易い電解液を用いて非常に
簡易な方法で電解し、所望の先端形状有し、かつ、所望
の長さを有する走査型顕微鏡用探針の製造方法を提供す
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究した
結果、上記目的のために、本発明では、金属からなる探
針用素材の一端側を電解液中に浸して電解研磨すること
でその素材の一端を尖鋭化する走査型顕微鏡用金属探針
の製造方法において、探針用素材と電解液中との間の電
流値を検出し、かつ所定の第1電圧を印加する第1研磨
工程を行い、更に探針用素材と電解液中との間の電流値
を検出し、かつ第1電圧よりも小さい第2電圧を印加す
る第2研磨工程を行うことで所望の先端形状を得ること
とした。
結果、上記目的のために、本発明では、金属からなる探
針用素材の一端側を電解液中に浸して電解研磨すること
でその素材の一端を尖鋭化する走査型顕微鏡用金属探針
の製造方法において、探針用素材と電解液中との間の電
流値を検出し、かつ所定の第1電圧を印加する第1研磨
工程を行い、更に探針用素材と電解液中との間の電流値
を検出し、かつ第1電圧よりも小さい第2電圧を印加す
る第2研磨工程を行うことで所望の先端形状を得ること
とした。
【0011】また更に、第1研磨工程から第2研磨工程
への移行は、第1研磨工程中の時間に対する電圧の変化
がほぼ無くなった時に行うことが好ましい。また、更
に、第1研磨工程終了時に、第1電圧より小さく、かつ
第2電圧より大きい第3電圧を前記探針用素材と前記電
解液中とに印加する中間研磨工程を行い、前記探針用素
材の先端が所望の形状になったときに第2研磨工程を行
うことが好ましい。
への移行は、第1研磨工程中の時間に対する電圧の変化
がほぼ無くなった時に行うことが好ましい。また、更
に、第1研磨工程終了時に、第1電圧より小さく、かつ
第2電圧より大きい第3電圧を前記探針用素材と前記電
解液中とに印加する中間研磨工程を行い、前記探針用素
材の先端が所望の形状になったときに第2研磨工程を行
うことが好ましい。
【0012】また、本発明は第1研磨工程は、放電を伴
う電解研磨を行うことでも構わない。また更に、第1研
磨工程を行う前に、探針用素材の電解液中に浸された一
端から電解液の液面までの距離が所定の位置になるよう
その探針用素材を固定し、そして、第2研磨工程を行う
時には電解液の液面を第1研磨工程時または第3研磨工
程時に前記探針用素材に形成されたくびれ部に電解液の
液面が来るようにすることが好ましい。
う電解研磨を行うことでも構わない。また更に、第1研
磨工程を行う前に、探針用素材の電解液中に浸された一
端から電解液の液面までの距離が所定の位置になるよう
その探針用素材を固定し、そして、第2研磨工程を行う
時には電解液の液面を第1研磨工程時または第3研磨工
程時に前記探針用素材に形成されたくびれ部に電解液の
液面が来るようにすることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】次の本発明の実施の形態の一例を
説明する。図1は、本発明の一実施例の製造方法を行う
電解研磨装置の概略図である。この図1における電解研
磨装置は、電解液槽7に入れられた電解液2中に金属探
針の素材1と対向電極6が浸されている。この金属探針
の素材1は円柱の形状を有している。また、金属探針の
素材1は固定治具5に固定されている。そして、金属探
針の素材1と対向電極6とは、導線で接続されており、
その先には、電源3と電解研磨電流測定手段4が接続さ
れている。
説明する。図1は、本発明の一実施例の製造方法を行う
電解研磨装置の概略図である。この図1における電解研
磨装置は、電解液槽7に入れられた電解液2中に金属探
針の素材1と対向電極6が浸されている。この金属探針
の素材1は円柱の形状を有している。また、金属探針の
素材1は固定治具5に固定されている。そして、金属探
針の素材1と対向電極6とは、導線で接続されており、
その先には、電源3と電解研磨電流測定手段4が接続さ
れている。
【0014】また、電解液プール9には、電解液槽7に
ある電解液2と同じ電解液が溜められており、ポンプ8
によって電解液槽7の液面の高さが所望の高さになるよ
うに電解液槽7の電解液を電解液プール9に排出した
り、電解液2を電解液プール9から供給する。本発明の
一実施の形態は、電解液中に金属探針の素材1と対向電
極6とを浸して、複数段階に分けて電圧を印加し、そし
て最終段階には、液面を下げて電圧を印加し、電解研磨
を行った。この説明を図2を用いて説明する。
ある電解液2と同じ電解液が溜められており、ポンプ8
によって電解液槽7の液面の高さが所望の高さになるよ
うに電解液槽7の電解液を電解液プール9に排出した
り、電解液2を電解液プール9から供給する。本発明の
一実施の形態は、電解液中に金属探針の素材1と対向電
極6とを浸して、複数段階に分けて電圧を印加し、そし
て最終段階には、液面を下げて電圧を印加し、電解研磨
を行った。この説明を図2を用いて説明する。
【0015】ところで、最初に行う第一段階として、粗
研磨を行う工程を行う。この粗研磨工程は金属探針の素
材1と対向電極6との間に高電圧を印加することによ
り、探針先端の形状創成を行う。その形状の一形態は、
図2の(a)に示すようなくびれ部1bを有する形状で
ある。この第1段階の工程は、粗研磨を行う時間が経つ
につれ、電流値の低下が認められる。そして、ある時、
時間に対するその電流値の変化がほとんど無くなる。そ
の時にはくびれ部1bを有した形状が創成されている。
従って、この電流値の変化をモニターして、第1段階の
工程を行った。
研磨を行う工程を行う。この粗研磨工程は金属探針の素
材1と対向電極6との間に高電圧を印加することによ
り、探針先端の形状創成を行う。その形状の一形態は、
図2の(a)に示すようなくびれ部1bを有する形状で
ある。この第1段階の工程は、粗研磨を行う時間が経つ
につれ、電流値の低下が認められる。そして、ある時、
時間に対するその電流値の変化がほとんど無くなる。そ
の時にはくびれ部1bを有した形状が創成されている。
従って、この電流値の変化をモニターして、第1段階の
工程を行った。
【0016】ところで、第1段階の工程を行っている間
は、液面の高さが常にL2になるようポンプ8で制御さ
れている。次に第2段階として仕上げ研磨を行う。この
第2段階の工程では、前段階にて得られたくびれ部1b
より下部を消失させる。この第2研磨工程で電解液2の
液面をくびれ部1bの位置のL3の位置になるようにポ
ンプ8で制御しつつ、第2段階の工程を行った。
は、液面の高さが常にL2になるようポンプ8で制御さ
れている。次に第2段階として仕上げ研磨を行う。この
第2段階の工程では、前段階にて得られたくびれ部1b
より下部を消失させる。この第2研磨工程で電解液2の
液面をくびれ部1bの位置のL3の位置になるようにポ
ンプ8で制御しつつ、第2段階の工程を行った。
【0017】また、第2段階の仕上げ研磨の工程中にお
ける印加した電圧は、第1段階における印加した電圧に
よりも小さい電圧を印加している。この第2段階の工程
は、第1研磨工程中と同様に電流値の低下が認められ
る。そして、所望の形状が得られる電流値になるまで、
電圧を印加し続ける。本発明の一実施例の形態では、図
2の(b)の様にくびれ部1bより下側の部分が消滅す
るまで、仕上げ研磨工程を行った。金属電極の素材1の
くびれ部1bより下側の部分が消滅したときには、金属
探針の素材1が電解液2に接触していないため、金属探
針の素材1と対向電極6との間に流れる電流値が0とな
る。以上の様に第2段階の仕上げ研磨の工程中も電流値
の変化をモニターして行う。
ける印加した電圧は、第1段階における印加した電圧に
よりも小さい電圧を印加している。この第2段階の工程
は、第1研磨工程中と同様に電流値の低下が認められ
る。そして、所望の形状が得られる電流値になるまで、
電圧を印加し続ける。本発明の一実施例の形態では、図
2の(b)の様にくびれ部1bより下側の部分が消滅す
るまで、仕上げ研磨工程を行った。金属電極の素材1の
くびれ部1bより下側の部分が消滅したときには、金属
探針の素材1が電解液2に接触していないため、金属探
針の素材1と対向電極6との間に流れる電流値が0とな
る。以上の様に第2段階の仕上げ研磨の工程中も電流値
の変化をモニターして行う。
【0018】この様にして、本発明では、探針先端の電
解研磨を行った。また、本発明の一実施の態様では粗研
磨の工程と仕上げ研磨工程との間に中間研磨の工程を行
った。この中間研磨の工程とは、第1研磨工程で印加す
る電圧よりも小さくかつ第2研磨工程で印加する電圧よ
りも大きい第3電圧を印加し、第1研磨工程で形状創成
が行われたくびれ部を更に細くするための工程である。
解研磨を行った。また、本発明の一実施の態様では粗研
磨の工程と仕上げ研磨工程との間に中間研磨の工程を行
った。この中間研磨の工程とは、第1研磨工程で印加す
る電圧よりも小さくかつ第2研磨工程で印加する電圧よ
りも大きい第3電圧を印加し、第1研磨工程で形状創成
が行われたくびれ部を更に細くするための工程である。
【0019】この中間研磨工程を行っている間は、時間
が経つにつれて、電流値が低下する。そして、探針素材
の先端を観察しつつ所望の形状になったときに、第2研
磨工程に移る。そして、所望の形状が得られる電流値に
なるまで、電圧を印加し続ける。ところで、複数個の同
じ長さの金属探針を製造する場合には、ある程度長さの
揃った金属探針の素材を用い、そして、粗研磨の工程の
前に電解液2の液面から電解液2に浸された探針の一端
までの距離を同じ距離に固定し、探針の一端を粗研磨す
る。更に、仕上げ研磨の工程時には、電解液2の液面を
所定の位置まで下げ、仕上げ研磨する。この様にして、
複数個の長さが同じ探針を得ることができる。
が経つにつれて、電流値が低下する。そして、探針素材
の先端を観察しつつ所望の形状になったときに、第2研
磨工程に移る。そして、所望の形状が得られる電流値に
なるまで、電圧を印加し続ける。ところで、複数個の同
じ長さの金属探針を製造する場合には、ある程度長さの
揃った金属探針の素材を用い、そして、粗研磨の工程の
前に電解液2の液面から電解液2に浸された探針の一端
までの距離を同じ距離に固定し、探針の一端を粗研磨す
る。更に、仕上げ研磨の工程時には、電解液2の液面を
所定の位置まで下げ、仕上げ研磨する。この様にして、
複数個の長さが同じ探針を得ることができる。
【0020】具体的には、図3に示すように、粗研磨の
工程および中間研磨の工程(中間研磨の工程は、行って
も行わなくてもいっこうに構わない。)の時には、電解
液2の液面を図3に示すL2の位置に維持し、仕上げ研
磨の工程の時には、電解液の2の液面をL3の位置にし
て、仕上げ研磨を行う。このL3の位置は、金属探針の
素材1の他端1cからの距離が常に図3(c)で示すL
1になるような位置に維持する。この様にすれば、研磨
後の金属探針の先端1dから1cまでの長さが常にL1
となる。
工程および中間研磨の工程(中間研磨の工程は、行って
も行わなくてもいっこうに構わない。)の時には、電解
液2の液面を図3に示すL2の位置に維持し、仕上げ研
磨の工程の時には、電解液の2の液面をL3の位置にし
て、仕上げ研磨を行う。このL3の位置は、金属探針の
素材1の他端1cからの距離が常に図3(c)で示すL
1になるような位置に維持する。この様にすれば、研磨
後の金属探針の先端1dから1cまでの長さが常にL1
となる。
【0021】特に、走査型トンネル顕微鏡は、試料表面
からナノメートルの単位で探針先端を近づけるため、で
きるだけ長さが揃った探針を多く必要とする。本発明の
様に、探針の電解研磨する方の端から電解液面までの距
離を所定の距離にすることで、長さの揃った探針を多く
得られることが出来る。また、本発明の製造方法によれ
ば、くびれ部1bの位置が粗研磨時の電解液の液面L2
に対して常に同じ場所になるので、そのくびれ部1bの
位置と同じ位置を液面L3の位置とし、そして金属探針
の素材1の他端1cと電解液L3との距離を常に同じ距
離にすれば、歩留まり良く扱いやすい走査型トンネル顕
微鏡用の金属探針を得ることができる。
からナノメートルの単位で探針先端を近づけるため、で
きるだけ長さが揃った探針を多く必要とする。本発明の
様に、探針の電解研磨する方の端から電解液面までの距
離を所定の距離にすることで、長さの揃った探針を多く
得られることが出来る。また、本発明の製造方法によれ
ば、くびれ部1bの位置が粗研磨時の電解液の液面L2
に対して常に同じ場所になるので、そのくびれ部1bの
位置と同じ位置を液面L3の位置とし、そして金属探針
の素材1の他端1cと電解液L3との距離を常に同じ距
離にすれば、歩留まり良く扱いやすい走査型トンネル顕
微鏡用の金属探針を得ることができる。
【0022】ところで、本製造方法では、各段階の終了
を、研磨終了電流値をもって行うと更に生産効率が高く
なる。これは、各段階における所望の形状を有する時の
電流値を予め調べておき、その値を研磨終了電流値とす
るものである。更に、実施例により本発明の実施の形態
を詳細に説明する。
を、研磨終了電流値をもって行うと更に生産効率が高く
なる。これは、各段階における所望の形状を有する時の
電流値を予め調べておき、その値を研磨終了電流値とす
るものである。更に、実施例により本発明の実施の形態
を詳細に説明する。
【0023】
(実施例1)金属探針の素材1として直径0.5mmの
棒状のプラチナ・イリジウム合金(Pt−Ir合金)
(白金含有量90重量%、イリジウム含有量10重量
%)を用いた。また、電解研磨に用いる電解液2とし
て、塩化カルシウム(CaCl2 )を23.3wt%、塩
化水素(HCl)を3.6wt%、水(H2O)を7
3.1wt%の割合で混合した溶液を用意した。この電
解液2は電解液槽7にあり、そして、この電解液2に
は、金属探針の素材1と対向電極6とを浸している。そ
して、金属探針の素材1と対向電極6との間には、電源
3が接続されており、金属探針の素材1と電源3との間
には電解研磨電流測定手段4が接続されている。また、
金属探針の素材1は、固定治具5によって固定されてい
る。
棒状のプラチナ・イリジウム合金(Pt−Ir合金)
(白金含有量90重量%、イリジウム含有量10重量
%)を用いた。また、電解研磨に用いる電解液2とし
て、塩化カルシウム(CaCl2 )を23.3wt%、塩
化水素(HCl)を3.6wt%、水(H2O)を7
3.1wt%の割合で混合した溶液を用意した。この電
解液2は電解液槽7にあり、そして、この電解液2に
は、金属探針の素材1と対向電極6とを浸している。そ
して、金属探針の素材1と対向電極6との間には、電源
3が接続されており、金属探針の素材1と電源3との間
には電解研磨電流測定手段4が接続されている。また、
金属探針の素材1は、固定治具5によって固定されてい
る。
【0024】次に、実施例1の走査型トンネル顕微鏡用
探針の製造法を説明する。まず、図1に示すように、金
属探針の素材1の一端1a側を電解液2中に浸した。そ
の際、素材1の端部1aと電解液2の液面L2との距離
が、4mmになるように、金属探針の素材1を固定治具
5に固定した。そして、金属探針の素材1に電源3によ
ってAC35ボルト(V)(50Hzの交流)を印加し
て第1段階の電解研磨(粗研磨工程)を行った。
探針の製造法を説明する。まず、図1に示すように、金
属探針の素材1の一端1a側を電解液2中に浸した。そ
の際、素材1の端部1aと電解液2の液面L2との距離
が、4mmになるように、金属探針の素材1を固定治具
5に固定した。そして、金属探針の素材1に電源3によ
ってAC35ボルト(V)(50Hzの交流)を印加し
て第1段階の電解研磨(粗研磨工程)を行った。
【0025】この粗研磨工程によって、素材1の液浸部
が電解研磨されて徐々に液浸部体積が減少する。液浸部
体積の減少に伴って電解研磨電流の値が減少していく。
この電流値を素材1と電源3との間に直列に接続された
電解研磨電流測定手段4により測定し、時間に対する電
流値の変化がほとんど無くなった時点で電解研磨(粗研
磨工程)を終了した。実施例1では、電解研磨開始時に
は、1.6アンペアー(A)の電流が流れていた。そし
て、電流値が240ミリアンペアー(mA)になると、
ほとんど電流値の変化が見られなくなった。
が電解研磨されて徐々に液浸部体積が減少する。液浸部
体積の減少に伴って電解研磨電流の値が減少していく。
この電流値を素材1と電源3との間に直列に接続された
電解研磨電流測定手段4により測定し、時間に対する電
流値の変化がほとんど無くなった時点で電解研磨(粗研
磨工程)を終了した。実施例1では、電解研磨開始時に
は、1.6アンペアー(A)の電流が流れていた。そし
て、電流値が240ミリアンペアー(mA)になると、
ほとんど電流値の変化が見られなくなった。
【0026】この粗研磨工程により、素材1は図3
(a)に示すような形状となり、金属探針の素材1の液
浸部(一端1a側)にくびれた部分(1b)が存在して
いた。次に、そのままの状態で印加する電圧だけを変化
させた。電源3により素材1にAC10V(50Hz)
を印加して第2段階の電解研磨(中間研磨工程)を行っ
た。この中間研磨工程では、金属探針のくびれた部分1
bが消失せず更に細くなるようにする。この様な状態に
なるまで、目視で観察しながら、中間研磨工程を行う。
この中間研磨工程により、金属探針の素材1は図3
(b)に示すような形状となる。ところで、次回からこ
の中間研磨工程を行う場合には、一回目で中間研磨工程
を行ったときに所望の形状における電流値を予め調べて
おき、その値を中間研磨終了電流値として、中間研磨工
程を行えばよい。この様にすることで、更に効率よく中
間研磨工程が行える。実施例1では、中間研磨工程開始
時には、410ミリアンペアーで、中間研磨工程終了時
には180ミリアンペアーとなった。
(a)に示すような形状となり、金属探針の素材1の液
浸部(一端1a側)にくびれた部分(1b)が存在して
いた。次に、そのままの状態で印加する電圧だけを変化
させた。電源3により素材1にAC10V(50Hz)
を印加して第2段階の電解研磨(中間研磨工程)を行っ
た。この中間研磨工程では、金属探針のくびれた部分1
bが消失せず更に細くなるようにする。この様な状態に
なるまで、目視で観察しながら、中間研磨工程を行う。
この中間研磨工程により、金属探針の素材1は図3
(b)に示すような形状となる。ところで、次回からこ
の中間研磨工程を行う場合には、一回目で中間研磨工程
を行ったときに所望の形状における電流値を予め調べて
おき、その値を中間研磨終了電流値として、中間研磨工
程を行えばよい。この様にすることで、更に効率よく中
間研磨工程が行える。実施例1では、中間研磨工程開始
時には、410ミリアンペアーで、中間研磨工程終了時
には180ミリアンペアーとなった。
【0027】ところで、粗研磨工程および中間研磨工程
中は、常に電解液の液面の位置が同じ場所(L2の位
置)になるようにポンプ8を駆動させ、液面の位置を一
定にした。この様にして、得られた金属探針の素材のく
びれ部1bは特にくびれ部1bの出来る位置は、液面L
2から、金属探針の素材1の加工前の一端1aと粗研磨
の工程時の液面L2との距離のだいたい5分の1の距離
のところでできていた。
中は、常に電解液の液面の位置が同じ場所(L2の位
置)になるようにポンプ8を駆動させ、液面の位置を一
定にした。この様にして、得られた金属探針の素材のく
びれ部1bは特にくびれ部1bの出来る位置は、液面L
2から、金属探針の素材1の加工前の一端1aと粗研磨
の工程時の液面L2との距離のだいたい5分の1の距離
のところでできていた。
【0028】中間研磨工程を行った後、次に、電解液2
の液面の位置がL3の位置になるまでポンプ8を駆動し
て電解液2の液面を下げた。この時の液面L3の位置
は、丁度金属探針の素材1の他端1cに対して、定めら
れた距離なるように位置であり、また本実施例ではL2
の液面より0.8mm下方の位置とした。そして、ポン
プ8を駆動して常に液面がL3の位置になるように保持
した。この様子を図3の(c)で示す。この液面L3の
位置は丁度金属探針の素材1のくびれ部1bの位置と同
じ位置となる。
の液面の位置がL3の位置になるまでポンプ8を駆動し
て電解液2の液面を下げた。この時の液面L3の位置
は、丁度金属探針の素材1の他端1cに対して、定めら
れた距離なるように位置であり、また本実施例ではL2
の液面より0.8mm下方の位置とした。そして、ポン
プ8を駆動して常に液面がL3の位置になるように保持
した。この様子を図3の(c)で示す。この液面L3の
位置は丁度金属探針の素材1のくびれ部1bの位置と同
じ位置となる。
【0029】そして、そのままの状態で、電源3により
金属探針の素材1にAC2ボルト(50Hzの交流)を
印加して第3段階の電解研磨(仕上げ研磨)を行う。こ
の仕上げ研磨工程では、くびれた部分1bを消失させ、
鋭い探針先端を得る。また、くびれ部1bより下の部分
が電解研磨により消失した時に電解研磨電流の値が0と
なり、仕上げ研磨工程が自動的に終了させることが出来
る。
金属探針の素材1にAC2ボルト(50Hzの交流)を
印加して第3段階の電解研磨(仕上げ研磨)を行う。こ
の仕上げ研磨工程では、くびれた部分1bを消失させ、
鋭い探針先端を得る。また、くびれ部1bより下の部分
が電解研磨により消失した時に電解研磨電流の値が0と
なり、仕上げ研磨工程が自動的に終了させることが出来
る。
【0030】この様に仕上げ研磨を行った金属探針の素
材1は図3(c)に示すような、先端が非常に鋭い形状
を有する。そして、この仕上げ研磨の終了後、金属探針
の素材1を電解液2から引き上げて洗浄、乾燥を行って
完成する。実施例1では、金属探針の加工後の先端1d
の曲率半径R70nmの探針を得た。ところで、実施例
1におけるそれぞれの工程における時間に対する電流の
変化の概略を図4に示す。粗研磨工程は40分間行わ
れ、電流が240mAのところで電流の変化が無くなっ
た。次に中間研磨工程が10分間行われ、金属探針のく
びれた部分が所望の形状になるまで行った。その後は、
電流値が0になるまで仕上げ研磨を行った。仕上げ研磨
の所用時間は4時間ほどであった。
材1は図3(c)に示すような、先端が非常に鋭い形状
を有する。そして、この仕上げ研磨の終了後、金属探針
の素材1を電解液2から引き上げて洗浄、乾燥を行って
完成する。実施例1では、金属探針の加工後の先端1d
の曲率半径R70nmの探針を得た。ところで、実施例
1におけるそれぞれの工程における時間に対する電流の
変化の概略を図4に示す。粗研磨工程は40分間行わ
れ、電流が240mAのところで電流の変化が無くなっ
た。次に中間研磨工程が10分間行われ、金属探針のく
びれた部分が所望の形状になるまで行った。その後は、
電流値が0になるまで仕上げ研磨を行った。仕上げ研磨
の所用時間は4時間ほどであった。
【0031】ところで、実施例1で得られる探針の長さ
は、常に仕上げ研磨時に設定した液面L3と金属探針の
素材1の他端1cとの距離(=L1)となる。以上の様
に金属探針の素材1を電解研磨することで同じの長さの
金属探針をいくつも得ることが出来る。 (実施例2)実施例2では、金属探針の素材1として直
径0.5mmの棒状のプラチナ−パラジウム合金(Pt
−Pd合金)(白金含有量90重量%、パラジウム含有
量10重量%)を用い、また、電解研磨に用いる電解液
2として、塩化カルシウム20重量%、塩化水素5重量
%、水75重量%の混合溶液を用意した。その他の構成
は実施例1と同様である。
は、常に仕上げ研磨時に設定した液面L3と金属探針の
素材1の他端1cとの距離(=L1)となる。以上の様
に金属探針の素材1を電解研磨することで同じの長さの
金属探針をいくつも得ることが出来る。 (実施例2)実施例2では、金属探針の素材1として直
径0.5mmの棒状のプラチナ−パラジウム合金(Pt
−Pd合金)(白金含有量90重量%、パラジウム含有
量10重量%)を用い、また、電解研磨に用いる電解液
2として、塩化カルシウム20重量%、塩化水素5重量
%、水75重量%の混合溶液を用意した。その他の構成
は実施例1と同様である。
【0032】次に、実施例2の走査型トンネル顕微鏡用
探針の製造過程を説明する。最初に実施例1の粗研磨工
程と同様に、金属探針の素材1の一端1a側を電解液2
中に浸した。その際、金属探針の素材1の端部1aと、
電解液2の液面2aとの距離が、4mmになるように、
金属探針の素材1を固定治具5に固定した。この素材1
に電源3によってAC35V(50Hzの交流)を印加
して第1段階の電解研磨(粗研磨)を行った。そして、
実施例1と同様に時間に対する電流値の変化がほぼ0に
なった時点で粗研磨工程を終了した。この時の電流値
は、開始時1.5Aであり、そして、240mAで電流
値の変化がほとんど無くなった。そして、所用時間は3
0分であった。この様にして金属探針の素材1は図3
(a)に示すような形状となる。
探針の製造過程を説明する。最初に実施例1の粗研磨工
程と同様に、金属探針の素材1の一端1a側を電解液2
中に浸した。その際、金属探針の素材1の端部1aと、
電解液2の液面2aとの距離が、4mmになるように、
金属探針の素材1を固定治具5に固定した。この素材1
に電源3によってAC35V(50Hzの交流)を印加
して第1段階の電解研磨(粗研磨)を行った。そして、
実施例1と同様に時間に対する電流値の変化がほぼ0に
なった時点で粗研磨工程を終了した。この時の電流値
は、開始時1.5Aであり、そして、240mAで電流
値の変化がほとんど無くなった。そして、所用時間は3
0分であった。この様にして金属探針の素材1は図3
(a)に示すような形状となる。
【0033】次に、実施例1と中間研磨工程を行った。
電源3により金属探針の素材1にAC10V(50Hz
の交流)を印加して、第2段階の電解研磨(中間研磨工
程)を行った。金属探針の素材のくびれた部分1bが所
望の細さになるまでこの中間研磨を行った。この中間研
磨の電流値は開始時400mAであり、終了時は180
mAであった。この中間研磨工程が終了するまで、電解
液2の液面をL2の位置に成るように設定したそして、
ポンプ8によって電解液の液面をL3の位置になるよう
に電解液を電解液プール9に排出した。この時のL3の
位置はL2の位置に対し0.8mm下方とした。そし
て、電源3により素材1にAC2V(50Hzの交流)
を印加して実施例1と同様な第3段階の電解研磨(仕上
げ研磨工程)を行う。この研磨工程での開始電流は50
mAであり、電流値が0Aになるまで仕上げ研磨工程を
行った。仕上げ研磨工程を行った結果、金属探針の素材
1は図3(c)に示すような形状になり、金属探針の素
材の一端が図3(c)の1dに示すような鋭い先端が得
られた。
電源3により金属探針の素材1にAC10V(50Hz
の交流)を印加して、第2段階の電解研磨(中間研磨工
程)を行った。金属探針の素材のくびれた部分1bが所
望の細さになるまでこの中間研磨を行った。この中間研
磨の電流値は開始時400mAであり、終了時は180
mAであった。この中間研磨工程が終了するまで、電解
液2の液面をL2の位置に成るように設定したそして、
ポンプ8によって電解液の液面をL3の位置になるよう
に電解液を電解液プール9に排出した。この時のL3の
位置はL2の位置に対し0.8mm下方とした。そし
て、電源3により素材1にAC2V(50Hzの交流)
を印加して実施例1と同様な第3段階の電解研磨(仕上
げ研磨工程)を行う。この研磨工程での開始電流は50
mAであり、電流値が0Aになるまで仕上げ研磨工程を
行った。仕上げ研磨工程を行った結果、金属探針の素材
1は図3(c)に示すような形状になり、金属探針の素
材の一端が図3(c)の1dに示すような鋭い先端が得
られた。
【0034】この様に実施例2での研磨工程終了後は、
金属探針の素材1を電解液2から引き上げて洗浄、乾燥
を行った。この様にして得られた金属探針は、その先端
1dの曲率半径Rが100nm以下となり、そしてその
先端角は20度以下となった。ところで、実施例2にお
けるそれぞれの工程における時間に対する電流の変化の
概略は、実施例1で示した図4とほとんど同じである。
実施例2では粗研磨工程は30分間行われ、電流が24
0mAのところで電流の変化が無くなった。次に中間研
磨工程が5分間行われ、金属探針のくびれた部分が所望
の形状になるまで行った。その後は、電流値が0になる
まで仕上げ研磨を行った。仕上げ研磨の所用時間は2.
5時間ほどであった。 (実施例3)実施例3は、実施例1で用いた図1に示す
装置で電解研磨を行った。しかし、実施例3は電解研磨
の段階を2段階(粗研磨、仕上げ研磨)で金属探針を製
造した。金属探針の素材1として直径0.5mmの棒状
の金−パラジウム合金(Au−Pd合金)(金含有量90
重量%、パラジウム含有量10重量%)を使用した。ま
た、電解研磨に用いる電解液2として、塩化カルシウム
20重量%、塩化水素20重量%、水77重量%の混合
溶液を用意した。
金属探針の素材1を電解液2から引き上げて洗浄、乾燥
を行った。この様にして得られた金属探針は、その先端
1dの曲率半径Rが100nm以下となり、そしてその
先端角は20度以下となった。ところで、実施例2にお
けるそれぞれの工程における時間に対する電流の変化の
概略は、実施例1で示した図4とほとんど同じである。
実施例2では粗研磨工程は30分間行われ、電流が24
0mAのところで電流の変化が無くなった。次に中間研
磨工程が5分間行われ、金属探針のくびれた部分が所望
の形状になるまで行った。その後は、電流値が0になる
まで仕上げ研磨を行った。仕上げ研磨の所用時間は2.
5時間ほどであった。 (実施例3)実施例3は、実施例1で用いた図1に示す
装置で電解研磨を行った。しかし、実施例3は電解研磨
の段階を2段階(粗研磨、仕上げ研磨)で金属探針を製
造した。金属探針の素材1として直径0.5mmの棒状
の金−パラジウム合金(Au−Pd合金)(金含有量90
重量%、パラジウム含有量10重量%)を使用した。ま
た、電解研磨に用いる電解液2として、塩化カルシウム
20重量%、塩化水素20重量%、水77重量%の混合
溶液を用意した。
【0035】次に、実施例3の走査型トンネル顕微鏡用
探針の製造過程を説明する。図1に示すように、金属探
針の素材1の一端1a側を電解液2中に浸した。その
際、金属探針の素材1の端部1aと、電解液2の液面2
aとの距離が、4mmになるように、金属探針の素材1
を固定治具5に固定した。この素材1に電源3によって
AC30V(50Hzの交流)を印加して、実施例1の
第1段階の電解研磨(粗研磨工程)と同じ工程を行っ
た。この粗研磨により、金属探針の素材1は図2(a)
に示すような形状となる。
探針の製造過程を説明する。図1に示すように、金属探
針の素材1の一端1a側を電解液2中に浸した。その
際、金属探針の素材1の端部1aと、電解液2の液面2
aとの距離が、4mmになるように、金属探針の素材1
を固定治具5に固定した。この素材1に電源3によって
AC30V(50Hzの交流)を印加して、実施例1の
第1段階の電解研磨(粗研磨工程)と同じ工程を行っ
た。この粗研磨により、金属探針の素材1は図2(a)
に示すような形状となる。
【0036】次に、そのままの状態で、電源3により金
属探針の素材1にAC8V(50Hzの交流)を10秒
間印加した後、電源3により素材1にAC2V(50H
zの交流電流)を印加して電解研磨(仕上げ研磨)を行
う。この研磨は、実施例1での仕上げ研磨と同じ工程と
なり、金属探針の素材1と対向電極6との間に流れる電
流値が0になるまで電解研磨を行った。この工程を行う
ことで、粗研磨工程で生じたくびれた部分が消滅し、先
端が非常に鋭い探針を作成することが出来る。ところ
で、実施例3においても実施例1と同様に、電解液の液
面をL2の位置に維持して第1段階の電解研磨(粗研磨
工程)を行い、仕上げ研磨時には電解液の液面L3の位
置に下げて電解研磨を行った(図2参照)。
属探針の素材1にAC8V(50Hzの交流)を10秒
間印加した後、電源3により素材1にAC2V(50H
zの交流電流)を印加して電解研磨(仕上げ研磨)を行
う。この研磨は、実施例1での仕上げ研磨と同じ工程と
なり、金属探針の素材1と対向電極6との間に流れる電
流値が0になるまで電解研磨を行った。この工程を行う
ことで、粗研磨工程で生じたくびれた部分が消滅し、先
端が非常に鋭い探針を作成することが出来る。ところ
で、実施例3においても実施例1と同様に、電解液の液
面をL2の位置に維持して第1段階の電解研磨(粗研磨
工程)を行い、仕上げ研磨時には電解液の液面L3の位
置に下げて電解研磨を行った(図2参照)。
【0037】この様にして得られた金属探針の素材は図
2(b)に示すような形状となる。その後、金属探針の
素材1を電解液2から引き上げて洗浄、乾燥を行った。
実施例3で得られた金属探針は、その先端1dの曲率半
径Rが100nm以下、そしてその先端角は20度以下
となった。なお、上記各実施例では、電解研磨時に際
し、素材の他端を基準としてこの他端と電解液面との距
離を適宜設定するようにしたが、本発明はこれに限るも
のではない。電解研磨時に前記素材を保持するチャック
部に基準部を設け、この基準部と電解液面との位置関係
を制御することで、製造する探針の長さを調整するよう
にしてもよい。
2(b)に示すような形状となる。その後、金属探針の
素材1を電解液2から引き上げて洗浄、乾燥を行った。
実施例3で得られた金属探針は、その先端1dの曲率半
径Rが100nm以下、そしてその先端角は20度以下
となった。なお、上記各実施例では、電解研磨時に際
し、素材の他端を基準としてこの他端と電解液面との距
離を適宜設定するようにしたが、本発明はこれに限るも
のではない。電解研磨時に前記素材を保持するチャック
部に基準部を設け、この基準部と電解液面との位置関係
を制御することで、製造する探針の長さを調整するよう
にしてもよい。
【0038】また、各実施例における電解研磨の条件値
は、探針素材の材質、電解研磨時の研磨雰囲気に応じて
最適条件が異なる。従って、前記各条件値は限定される
ものではなく、各種条件によって適宜変更可能であるこ
とは言うまでもない。また、各実施例における粗研磨の
終了のタイミングは、電解研磨中に流れる電流値の変化
を捉えて行う以外にも、液浸部体積の減少に伴って電解
研磨電流の値が減少していくことを利用して、あらかじ
め求めておいた前記電流値と研磨の進行状態との関係か
ら、所望の形状の時の電流値と対比して、同じ電流値に
なった時点で電解研磨(粗研磨)を終了することでも構
わない。但し、更に効率的な電解研磨を行う場合には、
研磨電流の値を検出して粗研磨工程を終了する方が、好
ましい。この様にすることで、所望の先端形状を得るた
めに顕微鏡で観察を行いながら探針を何回も電解液から
取り出し、再び浸す必要が無くなり探針製造時の歩留ま
りが向上した。
は、探針素材の材質、電解研磨時の研磨雰囲気に応じて
最適条件が異なる。従って、前記各条件値は限定される
ものではなく、各種条件によって適宜変更可能であるこ
とは言うまでもない。また、各実施例における粗研磨の
終了のタイミングは、電解研磨中に流れる電流値の変化
を捉えて行う以外にも、液浸部体積の減少に伴って電解
研磨電流の値が減少していくことを利用して、あらかじ
め求めておいた前記電流値と研磨の進行状態との関係か
ら、所望の形状の時の電流値と対比して、同じ電流値に
なった時点で電解研磨(粗研磨)を終了することでも構
わない。但し、更に効率的な電解研磨を行う場合には、
研磨電流の値を検出して粗研磨工程を終了する方が、好
ましい。この様にすることで、所望の先端形状を得るた
めに顕微鏡で観察を行いながら探針を何回も電解液から
取り出し、再び浸す必要が無くなり探針製造時の歩留ま
りが向上した。
【0039】従って、所望の長さの探針を得るために、
研磨後の探針に対して切断等の加工を行う必要が無くな
った。その結果、この切断加工によって研磨済みの探針
を損傷させるという問題は生じず、探針製造時の歩留り
が向上した。また、金属探針を所定の長さに揃えること
ができるので、複合型顕微鏡にこの探針を装着した場
合、光学顕微鏡や電子顕微鏡等の焦点の移動可能な範囲
内にその先端を位置させることができる。そのため、試
料と探針先端の位置関係が非常に分かり易くなり、誤っ
て探針と観察試料とが衝突する恐れも減少する。さら
に、金属探針の形状も揃えることができるので、複合型
顕微鏡の光学顕微鏡の光軸とこの探針の軸とを同軸に配
置しても光学顕微鏡の視野を遮ることはない。
研磨後の探針に対して切断等の加工を行う必要が無くな
った。その結果、この切断加工によって研磨済みの探針
を損傷させるという問題は生じず、探針製造時の歩留り
が向上した。また、金属探針を所定の長さに揃えること
ができるので、複合型顕微鏡にこの探針を装着した場
合、光学顕微鏡や電子顕微鏡等の焦点の移動可能な範囲
内にその先端を位置させることができる。そのため、試
料と探針先端の位置関係が非常に分かり易くなり、誤っ
て探針と観察試料とが衝突する恐れも減少する。さら
に、金属探針の形状も揃えることができるので、複合型
顕微鏡の光学顕微鏡の光軸とこの探針の軸とを同軸に配
置しても光学顕微鏡の視野を遮ることはない。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、電解研磨中に流れる電
流値でもって、研磨の進み具合がわかるため、常に製造
者が研磨の進行を見守らなくとも、所望の形状のトンネ
ル顕微鏡用の金属探針を製造することができる。また、
研磨終了後は金属探針の素材が電解液中から離れるため
自動的に電解研磨をやめることができる。
流値でもって、研磨の進み具合がわかるため、常に製造
者が研磨の進行を見守らなくとも、所望の形状のトンネ
ル顕微鏡用の金属探針を製造することができる。また、
研磨終了後は金属探針の素材が電解液中から離れるため
自動的に電解研磨をやめることができる。
【0041】また、電解液の液面を所定の位置にするこ
とで、電解研磨法を用いた走査型顕微鏡用金属探針の製
造に際し、この電解研磨の工程のみで、他の工程を必要
としない。更には、電圧を複数段階に分けて設定してい
るので、毒性の強い電解液を用いなくとも貴金属探針の
先端を先鋭化することができる。
とで、電解研磨法を用いた走査型顕微鏡用金属探針の製
造に際し、この電解研磨の工程のみで、他の工程を必要
としない。更には、電圧を複数段階に分けて設定してい
るので、毒性の強い電解液を用いなくとも貴金属探針の
先端を先鋭化することができる。
【図1】は、本発明の一実施例を示す電解研磨装置の概
略図である。
略図である。
【図2】は、本発明に係る実施例の金属探針の素材1の
電解研磨が行われたときの形状の変化を示した図である
(粗研磨工程と仕上げ研磨工程)。
電解研磨が行われたときの形状の変化を示した図である
(粗研磨工程と仕上げ研磨工程)。
【図3】は、本発明に係る実施例の金属探針の素材1の
電解研磨が行われたときの形状の変化を示した図である
(粗研磨工程と中間研磨工程と仕上げ研磨工程)。
電解研磨が行われたときの形状の変化を示した図である
(粗研磨工程と中間研磨工程と仕上げ研磨工程)。
【図4】は、本発明に係る実施例で示した電解研磨時の
時間に対する電流の変化を示した図である。
時間に対する電流の変化を示した図である。
【図5】は、従来の走査型トンネル顕微鏡の概略断面図
である。
である。
1 金属探針の素材 1a 電解液に浸された金属探針の素材の一端 1b 粗研磨または中間研磨中に形成された金属探針の
素材のくびれ部 1c 金属探針の素材の他端 1d 電解研磨終了後の金属探針の先端 2 電解液 3 電源 4 電解研磨電流測定手段 5 固定治具 6 対向電極 7 電解液槽 8 ポンプ 9 電解液プール L1 電解研磨終了後の金属探針の長さ L2 粗研磨及び中間研磨工程時の電解液の液面 L3 仕上げ研磨時の電解液の液面
素材のくびれ部 1c 金属探針の素材の他端 1d 電解研磨終了後の金属探針の先端 2 電解液 3 電源 4 電解研磨電流測定手段 5 固定治具 6 対向電極 7 電解液槽 8 ポンプ 9 電解液プール L1 電解研磨終了後の金属探針の長さ L2 粗研磨及び中間研磨工程時の電解液の液面 L3 仕上げ研磨時の電解液の液面
Claims (5)
- 【請求項1】 導電体からなる探針用素材の一端側を電
解液中に浸して電解研磨することで前記素材の一端を尖
鋭化する走査型顕微鏡用金属探針の製造方法において、 前記探針用素材と電解液中との間に、電流値を検出し、
かつ所定の第1電圧を印加する第1研磨工程を行い、 更に前記探針用素材と電解液中との間の電流値を検出
し、かつ前記第1電圧よりも小さい第2電圧を印加する
第2研磨工程を行うことで所望の先端形状を得ることを
特徴とする走査型顕微鏡用探針の製造方法。 - 【請求項2】 前記第1研磨工程から前記第2研磨工程
への移行は、第1研磨工程中の時間に対する電圧の変化
がほぼ無くなった時に行うことを特徴とする請求項1記
載の走査型顕微鏡用探針の製造方法。 - 【請求項3】 前記第1研磨工程終了時に、前記第1電
圧より小さく、かつ前記第2電圧より大きい第3電圧を
前記探針用素材と前記電解液中との間に印加する中間研
磨工程を行い、前記探針用素材の先端が所望の形状にな
ったときに第2研磨工程を行うことを特徴とする請求項
1または2記載の走査型顕微鏡用金属探針の製造方法。 - 【請求項4】 前記第1研磨工程は、放電を伴う電解研
磨を行うことを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか
一項記載の走査型顕微鏡用探針の製造方法。 - 【請求項5】 前記第1研磨工程を行う前に、電解液中
に浸された側の前記探針用素材の一端から電解液の液面
までの距離が所定の位置になるよう前記探針用素材を固
定し、そして、前記第2研磨工程を行う時には前記電解
液の液面を前記第1研磨工程時または前記第3研磨工程
時に前記探針用素材に形成されたくびれ部に前記電解液
の液面が来るようにすることを特徴とする請求項1乃至
4のうち何れか一項記載の走査型顕微鏡用金属探針の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7197621A JPH0943256A (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | 走査型顕微鏡用金属探針の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7197621A JPH0943256A (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | 走査型顕微鏡用金属探針の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0943256A true JPH0943256A (ja) | 1997-02-14 |
Family
ID=16377532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7197621A Pending JPH0943256A (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | 走査型顕微鏡用金属探針の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0943256A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006300687A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-02 | Hitachi High-Technologies Corp | プローブ作製方法および装置並びにこれをもちいた不良検査装置 |
-
1995
- 1995-08-02 JP JP7197621A patent/JPH0943256A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006300687A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-02 | Hitachi High-Technologies Corp | プローブ作製方法および装置並びにこれをもちいた不良検査装置 |
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