JP2006300437A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Shintaro Yamawaki
信太郎 山脇
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英之 園田
Hajime Nomura
初 野村
Aiji Ioka
愛治 井岡
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Abstract

【課題】
製氷皿及び給水経路の脱着を容易とし、清潔性の向上した冷蔵庫を提供する。
【解決手段】
冷蔵室2内の貯水タンク11と冷凍室3内の製氷皿23との間の給水経路を構成する給水パイプ21と、貯水タンク11から製氷皿23へと給水パイプ21を介して給水するための給水ポンプ22と、製氷皿23に給水された水を製氷する自動製氷装置12とを備えた冷蔵庫において、給水ポンプ22は貯水タンク11外の冷蔵室2内に配設され、給水経路中に位置するポンプ部22aとこのポンプ部22aに非接触で駆動力を与える駆動部22bとを備える構成とした。
【選択図】 図13

Description

本発明は自動製氷装置を備えた冷蔵庫に係り、特に、給水経路の洗浄を行えるようにした冷蔵庫に関するものである。
自動製氷装置を備えた冷蔵庫として、製氷皿を洗浄可能とした従来例として特許文献1に記載の例がある。以下、図16〜図19を用い従来例について説明する。
図16は自動製氷装置を搭載した従来の冷蔵庫の要部縦断面図、図17は図16に示す自動製氷装置の斜視図、図18は図16に示す自動製氷装置の要部縦断面図、図19は図16に示す自動製氷装置の駆動部斜視図である。
冷蔵庫本体51内に冷凍室52と冷蔵室53とを備え、これらの両室の前面開口部は、それぞれ冷凍室扉55、冷蔵室扉56によって閉塞されている。また、冷凍室52と冷蔵室53とは仕切壁54によって区画される。
冷凍室52内には自動製氷装置57が設置され、製氷された氷をストックするための貯氷容器58が自動製氷装置57の下方に配置されている。自動製氷装置57の前面は化粧カバー59によって覆われている。また、冷凍室52奥側の冷却室には蒸発器60が配設され、蒸発器60の上方には、冷却された冷気を冷凍室52及び冷蔵室53に強制循環させるための冷気循環ファン61が配設されている。
自動製氷装置57は図16〜図19にも示す如く、製氷皿62を反転させて、製氷皿62内にできた氷塊を貯氷容器58内に落下させるための駆動部63と、製氷皿62とフレーム66等より構成されている。
また、製氷皿62は一端に駆動部63の出力軸に係合する軸受け部62aを、他端にフレーム66側に作られた製氷皿62取り出し用ガイド溝65に係合する軸62bを有している。フレーム66は略L字状をなし、駆動部63に固着されている。そして反固着側には製氷皿の軸62bと係合するガイド溝65を有している。
換言すると、製氷皿62はフレーム66と駆動部63の出力軸により保持されている。またガイド溝65は製氷皿62の軸を一時的に固定するための軸固定用突起67を有している。製氷皿62は給水ポンプ(図示せず)より給水された水を氷塊とするものであり可撓性材料で作られている。
駆動部63は図19に示すようにモータ等(図示せず)を備えた駆動部63に連動して回動する出力軸68を備えている。この出力軸68には中空パイプ70が通されている。そして、このパイプ70には図18に示すように製氷完了検出、給水検出を行なう温度センサー71が配設されている。なお、中空パイプ70は途中に蛇腹部69を有し、製氷皿62との結合を容易にしている。
また、自動製氷装置57の駆動部63は冷凍室52の蒸発器60側に設置され、出力軸68を扉側に向けて取り付けられている。
製氷皿62の一方側には、駆動部63の出力軸が係合するための軸受部62aが設けられている。この軸受部62aには、温度センサー71を備えた中空パイプ70も通っている。このことにより温度センサー71が製氷皿62の下端に取り付けられる。また製氷皿62の他方側の軸62bはガイド溝65部に設けられた軸固定用突起67でガイド溝65部に係合される。
化粧カバー59は反駆動部側の製氷皿の軸受部62a及び軸62bが外れるのを防止する軸押さえ用つめ59a、59bおよびフレーム66の上下を固定するフレーム押さえつめ59c、59dを備えている。
この構造により化粧カバー59を固定しているネジを外して、化粧カバー59を取り外し、製氷皿62の手前の軸を下に引き下げ軸固定用突起67より外した後、手前に引き抜くことで自動製氷装置57より製氷皿62を取り外すことができ、清掃または交換ができるものとしている。
また、製氷皿62の取付けについては、製氷皿62の軸受部62aに出力軸68を係合するように挿入した後、製氷皿62の反駆動部側の軸62bをフレーム66に形成された製氷皿取出し用ガイド溝65に嵌め込み軸固定用突起67を固定したのち、製氷皿外れ防止を兼ねた化粧カバー59を取り付けるものである。
また、給水経路を取り外して洗浄可能とした従来例として特許文献2に記載の冷蔵庫がある。特許文献2の図13等には給水タンク中に給水ポンプが設置され、給水ポンプはユーザーが任意に洗浄することができる構造としている。この特許文献2の給水ポンプは、給水タンク外に配置されるモータが回転すると、給水ポンプが磁力で駆動されることによって、給水タンク内の水を製氷皿へと給水する構造としている。
特開平6−323702号公報
特開平9−273843号公報
上記のような自動製氷装置を備えた冷蔵庫にあっては、次のような課題があった。
製氷皿を出力軸へ取り付ける場合、または製氷皿を取り外す場合の作業時には、まず製氷検出、給水検出を行う温度センサーを納めた中空パイプを製氷皿の軸受け部を通し、製氷皿下面に配設し、且つ蒸発器側に設置された出力軸に係合させる必要があった。しかし、この係合作業は冷凍室の奥側で行うことになるので、使用者には難しかった。また、製氷皿が取り外せる自動製氷装置では、製氷皿の有無を検出することが必要である。この製氷皿の有無を検出するセンサーは、製氷皿自身に設けることができないため、給水ポンプからの給水が製氷皿の有無に関係なく行われてしまうことがあると、貯氷容器内に給水ポンプからの水が入ってしまうこととなっていた。
また、特に特許文献1は、製氷皿の取外しが可能な構成としているが、給水タンクから製氷皿へと給水する給水経路の取外しについて考慮されたものではなかった。
給水経路中にはタンクから製氷皿へと給水するためのポンプが備えられており、給水経路の洗浄にあたっては、このポンプを取外し可能とすることが必要である。特許文献2にはポンプを給水タンク内に設置する構造としているが、以下のような問題が生ずる場合があった。図20を用いてタンク内に給水ポンプを設置した例について説明する。
図20は給水ポンプをポンプ部と駆動部に分け、ポンプ部を貯水タンク内に設置した例を示した図である。冷蔵庫本体51内には冷凍室52及び冷蔵室53が設けられており、冷凍室52内に自動製氷装置57が配設されている。自動製氷装置57の下方には貯氷容器58が配置され、自動製氷装置57で作られた氷が貯められる。
自動製氷装置57内には製氷皿62が置かれ、製氷がされると駆動部63によって製氷皿62が回動させられ、貯氷容器58に落下するように構成されている。すなわち、この駆動部63の出力軸68が製氷皿62側の軸受部62aに係合して、駆動部63の正転、逆転運動を伝えることによって、製氷皿62にひねり力を与える。ひねられた製氷皿62から氷が剥離し、貯氷容器58に落とされることで貯氷される。
冷蔵室53内には貯水タンク72が設置されており、この貯水タンク72内には製氷皿62に給水する水が貯められている。貯められる量は、例えば1リットル前後で製氷皿62で1回に作られる水の量の10倍程度である。
貯水タンク72内の水を製氷皿62に導く給水経路として給水パイプ73が用いられ、この給水パイプ73の吸込口には給水ポンプ74のポンプ部75が取り付けられている。このポンプ部75は、羽根車75aと表面にNS極を持つ磁石75bからなっている。このNS極は貯水タンク72の、例えば底面72aに対向して、しかも近接して設けられている。そして羽根車75aは、磁石75bが回転することにより回転し、貯水タンク72内の水を遠心力を利用し、給水パイプ73側に送り込む構造としている。
給水ポンプ74の駆動部76は、駆動モータ76aと磁石76bからなっている。磁石76bは駆動モータ76aの回動に伴なって回動するものであり、底面72aに近接し、且つ磁石75bに対向して設けられる。もちろん、磁石76bの表面(底面72aに対向する面)にもNS極が設けられている。
このような構成を備えることにより、磁石76bと磁石75bが回動して羽根車75aが回動し、貯水タンク72内の水が給水パイプ73に送られ、製氷皿に給水される。この給水量は、一回が100cc位の給水量であるため、給水ポンプ74の運転時間にすると5〜10秒位となる。
上記のように、給水ポンプをポンプ部75と駆動部76とを分け、ポンプ部75を貯水タンク72内に設置し、駆動部76を貯水タンク72外に設ける構造として、非接触でポンプ部75を回動し、給水パイプ73に一定量の水を給水するようにものにあっては、次のような課題があった。
給水ポンプ74の羽根車75aを回動させる磁石75bと磁石76bが貯水タンク72の底面72aのようなタンクの壁面を介して対向して設けられているため、両磁石とタンク壁面との間に必要となる隙間が2ヶ所にできてしまうだけではなく、壁面自体の板厚分の距離が必要となるため、磁気力付与の効率が落ち、磁石、駆動モータ76aをその分だけ大型化しなければならないという問題があった。
また、底面72aを介して設置される磁石75bと磁石76bの位置決めが難しいという問題があった。すなわち、貯水タンク72の載置のされ方次第で両磁石の芯がずれやすい構造となっていた。両磁石の芯がずれてしまうと、両磁石のNS極が合わないため、羽根車が回らず、給水パイプ73から製氷皿へと給水されなくなってしまう。したがって、両磁石の正確な位置決めが必要となるため、例えば、冷蔵室と冷凍室との間の仕切断熱壁に凹形状を形成してタンクの位置ズレを防止したり、あるいは、ポンプ部をタンク内壁に固定する構造を新たに必要とするというの課題があった。
さらには、タンク内の水を補充するために、冷蔵庫の使用者がタンクを冷蔵室から取り外す場合は、タンクは常に給水ポンプとともに取り出され、使用者は水の補充に必要のない給水ポンプを毎回取り出すことになる。また、水の補充の都度、ポンプ部と駆動部との位置決めを行わなければならないため、上述の両者の位置決めのための機構が必須となっていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、製氷皿及び給水経路の脱着を容易とし、清潔性の向上した冷蔵庫を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、冷蔵室内の貯水タンクと冷凍室内の製氷皿との間の給水経路を構成する給水パイプと、前記貯水タンクから前記製氷皿へと前記給水パイプを介して給水するための給水ポンプと、前記製氷皿に給水された水を製氷する自動製氷装置とを備えた冷蔵庫において、本発明は、
前記給水ポンプは前記貯水タンク外の冷蔵室内に配設され、前記給水経路中に位置するポンプ部とこのポンプ部に非接触で駆動力を与える駆動部とを備えた構成とした。
また、前記ポンプ部と前記駆動部は磁石を有し、この磁石の磁気力が付与されて前記ポンプ部は駆動される構成とした。
また、前記給水ポンプを分解可能なケース内に歯車を備えて構成されるギヤポンプとし、前記歯車に磁石を有する構成とした。
また、前記ギヤポンプは、2つの歯車からなり、一の歯車には磁石が取り付けられ、この磁石に対向して前記駆動部側の磁石が配設され、前記駆動部側の磁石の磁気力により前記一の歯車を回動させることとした。
また、前記歯車に取り付ける磁石は、歯車の構成部材内に埋め込まれる構成とした。
また、前記ポンプ部と前記駆動部は、同一のケース内に設置される構成とした。
また、前記ポンプ部を前記ケースから着脱可能とした。
また、前記給水ポンプは分解可能なケース内に歯車を備えて構成されるギヤポンプであり、前記歯車に磁石を有し、前記ギヤポンプは前記駆動部と同一のケース内に設置されるとともに、前記同一のケースから着脱可能とした。
また、前記冷蔵室と前記冷凍室との間を仕切る仕切断熱壁を備え、
前記給水経路は、前記給水ポンプよりも上流側の経路と、前記給水ポンプよりも下流側の経路と、給水ポンプ22内の経路とから構成され、
前記上流側の経路は、前記貯水タンクの着脱とともに着脱される第1上流側経路と、庫内側に位置する第2上流側経路とからなり、
前記下流側の経路は、前記給水ポンプから前記仕切断熱壁までの第1下流側経路と、前記仕切断熱壁内を介して前記製氷皿と連通する第2下流側経路とからなり、
前記第1上流側経路は、前記貯水タンク11内に位置する上流側端部から上方に延出し、前記貯水タンクの開口面よりも低い位置で屈曲して後方に延出する後方延出部を有し、この後方延出部の最後端部を最下流部とし、
前記第2上流側経路の最上流部は、上流側が前方に延出しており、
前記貯水タンクが前記仕切断熱壁上を後方に押し込まれると、前記ポンプ部と前記駆動部の位置関係を維持したままで、前記第1上流側経路の最下流部と前記第2上流側経路の最上流部とが接続されて全給水経路が連結される構成とした。
また、冷蔵庫箱体の冷凍室内に、
製氷皿の前側の軸部を支持する支持体と、この支持体から後方に延出した枠体と、この枠体を収納するフレームと、このフレームに設けられて前記枠体が摺動するガイドレールと、前記フレーム内を前後移動可能に設けられるガイド部材と、前記製氷皿を回動させるモータを有する駆動部と、前記製氷皿の後側の軸と係合して前記駆動モータの出力を前記製氷皿に伝える出力軸と、前記ガイド部材を検知して前記製氷皿の有無を判別するセンサーとを備え、
前記支持体が手前に引き出される際に、後方側から前記ガイド部材と当接して前記ガイド部材を手前側に移動させる係止部を、前記製氷皿の後方軸部又は前記枠体に備え、
前記係止部は前記支持体が手前に引き出されると前記製氷皿の後方の軸と前記出力軸との係合を解除させる自動製氷装置を有し、
前記冷蔵庫箱体の冷蔵室内に前記製氷皿に給水するための水が貯められる貯水タンクを有し、
前記貯水タンクから前記製氷皿へ給水する給水ポンプを、前記貯水タンク内又は前記貯水タンクと前記製氷皿をつなぐ給水経路中に備え、
前記給水ポンプは前記貯水タンク外の冷蔵室内に配設され、前記給水経路中に位置するポンプ部とこのポンプ部に非接触で駆動力を与える駆動部とを備えてなり、前記センサーによる検出に基づいて運転が制御されることとした。
本発明によれば、製氷皿及び給水経路の脱着が容易とし、清潔性の向上した冷蔵庫を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図12を用いて説明する。図1は本発明の実施形態に係る冷蔵庫の正面図、図2は図1の冷蔵庫の扉を除いた正面図、図3は図1の要部縦断面図である。
これらの図において、冷蔵庫本体1は上から冷蔵室2と、製氷室3a及び急冷凍室3bからなる第1の冷凍室3と、第2の冷凍室4と、野菜室5とを有している。これらの各貯蔵室は扉によって開口が閉塞されており、6は冷蔵室2の前面を閉塞する冷蔵室扉であり、7は第1の冷凍室3a前面を閉塞する引出し式の扉で、9は第2冷凍室引出し式の扉であり、10は野菜室の引出し式の扉である。
而して、冷蔵室2には冷蔵食品を収納する他、製氷室3aに冷水を送るための貯水タンク11が備えられている。本実施例では、貯水タンク11は、冷蔵室2と第1の冷凍室3とを区画する仕切壁24上に載置される構成としている。冷蔵室2の下方に位置する製氷室3aには自動製氷装置12が備えられ、この自動製氷装置12が持つ製氷皿23に、貯水タンク11内に貯められた水が給水パイプ21により給水される。自動製氷装置12で作られた氷は、自動製氷装置12の下方に配置される貯氷容器13に貯氷される。冷蔵室2の底面を形成する仕切壁24上に貯水タンク11を載置することによって、製氷室3a内に配置される自動製氷装置12との距離を短縮できるため、給水経路となる給水パイプ21を短くすることができる。製氷室3a内に置かれる貯氷容器13は、引出扉7を引き出すことによってともに引き出され、冷蔵庫使用者は容器13内に貯められた氷を取り出すことができる。
なお、急冷凍室3b内には、急速冷凍が必要な食品を収納するための容器14が備えられており、貯氷容器13と同様に、前面を閉塞する引出扉8を引き出すことによってともに引き出される構成としている。第2の冷凍室4内の容器15及び野菜室5内の容器16についても同様である。
図3に示したように、冷凍室3、4の背部には冷却室17が位置しており、この冷却室17内には冷凍サイクルの一部を構成する蒸発器18と、蒸発器18によって冷却された冷気を送る送風機19と、蒸発器18に付着した霜を溶かすための除霜ヒータ20とが設けられている。
蒸発器18で冷却された冷気は、蒸発器18の上方に配置される送風機19によって、第1冷凍室3、第2冷凍室4だけではなく、冷蔵室2、野菜室5等の各貯蔵室に強制的に送り込まれ、それぞれの貯蔵室を予め設定された室温に冷却し、冷却後の冷気は再び冷却室17へと送られ、蒸発器18の下方側に戻される。このような冷気の循環を繰り返し、蒸発器18に所定の霜が付くと、除霜ヒータ20(ガラス管ヒータ)が発熱して、蒸発器18等の霜取りを行う。
貯水タンク11内の冷水は、貯水タンク11と自動製氷装置12間とを結ぶ給水パイプ21により製氷皿23へと給水される。給水される量は給水ポンプ22の駆動時間(例えば5〜10秒)で決められ、例えば、80cc〜100ccである。
先に述べた冷気循環の経路内において、蒸発器18から送風機19によって送られる冷気は、この製氷皿23の上面を通過するように、製氷室3aの背面側に設けられる冷気吐出口(図示せず)から吐出される。このように、製氷皿23の上面を冷気が通過することによって、製氷皿23に給水された水の凍結が促進され、製氷時間の短縮につながる。
したがって、冷気吐出口は製氷皿23よりも上方に位置することが望ましい。また、本実施例では、後述するように製氷皿の駆動部26が製氷皿23よりも後方の背面側に位置しているため、駆動部26を避けて冷気が製氷皿23上面へと供給させる構造とすることが望ましい。なぜなら、例えば、送風機19及び冷気吐出口が製氷皿23の後方投影面内に位置した場合には、冷気吐出口から吐出された冷気は、駆動部26を迂回させて製氷皿23へと供給させる必要があるからである。したがって、冷気吐出口は駆動部26の後方投影面から外れた位置に設けることが望ましい。
さらには、冷気循環経路の複雑化を防ぐために、蒸発器18又は送風機19の幅方向中央位置と、製氷皿23の幅方向中央位置との間に、冷気吐出口が配置されることが望ましい。この構成によれば、送風機19から送られた冷気は、送風機19よりも冷蔵庫幅方向の外側に位置する冷気吐出口から製氷室3aへと吐出され、さらに外側に位置する製氷皿23の上面へと至って製氷がなされるため、冷気の過度な迂回による冷気循環経路の複雑化を防ぐことができる。
既述のように、製氷皿23で作られた氷は、製氷皿23の下方に位置する貯氷容器13に貯められる。すなわち、図示しない制御部は、自動製氷装置12に対して給水・製氷・離氷等の指示を出すとともに、これらの指示に基づいて駆動部26が製氷皿23を正転・逆転させ、可撓性材料で形成された製氷皿23を捩ることによって、製氷皿23で作られた氷を貯氷容器13に落下させるように制御される。換言すれば、給水ポンプ22の回転及び製氷皿23の回動が上述のように制御されるように、図示しない制御基板に搭載されるソフトウェアに予めプログラミングされている。
次に、このような一連の動作を繰り返して行う自動製氷装置12の構造について図4〜図11を用いて説明する。
図4は、図2に示す自動製氷装置12の斜視図である。この自動製氷装置12は、電気配線を外せば使用者が自動製氷装置12を製氷室3aより取り外すことも出来るように構成されている。また、自動製氷装置12内に製氷皿23や駆動部26を備えた構造としており、後述するように、装置12内から製氷皿23を取り外すことができる構成としている。
図5は図4のA−A断面を示す図である。自動製氷装置12は内部に製氷皿23を備えており、実際の使用態様においては、図示されるように、自動製氷装置12の下方に貯氷容器13が配設される。
製氷皿23を回動するための駆動力を与える駆動部26は、内部に駆動モータを備えている。製氷皿23の手前側には軸23aが設けられており、軸23aは箱体25の軸受によって製氷皿23の手前側が支持される。この箱体25は軸23aを支持する支持体であり、自動製氷装置12の前側に配置される。
この支持体である箱体25は、基部25aと蓋部25bとを備えて構成されており、基部25aに製氷皿23の軸23aが載置され、それらを上方から蓋部25bによって押さえられる構成としている。また、蓋部25bは箱体25の最前方側に設けられる支点25cを中心として矢印Pの如く回動する。したがって、本実施例の箱体25は、製氷皿23の前側を支持する支持部であるとともに、後述するように、製氷皿23を取り外し時の引出手掛け部として機能する。
また、基部25aと蓋部25bには図に示す如く、製氷皿23の軸23aを係合する溝25dが構成されている。この溝25dは軸23aの形状に合わせて作られている他、蓋部25bを矢印P方向に回動させた時には、軸23aを基部25a側の溝25dより取り出し、軸受23b側を外すと製氷皿23を箱体25より取り外すことができるよう構成されている。
また、箱体25は製氷皿23を片持ち状態で支持することができるよう工夫されている。具体的には、製氷皿23の軸23aには図に示す如く円板が取付けられており、溝25dとの接触面積を拡大している。軸23aをこのような形状とすることによって、製氷皿23が片持ち支持を可能とし、また、軸23aよりも前方に支点25cを有する構成であっても軸23aの押さえを外れにくくしている。
なお、軸23aに別部材の円板を設ける必要はなく、例えば、軸23aの周囲に凸形状部を設けていればよい。上述のように、箱体25側の基部25a及び蓋部25bに設けられる溝25dは、この凸形状部に合わせた形状としている。このように、鍔形状の凸形状部とすることによって、製氷皿23を載置した際の製氷皿23の位置決めも容易となる。また、この凸形状部を軸23aの前後に複数設けることによって、片持ち状態で支持された場合に製氷皿23の荷重を分散でき、荷重の集中による破損等を回避することができる。また、複数の凸形状部を備えることによって、たとえ、凸形状部の一部が破損した場合であっても位置決めが可能である。さらには、凸形状部の外周を円形状としているため、駆動部26によって製氷皿23が回動する場合も障害となることはない。
製氷皿23の後方には軸受23bが設けられており、この軸受23bは駆動部26の出力軸26aと係合する。したがって、駆動モータの回転を受けて出力軸26aが回転すると、製氷皿23は駆動モータに連動して正転、及び逆転運動を行う。この時、軸23aは溝25d内を回動し、製氷皿23は駆動モータ26の動きにならって回動する。また、軸受23cの端部には、係止部23cが設けられている。この係止部23cの作用については後述する。
なお、本実施例の軸受23bは、出力軸26aを受ける軸受であるが、製氷皿23の前方側の軸23aとともに製氷皿23が支持される製氷皿23の後方側の軸でもある。後述するように、製氷皿23は前方軸23aが箱体25によって支持されるとともに、この後方側の軸23bがガイド部材28上に支持されて製氷皿23の取り付け、取り外しがなされる。ただし、軸受23bが出力軸26aと係合した場合には、ガイド部材28との載置関係は必ずしも維持される必要はない。
図6は図4のB−B断面図であり、図7は図5のC−C断面図である。
これらの図を用いて、本実施例の自動製氷装置12の構造をさらに説明する。既述のように、軸受23bは駆動部26の出力軸26aと係合し、駆動力が製氷皿23に与えられることによって製氷皿23が回動する。本実施例の軸受23bは、軸受23bと出力軸26aとの係合位置の下方に係止部23cを備えている。この係止部23cは軸受23bの先端(冷蔵庫に設置された状態では、冷蔵庫の奥側の先端)に設けられており、後述するようにガイド部材28の後方からガイド部材28と当接する構造としている。
本実施例のガイド部材28は、製氷皿23の前側端部の軸23aによって片持ち状態で保持された製氷皿23に対し、製氷皿23の後方側を支持する支持部材である。それとともに、自動製氷装置12に製氷皿23を取り付けた後、基部25aを奥側へと押し込んで製氷皿23を自動製氷位置へと設置するにあたって、製氷皿23の後方の軸受23bを、さらに後方に位置する駆動モータの出力軸26aへと案内する案内部材である。
製氷皿23の上方及び側方は、自動製氷装置12の外枠となるフレーム27によって覆われており、上方は給水パイプ21の下流端位置が開口している。
本実施例のガイド部材28は、箱体25から後方に延出するガイド枠29の上部を前後に移動可能に設けられており、製氷皿23が設置された場合と製氷皿23を設置せずに装着された場合とでガイド部材28の状態が異なっている。このガイド部材28の状態の違いによって製氷皿23の有無が判別され、この判別のためにセンサー33が自動製氷装置12の奥側に設けられている。製氷皿有無の判別については後述する。
ガイド部材28には、Uの字状のガイド溝28aが設けられており、このガイド溝28aに製氷皿23の軸受23bが載置され、製氷皿23が支持される。また、この支持状態においては、図5及び図7に示すように、ガイド部材28が係止部23cによって係止される。また、ガイド部材28はフレーム27の側面内壁から突出するレール31に懸架されて、前後方向に移動可能に設けられている。
また、フレーム27の側面下部は、内側に折り曲げられた形状をなしている。この折り曲げられたフレーム27下面部はガイドレール32として機能し、箱体25が引き出されると、ガイド枠29がガイドレール32上を摺動し、前方に引き出される。
なお、製氷皿23の貯水量を検知するためのセンサー30は製氷皿23の近傍に設けられており、本実施例では、図6に示すようにフレーム27によって囲まれた自動製氷装置12内部に設けられており、製氷皿23の取り付け及び取り外しの際に干渉しない位置に設置されている。
次に、製氷皿23を取り出すに際し、箱体25を手前側に引き出す際の動作について、図6〜図10を用いて説明する。図8は製氷皿23をフレーム27より引き出した状態を示す図であり、図9は図8の状態から製氷皿23を取り出し、再び箱体25をフレーム27に戻した状態を示す図である。また、図10は、駆動部26、ガイド部材28、及び製氷皿23の関係を示す斜視図である。
図8に示すように、矢印Qの方向に箱体25を手前側に引いてフレーム27より引き出す場合について説明する。製氷皿23は手前側を箱体25によって支持され、後方側をガイド部材28によって支持されているため、水平状態に保持されたままフレーム27から引き出される。
このとき、ガイド部材28を前方に引き出すのが、ガイド枠29の後端に設けた立上り部29aである。すなわち、ガイド枠29は箱体25から製氷皿23の下方を通って後方に延出して設けられており、フレーム27側のガイドレール32の上面を摺動する。したがって、軸受を有する箱体25とともにガイド枠29を前方に引き出すと、立上り部29aが製氷皿23の軸受23bを支持しているガイド部材28と当接し、さらに手前側に引き出そうとする。この力により製氷皿23の軸受23bと出力軸26aとの係合関係が解除され、ガイド枠29はフレーム27前方に引き出される。この際、立上り部29aではなく、前記の係止部23cとの当接によってガイド部材28が引き出される構成としてもよい。ただし、ガイド部材28を下方位置で立上り部29aによって前方に押され、中央位置で係止部23cによって前方に押される構造とすれば、ガイドレール31等でガイド部材28の引き出し動作に何らかの引っ掛かりがあっても、斜めに引き出されることを効果的に防ぐことができる。
なお、レール31、ガイドレール32は製氷皿23の正転、逆転を阻止するものではなく、製氷皿23から落下する氷の邪魔をするものではないことは云うまでもない。
なお、ガイド部材28は、立上り部29aと固着されているものではなく、製氷皿23を引き出して取り外した状態で、箱体25を押し込んでガイド枠29等をフレーム27内に戻しても、ガイド部材28は元の位置に戻らず、フレーム27前方に取り残される構造となっている(図9)。
この状態において製氷皿23を戻す場合には、箱体25の手掛け部に指をかけて手前側に引き出すと、ガイド部材28はフレーム27に懸架されているだけであるので、何らの干渉も受けずに箱体25及びガイド枠29が引き出される。そこで、製氷皿23後方の軸受23bをガイド部材28のUの字状のガイド溝28aに上方から差し込み、製氷皿23前方の軸23aについては、箱体25の蓋部25bを開いて基部25a側の溝25dに係合させる。その後、蓋部25bを閉め、箱体25をフレーム27側に押し込む。このときは、製氷皿23後方の軸受23bがガイド部材28に載置されており、軸受23bは係止部23cを備えていることから、ガイド部材28は製氷皿23によって後方に押し込まれ、図5に示される状態に戻る。
なお、ガイド部材28が図9に示される状態よりも後方に押し込まれている状態であっても、箱体25を手前側に引き出すと、ガイド部材28が立ち上り部29aによって手前側に押され、目視可能な位置まで引き出される。したがって、上記と同様な操作によって製氷皿23を取り付けることができる。
製氷皿23の軸受23bと出力軸26aの係合に関しては、ガイド溝28aをUの字状の溝としていることによって、軸受23bが左右ならびに下方に振れるのを規制し、その位置を出力軸26aの位置に合わせているものである。すなわち、ガイド部材28によって軸受23bの位置が決められるため、ガイド部材28により案内されてスムーズに軸受23bと出力軸26との係合が行われる。
具体的には、ガイド部材28の両側に設けたガイド溝28b(図10参照)がフレーム27に設けたガイドレール31に載置され、ガイド部材28が前後方向に摺動するため、ガイド部材28に設けたUの字状のガイド溝28aは製氷皿23の軸受23bを出力軸26aに軸合せして係合させる役目を果たしている。このようにガイド部材28を両側で支持していることによって、ガイド部材28bが斜めに摺動することを防止している。
一方、製氷皿23を引き出すときは、凸形状部を有する軸23a、ガイド枠29の立上り部29a又は係止部23cによって係合が外され、フレーム27に設けられる第2のガイドレール32上をガイド枠29が摺動する。したがって、箱体25をフレーム27より引き出して製氷皿23を取り出し洗浄等を行う場合には、箱体25の手掛け部(図9)に指を掛け、図8の如く矢印Q方向に箱体25を引き出すことによって、係合が外れた状態の製氷皿23が引き出されることになる。
このとき、ガイド枠29と(第1の)ガイドレール32との関係で軸受を有する箱体25を水平に引き出すことができるよう、第1ガイドレール32側にはガイド29枠のはね上り防止用の突起(図示せず)等を設けてもよい。
離氷にあたっては、駆動部26によって製氷皿23が回動し、この回動の際に製氷皿23が捩られることによって製氷皿23が変形される。具体的には、製氷皿23を挟んで駆動部26の反対側に設けられた回転規制部が製氷皿23と当接する。このとき、駆動部26によって製氷皿23に回転トルクが与えられると、駆動部26側はさらに製氷皿23に対して回転力を加え続けるのに対し、駆動部26の反対側は回転規制部によって回転が規制される。したがって、製氷皿23の可撓性によって製氷皿23が変形し、離氷がなされる。
この回転規制部は、製氷皿23が回転しても移動しない部位に設ける必要があることから、本実施例の場合では、駆動部26と製氷皿23を挟んで反対側にある箱体25に設ければ離氷が可能である。上述のように、製氷皿23が回転しても回転の障害にならないような製氷皿23の軸23a及び箱体25側の軸受の形状としており、また、箱体25の材質は製氷皿23よりも撓みにくいものとし、回転規制部によって製氷皿23の回転を規制しても変形しにくくしている。
しかし、箱体25には製氷皿23より氷を離氷させる時に受ける回転力がかかるにもかかわらず、箱体25は軸受を有し、また、蓋部25bが支点25cを中心として回転可能な構成としていることから、製氷皿23の回転力に対する強度の確保が十分ではない場合がある。そこで、本実施例では、箱体25に掛かる回転力をフレーム27全体で受けることができるように、ガイド枠29と第1のガイドレール32との形状を合わせて、両者の結びつきをしっかりさせておくことにしている。具体的には、ガイドレール32はフレーム27の側壁下部を内側へと折り曲げた形状として底壁を設け、この側壁下部と底壁の角部近くにガイドレール及びガイド枠29を設けている。したがって、箱体25にかかる回転力はフレーム27にも分散されるため、離氷に際しても強度を確保することができる。
なお、図面では、箱体25をフレーム27の外に出した状態で自動製氷が行われるように示しているが、箱体25をフレーム27内に入れておく構造とすれば、箱体25の受ける回転力をフレーム27にさらに分散させることができる。
次に、製氷皿23の有無の検出について説明する。自動製氷装置12内には製氷皿23の有無を検出するためのセンサー33が備えられている。このセンサー33は図示しない制御部に接続されており、センサー33によって製氷皿23がフレーム27内に装着されていることが確認されているとき(例えば、図5の状態)には、給水ポンプ22から製氷皿23への給水を許可し、フレーム27内に製氷皿23がないとき(例えば、図8や図9のとき)のように、製氷皿23の装着が確認できないときには給水を停止させるように制御される。
本実施例の製氷皿有無検知センサー33は、先に説明したように、製氷皿23の有無によって位置が異なるガイド部材28を検知することによって製氷皿23の有無を検出する。具体的には、製氷皿23が箱体25とガイド部材28に載置され、奥側へと装着された場合にガイド部材28がセンサー33と当接してON状態となる。一方、箱体25を引き出した状態(図8)や製氷皿23が取り付けられずに箱体25が閉じられた場合(図9)のようにガイド部材28が奥側に位置していない状態ではOFF状態となる。
すなわち、製氷皿23がフレーム27内にある時には、製氷皿23を介してガイド部材28がセンサー33を押圧し、製氷皿23を取り外した時には、ガイド部材28が前方に移動し、製氷皿有無検知センサー33への押圧力が開放されるように設けられている。
したがって、冷蔵庫の使用者が製氷皿23の設置を忘れてフレーム27側に箱体25を押し込んで製氷室3aの扉7が閉じられたような場合であっても、貯水タンク11の水が給水されることはない。
次に、図11を用いて製氷皿23をフレーム27から取り出し、組み込む場合について説明する。図11中に実線で示した製氷皿23の位置は、箱体25を手掛け部によって手前側に引き出した状態を示したものであり、自動製氷装置12(フレーム27)から製氷皿23単体を取り出すにあたって、取り出し可能位置にまで製氷皿23を引き出した状態を示している。
詳述すると、製氷皿23を取り出す場合には、冷蔵庫使用者は、まず、箱体25に設けられた手掛け部に指を掛け、フレーム27のレール32上にガイド枠29を摺動させてフレーム27から製氷皿23を引き出す。箱体25を手前に引き出すということは、ガイド枠29が図11に示す如くフレーム27より前方に飛び出すこととなる。これにともなって、ガイド枠29の後端に設けられた立上り部29aがガイド部材28の後方から当接し、ガイド部材28を前方に連れてくる。この過程において、出力軸26aと製氷皿23の軸受23bとの係合関係は解除される。
箱体25側の溝25d及び製氷皿23の軸23aの形状が図11に示すような形状であり、これらの形状によって係合がなされる場合には、箱体25が引き出されると製氷皿23も手前側に引き出される。このときにおいて、本実施例のように製氷皿23の後方の軸受23bから下方に突出する係止部23cを備えていれば、この係止部23cとガイド部材28とが干渉し、製氷皿23が引き出される動作に追随してガイド部材28を前方に引き出すことが可能である。すなわち、本実施例のような製氷皿23とした場合には、立上り部29aの有無に関係なく、製氷皿23は軸23aの凸形状部が係止片となって手前に移動し、軸受23bに設けられた係止部23cによってガイド部材28を手前前方に連れてくる。
しかし、例えば、箱体25と軸23aとの係合関係が製氷皿23の跳ね上がり防止用の押えであった場合には、製氷皿23と軸受を有する箱体25とは一体に動かず製氷皿23を置いてきてしまう。この時であっても立上り部29aがあることよりガイド部材28によって製氷皿23を手前前方に引き出すことが可能である。
次に、引き出された製氷皿23を箱体25とガイド部材28から取り出す点について説明する。図11中に点線で示した製氷皿23は、箱体25とガイド部材28とに載置された製氷皿を取り外す際の位置を示すものである。
製氷皿23を取り外すに際しては、まず、箱体25の蓋部25bを破線に示すように支点25cを中心に回動させ、製氷皿23の軸23a上方を開放する。このとき、製氷皿23の前方の軸23aは単に基部25a上に載置されているだけであるので、製氷皿23を反矢印R方向に持ち上げる。そして、ガイド部材28に係止している製氷皿23側の係止部23cを持ち上げるようにして係止関係を解除し、製氷皿23を斜め上方に持ち上げ、フレーム27から製氷皿23を取り外す。
取り外しにあたっては、ガイド部材28と製氷皿23との係止関係を解除する必要がある。しかし、両者の係止は、軸受23bより下方に突出する係止部23cによってなされているものであり、主として製氷皿23の前後移動を規制するための係止である。また、軸受23bはガイド部材28のUの字状のガイド溝28aに載置されているだけであるので、上方は開放されているため、係止部23cを持ち上げれば簡単に係止を解除することができる。
このように取り外された製氷皿23は、皿単体となるため、皿の洗浄等は容易に行うことができる。
なお、箱体25は引出しされたままにはしておけないのでフレーム27側に戻される。しかし、フレーム27側に戻ってもガイド部材28は手前前方に位置し続ける。なぜならば、立上り部29aはガイド部材28より奥側に位置しているため、先に述べたとおり、箱体25がフレーム27側へと押し込まれても、立上り部29aはガイド部材28を元の位置に戻さずに立上り部29a自身が後退するからである。
なお、製氷皿23の取り出しについては、製氷皿23をフレーム27より斜め上方に引き出すことで説明した。これはフレーム27の前方の開口とガイド部材28との位置関係によるものである。上記の実施例では、箱体25を引き出したとき、ガイド部材28はフレーム27の開口の縁部よりも奥側に位置しているため、製氷皿23を斜めに取り出す構造となっている。
しかし、ガイド部材28をフレーム27の開口縁部まで引き出す構造、例えばフレーム27から箱体25を引き出すに必要な、ガイド枠29を図11の引出し寸法により長く作っておけば立上り部29aがフレーム27より外に引き出せ、製氷皿23を上方に引き出すことができる。このようにガイド枠29をフレーム27における製氷皿配設空間の寸法よりも長く形成すれば、使用者は箱体25を引き出すことで、製氷皿23の取り出し時にフレーム27の開口との接触を防ぎ、取り出し性が向上する。この構造は、ガイド部材28を案内する第2のガイドレール31をフレーム27の製氷皿配設空間よりも外側まで延ばしておくことによって可能となる。具体的には、製氷皿23の収納状態において、例えば、フレーム27内の製氷皿配設空間よりも奥側にまで第2のガイドレール31を延出させる構造とすればよい。
このように構成することにより、製氷皿23はフレーム27より完全に外側に引き出されるので、箱体25の蓋25bを開いた状態で製氷皿23を真上に引き抜くことが可能となる。
以上、説明した本実施例によれば、以下のような作用を奏する。
第一に、製氷皿23を取り外している間は、ガイド部材28と製氷皿有無検知センサー33の押圧関係が解除されるので給水ポンプ22は起動せず、貯氷容器13内に貯水タンク11内の水を給水してしまうことを防止することができる。
第二に、取り外した製氷皿23をフレーム27内に戻す際に、ガイド部材28が常にフレーム27の手前前方に位置していることである。したがって、使用者は常に目視可能な位置で製氷皿の係止部23cを斜め上方からUの字状ガイド溝28aに係止させることができる。その後、使用者は蓋部25bの開いた箱体25の溝25dに図11に示す矢印Rのように製氷皿23の軸23dを係合させるように載置し、蓋部25bを閉めれば、製氷皿23の戻し作業を簡単に行うことができる。また、この状態で箱体25を後方へと押し込めば、ガイド部材28が製氷皿23の軸受23bの位置決め部材となって、駆動部26の出力軸26aに係合させることができる。
図12は、上述した本実施例の構造を有する自動製氷装置12の隣に、別の製氷皿34を備えた例を示す図である。この製氷皿34は、手動で製氷皿をひねることによって離氷が可能な製氷皿であり、自動製氷装置12の隣に製氷皿34を載置する部屋35を備えている。
図12に示した例の場合、自動製氷装置12内に設置される製氷皿23と寸法を合わせ、かつ、軸部分等の設置形状を共通化させることが可能である。このときには、自動製氷装置12内の製氷皿23と、部屋35内に載置される製氷皿34とは交換が可能となるが、通常は使用者の氷不足を補うために、隣り合って載置されている。
また製氷皿の下方に配置される貯氷容器36は、2区画に分離され、自動製氷装置12側で作られた氷は貯氷容器36のA室側に、製氷皿35によって手動ひねりで離氷され製氷された氷はB室側に貯蔵する。このように貯氷容器36に仕切を設けることによって、製氷皿23と製氷皿34のキャビティー形状が異なるような場合に、A室、B室に異なる形状の氷を貯蔵することができる。
なお、上記説明では製氷皿23で製氷された氷をどのようにして製氷皿から離氷させるかについては、詳細な説明を省略しているが、これは既存の構造、例えば製氷皿23側に設けた当接部と軸受け箱体25側に設けた回転規制部等のストッパー構造との組み合わせにより行う。すなわち、自動製氷装置として必要な種々の機能は、製氷皿23を取り出し可能とした場合であっても、従来の自動製氷装置と同様に持ち合わせているといえる。
例えば、製氷皿23(又は、製氷皿34を自動製氷装置12に装着する場合には製氷皿34)を取り外し可能とした場合に第一に問題となるのが、製氷皿23をフレーム27内に戻す際における製氷皿23の軸受23bと出力軸26aとの係合であり、第二に問題となるのは、給水ポンプ22による製氷皿23への給水である。
本実施例では、出力軸26aは製氷皿23の軸受23dとの間でスリップ等を起さないようにする、矩形の形状としている。すなわち、出力軸26aを矩形状とし、軸受23bには、出力軸26aの形状と合わせた凹部を設けることとして、駆動部26の駆動モータが回転した場合に空転等しないように形成されている。
また、出力軸26aに対して、製氷皿23の軸受23bは同じ位置(1点)においてのみ係合し、この位置で回転する。一方、駆動モータ側の出力軸26aは製氷皿23にできた氷塊を製氷皿23より離氷させる為に約270度の範囲で正転と逆転を繰り返す。したがって、もし、製氷皿23が正転運動中又は逆転運動中(製氷皿23内の氷塊の離氷時あるいは冷蔵庫運転開始時に行なわれる試し運転時等)に箱体25が引き出され、係合が無理に取り外されるようなことがあると出力軸26aは回動を中止するように構成されている。
このように出力軸26aの回動を中止させて製氷皿23を取り外した場合、以下のような問題が生ずる。なぜなら、取り外された製氷皿23をガイド部材28と箱体25によって支持させ、箱体25をフレーム27内に押し込み、レールに沿わせて製氷皿23を設置位置まで戻しそうとしたときには、回動の途中で止められた出力軸26aの回転位置がどのような状態にあるかわからないからである。特に、本実施例の出力軸26aは、製氷皿23を取り外すために前方に引き出された場合であっても、自動製氷装置12の奥方にそのまま位置しているため、出力軸26aの状態を目視することも容易ではない。したがって、製氷皿23を戻そうとしても製氷皿23側の軸受23bの向きと出力軸26aの向きが一致せず、製氷皿23が元の位置に戻らないという事態が生ずる場合がある。
そこで、本実施例では、製氷皿23が回転中であることを使用者に知らせるために、警告ランプ、または警告ブザーを用いることとしている。この警告ランプまたは警告ブザーは、図示しない制御部に接続されており、製氷皿23の回転中にランプを点灯させ、あるいはブザーを発することによって、使用者に製氷皿23の回転を知らせる。
また、回転の途中で製氷皿に23が外された場合を想定し、このような場合には出力軸26aをもとの位置(レール等によって案内されて出力軸26a側へ押し込まれる軸受23bが出力軸26dに係合できる位置…原点)に戻すように制御することとしている。すなわち、図示しない制御基板にはこのような制御を行うためのソフトを組み込んでおき、製氷皿23の有無の検知、及び、製氷皿23の回転状態の情報に基づいて出力軸26aの位置を制御している。
次に、給水ポンプ22による製氷皿23への給水についての問題点について説明する。既に説明したように、製氷皿有無検知センサー33によって製氷皿23の有無によって給水の可否を判断可能であるが、製氷皿に給水している最中に製氷皿23が取り出されることもあり得るため、この場合には給水パイプ21からの水が貯氷容器13へと直接流れてしまう。
これを防止するために、本実施例では、例えば、上記と同様に警告ランプや警告ブザーによって使用者に給水中であることを知らせることとしている。このランプやブザーのパターンは、上記の製氷皿23の状態を知らせる場合と変えておくことが望ましい。
さらに、給水中の間は、製氷皿が外せないロック機構を取り付け、製氷皿に給水すべき水が貯水容器13(36)に入ってしまうのを防止することとしている。
以上のように、本実施例によれば、以下のような効果を奏する。
すなわち、ガイド枠29を持つ軸受を有する箱体25をフレーム27のガイドレール32に摺動自在に設け、その軸受を有する箱体25と駆動モータの出力軸26aとの間に製氷皿23を回動自在に設けるとともに、Uの字状ガイド溝をもつガイド部材28を出力軸26aと係合した製氷皿23の軸受部23bを支持し、且つ軸受部23bに設けた係止部23cを、このガイド部材28に係止させ、製氷皿23とともにガイド部材28がフレーム27側に設けたガイドレール31に沿って、前後に移動可能としたものであるから、製氷皿23の脱着が容易となり、使用者は洗浄された製氷皿で氷を作ることができる。
特に、製氷皿23の装着時に目視可能な位置にあるガイド部材28のUの字状溝28aに製氷皿23の軸受23bを載せれば、軸受23bは駆動モータの出力軸26aに係合されるため、装着も容易である。
また、箱体25を開閉自在の蓋部25bと基部25aとで構成し、蓋部25bを開いたとき、箱体25より製氷皿23の軸23aを着脱自在とするとともに、取り出された製氷皿23は箱体25で保持できるように、片持ち状態を可能としたものであるから、製氷皿23の軸23aを箱体25より取り外すとき、あるいは装着するときのいずれの場合であっても簡単な操作が可能である。
また、箱体25に設けたガイド枠29の後方に立上り部29aを設けており、箱体25をガイド枠29を利用してフレーム27より引き出したときに、立上り部29aがガイド部材28をフレーム27の後方側から前方に摺動させて、手前側に連れてくるようにしたものであるから、装着時の操作も容易となる。すなわち、製氷皿23の取り出しの際に、もしガイド部材28がフレームの奥に戻っていたとしても、洗い終った製氷皿23をフレーム27内に戻そうと箱体25を引き出すと、ガイド部材28はフレーム27の前部に位置するので、製氷皿23の軸受23aは目視確認が可能な状態で、ガイド部材28のUの字状ガイド溝28a内に組み込みが可能である。
また、箱体25をガイド枠29を利用してフレーム27より引き出し、箱体の蓋部25bを開いたときに製氷皿23を斜め上方に取り出し可能としたものであるから、冷蔵庫の使用者は片手で蓋部25bを開け、他方の手で製氷皿23を簡単に取り出すことができ。
また、駆動部26側に設けられた製氷皿有無検知センサー33によって製氷皿の有無を検知し、その検知はガイド部材28の押圧力によってなされることとし、この製氷皿の有無によって給水ポンプ22を制御するようにしたものであるから、製氷皿23がフレーム27内にないのに給水ポンプ22が駆動し、貯氷容器13内へ水を流してしまう状況を防止している。
さらに、自動製氷装置12近くに手動で離氷を行なう製氷皿34を設置する製氷コーナーを作り、貯氷容器36を区画して、種類の異なる氷を区分けして収納できるようにしたため、使用者は種類(形状等)の異なる氷をこの製氷コーナー内の製氷皿34で作り、できた氷は自動製氷装置12で作られた氷と隣り合せで収納できる。したがって、使用者はその場、その場で氷を選んで使用することができる。
このように、製氷皿の脱着が容易となるため、冷蔵庫使用者が洗浄された製氷皿で氷を作ることができる自動製氷装置及び冷蔵庫を提供することが可能である。特に、上記の実施例のように、製氷皿23の装着時に目視可能な位置にあるガイド部材28のUの字状溝28aに製氷皿23後側の軸となる軸受23bを載せて製氷皿23をフレーム27内に収納すれば、自動的に軸受23bが駆動モータの出力軸26aに係合されることによって、装着の際の煩わしさを低減することができる。
次に図13〜図15を用いて、貯水タンク11内の水を製氷皿23に給水するための給水ポンプ22及び給水パイプ21について説明する。なお、図13は本実施例の給水経路を示す冷蔵庫の要部縦断面図であり、図14は給水ポンプ22の平面図であり、図15は図14のD−D断面図である
図において、1は冷蔵庫本体、2は冷蔵室を示す。冷蔵室2内に配設された貯水タンク11は蓋付となっており、貯水タンク11手前側の開口を塞いでおり、蓋を開ければ貯水タンク11内は隅みから隅みまで洗浄可能である。12は製氷室3a内に設置された自動製氷装置、23は上記自動製氷装置内で水を作る製氷皿、13は上記製氷皿23で出来た氷を貯氷する貯氷容器であり、詳細は上述の通りである。
貯水タンク11内の水を製氷皿23に給水する給水パイプ21は、下流側の端部21aが製氷皿23に臨み、上流側の端部21bが貯水タンク11の底壁近くに設置されている。なお、上流側の端部21bにはフィルター等の浄水器21cが取り付けられている。
給水ポンプ22は貯水タンク11内の水を汲み揚げて製氷皿23に一定量供給する役目を果たしている。すなわち、給水ポンプ22を例えば5〜10秒運転すると、100cc前後の貯水タンク11内の水が給水パイプ21を経由して製氷皿23内に給水される。
本実施例の給水ポンプ22は、図にも示す如く、ポンプ部22aと駆動部22bから構成されている。このポンプ部22aは、貯水タンク11外の給水パイプ21による給水経路中に設けられている。
そして、ポンプ部22aは給水経路内に設置され、ポンプ部22aが回ると、給水パイプ21の端部21bより貯水タンク11内の水を汲み揚げ、下流側の端部21aより製氷皿23内に給水する。
ポンプ部22aを駆動するのは駆動部22bであり、具体的には、モータに接続された駆動側磁石37である。すなわち、モータにより回動した駆動側磁石37の磁気力を受けたポンプ部22aに設けられたポンプ側磁石38が回動する。ポンプ側磁石38が回動するとポンプ部22aが駆動し水を汲み揚げる構成としている。
本実施例の給水経路は、給水ポンプ22よりも上流側と下流側の経路と給水ポンプ22内の経路とに大別され、上流側経路は上流側端部21bから給水ポンプ22へ至るまでの経路を示し、下流側経路は給水ポンプ22から下流側端部21aへ至るまでの経路を示している。上流側経路は、さらに貯水タンク11の着脱とともに着脱される貯水タンク11側の第1上流側経路と、貯水タンク11を着脱しても庫内側に位置する第2上流側経路とに分けることができる。一方、下流側経路は、給水ポンプ22から仕切断熱壁までの第1下流側経路と、仕切断熱壁内の第2下流側経路とに分けることができる。
本実施例では、第1上流側経路は貯水タンク11とともに着脱可能であり、第1上流側経路の最下流部は第2上流側経路の最上流部と連結可能に設けられている。すなわち、図13に示すように、貯水タンク11内に位置する上流側端部21bから上方に延出し、貯水タンク11の開口面よりも低い位置で屈曲して後方に延出する第1上流側経路は、その最下流部が後方延出部の最後端部である。一方、第2上流側経路の最上流部は、上流側が前方に延出しており、貯水タンク11は、仕切断熱壁上を後方に押し込まれるとこれらの両端部が接続されて全給水経路が連結する。このとき、給水ポンプ22のポンプ部22aと駆動部22bの位置関係は変動せず、貯水タンク11の着脱前と同様に駆動されて製氷皿23へと給水が行われる。
給水ポンプ22は、貯水タンク11の着脱によって影響を受けない位置として、貯水タンク11よりも奥側に配置されている。
また、ポンプ部22a内も給水経路の一部を構成するが、後述するように着脱可能に構成されている。このポンプ部22a内の給水経路を構成する部材を着脱する際には、第2上流側経路、第1下流側経路、第2下流側経路を着脱すれば、全給水経路を着脱可能とでき、製氷皿23と合わせて洗浄が可能とすることができる。
次にポンプ部22aの構造を図14、図15を用いて説明する。本実施例では、ポンプ部22aにギヤポンプを用いている。このギアポンプは二つの歯車39、40をギアケース41内に納めており、液送原理は吸込管よりギアポンプ内に入る流体をギアの回転によりギアのかみ合いが離れる時、流体を吸込管側より歯溝に吸い込み次いで歯溝内に入った流体をギヤケース41等によって閉じ込め、さらに、ギヤの回転によりギヤケース41に沿って吐出管側に水を運ぶ。吐出側に運ばれた流体はギヤのかみ合いによって次々に押し出され、この押し出された流体によって吐出管に供給されるというものである。また、このギアポンプは逆回転も可能であり、逆回転時には図14中に矢印で示したように、吐出管が吸込管の役割となり、吸込管が吐出管の役割を果たす。
なお、逆回転は給水ポンプ中に残る水滴を貯水タンク側に戻す時に行なわれるものである。さらに、ギアポンプは、常時水中になくとも貯水タンク内の水を吸い揚げることができる。駆動部22bが回転してもポンプ部22bの磁石が追従できず、いわゆる脱調現象が生ずる場合があるが、本実施例のギヤポンプは貯水タンク11外に配置されているため、回転初動時においては、水の粘性抵抗を受けないために脱調しづらく、給水量の精度が低下を防ぐことができる。
ギアポンプの有する二つの歯車のうち、一方には磁石が設けられている。符号38で示したのは、駆動側歯車39内に埋め込む等して設けられたポンプ側磁石であり、このポンプ側磁石38は、駆動側磁石37に図13に示したように対向して設けられている。したがって、駆動側磁石37の回動に連動して回転する。歯車29が回転することにより、歯車40も回転し、先に述べた液送原理のように給水動作が行われる。
一般に、駆動側磁石37、ポンプ側磁石38は対向する平面に2極以上の極数を有するよう構成とされており、必要な磁気力が得られる材質フエライト系や希さ類系統が用いられる。また、ポンプ側磁石38は歯車を樹脂材で形成する際にインサート成形等することも可能である。
さて、実際の駆動時には、駆動側磁石37とポンプ側磁石38の芯の位置決めが問題なる。本実施例では、ギアケース41に加工精度の高いプラスチックケースを用いることとしている。このプラスチックケース内には歯車39、40の中心軸が形成されており、この中心軸に歯車をはめ込むことによって歯車の位置ズレを防止することができる。また、このプラスチックケースは少なくとも1ヶ所がブリッジ式に接続され、両者の芯の位置決め行い、また、両者間の距離のズレを低減可能としている。すなわち、ケースの設置段階において両者の位置決めが可能となるような構成としている。
位置決めを可能とする構成であれば、上記の構成に限られるものではないが、駆動側磁石37と駆動側の歯車39との間に両者の軸心が合わせられる部材を介在させて、この位置決め部材によってギアポンプが位置決めされる構成とすればよい。
また、ギアケース41は蓋部を備えており、この蓋を開ければ(又は、蓋を外して分解すれば)、ギヤケース41内の歯車39、40の脱着が容易となり、使用者は必要に応じこの歯車39、40をギヤケース41より取り外し、製氷皿等とともに洗う等することが可能である。
ただし、駆動部22b側にはモータ等の電気部品が存在するため、ポンプ部22aをプラスチックケースより外し、駆動部22b側と一緒に取り外すことはできない構造としている。
ギアケース41と連通する吐出管42及び吸込管43は、図13に示すように給水経路の途中を示しているものであり、ポンプ部22aとして給水パイプ21より取り外すことも可能としている。
給水ポンプ22は図13にも示したように貯水タンク11の奥側に設置されているが、貯水タンク11を前方に引き出せば、容易に手前側より引き出すことができる。したがって、冷蔵庫の使用者は、製氷皿23を洗浄する際に給水ポンプ22のポンプ部22a内も洗浄できる。また、ポンプ側磁石が図20に示すように貯水タンク11内に入ってないため、貯水タンク11内の水に磁石成分が溶出せず、氷の清潔性は保たれている。
給水ポンプ22や給水パイプ21等の給水経路全体を取り外し可能としておけば、貯水タンク11から製氷皿23まで洗浄ができ、氷の清潔性をさらに向上させることができる。
次に、給水ポンプ22を使って製氷皿23内への給水について説明する。製氷皿23内での製氷が完了し、製氷皿23が回動して氷の剥離作業が終了すると、製氷皿23内への給水が必要とされた段階で、給水ポンプ22の駆動部22bを構成するポンプモータが予め設定された時間、例えば10秒程度(100ccの水を製氷皿23に給水することが出来る運転時間)だけ回転する。この回転に伴ないポンプモータと接続された駆動側磁石37が回転する。駆動側磁石37が回転すると、磁石37と対向して設けられたポンプ側の磁石が、磁石37の磁気力によって回転を開始する。ポンプ側磁石38が回転すれば、駆動側歯車39が回転することとなるので、これに噛み合っている歯車40が回転し、吸込管43側(貯水タンク11側)の水が吐出管42側へと押し出され、製氷皿23に給水される。
上記のような給水ポンプ22の場合、給水ポンプ22の設置位置が貯水タンク11内でないため、ポンプ部22aと駆動部22bとを一体に作った収納フレーム(ケース)に取り付けることが可能となる。したがって、両磁石間の距離は常に安定し且つ最良の状態で使用することができる。
以上、本実施例によれば、以下のような効果が得られる。
給水パイプ21を介し、給水ポンプ22で汲み揚げた貯水タンク11内の水を自動製氷装置12内の製氷皿23に給水するようにした自動製氷装置12が組み込まれた冷蔵庫において、非接触で駆動される給水ポンプ22を用いることによって、貯水タンク11外の給水パイプ21途中に設けられたポンプ部22aと駆動部22bとを非接触としたため、ポンプ部22aを含む給水経路を必要に応じて取り外して洗浄することができ、また、ポンプ部22aと駆動部22b間には貯水タンク11の容器の壁が介在しないため、非接触ながら効率のよい構造が得られる。
また、ポンプ側に設けた磁石38に対し、駆動部22b側に設けた磁石37の磁気力を与えてポンプ部22aを駆動し、貯水タンク11内の水を汲み揚げるようにしたため、ポンプ部22aに配設される磁石38は給水経路中を水が流れる以外は水と触れることがなくなり、磁石が水により劣化、損傷等することを防止できる。
また、給水ポンプ22は分解可能なケースとこのケース内に収納された歯車により構成されるギヤポンプとしたため、給水パイプ21だけでなく給水ポンプ22内の取り外しも容易で、洗浄も簡単にできる。
また、給水ポンプ22を構成するポンプ部22aと駆動部22bは一つのフレーム等の収納ケース内に設置されるようにしたため、ポンプ部22a側の磁石と駆動部22b側の磁石の位置決めが容易となり、また、両磁石間の隙間寸法の管理も最小限となり、効率がよく、着脱及び洗浄のしやすい給水ポンプが得られる。
また、二つの歯車からなるギヤポンプの片側の歯車に磁石38を取り付け、この磁石に対向して駆動部22b側の磁石を配設し、駆動部側磁石の磁気力により歯車を回転させるようにしたため、磁石のある側の歯車39を駆動源として良好なポンプ作用を行うことができる。
また、歯車に取り付ける磁石38は、歯車形成時に歯車構成部材内に埋め込まれる構造とすれば、ポンプ側磁石の歯車への取り付けが簡単となり、また、安価な給水ポンプを得ることができる。
本発明の実施形態に係る冷蔵庫の正面図。 図1の冷蔵庫の扉を除いた正面図。 図3は図1の要部縦断面図。 図2に示す自動製氷装置12の斜視図。 図4のA−A断面図。 図4のB−B断面図。 図5のC−C断面図。 製氷皿をフレームより引き出した状態を示す図。 図8の状態から製氷皿を取り出し、箱体をフレームに戻した状態を示す図。 駆動部、ガイド部材、及び製氷皿の関係を示す斜視図。 製氷皿を自動製氷装置から取外し、組み込む状態を示す図。 別の製氷皿を備えた例を示す図。 本実施例の給水経路を示す冷蔵庫の要部縦断面図。 給水ポンプのポンプ部の平面図。 図14のD−D断面図。 従来の自動製氷装置を搭載した冷蔵庫の要部縦断面図。 図16に示す自動製氷装置の斜視図。 図16に示す自動製氷装置の要部縦断面図。 図16に示す自動製氷装置の駆動部斜視図。 ポンプ部を貯水タンク内に設置した例を示す図。
符号の説明
1…冷蔵庫本体、2…冷蔵室、3…第1冷凍室、3a…製氷室、3b…急冷凍室、4…第2冷凍室、5…野菜室、6…野菜室扉、7…製氷室扉、9…第2冷凍室扉、10…野菜室扉、11…貯水タンク、12…自動製氷装置、13…貯氷容器、14…容器(急冷凍食品収納用)、15…容器(冷凍食品収納用)、16…容器(野菜収納用)、17…冷却室、18…蒸発器、19…送風機、20…除霜用ヒータ、21…給水パイプ、22…給水ポンプ、22a…ポンプ部、22b…駆動部、23…製氷皿、23a…軸、23b…軸受、23c…係止部、24…断熱壁、25…軸受を有する箱体、25a…基部、25b…蓋部、25c…支点、25d…溝、26…駆動モータ、26a…出力軸、27…フレーム、28…ガイド部材、28a…Uの字状ガイド溝、28b…ガイド溝、29…ガイド枠、29a…係止部、30…貯氷量検知センサー、31…第2のガイドレール、32…第1のガイドレール、33…製氷皿有無検知センサ、34…製氷皿、35…部屋、36…貯水容器、37…駆動側磁石、38…ポンプ側磁石、39…歯車(駆動側)、40…歯車、41…吸込管、42…吐出管。

Claims (10)

  1. 冷蔵室内の貯水タンクと冷凍室内の製氷皿との間の給水経路を構成する給水パイプと、前記貯水タンクから前記製氷皿へと前記給水パイプを介して給水するための給水ポンプと、前記製氷皿に給水された水を製氷する自動製氷装置とを備えた冷蔵庫において、
    前記給水ポンプは前記貯水タンク外の冷蔵室内に配設され、前記給水経路中に位置するポンプ部とこのポンプ部に非接触で駆動力を与える駆動部とを備えてなることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記ポンプ部と前記駆動部は磁石を有し、この磁石の磁気力が付与されて前記ポンプ部は駆動されることを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 前記給水ポンプは分解可能なケース内に歯車を備えて構成されるギヤポンプであり、前記歯車に磁石を有することを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  4. 前記ギヤポンプは、2つの歯車からなり、一の歯車には磁石が取り付けられ、この磁石に対向して前記駆動部側の磁石が配設され、前記駆動部側の磁石の磁気力により前記一の歯車を回動させることを特徴とする請求項3記載の冷蔵庫。
  5. 前記歯車に取り付ける磁石は、歯車の構成部材内に埋め込まれていることを特徴とする請求項3記載の冷蔵庫。
  6. 前記ポンプ部と前記駆動部は、同一のケース内に設置されることを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  7. 前記ポンプ部は前記ケースから着脱可能としたことを特徴とする請求項6記載の冷蔵庫。
  8. 前記給水ポンプは分解可能なケース内に歯車を備えて構成されるギヤポンプであり、前記歯車に磁石を有し、前記ギヤポンプは前記駆動部と同一のケース内に設置されるとともに、前記同一のケースから着脱可能としたことを特徴とする請求項6記載の冷蔵庫。
  9. 前記冷蔵室と前記冷凍室との間を仕切る仕切断熱壁を備え、
    前記給水経路は、前記給水ポンプよりも上流側の経路と、前記給水ポンプよりも下流側の経路と、給水ポンプ22内の経路とから構成され、
    前記上流側の経路は、前記貯水タンクの着脱とともに着脱される第1上流側経路と、庫内側に位置する第2上流側経路とからなり、
    前記下流側の経路は、前記給水ポンプから前記仕切断熱壁までの第1下流側経路と、前記仕切断熱壁内を介して前記製氷皿と連通する第2下流側経路とからなり、
    前記第1上流側経路は、前記貯水タンク11内に位置する上流側端部から上方に延出し、前記貯水タンクの開口面よりも低い位置で屈曲して後方に延出する後方延出部を有し、この後方延出部の最後端部を最下流部とし、
    前記第2上流側経路の最上流部は、上流側が前方に延出しており、
    前記貯水タンクが前記仕切断熱壁上を後方に押し込まれると、前記ポンプ部と前記駆動部の位置関係を維持したままで、前記第1上流側経路の最下流部と前記第2上流側経路の最上流部とが接続されて全給水経路が連結されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の冷蔵庫。
  10. 冷蔵庫箱体の冷凍室内に、
    製氷皿の前側の軸部を支持する支持体と、この支持体から後方に延出した枠体と、この枠体を収納するフレームと、このフレームに設けられて前記枠体が摺動するガイドレールと、前記フレーム内を前後移動可能に設けられるガイド部材と、前記製氷皿を回動させるモータを有する駆動部と、前記製氷皿の後側の軸と係合して前記駆動モータの出力を前記製氷皿に伝える出力軸と、前記ガイド部材を検知して前記製氷皿の有無を判別するセンサーとを備え、
    前記支持体が手前に引き出される際に、後方側から前記ガイド部材と当接して前記ガイド部材を手前側に移動させる係止部を、前記製氷皿の後方軸部又は前記枠体に備え、
    前記係止部は前記支持体が手前に引き出されると前記製氷皿の後方の軸と前記出力軸との係合を解除させる自動製氷装置を有し、
    前記冷蔵庫箱体の冷蔵室内に前記製氷皿に給水するための水が貯められる貯水タンクを有し、
    前記貯水タンクから前記製氷皿へ給水する給水ポンプを、前記貯水タンク内又は前記貯水タンクと前記製氷皿をつなぐ給水経路中に備え、
    前記給水ポンプは前記貯水タンク外の冷蔵室内に配設され、前記給水経路中に位置するポンプ部とこのポンプ部に非接触で駆動力を与える駆動部とを備えてなり、前記センサーによる検出に基づいて運転が制御されることを特徴とする冷蔵庫。
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