JP2006299944A - 立型ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】
ポンプ吸水槽の土木工事を行なうことなく、ポンプ吸込口の周囲に容易に設置することが出来、水中渦の発生を効果的に防止し得る立型ポンプを提供する。
【解決手段】
立型ポンプ吸込み口端部に取付けられた吸込ベルマウスと、吸込ベルマウスの内周側吸込流路の吸込み前方側軸方向に円錐底部を突設させ複数の貫通穴を開けた円錐状コーンと、それを所定の位置に保持する板状保持部材と、環状流路外周にリング状円柱棒材を備えたもので、吸水槽の底部や側壁で発生する水中渦を遮るように働き、渦の発生を防止する。
【選択図】 図4
ポンプ吸水槽の土木工事を行なうことなく、ポンプ吸込口の周囲に容易に設置することが出来、水中渦の発生を効果的に防止し得る立型ポンプを提供する。
【解決手段】
立型ポンプ吸込み口端部に取付けられた吸込ベルマウスと、吸込ベルマウスの内周側吸込流路の吸込み前方側軸方向に円錐底部を突設させ複数の貫通穴を開けた円錐状コーンと、それを所定の位置に保持する板状保持部材と、環状流路外周にリング状円柱棒材を備えたもので、吸水槽の底部や側壁で発生する水中渦を遮るように働き、渦の発生を防止する。
【選択図】 図4
Description
本発明は吸水槽内に設置される立型ポンプの水中渦の発生を防止することのできる機能を持った立型ポンプに関する。
吸水槽の形状や寸法は、吸水槽に設置された立型ポンプの運転中に有害な水流の流れなどが生じないように流水の流速や流れの方向を考慮し設計されている。しかし、都市化の進展により排水ポンプ場への雨水の流入量は急速に増加し排水処理能力の向上が必要となってきている。このためポンプの設計変更や取替え更新が行なわれ、ポンプの排水量の増加に伴い吸込の速度が上昇してきており、従来発生しなかった流れに偏りや剥離が生じ、水槽底面や側面とポンプの吸込口とにわたる水中渦が発生し易くなってきている。また、水面とポンプ吸込口との間に空気吸込渦が発生することもある。このような渦はポンプに吸込まれると、キャビテーション、性能低下、騒音、振動の発生などの問題が生じることがあり、ポンプ運転の機能障害を引き起こし排水不能になることもある。
ポンプ吸水槽内の立型ポンプの運転における従来技術の一例を図を参照して説明する。
図7(a)は吸水槽100の底部と側壁から立型ポンプの吸込み口に発生する水中渦11の模式図を示し、図7(b)は水面から吸込ベルマウスに達する空気吸込渦12の模式図を示し、図8は吸水槽側に取付けられた渦発生防止対策の従来例を示す。立型ポンプは吸水槽内にベルマウス形状の吸込み口を下向きに開口して設置したポンプで、吸込み口が吸水槽の底部付近で側壁にも近いところに設置されており、運転条件により吸込み口付近に水中渦11や空気吸込渦12が発生する場合がある。一般的にポンプ吸込み口に於ける流速が大きくなるほど渦が発生しやすくなり、立型ポンプの騒音や振動発生の原因となる。さらに発達するとポンプ性能低下から揚水不能へといたる現象を引き起こす場合もある。
こうした渦の発生を防止する為、例えば図8に示すように、吸水槽に設置された立型ポンプの吸込み口真下の吸水槽底部の基礎に十字状の渦流防止リブ30を設け、さらに側壁部にも渦流防止リブ30を設けることによりポンプ吸込み口真下の旋回流れを乱し、吸水槽底面からの水中渦の発生を防止したものである。また、空気吸込渦12の発生防止のため横架板31を取付けている。
このように、従来は、ポンプ運転上有害となる水中渦を防止する為に吸水層槽内のポンプ後方壁や底部の基礎部分に渦防止装置を設置していた(例えば特許文献1参照)。
一方、基礎部分に渦流防止リブを設置する替わりにポンプ吸込み部入口に直接十字状の邪魔板を取付けることにより渦発生を防止した装置も従来より知られている(例えば特許文献2参照)。
図7(a)は吸水槽100の底部と側壁から立型ポンプの吸込み口に発生する水中渦11の模式図を示し、図7(b)は水面から吸込ベルマウスに達する空気吸込渦12の模式図を示し、図8は吸水槽側に取付けられた渦発生防止対策の従来例を示す。立型ポンプは吸水槽内にベルマウス形状の吸込み口を下向きに開口して設置したポンプで、吸込み口が吸水槽の底部付近で側壁にも近いところに設置されており、運転条件により吸込み口付近に水中渦11や空気吸込渦12が発生する場合がある。一般的にポンプ吸込み口に於ける流速が大きくなるほど渦が発生しやすくなり、立型ポンプの騒音や振動発生の原因となる。さらに発達するとポンプ性能低下から揚水不能へといたる現象を引き起こす場合もある。
こうした渦の発生を防止する為、例えば図8に示すように、吸水槽に設置された立型ポンプの吸込み口真下の吸水槽底部の基礎に十字状の渦流防止リブ30を設け、さらに側壁部にも渦流防止リブ30を設けることによりポンプ吸込み口真下の旋回流れを乱し、吸水槽底面からの水中渦の発生を防止したものである。また、空気吸込渦12の発生防止のため横架板31を取付けている。
このように、従来は、ポンプ運転上有害となる水中渦を防止する為に吸水層槽内のポンプ後方壁や底部の基礎部分に渦防止装置を設置していた(例えば特許文献1参照)。
一方、基礎部分に渦流防止リブを設置する替わりにポンプ吸込み部入口に直接十字状の邪魔板を取付けることにより渦発生を防止した装置も従来より知られている(例えば特許文献2参照)。
前述したように従来の水中渦対策では、ポンプ吸水槽の底部及び側壁部に新たに渦対策形状物を設置する必要があり、そのために予め吸水槽の水を完全に抜いたり、吸水槽の基礎部に大掛かりな土木工事を行なったりする場合には、工事期間や工事費用も掛かり経済的な問題があった。
また、渦対策形状物を設置しても十分な渦防止が出来なかった場合には、改造工事を行なうことになるがポンプ場の運用上困難な場合が多く、その改造工事には多大な費用が掛かることになる。このため、現実にはポンプ吸水槽の形状や周囲の環境・運用条件などを考慮しそれぞれの吸水槽固有の条件に合せその都度渦対策形状物を設計しなければならない。またそのための模型製作や実験を行なう必要があり設計段階での設計費用の負担が大きかった。
また、渦対策形状物を設置しても十分な渦防止が出来なかった場合には、改造工事を行なうことになるがポンプ場の運用上困難な場合が多く、その改造工事には多大な費用が掛かることになる。このため、現実にはポンプ吸水槽の形状や周囲の環境・運用条件などを考慮しそれぞれの吸水槽固有の条件に合せその都度渦対策形状物を設計しなければならない。またそのための模型製作や実験を行なう必要があり設計段階での設計費用の負担が大きかった。
また、基礎部分に渦流防止リブを設置する替わりにポンプ吸込み部入口に直接十字状の邪魔板を設置する場合にも、十字状の単純な形状では様々なポンプ吸水槽の形状や周囲の環境・運用条件などに対応することが困難であり、発生渦に合せその都度邪魔板の形状を設計しなければならないという問題があった。
本発明は、こうした従来技術の問題点を解決するためになされたもので、ポンプ吸水槽の土木工事を行なうことなく、ポンプ吸込口の周囲に容易に設置することが出来、水中渦の発生を効果的に防止し得る立型ポンプの渦発生防止装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、吸水槽に設置され、ポンプケーシングに吸込ベルマウスを有する立型ポンプにおいて、吸込ベルマウスの内周側吸込流路の吸込み前方側軸方向に突設させた下方からの乱れた流れの流入を防ぐ為の流路案内部材と、流路案内部材を所定の位置に保持する保持部材とを備えたものである。
流路案内部材は、円錐状の場合、円錐底部を吸込み前方側軸方向に突設させ、吸込ベルマウスとの間に環状流路を形成するように構成するとよい。
ここで、円錐状流路案内部材の形状は、底部平面が無く円錐形状の頂部が丸みを帯びた緩やかな面を有し、適度な厚みと強度を持った材料で形成されているものとして定義する。そして円錐形状の開き角度と大きさは、吸込ベルマウスとの軸方向に対する相対位置と吸込み口直径で決められるようにするとよい。
また、保持部材は円錐状流路案内部材の円錐底部から頂部へ流路面流れ方向に沿って板状部材で構成させると流れをスムーズにポンプに導くことができる。
さらに、保持部材は流路案内部材の円錐底部から頂部へ流路面流れ方向に沿って構成された板状部材の場合、緩やかに形成される円錐頂部で十字状に構成され円錐頂部より突設出すように構成するさせるのが好ましい。
ここで、円錐状流路案内部材の形状は、底部平面が無く円錐形状の頂部が丸みを帯びた緩やかな面を有し、適度な厚みと強度を持った材料で形成されているものとして定義する。そして円錐形状の開き角度と大きさは、吸込ベルマウスとの軸方向に対する相対位置と吸込み口直径で決められるようにするとよい。
また、保持部材は円錐状流路案内部材の円錐底部から頂部へ流路面流れ方向に沿って板状部材で構成させると流れをスムーズにポンプに導くことができる。
さらに、保持部材は流路案内部材の円錐底部から頂部へ流路面流れ方向に沿って構成された板状部材の場合、緩やかに形成される円錐頂部で十字状に構成され円錐頂部より突設出すように構成するさせるのが好ましい。
吸込ベルマウスと円錐状の流路案内部材間に形成される環状流路の入口断面は複数本の円柱状棒材で区分けするように取付けて構成するのが好ましい。
さらに、円柱状棒材が環状リングに形成された棒材であって、ポンプ軸を中心として環状流路外周面に環装され吸込み前方側軸方向に向かって徐々に間隔を広げて構成させるとよい。
また、円柱状棒材が直線状に形成された棒材であって、環状流路外周面に沿って軸方向に並設させるてもよい。
さらに、円錐状の流路案内部材に複数の穴を穿設させて構成させることもできる。
さらに、円柱状棒材が環状リングに形成された棒材であって、ポンプ軸を中心として環状流路外周面に環装され吸込み前方側軸方向に向かって徐々に間隔を広げて構成させるとよい。
また、円柱状棒材が直線状に形成された棒材であって、環状流路外周面に沿って軸方向に並設させるてもよい。
さらに、円錐状の流路案内部材に複数の穴を穿設させて構成させることもできる。
吸込ベルマウスと円錐状の流路案内部材間に形成される環状流路であって、流路案内部材の形状が、環状流路の入口断面からポンプ羽根車直前にかけて流速が一定若しくは小さくなるような円錐形状で形成されると共に吸込ベルマウスに対する取付け位置を所定の位置に保持させることが好ましい。
流路案内部材が複数の穴を穿設させた板であって、保持部材が井桁状フレームで構成され、さらに、複数の穴を穿設させた板を吸込ベルマウス吸込み端円周に沿って外周の一部に巻装させてもよい。
また、吸込口とケーシングフランジ間の吸込ベルマウス外周に軸方向に沿って板状部材を取付けるとよい。
一般に、立型ポンプの吸込み管のような円柱状物体周囲の水の流れは円柱上物体外表面から流れが剥がれ交互にカルマン渦が発生し、後流は渦を伴う流れとなる場合がある。吸水槽内の立型ポンプにおいては、ポンプ外周面から発生するカルマン渦が起因となり図12に示すような水中渦が発生する場合がある。本発明のように構成された立型ポンプを吸水槽内で運転すると、吸込ベルマウスの内周側吸込流路の吸込み前方軸方向に突設させた流路案内部材が、吸水槽底面及び側壁と吸込ベルマウス間に発生しようとする水中渦を遮るように働き、水中渦の発生を防止する。
また、吸込ベルマウスと円錐状流路案内部材間に形成される環状流路は、板状保持部材によって円錐状流路案内部材を保持すると共に環状流路を円周に沿って分割され、環状流路内部での旋回流が発生せず、水が整流されてポンプに流入するように働く。
さらに、環状流路外周面に沿って円柱状の棒材で環状流路入口を区分けするように仕切ることにより側面から環状流路に入る流れが分割され環状流路内部へ入る流れに水中渦が発生しにくくなるように働く。
また、吸込口とポンプボウルケーシングのフランジ間の外周廻りに軸方向に沿って取付けられた複数の板状部材によりポンプ廻りの水の流線を乱すように作用し、空気吸込渦の発生を防止する。
本発明は以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
請求項1に係る発明によれば、立型ポンプの吸込ベルマウスの吸込み前方側に流路案内部材を設けることにより水は流路案内に沿ってポンプに流入するようになり、ポンプ吸込み口前方の軸方向からは直接真っ直ぐにポンプに流入することが出来なくなることで吸水槽底部からの水中渦を遮る効果が得られる。また、水のポンプへの導入がスムーズになり水中渦が発生しにくくなる。こうした効果により吸水槽底部からの水中渦の発生及びポンプへの吸込みを防止し、ポンプの騒音や振動を防ぐことができる。
請求項2に係る発明によれば、水中渦の発生防止材の形状が円錐状で円錐底部を吸込み側軸方向に突設させた場合には、吸込ベルマウスとの間に環状流路が形成され、吸込み口面積は流路案内部材を有しない場合と比べ流路入口の方向制限させることで吸込み流体の流れをスムーズにし吸水槽底部から発生しようとする水中渦の発生及びポンプへの吸込みを遮るように働き、水中渦の発生を防止する。
そして、請求項3に係る発明によれば、円錐状流路案内部材の保持部材が円錐底部から頂部へ流路面流れ方向に沿って板状部材で構成された場合には、ベルマウス入口を中心とした大きな渦の流れを遮り、流れをスムーズにポンプに導く整流効果が得られ渦の発生を防止することができる。
さらに、請求項4に係る発明によれば、緩やかに形成される円錐頂部まで保持部材でクロス状(十字状)になるように構成し円錐頂部より突設すると、ポンプ軸中心に位置する円錐頂部の緩やかな平面に発生する旋回流が妨げられ円錐頂部からの渦の発生を防止することができる。
そして、請求項3に係る発明によれば、円錐状流路案内部材の保持部材が円錐底部から頂部へ流路面流れ方向に沿って板状部材で構成された場合には、ベルマウス入口を中心とした大きな渦の流れを遮り、流れをスムーズにポンプに導く整流効果が得られ渦の発生を防止することができる。
さらに、請求項4に係る発明によれば、緩やかに形成される円錐頂部まで保持部材でクロス状(十字状)になるように構成し円錐頂部より突設すると、ポンプ軸中心に位置する円錐頂部の緩やかな平面に発生する旋回流が妨げられ円錐頂部からの渦の発生を防止することができる。
請求項5に係る発明によれば、吸込ベルマウス内面と円錐状の流路案内部材間に形成される環状流路の入口断面を円柱棒部材またはチューブ状部材で環状に形成されたリング状部材で区分けするように取付けると、保持部材で区切られた空間に流れ込む水流をより分散させることができ、特に壁面からの水中渦やポンプ間の渦などの大きな渦の発生を防止することができる。
さらに、請求項6に係る発明によれば、環状に形成された複数のリング状部材を吸込ベルマウス側が最も間隔が狭くなるように徐々にその間隔を狭くなるように取付けるとより効果的である。吸込ベルマウスの付近の方が水中渦はより発生しやすいからである。
また、請求項7にかかる発明によれば、円柱棒部材またはチューブ状部材は環状に形成されたリング状の部材の代わりに直線状のものを環状流路外周面に沿って軸方向に均一な間隔で並設させても同様の効果を得ることができる。
さらに、請求項6に係る発明によれば、環状に形成された複数のリング状部材を吸込ベルマウス側が最も間隔が狭くなるように徐々にその間隔を狭くなるように取付けるとより効果的である。吸込ベルマウスの付近の方が水中渦はより発生しやすいからである。
また、請求項7にかかる発明によれば、円柱棒部材またはチューブ状部材は環状に形成されたリング状の部材の代わりに直線状のものを環状流路外周面に沿って軸方向に均一な間隔で並設させても同様の効果を得ることができる。
請求項8に係る発明によれば、円錐状の流路案内部材に複数の貫通穴を設けると、吸込み流れの一部が貫通穴を通過するため流路が分散され、吸込ベルマウスへ流れ込む流速が低下し渦発生を防止することができる。
また、吸込ベルマウスと円錐状の流路案内部材間に形成される環状流路は、そこを通過する流速が外側から内側にかけて一定若しくは小さくなるように形成されると、流速が急激に変化せず変異点が生じにくくスムーズに流れるのでそこを通過する流れに渦が発生しにくくなる。
また、流路案内部材の形状が板材に複数の貫通穴があり、保持部材を井桁状のフレームで構成されたものに取付けられた流路案内部材も同様に吸水槽底部に発生する水中渦の発生を防止、またはその渦のポンプへの吸込みを遮ることができ、渦によるポンプの騒音や振動を防ぐことができる。
さらに、吸込ベルマウスの吸込み端円周に沿って井桁状フレームで形成された保持部材の外周の一部に複数の貫通穴を有する板材を巻装させた場合には、特に側壁面からの水中渦の発生を防止することができる。
さらに、吸込ベルマウスの吸込み端円周に沿って井桁状フレームで形成された保持部材の外周の一部に複数の貫通穴を有する板材を巻装させた場合には、特に側壁面からの水中渦の発生を防止することができる。
また、ポンプ吸込み口付近とポンプボウルケーシングのフランジ間の吸込ベルマウスの外周に複数枚の板状部材があることで、ポンプ廻りの水流れを乱すように働き、水流れに伴い空気を吸込んで発生する空気吸込み渦の発生を防止することができる。
本発明の立型ポンプに係わる実施の最良の形態について、以下に図面を参照しながら説明する。
本発明に係る立型ポンプは、吸水槽に設置された立型ポンプ吸込み口の吸込ベルマウスに流路案内部材を突設させて取付けたものであるが、流路案内部材は吸込ベルマウスの内面に保持部材を介して取付けられている。図10(a)に示すように吸込ベルマウス1の吸込み口に沿って水流22が形成されるが、同時に吸水槽底部100から水中渦の旋回流れ21が発生する場合がある。この為、図10(b)に示すように流路案内部材2を設けることにより水流22の流れをスムーズにし吸水槽底部100からの水中渦の発生を防止することができる。図1乃至図6は本装置の各種具体例の斜視図を示すもので、立型ポンプの吸込口に取付けられた吸込ベルマウス1に各種部材をそれぞれ付加したものである。すなわち従来の吸込ベルマウスに替えて図1乃至図6に記載の装置を吸込ベルマウス1のフランジ部で取付けたものである。図1において流路案内部材の一例として円錐状コーン2を円錐底面が吸込み側前方軸方向に突設するように配置し、円錐状コーンの保持部材の一例として板状部材3を吸込ベルマウスと円錐状コーンの間に流れに沿って均等に配置して構成したものである。また、板状部材3は図11(b)に示すように円錐状コーン2の緩やかに形成される頂部でクロス状(十字状)になるように円錐頂部より突設して形成される。これは図11(a)のように円錐状コーン2の頂部に板状部材3無いと頂部の平らな面で渦13が発生しやすくなるため板状部材をクロス状に交差させたものである。
本発明に係る立型ポンプは、吸水槽に設置された立型ポンプ吸込み口の吸込ベルマウスに流路案内部材を突設させて取付けたものであるが、流路案内部材は吸込ベルマウスの内面に保持部材を介して取付けられている。図10(a)に示すように吸込ベルマウス1の吸込み口に沿って水流22が形成されるが、同時に吸水槽底部100から水中渦の旋回流れ21が発生する場合がある。この為、図10(b)に示すように流路案内部材2を設けることにより水流22の流れをスムーズにし吸水槽底部100からの水中渦の発生を防止することができる。図1乃至図6は本装置の各種具体例の斜視図を示すもので、立型ポンプの吸込口に取付けられた吸込ベルマウス1に各種部材をそれぞれ付加したものである。すなわち従来の吸込ベルマウスに替えて図1乃至図6に記載の装置を吸込ベルマウス1のフランジ部で取付けたものである。図1において流路案内部材の一例として円錐状コーン2を円錐底面が吸込み側前方軸方向に突設するように配置し、円錐状コーンの保持部材の一例として板状部材3を吸込ベルマウスと円錐状コーンの間に流れに沿って均等に配置して構成したものである。また、板状部材3は図11(b)に示すように円錐状コーン2の緩やかに形成される頂部でクロス状(十字状)になるように円錐頂部より突設して形成される。これは図11(a)のように円錐状コーン2の頂部に板状部材3無いと頂部の平らな面で渦13が発生しやすくなるため板状部材をクロス状に交差させたものである。
図2は図1の構成に加え円柱状棒材をリング状にした円環4を複数本吸込ベルマウス1と円錐状コーン2との間に形成される環状流路の外周面に環装させたものである。これは図12(a)に示すように、吸水層の側壁101から水中渦12が発生する場合があり、これらリング状の円環4を複数本環装することにより図12(b)に示すように、渦の流れを分散させ大きな渦の発生を防止する。さらに、リング状の円環4を吸込み側軸方向に沿って徐々にリング間の間隔が広がるように構成することで吸込ベルマウスに近い部分の間隔が流路案内部材に近い部分より狭い為、水中渦が出来やすい領域の渦流れの分散が効果的に働く。
図3は図2の構成に加え円錐状コーン2の壁面に複数の貫通穴5を穿設させたものである。図13に円錐状コーンに貫通穴が無い場合(a)と、ある場合(b)を示す。円錐状コーン2に複数の貫通穴5を穿設させると吸込ベルマウス1と円錐状コーン2との間に形成される環状流路を流れる流路は、貫通穴が無い場合に比べ流量が減少し流速が低下する。このため流路案内部材である円錐状コーンを取付けて流速が大きくなり却って水中渦が発生しやすくなるような場合には貫通穴をあけることで流速を下げ水中渦を発生させにくくすることができる。
開口比は流路案内部材の面積の30%から40%になるように貫通穴径及び穴数を選定するとよい。好ましくは35%付近になるようにするとよい。
開口比は流路案内部材の面積の30%から40%になるように貫通穴径及び穴数を選定するとよい。好ましくは35%付近になるようにするとよい。
図4は図3の構成に加え吸込ベルマウス1の外周部に板状部材6を複数枚軸方向に沿って取付けたものを示す。吸込ベルマウス外周の流れを攪乱させることで空気吸込みを伴う渦の発生を防止することを狙ったものである。
図5は図4の構成要素の4aに替えて直線状の円柱棒4bを環状流路外周面に軸方向に沿って並設したもので、リング状の円環4aと同様に図12に示す側壁からの水中渦の発生を防ぐ効果が得られる。さらに、図4と同様に吸込ベルマウス1の外周に板状部材6を取付け、空気吸込みを伴う渦の発生を防止することができる。
図6は図4及び図5に記載の構成要素円錐状コーン2とその保持部材3と環状流路外周の円柱状棒材4a及び4bに替えて、流路案内部材が平板に複数の貫通穴を穿設させた穴開き平板8で、井桁状のフレーム7を吸込ベルマウス1の吸込み側前方軸方向に突設させて取付けたものである。この穴開き平板8は、図14に示すように円錐状コーン2に複数の貫通穴5を穿設させたものとほぼ同等の機能を有し、吸水槽底部100から発生する大きな水中渦11を遮るように働き、渦の発生を防止することができる。
さらに、平板に複数の貫通穴を穿設させた側板9を吸込ベルマウス吸込み端円周に沿って曲げ井桁状フレーム7の外周の一部に取付けた。これは図15に示すように吸水槽側壁101から発生する水中渦12を遮るように働き、渦の発生を防止することができる。 これらの水中渦発生防止装置の取付け位置は、例えば図9に示すように立型ポンプの吸込ベルマウスの吸込み側軸方向や外周部に設けられる。
さらに、平板に複数の貫通穴を穿設させた側板9を吸込ベルマウス吸込み端円周に沿って曲げ井桁状フレーム7の外周の一部に取付けた。これは図15に示すように吸水槽側壁101から発生する水中渦12を遮るように働き、渦の発生を防止することができる。 これらの水中渦発生防止装置の取付け位置は、例えば図9に示すように立型ポンプの吸込ベルマウスの吸込み側軸方向や外周部に設けられる。
1 吸込ベルマウス
2 円錐状コーン
3 板状保持部材
4a リング状円柱棒材
4b 直線状円柱棒材
5 円錐状コーンの貫通穴
6 吸込ベルマウス外周板
7 井桁状フレーム
8 穴開き平板
9 井桁状フレームの側板
11 水中渦
12 空気吸込渦
21 水中渦の旋回流れ
22 吸込み流れ
30 水中渦発生防止リブ
31 空気吸込渦発生防止横架板
100 吸水槽底部
101 吸水槽側壁
2 円錐状コーン
3 板状保持部材
4a リング状円柱棒材
4b 直線状円柱棒材
5 円錐状コーンの貫通穴
6 吸込ベルマウス外周板
7 井桁状フレーム
8 穴開き平板
9 井桁状フレームの側板
11 水中渦
12 空気吸込渦
21 水中渦の旋回流れ
22 吸込み流れ
30 水中渦発生防止リブ
31 空気吸込渦発生防止横架板
100 吸水槽底部
101 吸水槽側壁
Claims (12)
- ポンプケーシングに吸込ベルマウスを有する立型ポンプにおいて、該吸込ベルマウスの内周側吸込流路の吸込み前方側軸方向に突設させ下方からの乱れた流れの流入を防ぐ為の流路案内部材と、該流路案内部材を所定の位置に保持する保持部材とを備えたことを特徴とする立型ポンプ。
- 流路案内部材が円錐状であって、円錐底部を吸込み前方側軸方向に突設させ、吸込ベルマウスとの間に環状流路を形成した請求項1に記載の立型ポンプ。
- 保持部材が流路案内部材の円錐底部から頂部へ流路面流れ方向に沿って板状部材で構成された請求項2に記載の立型ポンプ。
- 保持部材が前記流路案内部材の円錐底部から頂部へ流路面流れ方向に沿って構成された板状部材であって、緩やかに形成される円錐頂部で十字状に構成され該円錐頂部より突設した請求項3に記載の立型ポンプ。
- 吸込ベルマウスと円錐状の流路案内部材間に形成される環状流路の入口断面を複数本の円柱状棒部材またはチューブ状部材で区分けするように取付けて構成した請求項1乃至4の何れかに記載の立型ポンプ。
- 円柱状棒部材またはチューブ状部材が環状に形成されたリング状部材であって、ポンプ軸を中心として環装され吸込み前方側軸方向に向かって徐々に間隔を広げて構成される請求項5に記載の立型ポンプ。
- 円柱状棒部材が直線状に形成された棒部材であって、環状流路の入口断面に沿って軸方向に並設した請求項5に記載の立型ポンプ。
- 円錐状の流路案内部材に複数の穴を穿設した請求項2乃至7の何れかに記載の立型ポンプ。
- 吸込ベルマウスと円錐状の流路案内部材間に形成される環状流路であって、該環状流路を通過する流体の流速が一定又は徐々に小さくなるように環状流路が形成されていることを特徴とする請求項2乃至8の何れかに記載の立型ポンプ。
- 流路案内部材が複数の穴を穿設させた板であって、保持部材が井桁状フレームで構成された請求項1に記載の立型ポンプ。
- 複数の穴を穿設させた板を吸込ベルマウス吸込み端円周に沿って外周の一部または全体に巻装させた請求項10に記載の立型ポンプ。
- 吸込口とケーシングフランジ間の吸込みベルマウス外周に軸方向に沿って取付けられた板状部材を有する請求項1乃至11の何れかに記載の立型ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012117492A (ja) * | 2010-12-03 | 2012-06-21 | Torishima Pump Mfg Co Ltd | 立軸ポンプ |
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JP2019157808A (ja) * | 2018-03-16 | 2019-09-19 | 株式会社クボタ | ポンプ、渦抑制部材およびポンプ設備 |
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2005
- 2005-04-21 JP JP2005123261A patent/JP2006299944A/ja not_active Withdrawn
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WO2023106297A1 (ja) * | 2021-12-06 | 2023-06-15 | 株式会社クボタ | ポンプの渦抑制部材、ポンプ、およびポンプ設備 |
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